注目トピックス 市況・概況
国内株式市場見通し:日米金融政策会合、国内外主要企業の決算発表、国内政局など注目イベント多い
配信日時:2025/07/26 14:01
配信元:FISCO
*14:01JST 国内株式市場見通し:日米金融政策会合、国内外主要企業の決算発表、国内政局など注目イベント多い
■日米関税交渉合意を受け日経平均は一時42000円台に上昇
今週の日経平均は週間で1637.12円高(+4.11%)の41456.23円で取引を終了。24日には一時、24年7月以来の42000円台にまで上昇した。連休明けの東京市場は、与党自民・公明過半数割れという参議院選挙の結果を受け始まったが、もともと与党の苦戦が想定されていたほか、連立の枠組みによってはむしろプラスになる可能性も意識され、あく抜けムードも強まった。
翌23日には、日米関税交渉の合意が伝わり、約1400円高の急伸となった。日本に対する相互関税は、これまで示されていた25%から15%にまで引き下げられた。また、自動車・自動車部品の関税も15%まで引き下げられている。早期の関税引き下げのハードルは高いと見られていた自動車関税が引き下げられたことで、市場にはポジティブサプライズが強まった。その後も米国株高などを支援に上値追いとなったが、さすがに2営業日で2000円を超える上昇となっていた週末は、利食い売りの動きが優勢で反落となっている。
なお、7月第3週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を2002億円買い越したほか、先物を400億円買い越し、合計2402億円の買い越しとなった。14週連続での買い越しとなっている。一方、個人投資家は現物を1011億円売り越すなど合計で1024億円売り越した。そのほか、信託が合計で2013億円売り越した。
■中銀会合、国内外決算発表など注目イベント多い一週間に
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比208.01ドル高の44901.92ドル、ナスダックは同50.36ポイント高の21108.32で取引を終了した。225ナイト・セッションは、日中終値比50円高の41410円で取引を終えた。欧州連合(EU)に加え、対中通商交渉での合意期待が高まるなど、関税を巡る懸念が緩和した。
新たな関税率が発動予定の8月1日を前に税率引き下げが織り込まれる形とはなったが、日本の合意内容履行を四半期ごとに調査し、トランプ米大統領が不満を持てば25%に関税率が戻るなどとも伝わっている。短期的には主にどの点が焦点になるのかなど不透明要素は強く、少なくとも、自動車メーカーなどにとっては設備投資や製品開発などの判断が立てにくい状況に変わりはないだろう。買い戻し一巡後は、関税引き下げを手掛かりとした一段の上値追いは限定的になると考えておきたい。
来週は、日米で金融政策決定会合が開催されるほか、欧米では4-6月期の国内・域内総生産(GDP)、米国では雇用統計など重要な経済指標の発表も多い。さらには、国内外で主力企業の決算発表も集中する。週末には米国の新たな関税率適用を控えて、米国と各国の交渉結果なども多く表面化することになろう。さらに、参院選総括の両院議員懇談会、臨時国会召集なども予定され、自民党総裁の石破首相の進退問題などにも焦点が当たってこよう。石破首相が退陣を固辞し続けるようであれば、政局の混迷が増す状況にもなり、リスク要因と捉えられる。
■FRBのハト派化期待などは支援材料に
日米の金融政策決定会合では、ともに今回は政策金利の据え置きが想定されている。ただし、米国では、関税策発動後のインフレ指標の落ち着き、トランプ米大統領の強硬な利下げ要求などから、極めてハト派的なスタンスに変化していく可能性もある。早期利下げへの期待があらためて高まることで、長期金利の低下、グロース株の上昇につながる余地は大きいだろう。
国内ではハイテク株の決算発表が集中する。来週までに発表された決算では、発表後に大幅安となる銘柄も多く、ガイダンスに対する警戒感は先行しよう。また、実際に下振れ決算や下方修正などが多く散見される状況も想定される。まだ決算発表前半となる来週は、株価の下押し要因とされる公算。米国でも指数の動きに強く影響する企業の決算発表が予定されている。
米国の利下げ期待の高まりは支援材料となるが、来週の大幅上昇の反動、本格化する企業決算でのガイダンス懸念などから、基本的に来週は上値の重い動きになると想定する。ただし、積極財政派の新首相誕生に期待が高まる形となれば、短期的に日経平均最高値を目指す動きとなる可能性も残ろう。
■日米で金融政策決定会合が開催
来週、国内では、28日に自民党が参院選総括の両院議員懇談会開催、30日から31日にかけて日本銀行金融政策決定会合、31日に植田日銀総裁会見、日銀の展望レポート公表、6月商業動態統計、6月鉱工業生産、7月消費動向調査、8月1日に6月失業率・有効求人倍率などが発表予定。
海外では、29日に米・5月FHFA住宅価格指数、5月S&Pケースシラー住宅価格指数、6月JOLTS求人件数、7月コンファレンスボード消費者信頼感指数、30日に欧・ユーロ圏4-6月期国内総生産(GDP)、7月消費者信頼感指数、独・4-6月期GDP、米・7月ADP雇用統計、4-6月期GDP、6月中古住宅販売成約指数、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長会見、31日に中・7月製造業PMI、7月非製造業PMI、欧・6月ユーロ圏失業率、米・個人所得・個人消費支出・デフレーター、7月シカゴ購買部協会景況指数、新規失業保険申請件数、8月1日に中・7月財新製造業PMI、欧・7月ユーロ圏消費者物価指数、米・7月雇用統計、7月ISM製造業景気指数、7月自動車販売台数などが発表予定。なお、29日から30日にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、8月1日には米政府による貿易相手国に対する新たな関税率適用がスタートする。
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今週の日経平均は週間で1637.12円高(+4.11%)の41456.23円で取引を終了。24日には一時、24年7月以来の42000円台にまで上昇した。連休明けの東京市場は、与党自民・公明過半数割れという参議院選挙の結果を受け始まったが、もともと与党の苦戦が想定されていたほか、連立の枠組みによってはむしろプラスになる可能性も意識され、あく抜けムードも強まった。
翌23日には、日米関税交渉の合意が伝わり、約1400円高の急伸となった。日本に対する相互関税は、これまで示されていた25%から15%にまで引き下げられた。また、自動車・自動車部品の関税も15%まで引き下げられている。早期の関税引き下げのハードルは高いと見られていた自動車関税が引き下げられたことで、市場にはポジティブサプライズが強まった。その後も米国株高などを支援に上値追いとなったが、さすがに2営業日で2000円を超える上昇となっていた週末は、利食い売りの動きが優勢で反落となっている。
なお、7月第3週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を2002億円買い越したほか、先物を400億円買い越し、合計2402億円の買い越しとなった。14週連続での買い越しとなっている。一方、個人投資家は現物を1011億円売り越すなど合計で1024億円売り越した。そのほか、信託が合計で2013億円売り越した。
■中銀会合、国内外決算発表など注目イベント多い一週間に
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比208.01ドル高の44901.92ドル、ナスダックは同50.36ポイント高の21108.32で取引を終了した。225ナイト・セッションは、日中終値比50円高の41410円で取引を終えた。欧州連合(EU)に加え、対中通商交渉での合意期待が高まるなど、関税を巡る懸念が緩和した。
新たな関税率が発動予定の8月1日を前に税率引き下げが織り込まれる形とはなったが、日本の合意内容履行を四半期ごとに調査し、トランプ米大統領が不満を持てば25%に関税率が戻るなどとも伝わっている。短期的には主にどの点が焦点になるのかなど不透明要素は強く、少なくとも、自動車メーカーなどにとっては設備投資や製品開発などの判断が立てにくい状況に変わりはないだろう。買い戻し一巡後は、関税引き下げを手掛かりとした一段の上値追いは限定的になると考えておきたい。
来週は、日米で金融政策決定会合が開催されるほか、欧米では4-6月期の国内・域内総生産(GDP)、米国では雇用統計など重要な経済指標の発表も多い。さらには、国内外で主力企業の決算発表も集中する。週末には米国の新たな関税率適用を控えて、米国と各国の交渉結果なども多く表面化することになろう。さらに、参院選総括の両院議員懇談会、臨時国会召集なども予定され、自民党総裁の石破首相の進退問題などにも焦点が当たってこよう。石破首相が退陣を固辞し続けるようであれば、政局の混迷が増す状況にもなり、リスク要因と捉えられる。
■FRBのハト派化期待などは支援材料に
日米の金融政策決定会合では、ともに今回は政策金利の据え置きが想定されている。ただし、米国では、関税策発動後のインフレ指標の落ち着き、トランプ米大統領の強硬な利下げ要求などから、極めてハト派的なスタンスに変化していく可能性もある。早期利下げへの期待があらためて高まることで、長期金利の低下、グロース株の上昇につながる余地は大きいだろう。
国内ではハイテク株の決算発表が集中する。来週までに発表された決算では、発表後に大幅安となる銘柄も多く、ガイダンスに対する警戒感は先行しよう。また、実際に下振れ決算や下方修正などが多く散見される状況も想定される。まだ決算発表前半となる来週は、株価の下押し要因とされる公算。米国でも指数の動きに強く影響する企業の決算発表が予定されている。
米国の利下げ期待の高まりは支援材料となるが、来週の大幅上昇の反動、本格化する企業決算でのガイダンス懸念などから、基本的に来週は上値の重い動きになると想定する。ただし、積極財政派の新首相誕生に期待が高まる形となれば、短期的に日経平均最高値を目指す動きとなる可能性も残ろう。
■日米で金融政策決定会合が開催
来週、国内では、28日に自民党が参院選総括の両院議員懇談会開催、30日から31日にかけて日本銀行金融政策決定会合、31日に植田日銀総裁会見、日銀の展望レポート公表、6月商業動態統計、6月鉱工業生産、7月消費動向調査、8月1日に6月失業率・有効求人倍率などが発表予定。
海外では、29日に米・5月FHFA住宅価格指数、5月S&Pケースシラー住宅価格指数、6月JOLTS求人件数、7月コンファレンスボード消費者信頼感指数、30日に欧・ユーロ圏4-6月期国内総生産(GDP)、7月消費者信頼感指数、独・4-6月期GDP、米・7月ADP雇用統計、4-6月期GDP、6月中古住宅販売成約指数、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長会見、31日に中・7月製造業PMI、7月非製造業PMI、欧・6月ユーロ圏失業率、米・個人所得・個人消費支出・デフレーター、7月シカゴ購買部協会景況指数、新規失業保険申請件数、8月1日に中・7月財新製造業PMI、欧・7月ユーロ圏消費者物価指数、米・7月雇用統計、7月ISM製造業景気指数、7月自動車販売台数などが発表予定。なお、29日から30日にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、8月1日には米政府による貿易相手国に対する新たな関税率適用がスタートする。
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