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サカタインクス Research Memo(8):長期ビジョン達成に向けて新事業領域、サステナブル経営、DXを推進
配信日時:2022/09/30 15:08
配信元:FISCO
■成長戦略
1. ビジネステーマ
サカタインクス<4633>は企業理念として、ビジネステーマに「ビジュアル・コミュニケーション・テクノロジーの創造」、存在意義に「人々の暮らしを快適にする情報文化の創造」を掲げ、2021年12月期に長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」及び中期経営計画2023(CCC-I)を策定した。
そして「あなたと、つくる、価値ある、あした」をキャッチフレーズに、「新たな領域への挑戦によって“イノベーション”を生み出し、“地球”にやさしい技術で、“人生”を快適かつ豊かに彩り、世界中に笑顔があふれる未来を創る企業」を目指していくとしている。
2. 長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」
事業環境変化の認識としては、国内・海外での市場・競争環境の変化(デジタル化によるインキ需要の低迷、新興国市場における競争激化、脱プラスチック等環境対応ニーズの高まり)、デジタル化によるバリューチェーンの変化(デジタル媒体の大幅な増加、印刷の多様化・カスタマイズ化)、環境制約・社会課題への対応(長期的なサステナビリティ配慮、SDGsに向けた取り組みの重要性の高まり、資源制約・原料価格高騰リスクの高まり、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の影響力増大)を掲げている。
こうした事業環境変化に対応するため、長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」では、戦略の方向性を「地球環境と地域社会を重視したESG・サステナビリティの取り組み強化」「印刷インキ・機能性材料事業の拡大」「新しい事業領域への挑戦」として、3つの変革プロジェクト「グローバル連結経営のさらなる強化」「ステークホルダーとの関係強化」「人材育成の強化・組織風土の改革」も立ち上げた。こうしたDXの推進及び資本コストを意識した経営に取り組む方針だ。また目指す姿として2030年12月期の売上高3,000億円規模、営業利益率8%を掲げている。
印刷インキ事業では、主力のパッケージ印刷分野を中心に、環境経営の推進、バリューチェーン全体の強化、グローバルパートナーとの関係強化、高付加価値製品の開発と展開、国・事業を跨いだ最適経営の強化、成長市場・新規市場への経営資源の投入に取り組む。機能性材料事業では、社会トレンドを捉えた高付加価値製品のグローバル展開、グローバルでのさらなる連携強化、各市場での販売・収益力強化、ブランド力の向上に取り組む。
新規事業では、コアコンピタンスの活用によって社会的課題に対応することを目指し、戦略キーワードを「安全安心、便利快適、健康維持、低炭素社会、サステナビリティ」とした。そして4つのケミカル分野(環境・バイオケミカル、エレクトロニクスケミカル、エナジーケミカル、オプトケミカル)を注力分野としている。環境・バイオケミカル分野ではボタニカル材料、環境にやさしい新しい印刷乾燥方式、小ロット対応デジタル印刷方式、モノマテリアル化やリサイクル推進のための材料などの開発・事業化を目指す。エレクトロニクスケミカル分野では導電/絶縁性材料・接着剤、耐基盤保護剤、新センシング技術などの開発・事業化を目指す。エナジーケミカル分野では熱増感電池、ペロブスカイトPV、二次電池用新素材、燃焼効率を上げる新たな技術などの開発・事業化を目指す。オプトケミカルでは高屈折/低屈折光学材料、次世代表示光学材料などの開発・事業化を目指し、企業・大学との連携も強化してオープンイノベーションを推進する。
新規事業への取り組みの事例として、環境・バイオケミカル分野では社会に貢献するサステナブルな製品開発を目指して、食料と競合しない非可食バイオマス原料を用いた新規素材の開発に取り組んでいる。またエレクトロニクスケミカル分野では、持分法適用関連会社のシークスとの2社コラボレーションにより、プリンテッドエレクトロニクス素材・プロセスの開発を推進している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<YM>
1. ビジネステーマ
サカタインクス<4633>は企業理念として、ビジネステーマに「ビジュアル・コミュニケーション・テクノロジーの創造」、存在意義に「人々の暮らしを快適にする情報文化の創造」を掲げ、2021年12月期に長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」及び中期経営計画2023(CCC-I)を策定した。
そして「あなたと、つくる、価値ある、あした」をキャッチフレーズに、「新たな領域への挑戦によって“イノベーション”を生み出し、“地球”にやさしい技術で、“人生”を快適かつ豊かに彩り、世界中に笑顔があふれる未来を創る企業」を目指していくとしている。
2. 長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」
事業環境変化の認識としては、国内・海外での市場・競争環境の変化(デジタル化によるインキ需要の低迷、新興国市場における競争激化、脱プラスチック等環境対応ニーズの高まり)、デジタル化によるバリューチェーンの変化(デジタル媒体の大幅な増加、印刷の多様化・カスタマイズ化)、環境制約・社会課題への対応(長期的なサステナビリティ配慮、SDGsに向けた取り組みの重要性の高まり、資源制約・原料価格高騰リスクの高まり、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の影響力増大)を掲げている。
こうした事業環境変化に対応するため、長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」では、戦略の方向性を「地球環境と地域社会を重視したESG・サステナビリティの取り組み強化」「印刷インキ・機能性材料事業の拡大」「新しい事業領域への挑戦」として、3つの変革プロジェクト「グローバル連結経営のさらなる強化」「ステークホルダーとの関係強化」「人材育成の強化・組織風土の改革」も立ち上げた。こうしたDXの推進及び資本コストを意識した経営に取り組む方針だ。また目指す姿として2030年12月期の売上高3,000億円規模、営業利益率8%を掲げている。
印刷インキ事業では、主力のパッケージ印刷分野を中心に、環境経営の推進、バリューチェーン全体の強化、グローバルパートナーとの関係強化、高付加価値製品の開発と展開、国・事業を跨いだ最適経営の強化、成長市場・新規市場への経営資源の投入に取り組む。機能性材料事業では、社会トレンドを捉えた高付加価値製品のグローバル展開、グローバルでのさらなる連携強化、各市場での販売・収益力強化、ブランド力の向上に取り組む。
新規事業では、コアコンピタンスの活用によって社会的課題に対応することを目指し、戦略キーワードを「安全安心、便利快適、健康維持、低炭素社会、サステナビリティ」とした。そして4つのケミカル分野(環境・バイオケミカル、エレクトロニクスケミカル、エナジーケミカル、オプトケミカル)を注力分野としている。環境・バイオケミカル分野ではボタニカル材料、環境にやさしい新しい印刷乾燥方式、小ロット対応デジタル印刷方式、モノマテリアル化やリサイクル推進のための材料などの開発・事業化を目指す。エレクトロニクスケミカル分野では導電/絶縁性材料・接着剤、耐基盤保護剤、新センシング技術などの開発・事業化を目指す。エナジーケミカル分野では熱増感電池、ペロブスカイトPV、二次電池用新素材、燃焼効率を上げる新たな技術などの開発・事業化を目指す。オプトケミカルでは高屈折/低屈折光学材料、次世代表示光学材料などの開発・事業化を目指し、企業・大学との連携も強化してオープンイノベーションを推進する。
新規事業への取り組みの事例として、環境・バイオケミカル分野では社会に貢献するサステナブルな製品開発を目指して、食料と競合しない非可食バイオマス原料を用いた新規素材の開発に取り組んでいる。またエレクトロニクスケミカル分野では、持分法適用関連会社のシークスとの2社コラボレーションにより、プリンテッドエレクトロニクス素材・プロセスの開発を推進している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<YM>
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