オープニングコメントニュース一覧

オープニングコメント こう着ながら買い戻しの動きは強まりやすい *08:28JST こう着ながら買い戻しの動きは強まりやすい  4日の日本株市場は、海外勢のフローが限られるなかで、こう着感の強い相場展開が見込まれる。1日の米国市場はNYダウが115ドル高、ナスダックは3ポイント安だった。8月の米雇用統計の結果が労働市場減速の証拠となり、追加利上げ観測が後退し買い優勢の展開。しかし、その後に発表されたISM製造業景況指数や建設支出が予想を上回り、長期金利が上昇に転じると、ハイテク株への売りが強まり、ナスダックは下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比60円高の32760円。円相場は1ドル146円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。4日の米国市場はレイバー・デーの祝日のため、海外勢の商いは膨らまず、薄商いのなかでこう着感の強い相場が見込まれる。ただし、米雇用統計の結果を受けた波乱展開とはならなかったことから、先週の流れを引き継ぐ格好での押し目買い意欲は強そうである。先週の日経平均は32000円割れの水準からのリバウンドで25日、75日線を突破し、週末には一時32800円台を回復した。ボリンジャーバンドの+1σ水準を捉えてきており、同水準を明確に上放れてくるようだと、8月1日の戻り高値33488円が射程に入ってくるだろう。 米国の祝日の影響から週前半はこう着感が強まりそうだが、上値の重さを受けてショートを仕掛けてくる動きは限られ、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、今週末には9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えている。限月交代に伴う商いが中心となるため、積極的にポジションを傾けてくる動きはなさそうだが、先週のリバウンド基調によってヘッジ対応での買い戻しの動きは強まりそうである。 また、先週はTOPIXがバブル崩壊後の戻り高値を更新した。心理的には日経平均の出遅れ感が意識されやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの資金流入が期待されそうだ。先物主導による短期的な売買に振らされやすい需給状況ではあるが、米VIX指数は13.09と低下傾向が継続しており、リスク選好に向かわせやすいだろう。 <AK> 2023/09/04 08:28 オープニングコメント 米雇用統計通過後のアク抜けを意識 *08:29JST 米雇用統計通過後のアク抜けを意識  1日の日本株市場は、利食い優勢のなかで底堅さを見極める相場展開になりそうだ。8月31日の米国市場はNYダウが168ドル安、ナスダックは15ポイント高だった。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ終了期待から買い先行で始まった。しかし、翌日に米雇用統計の発表を控えていることもあり、持ち高調整の売りが入り、終盤にかけてNYダウは下落に転じた。ハイテク株は長期金利の低下で安心感が広がり、終日堅調に推移したことから、ナスダックは続伸。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比110円安の32500円。円相場は1ドル145円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ただし、日経225先物はナイトセッションで32490円と下落とはなったが、75日線を上回っての推移だったこともあり、下値の堅さは意識されやすいだろう。米雇用統計待ちでこう着感が強まるだろうが、積極的に売りを仕掛けてくる流れにはならないと考えられる。楽観視は禁物ではあるが、米雇用統計通過後のアク抜けも意識されやすく、押し目買い意欲は強そうだ。 米国では長期金利の低下を受けてハイテク株を買い戻す動きが続いているが、PCEコア価格指数が予想と一致したことから、31日の米国市場においてもハイテク株が買われ、ナスダックは小幅ながら5営業日続伸だった。東京市場においてもハイテク株の底堅さが見られるようだと、日経平均を支える格好になりそうである。積極的な上値追いは期待しづらいものの、売り一巡後の底堅さがみられてくるようだと買い戻しの動きが強まり、日経平均は前日の高値水準を捉えてくる可能性はありそうだ。 物色の流れとしてはインデックスに絡んだ商いから主力大型株に向かいやすく、ハイテク株や自動車株への資金流入が意識されそうだ。また、昨日はインバウンド関連株を買い戻す動きが見られており、関心があつまりそうである。一方で、週末要因もあって個人主体の中小型株については活発な取引が限られそうである。 <AK> 2023/09/01 08:29 オープニングコメント 短期的な値幅取り狙いにとどまる *08:25JST 短期的な値幅取り狙いにとどまる  31日の日本株市場は、米株高を材料視するものの、引き続き買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。30日の米国市場はNYダウが37ドル高、ナスダックは75ポイント高だった。8月のADP雇用統計で雇用の伸びが予想以上に減速したほか、4-6月期国内総生産(GDP)改定値も予想外に下方修正されたため、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ終了期待が広がった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比110円高の32390円。円相場は1ドル146円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時32200円まで売られたものの、中盤以降は買い戻しの動きが強まり、32410円と高値で終えている。25日、75日線を上回って終えていることもあり、下値の堅さは意識されやすいだろう。そのため、買い一巡後はこう着が強まる可能性はあるものの、売りを仕掛けてくる流れは限られ、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。 米国では長期金利の低下を受けてハイテク株を買い戻す動きが続いているが、PCEコア価格指数や雇用統計の発表を控えていることもあり、積極的にポジションを傾けてくる動きは期待しづらいところであろう。VIX指数は14.00を下回ってきたことからリスク選好に向かわせるものの、上値追いは慎重にさせそうだ。そのため、先物主導でのインデックスに絡んだ商いの影響を受けやすいほか、日中はハンセン指数などの動きをにらんだ短期的な物色が中心。 また、相場全体の商いは膨らみづらいことから、個人主体の中小型株についても活発な取引は限られそうである。そのため材料の出ている一部の銘柄に資金が集中しやすいほか、強いトレンドを形成している銘柄などでの短期的な値幅取り狙いにとどまりそうである。資金回転は速いことから、フットワークが求められそうだ。 <AK> 2023/08/31 08:25 オープニングコメント ハイテク株や自動車株などに値幅取り狙いの資金が集中 *08:24JST ハイテク株や自動車株などに値幅取り狙いの資金が集中  30日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。29日の米国市場はNYダウが292ドル高、ナスダックは238ポイント高だった。中国の大手国有銀行が既存の住宅ローン金利を引き下げ、成長支援策を強化するとの報道が材料視された。その後発表された7月JOLT求人件数や8月消費者信頼感指数が予想を下回り、年内の追加利上げ観測が後退。長期金利の大幅低下よってハイテク株が買われ、主要な株価指数は上げ幅を広げて終えた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比210円高の32420円。円相場は1ドル145円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経225先物は米国市場に連動する格好から引けにかけて上げ幅を広げており、心理的な抵抗線として意識されていた25日線を明確に上回ってきた。昨日の日経平均は25日、75日線辺りでの狭いレンジでの推移だったが、抵抗線突破からリバウンド機運が高まりそうだ。足もとでは25日、75日線との乖離が縮小し、デッドクロスが接近しているなか、両線を上放れてきたことは安心感につながる。 米国ではハイテク株の上昇が目立っており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株がけん引する流れになりそうだ。日経平均は25日線を上放れてくることから、8月半ばの戻り高値32613円辺りが射程に入ってくる。25日線を上回っての推移が継続し、戻り高値を捉えてくるようだと、売り方の買い戻しの動きも意識されやすく、短期的ながらもリバウンド狙いの買いが入りやすいだろう。また、昨日はトヨタ<7203>がシステムの不具合で工場の稼働を停止したことから、グループ各社の弱い値動きが目立っていた。30日に国内全14工場を順次再開と伝えられるなか、買い戻しの動きが強まりそうである。 そのため、ハイテク株や自動車株などに値幅取り狙いの資金が集中しやすく、日経平均型のインデックス買いの動きも意識されやすい。米国では引き続き重要な経済指標の発表を控えていることもあり、商いは膨らみづらいものの、日経平均がレンジを切り上げてくることによって、ヘッジに絡んだ動きとして買いの流れに向かわせる可能性もあるだろう。 <AK> 2023/08/30 08:24 オープニングコメント ハイテクや輸出関連への資金シフト *08:32JST ハイテクや輸出関連への資金シフト  29日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが213ドル高、ナスダックは114ポイント高だった。中国政府による資本市場の活性化・信頼感向上に向けた一連の政策発表を好感した各国市場の上昇の流れを引き継ぐ格好から買いが先行した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が先週のジャクソンホール会合で追加利上げを除外しなかったが、注意深く政策を判断していく方針を示したため長期金利が低下、投資家心理が改善し終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比110円高の32280円。円相場は1ドル146円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経225先物は狭いレンジでの推移ではあったが、ナイトセッションで一時32320円まで買われており、心理的な抵抗線として意識されていた25日線を上回ってきた。昨日の日経平均は75日線を捉えてきたが、75日線突破から32295円辺りに位置する25日線での攻防を見せてきそうだ。25日線を上放れてくるようだと、節目の32500円辺りが意識されてくると考えられ、買い戻しの動きが強まりそうである。 また、米国ではエヌビディアが反発を見せたほか、マイクロンテクノロジーやAMDなど半導体関連株が買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。また、ゴールドマン・サックスは、日本銀行がハト派的な姿勢を堅持すれば、今後6カ月で1ドル=155円を付けると予想していると報じられており、自動車や機械など輸出関連などへの物色も意識されやすいだろう。 日中の関係悪化への警戒から昨日はインバウンド関連株が総じて軟調だったが、ハイテクや輸出関連への資金シフトの動きが進むようであれば、センチメントを悪化させる流れは回避されそうである。また、マザーズ指数は足もとで緩やかなリバウンドを継続しており、上値抵抗線として意識されている25日線に接近してきた。同線を明確に上放れてくるようだと、中小型株の出遅れ修正の流れに向かわせる展開が期待されてきそうだ。 <AK> 2023/08/29 08:32 オープニングコメント インバウンド関連への利食い警戒 *08:09JST インバウンド関連への利食い警戒  28日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。25日の米国市場はNYダウが247ドル高、ナスダックは126ポイント高だった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がジャクソンホール会合での講演で、追加利上げの可能性を除外しなかったため金利上昇を警戒し一時下落に転じた。しかし、同時に過剰な利上げリスクも認識しており、今後の政策は慎重に決定していく姿勢を示すと、長期金利が伸び悩み、株式相場は上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比230円高の31860円。円相場は1ドル146円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。先週末はパウエルFRB議長の講演を警戒するなか、日経平均は662円と大幅に下落し、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均を押し下げる格好だっただけに、イベント通過による買い戻しの動きが意識されそうである。 ただし、先週末のエヌビディアは2%を超える下落となったこともあり、値がさハイテク株への買い戻しの影響は限られる可能性はありそうだ。また、中国メディアは「国慶節」の大型連休で日本ツアー旅行にキャンセルの動きが出てきていると報じたようである。日本の汚染水の海洋放出に伴い、中国政府が規制をかけるといった見方も伝えられるなか、インバウンド関連には持ち高調整の売りが警戒されやすい。 そのため、買い一巡後は売り仕掛け的な商いが入る可能性を意識しておく必要がありそうだ。日経平均のボリンジャーバンドの-1σは31800円辺りに位置しており、同水準での戻りの鈍さがみられる局面においては、先物主導での売り仕掛けが入りそうである。ただし、今週は8月の米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード、7月の米個人消費支出(PCEデフレーター)、8月の米雇用統など経済指標の発表が相次ぐことから、積極的な売買は手控えられやすく、買い戻しの動きも早いと考えられる。そのため、売り一巡後のリバウンドを想定した押し目狙いのスタンスでの対応に向かわせよう。 <AK> 2023/08/28 08:09 オープニングコメント 売り一巡後の底堅さを見極める *08:13JST 売り一巡後の底堅さを見極める  25日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。24日の米国市場はNYダウが373ドル安、ナスダックは257ポイント安だった。エヌビディアの決算評価から買いが先行して始まった。その後、週次新規失業保険申請件数が予想外に減少するなど労働市場の強さが再確認されると、長期金利の上昇を警戒し下落に転じた。さらに、ボストン連銀のコリンズ総裁が追加利上げの可能性に言及すると下げを加速した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比530円安の31690円。円相場は1ドル145円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになろう。エヌビディアは一時7%ほど上昇して相場をけん引する格好となったが、その後は上げ幅を縮めていた。ジャクソンホール会議で25日にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控えるなか、コリンズ総裁の発言をきっかけに利益確定の流れが強まっており、この影響から日経平均は前日のリバウンド部分を帳消しにすることになろう。 ただし、パウエルFRB議長の講演を前に神経質な相場展開は予想されていた。出来高も低水準で積極的な売買が手控えられていたため、エヌビディアの決算インパクトが帳消しになるものの、波乱含みの展開にはならないだろう。日経平均は前日まで4日続伸で800円超上昇していたこともあり、売り一巡後は次第に底堅さが意識されそうである。 パウエルFRB議長の講演を前に利益を確定する流れは強まるだろうが、仕掛け的な売りを強めてくる流れにはなりづらく、短期的な売り仕掛けの動きがあったとしても、オーバーウィークのポジションを避けると考えられ、早い段階でのショートカバーに向かわせやすいと考えられる。ハイテク株などは利食いの動きが強まろうが、エヌビディアはプラス圏をキープしていることもあり、押し目狙いのスタンスになりそうだ。また、外部要因の影響を避ける狙いから、内需系の一角には買いが入りやすいと考えられる。 <AK> 2023/08/25 08:13 オープニングコメント 生成AI関連物色が再燃 *08:18JST 生成AI関連物色が再燃  24日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。23日の米国市場はNYダウが184ドル高、ナスダックは215ポイント高だった。8月の総合購買担当者指数(PMI)速報値が予想を下回ったため、米連邦準備制度理事会(FRB)の年内の追加利上げ観測が後退した。長期金利の低下を受けてハイテク株が買われ、相場全体を押し上げる格好となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比25円高の31995円。円相場は1ドル144円80銭台で推移している。 シカゴ先物は75日線水準での攻防を見せていたが、エヌビディアが取引終了後に発表した四半期決算は、1株利益が予想を上回ったほか売上高見通しも予想を上回り、時間外取引で大きく買われるなか、日経225先物は終了間際に32200円まで急伸し、75日線を上放れてきた。日経225先物の流れにサヤ寄せする格好から、指数インパクトの大きい値がさハイテク株主導での上昇が見込まれる。 日経平均の75日線は32060円辺りに位置しており、これを上放れてくるようだと、32360円辺りに位置している25日線が意識されてくる可能性はありそうだ。ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を控えていることもあり、買い一巡後はこう着感が強まる展開が想定されるものの、75日線水準での底堅さがみられるようだと、足もとで売られていたハイテク株を買い戻す流れが強まる展開も意識されそうだ。商いが膨らみづらい需給状況ではあるが、押し目狙いのスタンスは強まってきそうである。 物色としては半導体株のほか、エヌビディアの決算評価から生成AI関連への物色が再燃する可能性がある。ヘッドウォータース<4011>、PKSHA Technology<3993>、スパイダープラス<4192>、TDSE<7046>、アイリッジ<3917>、CINC<4378>などには個人主体の資金が向かいやすいだろう。 <AK> 2023/08/24 08:18 オープニングコメント 重要イベントを前にこう着感強まる *08:19JST 重要イベントを前にこう着感強まる  23日の日本株市場は、重要イベントを前にこう着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。22日の米国市場はNYダウが174ドル安、ナスダックは8ポイント高だった。格付け会社S&Pグローバル・レーティングによる複数銀の格下げ発表を受け金融システムへの不安が再燃したほか、一部小売企業の冴えない決算を受けて消費動向にも懸念が広がり、一段安となった。一方、ハイテクは引き続き押し目買い意欲が強く、ナスダックはプラス圏を維持した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比160円安の31760円。円相場は1ドル145円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢で始まることになりそうだ。ジャクソンホール会合を控えるなか、積極的な売買は手控えられやすく、持ち高調整といったリバランスの動きが中心になりそうだ。昨日の東証プライムの売買高は11億株を下回る薄商いであり、模様眺めムードは強そうである。日経225先物はナイトセッションで一時節目の32000円を回復する場面も見られたが、チャート上では75日線が上値抵抗線として意識されやすい。イベントを前に同線突破を狙った積極的な商いは期待しづらいだろう。 もっとも短期的な売買が中心とみられるため、売り仕掛け的な動きも限られそうである。薄商いのなかでは買い戻しも早いと考えられ、売り仕掛け的な流れに対しては、その後の買い戻しを狙った押し目狙いのスタンスになりそうだ。また、米国では地銀の格下げが重荷となったが、想定されていたこともあり、VIX指数は小幅に低下している。リスク回避姿勢を強めてくる流れにもなりづらく、インデックス売買の影響を避ける形での個別物色は活発になりそうだ。 また、日中は中国市場の動向に振らされやすい面はあるだろうが、これについても先物主導での短期的な動きと考えられる。なお、エヌビディアの決算を控えていることからハイテク株への物色は手控えられそうだが、そもそも期待先行で買われている需給状況ではないため、アク抜けを想定した押し目狙いの動きはありそうだ。一方で、銀行株は手掛けづらいなか、やや日経平均型優位の展開が意識されよう。 <AK> 2023/08/23 08:19 オープニングコメント ハイテク株を買い戻す流れに期待 *08:08JST ハイテク株を買い戻す流れに期待  22日の日本株市場は、買い一巡後は底堅さを見極める相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが36ドル安、ナスダックは206ポイント高だった。カンザスシティ連銀が主催するジャクソンホール会合を控え、金利が上昇するとダウは下落に転じた。しかし、ハイテクは好決算を期待したエヌビディアの上昇が押し上げ、さらに、ナスダック総合指数は3週連続で下げた反動もあり、買い戻しの流れが強まった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比300円高の31800円。円相場は1ドル146円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで寄り付きの31570円を安値にリバウンド基調が強まり、一時31840円まで買われる場面が見られた。米長期金利は上昇したものの、決算を控えているエヌビディアは8%を超える上昇となり、他のハイテク株の買い戻しに向かわせる格好だった。この流れから、指数インパクトの大きいアドバンテスト<6857>や東エレク<8035>など値がさハイテク株の買い戻しも意識されやすく、日経平均をけん引する形になりそうだ。 日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から32000円近辺に位置する75日線を意識した展開が期待されるなど。同線突破を狙った仕掛け的な買いは期待しづらいものの、ジャクソンホール会合を控えて商いが膨らみづらい需給状況のなか、インデックスに絡んだ商いによって指数は押し上げられやすい面もある。同線を捉えてくるようだと、短期筋のショートカバーを誘う流れにも向かいやすいと考えられる。また、ハイテク物色のなか、レーザーテック<6920>辺りが強い動きをみせてくるようだと、個人投資家のセンチメント改善にもつながりそうである。 日中はハンセン指数の動向を睨みながらの展開になりやすく、年初来安値を更新したハンセン指数が反発をみせてくるようだと、一段とハイテク株を買い戻す流れに向かわせよう。一方で、買い一巡後にこう着感が強まる可能性はありそうだが、エヌビディアの決算を23日に控えるなか材料出尽くしといった見方が大勢ながら、ショートは仕掛けづらいと考えられ、ハイテク株への押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 <AK> 2023/08/22 08:08 オープニングコメント ジャクソンホール会合を控えこう着感強まる *08:20JST ジャクソンホール会合を控えこう着感強まる  21日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開のなか、底堅さを見極める相場展開になりそうだ。18日の米国市場はNYダウが25ドル高、ナスダックは26ポイント安だった。主要経済指標や中銀関係者の発言もなく動意乏しいなか、次週開催されるジャクソンホール会合を控えた調整や2兆ドル相当のオプション満期到来に関連したテクニカルな動きとなった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比10円安の31460円。円相場は1ドル145円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時31270円まで売られた後は買い戻され、小幅ながらプラス圏で終えていた。先週は週半ば以降の31300円を下回る場面が見られていたが、ボリンジャーバンドの-2σを下回る場面では売られ過ぎが意識される格好だった。バンドは下向きで推移していることから明確な底入れは確認しづらいものの、-2σ割れでは押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 また、今週はジャクソンホール会合を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられやすいと考えられる。リバウンド機運は高まりにくいものの、下を売り込む流れも限られそうであり、短期的な売買が中心になるとみられる。日中は中国市場の動向を睨みながらの展開になりやすく、ハンセン指数が弱含む局面においては売り仕掛け的な商いが入りそうだが、売り一巡後のリバウンド狙いに向かわせよう。 そのほか、今週はエヌビディアの決算が予定されている。足もとで調整が継続している半導体株へは神経質にさせそうな一方で、決算通過後はアク抜け感が強まる可能性もあることから、半導体株の動向に関心が集まりやすいと考えられる。そのほか、先週末は中国恒大集団がニューヨークで連邦破産法15条の適用を申請するなか、インバウンド関連には利益確定の動きが強まっていた。ただし、これまでの強い値動きで買い疲れ感もあったと考えられることから、押し目狙いのスタンスになるとみておきたい。 <AK> 2023/08/21 08:20 オープニングコメント 日中は中国市場の動向にらみの相場展開 *08:17JST 日中は中国市場の動向にらみの相場展開  18日の日本株市場は、引き続き売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。17日の米国市場はNYダウが290ドル安、ナスダックは157ポイント安だった。製造業や雇用関連指標が強く、30年債利回りが10年ぶりの高水準に達するなど、金利の上昇を警戒した売りが優勢となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比290円安の31380円。円相場は1ドル145円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の下げで一時31300円割れ目前まで下げた後に、買い戻す動きがみられていた。ボリンジャーバンドの-3σに接近したことから売られ過ぎが意識されたほか、ハンセン指数が年初来安値更新後に切り返す動きをみせたことから、売り方の買い戻しに向かわせた面もあったと考えられる。しかし、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から再び-3σ水準が意識されやすく、売り一巡後の底堅さを見極めることになろう。 売られ過ぎが意識されやすいものの、積極的な自律反発狙いの動きは期待しづらく、先物主導によるインデックスに絡んだ商いに振らされやすい需給状況である。短期的なリバウンドを狙った買いは入りそうだが、日中は昨日同様、ハンセン指数など中国市場の動向にらみの相場展開になろう。決算発表が一巡したことから手掛かり材料に欠けるなか、外部要因に振らされやすい相場展開である。 物色の流れとしては指数の影響を受けづらく、個別に材料のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。また、インバウンド関連などは買い疲れ感もみられてきたが、テーマ性のある材料株などへは押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 <AK> 2023/08/18 08:17 オープニングコメント インバウンド関連銘柄への物色が継続 *08:14JST インバウンド関連銘柄への物色が継続  17日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが180ドル安、ナスダックは156ポイント安だった。中国株式相場の下落を警戒し売りが先行した。その後、主要小売り企業の好決算が好感され、一時プラス圏を回復もあった。しかし、予想を上回った住宅着工件数や鉱工業生産を受けて金利が上昇すると、再び売られた。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月開催分)で、インフレリスクにより追加金融引き締めが必要となる可能性が示唆されたため、金利高を警戒し終盤にかけて下落幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比40円安の31690円。円相場は1ドル146円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の下げで支持線として意識されていた75日線を割り込んでおり、いったんは自律反発狙いの動きも意識されやすいだろう。ただし、75日線水準では戻り待ちの売り圧力が強まる可能性もあるため、自律反発の域は脱せないと考えられる。 また、中国の景気減速懸念が強まっていることから、前場半ば辺りからは中国市場の動向を睨んでの相場展開になりそうだ。ハンセン指数が一段安をみせてくるようだと、先物主導で仕掛け的な動きも入りやすい。決算発表が一巡し手掛かり材料に欠けるなか、米国の金利動向や中国の景気動向などに影響を受けやすい需給状況であり、相場全体の方向性をつかみづらくさせそうだ。 物色の流れとしては個別に材料のある銘柄での短期的な値幅取り狙いのほか、日本政府観光局(JNTO)が発表した7月の訪日外国人客数は232万600人(推計)となり、前月から12%増と大幅に伸びたことから、インバウンド関連銘柄への物色が継続しそうだ。そのほか、為替市場では円相場が1ドル146円台と円安に振れて推移しており、自動車など輸出関連への資金流入が意識されやすいだろう。 <AK> 2023/08/17 08:14 オープニングコメント 金融株への売り仕掛け的な動き *08:29JST 金融株への売り仕掛け的な動き  16日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが361ドル安、ナスダックは157ポイント安だった。中国の予想を下回る経済指標の発表が相次ぐなか、世界経済のリスク上昇を警戒した売りが先行した。また、格付け会社フィッチが大手銀行を含む70行の格下げの可能性を警告したことも一段の売り材料となった。S&P500業種別指数はすべての業種が下落した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比310円安の31940円。円相場は1ドル145円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、節目の32000円割れが懸念されそうだ。ただし、75日線が31830円辺りに位置しており、同線が支持線として意識される可能性はあるだろう。また、ボリンジャーバンドの-2σ水準にも接近することから、いったんは底入れからの押し目を拾う動きもありそうだ。また、7月12日の直近安値31791円とのダブルボトム形成となる可能性から、売り一巡後の底堅さがみられる局面においては、売り方の買い戻す動きが入りやすいと考えられる。 昨日は米ハイテク株の上昇が支援材料となり、東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>などが日経平均をけん引する展開だった。本日は売り先行から指数の重荷となる可能性はあるだろうが、米国ではエヌビディアが小幅な上昇となるなど、相対的に底堅さが見られていた。一方で、金融株の下げが目立っていたこともあり、東京市場においても金融株への売り仕掛け的な動きが入りやすく、ハイテク株には押し目を拾う動きも意識されてきそうだ。 もっとも、決算発表が通過したことから、決算を手掛かりとした短期的なトレードも難しくなった。昨日は主要なグロース株の下落が目立ったが、夏休みシーズンでもあるため、いったんキャッシュ化する流れにも向かわせた面はありそうだ。市場参加者は限られているなか、インデックスに絡んだ売買に相場全体は振らされやすい需給状況になろう。 <AK> 2023/08/16 08:29 オープニングコメント 米半導体株高の流れを引き継ぐ *08:41JST 米半導体株高の流れを引き継ぐ  15日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが26ドル高、ナスダックは143ポイント高だった。中国の住宅市場を巡る混乱が世界経済の成長リスクになるとの投資家の不安が浮上したほか、米長期金利の上昇も相場の重荷となった。しかし、今週予定されている主要小売り企業の決算発表を控え、下値も限定的。また、エヌビディアが7%を超える上昇となるなど、半導体株に買い戻しの動きが強まったことから、上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比205円高の32295円。円相場は1ドル145円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32070円まで売られる場面も見られたが、その後は引けにかけて買い戻されており、ナイトセッションの高値圏で終えていた。エヌビディアなど半導体株が買い戻された流れを引き継ぐ格好から、足もとで弱い値動きが目立っていた値がさハイテク株の自律反発が意識されやすく、日経平均をけん引する格好になりそうだ。また、昨日の日経平均は25日線に上値を抑えられる格好から下落幅を広げ、一時32031.54円まで下げ幅を広げる場面が見られた。ただし、8月のSQ値を割り込まなかったことから32000円接近での押し目買い意欲の強さは意識されやすいだろう。買い一巡後はアドバンテスト<6857>や東エレク<8035>などの動向を睨み流れの相場展開になりそうだが、戻りの鈍さが意識される局面においては、売り仕掛け的な動きを見せてくる可能性もあるため、積極的には手掛けづらいところではある。 ただし、決算発表が一巡したこともあり、米半導体株上昇に対するインパクトは出やすいだろう。買い一巡後に戻り売りに押される局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。また、昨日も好決算銘柄へは値幅取り狙いの資金が集中していた。昨日引け後の決算では荏原製<6361>、日機装<6376>、ユビAI<3858>、ジョイフル<9942>、ウェルネット<2428>、エスケーエレク<6677>、ハークスレイ<7561>、マルシェ<7524>、ニレコ<6863>、コメ兵HD<2780>などが注目されそうだ。また、ブリッジ<7039>が14%を超える急落となったが、流動性の低い銘柄などは決算に対して過剰に反応を見せているため、修正リバウンドを見極めたいところであろう。 <AK> 2023/08/15 08:41 オープニングコメント 改めて決算内容を評価した物色に向かわせよう *08:34JST 改めて決算内容を評価した物色に向かわせよう  14日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。11日の米国市場はNYダウが105ドル高、ナスダックは93ポイント安だった。7月の生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなったため、利上げ終了期待が後退したとの見方から売り優勢の相場展開だった。NYダウはその後上昇に転じたものの、金利上昇でハイテクは引き続き弱く終日軟調に推移し、まちまちで終了。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比105円安の32455円。円相場は1ドル144円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32810円まで買われる場面も見られたが、その後は軟化し、節目の32500円はキープできなかった。25日線が位置する32500円辺りでの底堅さを見極めることになりそうだ。また、先週はバイデン米大統領が量子コンピューターや人工知能(AI)分野の一部の中国企業への米国の投資を規制する大統領令に署名したと報じられ、ハイテク株の弱さが目立っていた。週末の米国市場では引き続き半導体株の弱さが目立っていたこともあり、半導体株や生成AI関連などの動向を見極めることになりそうだ。 一方で、円相場が1ドル144円90銭台と円安に振れて推移するなか、自動車など輸出関連などに資金がシフトしやすいだろう。また、インバウンド関連への物色についても先週の急伸の反動はあるだろうが、資金は向かいやすいと考えられる。そのため、相対的にはTOPIX型優位の展開が意識されそうだ。日経平均が32500円処でのこう着が意識されるなか、TOPIX型の買いによるスプレッド狙いの動きが入りやすいと考えられる。 なお、10日の決算発表でピークを通過したことから、改めて決算内容を評価した物色に向かわせそうだ。決算の初動で大きく明暗を分ける格好となったが、利食いから大きく調整していた銘柄などへは、自律反発狙いの買いが入りやすいところである。そのほか、10日の引け後に決算を発表したところでは、日ペHD<4612>、フジクラ<5803>、OKI<6703>、ダイコク電<6430>、北越コーポ<3865>、アルファCo<3434>、西鉄<9031>、TSテック<7313>などが注目されそうだ。 <AK> 2023/08/14 08:34 オープニングコメント 決算を手掛かりとした日替わり物色 *08:22JST 決算を手掛かりとした日替わり物色  10日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場はNYダウが191ドル安、ナスダックは162ポイント安だった。欧州株の反発に連れて買い先行で始まったが、明日発表が予定されている消費者物価指数(CPI)を警戒した売りに押され下落に転じた。金利の低下に伴いダウは一時プラス圏回復も原油高を嫌気した売りや戻り売りに押された。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比100円安の32120円。円相場は1ドル143円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32050円まで売られており、節目の32000円処での底堅さは意識されそうだが、リバウンド狙いの動きは限られそうだ。また、バイデン米大統領は量子コンピューターや人工知能(AI)分野の一部の中国企業への米国の投資を規制する大統領令に署名したと報じられた。警戒されていたこともあり、嫌気売りが強まる流れにはならないだろうが、半導体株や生成AI関連などへの物色を手控えさせそうだ。 アドバンテスト<6857>は足もとで調整が継続しており、75日線に接近している。同線を下回ってくるようだとセンチメントを冷ます流れにもつながりそうだ。一方で、決算を手掛かりとした日替わり物色は活発であり、決算内容によって明暗を分ける動きが目立つ。昨日引け後に決算を発表したところでは、ホンダ<7267>、いすゞ<7202>、板硝子<5202>、日空ビル<9706>などがポジティブな反面、三菱マ<5711>、カネカ<4118>、メルコ<6676>などが嫌気される可能性があるとみられる。 日経平均は32000円辺りでの底堅さが意識される一方で、25日線が上値抵抗線として意識されやすい。SQ通過で動きやすくなるものの、三連休を前に積極的な売買は手控えられるなか、狭いレンジでの推移が継続しそうだ。物色は決算を手掛かりとした日替わり物色が中心になるだろう。 <AK> 2023/08/10 08:22 オープニングコメント 決算を手掛かりとした物色が中心 *08:42JST 決算を手掛かりとした物色が中心  9日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが158ドル安、ナスダックは110ポイント安だった。格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが主要銀6行の格付見直しや中小銀10行の格下げを発表した。金融不安が再燃し、金融セクターを中心に売られ、大幅続落となった。しかし、金利低下で安値からは押し目買いが入り、終盤にかけて下げ幅を大幅に縮小し終了。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比20円高の32310円。円相場は1ドル143円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32090円まで売られた後に切り返し、日中比変わらずで終えた。米地銀格下げによる影響は警戒されるものの、SQ前で積極的に仕掛けてくる流れにはならないだろう。また、決算発表がピークを迎えることも様子見姿勢に向かわせやすいと考えられる。そのため、短期筋の商いが中心になると考えられるため、売り仕掛け的な動きになるようだと、売り一巡後のリバウンド狙いに向かわせそうだ。 本日はソフトバンクG<9984>の決算反応に、市場参加者の関心が集まりやすいだろう。決算を受けた初動反応としてはPTSで3%超の下落となったが、ADRでは下落幅を縮めていたこともあり、昨日の上昇に対する反動安はありそうだが、売りを仕掛けてくる流れにはならないだろう。底堅さが意識されてくるようだと、アク抜け感からのリバウンド狙いに向かわせる可能性もあるだろう。もっとも米国では半導体株の弱さが目立っている。東京市場においても昨日はアドバンテスト<6857>の弱い値動きが重荷となっていた。 半導体株については、バイデン米大統領が対中投資制限へ大統領令を発令するといった見方がされている。半導体株は手掛けづらく、指数の上値を抑える可能性はありそうだ。そのため、全体としてはこう着感の強い相場展開のなか、決算を手掛かりとした物色が中心になるだろう。昨日の引け後に決算を発表したところでは、アシックス<7936>、マツダ<7261>、タムロン<7740>、関ペイント<4613>、タカラトミー<7867>、アズビル<6845>、ラック<3857>などが注目されよう。 <AK> 2023/08/09 08:42 オープニングコメント 決算を手掛かりとした短期物色 *08:39JST 決算を手掛かりとした短期物色  8日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。7日の米国市場はNYダウが407ドル高、ナスダックは85ポイント高だった。NY連銀のウィリアムズ総裁が、インフレ動向次第で来年の利下げが正当化される可能性に言及したと7日付けのNYタイムズ紙が報じたことを受けて、買い優勢の相場展開となった。先週発表された7月雇用統計で雇用の伸びが予想を下回ったことも手伝い、金利先高観の後退に伴い、ハイテク株なども買い戻された。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比85円高の32405円。円相場は1ドル142円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで32200円まで売られた後に切り返し、一時32430円まで買われた。狭いレンジでの推移ではあるが、足もとでのリバウンド基調は継続している。昨日の日経平均は朝方に31830円まで売られ、節目の32000円を下回った後は、自律反発の動きを見せていた。明確な底打ち感はないものの、先週の大幅な調整に対するリバウンドが意識されやすいだろう。 ただし、今週は週末が祝日となるほか、それに伴いSQが1日早まる。決算発表もピークを迎えていることから、積極的な売買は手控えられやすいだろう。東証プライムの売買代金は7月28日の5.7兆円をピークに減少傾向にあり、昨日は3.4兆円だった。商いが膨らみづらい需給状況のなかでは先物主導のインデックスに絡んだ商いに振らされやすい面もあるため、次第に様子見姿勢が強まる可能性はありそうだ。 物色としては決算を手掛かりとした、短期的な値幅取り狙いの動きになるだろう。また、昨日決算を発表したレーザーテック<6920>の今期計画は増益を見込むものの、コンセンサスを下回っていた。半導体回復の遅れは想定されていたこともあり、売り一巡後の動向が注目されそうだ。そのほかの決算ではティラド<7236>、フジテック<6406>、SANKYO<6417>、日製鋼所<5631>、ラウンドワン<4680>、日山村硝<5210>、東芝テック<6588>辺りが注目されよう。 <AK> 2023/08/08 08:39 オープニングコメント 決算を手掛かりとした短期物色が中心 *08:28JST 決算を手掛かりとした短期物色が中心  7日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。4日の米国市場はNYダウが150ドル安、ナスダックは50ポイント安だった。7月の米雇用統計が労働市場のひっ迫緩和を示し、金利先高観の後退に伴い買い先行で始まった。米長期金利の低下やアマゾン・ドット・コムの好決算を好感した動きも見られた。しかし、賃金の上昇が予想を上回り、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測も完全に払しょくせず、終盤にかけて下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比170円安の31980円。円相場は1ドル141円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物のナイトセッションは、売り一巡後に32290円まで買われる場面も見られたが、終盤にかけて軟化し、31930円と安値圏で終えていた。32000円水準では強弱感が対立しやすく、先週の大幅な調整に対する反動を期待しつつも、自律反発の域は脱せないだろう。 また、引き続き決算発表がピークを迎えていることもあり、国内外の機関投資家は積極的な売買を手控えると考えられ、先物主導によるインデックスに絡んだ商いに振らされやすい需給状況と考えられる。また、週末は祝日となることから商いは膨らみづらいなか、米消費者物価指数(CPI)の発表を控えた警戒感などもくすぶると考えられ、決算を手掛かりとした短期的な売買が中心になりそうだ。予想を上回る決算を発表した企業などへ、短期の値幅取り狙いの資金が集中する展開を想定。 日経平均は32000円を挟んだ攻防になりそうだが、32000円を下回っての推移が継続するようだと、7月12日の安値31791円辺りを仕掛けてくる動きには注意しておく必要はありそうだ。足もとでのレンジ下限での推移であり、積極的な売り仕掛け的な動きは限られると考えられるものの、現状は売り方優位の需給状況だろう。一方で、下値の堅さが意識される局面においては、節目の32500円のほか、マド埋めとなる25日線水準の32700円辺りがターゲットになりそうだ。トレンドが出やすいのは決算通過後になりそうだが、次第に押し目買い意欲の強さが意識されてくるだろう。 <AK> 2023/08/07 08:28 オープニングコメント 決算を手掛かりとした個別での対応に *08:36JST 決算を手掛かりとした個別での対応に  4日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが66ドル安、ナスダックは13ポイント安だった。金利上昇が警戒されているなか、売り優勢の展開だった。7月の米ISM非製造業景況指数やサービス業PMIが予想を下回ったことも売り材料となり、軟調推移となった。しかし、米雇用統計や主要ハイテク企業の決算を控えて様子見気配も強く、下値も限定的。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比250円安の31930円。円相場は1ドル142円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションの開始早々に31660円まで売られる場面が見られた。その後は下げ幅を縮めているが、32000円辺りでの戻り待ちの売り圧力は警戒されやすいだろう。そのため、売り一巡後の底堅さを見極めつつ、短期的なリバウンド狙いにとどまりそうである。 なお、米国市場の取引終了後に決算を発表したアップルは時間外取引で下落した一方で、アマゾン・ドット・コムは7%を超える上昇を見せており、指数インパクトの大きい値がさ株への下支えになりそうである。足もとでは日経平均型の売りが目立っていることもあり、NT倍率の低下傾向も目立つ。NT倍率は200日線水準まで低下してきたこともあり、NTショート(日経平均売り・TOPIX買い)の巻き戻す動きが意識されてくる可能性はありそうだ。 米雇用統計の発表を控え積極的な売買は手控えられやすく、足もとの急ピッチの調整によって持ち高調整の動きは継続しそうだが、一方で、売り方にとっても日経平均の32000円割れが意識されるなか、いったんは買い戻しの動きに向かわせる可能性もありそうだ。まずは、売り一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。 物色の流れとしては決算を手掛かりとした個別での対応になりそうだ。昨日は上方修正を発表したサンリオ<8136>がストップ高まで買われており、好決算銘柄に対する物色意欲は強く、日経平均の下落に対して冷静さがうかがえる。なお、昨日の引け後に発表された決算では、GSユアサ<6674>、日東紡<3110>辺りが注目されよう。 <AK> 2023/08/04 08:36 オープニングコメント 個別に決算を評価した物色に向かいやすい *08:18JST 個別に決算を評価した物色に向かいやすい  3日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。2日の米国市場はNYダウが348ドル安、ナスダックは310ポイント安だった。格付け会社フィッチ・レーティングスによる米国債の格下げが嫌気され売り優勢の展開。その後も強い雇用関連指標を受けて10年債利回りが年初来で最高水準に達するなど金利上昇に連れ一段安となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比265円安の32345円。円相場は1ドル143円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物は前日の日中取引で2%を超える下落となり、米国債格下げを織り込む流れだったが、ナイトセッションでも1%超の下げとなっており、リバウンド機運は高まりづらいところだろう。売り方の買い戻しの動きは入りやすいだろうが、買い方は慎重姿勢を崩せないと考えられ、戻りの鈍さが意識される局面においては、改めて短期筋の入り仕掛け的な動きには注意しておきたいところである。 まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところだが、日中は米先物の動向を横目でにらみながらの相場展開になりそうだ。米国が落ち着いた値動きをみせてくるようだと、短期的ではあるが、リバウンドを狙った動きは意識される。ただし、米国では前日の取引終了後に決算を発表し、時間外で5%近く上昇する場面を見せていたAMDは、7%超の下落となっていた。決算が評価される銘柄へも利益確定の売りが強まっており、センチメントを冷ます格好になりそうだ。 昨日は全面安商状のなか、トヨタ<7203>の強い値動きが目立っていた。本日も底堅い値動きが続くようだと、短期資金が集中する可能性はある。また、先物主導によるインデックスに絡んだ商いに振らされやすい需給状況のなか、中小型株などインデックスの影響を受けづらい銘柄などへは、個別に決算を評価した物色に向かいやすいだろう。そのほか、バリュエーション面などで割安感のある銘柄などへの押し目買い意欲は強そうである。 <AK> 2023/08/03 08:18 オープニングコメント 全般こう着も個別で決算を評価した物色は活発 *08:27JST 全般こう着も個別で決算を評価した物色は活発  2日の日本株市場は、売り優勢ながらも底堅さが意識される相場展開になりそうだ。1日の米国市場はNYダウが71ドル高、ナスダックは62ポイント安だった。建機大手キャタピラーは第2四半期決算で1株利益、売上高ともに市場予想を上回り、NYダウを押し上げた。一方で、金利の上昇でハイテクは売られ、まちまちの展開だった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比210円安の33200円。円相場は1ドル143円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで寄り付き直後に軟化する格好となり、一時33140円まで売られる場面が見られた。日銀トレード後のリバランスから前日には33470円と節目の33500円に迫る場面も見られたこともあり、リバランスの動きも一巡した格好だろう。33000円辺りでの底堅さを見極めたいところである。 もっとも、決算発表が本格化するなか、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られていると考えられ、基本的には個別での決算を手掛かりとした物色が中心だろう。昨日は後場に入りトヨタ<7203>の決算を手掛かりとした物色が先物市場へも波及していた。売り一巡後の底堅さを見極めつつ、トヨタへの物色が継続するようだと、為替市場での円安基調を手掛かりに、輸出関連などへの物色に向かわせそうだ。 また、米国ではキャタピラーがNYダウを押し上げており、コマツ<6301>など機械セクターへの物色も期待されるところ。そのほか、AMDが取引終了後に発表した決算が好感され、時間外取引で5%ほど買われる場面も見られていた。そのため、ハイテクセクターへの押し目狙いにも向かわせる可能性はありそうだ。日米ともに決算発表が本格化しているほか、週末には米雇用統計も控えているため、こう着感の強い相場展開になりそうだが、個別で決算を評価した物色は活発だろう。 <AK> 2023/08/02 08:27 オープニングコメント こう着ながらも決算を手掛かりとした物色へ *08:49JST こう着ながらも決算を手掛かりとした物色へ  1日の日本株市場は、こう着ながらも底堅さが意識される相場展開になりそうだ。7月31日の米国市場はNYダウが100ドル高、ナスダックは29ポイント高だった。月末要因から積極的な売買は手控えられた。ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが終了に近づいたとの見方は根強いほか、今週発表されるアップルなど主要ハイテク企業の好決算を期待した買いに引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比変わらずの33260円。円相場は1ドル142円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで寄り付き直後に下げに転じる場面も見られたが、その後はこう着ながらもプラス圏での推移を継続しており、一時33360円まで買われた。狭いレンジではあったが底堅さが見られており、押し目買い意欲は強そうだ。昨日の日経平均はマドを空けての上昇で節目の33000円を回復すると、終日33000円を上回っての推移を継続していた。利食いから節目の33000円に接近する局面においては、押し目狙いの買いが入りやすいだろう。 全体としてはこう着ながらも、決算発表が本格化するなか、個別での物色は活発になろう。昨日は下方修正を発表したファナック<6954>が弱い値動きとなり指数の重荷となったが、他の銘柄に波及する流れは限られていた。センチメントは良好とみられ、決算発表受けて評価される銘柄へは、値幅取り狙いの資金が集中しやすい。 昨日の引け後に決算を発表したところでは、パナHD<6752>、三菱電<6503>、東北電力<9506>、九州電力<9508>、大和証G<8601>、塩野義<4507>、大阪ガス<9532>などがポジティブな内容だった。中小型株ではエーアイ<4388>、ブロードエンター<4415>、インヴァスト<7338>、ウェーブロックHD<7940>、ヒロセ通商<7185>辺りに個人主体の短期資金が向かいそうだ。 なお、日経平均は昨日の上昇でボリンジャーバンドの+1σを捉えてきた。33180円辺りに位置しており、同水準を上回っての推移が続くようだと、6月高値辺りを意識したトレンド形成に向かわせる可能性はあるだろう。決算本格化で上値追いは慎重になるものの、売り仕掛け的なトレードは避けておきたいところである。 <AK> 2023/08/01 08:49 オープニングコメント 決算を手掛かりとした個別対応に向かわせる *08:40JST 決算を手掛かりとした個別対応に向かわせる  31日の日本株市場は、買い先行で始まることになりそうだ。28日の米国市場はNYダウが176ドル高、ナスダックは266ポイント高だった。6月の米個人消費支出(PCE)は、コア価格指数の伸びが予想以上に鈍化し、インフレ鈍化傾向を再確認したため買いが先行した。また、ソフトランディング期待も買い材料となった。さらに、プロクター・アンド・ギャンブルやインテルの好決算を受け投資家心理が改善。金利の低下でハイテクの買いも再燃し相場上昇を後押しした。シカゴ日経225先物清算値は、日中大阪比325円高の33095円。円相場は1ドル140円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで寄り付き後ほどなくしてリバウンド基調が強まり、一時33140円まで買われる場面が見られた。先週末は日銀の金融政策決定会合での政策修正を受けた荒い値動きだったが、日銀トレードは一巡し、仕切り直しの流れに向かわせそうだ。 米国では米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が今後の金融政策はデータ次第としており、今週発表される雇用統計などの重要な経済指標の結果を見極めたいとする模様眺めムードは強まりやすい面はある。一方で、指標の結果を受けて追加利上げ観測が後退する可能性が意識されやすく、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。 決算発表が本格化するなか、決算を手掛かりとした個別対応に向かわせるものの、指数インパクトの大きい値がさ株の決算影響から軟化する場面においては、その後の切り返しを想定した押し目を狙いたいところであろう。日経225先物は節目の33000円を回復してきたことから、同水準での底堅さを見極めつつ、7月の戻り高値水準を意識してくる可能性はあると考えられる。 なお、28日の取引終了後に決算を発表したところでは、下方修正したファナック<6954>の値動きが警戒される一方で、コマツ<6301>、ソシオネクスト<6526>、日立<6501>、NEC<6701>、ANA<9202>、ジェイテクト<6473>、積水化<4204>、グローバルセキュ<4417>、OLC<4661>などの動向が注目されそうだ。 <AK> 2023/07/31 08:40 オープニングコメント 金融政策決定会合の結果に市場の関心が集まる *08:38JST 金融政策決定会合の結果に市場の関心が集まる  28日の日本株市場は、日銀の金融政策決定会合の結果に市場の関心が集まりやすく、波乱含みの展開も警戒されやすいだろう。27日の米国市場はNYダウが237ドル安、ナスダックは77ポイント安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)でタカ派色を弱めたため、買い先行で始まった。4-6月期の国内総生産(GDP)の伸びが予想外に加速したほか、週次失業保険申請件数も前回から予想外に減少したため、リセッション懸念が後退した。しかし、同時に年内の追加利上げ観測も再燃し長期金利上昇が警戒され売りに転じ、終盤にかけ下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比415円安の32505円。円相場は1ドル139円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで寄り付き後ほどなくして節目の33000円を回復すると、一時33220円まで上げ幅を広げる場面も見られた。しかし、日銀の政策修正に関する報道から円相場が一時1ドル139円を割り込むなか、一気に32410円まで売られた。米国市場の下げについても日銀の政策変更に関する報道がトリガーになったと考えられる。そのため、売り一巡後は金融政策決定会合の結果待ちとなりそうだ。 日経平均は前日のリバウンド部分を帳消しにする格好になりそうだが、節目の32500円水準では押し目待ち狙いの買いは意識されやすいだろう。もっとも、金融政策決定会合で報道の通りに政策変更が議論されることになれば、想定されていたとしても仕掛け的な売りが入りやすいだろう。ただし、33220円から一気に32410円まで先物市場で下落したこともあり、ショートは積み上がっている可能性はある。金融政策決定会合の結果が想定内であれば、ショートカバーが強まる可能性もあるため、まずは押し目狙いのスタンスになりそうだ。 物色は決算を手掛かりとした個別対応になりそうだ。昨夕発表した信越化学<4063>の第1四半期業績は予想を下回ったが、3000万株、1000億円を上限とする自社株買いおよび、自社株消却を発表しており、売り一巡後の底堅さを見極めたいところである。また、米インテルは予想を上回る決算が好感されて時間外取引で8%超の上昇を見せており、半導体株の押し目を狙いたいところだ。 <AK> 2023/07/28 08:38 オープニングコメント ハイテクの一角が重荷となる可能性 *08:11JST ハイテクの一角が重荷となる可能性  27日の日本株市場は、こう着感が強まりそうだ。26日の米国市場はNYダウが82ドル高、ナスダックは17ポイント安だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え警戒感から売り先行で始まった。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)はFOMCで予想通り0.25%の利上げ再開を決定した。パウエル議長が今後の政策をデータ次第で会合ごとに決定していく方針を示すと、利上げペースが鈍化するとの見方から買い戻しの流れとなり、NYダウはプラスに転じた。一方でハイテク株の一角が弱い値動きとなり、ナスダックは下げを埋められず、3日ぶりに反落。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比70円安の32530円。円相場は1ドル140円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢で始まることになりそうだ。取引終了後に四半期決算を発表したメタ・プラットフォームズは1株利益が予想を上回り、時間外取引で買われていることは材料視されそうだ。ただし、ハイテク株の一角が弱い値動きだったことからSOX指数は下落しており、インパクトは限られそうである。 FOMCは予想通りの内容で通過したことから、買い戻しの動きは意識されやすい面はある。一方で、日銀の金融政策決定会合の結果待ちとなることから、引き続き積極的な売買は手控えられやすいところだろう。日経平均は足もとで25日線に上値を抑えられる状況が続いているが、下値の堅さは意識されるものの、同線を明確に上放れてくるまでは、リバウンド機運は高まらないと考えられる。 また、決算発表が本格化するなか、アドバンテスト<6857>の第1四半期業績はコンセンサスを下回った。直近では決算への警戒から弱い値動きを見せていたが、支持線として意識されている25日線を割り込んでくるようだと、持ち高調整の売りが強まりやすいだろう。指数インパクトが大きいこともあり、センチメント悪化へもつながる可能性があるため、まずは決算反応を見極めたい。なお、アドバンテストは生成AI関連では高性能メモリー向けの投資が下期にかけて大きくなるとしており、底堅さがみられてくることが期待されよう。そのほかは、上方修正を発表した日産自<7201>に関心が集まりやすいほか、直近IPO銘柄などでの短期的な売買に向かわせそうだ。 <AK> 2023/07/27 08:11 オープニングコメント ハイテク株の一角には買い戻しの動きが意識される *08:11JST ハイテク株の一角には買い戻しの動きが意識される  26日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。25日の米国市場は、NYダウが26ドル高、ナスダックは85ポイント高だった。7月の消費者信頼感が予想を上回り、2年ぶりの高水準に達するなど、リセッション回避期待が高まった。さらに、主要ハイテク企業の決算を期待した買いも目立ち、終日堅調に推移した。ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとする模様眺めムードは強く、積極的な売買は手控えられた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比45円安の32595円。円相場は1ドル140円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。取引終了後に四半期決算を発表したグーグルを運営するアルファベットは1株利益が予想を上回り、時間外取引で買われており、材料視されそうだ。SOX指数も上昇していることから、足もとで弱い値動きが目立っていたハイテク株の一角には買い戻しの動きが意識されよう。 もっとも、日経225先物はナイトセッションで32550円~32670円での狭いレンジでの推移だった。引き続き25日線に上値を抑えられており、FOMCの結果待ちのなか、仕掛け的な動きも限られそうである。日経平均も25日線に上値を抑えられているが、イベント前の買い戻しから同水準に接近する局面はあったとしても、追随する買いの動きは限られそうだ。 FOMC通過後は日銀の金融政策決定会合を控えていることもあり、イベント前の持ち高調整の動きにとどまろう。そのため、物色の流れとしては決算を手掛かりとした個別対応に向かわせやすいほか、IPO銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうである。本日はテクニスコ<2962>、エコナビスタ<5585>が上場するが、人気度合いからはエコナビスタに短期資金が集まりやすいだろう。そのほか、昨日決算を手掛かりとしたレーザーテック<6920>への資金流入が続くようだと、センチメント改善につながる可能性がある。 <AK> 2023/07/26 08:11 オープニングコメント レーザーテックの動向に注目 *08:30JST レーザーテックの動向に注目  25日の日本株市場は買い先行で始まろうが、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。24日の米国市場は、NYダウが183ドル高、ナスダックは26ポイント高だった。エネルギーのシェブロンの予想を上回った決算をきっかけに、今週発表が予定されている企業の決算を期待した買いが先行した。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが終了に近づいたとの見方も相場を支える格好となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比105円高の32715円。円相場は1ドル141円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32490円まで売られる場面が見られた。7月の米総合PMIが予想を下回ったことを受けて、円相場が一時140円40銭台と円高に振れる場面が見られたことがショートに向かわせたようだ。ただし、その後円相場は米国市場の底堅い値動きから141円50銭台と円安に振れており、日経225先物は32750円まで買われる場面もあった。昨日の日経平均は25日線に上値を抑えられる格好となったが、前日の段階で同線は32837円まで低下してきており、突破を試す動きは意識されやすいだろう。 ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の金融政策決定会合を控えるなか、積極的に仕掛けてくる商いは限られるとみられる。重要イベントを前に持ち高調整の動きが中心と考えられ、リバウンドをみせてきたとしても、ショートカバーが中心になるだろう。もっとも、FOMCでの0.25%の利上げは織り込まれ、今会合で利上げ打ち止めが期待されている。一方で、日銀は現時点でイールドカーブコントロール(YCC)政策の副作用に対応する緊急性は乏しいとの認識を示していると伝えられているなか、下へのバイアスは強まりづらく、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 物色の流れとしては決算を手掛かりとして個別物色に向かいやすいなか、昨夕に業績予想の上方修正を発表したレーザーテック<6920>の動向が注目されよう。株価は足もとの調整で保ち合いレンジの下限レベルで推移していることから、リバウンド狙いの買いは入りやすいタイミングではある。一気に200日線を捉えてくるような強い動きをみせることができれば、個人のセンチメント改善にもつながりそうだ。 <AK> 2023/07/25 08:30 オープニングコメント テーマ性のある銘柄などでの短期的な物色 *08:32JST テーマ性のある銘柄などでの短期的な物色  24日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。21日の米国市場は、NYダウが2ドル高、ナスダックは30ポイント安だった。楽観的な景気見通しを受けた買いが継続するなか、利食いも入りやすく伸び悩む展開。また、ハイテク株にはリバランスに絡んだ売りが入った。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比400円高の32670円。円相場は1ドル141円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションの開始後ほどなくして一気に32760円まで買われた。日銀は現時点でイールドカーブコントロール(YCC)政策の副作用に対応する緊急性は乏しいとの認識を示したとの報道をきっかけに円安基調が強まり、これを受けて日経225先物は急伸した。ただし、米国市場の取引時間帯では32700円を挟んだこう着を継続しており、仕掛け的な商いは入りづらいだろう。 また、週末の米国市場ではハイテク株の一角が売られたが、24日に実施されるナスダック100先物のリバランスに絡んだ動きと見られている。リバランスの影響を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる可能性はありそうだ。そのほか、米国ではハイテク株の決算が相次ぐため、先週のテスラやネットフリックスのように失望につながる決算が相次ぐようだと、神経質にさせそうだ。国内でもアドバンテスト<6857>や信越化<4063>など主要企業の決算発表を控えていることから、結果を見極めたいところだろう。 そのほか、日銀会合に絡んだ報道によって円相場が大きく振れやすいと考えられ、為替にらみの展開を余儀なくされ、円相場が大きく変動する局面においては、先物主導で振らされやすい需給状況になりそうだ。物色は決算を手掛かりとした個別対応のほか、直近IPO銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの動きに向かわせよう。また、岸田首相は「ChatGPT」をはじめ、急速に活用が広がっている生成AIなどの先端技術分野に対して、支援を強化することを表明しており、AI関連などテーマ性のある銘柄などでの短期的な物色も意識されそうだ。 <AK> 2023/07/24 08:32

ニュースカテゴリ