オープニングコメントニュース一覧
オープニングコメント
エネルギー株や決算を手掛かりとした個別対応に
*08:24JST エネルギー株や決算を手掛かりとした個別対応に
15日の日本株市場は、売り優勢の相場展開になりそうだ。12日の米国市場は、NYダウが475ドル安、ナスダックは267ポイント安だった。JPモルガン・チェースのさえない決算に加え、中東情勢の緊迫化を警戒した売りが優勢となった。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待後退も売り圧力となり、終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物は大阪比685円安の38865円。円相場は1ドル153円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まろう。米国市場では決算を発表したJPモルガン・チェースが6%を超える下落となるなか、本格化する決算を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいだろう。また、中東情勢を巡っては、バイデン米大統領がイスラエルのネタニヤフ首相に対し、イランに対するいかなる対抗措置にも米国は参加しないと伝えたと報じられている。過度な地政学リスクへの警戒感が若干ながら和らぐ可能性もあるため、売り一巡後は自律反発狙いの動きが意識されそうだ。 日経225先物は日中比700円安の38850円で終えており、ボリンジャーバンドの-1σ水準まで売られた。足もとでは25日線と-1σとのレンジを継続しており、先週は25日線を挟んだ攻防をみせていた。レンジ下限まで一気に下げてきたことから、いったんは反発が意識されやすい水準ではある。もっとも、米決算が本格化するなか、決算内容を見極めたいところであり、積極的な売買は手控えられるだろう。中東情勢に関連する報道に対しては敏感に反応しやすいと考えられ、短期的な売買が中心になりそうだ。 物色としては、地政学リスクの高まりからエネルギー株には短期資金が向かいやすいほか、全体としては内需系にシフトしやすいだろう。そのほか、決算を手掛かりとした個別対応になりそうである。なお、12日の取引終了後に決算を発表したところでは、竹内製作<6432>、QPS研究所<5595>、テラスカイ<3915>、DCM<3050>、Gunosy<6047>、ドトル日レス<3087>、RPA<6572>、ビックカメラ<3048>、セラク<6199>辺りの動向が注目される。
<AK>
2024/04/15 08:24
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ハイテク株主導の相場展開
*08:41JST ハイテク株主導の相場展開
12日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。11日の米国市場は、NYダウが2ドル安、ナスダックは271ポイント高だった。3月の米卸売物価指数(PPI)が予想ほど上昇しなかったことが安心感につながり、ハイテク株主導で買い戻しの動きとなった。NY連銀のウィリアムズ総裁が短期的に政策修正の必要がないと、利下げに慎重姿勢を繰り返すと、金利先高観が再燃し相場の重荷となり、NYダウは小幅ながら下落となった。シカゴ日経225先物は大阪比225円高の39635円。円相場は1ドル153円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まろう。米国市場ではPPIが予想ほど伸びなかったことが安心感につながった。アップルやエヌビディアなどハイテク株の強い値動きが目立ったことから、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。昨日は日経平均が弱い動きとなった一方で、TOPIXはプラスに転じていた。リバランスの動きも入りやすく、日経平均型優位の展開が見込まれる。 また、日経225先物はナイトセッションで、PPI発表前後に39480円まで買われた直後に39100円まで売られるなど、荒い値動きを見せた。ただし、その後は終盤にかけてショートカバーを交えた強い上昇となり、39700円で終えた。足もとでは25日線での攻防が続いていたが、同線を上回ってきたことで、支持線として意識されてくる展開が期待されそうだ。買い一巡後は週末要因もあってこう着感が強まる可能性はあるものの、25日線での底堅さがみられるようだと、リバウンド狙いの買いが入りやすいだろう。 物色としては米国市場の流れを受けて、東エレクやレーザーテック<6920>のほか、足もとで軟調推移が続いているアドバンテスト<6857>の動向が注目されそうだ。そのほか、こう着感が強まる局面においてはバリュー株にシフトしやすく、商社株などの動向が注目されよう。一方で、金融株については米金融株が軟調だったこともあり、利食いが入りやすいだろう。決算に絡んだところでは、ブックオフGHD<9278>、PRTIMES<3922>、CVSベイ<2687>、SFP<3198>、松竹<9601>、イートアンド<2882>、乃村工芸<9716>、ニューグランド<9720>、東京エネシス<1945>、テクミラ<3627>などが注目される。
<AK>
2024/04/12 08:41
オープニングコメント
売り仕掛けに対しては買い戻しを狙ったスタンス
*08:28JST 売り仕掛けに対しては買い戻しを狙ったスタンス
11日の日本株市場は、売り一巡後は底堅い相場展開になりそうだ。10日の米国市場は、NYダウが422ドル安、ナスダックは136ポイント安だった。3月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったため、米連邦準備理事会(FRB)による年内の利下げ期待が後退した。米長期金利が5カ月ぶりの高水準を付けたことも重荷となり、終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物は大阪比330円安の39220円。円相場は1ドル152円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まろう。米国市場ではCPIの上振れを受けて利下げ期待が後退する流れとなったが、FRBによる利下げ開始時期の後ずれはある程度織り込まれていたと考えられ、リスク回避姿勢から売り圧力が強まる流れにはならないだろう。売り先行ながら、売り一巡後は押し目狙いの買いも意識されてきそうだ。 また、日経225先物はナイトセッションで、CPI発表直前に39090円まで売られ、その後39390円まで買い戻された。先回り的なショートが入ったものの、その後はカバーに向かわせていた。カバー一巡後は39030円~39240円辺りでのこう着となったものの、節目の39000円は割り込まなかった。短期的な売り仕掛けに対しては、その後の買い戻しを狙ったスタンスとみておきたい。 物色の流れとしては円相場が一時1ドル=153円台に突入したこともあり、トヨタ<7203>など輸出関連への押し目買い意欲は強そうだ。また、NY原油先物相場の上昇によって、エネルギー株の動向も注目されよう。そのほか、米株安の流れから指数インパクトの大きい値がさハイテク株にはインデックスに絡んだ売りが先行する格好になりそうだが、米国ではTSMCが4日続伸となったほか、エヌビディアは3日ぶりに反発した。昨日堅調だった東エレク<8035>、レーザーテック<6920>などの売り一巡後の底堅さを見極めたい。 また、決算に絡んだところでは、昨夕決算を発表したコメダHD<3543>、プログリット<9560>、NPC<6255>、トレファク<3093>、ジーフット<2686>、ミニストップ<9946>、ABCマート<2670>辺りの動向が注目されよう。
<AK>
2024/04/11 08:28
オープニングコメント
AI関連や決算などを手掛かりとした個別物色
*08:33JST AI関連や決算などを手掛かりとした個別物色
10日の日本株市場は、膠着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場は、NYダウが9ドル安、ナスダックは52ポイント高だった。米消費者物価指数(CPI)など重要インフレ指標の発表を控え、警戒感から売り優勢の展開となった。ただし、その後は長期金利の低下を受けて買い戻され、NYダウは下落幅を縮めた。シカゴ日経225先物は大阪比190円安の39600円。円相場は1ドル151円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まろう。米国ではCPIの結果待ちのなかで不安定な値動きだったこともあり、東京市場においてもこう着感の強い展開が見込まれる。ただし、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始時期の後ずれはある程度織り込まれていると考えられ、リスク回避姿勢から売り圧力が強まる流れにはならないだろう。 また、日経225先物はナイトセッションでは日中比下落とはなったが、一時39290円まで売られた後に下落幅を縮め、39690円で終えている。25日線を上回って終えたこともあり、同線を支持線とした底堅さが期待されそうである。積極的な売買は手控えられやすいが、押し目狙いのスタンスで対応したいところだろう。 また、訪米中の岸田文雄首相は、米マイクロソフトのスミス社長の表敬を受けたようであり、そこでスミス社長は日本に2年間で約4400億円を投資すると正式に表明したと報じられている。AIの基盤強化のためデータセンターなどに投資することで、AI関連やハイテク株への手掛かり材料になりそうである。 そのほか、決算シーズンに入ってくるなか、先週末に決算を発表した安川電<6506>は、週明けこそ買い一巡後に下落に転じていたが、昨日は7%を超える上昇を見せていた。決算への期待感も底堅さにつながりそうである。なお、昨夕の決算では、Fブラザーズ<3454>、USMH<3222>、日本化<4092>、イオンディライ<9787>、UNEXT<9418>、技研製作所<6289>、カーブスHD<7085>、レイ<4317>などが注目されそうだ。
<AK>
2024/04/10 08:33
オープニングコメント
膠着のなかで決算を手掛かりとした個別対応に
*08:12JST 膠着のなかで決算を手掛かりとした個別対応に
9日の日本株市場は、膠着感の強い相場展開になりそうだ。8日の米国市場は、NYダウが11ドル安、ナスダックは5ポイント高だった。前週末の3月の米雇用統計後の買いが継続し、上昇して始まった。ただ、金利の上昇が重荷となったほか、今週発表が予定されている消費者物価指数(CPI)などの重要インフレ指標の発表を控えるなか、結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まった。シカゴ日経225先物は大阪比60円高の39450円。円相場は1ドル151円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まろう。米国では利下げ期待が後退する格好のなか、米CPIの結果待ちの状況であり、小幅な値動きであった。ナスダックは続伸とはなったものの、半導体株の一角は軟調であったため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への反応は限られそうである。日経平均株価は25日線が心理的な抵抗線として意識されやすく、リバウンド機運は高まらないと考えられ、インデックスに絡んだ商いも限られそうだ。 もっとも、米CPIの発表を控えるなか、売り仕掛け的な売買も入りづらいだろう。日経平均株価は昨日の自律反発でボリンジャーバンドの-1σを上回ってきた。同水準での底堅さが意識されるなか、短期的な売り仕掛けの動きに対しては、その後のリバウンド狙いのスタンスに向かわせそうだ。ただし、決算発表が徐々に本格化するなか、注目された安川電<6506>の反応はさえなかった。買い先行で始まったものの、その後は軟化する格好から、結局は下落に転じていた。 決算内容を見極めたいとするムードも強まりやすく、先回り的な動きは限られるだろう。とはいえ、先回りがない分、決算を受けて評価する動きが強まる可能性はあるため、決算を手掛かりとした物色に向かいやすいと考えられる。昨夕決算を発表したところでは、MSコンサル<6555>、アルファ<4760>、中本パックス<7811>、AFC-HD<2927>、eBASE<3835>などが注目されそうだ。
<AK>
2024/04/09 08:12
オープニングコメント
次第に決算を手掛かりとした個別対応に
*08:20JST 次第に決算を手掛かりとした個別対応に
8日の日本株市場は、米株高を受けた買い優勢の相場展開になりそうだ。5日の米国市場は、NYダウが307ドル高、ナスダックは199ポイント高だった。3月の米雇用統計は失業率の低下に加え、雇用の伸びが予想外に加速するなど、労働市場が依然強いことが確認された。米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待は後退したものの、国内の雇用や成長見通しに楽観的な見方が強まり、買い戻しの動きが優勢となった。シカゴ日経225先物は大阪比355円高の39335円。円相場は1ドル151円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まろう。米国では利下げ期待が後退する格好ではあったが、足もとで予想を上回る経済指標の発表や米当局者による発言を受けて持ち高調整の売りが強まっていたこともあり、雇用統計の発表が通過したことから、アク抜け的な動きになったようだ。NYダウは前日の大幅な下げで一気に75日線水準まで下げていたこともあり、リバウンドが意識されやすい水準だった。 また、前週末の日経平均株価はマドを空けての急落により、39000円を割り込んだ。ボリンジャーバンドの-1σを下回り、-2σに接近する場面も見られており、いったんは自律反発を狙った動きが意識されやすいだろう。まずは39130円辺りに位置している-1σ水準を支持線に変えたいところであり、買い一巡後は底堅さを見極めることになりそうだ。25日線が位置する39789円辺りまでのリバウンドは期待しづらいところであるが、国内機関投資家による益出しの動きはピークを打った可能性もあるため、買い一巡後の売り仕掛け的なトレードは控えたいところだろう。 なお、5日の取引終了後に安川電<6506>が発表した2024年2月期業績は、売上収益が前期比3.5%増の5756.58億円、営業利益は同3%減の662.25億円だった。2025年2月期業績は、省力化投資の回復にともなう需要を取り込み、売上収益が前期比0.8%増の5800億円、営業利益は同5.7%増の700億円を計画。PTSでは堅調な推移をみせていたこともあり、同社がプラス圏での値動きをみせてくるようだと、今後本格化する決算に対する安心感につながろう。なお、その他決算を発表したところでは、ジャステック<9717>、丸八倉<9313>、リヒトラブ<7975>、日本エンター<4829>、キユーピー<2809>、東海ソフト<4430>、トーセイ<8923>、岡野バル<6492>などの動向が注目される。
<AK>
2024/04/08 08:20
オープニングコメント
中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動き
*08:29JST 中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動き
5日の日本株市場は、米株安を受けたギャップダウンから不安定な相場展開になりそうだ。4日の米国市場は、NYダウが530ドル安、ナスダックは228ポイント安だった。米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、インフレ改善が停滞した場合、年内利下げを実施しない可能性に言及した。また、バイデン米大統領がイスラエルのネタニヤフ首相との電話会談で、ガザ支援職員の死亡を受けイスラエルを非難、政策変更を警告したとの報道で中東情勢の緊迫化が警戒された。シカゴ日経225先物は大阪比700円安の39120円。円相場は1ドル151円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、インデックスに絡んだ売りが集中しやすく、ギャップダウンから始まることになりそうだ。米国では半導体株の弱さが目立っていることもあり、東京市場においても指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が日経平均株価の重荷になりそうだ。昨日の日経平均株価は一時40200円を回復し、その後は上げ幅を縮めたものの、25日線水準での底堅さがみられた。本日は昨日のリバウンド部分を帳消しにし、3日に付けた安値を下回ってくるため、持ち高調整の売りも強まりそうだ。 日経平均株価のボリンジャーバンドの-1σは39145円に位置しており、同水準で下げ止まるようなら、押し目狙いの買いが意識されてくる可能性はあるだろう。ただし、米雇用統計の発表を控えていることから、リバウンド機運は強まりづらい。また、地政学リスクの高まりは先行きを見極めづらくさせる。そのため、リスク回避姿勢のなかで、内需系の銘柄に資金が向かいやすくなりそうである。 日経平均株価が-1σを下回ってくるようだと、短期的に売りを仕掛けてくる流れになりやすいだろう。まずは売り一巡後の底堅さを見極め、押し目狙いのタイミングも見定めたいところだ。インデックスに振らされにくい中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動きのほか、超低位銘柄での割り切りスタンスでのトレードが中心になろう。
<AK>
2024/04/05 08:29
オープニングコメント
押し目待ち狙いの買いを誘う展開
*08:28JST 押し目待ち狙いの買いを誘う展開
4日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。3日の米国市場は、NYダウが43ドル安、ナスダックは37ポイント高だった。3月の米ADP雇用統計が予想を上回り、利下げがさらに遠のくことを警戒した売りが先行した。その後、3月の米ISM非製造業景況指数が予想外に低下したほか、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がインタビューで、引き続き年内の利下げの可能性を示唆すると、ハイテク株を中心に買い戻す動きとなった。シカゴ日経225先物は大阪比500円高の40030円。円相場は1ドル151円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買いが先行することになりそうだ。日経平均株価は前日の下落で支持線として意識されていた25日線を下回ったが、再び同線を上回ってくることが期待される。3月半ばの調整局面においても同線での底堅さがみられており、今回も押し目待ち狙いの買いを誘う格好になりそうだ。ナスダックが上昇した流れもあり、前日の相場の重荷となった指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角などへも押し目買いが入りやすいと考えられる。 また、週末には米雇用統計の発表を控えているため、買い一巡後は膠着感が強まる可能性があり、日経平均が25日線水準での戻りの鈍さが意識されてくるようだと、短期的に売り仕掛け的な動きもありそうだ。ただし、米国ではFRBによる金融政策について、今年3回の利下げから、2回になるとの見方が増えている。足もとで経済指標の結果を受けた荒い値動きが目立つものの、次第に織り込む流れに向かわせそうだ。 そのため、積極的な上値追いの流れは限られるものの、25日線回復後は同線を支持線としたリバウンド期待が高まってきそうである。4万円処では利益確定の売りが入りやすいだろうが、冷静に押し目を拾いたいところであろう。物色の流れとしては米国でアマゾン・ドット・コム、アップルなど大型テック株の一角が買われており、ハイテク株の一角に買いが向かいやすく、日経平均型優位の展開になりそうだ。また、昨日は経営計画を発表した伊藤忠<8001>が急伸し、他の商社株に買いが波及する場面も見られた。伊藤忠が引き続き買われる流れとなれば、バリュー株への資金シフトもあるだろう。
<AK>
2024/04/04 08:28
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米株安を嫌気も押し目狙いのスタンスに
*08:19JST 米株安を嫌気も押し目狙いのスタンスに
3日の日本株市場は、米株安の流れを受けて、神経質な相場展開になりそうだ。2日の米国市場は、NYダウが396ドル安、ナスダックは156ポイント安だった。前週末に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がハト派姿勢を弱めたことや前日発表された経済指標が強い内容だったことを受け、FRBによる利下げへの期待が後退、長期金利は今年の最高水準に上昇した。また、米原油先物相場が一時、昨年10月下旬以来の高値をつけたことがインフレ懸念につながった。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比250円安の39670円。円相場は1ドル151円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売りが先行することになりそうだ。日経平均株価は25日線水準での底堅さは見られていたが、同線を下回ってくることから、利益確定の売りや持ち高調整の売りが入りやすいだろう。米国市場の下落を受けて指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角なども売られやすく、調整を強めてくる可能性がある。 ただし、3月半ばの調整場面において、25日線水準での底堅さが意識されていた。そのため、押し目待ち狙いの買い意欲も強そうであり、まずは売り一巡後の底堅さを見極めることになりそうだ。もっとも、米国では再び経済指標の結果に反応しやすい需給状況になっている。今週は週末には米雇用統計の発表を控えていることもあり、経済指標の結果を見極めたいところであり、積極的な売買は手控えられやすいと考えられる。 物色の流れとしては、NY原油先物相場の上昇を手掛かりに、資源株などに値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。また、昨日日経平均を支えていた東エレク<8035>、レーザーテック<6920>などの半導体関連は利食い先行ながらも、25日線辺りでの底堅さがみられるようであれば、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。
<AK>
2024/04/03 08:19
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半導体株は自律反発狙いの動きに
*08:36JST 半導体株は自律反発狙いの動きに
2日の日本株市場は、こう着ながらも前日の大幅な下げに対する自律反発狙いの相場展開が意識されそうだ。1日の米国市場は、NYダウが240ドル安、ナスダックは17ポイント高だった。先週末に発表されたPCE価格指数の反応は限られていたが、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が先週の講演で、「利下げを急がない」とハト派姿勢を弱めたため年内の利下げ期待が後退し、相場の重荷となった。また、ISM製造業景況指数が予想以上に強い結果となったため、長期金利の上昇が利食いに向かわせた。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比115円高の39985円。円相場は1ドル151円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買いが先行することになりそうだ。昨日の日経平均株価は大幅下落となり、一時25日線を割り込む場面も見られた。同線までの下落を受けて、いったんは自律反発狙いの動きが期待される。これまで4万円近辺での押し目待ち狙いの買い意欲が意識されていたこともあり、25日線を支持線としたリバウンドが期待されやすいところだろう。 また、連休明けの米国市場はFRBによる利下げ観測が後退したことから、長期金利の上昇が重荷となったものの、景気敏感株中心の下げだった。一方で、半導体株の一角が買われ、マイクロン・テクノロジーは5%を超える上昇となった。これにより前日に下げが目立った東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角にはリバウンド狙いの資金が入りやすいだろう。 また、昨日は機関投資家による保有比率修正に伴う、リバランスの売りとの見方がされていた。日経平均の4万円近辺では戻り待ちの売りが警戒されやすく、強弱感が対立することになろうが、一方で、先週は期末要因からTOPIX型優位の展開が続いていた。そのため、バリュー株には利食いが入りやすいものの、ハイテク株には期末の需給イベント通過により、リバウンド狙いの資金流入が意識されやすいだろう。もっとも、今週は米国で重要な経済指標の発表が相次ぐため、これを見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい。そのため、自律反発の域は脱せず、積極的な上値追いの流れは期待しづらい。
<AK>
2024/04/02 08:36
オープニングコメント
海外勢のフローが限られこう着感の強い相場展開
*08:31JST 海外勢のフローが限られこう着感の強い相場展開
1日の日本株市場は、名実ともに新年度相場入りに伴う新規資金の流入が期待されるが、海外勢のフローが限られるなか、こう着感の強い相場展開になりそうだ。3月29日の米国市場は、グッドフライデー(聖金曜日)の祝日で休場だった。日経225先物のナイトセッションは参加者が限られるなか、日中終値を挟んだ40510円~40610円での狭いレンジでの推移が続き、結局は日中比変わらずの40550円で終えている。円相場は1ドル151円30銭台で推移している。 日経平均株価は小動きで始まることになりそうだ。注目されていた2月の米個人消費支出(PCE)統計によると、連邦準備理事会(FRB)がインフレを判断する上で重視するPCEコア価格指数は前月比0.3%上昇となり、予想一致した。日経225先物のナイトセッションでの反応もなく、通過材料になりそうだ。もっとも、米国市場の反応を見極めたいとして先回り的な動きは限られると考えられ、グローベックスの米株先物の動向を横目でにらみながらの相場展開になりそうだ。 先週の日経平均は週間では下落となったものの、4万円接近での底堅さが確認された。週後半はボリンジャーバンドの+1σ下回っての推移とはなったが、期末の需給要因が影響したと考えられる。日経平均構成銘柄の入れ替えに伴う需給も通過したため、新年度相場入りに伴う資金の流入への期待に向かわせやすいだろう。+1σは40399円辺りに位置しているため、同水準を上回っての推移をみせてくるようだと、リバウンド機運が高まりやすいだろう。 物色の流れとしては先週までの配当志向から、新年度を意識した流れに向かう可能性はありそうだ。先週は方向感が定まらなったハイテク株などへの資金流入が期待されそうである。また、先週末には日経平均構成銘柄の入れ替えに伴い、新規組み入れとなったディスコ<6146>、ソシオネクスト<6526>が先回り的な動きもあってか、3%を超える上昇となった。ZOZO<3092>も1.5%高となったが、イベント通過で利食いが意識されやすい。ただし、本日も強含みの展開が継続するようだと、相場全体の先高期待が高まりそうだ。
<AK>
2024/04/01 08:31
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海外勢のフロー限られこう着感の強い展開
*08:37JST 海外勢のフロー限られこう着感の強い展開
29日の日本株市場は、前日の下落に対する自律反発が意識されやすいだろう。28日の米国市場は、NYダウが47ドル高、ナスダックは20ポイント安だった。先週分新規失業保険申請件数が予想外に減少、10-12月期国内総生産(GDP)確定値が上方修正されるなど良好な結果を受けて買い優勢の展開となった。ただし、米長期金利の上昇が重荷となりハイテク株の一角が軟調だった。29日から3連休に入るほか、米金融当局が重視する個人消費支出(PCE)価格指数の発表を控えているなかで積極的な売買は手控えられた。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比130円高の40360円、円相場は1ドル151円40銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで40290円から40390円辺りでの保ち合いが続くなか、こう着ながらもボリンジャーバンドの+1σを上回っての底堅い値動きだった。昨日の日経平均株価は後場に入り年金資金のリバランスとみられる動きが強まり、終盤にかけて一時40054円まで売られる場面も見られた。4万円割れを狙った売り仕掛け的な商いも入ったと考えられ、NYダウ、S&P500指数が史上最高値を更新するなか、買い戻しの流れが期待される。 また、本日は日経平均構成銘柄の入れ替えに伴うリバランス需給が発生する。値がさ株が新規組み入れとなるため、組み入れのために他の銘柄を売るといった需給となるが、こちらについては織り込まれていると考えられ、弱含みの局面から4万円の攻防をみせてくるようなら、押し目買いのスタンスに向かわせそうだ。また、ナスダック指数が下落したことで指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる可能性がありそうである。 ただし、米アマゾン・ドット・コムは向こう15年で1500億ドル(約22兆7100億円)近くをデータセンターに投じる計画と報じられている。予想される人工知能(AI)関連やその他のデジタルサービスに対する需要に対応できる態勢を整えたい考えと伝えられるなか、ハイテク株については押し目買いのスタンスとみておきたい。なお、米国市場は3連休に入ったことから海外勢のフローは限られるだろう。そのため、全般はこう着感が強まる可能性がある。
<AK>
2024/03/29 08:37
オープニングコメント
配当落ち分を吸収する動きをみせてくるかが注目される
*08:21JST 配当落ち分を吸収する動きをみせてくるかが注目される
28日の日本株市場は、配当落ち分を即日吸収する動きに向かうかが注目されそうだ。27日の米国市場は、NYダウが477ドル高、ナスダックは83ポイント高だった。月末・四半期末を控えた持ち高調整の売りが一巡したとみられるなか、買い戻しの動きが強まった。足もとで軟調だったアップルやテスラが買われたことが安心感につながったほか、利下げ期待やソフトランディング期待を受けた買いが強まった。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比35円高の40465円、円相場は1ドル151円40銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで40290円から40450円辺りでの保ち合いが続くなか、終盤にかけて一時40510円まで買われる場面も見られた。本日は3月決算期末の権利落ちとなるが、配当落ち分は日経平均株価で約260円ほどとみられている。そのため、これを考慮すると40500円が基準になるため、日経225先物のナイトセッションでの終値水準である。 実質新年度相場入りとなることから、新NISAの影響や新規資金の流入が期待されるなか、配当落ち分を吸収する動きをみせてくるかが注目される。米国ではエヌビディアが軟調だったこともあり、東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角は手掛けづらくなりそうだが、新規資金の流入が期待されるなか、下値の堅さは意識されそうだ。 また、配当再投資に対する需給要因も下支えにつながることが見込まれ、押し目待ち狙いの買い意欲の強さが確認されそうだ。昨日の日経平均はボリンジャーバンドの+1σ(40316円)を支持線に、一時+2σ(41077円)を意識したトレンドとなった。配当落ちを考慮しても+1σと+2σとのレンジ推移は継続すると考えられ、+1σに接近する局面においては、押し目買いのスタンスに向かわせそうだ。 一方で、配当落ち分を埋めてくる動きとなれば、新年度入り後の先高期待が一段と強まる可能性があり、先物主導での上値追いの動きに向かわせる展開もあるだろう。物色の流れとしては、配当再投資を想定したバリュー株に向かいやすいほか、ハイテク株の押し目も狙いたいところであろう。
<AK>
2024/03/28 08:21
オープニングコメント
バリュー株に資金が向かいやすい
*08:25JST バリュー株に資金が向かいやすい
27日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。26日の米国市場は、NYダウが31ドル安、ナスダックは68ポイント安だった。2月の米耐久財受注額が予想を上回ったことから、ソフトランディングへの期待が高まり、買い先行で始まった。しかし、終盤にかけては月末・四半期末を控えた持ち高調整の売りが優勢となり、下落に転じた。エヌビディアなど半導体株の一角が軟調だったことも、センチメントを冷ます格好になったようだ。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比80円高の40270円、円相場は1ドル151円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時40190円まで売られた後は、リバウンドの流れとなり、一時40490円まで買われた。ただし、終盤にかけて米国市場が弱含みとなった影響もあり、上げ幅を縮めていた。東京市場も米国同様、期末要因による需給が中心になるなか、配当志向の物色に向かわせる半面、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへは利益を確定される動きになりそうだ。 また、円相場は1ドル=151円半ばと円安に振れて推移していることから、輸出関連株などへも資金が向かいやすいと考えられる。なお、本日は3月決算期末の権利付き最終日となるため、バリュー株に資金が向かいやすい一方で、高配当銘柄で買われていた銘柄へは、いったん利益を確定させ、配当落ち後に再度参入するといった動きも意識されやすいだろう。また、配当再投資に伴う先物への買い需要への期待が下支えとなるなか、下値の堅さが意識されそうだ。 さらに、明日の権利落ちで実質新年度相場入りとなることから、新NISA効果など新規資金流入への期待も高まりやすいところである。そのため、配当志向の物色が中心とはいえ、新年度入りを想定したハイテク株への押し目待ち狙いの買い意欲も強そうである。なお、明日の配当落ち分は、約260円ほどと予想されている。日経平均株は配当落ち分を考慮し、40300円辺りでの底堅さが見られれば、権利落ち後も4万円が支持線として意識されることになる。
<AK>
2024/03/27 08:25
オープニングコメント
いったんは押し目狙いのタイミングに
*08:30JST いったんは押し目狙いのタイミングに
26日の日本株市場は、やや売り優勢ながら底堅さが意識される相場展開が見込まれる。25日の米国市場は、NYダウが162ドル安、ナスダックは44ポイント安だった。米アトランタ連銀のボスティック総裁など、一部の米連邦準備制度理事会(FRB)高官らが年内の利下げペースが一段と遅くなる可能性を示唆したため、利食い優勢の相場展開となった。住宅や製造業関連の指標が予想を下回るなか、長期金利は上昇し終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比20円高の40130円、円相場は1ドル151円30銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時39970円と4万円を割り込む場面も見られた。4万円の大台まで調整したことから、いったんは押し目狙いのタイミングになりそうである。米国市場は利食い優勢の展開とはなったものの、エヌビディアなど半導体株の一角が堅調な値動きだったこともあり、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が相場の下支えとなる可能性もあるだろう。 昨日の日経平均は終盤にかけて下落幅を広げ、安値引けとなった。21日に空けたマド(40003円~40452円)埋めが意識されやすいものの、3月期末の配当権利落ち分が260円ほどと予想されており、これを考慮しても40260円までの調整であれば4万円をキープする形となる。そのため、利食いに押される局面においても、40300円辺りを下回るようなら、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 物色の流れとしては、3月決算期末による配当志向の物色が強まるほか、権利落ち後は配当再投資への思惑が高まりやすいことから、相対的にTOPIX型優位の展開が意識されやすい。ただし、米国ではエヌビディアのほか、マイクロン・テクノロジーが強い動きとなった。東京市場においても半導体株が全般軟調ななか、昨日はアドバンテストの強さが目立っていた。方向感はつかみづらいものの、ハイテク株の一角には押し目狙いの買いが入りやすいだろう。
<AK>
2024/03/26 08:30
オープニングコメント
期末要因からバリュー株物色に
*08:32JST 期末要因からバリュー株物色に
25日の日本株市場は、売り優勢ながら底堅さが意識される、相場展開が見込まれる。22日の米国市場は、NYダウが305ドル安、ナスダックは26ポイント高だった。景気敏感株を中心に利益確定の売りが優勢となり、NYダウは下落。一方で、生成人工知能(AI)利用の急拡大を背景としたエヌビディアなど半導体セクターが堅調な展開となり、ナスダックはプラスに転じた。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比155円安の40555円、円相場は1ドル151円20銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まりそうだ。先週の日経平均株価は4営業日続伸で2000円を超える急伸となり、一時41000円に乗せたこともあり、米国同様に利益確定の売りが入りやすいところであろう。ただし、日経225先物はナイトセッションで一時40440円まで下げる場面も見られたが、売り一巡後は40500円辺りでの底堅さが目立っていた。利食いが入りやすい一方で、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。 また、今週は3月決算期末による配当志向の物色が強まるほか、権利落ち後は配当再投資への思惑が高まりやすいだろう。新年度相場入りでの新規資金流入なども意識されやすく、下値の堅さが目立ちそうである。バリュー株物色が中心になるものの、米国ではエヌビディアなど半導体株への物色が見られており、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均を下支えする展開もあるだろう。そのため、半導体株などは売り一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスになりそうだ。 日経平均は先週の上昇でボリンジャーバンドの+2σを捉えている。短期的に過熱感は警戒されやすいが、上値の重さが意識されてくるようだと、21日に空けたマド埋めを狙った売り仕掛け的な動きが警戒されてくる可能性はありそうだ。ただし、マド上限の40450円辺りに接近する局面では押し目狙いの買いが入りやすいだろう。
<AK>
2024/03/25 08:32
オープニングコメント
AI関連や配当志向の物色へ
*08:25JST AI関連や配当志向の物色へ
22日の日本株市場は、米株高の流れを引き継ぐ格好から、買い優勢の相場展開が見込まれる。21日の米国市場は、NYダウが269ドル高、ナスダックは32ポイント高だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けた年内の利下げを期待した買いが継続。良好な雇用や住宅関連指標を受けて成長期待を受けた買いも相場を一段と押し上げ、相場は終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比220円高の40800円、円相場は1ドル151円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時40910円まで買われた。前日の日中取引で980円高と大幅な上昇となり、過熱感が警戒されやすいものの、ナイトセッションでも強い基調が継続しているなか、売り方の買い戻しのほか、押し目待ち狙いの買い方においても、エントリータイミングを引き上げてきそうだ。 昨日の日経平均株価はマドを空けての上昇で最高値を更新し、ボリンジャーバンドの+2σを上回っての推移が続いた。利食いも入りやすいところではあるが、期末接近で配当志向の物色が強まりやすいほか、円相場が円安に振れて推移していることもあり、輸出関連株などにも資金が向かいやすいだろう。また、マイクロン・テクノロジーが14%高となったが、前日の時間外取引で大きく買われていたため、織り込まれている面がある。ただし、エヌビディアは4日続伸と堅調な推移が続くなか、AI関連などへの物色に向かわせそうだ。 そのほか、日経平均株価が高値を更新するなか、グロース250指数もマドを空けての上昇で25日線を突破してきた。インデックス主導で主力銘柄中心に資金が向かいやすいものの、相対的に出遅れている中小型株についても、個人主体に修正の動きを強めてくる展開が期待されそうである。
<AK>
2024/03/22 08:25
オープニングコメント
ギャップアップで最高値更新へ
*08:44JST ギャップアップで最高値更新へ
21日の日本株市場は、米株高の流れを引き継ぐ格好から、ギャップアップで最高値更新が見込まれる。20日の米国市場は、NYダウが401ドル高、ナスダックは202ポイント高だった。米連邦準備制度理事会(FRB)は、米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り5会合連続で政策据え置きを決定した。また、金融当局者が依然年内3回の利下げを予想していることやパウエルFRB議長も年内の利下げを想定している姿勢を再表明したため、買い安心感につながった。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比735円高の40335円、円相場は1ドル150円90銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップアップで始まりそうだ。日経225先物は祝日取引で寄り付き後ほどなくして4万円を回復し、FOMC通過後にロングの流れが強まり、一時40390円まで買われた。7日以来の高値を一気に更新してきたことから、売り方の買い戻しのほか、押し目待ち狙いの買い方においても、エントリータイミングを引き上げてきそうだ。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を押し上げてくる可能性が高く、日経平均株価についてもマドを空けての上昇で最高値更新が見込まれる。 日経平均株価は25日線を支持線とした底固めの動きから、日銀会合通過後の上昇でボリンジャーバンドの+1σを捉えた。本日はFOMC通過でこれを一気に上放れる形から、+2σの40450円を捉えてくることになろう。短期的に過熱感が警戒されやすく、7日高値とのダブルトップ形成も意識されるなか、利益確定に伴う売りも入りやすいだろう。ただし、日銀会合ではマイナス金利解除を決めたが、緩和的な政策を継続するほか、FOMCでは年内3回の利下げ方針を維持していることから、円相場は円安傾向を継続している。日米金利差の縮小を狙ったボジションを巻き戻す動きも意識されよう。 そのため、買い一巡後にこう着感が強まる局面においても、押し目買い意欲の強さが意識されそうだ。物色としてはインデックスに絡んだ商いが集中することから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価をけん引する展開が見込まれる。また、マイクロン・テクノロジーが時間外で大きく買われていることも、支援材料になりそうだ。期末接近で配当志向の物色にも向かいやすい。
<AK>
2024/03/21 08:44
オープニングコメント
日銀会合の結果判明後に改めて動意をみせてくる可能性
*08:12JST 日銀会合の結果判明後に改めて動意をみせてくる可能性
19日の日本株市場は、やや利食い優勢ながらも底堅い相場展開になりそうだ。18日の米国市場は、NYダウが75ドル高、ナスダックは130ポイント高だった。エヌビディア主催の年次会議への期待からハイテクが買われ、相場全体の上昇をけん引した。ただし、米長期金利の上昇が上値を抑制し、終盤にかけては上げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比105円安の39415円、円相場は1ドル149円10銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで39400円を挟んだ狭いレンジでの推移だったこともあり、前日の大幅高の上昇に対する反動は意識されよう。ただし、小幅な下げにとどまっており、底堅さがみられていたことから、日銀の金融政策決定会合の結果判明後に動意をみせてくる可能性があるだろう。 日銀のマイナス金利解除を織り込む格好から昨日の日経平均株価は1000円を超える上昇となり、先週の急落局面で空けたマドを埋めた。いったんは達成感が意識されやすいところではあるが、急ピッチの上昇によってレンジを切り上げてきたことから、もう一段の上昇をみせてくるようだと、売り方の買い戻しが強まりそうだ。ボリンジャーバンドの+2σは40510円辺りに位置していることもあり、3月7日に付けた40472.11円が射程に入ってくる。 祝日を挟むことから持ち高調整の流れも強まる可能性があるものの、利食いに押される局面では押し目狙いのスタンスに向かわせよう。エヌビディアが時間外で小安く推移しているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株には利食いが入りやすいだろうが、円相場は1ドル149円台で落ち着いた動きをみせていることから、輸出関連株が買われやすいほか、NY原油先物相場の上昇により、資源株なども物色されよう。また、期末要因から配当志向の物色も意識されやすく、バリュー株物色に向かわせそうだ。
<AK>
2024/03/19 08:12
オープニングコメント
日銀のマイナス金利解除は織り込まれる
*08:32JST 日銀のマイナス金利解除は織り込まれる
18日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。15日の米国市場は、NYダウが190ドル安、ナスダックは155ポイント安だった。米長期金利の上昇が重荷となった。最近の指標でインフレ改善の停滞が示されたため、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ先送り観測が強まり、翌週開催される連邦公開市場委員会(FOMC)を控え警戒感から売り優勢の展開。また、先物や個別・指数オプションが期限を迎えるトリプルウィッチングにあたり、テクニカルな売りも見られた。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比235円高の38625円、円相場は1ドル149円00銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まりそうだ。ただし、日米の金融政策決定会合を控えるなか、次第にこう着感が強まりそうである。もっとも、先週末には2024年春季労使交渉(春闘)の第1回回答集計の結果が公表され、賃上げ率は平均で5.28%となり、33年ぶりの5%超えとなった。これを受けた円相場の反応は、1ドル=149円台と円安に振れて推移しており、日銀がマイナス金利解除に踏み切ったとしても、市場は織り込んだことになろう。 日経225先物はナイトセッションで一時38420円まで上げ幅を縮めたものの、終盤にかけては強含みの展開となり、日中比270円高の38660円だった。米国市場ではエヌビディアなど半導体株が売られたことで、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷となりそうだが、円相場が円安に振れるなか、輸出関連には買いが向かいやすいだろう。また、3月期末を意識した配当志向の物色も強まりやすく、全体としてはバリュー株物色に向かわせそうだ。 先週の日経平均株価は11日にマドを空けて急落した以降は、上向きで推移する25日線を挟んでの底堅さがみられている。日銀の金融政策決定会合の結果待ちではあるものの、先週の調整に対するリバランスの動きが期待されそうだ。下値の堅さがみられるなか、押し目待ち狙いの買い意欲も強まることが期待される。また、ハイテク株は手掛けづらいものの、今週はエヌビディアのカンファレンスが予定されているため、リバウンド狙いのスタンスに向かわせそうである。
<AK>
2024/03/18 08:32
オープニングコメント
重要イベントを前にリバランスの動き
*08:34JST 重要イベントを前にリバランスの動き
15日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さが意識されそうだ。14日の米国市場は、NYダウが137ドル安、ナスダックは49ポイント安だった。2月の卸売物価指数(PPI)が予想を上回り、インフレ長期化が示唆されたため、利下げ期待が後退した。また、小売企業の決算から消費鈍化を懸念した売りも上値を抑制。さらに、米長期金利の上昇が重荷となり、エヌビディアなど人工知能(AI)関連セクターの利益確定売りが続き、終日軟調となった。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比300円安の38290円、円相場は1ドル148円30銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まりそうだ。ただし、予想を上回ったPPIの結果については、予想されていたため、売り一巡後は押し目待ち狙いの買いが入りやすい面はありそうだ。エヌビディアなど半導体株が売られたことで、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷となりそうだが、円相場は1ドル=148円台前半で推移するなか、輸出関連には買いが向かいやすいだろう。 また、日経225先物はナイトセッションで一時38080円まで下げたものの、引き続き38000円接近での底堅さがみられていた。来週のFOMCのほか、日銀の金融政策決定会合ではマイナス金利解除を議論するとみられるが、積極的な売買は手控えられやすいだろう。ただし、日経平均株価は週初に大きく下落するなか、金利差縮小を想定した先回り的な動きも入ったと考えられる。来週の重要イベントを前に、いったんリバランスの動きをみせてくる可能性もあるため、ショートカバーに向かわせる場面もあるだろう。 そのため、売り一巡後は押し目待ち狙いの買いも意識されるなか、全体としては底堅さがみられそうだ。物色の流れとしては、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の売り一巡後の底堅さを見極めつつ、為替の落ち着きから輸出関連への資金流入。また、商品相場が上昇していることから、昨日上昇が目立っていた資源株などへの物色も意識されそうだ。
<AK>
2024/03/15 08:34
オープニングコメント
日米の金融イベントを控え積極的な売買は手控え
*08:38JST 日米の金融イベントを控え積極的な売買は手控え
14日の日本株市場は、膠着感が強まりそうだ。13日の米国市場は、NYダウが37ドル高、ナスダックは87ポイント安だった。2カ月連続で予想を上回った2月の消費者物価指数(CPI)を巡る判断が分かれ、まちまちの展開。翌日に発表を控える卸売物価指数(PPI)や来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)待ちで動意は乏しく、終盤にかけ調整色が強まった。景気敏感株が買われた一方で、米長期金利の上昇が重荷となりハイテク株が軟調。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比25円高の38375円、円相場は1ドル147円70銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小じっかりで始まりそうだ。ただし、14日の米PPIや小売売上高の結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいだろう。また、エヌビディアなど半導体株が売られたことで、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷となりそうだ。 日経225先物はナイトセッションで25日線に上値を抑えられる格好となり、狭いレンジでの推移が続いた。来週のFOMCのほか、日銀の金融政策決定会合ではマイナス金利解除を議論するとみられるが、日銀は上場投資信託(ETF)の新規買い入れの完全停止を検討すると、関係者の話しとして報じられている。金融政策の正常化に向けて踏み出したとの見方から、積極的な売買は手控えられやすいだろう。 日経平均株価の足もとの調整により、日銀の政策正常化をにらんだリバランスの動きは進んでいるとみられる。金利差を狙ったポジションを巻き戻す動きから調整は入りそうだが、マイナス金利解除後も緩和的な政策を継続するため、押し目待ち狙いのタイミングを図っていると考えられる。ボリンジャーバンドの-1σは37500円辺りに位置しており、同水準までの調整を見せてくる場面があれば、押し目を狙いたいところだろう。 物色の流れとしてはハイテク株の売り一巡後の底堅さを見極めつつ、ややTOPIX型にシフトしやすい。3月期末を意識した配当志向の物色も入りやすい。目先的な調整が意識されるなか、低PBR銘柄など割安感の強い銘柄などに資金が向かいそうである。
<AK>
2024/03/14 08:38
オープニングコメント
ハイテク株や輸出関連の買い戻し
*08:36JST ハイテク株や輸出関連の買い戻し
13日の日本株市場は、買い一巡後は膠着感が強まりそうだが、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。12日の米国市場は、NYダウが235ドル高、ナスダックは246ポイント高だった。2月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったものの、米連邦準備制度理事会(FRB)の年内の利下げの道のりが修正されることはないとの見方から買い優勢の展開だった。また、エヌビディアなど半導体セクターの反発も手伝い、終盤にかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比390円高の38880円、円相場は1ドル147円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まりそうだ。米CPIは予想を上回り、米長期金利の上昇が重荷となったものの、FRBによる年内利下げ観測は後退しなかったことで、買い戻しの流れが強まった。また、足もとで調整が強まっていたエヌビディアなど半導体株が買い戻されており、東京市場においてもセンチメントを明るくさせそうだ。東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型をけん引する格好となろう。 日経225先物はナイトセッションで25日線が支持線として意識される中で反発を見せており、一時38900円まで買われた。来週の日銀の金融政策決定会合を控え、積極的な上値追いの流れが期待しづらいものの、足もとでの大幅な調整に対する売り方の買い戻しは入りやすいほか、39000円を下回る水準での押し目待ち狙いの買いも入りそうだ。 昨日の日経平均株価も25日線を下回って始まった後は下落幅を縮めており、同線が支持線として意識されている。ハイテク主導の上昇が見込まれるなか、まずは11日の下落局面で空けたマド(39241円-39551円)下限レベルまでのリバウンドを試す展開が期待されてきそうだ。マド下限をクリアしてくると、マド上限が意識されるほか、同水準に位置するボリンジャーバンドの+1σに向けたリバウンド機運が高まろう。 物色の流れとしてはハイテク株のほか、円相場が1ドル=147円台半ばで落ち着いた動きをみせていることもあり、輸出関連などへの買い戻しを誘う可能性がありそうだ。
<AK>
2024/03/13 08:36
オープニングコメント
重要イベントを前にリバランスの動き
*08:25JST 重要イベントを前にリバランスの動き
12日の日本株市場は、売り一巡後の下値の堅さを見極める相場展開になりそうだ。11日の米国市場は、NYダウが46ドル高、ナスダックは65ポイント安だった。重要インフレ指標の発表を控えた長期金利の上昇を嫌気し、売り先行の展開となった。その後、ソフトランディング期待を受けた買いにNYダウは持ち直し、終盤にかけプラス圏を回復。一方、ナスダックは金利高や半導体セクターの利益確定売りが継続した。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比350円安の38180円、円相場は1ドル146円90銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の相場展開になりそうだ。日経225先物(6月限)はナイトセッションで一時38090円まで売られる場面も見られた。昨日の日経平均株価は今年最大の下落幅となり、心理的な支持線として意識される25日線水準まで売られた。同線は38410円辺りに位置しており、本日も同線が支持線として機能するかが注目されそうだ。 25日線水準での底堅さがみられてくるようだと、前日の大幅な下落に対する自律反発狙いの買いが意識されやすいだろう。もっとも、米国では米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重要視する2月の消費者物価指数(CPI)の発表が控えているため、まずは結果を受けた米国市場の動向を見極めたいとの模様眺めムードが強まりそうだ。また、国内では日銀が3月にもマイナス金利を解除すると予想する市場参加者が増えているようである。そのため、為替市場の動向にも注意する必要がある。 また、米国ではエヌビディアなど半導体株が売られる一方で、出遅れている銘柄が買われている。重要イベントを前にリバランスの動きのほか、持ち高調整の動きが強まりやすく、これを狙った短期筋の仕掛け的な売買も入りやすいだろう。特に為替市場で円高・ドル安に振れてくるような場面では、先物主導でショートを仕掛けてくる動きには注意しておきたい。 ハイテク株の底堅さを見極めつつ、3月期末を意識した配当志向の流れから、バリュー株にシフトしやすいところである。また、相対的に出遅れが目立っていた中小型株には、下値リスクの低さを手掛かりに、短期的にリバウンドを狙った動きが意識されそうだ。そのほかは、超低位株による短期的な値幅取り狙いの動きにとどまろう。
<AK>
2024/03/12 08:25
オープニングコメント
日経平均株価の39000円辺りでの底堅さを見極め
*08:22JST 日経平均株価の39000円辺りでの底堅さを見極め
11日の日本株市場は、売り優勢のなかで下値の堅さを見極める相場展開になりそうだ。8日の米国市場は、NYダウが68ドル安、ナスダックは188ポイント安だった。2月の米雇用統計が労働市場の減速を証明したため、利下げ期待を受けた買いが先行した。その後、エヌビディアが過去最高値を更新後、下落に転じたことで同セクターへの利益確定売りに拍車をかけ、相場全体を押し下げる格好となった。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比725円安の38785円、円相場は1ドル147円00銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップダウンから始まることになろう。日経225先物(6月限)はナイトセッションで一時38740円まで売られ、38790円で取引を終えた。配当分を考慮すると、日経平均株価は節目の39000円辺りでの攻防になりそうだ。ボリンジャーバンドの+1σと+2σとのレンジ推移が継続するなか、先週の週後半は+1σ水準での底堅さが見られていたが、これを明確に下放れてくることから、利益確定の売りが強まりそうだ。 また、米国ではエヌビディアが高値更新後に5%超の下落となった。ブロードコムやマーベル・テクノロジーの予想を下回る決算の影響もあったと考えられるが、米ハイテク株の下落の影響から、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価を押し下げる格好になりそうだ。また、米雇用統計の結果を受けて利下げ観測が高まる一方で、国内では日銀による金融政策の正常化に向けた動きにより、日米金利差の縮小が意識されてきている。 そのため、金利差を狙ったポジションを巻き戻す流れが警戒されやすく、これまで相場をけん引してきたハイテク株などへの利益確定も強まる可能性がありそうだ。BofA証券は、2024年末の日経平均株価の予想値を、従来の41000円から43500円に引き上げたようであり、海外投資家による買い意欲は強いと考えられるものの、目先的には利益確定売りが入りやすいだろう。まずは日経平均株価の39000円辺りでの底堅さを見極め、押し目狙いのスタンスとなろう。 物色の流れとしてはハイテク株が売られやすい反面、3月の配当志向の動きにより、バリュー株への資金流入が意識されそうだ。そのほか、インデックスに絡んだ商いの影響を避ける狙いから、低位材料株などへは個人主体の短期的な値幅取り狙いの資金が向かいそうだ。
<AK>
2024/03/11 08:22
オープニングコメント
自律反発期待も米株高の反応は限定的か
*08:41JST 自律反発期待も米株高の反応は限定的か
8日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後は膠着感が強まりそうである。7日の米国市場は、NYダウが130ドル高、ナスダックは241ポイント高だった。10-12月期単位労働コストが予想を下回ったことを受けた金利低下を好感し、買い優勢の展開となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、上院議会証言で経済が予想通りに展開した場合の、年内の利下げの可能性を繰り返したため、利下げ期待を受けた買いがさらに強まった。シカゴ日経225先物(6月限)清算値は大阪比170円高の39530円、円相場は1ドル147円90銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まりそうだ。6月限に配当分(+240円程度)を考慮した価格となる。日経225先物(6月限)はナイトセッションで開始直後に一時38920円まで売られた後は買い優勢の流れとなり、終盤にかけて一時39630円まで買われた。昨日の日経平均は大きく下落した自律反発狙いの動きも意識されやすいだろう。 また、米国ではエヌビディアが4%超の上昇で最高値を更新するなど、ハイテク株中心に買われており、SOX指数の上昇率は3%を超えた。これにより、東エレクやアドバンテストなど指数インパクトの大きい値がさハイテク株が相場をけん引する格好になりそうだ。一方で、為替市場では円相場が1ドル=147円台後半で推移しており、円高傾向を受けて輸出関連などは手掛けづらくさせそうだ。 さらに、米国市場はパウエルFRB議長の議会証言を受けて利下げ期待が高まった格好だが、一方で、日本においては日銀の金融政策の早期正常化観測が再燃する形であるため、金利差縮小によってリバランスの動きなどが警戒されやすい面はありそうだ。米雇用統計の発表を控えていることもあり、戻りの鈍さが意識される局面においては、短期的に仕掛けてくる動きを警戒しておきたい。
<AK>
2024/03/08 08:41
オープニングコメント
ハイテク株への資金流入が意識されやすい
*08:30JST ハイテク株への資金流入が意識されやすい
7日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後も押し目買い意欲の強さが意識されやすい相場展開になりそうだ。6日の米国市場は、NYダウが75ドル高、ナスダックは91ポイント高だった。雇用関連指標が労働市場のひっ迫緩和を示唆したため、年内の利下げ期待が強まり、買い優勢の展開。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は下院金融委員会での議会証言で、利下げを急がない方針を再表明すると同時に、年内いずれかの時点で利下げが適切になる可能性が高いと言及すると、相場は終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比250円高の40330円、円相場は1ドル149円30銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで開始直後に一時39990円を付けた後はリバウンド基調を強め、終盤にかけて一時40570円まで買われる場面も見られた。4万円処での押し目買い意欲の強さが見られたほか、米国では半導体株が買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株に資金が向かいやすいだろう。 また、明日の3月限の先物・オプション特別清算指数算出(SQ)を控え、先物市場では限月交代に伴うロールオーバーが中心になりやすい。そのため、積極的に仕掛けてくる動きは限られると考えられる。ただし、前日には39670円まで下げた後に4万円を回復し、ナイトセッションで40500円台に乗せる場面を見せるなか、ヘッジ対応の動きが強まる可能性はありそうだ。 日経平均株価は米国の重要イベントを迎えるなかで調整が続いていたが、4万円近辺での押し目買い意欲の強さがうかがえた。この調整で支持線として機能しているボリンジャーバンドの+1σ水準に接近してきたこともあり、リバウンドが意識されやすいタイミングでもあろう。7日にもパウエル議長の議会証言が予定されているものの、改めて警戒する流れには向かわないと考えられ、米雇用統計の発表を控えているが、ADP雇用統計の結果を受けて、過度な警戒感は高まらないだろう。 日経平均株価の最高値更新が意識されるなか、短期筋のショートカバーが強まりやすいほか、買い遅れていた投資家においても、エントリータイミングを引き上げさせそうだ。物色の流れとしてはハイテク株への資金流入が意識されやすいほか、配当志向の物色についても、強まりやすいとみておきたい。
<AK>
2024/03/07 08:30
オープニングコメント
配当志向の物色が強まりやすい
*08:36JST 配当志向の物色が強まりやすい
6日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。5日の米国市場は、NYダウが404ドル安、ナスダックは267ポイント安だった。2月のISM非製造業景況指数が予想以上に悪化したため、景気への楽観的見方が後退した。また、アップルやテスラの下落が相場の重しとなり、終日軟調に推移。さらに、6日から2日間にかけて行われる米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言を控え、持ち高調整の売りから終盤にかけ下げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円安の39800円、円相場は1ドル150円00銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時39670円まで売られる場面も見られるなか、日経平均株価は大台の4万円を割り込んでくることから、利益確定の売りが入りやすいだろう。もっとも、4万円の大台回復で目先的な達成感も意識されやすく、いったんは調整を挟みたいところだろう。そのため、売り一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。 米国ではアップルの弱さが目立っているが、一方でエヌビディアは小幅に続伸しており、半導体株の一角は底堅い値動きだった。SOX指数は2%を超える下落となったことからハイテク株への売りは出やすいと考えられるものの、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうであり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の売り一巡後の底堅さを確認したいところであろう。 また、昨日は大林組<1802>が20%を超える急騰となった。配当の増額修正がトリガーとなり、他の建設株へも買いが波及していた。3月期末に向けて配当志向の物色が活発化してくると考えられ、バリュー株への資金シフトが意識されやすい。週末には3月限の先物・オプション特別清算指数算出を控えていることから、先物市場では限月交代に伴うロールオーバーが中心であり、積極的に仕掛けてくる動きは限られ、短期的なトレードが中心と考えられる。短期的な売り仕掛けの動きに対しては、その後のリバウンド狙いのスタンスになりそうだ。
<AK>
2024/03/06 08:36
オープニングコメント
全般こう着のなかで半導体株に資金が集中
*08:17JST 全般こう着のなかで半導体株に資金が集中
5日の日本株市場は、やや利食い優勢の相場展開ながら底堅さが意識されそうだ。4日の米国市場は、NYダウが97ドル安、ナスダックは67ポイント安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げを急がない姿勢を受けた、長期金利の上昇が嫌気され、利益を確定させる売りが優勢だった。アトランタ連銀のボスティック総裁は、年2回の利下げ予想を示し、慎重姿勢を再表明したことも重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の40105円、円相場は1ドル150円50銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時40260円まで買われる場面も見られたが、終盤にかけて軟化し、下落に転じていた。ただし、エヌビディアは3%を超える上昇で最高値を更新したほか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズなど半導体株が引き続き買われており、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均を支える格好になりそうだ。 また、日経225先物はナイトセッションでも4万円を割り込まなかったことから、同水準での底堅さが意識されやすく、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。先物主導で短期的な売り仕掛けの動きに対しては、押し目狙いの買いに向かわせよう。また、ファーストリテ<9983>が昨夕発表したユニクロの2月の既存店売上高は、前年同月比7.2%増だった。2カ月連続で前年実績を上回ったことから、これを材料視して買われる流れとなれば、日経平均株価を押し上げよう。 もっとも、米国ではパウエルFRB議長の議会証言や米雇用統計などの重要イベントを控えており、これらを受けた米長期金利の動向が積極的な売買を手控えさせよう。また、週末には3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることから、先物市場ではSQに絡んだ限月交代に伴う商いが中心になりやすく、積極的にトレンドを取りに行く売買は手控えられやすい。 そのため、全体としては利益確定の売りが出やすいなか、資金は半導体株やAI関連などに集中しやすいだろう。そのほか、昨日は東証プライムの7割超の銘柄が売られていたが、イベント通過後を睨んだ配当志向の物色が下値では意識されそうだ。
<AK>
2024/03/05 08:17
オープニングコメント
ハイテク主導で日経平均型優位の展開
*08:31JST ハイテク主導で日経平均型優位の展開
4日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。1日の米国市場は、NYダウが90ドル高、ナスダックは183ポイント高だった。2月のISM製造業景況指数やミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想外に大幅悪化したため、利下げ期待が高まった。根強い人工知能(AI)関連需要への期待にハイテクセクターが続伸し、ナスダック指数、S&P500指数は史上最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比220円高の40220円、円相場は1ドル150円10銭台で推移している。 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時39890円まで下げる場面も見られたが、米国市場の取引開始後は強い基調を見せており、一時40290円まで買わた。エヌビディアは終値ベースでの最高値を更新したほか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズやマイクロン・テクノロジーなどハイテク株がけん引する格好から、SOX指数は4%を超える上昇となるなか、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均をけん引する展開になろう。 日経平均株価は寄り付きの段階で4万円の大台に乗せてくることが見込まれるなか、いったんは達成感からの利益確定の売りが出やすくなるだろう。今週も米国では多くの経済指標の発表が予定されているほか、週末には雇用統計の発表を控えていることから、神経質な場面もあるだろう。また、需給面では週末に3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることから、先物市場ではSQに絡んだ限月交代に伴う商いが中心になりやすく、積極的にトレンドを取りに行く売買は手控えられやすい。 ただし、足もとで急速にレンジを切り上げるなか、SQに絡んだヘッジ対応の動きも強まりやすいだろう。ヘッジ対応の動きが新たなヘッジの動きを強める一因となるなか、上へのバイアスが強まる展開も意識しておきたいところだろう。また、3月相場入りとなるなか、配当志向の物色も強まってくるだろう。ハイテク主導で日経平均型優位の展開ながら、バリュー株への資金流入も期待される。さらに、日経平均株価の一段の上昇が期待されるなかでセンチメントは明るく、個人主体による中小型株への物色も見込まれる。
<AK>
2024/03/04 08:31