オープニングコメントニュース一覧

オープニングコメント 中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動き *08:31JST 中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動き  25日の日本株市場は、先週の下げに対する自律反発が意識されそうだ。22日の米国市場はNYダウが106ドル安、ナスダックは12ポイント安だった。9月のサービス業や総合PMI速報値の悪化を嫌気しダウは下落。米連邦準備制度理事会(FRB)高官のタカ派発言を受けて終盤にかけて軟化したものの、半導体株の一角が買われており、ナスダックは小幅な下げだった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比5円安の32265円。円相場は1ドル148円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小じっかりで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで25日、75日線に上値を抑えられたものの、先週末の終値水準での底堅さが見られた。米国市場の下落影響はあるだろうが、日経225先物は先週末に一時節目の32000円を割り込んだこともあり、いったんは自律反発が意識されそうだ。 もっとも、今週は中間期末による需給要因の影響のほか、日経平均の定期入れ替えに伴うリバランスの動きが意識されやすい。定期入れ替えでは新規採用銘柄の価格が大きいことから、除外銘柄の売りに加えて、他の採用銘柄を幅広く売ることが見込まれている。そのため、需給イベントの影響を避ける流れから、中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動きに向かわせそうだ。 また、本日はジェイ・イー・ティ<6228>が東証スタンダードに上場する。26日に2社、27日に2社のIPOが予定されている。先週のIPO銘柄の堅調な推移が見られたこともあり、個人主体の資金が向かいやすいだろう。全体としては需給イベントの影響からこう着感が強まるなか、個人主体の売買が中心になりそうである。 <AK> 2023/09/25 08:31 オープニングコメント 相対的にバリュー株に優位の状況は継続 *08:20JST 相対的にバリュー株に優位の状況は継続  22日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが370ドル安、ナスダックは245ポイント安だった。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが除外されなかったことや、さらに週次新規失業保険申請件数が予想外に減少し労働市場の底堅さが示されたため、追加利上げを警戒した売りが優勢となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比380円安の32030円。円相場は1ドル147円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで25日、75日線を明確に下放れ、32000円で取引を終えている。朝方は裁定解消売りなどインデックスに絡んだ売買の影響を受けやすく、日経平均についても25日線を割り込み、9月半ばの直近安値を下回ってくる可能性がある。ダブルボトム形成から売り一巡後は下げ渋る動きも期待されそうだが、日銀の金融政策決定会合の結果待ちのなか、前場は様子見姿勢を強めそうだ。 金融政策決定会合の結果は午後に判明するとみられるが、通常はお昼ごろには発表されるため、後場はアク抜け的な動きが意識されやすい。ただし、発表が後ずれするようだと政策変更への思惑につながるため、先物主導での荒い値動きに向かわせやすいだろう。9月半ばの直近安値を下回ってくるようだと、売り仕掛け的な動きにもつながりそうであり、押し目待ち狙いの買い意欲は限られよう。 物色の流れとしては、相対的にバリュー株に優位の状況は継続するとみておきたい。また、ロシアはガソリンとディーゼル油の輸出を一時的に禁止すると報じられている。需給がひっ迫する世界の燃料市場に対する圧力も強めそうであり、資源株への手掛かり材料になりそうだ。そのほか、日銀の政策変更への思惑から、金融株への買い意欲も強そうだ。 <AK> 2023/09/22 08:20 オープニングコメント 売り一巡後は押し目狙いの流れに *08:31JST 売り一巡後は押し目狙いの流れに  21日の日本株市場は、米株安の流れから売りが先行するものの、売り一巡後の底堅さが意識されそうだ。20日の米国市場はNYダウが76ドル安、ナスダックは209ポイント安だった。利上げ終了への期待から買いが先行したが、その後、米連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り政策金利据え置きを決定した。ただし、インフレの目標達成までの道のりは長いとして、追加利上げの可能性を除外しなかった。これを受けて米長期金利が上昇し、終盤にかけて売られる展開だった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比95円安の32795円。円相場は1ドル148円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで33000円辺りでの底堅い値動きを見せていたが、FOMC後に軟化し、32750円と安値で終えていた。朝方は裁定解消売りなどインデックスに絡んだ売買の影響を受けやすいだろう。昨日の日経平均は一時33000円を下回る場面が見られたものの、終値では33000円を辛うじて上回っていた。再び33000円を下回ってくることになろうが、まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところである。 米国市場はFOMC通過後に売られる格好となったが、FOMC前には期待感から強い動きを見せていたこともあり、警戒感が強まったというよりは反動の動きをみせた格好である。FOMCについては予想通りの内容だったと考えられ、東京市場についても昨日は持ち高調整の動きが見られていたこともあり、売り一巡後は押し目狙いの流れに向かわせそうだ。 昨日は値がさハイテク株の一角が買われた半面、セクターでは鉱業、石油・石炭製品、電力・ガス、その他製品、繊維、パルプ・紙、輸送用機器の下げが目立っていた。リバランスの動きだったと考えられ、FOMC通過で巻き戻す動きが意識されそうだ。また、次は日銀の金融政策決定会合に関心が集まることで積極的な売買は手控えられやすいなか、バリュー株への物色が意識されやすいだろう。 <AK> 2023/09/21 08:31 オープニングコメント 全般こう着のなかバリュー株物色は継続 *08:28JST 全般こう着のなかバリュー株物色は継続  20日の日本株市場は、重要イベントを控えるなか、こう着感が強まる可能性がありそうだ。19日の米国市場はNYダウが106ドル安、ナスダックは32ポイント安だった。NY原油先物が一時93ドル台後半に上昇したほか、長期金利の上昇も嫌気され、売り優勢の展開となった。ただし、原油先物がその後下げに転じたほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちで積極的な売買が手控えられるなか、終盤にかけて下げ渋る動きだった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比15円高の33055円。円相場は1ドル147円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32950円まで売られる場面も見られたが、33000円を下回る場面での底堅さが意識されていた。主要中央銀行の金融政策決定会合を控えるなかでは、積極的に仕掛けてくる流れにはならないと考えられ、日経平均は前日の終値を挟んでの狭いレンジ推移になりそうだ。 もっとも昨日はTOPIX型優位の展開だった。バリュー株物色の流れのなか、9月期末の配当志向の物色も意識されやすく、こう着感が強まるもののセンチメント悪化にはならない。また、米国では半導体株の一角が軟調だったこともあり、本日も指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均の重荷となる可能性がある。また、個人主体の中小型株については物色が定まらず資金の広がりも限られている。主力のバリュー株のパフォーマンスが良好であることから、過熱感が警戒されるものの資金流入が見込まれる。 なお、FOMCの結果を前に持ち高調整に伴うリバランスの動きはありそうだ。昨日のNT倍率は13.67倍に低下し、1月半ば以来の13.70倍を下回ってきた。TOPIX型優位の展開は継続するものの、いったんは巻き戻す動きも意識しておいた方が良さそうだ。 <AK> 2023/09/20 08:28 オープニングコメント 主要中央銀行の金融政策決定会合を控えこう着感が強まる *08:32JST 主要中央銀行の金融政策決定会合を控えこう着感が強まる  19日の日本株市場は、売り一巡後は次第にこう着感が強まる可能性があるものの、底堅さが意識される相場展開になりそうである。18日の米国市場はNYダウが6ドル高、ナスダックは1ポイント高だった。19日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちとなるなか、積極的な売買は手控えられた。原油先物相場の上昇からインフレ懸念が高まり、相場の重荷となったが、先週末の下落に対する自律反発の動きも入り、こう着感の強い相場展開だった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比215円安の33065円。円相場は1ドル147円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。日経225先物は祝日取引で一時32930円と節目の33000円を下回る場面が見られた。先物主導での売り仕掛け的な動きが警戒されそうだが、主要中央銀行の金融政策決定会合を控えるなかでは、積極的に仕掛けてくる流れにはならないだろう。先物にサヤ寄せする格好から日経平均は先週末の上昇部分を帳消しにする可能性はあるものの、9月7日の戻り高値33322円辺りが支持線として意識されるため、同水準を上回っての推移が続くようだと、押し目待ち狙いの買いが強まりそうだ。 また、日経平均は先週の上昇で9月SQ値を突破し、7日の戻り高値のほか、8月の戻り高値を上回ってきた。短期的には過熱感が警戒されやすいことから、本日の調整に対してもセンチメント悪化にはつながらないだろう。ボリンジャーバンドの+2σを捉えてきたこともあり、いったんは過熱を冷ます調整が意識されやすい水準だろう。全体としてはこう着感の強い相場展開になりそうだが、押し目買い意欲の強さのほか、9月末が近づいていることから配当志向の物色も入りやすいと考えられる。 英アームは4%を超える下落となり、ソフトバンクG<9984>の重荷となる可能性があるほか、18日は反発したものの15日の米国市場では半導体株が売られていた流れもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらくさせそうである。そのため、原油先物相場の上昇を手掛かりとした資源株のほか、日銀の政策修正への思惑から金融株などTOPIX型に物色が向かいやすいだろう。 <AK> 2023/09/19 08:32 オープニングコメント 来週の中銀イベントを前に買い戻しの動き *08:20JST 来週の中銀イベントを前に買い戻しの動き  15日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性があるものの、底堅さが意識される相場展開になりそうである。14日の米国市場はNYダウが331ドル高、ナスダックは112ポイント高だった。中国人民銀行が景気底入れのため利下げを決定したほか、8月小売売上高が予想を上回る伸びとなったため、ソフトランディング期待が高まった。また、欧州中央銀行(ECB)が利上げサイクル終了を示唆したため、中銀の金利ピーク観測が強まったことも支援材料につながった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比200円高の33180円。円相場は1ドル147円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。ナスダックに新規上場した英アームは、初値が公開価格(51ドル)を上回る56.10ドルとなり、その後の強い値動きによって63.59ドルで終えた。AI関連や半導体株の手掛かり材料になりやすいほか、前日に弱い値動きだったソフトバンクG<9984>への見直し買いも意識され、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する格好になりそうだ。 日経平均は前日の上昇で9月SQ値を上放れたことからセンチメント改善につながったが、日経225先物のナイトセッションは33200円で終えており、7日に付けた戻り高値(33110円)を上放れ、8月1日の戻り高値33230円に接近している。これを捉えてくるようだと、7月高値の33570円辺りが意識されてくる可能性が高く、売り方にとってはポジションをニュートラルに戻す形での買い戻しを迫られそうだ。 また、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合を前に、政策思惑で傾いたポジションの修正も意識されやすい。米VIX指数は7月27日以来の13.00を下回ってきていることもあり、リバランス中心ではあるものの、足もとで売られていたセクターや銘柄へは買戻しが入りやすいだろう。また、プロ野球では阪神タイガースが18年ぶりに優勝した。阪神が優勝した年の日経平均は上昇しているほか、関西地盤の企業などは消費への支援材料になりやすく、改めて関連銘柄へは資金が向かいやすいと考えられる。 <AK> 2023/09/15 08:20 オープニングコメント ソフトバンクGが日経平均をけん引 *08:26JST ソフトバンクGが日経平均をけん引  14日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。13日の米国市場はNYダウが70ドル安、ナスダックは39ポイント高だった。8月の消費者物価指数(CPI)は予想を上回る伸びとなったが、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ軌道を大きく修正する内容ではないとの見方となった。米長期金利が低下に転じたためハイテクが買われ、相場全体の上昇を後押しした。一方でNYダウは終盤にかけ景気悪化懸念などから下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比185円高の32635円。円相場は1ドル147円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションの開始直後に付けた32440円を安値に底堅さが見られるなか、CPIの発表を通過後はリバウンド基調が強まり、一時32710円まで買われる場面が見られた。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合を通過するまでは積極的な売買は手控えられるものの、ひとまず米CPIを無難に通過したことから、買い戻しの動きが意識されそうだ。 また、ナスダックに新規上場(IPO)する英アームは、売り出し価格が仮条件の上限で決まったと報じられている。当初は慎重な見方がされていただけに、ソフトバンクG<9984>への支援材料になると考えられ、日経平均をけん引することが期待される。また、米国ではCPI通過でハイテク株が買い戻されているため、これを引き継ぐ格好から、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの買い戻しが意識されそうだ。 日経平均は足もとでこう着感の強い相場展開が続いているが、緩やかに上昇する75日線が支持線として機能している。また、上値はボリンジャーバンドの+1σで強弱感が対立しており、レンジとしては32530円~32810円辺りが意識されやすいだろう。ただし、米CPI通過によるアク抜けが意識されてくるようだと、+1σ突破から節目の33000円をターゲットとしたトレンドに向かわせる可能性はあるだろう。積極的な上値追いは限られるだろうが、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。 <AK> 2023/09/14 08:26 オープニングコメント 売り一巡後のリバウンド狙い *08:30JST 売り一巡後のリバウンド狙い  13日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されそうである。12日の米国市場はNYダウが17ドル安、ナスダックは144ポイント安だった。8月の消費者物価指数(CPI)発表を翌日に控えるなか、警戒感から売り優勢の展開だった。新型「iPhone 15」を発表したアップルが下落したことが、ハイテク株への重荷となった。一方で、原油高を受けて資源株が買われたほか、金利先高観から銀行株が買われた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比35円安の32585円。円相場は1ドル147円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時32500円まで売られる場面も見られたが、同水準での底堅さが見られていた。米CPIの結果待ちのなか、様子見姿勢が強まりやすいものの、売り仕掛け的な動きも限られそうであり、リバランス中心の売買になりそうだ。昨日の日経平均は75日線水準が支持線として機能しており、その後の上昇によりボリンジャーバンドの+1σ水準を捉えてきた。+1σ辺りでは強弱感が対立しやすいだろうが、同水準での底堅さが見られてくるようだと、買い戻しの動きが強まりそうだ。 全体としては様子見ムードのなかで積極的な売買は手控えられ、先物市場に振らされやすい需給状況とみられるが、短期的に売りを仕掛けてくる局面においては押し目買いスタンスに向かわせよう。米CPIの発表を控えるなか、仕掛け的な動きについては、その後の反対売買の動きは早いと考えられる。また、昨日は円相場が再び円安に振れるなか、前日に売られていた自動車株を買い戻す動きがみられた。資金回転は速いと考えられ、全体としても売り一巡後のリバウンド狙いになりそうだ。 物色としては米国同様、資源株や金融株に短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすい。一方で、アップルの下落影響からハイテク株は売られやすいと考えられる。ただし、アップルへの過度な期待から買いの動きが強まっていたわけではなく、ハイテク株についても売り一巡後のリバウンドを狙ったスタンスに向かわせよう。 <AK> 2023/09/13 08:30 オープニングコメント ソフトバンクGが日経平均をけん引 *08:23JST ソフトバンクGが日経平均をけん引  12日の日本株市場は、全体としてはこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されそうである。11日の米国市場はNYダウが87ドル高、ナスダックは156ポイント高だった。イエレン米財務長官が週末のインタビューで、インフレが着実に鈍化しており、景気後退を回避する軌道にあると、楽観的な見解を示したことが安心感につながった。消費者物価指数(CPI)などの重要指標発表を控えた警戒感から一時伸び悩んだ局面もあったが、アップルなどハイテク株の一角が買われ、相場を支える格好となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比155円高の32435円。円相場は1ドル146円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時32220円まで売られる場面も見られたが、75日線水準が支持線として機能しており、その後の上昇により32450円まで買われ、高値で取引を終えていた。下値の堅さが意識されるなか、自律反発狙いの買いは入りやすいだろう。米アップルが小幅ながら続伸となったほか、マイクロソフトなど大手テックの一角が堅調。また、テスラがモルガンスタンレーの投資判断の引き上げを受けて10%を超える上昇を見せたことも材料視されやすいだろう。 ただし、積極的な売買は手控えられやすい状況であることから、短期的なトレードが中心になりそうだ。昨日は日銀の政策変更への思惑から金利が上昇し、これを受けて金融株が買われていた。一方で、円高に振れるなか、自動車株への売りが目立っていた。米国市場では米連邦準備理事会(FRB)により金融引き締め長期化への警戒が和らいだものの、国内では日銀の金融政策の修正が意識されやすく、神経質にさせてくる可能性はありそうだ。 なお、ソフトバンクG<9984>傘下の英半導体設計大手アーム・ホールディングスによる新規株式公開(IPO)への申し込みが早くも10倍を超えたと報じられている。公開価格の仮条件の引き上げも引き続き検討していると伝えられるなか、ソフトバンクGが日経平均をけん引する流れが意識されてきそうだ。 <AK> 2023/09/12 08:23 オープニングコメント 中小型株の出遅れ修正狙いに期待 *08:40JST 中小型株の出遅れ修正狙いに期待  11日の日本株市場は、先週後半の下落に対する自律反発が意識されるものの、全体としてはこう着感の強い相場展開になりそうである。8日の米国市場はNYダウが75ドル高、ナスダックは12ポイント高だった。中国政府による政府機関職員のアイフォン持ち込み禁止を警戒され売られていたアップルが反発したことが安心感につながった。また、イエレン財務長官は、中国経済の成長率が時間とともに鈍化すると予想しているが、米国に直接的な影響は予想しないとの見解を示したことも材料視された。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比100円高の32520円。円相場は1ドル147円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで75日線水準が支持線として機能しており、先週後半の下落に対する自律反発が意識されそうである。また、アップルが反発したことから、中国政府による他のハイテク株への規制強化の動きに対する警戒も一息つきそうである。そのため、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への買い戻しに向かわせそうである。 日経平均は先週末の大幅な下落で32500円割れ目前まで売られたが、日経225先物同様に75日線が支持線として意識されやすいだろう。また、為替市場では円相場が1ドル=147円10銭台と円安が一服する格好であり、自動車など輸出関連には利食いも入りやすいため、ハイテクの買い戻しとのリバランスに向かわせよう。日経平均のボリンジャーバンドの+1σは32745円辺りに位置しており、まずは同水準辺りのリバウンド狙いが想定される。ただし、戻りの鈍さが意識されてくるようだと、短期的にショートを仕掛けてくる流れも意識されやすいだろう。 なお、今週は米国で重要な経済指標の発表が相次ぐことから積極的な売買は手控えられやすい面はある。一方で、岸田総理大臣は訪問先のインドで記者会見し、13日に内閣改造と自民党の役員人事を行う意向を表明した。政策期待から押し目待ち狙いの買いは入りやすいと考えられるため、底堅さを意識しつつ押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、中小型株は不安定な値動きを継続しているが、マザーズ指数は25日線を支持線とした底堅さが見られており、短期的な売買が中心となるものの、中小型株の出遅れ修正狙いが期待される。 <AK> 2023/09/11 08:40 オープニングコメント バリュー株への押し目買い *08:33JST バリュー株への押し目買い  8日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうである。7日の米国市場はNYダウが57ドル高、ナスダックは123ポイント安だった。中国政府による政府機関職員のアイフォン持ち込み禁止を警戒したアップルが大幅に続落となり、相場全体を押し下げる展開。週次失業保険申請件数が予想外に減少したことから、長期金利の先高観なども重荷となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比100円安の32670円。円相場は1ドル147円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになろう。アップルの下落影響のほか、中国政府による他のハイテク株への規制強化の動きが警戒されやすく、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となりそうだ。9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)が通過することから需給が軽くなるなか、戻りの鈍さが意識される局面においては、短期的に売り仕掛けてくる動きも警戒されそうである。 日経225先物(12月限)はナイトセッションで一時32570円まで売られる場面が見られた。中間配当分を考慮すると日経平均で32800円辺りとなる。日経平均のボリンジャーバンドでは+1σが32720円辺りに位置しており、短期的に売り仕掛けの動きがあったとしても、同水準での押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。+2σは33190円辺りに位置しているが、節目の33000円接近では戻り待ちの売り圧力が警戒されやすく、狭いレンジでのこう着になろう。 物色の流れとしては、ハイテク株は手掛けづらいものの、アップルの報道を受けて大きく売られている銘柄もあるため、ショートに傾いている銘柄などは短期的なリバウンド狙いが意識されやすい。また、昨日はSQを前にバリュー株などの持ち高調整の動きも見られていた。そのため、バリュー株への押し目買いにも向かわせやすいと考えられる。一方で、SQ通過後も商いが膨らみづらいなか、個人主体の中小型株については、積極的な売買は引き続き手控えられそうだ。 <AK> 2023/09/08 08:33 オープニングコメント 調整は想定内、33000円水準での底堅さを見極め *08:20JST 調整は想定内、33000円水準での底堅さを見極め  7日の日本株市場は、やや売り優勢のなか、底堅さを見極める相場展開になりそうだ。6日の米国市場はNYダウが198ドル安、ナスダックは148ポイント安だった。8月の米ISM非製造業指数が想定以上に強く、年内の追加利上げ観測が再燃し、警戒感から売り優勢の流れとなった。終盤にかけては米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)で、景気や雇用に鈍化の兆候が示されたため、金利の上昇が一段落し下落幅を縮めた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比115円安の33125円。円相場は1ドル147円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになろう。米アップルは、中国政府が政府職員によるiPhoneなど海外ブランドの機器の持ち込み、使用を禁止する計画が報じられるなか、3%を超える下落となっており、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となりそうだ。ただし、9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えるなか、積極的に売りを仕掛けてくる動きは限られ、日経平均の33000円水準での底堅さを見極めることになりそうだ。 日経225先物はナイトセッションで一時33010円まで売られる場面が見られたが、節目の33000円を下回らなったことから引けにかけて買い戻され、33140円で終えた。33000円を上回ってのSQが意識されるなか、売り一巡後のリバウンド狙いの動きは意識されそうである。また、日経平均は前日まで8営業日続伸だったこともあり、過熱感も意識されてきたため、調整は想定内といったところだろう。昨日までの上昇でボリンジャーバンドの+2σを越えてきたこともあり、いったんは利益確定の流れも意識されやすい水準である。ただし、+2σが位置する33150円近辺での底堅さが意識されてくるようだと、ショートカバーを誘い込む流れに向かわせる可能性は意識しておきたいところである。 SQに絡んだ限月交代に伴うロールオーバーは一巡したとみられるが、引き続き物色はインデックスに絡んだ商いが中心となろう。主力ハイテク株は売りが先行する格好となろうが、売り一巡後のリバウンド狙いのスタンス。また、高値更新で利食いが入りやすい自動車などは円安基調のなかで押し目待ち意欲は強そうだ。同様に前日に利食いの動きが目立った海運などへの押し目待ち狙いも意識されそうである。 <AK> 2023/09/07 08:20 オープニングコメント 8月1日の戻り高値33488円が射程に *08:25JST 8月1日の戻り高値33488円が射程に  6日の日本株市場は、米国の祝日明けで海外勢のフロー入るなか、底堅さが意識されそうだ。5日の米国市場はNYダウが195ドル安、ナスダックは10ポイント安だった。サウジアラビアやロシアが減産延長計画を発表し、供給ひっ迫による原油高を背景に、インフレも長期化するとの懸念が浮上した。年内の利上げ観測も根強く、長期金利の上昇を警戒した売りも強まり、終盤にかけてNYダウは下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比140円高の33110円。円相場は1ドル147円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。祝日明けの米国市場は軟調推移となったが、日経225先物は一時33170円まで買われるなか、足もとのリバウンド基調は継続しそうだ。節目の33000円回復で目先的な達成感は意識されやすく、強弱感は対立しそうだ。ただし、週末に9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えるなか、積極的に売りを仕掛けてくる動きは限られよう。反対にレンジを切り上げてきているため、ヘッジ対応の買いが指数を押し上げているとみられる。 米国の祝日明けで海外勢のフローも増えるなか、8月1日の戻り高値33488円が射程に入ってくる。そのため、利益確定から軟化する局面においては、押し目狙いのスタンスとし、その後のリバウンド狙いに向かわせそうだ。また、日経平均の定期入れ替えでは、新規採用銘柄の換算係数調整株価が大きいことから、現在の採用銘柄へは換金売りが入るとみられている。これによる需給が重荷となる可能性はあるものの、実際の組み入れは29日の終値ベースであり、過度に警戒する必要はないだろう。 もっとも、物色はインデックスに絡んだ商いが中心となることから、主力大型株に向かいやすい。TOPIXが連日でバブル崩壊後の戻り高値を更新するなか、引き続きバリュー株への物色が意識されそうだ。そのほか、外食企業の既存店売上高が発表されており、売上好調を手掛かりとした値幅取り狙いの動きも期待されよう。 <AK> 2023/09/06 08:25 オープニングコメント 薄商いながらも強いトレンドは継続 *08:19JST 薄商いながらも強いトレンドは継続  5日の日本株市場は、海外勢のフローが限られるなかで、こう着感の強い相場展開が見込まれる。4日の米国市場はレイバー・デーの祝日で休場だった。欧州市場は小動きだったこともあり、朝方はやや利食い優勢の流れになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時33090円まで買われ、節目の33000円を回復する場面も見られており、いったんは達成感が意識されてくる可能性もあるだろう。なお、シカゴ日経225先物清算値(時間外)は、日中大阪比75円安の32905円。円相場は1ドル146円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになろう。昨日はバリュー株物色が強まり、TOPIXは連日でバブル崩壊後の戻り高値を更新した。レイバー・デー明け後の米国市場の動向を見極めたいところであり、引き続きバリュー株に向かいやすいところであろう。日経平均は昨日の上昇でボリンジャーバンドの+1σを上回ってきた。6月高値を起点とした調整トレンドの上限水準まで回復してきたことから、利益確定の動きも入りやすいところである。 ただし、週末の米国市場は米雇用統計の結果を受けた波乱展開とはならなかったことから、金融引き締め長期化への警戒感が和らいでいるため、押し目買い意欲は強そうである。利食い一巡後の底堅さがみられ、節目の33000円近辺での推移を継続するようだと、ヘッジ対応の買い戻しの流れが強まる可能性もありそうだ。先物市場では週末に9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えているため、昨日の手口を見ても限月交代に伴うロールオーバーが中心だった。積極的な上値追いの動きは期待しづらいものの、足もとで水準を切り上げていることから、ヘッジの動きは強まりやすいだろう。 そのため、基本的にはこう着感が強まり、利食い優勢の流れがコンセンサスとなろうが、下値の堅さは意識されそうだ。昨日同様、バリュー株物色が継続するようだと、薄商いながらも強いトレンドは継続。また、ハイテクなどは手掛けづらいところではあるが、TOPIXがバブル崩壊後の戻り高値を更新するなか、相対的に日経平均の出遅れ感が意識されやすく、売りを仕掛けてくる流れには向かいづらいだろう。 物色としては引き続きバリュー株への資金流入が意識されやすく、押し目狙いのスタンス。一方で、インデックス主導になることから、中小型株には資金が向かいづらそうだ。そのほか、昨夕に日経平均定期入れ替えが発表され、新規に組み入れられるメルカリ<4385>、レーザーテック<6920>、ニトリホールディングス<9843>には、パッシブファンドの資金流入を狙った動きが見られそうだ。ただし、予想されていた銘柄でもあるため、インパクトは限られよう。一方で、徐外は日本板硝子<5202>、三井E&S<7003>、松井証券<8628>だった。 <AK> 2023/09/05 08:19 オープニングコメント こう着ながら買い戻しの動きは強まりやすい *08:28JST こう着ながら買い戻しの動きは強まりやすい  4日の日本株市場は、海外勢のフローが限られるなかで、こう着感の強い相場展開が見込まれる。1日の米国市場はNYダウが115ドル高、ナスダックは3ポイント安だった。8月の米雇用統計の結果が労働市場減速の証拠となり、追加利上げ観測が後退し買い優勢の展開。しかし、その後に発表されたISM製造業景況指数や建設支出が予想を上回り、長期金利が上昇に転じると、ハイテク株への売りが強まり、ナスダックは下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比60円高の32760円。円相場は1ドル146円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。4日の米国市場はレイバー・デーの祝日のため、海外勢の商いは膨らまず、薄商いのなかでこう着感の強い相場が見込まれる。ただし、米雇用統計の結果を受けた波乱展開とはならなかったことから、先週の流れを引き継ぐ格好での押し目買い意欲は強そうである。先週の日経平均は32000円割れの水準からのリバウンドで25日、75日線を突破し、週末には一時32800円台を回復した。ボリンジャーバンドの+1σ水準を捉えてきており、同水準を明確に上放れてくるようだと、8月1日の戻り高値33488円が射程に入ってくるだろう。 米国の祝日の影響から週前半はこう着感が強まりそうだが、上値の重さを受けてショートを仕掛けてくる動きは限られ、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、今週末には9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えている。限月交代に伴う商いが中心となるため、積極的にポジションを傾けてくる動きはなさそうだが、先週のリバウンド基調によってヘッジ対応での買い戻しの動きは強まりそうである。 また、先週はTOPIXがバブル崩壊後の戻り高値を更新した。心理的には日経平均の出遅れ感が意識されやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの資金流入が期待されそうだ。先物主導による短期的な売買に振らされやすい需給状況ではあるが、米VIX指数は13.09と低下傾向が継続しており、リスク選好に向かわせやすいだろう。 <AK> 2023/09/04 08:28 オープニングコメント 米雇用統計通過後のアク抜けを意識 *08:29JST 米雇用統計通過後のアク抜けを意識  1日の日本株市場は、利食い優勢のなかで底堅さを見極める相場展開になりそうだ。8月31日の米国市場はNYダウが168ドル安、ナスダックは15ポイント高だった。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ終了期待から買い先行で始まった。しかし、翌日に米雇用統計の発表を控えていることもあり、持ち高調整の売りが入り、終盤にかけてNYダウは下落に転じた。ハイテク株は長期金利の低下で安心感が広がり、終日堅調に推移したことから、ナスダックは続伸。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比110円安の32500円。円相場は1ドル145円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ただし、日経225先物はナイトセッションで32490円と下落とはなったが、75日線を上回っての推移だったこともあり、下値の堅さは意識されやすいだろう。米雇用統計待ちでこう着感が強まるだろうが、積極的に売りを仕掛けてくる流れにはならないと考えられる。楽観視は禁物ではあるが、米雇用統計通過後のアク抜けも意識されやすく、押し目買い意欲は強そうだ。 米国では長期金利の低下を受けてハイテク株を買い戻す動きが続いているが、PCEコア価格指数が予想と一致したことから、31日の米国市場においてもハイテク株が買われ、ナスダックは小幅ながら5営業日続伸だった。東京市場においてもハイテク株の底堅さが見られるようだと、日経平均を支える格好になりそうである。積極的な上値追いは期待しづらいものの、売り一巡後の底堅さがみられてくるようだと買い戻しの動きが強まり、日経平均は前日の高値水準を捉えてくる可能性はありそうだ。 物色の流れとしてはインデックスに絡んだ商いから主力大型株に向かいやすく、ハイテク株や自動車株への資金流入が意識されそうだ。また、昨日はインバウンド関連株を買い戻す動きが見られており、関心があつまりそうである。一方で、週末要因もあって個人主体の中小型株については活発な取引が限られそうである。 <AK> 2023/09/01 08:29 オープニングコメント 短期的な値幅取り狙いにとどまる *08:25JST 短期的な値幅取り狙いにとどまる  31日の日本株市場は、米株高を材料視するものの、引き続き買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。30日の米国市場はNYダウが37ドル高、ナスダックは75ポイント高だった。8月のADP雇用統計で雇用の伸びが予想以上に減速したほか、4-6月期国内総生産(GDP)改定値も予想外に下方修正されたため、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ終了期待が広がった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比110円高の32390円。円相場は1ドル146円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時32200円まで売られたものの、中盤以降は買い戻しの動きが強まり、32410円と高値で終えている。25日、75日線を上回って終えていることもあり、下値の堅さは意識されやすいだろう。そのため、買い一巡後はこう着が強まる可能性はあるものの、売りを仕掛けてくる流れは限られ、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。 米国では長期金利の低下を受けてハイテク株を買い戻す動きが続いているが、PCEコア価格指数や雇用統計の発表を控えていることもあり、積極的にポジションを傾けてくる動きは期待しづらいところであろう。VIX指数は14.00を下回ってきたことからリスク選好に向かわせるものの、上値追いは慎重にさせそうだ。そのため、先物主導でのインデックスに絡んだ商いの影響を受けやすいほか、日中はハンセン指数などの動きをにらんだ短期的な物色が中心。 また、相場全体の商いは膨らみづらいことから、個人主体の中小型株についても活発な取引は限られそうである。そのため材料の出ている一部の銘柄に資金が集中しやすいほか、強いトレンドを形成している銘柄などでの短期的な値幅取り狙いにとどまりそうである。資金回転は速いことから、フットワークが求められそうだ。 <AK> 2023/08/31 08:25 オープニングコメント ハイテク株や自動車株などに値幅取り狙いの資金が集中 *08:24JST ハイテク株や自動車株などに値幅取り狙いの資金が集中  30日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。29日の米国市場はNYダウが292ドル高、ナスダックは238ポイント高だった。中国の大手国有銀行が既存の住宅ローン金利を引き下げ、成長支援策を強化するとの報道が材料視された。その後発表された7月JOLT求人件数や8月消費者信頼感指数が予想を下回り、年内の追加利上げ観測が後退。長期金利の大幅低下よってハイテク株が買われ、主要な株価指数は上げ幅を広げて終えた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比210円高の32420円。円相場は1ドル145円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経225先物は米国市場に連動する格好から引けにかけて上げ幅を広げており、心理的な抵抗線として意識されていた25日線を明確に上回ってきた。昨日の日経平均は25日、75日線辺りでの狭いレンジでの推移だったが、抵抗線突破からリバウンド機運が高まりそうだ。足もとでは25日、75日線との乖離が縮小し、デッドクロスが接近しているなか、両線を上放れてきたことは安心感につながる。 米国ではハイテク株の上昇が目立っており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株がけん引する流れになりそうだ。日経平均は25日線を上放れてくることから、8月半ばの戻り高値32613円辺りが射程に入ってくる。25日線を上回っての推移が継続し、戻り高値を捉えてくるようだと、売り方の買い戻しの動きも意識されやすく、短期的ながらもリバウンド狙いの買いが入りやすいだろう。また、昨日はトヨタ<7203>がシステムの不具合で工場の稼働を停止したことから、グループ各社の弱い値動きが目立っていた。30日に国内全14工場を順次再開と伝えられるなか、買い戻しの動きが強まりそうである。 そのため、ハイテク株や自動車株などに値幅取り狙いの資金が集中しやすく、日経平均型のインデックス買いの動きも意識されやすい。米国では引き続き重要な経済指標の発表を控えていることもあり、商いは膨らみづらいものの、日経平均がレンジを切り上げてくることによって、ヘッジに絡んだ動きとして買いの流れに向かわせる可能性もあるだろう。 <AK> 2023/08/30 08:24 オープニングコメント ハイテクや輸出関連への資金シフト *08:32JST ハイテクや輸出関連への資金シフト  29日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが213ドル高、ナスダックは114ポイント高だった。中国政府による資本市場の活性化・信頼感向上に向けた一連の政策発表を好感した各国市場の上昇の流れを引き継ぐ格好から買いが先行した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が先週のジャクソンホール会合で追加利上げを除外しなかったが、注意深く政策を判断していく方針を示したため長期金利が低下、投資家心理が改善し終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比110円高の32280円。円相場は1ドル146円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経225先物は狭いレンジでの推移ではあったが、ナイトセッションで一時32320円まで買われており、心理的な抵抗線として意識されていた25日線を上回ってきた。昨日の日経平均は75日線を捉えてきたが、75日線突破から32295円辺りに位置する25日線での攻防を見せてきそうだ。25日線を上放れてくるようだと、節目の32500円辺りが意識されてくると考えられ、買い戻しの動きが強まりそうである。 また、米国ではエヌビディアが反発を見せたほか、マイクロンテクノロジーやAMDなど半導体関連株が買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。また、ゴールドマン・サックスは、日本銀行がハト派的な姿勢を堅持すれば、今後6カ月で1ドル=155円を付けると予想していると報じられており、自動車や機械など輸出関連などへの物色も意識されやすいだろう。 日中の関係悪化への警戒から昨日はインバウンド関連株が総じて軟調だったが、ハイテクや輸出関連への資金シフトの動きが進むようであれば、センチメントを悪化させる流れは回避されそうである。また、マザーズ指数は足もとで緩やかなリバウンドを継続しており、上値抵抗線として意識されている25日線に接近してきた。同線を明確に上放れてくるようだと、中小型株の出遅れ修正の流れに向かわせる展開が期待されてきそうだ。 <AK> 2023/08/29 08:32 オープニングコメント インバウンド関連への利食い警戒 *08:09JST インバウンド関連への利食い警戒  28日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。25日の米国市場はNYダウが247ドル高、ナスダックは126ポイント高だった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がジャクソンホール会合での講演で、追加利上げの可能性を除外しなかったため金利上昇を警戒し一時下落に転じた。しかし、同時に過剰な利上げリスクも認識しており、今後の政策は慎重に決定していく姿勢を示すと、長期金利が伸び悩み、株式相場は上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比230円高の31860円。円相場は1ドル146円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。先週末はパウエルFRB議長の講演を警戒するなか、日経平均は662円と大幅に下落し、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均を押し下げる格好だっただけに、イベント通過による買い戻しの動きが意識されそうである。 ただし、先週末のエヌビディアは2%を超える下落となったこともあり、値がさハイテク株への買い戻しの影響は限られる可能性はありそうだ。また、中国メディアは「国慶節」の大型連休で日本ツアー旅行にキャンセルの動きが出てきていると報じたようである。日本の汚染水の海洋放出に伴い、中国政府が規制をかけるといった見方も伝えられるなか、インバウンド関連には持ち高調整の売りが警戒されやすい。 そのため、買い一巡後は売り仕掛け的な商いが入る可能性を意識しておく必要がありそうだ。日経平均のボリンジャーバンドの-1σは31800円辺りに位置しており、同水準での戻りの鈍さがみられる局面においては、先物主導での売り仕掛けが入りそうである。ただし、今週は8月の米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード、7月の米個人消費支出(PCEデフレーター)、8月の米雇用統など経済指標の発表が相次ぐことから、積極的な売買は手控えられやすく、買い戻しの動きも早いと考えられる。そのため、売り一巡後のリバウンドを想定した押し目狙いのスタンスでの対応に向かわせよう。 <AK> 2023/08/28 08:09 オープニングコメント 売り一巡後の底堅さを見極める *08:13JST 売り一巡後の底堅さを見極める  25日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。24日の米国市場はNYダウが373ドル安、ナスダックは257ポイント安だった。エヌビディアの決算評価から買いが先行して始まった。その後、週次新規失業保険申請件数が予想外に減少するなど労働市場の強さが再確認されると、長期金利の上昇を警戒し下落に転じた。さらに、ボストン連銀のコリンズ総裁が追加利上げの可能性に言及すると下げを加速した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比530円安の31690円。円相場は1ドル145円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになろう。エヌビディアは一時7%ほど上昇して相場をけん引する格好となったが、その後は上げ幅を縮めていた。ジャクソンホール会議で25日にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控えるなか、コリンズ総裁の発言をきっかけに利益確定の流れが強まっており、この影響から日経平均は前日のリバウンド部分を帳消しにすることになろう。 ただし、パウエルFRB議長の講演を前に神経質な相場展開は予想されていた。出来高も低水準で積極的な売買が手控えられていたため、エヌビディアの決算インパクトが帳消しになるものの、波乱含みの展開にはならないだろう。日経平均は前日まで4日続伸で800円超上昇していたこともあり、売り一巡後は次第に底堅さが意識されそうである。 パウエルFRB議長の講演を前に利益を確定する流れは強まるだろうが、仕掛け的な売りを強めてくる流れにはなりづらく、短期的な売り仕掛けの動きがあったとしても、オーバーウィークのポジションを避けると考えられ、早い段階でのショートカバーに向かわせやすいと考えられる。ハイテク株などは利食いの動きが強まろうが、エヌビディアはプラス圏をキープしていることもあり、押し目狙いのスタンスになりそうだ。また、外部要因の影響を避ける狙いから、内需系の一角には買いが入りやすいと考えられる。 <AK> 2023/08/25 08:13 オープニングコメント 生成AI関連物色が再燃 *08:18JST 生成AI関連物色が再燃  24日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。23日の米国市場はNYダウが184ドル高、ナスダックは215ポイント高だった。8月の総合購買担当者指数(PMI)速報値が予想を下回ったため、米連邦準備制度理事会(FRB)の年内の追加利上げ観測が後退した。長期金利の低下を受けてハイテク株が買われ、相場全体を押し上げる格好となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比25円高の31995円。円相場は1ドル144円80銭台で推移している。 シカゴ先物は75日線水準での攻防を見せていたが、エヌビディアが取引終了後に発表した四半期決算は、1株利益が予想を上回ったほか売上高見通しも予想を上回り、時間外取引で大きく買われるなか、日経225先物は終了間際に32200円まで急伸し、75日線を上放れてきた。日経225先物の流れにサヤ寄せする格好から、指数インパクトの大きい値がさハイテク株主導での上昇が見込まれる。 日経平均の75日線は32060円辺りに位置しており、これを上放れてくるようだと、32360円辺りに位置している25日線が意識されてくる可能性はありそうだ。ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を控えていることもあり、買い一巡後はこう着感が強まる展開が想定されるものの、75日線水準での底堅さがみられるようだと、足もとで売られていたハイテク株を買い戻す流れが強まる展開も意識されそうだ。商いが膨らみづらい需給状況ではあるが、押し目狙いのスタンスは強まってきそうである。 物色としては半導体株のほか、エヌビディアの決算評価から生成AI関連への物色が再燃する可能性がある。ヘッドウォータース<4011>、PKSHA Technology<3993>、スパイダープラス<4192>、TDSE<7046>、アイリッジ<3917>、CINC<4378>などには個人主体の資金が向かいやすいだろう。 <AK> 2023/08/24 08:18 オープニングコメント 重要イベントを前にこう着感強まる *08:19JST 重要イベントを前にこう着感強まる  23日の日本株市場は、重要イベントを前にこう着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。22日の米国市場はNYダウが174ドル安、ナスダックは8ポイント高だった。格付け会社S&Pグローバル・レーティングによる複数銀の格下げ発表を受け金融システムへの不安が再燃したほか、一部小売企業の冴えない決算を受けて消費動向にも懸念が広がり、一段安となった。一方、ハイテクは引き続き押し目買い意欲が強く、ナスダックはプラス圏を維持した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比160円安の31760円。円相場は1ドル145円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢で始まることになりそうだ。ジャクソンホール会合を控えるなか、積極的な売買は手控えられやすく、持ち高調整といったリバランスの動きが中心になりそうだ。昨日の東証プライムの売買高は11億株を下回る薄商いであり、模様眺めムードは強そうである。日経225先物はナイトセッションで一時節目の32000円を回復する場面も見られたが、チャート上では75日線が上値抵抗線として意識されやすい。イベントを前に同線突破を狙った積極的な商いは期待しづらいだろう。 もっとも短期的な売買が中心とみられるため、売り仕掛け的な動きも限られそうである。薄商いのなかでは買い戻しも早いと考えられ、売り仕掛け的な流れに対しては、その後の買い戻しを狙った押し目狙いのスタンスになりそうだ。また、米国では地銀の格下げが重荷となったが、想定されていたこともあり、VIX指数は小幅に低下している。リスク回避姿勢を強めてくる流れにもなりづらく、インデックス売買の影響を避ける形での個別物色は活発になりそうだ。 また、日中は中国市場の動向に振らされやすい面はあるだろうが、これについても先物主導での短期的な動きと考えられる。なお、エヌビディアの決算を控えていることからハイテク株への物色は手控えられそうだが、そもそも期待先行で買われている需給状況ではないため、アク抜けを想定した押し目狙いの動きはありそうだ。一方で、銀行株は手掛けづらいなか、やや日経平均型優位の展開が意識されよう。 <AK> 2023/08/23 08:19 オープニングコメント ハイテク株を買い戻す流れに期待 *08:08JST ハイテク株を買い戻す流れに期待  22日の日本株市場は、買い一巡後は底堅さを見極める相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが36ドル安、ナスダックは206ポイント高だった。カンザスシティ連銀が主催するジャクソンホール会合を控え、金利が上昇するとダウは下落に転じた。しかし、ハイテクは好決算を期待したエヌビディアの上昇が押し上げ、さらに、ナスダック総合指数は3週連続で下げた反動もあり、買い戻しの流れが強まった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比300円高の31800円。円相場は1ドル146円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで寄り付きの31570円を安値にリバウンド基調が強まり、一時31840円まで買われる場面が見られた。米長期金利は上昇したものの、決算を控えているエヌビディアは8%を超える上昇となり、他のハイテク株の買い戻しに向かわせる格好だった。この流れから、指数インパクトの大きいアドバンテスト<6857>や東エレク<8035>など値がさハイテク株の買い戻しも意識されやすく、日経平均をけん引する形になりそうだ。 日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から32000円近辺に位置する75日線を意識した展開が期待されるなど。同線突破を狙った仕掛け的な買いは期待しづらいものの、ジャクソンホール会合を控えて商いが膨らみづらい需給状況のなか、インデックスに絡んだ商いによって指数は押し上げられやすい面もある。同線を捉えてくるようだと、短期筋のショートカバーを誘う流れにも向かいやすいと考えられる。また、ハイテク物色のなか、レーザーテック<6920>辺りが強い動きをみせてくるようだと、個人投資家のセンチメント改善にもつながりそうである。 日中はハンセン指数の動向を睨みながらの展開になりやすく、年初来安値を更新したハンセン指数が反発をみせてくるようだと、一段とハイテク株を買い戻す流れに向かわせよう。一方で、買い一巡後にこう着感が強まる可能性はありそうだが、エヌビディアの決算を23日に控えるなか材料出尽くしといった見方が大勢ながら、ショートは仕掛けづらいと考えられ、ハイテク株への押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 <AK> 2023/08/22 08:08 オープニングコメント ジャクソンホール会合を控えこう着感強まる *08:20JST ジャクソンホール会合を控えこう着感強まる  21日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開のなか、底堅さを見極める相場展開になりそうだ。18日の米国市場はNYダウが25ドル高、ナスダックは26ポイント安だった。主要経済指標や中銀関係者の発言もなく動意乏しいなか、次週開催されるジャクソンホール会合を控えた調整や2兆ドル相当のオプション満期到来に関連したテクニカルな動きとなった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比10円安の31460円。円相場は1ドル145円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時31270円まで売られた後は買い戻され、小幅ながらプラス圏で終えていた。先週は週半ば以降の31300円を下回る場面が見られていたが、ボリンジャーバンドの-2σを下回る場面では売られ過ぎが意識される格好だった。バンドは下向きで推移していることから明確な底入れは確認しづらいものの、-2σ割れでは押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 また、今週はジャクソンホール会合を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられやすいと考えられる。リバウンド機運は高まりにくいものの、下を売り込む流れも限られそうであり、短期的な売買が中心になるとみられる。日中は中国市場の動向を睨みながらの展開になりやすく、ハンセン指数が弱含む局面においては売り仕掛け的な商いが入りそうだが、売り一巡後のリバウンド狙いに向かわせよう。 そのほか、今週はエヌビディアの決算が予定されている。足もとで調整が継続している半導体株へは神経質にさせそうな一方で、決算通過後はアク抜け感が強まる可能性もあることから、半導体株の動向に関心が集まりやすいと考えられる。そのほか、先週末は中国恒大集団がニューヨークで連邦破産法15条の適用を申請するなか、インバウンド関連には利益確定の動きが強まっていた。ただし、これまでの強い値動きで買い疲れ感もあったと考えられることから、押し目狙いのスタンスになるとみておきたい。 <AK> 2023/08/21 08:20 オープニングコメント 日中は中国市場の動向にらみの相場展開 *08:17JST 日中は中国市場の動向にらみの相場展開  18日の日本株市場は、引き続き売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。17日の米国市場はNYダウが290ドル安、ナスダックは157ポイント安だった。製造業や雇用関連指標が強く、30年債利回りが10年ぶりの高水準に達するなど、金利の上昇を警戒した売りが優勢となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比290円安の31380円。円相場は1ドル145円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の下げで一時31300円割れ目前まで下げた後に、買い戻す動きがみられていた。ボリンジャーバンドの-3σに接近したことから売られ過ぎが意識されたほか、ハンセン指数が年初来安値更新後に切り返す動きをみせたことから、売り方の買い戻しに向かわせた面もあったと考えられる。しかし、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から再び-3σ水準が意識されやすく、売り一巡後の底堅さを見極めることになろう。 売られ過ぎが意識されやすいものの、積極的な自律反発狙いの動きは期待しづらく、先物主導によるインデックスに絡んだ商いに振らされやすい需給状況である。短期的なリバウンドを狙った買いは入りそうだが、日中は昨日同様、ハンセン指数など中国市場の動向にらみの相場展開になろう。決算発表が一巡したことから手掛かり材料に欠けるなか、外部要因に振らされやすい相場展開である。 物色の流れとしては指数の影響を受けづらく、個別に材料のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。また、インバウンド関連などは買い疲れ感もみられてきたが、テーマ性のある材料株などへは押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 <AK> 2023/08/18 08:17 オープニングコメント インバウンド関連銘柄への物色が継続 *08:14JST インバウンド関連銘柄への物色が継続  17日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが180ドル安、ナスダックは156ポイント安だった。中国株式相場の下落を警戒し売りが先行した。その後、主要小売り企業の好決算が好感され、一時プラス圏を回復もあった。しかし、予想を上回った住宅着工件数や鉱工業生産を受けて金利が上昇すると、再び売られた。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月開催分)で、インフレリスクにより追加金融引き締めが必要となる可能性が示唆されたため、金利高を警戒し終盤にかけて下落幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比40円安の31690円。円相場は1ドル146円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の下げで支持線として意識されていた75日線を割り込んでおり、いったんは自律反発狙いの動きも意識されやすいだろう。ただし、75日線水準では戻り待ちの売り圧力が強まる可能性もあるため、自律反発の域は脱せないと考えられる。 また、中国の景気減速懸念が強まっていることから、前場半ば辺りからは中国市場の動向を睨んでの相場展開になりそうだ。ハンセン指数が一段安をみせてくるようだと、先物主導で仕掛け的な動きも入りやすい。決算発表が一巡し手掛かり材料に欠けるなか、米国の金利動向や中国の景気動向などに影響を受けやすい需給状況であり、相場全体の方向性をつかみづらくさせそうだ。 物色の流れとしては個別に材料のある銘柄での短期的な値幅取り狙いのほか、日本政府観光局(JNTO)が発表した7月の訪日外国人客数は232万600人(推計)となり、前月から12%増と大幅に伸びたことから、インバウンド関連銘柄への物色が継続しそうだ。そのほか、為替市場では円相場が1ドル146円台と円安に振れて推移しており、自動車など輸出関連への資金流入が意識されやすいだろう。 <AK> 2023/08/17 08:14 オープニングコメント 金融株への売り仕掛け的な動き *08:29JST 金融株への売り仕掛け的な動き  16日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが361ドル安、ナスダックは157ポイント安だった。中国の予想を下回る経済指標の発表が相次ぐなか、世界経済のリスク上昇を警戒した売りが先行した。また、格付け会社フィッチが大手銀行を含む70行の格下げの可能性を警告したことも一段の売り材料となった。S&P500業種別指数はすべての業種が下落した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比310円安の31940円。円相場は1ドル145円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、節目の32000円割れが懸念されそうだ。ただし、75日線が31830円辺りに位置しており、同線が支持線として意識される可能性はあるだろう。また、ボリンジャーバンドの-2σ水準にも接近することから、いったんは底入れからの押し目を拾う動きもありそうだ。また、7月12日の直近安値31791円とのダブルボトム形成となる可能性から、売り一巡後の底堅さがみられる局面においては、売り方の買い戻す動きが入りやすいと考えられる。 昨日は米ハイテク株の上昇が支援材料となり、東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>などが日経平均をけん引する展開だった。本日は売り先行から指数の重荷となる可能性はあるだろうが、米国ではエヌビディアが小幅な上昇となるなど、相対的に底堅さが見られていた。一方で、金融株の下げが目立っていたこともあり、東京市場においても金融株への売り仕掛け的な動きが入りやすく、ハイテク株には押し目を拾う動きも意識されてきそうだ。 もっとも、決算発表が通過したことから、決算を手掛かりとした短期的なトレードも難しくなった。昨日は主要なグロース株の下落が目立ったが、夏休みシーズンでもあるため、いったんキャッシュ化する流れにも向かわせた面はありそうだ。市場参加者は限られているなか、インデックスに絡んだ売買に相場全体は振らされやすい需給状況になろう。 <AK> 2023/08/16 08:29 オープニングコメント 米半導体株高の流れを引き継ぐ *08:41JST 米半導体株高の流れを引き継ぐ  15日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが26ドル高、ナスダックは143ポイント高だった。中国の住宅市場を巡る混乱が世界経済の成長リスクになるとの投資家の不安が浮上したほか、米長期金利の上昇も相場の重荷となった。しかし、今週予定されている主要小売り企業の決算発表を控え、下値も限定的。また、エヌビディアが7%を超える上昇となるなど、半導体株に買い戻しの動きが強まったことから、上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比205円高の32295円。円相場は1ドル145円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32070円まで売られる場面も見られたが、その後は引けにかけて買い戻されており、ナイトセッションの高値圏で終えていた。エヌビディアなど半導体株が買い戻された流れを引き継ぐ格好から、足もとで弱い値動きが目立っていた値がさハイテク株の自律反発が意識されやすく、日経平均をけん引する格好になりそうだ。また、昨日の日経平均は25日線に上値を抑えられる格好から下落幅を広げ、一時32031.54円まで下げ幅を広げる場面が見られた。ただし、8月のSQ値を割り込まなかったことから32000円接近での押し目買い意欲の強さは意識されやすいだろう。買い一巡後はアドバンテスト<6857>や東エレク<8035>などの動向を睨み流れの相場展開になりそうだが、戻りの鈍さが意識される局面においては、売り仕掛け的な動きを見せてくる可能性もあるため、積極的には手掛けづらいところではある。 ただし、決算発表が一巡したこともあり、米半導体株上昇に対するインパクトは出やすいだろう。買い一巡後に戻り売りに押される局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。また、昨日も好決算銘柄へは値幅取り狙いの資金が集中していた。昨日引け後の決算では荏原製<6361>、日機装<6376>、ユビAI<3858>、ジョイフル<9942>、ウェルネット<2428>、エスケーエレク<6677>、ハークスレイ<7561>、マルシェ<7524>、ニレコ<6863>、コメ兵HD<2780>などが注目されそうだ。また、ブリッジ<7039>が14%を超える急落となったが、流動性の低い銘柄などは決算に対して過剰に反応を見せているため、修正リバウンドを見極めたいところであろう。 <AK> 2023/08/15 08:41 オープニングコメント 改めて決算内容を評価した物色に向かわせよう *08:34JST 改めて決算内容を評価した物色に向かわせよう  14日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。11日の米国市場はNYダウが105ドル高、ナスダックは93ポイント安だった。7月の生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなったため、利上げ終了期待が後退したとの見方から売り優勢の相場展開だった。NYダウはその後上昇に転じたものの、金利上昇でハイテクは引き続き弱く終日軟調に推移し、まちまちで終了。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比105円安の32455円。円相場は1ドル144円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32810円まで買われる場面も見られたが、その後は軟化し、節目の32500円はキープできなかった。25日線が位置する32500円辺りでの底堅さを見極めることになりそうだ。また、先週はバイデン米大統領が量子コンピューターや人工知能(AI)分野の一部の中国企業への米国の投資を規制する大統領令に署名したと報じられ、ハイテク株の弱さが目立っていた。週末の米国市場では引き続き半導体株の弱さが目立っていたこともあり、半導体株や生成AI関連などの動向を見極めることになりそうだ。 一方で、円相場が1ドル144円90銭台と円安に振れて推移するなか、自動車など輸出関連などに資金がシフトしやすいだろう。また、インバウンド関連への物色についても先週の急伸の反動はあるだろうが、資金は向かいやすいと考えられる。そのため、相対的にはTOPIX型優位の展開が意識されそうだ。日経平均が32500円処でのこう着が意識されるなか、TOPIX型の買いによるスプレッド狙いの動きが入りやすいと考えられる。 なお、10日の決算発表でピークを通過したことから、改めて決算内容を評価した物色に向かわせそうだ。決算の初動で大きく明暗を分ける格好となったが、利食いから大きく調整していた銘柄などへは、自律反発狙いの買いが入りやすいところである。そのほか、10日の引け後に決算を発表したところでは、日ペHD<4612>、フジクラ<5803>、OKI<6703>、ダイコク電<6430>、北越コーポ<3865>、アルファCo<3434>、西鉄<9031>、TSテック<7313>などが注目されそうだ。 <AK> 2023/08/14 08:34

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