オープニングコメント

自律反発から、まずはマド下限辺りが意識されやすい

配信日時:2023/12/11 08:31 配信元:FISCO
*08:31JST 自律反発から、まずはマド下限辺りが意識されやすい  11日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。8日の米国市場はNYダウが130ドル高、ナスダックは63ポイント高だった。米雇用統計は予想を上回る内容だったことから長期金利が上昇し、朝方は弱含む場面もみられた。しかし、米消費者信頼感指数も予想を上回りソフトランディング期待が下支えとなり上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値(3月限)は、大阪比320円高の32520円。円相場は1ドル144円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。225先物がはナイトセッションで75日線からのリバウンドを見せており、先週の大幅な下げに対する自律反発が意識されよう。日経平均についてもマドを空けての週末の下落で75日線を下回ってきたため、まずはマド下限辺りが意識されやすいところである。

 その後はSQ値である32639.57円を捉えることができるかが注目される。マド下限レベルでの戻りの鈍さからSQ値が上値抵抗として意識されてくるようだと、戻り待ち狙いの売りが入りやすいだろう。一方で、SQ値を突破してくるようだと、マド埋めの32800円辺りを意識したリバウンドが期待されそうである。

 物色の流れとしては、米国ではハイテク株の一角が買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の自律反発が意識されやすい。また、円相場は1ドル=145円台と落ち着きをみせており、先週の日米金利差を狙ったポジションを解消する流れにたいするリバランスが意識されよう。ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるなかで積極的なトレードは避けられやすいと考えられ、こう着感が強まる局面においては、依然として出遅れ感が目立っている中小型株に資金が向かいやすいとみておきたい。

<AK>

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