オープニングコメント

米株高好感も日経平均の25日線突破を見極め

配信日時:2023/12/14 08:27 配信元:FISCO
*08:27JST 米株高好感も日経平均の25日線突破を見極め  14日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。13日の米国市場はNYダウが512ドル高、ナスダックは200ポイント高だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通り政策金利を3会合連続で据え置くことを決定した。米当局金融政策決定者の予測が24年の0.75%の利下げが予想されるなどハト派な内容となり、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長も会見でタカ派色を見せず、来年の利下げ観測が一段と強まると、長期金利の一段の低下を受けて買いが膨らんだ。シカゴ日経225先物清算値(3月限)は、大阪比10円高の32840円。円相場は1ドル142円30銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。NYダウは2022年1月以来の過去最高値を更新するなど、米株高を好感する格好から朝方は買い優勢の展開が見込まれる。ただし、米国の来年の利下げが予想されるなか、円相場は1ドル142円台前半まで円高に振れている。日米金利差が縮小することによって、これまで金利差を狙って積み上がっていたポジションを解消する動きが改めて意識されやすいだろう。

 そのため、買い一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。米長期金利の低下から米国ではハイテク株の一角が買われており、これが東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になる可能性がある。一方で、バリュー株などへはリバランスの動きが意識されやすい。また、来週には日銀の金融政策決定会合を控えている。これまでの金融政策は据え置かれるだろうが、政策変更への思惑が高まる可能性もあるため、米国への資金シフトが強まることも想定しておきたい。

 昨日の日経平均は一時33100円まで上昇したものの、同水準に位置する25日線に上値を抑えられる格好だった。同線が抵抗線として意識されやすいなか、まずは抵抗線突破を見極めたいところである。日経225先物はナイトセッションで一時32620円まで売られる場面が見られたが、同水準に位置するボリンジャーバンドの-1σが支持線として機能していた。下値の堅さは意識されやすいと考えられ、ハイテク株やAI関連などの押し目を狙いたいところだろう。

<AK>

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