注目トピックス 経済総合ニュース一覧

注目トピックス 経済総合 (中国)上海総合指数は1.15%高でスタート、米中関係の改善などを好感 8日の上海総合指数は買い先行。前日比1.15%高の3609.08ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時45分現在、0.89%高の3599.85ptで推移している。米中関係改善なども好感されている。また、政策期待の高まりも支援材料。ほかに、過去10年間(2011-20年)の国慶節連休明け初日の取引では、上海総合指数が7割の確率で上昇したという過去のデータもあり、上昇に対する期待感が高い。 <AN> 2021/10/08 10:50 注目トピックス 経済総合 NYの視点:FRBが金融政策で立ち遅れるとの懸念も浮上 世界的なサプライチェーンの混乱やエネルギー価格の上昇で、コアインフレがFRBの目標である2%を上回っており、もし、供給ショックや労働市場の圧力が速やかに解決しなければ、FRBは金融政策でかなり立ち遅れる可能性があると、市場は警戒し始めた。9月雇用統計で大幅に予想を下回らない限り、連邦準備制度理事会(FRB)が11月連邦公開市場委員会(FOMC)での資産購入縮小に踏み切ることが正当化されるとの見方が強い。エコノミストの平均予想によると、失業率は8月5.2%から5.1%へ低下する見込み。非農業部門雇用者数は50万人増と、8月の23.5万人増から伸びが拡大する公算となっている。民間の雇用者数を示すADP雇用統計の9月分は前月比56.8万人増となった。伸びが8月34万人増から拡大し6月来で最大となった。週次失業保険申請件数も40万以下で推移しており、労働市場の順調な回復を示すと期待されている。 <FA> 2021/10/08 07:46 注目トピックス 経済総合 NY金は1700~1800ドルのレンジを抜けだせず サンワード貿易の陳氏(花田浩菜) 皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、金についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『NY金は1700~1800ドルのレンジを抜けだせず』と述べています。続けて、『NY金はドル高が重石になって上値が重く、1800ドルの上値抵抗線を抜けることができない。一方、米国の債務上限問題、インフレ懸念を背景に1700ドルでサポートされている』と伝えています。次に、『今週6日に発表される全米ADP雇用報告は前回の37.4万人から44.0万人に増加する見込み、7日には新規失業保険申請件数が発表される。8日に発表される9月米雇用統計は非農業部門就業者が前回の23.5万人から50.0万人に大幅増加する見込み、失業率も5.2%から5.1%に低下すると予想されている。いずれも改善が予想されており、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリングが決定され、年内にも開始となろう』と解説しています。また、『市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が2022年12月、もしくは23年1~3月期にも利上げを開始するとの予想が有力だ』と述べています。さらに、『米金融市場の懸念は債務上限問題だろう。イエレン財務長官は、議会与野党が債務上限の引き上げや一時停止で合意できなければ、「金融危機をもたらす」と警告し、基軸通貨のドルや最も安全な資産とされる米国債への信用が揺らぐと懸念した。格付け会社フィッチ・レーティングスは1日、米議会が連邦債務上限問題を適時に解決できなければ、瀬戸際政策や資金調達の柔軟性低下によって債務不履行に陥るリスクが高まり、米国の「AAA」格付けが圧迫される恐れがあるとの認識を示した』と伝えています。陳さんは、『債務問題の期限は10月18日で、それまでには結論が出る可能性はあるものの、市場は「まさか」に備えて安全資産である金を購入している可能性がある』と考察しています。こうしたことから、NY金について、『当面、1700~1800ドルのレンジで推移しよう』と予想しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の10月6日付「NY金は1700~1800ドルのレンジを抜けだせず」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜 <FA> 2021/10/07 17:40 注目トピックス 経済総合 サイバー空間におけるデータ・ガバナンス:第四次産業革命センターが目指したもの【実業之日本フォーラム】 【ゲスト】須賀千鶴(前・世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター長)2003年に経済産業省に入省。2016年より「経産省次官・若手プロジェクト」に参画し、150万DLを記録した「不安な個人、立ちすくむ国家」を発表。2017年より商務・サービスグループ政策企画委員として、提言にあわせて新設された部局にて教育改革等に携わる。2018年7月より、デジタル時代のイノベーションと法、社会のあり方を検討し、グローバルなルールメイキングに貢献するため、世界経済フォーラム、経済産業省、アジア・パシフィック・イニシアティブによるJV組織の初代センター長に就任。国際機関のネットワークを活用しながら、データガバナンス、ヘルスケア、スマートシティ、モビリティ、アジャイルガバナンスなど多様な国際プロジェクトを率いる。2021年7月より経済産業省 商務情報政策局 情報経済課長。【聞き手】白井一成(株式会社実業之日本社社主、社会福祉法人善光会創設者、事業家・投資家)白井:須賀さん、本日はお忙しいなか、「実業之日本フォーラム」の連続対談にご出席いただき、ありがとうございます。須賀さんは現在(編集部注:対談は2021年6月に行われた)、「世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター」の初代センター長でいらっしゃいます。このセンターは、2018年7月に、世界経済フォーラム、経済産業省、一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブの連携によって設立されました。日本センターは、米国サンフランシスコに本拠点を置く「世界経済フォーラム第四次産業革命センター」が海外に展開した初のグローバル拠点と伺っております。須賀:白井さん、こちらこそ、本日はどうぞよろしくお願いいたします。第四次産業革命センターは、政府、企業、市民社会、専門家との連携を通じ、進化するテクノロジーを統御し、社会課題を解決するために必要なルールづくりと実証を推進しています。テクノロジーを日常生活へ継ぎ目なく融合させ、その利益を私たち一人ひとりが享受する「Society5.0」においては、もはや資本ではなく、データがあらゆるものを結んで、動かします。それゆえ、私たちはデータ・ガバナンスこそ第四次産業革命の最重要課題と位置づけています。白井:世界経済フォーラムのレポートを拝見しますと、データの取り扱いについて、公益を優先する「中国のモデル」、個人の権利を優先する「欧州のモデル」そして企業の利益を優先する「米国のモデル」があると分類されています。この3つのモデルというのは、今後世界において共存していくのか、あるいは各国の利害を背景に対立していくのか、まずはこのあたりからご意見をお聞かせいただければと思います。須賀:世界経済フォーラムにおきまして、データ・ガバナンスについてマルチステイクホルダーで議論をする場を設けるべきだと発想した元々の原因は、そこにあります。この3つの大きなモデルを放っておくとどんどん遠心力が働き分断が拡大し、その間で挟まれる者たちにとっては生存そのものさえ非常に困難となる状況が危惧されました。いまは共存しているように見えますが、サイバー空間も深刻な分断に見舞われ、どちらかの経済圏なり影響圏に完全に組み込まれる以外に生きる道が残されなくなることへの危機感や問題意識があったと思っています。このまま放っておくと共存不可能なところにまで分断が進んでいくのではないかということです。それに対して、それぞれの国や地域の事情を踏まえながら、何らかの価値を代弁するデータ・ガバナンスに基づく経済圏の間でバランスをとろう、非常に繊細な利害調整というものをしていくべきだ、しようじゃないかと声をかける誰かが必要だということで、その役割を果たすべく各地に設置されたのが第四次産業革命センターです。従いまして、私たちは統合とは少し異なる、少なくとも共存可能な形、全く同じものに皆が従うのではなく、違うものでも「相互運用性」、システムの世界で言う「インターオペラビリティ」というものを目指そうとしました。最低限の共存可能性を担保し、一致しなければならないルールは何か、どこから先はそれぞれが自由にやって大丈夫か、という枠組みを議論していきましょうということを働きかけています。白井:議論をする場、あるいはそのような文化を作ろうとした、というようなイメージでしょうか。須賀:そうですね。もちろん競争領域というものは、企業レベルでも国家レベルでも残ります。これがある意味イノベーションの源泉でもあります。完全に一致する、統一するというのは、一見進歩的に見えて、将来の可能性を摘むことにもなります。そうではなくて、少なくとも共有可能なもの、公共財と考えることができるもの、非競争領域として皆で一緒に作ることができるものがデジタルな世界でもあるはずだということです。そこを一つずつ特定していきましょうというアプローチです。白井:データの取り扱いに関する3つのモデルを具体的にお教えください。また、具体的には各国の第四次産業革命センターはどのようなコミュニケーションをされているのでしょうか。須賀:この3つのモデルの違いを分かりやすく言うと次のようになります。企業が主体でデータ・ガバナンスを考えていくというのがアメリカのモデルだとすると、それを国家が主体でリードしていくというのが中国モデル、それらに対して、データを利用する側ではなく、データの発生源である個人の人権というものを重要視し、その範囲内でのみデータを利用すべきだという欧州モデルという整理です。そのような区分で世界を見ていきますと、非常にバラエティーに富んでいます。中東では中国に近い考えをする国もありますし、インドのように非常にテクノロジーが進んだ国でも、一部保守的なルールを入れる国もあります。そういった差分こそが面白いところであり、実態を反映しているとも言えます。それらを丁寧に見ていきながら、対話を途切れさせないことが重要です。世界経済フォーラムでは、自分とは考え方や価値観が違う人たちを切り離して対話をしないことは建設的ではないと考えています。中立的なプラットフォームとして、違う考えの方のお話は全部聞く、「ボイスを与える」という言い方をしますが、発言の機会を持っていただくということを、気をつけてやっています。そういう意味で、中国にもセンターがあり、たとえばスマートシティの担当者は中国にも、インドにもいますし、日本にも、コロンビアにもサンフランシスコにもいます。そういった人たちと毎週議論をするという、非常にユニークな中立的なプラットフォームになっているかなと思います。白井:地政学、地経学的観点で見ますと、データ・ガバナンスにおいても陣取り合戦が先鋭化しつつあり、対話の必要性が高まっていると感じております。そのような中、世界経済フォーラムの第四次産業革命センターにおいて、各地区のセンター間でデータの取り扱いについて話し合いが行われているということをお聞きして安心しました。軍事面でも危機のエスカレーションを防ぐために、ホットラインを持っておくことは非常に大事なことです。対話や議論の窓が開いているということは極めて重要なことだと思います。(本文敬称略)■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする <RS> 2021/10/07 16:17 注目トピックス 経済総合 Inpexのプット型eワラントが前日比2倍超えの大幅上昇(7日10:02時点のeワラント取引動向) 新規買いは原資産の株価上昇が目立つ商船三井<9104>プット100回 11月 6,100円を逆張りで買う動きなどが見られる。手仕舞い売りとしては日経平均コール2143回 11月 29,500円、日経平均コール2142回 月 28,000円、野村日経225ダブルインバースETF プラス5倍トラッカー 28回 月 150円、野村NYダウ30連動ETF マイナス3倍トラッカー 29回 月 48,000円などが見られる。上昇率上位はInpex<1605>プット179回 10月 775円(前日比2.6倍)、コナミホールディングス<9766>コール65回 10月 7,000円(+75.0%)、セイコーエプソン<6724>コール87回 10月 2,500円(+75.0%)、オムロン<6645>コール49回 10月 11,800円(+66.7%)、野村総合研究所<4307>コール35回 10月 4,150円(+66.7%)などとなっている。(eワラント証券) <FA> 2021/10/07 10:21 注目トピックス 経済総合 コラム【新潮流2.0】:第100代(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆) ◆10月4日、臨時国会が召集され、第100代内閣総理大臣に岸田文雄氏が就任した。100人目の首相と聞くと、なにやら重みがありそうだ。なにしろ米国のバイデン大統領は第46代の大統領、英国のジョンソン首相で77代目の首相である。しかし、本当に第100代首相に「重み」があるか。ジョージ・ワシントンが米国の初代大統領に就任したのは1789年だから米国は230年余りで46人の大統領を生んでいる。1人当たりの任期は約5年。英国の首相は300年の歴史で77人だから1人当たり4年弱だ。◆日本は伊藤博文が初代の総理大臣に就任したのが1885年でまだ136年しか経っていない。それで100人目の首相だから1人当たりの任期は1.36年である。日本は首相が毎年のように替わると言われて久しいが、こうして長期で見ても、やっぱり1人当たりで1年半に満たない。永田町では「長期政権の後の政権は短命に終わる」とか「平成以降の外相経験者首相は2年もたない」「早稲田出身の首相は短命」などのジンクスがある。これらはすべて岸田氏に当てはまるものだが、どうかそんなジンクスに負けず長期政権を目指してほしい。◆9月6日付小欄(マネックス証券オウンドメディア「マネクリ」連載の「新潮流」)で、僕の仮説「政権の命脈は主義主張が時代に合うか合わないか」が正しいとするなら、今の時代に合うのは再分配政策を重視する岸田さんだと述べた。当たったなどとはしゃぐ気はないが、新自由主義がいまの時代に合わないのは確かだ。だからと言って、この日本で「新自由主義との決別」を大上段に掲げるのはいかがなものか。 米国や中国でネット企業の創業者が大きな富を独占し格差が拡大しているが、それは彼らが社会にイノベーションを起こし経済を成長発展させた見返りである。日本は成長していないのだから同じ議論は当てはまらない。◆岸田氏は「成長なくして分配なし。しかし分配なくして次の消費、需要も喚起されない。分配なくして次の成長もない」という。だが、それでは「卵と鶏」だ。成長より分配が先に来るとすれば、財政で負担する、すなわち国の借金で賄うということだ。それは将来の増税を国民に意識させ、お金は消費に回らない。経済学が教えるリカードの等価定理だ。やはり順番として正しいのは「成長なくして分配なし」だろう。 岸田氏の経済政策の目玉は「令和版所得倍増計画」である。しかし、1%にも満たない成長率では所得が倍になるには100年かかる*。いまから100代後の第200代内閣総理大臣の時代には達成できるかもしれないが。*(注)元本が倍になるには年率7%複利で10年、0.7%の成長率では100年が必要である。マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆(出所:10/4配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より抜粋) <FA> 2021/10/07 07:49 注目トピックス 経済総合 NYの視点:米9月雇用統計:妥当な結果で11月FOMCでのテーパー開始織り込む 米国の労働省はワシントンで8日に最新9月雇用統計を発表する。エコノミストの平均予想によると、失業率は8月5.2%から5.1%へ低下する見込み。非農業部門雇用者数は50万人増と、8月の23.5万人増から伸びが拡大する公算となっている。先行指標の中で雇用統計と相関関係が最も強いとされる民間の雇用者数を示すADP雇用統計の9月分は前月比56.8万人増となった。伸びが8月34万人増から拡大し6月来で最大となった。このため、強い結果が期待される。また製造業の雇用も改善した。全米の製造業活動の状況を示すISM製造業景況指数9月分の雇用は50.2と、8月に活動の縮小となる50割れとなったのち、再び活動拡大を示す50を回復。ISM非製造業景況指数の雇用は8月から小幅低下も、50台を維持した。新型コロナウィルスの変異株流行がピークを付け、経済活動の再開が進んだこと、さらに政府が実施していたパンデミック救済策の一環、失業保険特別支給が失効したことで労働参加者も増えたことが要因と見られる。また、9月に入り、学校が再開したことも奏功した。ゴールドマンサックスやモルガンスタンレーは平均予想を上回る60万人近くの伸びを予想。週次失業保険申請件数は引き続き変動が強いながら40万件を下回る水準で推移した。パウエル議長は雇用統計などの経済指標が妥当な結果となった場合、11月連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入縮小を開始することも可能としており、早期の緩和縮小を織り込むドル買いが優勢となると予想される。■9月雇用統計の先行指標・米・8月ADP雇用統計・米・9月ADP雇用統計:+56.8万人(予想:+43.0万人、8月::+34万人←+37.4万人)・ISM製造業景況指数雇用:50.2(8月49)・ISM非製造業景況指数雇用:53.0(53.7)・NY連銀製造業景況指数:雇用(現状):+20.5(8月+12.8、6カ月平均+15.6)週平均就業時間:+24.3(+8.9、6カ月平均+15.6)6か月先雇用:+40.3(38.5、6カ月平均40.3)週平均就業時間:+8.7(2.76カ月平均+8.9)・フィラデルフィア連銀製造業景況指数雇用(現状):26.3(32.6、6カ月平均28.2)週平均就業時間:29.3(24.5、26.3)6か月先雇用:38.6(42.7、6か月平均50.0)週平均就業時間:15.4(20.8、6か月平均21.7)・消費者信頼感指数(%)●雇用雇用現況十分:55.9(55.6、23.6)不十分:30.7(33.2、56.1)困難:13.4(11.2、20.3)6カ月後雇用増加:21.5(23.1、32.9)減少:20.3(18.0、16.1)不変:58.2(58.9、51.0)・失業保険申請件数件数 前週比 4週平均 継続受給者数9/25/21|   362,000|    11,000|  340,000|   n/a09/18/21|   351,000|    16,000|  335,750| 2,802,00009/11/21|   335,000|    23,000|  336,500| 2,820,00009/04/21|   312,000|   -33,000|  340,000| 2,715,00008/28/21|   345,000|    -9,000|  356,250| 2,852,00008/21/21|   354,000|     5,000|  366,750| 2,805,00008/14/21|   349,000|   -28,000|  378,000| 2,908,00008/07/21|   377,000|   -10,000|  396,750| 2,865,000■市場エコノミスト予想失業率:5.1%(8月5.2%)非農業部門雇用者数:前月比+50万人(+23.5万人)民間部門雇用者数:前月比+45万人(+24,3万人)平均時給:予想:前月比+0.4%、前年比+4.6%(+0.6%、+4.3%) <FA> 2021/10/07 07:37 注目トピックス 経済総合 南アフリカランド円は、上値の重い展開が続きそう サンワード貿易の陳氏(花田浩菜) 皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、南アフリカランド円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『今週の南アフリカランド円は、上値の重い展開が続きそうだ』と述べています。続けて、『中国恒大集団による債務不安を背景に、中国と経済的な結びつきの強い新興国通貨の上値が重くなっている。南アフリカの最大の貿易相手国は中国で、南アランドは中国の経済状況によって影響を受けやすい。中国の9月製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.6と好不況の分かれ目である50を下回った。最近の電力不足の影響もあり、さらに落ち込みが懸念されている』と解説しています。次に、『米連邦準備制度理事会(FRB)によるテーパリング(購入資産の段階的縮小)決定見通しによりドルの先高観が強くなる中、チャイナリスクにもさらされているため、南アランドは買いが入りにくい状況が続きそうだ。今週は、9月米雇用統計が発表されるが、前回より良好な内容が予想されており、週末にはドル買い・南アランド売りが強まりそうだ』と述べています。また、『なお、南アフリカ準備銀行(中央銀行)は9月23日に開いた政策決定会合で、政策金利を3.5%に据え置いた。声明では、「経済が回復を続ける中で資金需要を支える金融情勢を維持する」としており、中銀の金融政策の違いからも南アランドは売られやすいだろう』と考察しています。こうしたことから、陳さんは、南アフリカランド円の今週のレンジについて、『7.25円~7.65円』と予想しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の10月5日付「南アフリカランド円今週の予想(10月4日)」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜 <FA> 2021/10/06 17:48 注目トピックス 経済総合 この記事は削除されました。 この記事は削除されました。 <RS> 2021/10/06 16:12 注目トピックス 経済総合 太平洋セメントのコール型eワラントが前日比2倍超えの大幅上昇(6日10:12時点のeワラント取引動向) 新規買いは原資産の株価上昇が目立つ太平洋セメント<5233>コール105回 11月 2,500円を順張り、任天堂<7974>プット371回 11月 53,000円を逆張りで買う動きなどが見られる。手仕舞い売りとしてはビットコイン2021年11月 マイナス3倍トラッカー1回 11月 51,000米ドル、イーサリアム2021年11月 マイナス3倍トラッカー1回 月 3,700米ドル、日経平均 マイナス3倍トラッカー75回 月 33,000円、イーサリアム2021年10月 プラス5倍トラッカー3回 月 2,175米ドルなどが見られる。上昇率上位は太平洋セメントコール102回 10月 2,550円(前日比2.2倍)、太平洋セメントコール106回 11月 2,850円(+76.2%)、太平洋セメントコール107回 11月 3,200円(+75.0%)、太平洋セメントコール105回 11月 2,500円(+51.3%)、東急<9005>プット12回 10月 1,500円(+50.0%)などとなっている。(eワラント証券) <FA> 2021/10/06 10:25 注目トピックス 経済総合 NYの視点:米9月サービス業況、人手不足やサプライチェーン問題が引き続き抑制、Q4に期待 米供給管理協会(ISM)が発表した非製造業景況指数は61.9となった。8月61.7から低下予想に反して上昇し、7月来で最高となった。重要な項目である新規受注は63.5と、63.2から上昇し、全体指数を押し上げ。仕入価格も77.5と、75.4から一段と上昇した。一方で、雇用は53.0と、53.7から低下した。●米・9月ISM非製造業景況指数:61.9(予想:59.9、8月:61.7)総合ビジネス景況指数:61.9(8月61.7)景況指数:62.3(60.1)仕入価格:77.5(75.4)新規受注:63.5(63.2)受注残:61.9(61.3)入荷水準:68.8(69.6)在庫増減:46.3(41.4)在庫景況感:46.3(41.4)雇用:53.0(53.7)新規輸出受注:59.5(60.6)輸入:47.7(48.7)また、民間マークイットが発表した米9月サービス業改定値は54.9と、予想外に速報値54.4から上方修正された。しかし、4カ月連続の低下で、2020年12月来で最低。総合PMI改定値は55.0。速報値54.5から上方修正されたが、やはり、4カ月連続の低下で、1年ぶり低水準となった。人手不足が成長を抑制。仕入れや生産コストの上昇で、インフレ圧力も歴史的に高い水準となった。マークイットのチーフエコノミストは「9月の結果はサービスセクターが、新型コロナウイルスのデルタ株流行の影響がくすぶり一段と悪化したことが示唆されている」と指摘。ビジネス活動の成長はパンデミック前の長期平均水準に一致しているが、春、夏の水準からは鈍化しているとした。デルタ株流行が終息せず、多くのサービス、特に、ホスピタリティセクターの需要が滞っただけでなく、パンデミックが継続していることで、労働参加率も依然低く、企業の新規雇用が困難な状況も続き、労働市場にも影響を与えていると悲観的だ。ただ、9月の初旬にコロナがピークをつけた可能性は、第4四半期に向けて、状況改善が始まると期待している。ビジネスセンチメントは6%以降で最高に上昇。アトランタ連銀は7−9月期のGDP見通しが1.3%成長と、従来の2.3%からさらに引き下げた。個人消費支出の伸び、国内投資の伸びがそれぞれ1.4%、12.9%から1.1%、10.5%へそれぞれ低下したことが原因となる。7月時点の見通し6%成長からは大幅に引き下げられた。第4四半期での回復に期待が集まる。 <FA> 2021/10/06 07:42 注目トピックス 経済総合 イズムレスの時代:資本主義・民主主義・保守主義・社会主義・自由主義(1-2)【実業之日本フォーラム】 ゲスト船橋洋一(実業之日本フォーラム編集顧問、一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ理事長、元朝日新聞社主筆)聞き手白井一成(株式会社実業之日本社社主、社会福祉法人善光会創設者、事業家・投資家)本稿は、「イズムレスの時代:資本主義・民主主義・保守主義・社会主義・自由主義(1-1)【実業之日本フォーラム】」の続きである。■コロナで岐路に立たされる自由民主主義白井:米中対立の根幹には、中国が現在の国際秩序を中国に都合のいいように作り変えようとしている点があります。しかしながら、これは米国中心の今の国際秩序が良いという事が前提となっています。アメリカだけで、新型コロナ感染拡大で70万人近い死者を出しているということから、米国中心の国際秩序が果たして正しいのかという議論が、当然出てくるような気がします。その場合、正しいというための価値基準はどの辺りに設定されると考えますか。船橋:米中は新たなイデオロギー闘争、最後は生き方の違いを巡る闘争を行っています。自由主義陣営として心得ておかなければならないことは、「我々の社会、政治体制の方が優れていますと言っても、新型コロナ感染拡大に対応できなかったのではないか」、と言われることです。国民を守れない体制が果たしていいのかという疑問にどう答えるかです。自由民主主義体制として、大きな課題を抱えたと言えるでしょう。しかしながらこの課題は、コロナの前から問われてきた課題でもあります。自由主義の歴史、民主主義の歴史を考えた場合、自由主義では基本的に少数の強者の論理が重視されます。ある意味、一部エリート、特権階級の論理にもなり得ます。この論理は、できるだけ多くの人の国家権力からの自由、徴税からの自由といった、個々の人間の自由をいかに守るかという事から始まっています。時代が下って、日本では西園寺政権から原敬、加藤高明の時代にかけて普通選挙の法制化への機運が生まれ、さらには最低限の生活を国家が保障する年金制度が定着していきます。ここで自由と民主主義が結合し、自由民主主義となってきました。そして、自由民主主義国家がOECDを中心として戦後の世界を形作ってきました。西欧では、1880年代くらいから、ビスマルクのドイツ、第一次世界大戦後のヨーロッパ、そして第二次世界大戦後のアメリカと広がってきました。自由民主主義は、人間の営為と努力によって勝ち取ってきたものです。神から与えられたものでも何でもありません。この大事な自由民主主義が、岐路に立たされているという認識が必要だと思います。この岐路はどこから生み出されたのか。一つは、成長が約束できなくなったという事です。これはGNPを中心に作ってきた一つの経済発展史観というものが、今大きな隘路に差しかかっていると言ってもいいと思います。国民総生産、GDP、かつてはGNPと言っていました。1934年にアメリカの経済学者であるサイモン・クズネッツが、ブルキングスの研究として、1929年から1933年までの4年間の大不況で、アメリカの国民所得はどの程度減少したのかを数字で示したものです。マクロ経済の観点から、国の経済というのはどの程度所得として計算できるかというものを作りました。ここでの結論は、50%下がったというものです。特に、ブルーカラーの賃金労働者の所得は、80%下がったという衝撃の結論を出しました。これが最初のGNPの概念です。フランクリン・ルーズベルトはこの数字を使って共和党のフーバー政権を追い込みました。GNPは大不況の産物でした。これ以降、経済の動向を大きく捉えて、これに対して財政金融政策をたてるといった経済政策をとるようになりました。白井:GDPを大きく低下させるものには、大不況に加えて戦争があると思います。第1次世界大戦の戦後処理に関し、あまりにも過酷な賠償金をドイツに課したためドイツ社会が不況にあえぎ、これが全体主義を生む土壌となり、第2次世界大戦の原因の一つなったと言われています。その意味では、戦後復興においてもいかに経済復興させるかというのが、以後の国際秩序を形作るためには重要なのでしょうね。船橋:戦後の日本やドイツの復興に関しては、もう二度と侵略を起こさないように、工業化させないという意見もありました。しかしながら、GNPをきちんと成長させてこそ、中産階級が生まれて政治的に安定する。安定した国は、革命や他国への侵略を考えなくなるという考えが主流となりました。この考え方がマーシャルプランに繋がったわけです。マーシャルプランというのは、いわば、GNP主義を体現したプログラムと言えます。これは成功しました。しかしながら、日本の長いデフレを周回遅れで追うかのように、ほかの国でも日本化が起こってデフレが長期化しています。これには人口減少の影響もあります。日本を始め西洋諸国は、人口、特に労働者人口が減り、それが原因で更に全体人口が減っていくというパターンに入り込んでいます。労働人口を確保するために移民を増やそうとすると、今度は移民に反対するポピュリズムが生まれてしまい、隘路に嵌ってしまいます。そして、シルバー民主主義、つまり年金等を含めて高齢層が既得権益化し、資源配分が極めていびつな形となっていきます。従って、より能動的にリスクをとるといった投資に対するインセンティブが減少するという状況になっています。このような状況で、今回のコロナ禍を迎えたのです。基本的には、成長をめぐって長期的なデフレという傾向が、経済・社会的に生まれてきているのです。最後にとどめを刺しているのが、AI等の第4次産業革命です。労働が、より機械に代替可能なもの(コモディティ化)となり、賃金の低下が現れてきたことです。これがアメリカやイギリスで典型的にあらわれてきており、自由主義に対する大きな逆風となっています。もう一つの問題は、格差です。技術革新やグローバリゼーションといっても、結局一握りの人が成長の果実を味わうだけだという事です。成長しなくなった中で、少しばかりの成長も金持ちだけに行くという格差の課題です。この格差は、富や資産の格差に留まりません。教育格差があります。ハーバード大学では、学生の3分の1が近親者にハーバードの卒業生がいる、レガシー・ステューデントと言われています。ハーバード大学というと、各エリアに指導者を排出する名門大学ですが、世襲制に近い状態となっているのです。そもそも、大卒と高卒では初任給に圧倒的な差があります。極めつけは健康の格差です。さまざまな格差は、最終的には健康の格差として現れてきます。ハーバード大学医学部研究チームが2008年に発表した結果によれば、2000年の高校卒業資格以下のグループの平均余命は50年、それ以上の学歴グループは57年と7歳の開きがあり、この差は次第に拡大しています。長期のデフレと格差問題は連鎖します。長期デフレ対策として、低金利政策で市場に資金を潤沢に提供すれば資産バブルを生みます。本来であれば、低金利は労働者や若者にプラスになるのですが、実際は金持ちだけに資金が集まります。デフレの時代は基本的に持てる者、高齢者に有利です。これに低金利政策で資産インフレとなり、格差が広がるという状況に陥っています。この連鎖を断ち切れないことが、自由民主主義を脅かしていると言えます。白井:ニューヨーク市が、住所の郵便番号からコロナ死亡者の分布を調査したところ、年収15,000ドル以下の貧困層が多く住むブロンクス地域に多いことが判明したとの記事がありました。米政治専門誌「ポリティコ」によると、貧困率1割以下の地域の死亡率は人口10万人当たり100人でしたが、貧困率が3割以上の地域では、死亡率が2倍以上の232人だったということです。今回のコロナ禍では、所得格差が健康格差となり、これが寿命格差にもつながることが如実に示されたと思います。例年、アメリカの大統領選挙ではネガティブキャンペーンが多く行われ、これが対立を先鋭化させるという傾向があります。昨年の大統領選挙は、コロナ禍もあり、より対立が激しくなったように思います。バイデン大統領は、アメリカ社会の分断をうまくコントロールできるでしょうか。船橋:今回のコロナで、マスクを着けるか、着けないかというだけで、アメリカ社会があれほど分断するのかという問題が提起されました。2020年3月にアメリカのある大学のチームが、マスクを含めて、この様な分断を生んだファクターについて調査を行いました。性別、教育、学歴、地域別、年齢等のファクターを調べた結果、分断を生んだのは政党に対する帰属意識ではないかとの結論を得ています。共和党なのか民主党なのか、あるいはどちらにより親近感を感じているかという事が決定的だったという調査結果です。これは重要な報告書です。そもそも政党というのは、民主主義の中でしか生きられません。色々な人の既得権益や要望をいかに調整して一つの方向にまとめていくかという事が、政党の重要な役割です。そして同様にして作られた他の政党と交渉し、妥協点を探っていく、これが政党政治です。あくまでも、妥協のためのツールでしかないのです。ところが、今回の分断においては、政党が自らのアイデンティティを託する場となってしまったのです。政党を自分のアイデンティティのアバターと見なすような政治観、政治文化が生まれてきたのです。そうなると、本来妥協の場である政党間で交渉や妥協ができなくなります。(本文敬称略)■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする <RS> 2021/10/05 17:19 注目トピックス 経済総合 イズムレスの時代:資本主義・民主主義・保守主義・社会主義・自由主義(1-1)【実業之日本フォーラム】 ゲスト船橋洋一(実業之日本フォーラム編集顧問、一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ理事長、元朝日新聞社主筆)聞き手白井一成(株式会社実業之日本社社主、社会福祉法人善光会創設者、事業家・投資家)■コロナがあぶり出した「政府の役割」白井:新型コロナウイルスの感染拡大に対し、日本でも、遅ればせながらワクチンの接種が進みつつあります。今回の未曾有とでもいうべきパンデミックは、それぞれの国の社会制度や政治システムに大きな影響を与えていると思います。本来平等でなければならない医療に関しても、国家間における格差、同じ国であっても富める者と貧しいものでは、健康状態や受けることのできる治療にも格差が出ています。アメリカは、これに加え大統領選挙において、二極分化がさらに進んでいます。今年1月に成立したバイデン政権の最も大きな課題は、この分断をいかに修復するかだと言われていますが、難しい問題だと思います。今回の新型コロナウイルスの感染拡大の終息はまだまだ見通せませんが、今後の国際政治に与える影響についてどのように考えておられるでしょうか。船橋:「エコノミスト」誌の前編集長であるビル・エモット氏を中心として、世界で15人の人間が、ポストコロナの世界秩序懇談会という会を設置しています。日本からは、私が参加しています。先日、コロナの意味はどこに出てきているのかということについてプレゼンテーションを行いました。そこでも議論がにぎわったところですが、私は今回、「政府の役割は何だ」、という点が問われたと思います。今回のようなパンデミックが起こると、国が総力戦で戦わなければなりません。その際に、政府が役割をきちんと果たしているかどうかという事は、決定的に重要だということを改めて認識しました。政府ってやはり大切だということとともに、政府っていざというとき弱いね、頼りないね、もっと強くしなければいけないんじゃないの、といったことも含めて政府の役割への関心が強まったと思うんです。アメリカとイギリスは、今回初動において政府が全く機能しませんでした。人口比の犠牲者数も、他国に比較すると高い傾向にありました。これは、レーガン、サッチャー時代のネオリベラル、すなわち政府は小さければ小さい方がいいという考え方が両国で定着したことに原因があると考えています。アメリカではその後も、移民に対する福祉政策について、横からの“割り込み”に対する憤り(ルサンチマン)というポピュリズムを生みだしました。これが特に、リーマン・ショック後に吹き出てきました。ティーパーティ運動は、その最たるものだと思います。イギリスも同じような形で、移民に対する警戒感の増大というポピュリズムからブレクジットに繋がりました。いずれも、政府に対する国民の強い不信感があります。このため、国民からのバッシングを恐れた政府は、強いリーダーシップをとれないという状況になります。アメリカもイギリスも政府がうまく機能せず、このことが新型コロナ対応に遅れをとった理由ではないかと思います。白井:確かにアメリカやイギリスと比較すると、中国自身は否定していますが、発生源となった中国が、いち早くコロナ禍から抜け出し、更にはワクチンを武器として影響力拡大を図りつつあるという皮肉な状況となっています。これを、「健康シルクロード(Health Silk Road)」という人もいます。一帯一路の経済が、「新植民地主義」であるとか、「債務の罠」と疑いの目を向けられている現在、健康が今後のキーワードになるのかもしれません。更に検証が必要だと思いますが、現時点で、コロナ対策をうまく行った国は、何が良かったと思われますか。船橋:アジアの中で、コロナ対策をうまくやった国について、体制を問わずに言うと、中国、韓国、香港、シンガポール、台湾といった国が挙げられます。日本も泥縄的でしたが、比較的うまく対応したのではないかと思います。これらの国に共通して言えるのは、日本を除いて、いずれも開発独裁国家であることです。少なくとも、かつて「4龍」と言われた韓国、台湾、香港、シンガポールは、非常に強い国家権力が財政出動を行い、産業政策を推進することによりインフラ整備を行い、経済開発、発展を行ってきました。更には、韓国及び台湾の様に、政府主導の産業政策により中産階級を生み、これが民主化の原動力となった国もあります。これらの国々では、政府の役割を認め、これに従うという政治文化があります。一方で、政府は重要ですが、政府だけでは何もできないことも今回、よくわかった。関係者が力を併せ、国民と連帯していく枠組みが必要です。其れも含めて統治のあり方が問われたと言えます。今回のような国家的危機においては、統治の出来、不出来あるいは質というものが決定的に重要であることが明らかになったと言えるでしょう。民主主義、人権、司法の独立といったものが重要であることはそのとおりですが、危機においては、国民の健康と生命を守ること、最大多数の最大健康を守ることが優先されます。ここを問われた時には、政治体制を問わず、政府の役割と統治の質が決定的に重要です。結果が全てです。「完璧な憲法です、完全な司法の独立です、言論の自由が保障されています」、といっても、国民の命が守れなければレッドカードが出るということが今回明らかになったことだと思います。(本文敬称略)■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする <RS> 2021/10/05 17:16 注目トピックス 経済総合 イスラエル、イランの新指導者が進める外交の現状【実業之日本フォーラム】 中東における火種の一つはイスラエルとイランの対立である。イスラエルは6月にナフタリ・ベネット氏が首相に、8月にはイランのイブラヒム・ライシ師が大統領に就任した。新指導体制がイスラエル、イラン両国の外交をどの方向に導こうとしていくのか現状をみてみよう。2021年9月30日、ロイターによると、イスラエルのヤイル・ラピド外相は、2020年10月の国交樹立以来、初めてバーレーンを訪問したと報じた。ラピド外相は首都マナマにおいて、ハマド・ビン・ハリーファ国王、サルマン・ビン・ハリーファ皇太子兼首相と会談し、医療やヘルスケア、スポーツ、環境保護に関する協力関係に署名し、マナマにイスラエル大使館を開設した。バーレーンとアラブ首長国連邦(UAE)は昨年米国の仲介でアブラハム合意と呼ばれる協定を締結し、イスラエルとの国交を正常化し、スーダンおよびモロッコもイスラエルとの国交正常化を果たしている。1993年のパレスチナ暫定自治原則宣言など受けて、パレスチナ解放機構が暫定自治政府を樹立して以降、イスラエルと外交関係を有していたのはエジプトとヨルダンの2カ国のみであった。また、2021年9月28日、イスラエルのベネット首相は、就任後初めて、国連総会の一般討論演説で、イランは核開発において超えてはならない「全てのレッドライン」を超えたと強く非難した。ベネット首相は、「イランの核兵器開発は危機的状況にある」と指摘し、「イスラエルが真剣に核開発を止めようとすれば、イスラエル単独でも阻止する」と述べ、国際社会に対し、イランの核開発阻止の行動を強く呼びかけた。これに先立ち、ベネット首相は9月13日、就任後初めて、イスラエルの首班としては約10年ぶりにエジプトを公式訪問し、アブドルファッターフ・シーシー大統領と会談した。イスラエルの前首相ベンヤミン・ネタニヤフ氏は2011年以降エジプトを訪問していなかったが、両国は中東における米国の主要な同盟国であり、米国による軍事援助の最大の受益者で、緊密な関係を構築している。イスラエルのメディアによると、両首脳は、パレスチナ自治区ガザを実行支配するイスラム原理主義組織ハマスとの対話の重要性や、エジプトやアメリカの停戦の努力に対する国際社会の支持の重要性を確認した。エジプトはイスラエルと1979年3月、ワシントンD.C.で平和条約に調印し、国交を結んだ最初のアラブの国である。今後、イスラエルは、対イランで共通利益があるアラブ諸国との関係強化を図っていくだろう。イスラエルの新首相となったベネット首相は、前政権同様にイランへの強硬姿勢を継続する姿勢を明らかにし、対イラン包囲網構築に努力していると言える。これに対し、新聞報道等によると、2021年9月16日、17日タジキスタンの首都ドゥシャンベにおいて、第21回上海協力機構(SCO;2001年、中露と中央アジア4カ国=カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタンが国境の安定、安全保障での協力を目的に上海で機構を設立し、2017年インドとパキスタンが加盟した)が首脳会議を開催し、2005年からオブザーバー参加だったイランの正式加盟の手続きを開始することで合意した。中露側はユーラシア大陸での影響力拡大、機構としての国際的地位向上、さらには経済、安全保障上、アラブ諸国の圧力に対抗するという意図があるのだろう。会議ではアフガニスタン情勢や新型コロナウイルスコロナウイルス感染拡大防止に関わる協力についても話し合われた。8月に就任したライシ新イラン大統領は、首脳会議において米国を念頭に「国際秩序は多極化している。世界の平和と安定に対し覇権国家はテロと並ぶ脅威だ」と述べ、対決姿勢をあらわにしている。イラン外務省のハティーブザーデ報道官は、9月30日、仏紙ル・モンドに対し、ウィーンでの核協議に必ず戻ると明言した。米国の制裁で疲弊したイラン経済を立て直すためにも、包括核合意への復帰を模索している表れだろう。また、ロイターは9月30日、欧州連合(EU)の外相にあたるボレル外交安全保障上級代表が、「包括核合意再建に向けた協議が、許容できる期間内に再開される」と述べたと伝えた。他方、米国のバイデン政権の中東外交に関する選挙公約は、「イランとの包括核合意復帰のための再交渉」であった。このため、米国政府は8月5日、ライシ大統領就任に際し、核合意復活に向けた協議に復帰するよう呼び掛けている。新聞報道等によると、「国際協調を掲げた穏健派のロウハニ前大統領に代わり、ライシ大統領は反米の保守強硬派で、最高指導者ハメネイ師の信頼が厚く、米国への対抗姿勢を強調している。しかしながら疲弊した経済立て直しのため、米国の制裁解除に繋がる核合意への復帰も視野に入れた政策をとる可能性もある」とされている。今後イランは、中国との25カ年協定締結やロシアからの軍事援助などにより、中露との関係強化に突き進むのか、核合意復帰により米欧の民主主義陣営との協調を図っていくのか、注視していかなければならい。茂木敏充外務大臣は、8月15日から24日まで、エジプト、イスラエル、ヨルダン、トルコ、イラン、カタールを訪問し、各国の首脳や外相等を表敬し、友好親善関係を確認した。茂木外相は、イスラエルではより一層の外交関係強化、アフガニスタン情勢への対応および「自由で開かれたインド太平洋」への理解を求め、イランではコロナ対策およびワクチン供与、イランの早期の核合意復帰に向けての建設的取組の推進について協議したと報道されている。わが国は、世界でも稀に、イスラエル、イラン両国とも強固な外交関係を維持し、経済、文化、学術の交流を進めている。今後、両国の敵対的な対立が激化する可能性も否定できないが、何らかの形で2国間の橋渡しをすることを、わが国の外交上の一つの目標にしていくべきであろう。サンタフェ総研上席研究員 將司 覚防衛大学校卒業後、海上自衛官として勤務。P-3C操縦士、飛行隊長、航空隊司令歴任、国連PKO訓練参加、カンボジアPKO参加、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動教訓収集参加。米国海軍勲功章受賞。2011年退官後、大手自動車メーカー海外危機管理支援業務従事。2020年から現職。写真:AP/アフロ■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする <FA> 2021/10/05 11:03 注目トピックス 経済総合 住友化学のコール型eワラントが前日比2倍の大幅上昇(5日10:28時点のeワラント取引動向) 新規買いは原資産の株価下落が目立つファーストリテイリング<9983>プット292回 11月 73,000円を順張り、日本郵船<9101>コール137回 11月 10,300円を逆張りで買う動きなどが見られる。手仕舞い売りとしてはビットコイン先物インデックスリンク債_2024年 トラッカー1回 11月 1.0米ドル、楽天グループ<4755>コール323回 月 1,100円、日経平均 プラス5倍トラッカー79回 月 27,000円、WTI原油先物リンク債_2021年12月限コール15回 月 75米ドルなどが見られる。上昇率上位は住友化学<4005>コール32回 10月 650円(前日比2倍)、ファーストリテイリングプット289回 10月 74,000円(+70.5%)、三菱商事<8058>コール229回 10月 4,000円(+66.7%)、ファーストリテイリングプット288回 10月 63,000円(+66.7%)、アサヒグループホールディングス<2502>コール114回 10月 5,900円(+62.9%)などとなっている。(eワラント証券) <FA> 2021/10/05 10:44 注目トピックス 経済総合 NYの視点:米国の高インフレの長期化に懸念浮上 石油輸出国機構(OPEC)プラス委員会は日量40万バレルの供給拡大計画を維持することで合意した。さらに、2022年度の需要見通しを引き上げ。緩やかな増産計画を維持し、大幅増産を見送った。NY原油先物相場は4日、78ドル台に達し、2014年以降7年ぶりの高値を更新。さらに、最近の天然ガスの価格の上昇で、一部の投資家が追加証拠金請求に直面しているとの報道もあり、一段の上昇に拍車をかける可能性も警戒される。さらに、サプライチェーン問題が2023年にまで長期化するとの指摘も見られる。そうなった場合、物価高が当面、解消しない可能性もある。パウエル議長は想定以上にサプライチェーン問題が長引いていると認めたが、「物価はいずれ低下する」との予想を修正していない。セントルイス連銀のブラード総裁は、インフレが過去10年間で見られた水準を上回り、リスクが上方であることに懸念を表明した。2022年のコアインフレでは2.8%を予想しており、FRBの目標である2%には戻らないと見ている。同総裁は2021年度の連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を有していない。 <FA> 2021/10/05 07:48 注目トピックス 経済総合 国家の矜持−ベトナムの安全保障政策−【実業之日本フォーラム】 ベトナムの存在感が増しつつある。オースチン米国防長官は、7月にフィリピン、シンガポール及びベトナムを訪問、ハリス米副大統領は、8月にシンガポールとベトナムを訪問した。国防長官がフィリピンを訪問したのは、フィリピンとの軍事協定(VFA : Visiting Force Agreement)維持を正式に合意するためであった。両者のシンガポール訪問は、1990年に締結した「基地提供協定」に基づき米海空軍の基地が存在し、P-8哨戒機や哨戒艇が展開していることから、両国の安全保障上の結びつきを確認するためであろう。しかしながら、ベトナムにはこのような協定は存在しない。副大統領と国防長官という米政府高官が連続して、ASEANの盟主とされるインドネシアではなくベトナムを訪問したことは、米国が同国を安全保障上極めて重要と判断しているためであろう。ベトナムは、共産党を唯一の合法政党とする社会主義共和国である。1945年に建国の父とされるベトナム共産党のホー・チ・ミン主席が独立を宣言して以降、フランス及びアメリカと戦火を交えた。1954年に、北緯17度線で国土がベトナム民主共和国(北ベトナム)とアメリカを後ろ盾とするベトナム共和国(南ベトナム)に分断され、20年を超える内戦(ベトナム戦争)に陥った。1975年4月の南ベトナムの首都サイゴンの陥落は、パリ協定に基づくアメリカ軍撤退後に南ベトナム政府が崩壊したものであり、アメリカの汚点ともいえる出来事であった。2021年8月のカブール陥落は、このサイゴン陥落を彷彿させた。1976年の「ベトナム社会主義共和国」建国当初は、厳格な社会主義制度を維持していたが、頼みの綱であった旧ソ連及び中国といった旧東側諸国からの無償援助が先細りする中、配給制度が維持できず食料不足が拡大した。このため、1986年に、「資本主義経済の導入」、「国際社会との協調」、「国民に必要な産業への投資」及び「社会主義政策の緩和」を柱とする「ドイモイ」政策に転換した。この政策の下で著しい経済発展を遂げ、1995年にはアメリカと国交を正常化するとともにASEANに加入、1998年にAPEC、2007年にはWTOに正式加盟し順調に国際社会への復帰の道を歩んだ。ベトナムと中国の関係は紆余曲折に富んでいる。冷戦期には「社会主義国同士の特別な兄弟関係」であったが、カンボジアを巡る対立から1979年に中越紛争が生起し、1980年代を通じ敵対関係にあった。1991年11月の両国の関係正常化宣言は、ベトナム軍がカンボジアからの無条件撤退を受け入れることが前提であった。防衛研究所の庄司智孝アジア・アフリカ研究室長は、この時の教訓が以後のベトナムの対中政策を規定していると指摘している。その第1は「中国と全面的な対立関係となった場合、小国であるベトナムは身動きが取れなくなる」、第2は「社会主義国同士の特別な兄弟関係の終焉」、そして最後が「社会主義市場経済という中国モデルを採用することによる経済協力の強化」である。関係正常化後、懸案であった陸上と海上の国境が合意され、経済関係も緊密化した。2014年ベトナム統計総局の発表によれば、1位の中国は、貿易総額の19.0%を占め、2位の韓国10.3%をはるかに凌駕している。蜜月状態であった両国関係に亀裂が入ったのは、2014年5月に、中国が一方的に石油採掘リグをパラセル諸島近海に設置し採掘を開始したためであった。ベトナムは、中国によるパラセル諸島支配の既成事実化の端緒と捉え、海上警察の船舶や漁船を派遣するとともに、外交ルートで中国に抗議した。更に、今まで例を見なかった市民による反中デモを黙認し、現場海域における中国法執行船の放水やベトナム漁船等への衝突を多くのメディアに公表するとともに、各種国際会議やシンポジウムにおいて対中非難等を繰り広げた。これらの対応が功を奏したのかどうか不明であるが、中国は2014年8月まで実施するとしていた採掘作業を「完了した」として、採掘リグを撤収し事態は収束した。この採掘リグを巡る事件は、国際的に、同じ社会主義国であり強い経済的結びつきを持つ両国の争いとして注目を集めた。ベトナムにとって、中国とは政治、党、経済等でいかに緊密な関係を構築しても、中国政府の意思決定には何の影響も及ぼさないという限界を認識する契機になった。そのためベトナムはアメリカ、日本、インドといった国々と協力を強化するという全方位安全保障協力をより重視するようになった。2018年3月に、米空母カール・ビンソンがベトナム戦争終結後初めてベトナムのダナンに入港したことは、ベトナムの全方位安全保障協力の深化を象徴するものであった。ベトナムの全方位安全保障協力は単なる対中ヘッジではない。国民には根深い対中不信感がある。オイルリグ事件後の2017年春のPew Research Centerの調査によれば、ベトナム人の88%が中国を「好ましくない(Unfavorable)」と回答している。この数字は、調査対象となった42カ国中最大である。この背景には前述した中越紛争だけではなく、幾度となく中国と干戈を交えた歴史があると思われる。更に、2015年のオイルリグを巡る中国との争いでベトナムが示した中国への毅然とした対応は、どのような相手であれ、国家主権を守り抜こうとする国家の矜持を示すものであった。筆者が過去意見交換したベトナム軍人は、「ベトナムは過去に、中国だけではなく、フランス、アメリカといった大国と戦い負けたことがない」との強烈な自負を持っていた。歴史的に見れば、幾度となく中国王朝の支配を受けているが、ベトナムの国家主権を守るという強い意志と、国家としての矜持は見習うべき点は多い。2021年9月、ベトナムを訪問中の岸防衛大臣は、日越防衛首脳会談を実施し、両国の防衛協力が新たな段階に入ったことを明らかにするとともに、「日越防衛装備品・技術移転協定」が締結されたことを明らかにした。日越の防衛協力は、防衛省の能力構築支援事業の一環として2012年に潜水医学から開始され、その後に艦艇の相互訪問と親善訓練を積み上げてきた。両国の防衛協力の新たな段階の詳細については明確にされていないが、岸防衛大臣は、「今後艦艇分野を含めて、具体的な装備移転の実現に向けて協議を加速していく」、と述べている。防衛装備の海外移転に関しては、2014年4月に新たな三原則が定められたものの、本格的な装備移転はフィリピンへの防空レーダーに留まっている。防衛装備の移転は、それに伴う訓練や維持整備といった分野における協力につながるものであり、艦艇、航空機といった装備の移転が行われれば、両国の防衛協力は一段と進展することが期待できる。前述したアメリカのベトナム重視の姿勢は、この日本の動きと同調するものである。社会主義政権ではあるものの、南シナ海に面するという地理的特性に加え、約9,700万人の人口を持つベトナムの高い潜在能力を考慮すると、日米で進めている「自由で開かれたインド太平洋」構築のパートナーとして欠かせない国家である。更には、大国である中国との政治・経済関係のバランスをとりつつも、中国に示した国家としての矜持は、経済を梃とした中国の強硬姿勢に腰砕けとなりがちな他のアジア諸国と大きく異なる。今回の防衛協力が両国関係を更に緊密化する一助となることが期待される。サンタフェ総研上席研究員 末次 富美雄防衛大学校卒業後、海上自衛官として勤務。護衛艦乗り組み、護衛艦艦長、シンガポール防衛駐在官、護衛隊司令を歴任、海上自衛隊主要情報部隊勤務を経て、2011年、海上自衛隊情報業務群(現艦隊情報群)司令で退官。退官後情報システムのソフトウェア開発を業務とする会社において技術アドバイザーとして勤務。2021年から現職。写真:ロイター/アフロ■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする <FA> 2021/10/04 16:17 注目トピックス 経済総合 ブロックチェーンへの投資額は過去最高−注目の国内企業15社−(2) 本稿は、今後飛躍が期待される日本国内のブロックチェーン企業15社について紹介した「ブロックチェーンへの投資額は過去最高−注目の国内企業15社−(1)」の続きである。■フィナンシェ個人の夢やスキルを財産にして取引することが出来るソーシャルネットワーク「FiNANCiE」の運営を行う。「FiNANCiE」は、その人のスキルや夢を支援するソーシャルネットワーク。オーナーとして認定された個人が発行するトークンを購入して、その個人に必要な資金を提供することが可能である。また、購入したカードはサービス内で取引することができ、その保有記録は全てブロックチェーン上に記載される。そのため、保有する証明は常に公開され、不正に改ざんされないようになっている。日本では円のみの売買であるが、今後展開するグローバル版では同サービス上のトークンを外部仮想通貨取引所で取引をすることも出来るようになるという。売り出しの仕組みは、一部のユーザーによる買い占めを避けられるように設計されており、ユーザーが継続的な支援を行えるようになっている。2020年4月に、プロサッカー選手の長友佑都氏、メルカリ共同創業者の石塚亮氏、アル創業者の古川健介氏(けんすう氏)及びD4V、他既存投資家を引受先とする第三者割当増資により、総額2億4,000万円の資金調達を実施した。2021年8月には、NFT企画において、西野亮廣氏の新作絵本「みにくいマルコ」のNFTが、オークションにて合計約14.2ETH(約400万円)で落札されるなど、注目度も高まっている。資金調達額: 632百万円設立年数 : 2019年1月23日HP    : https://www.corp.financie.jp/■Scalar独自の分散型台帳ソフトウェア「Scalar DLT」を提供する。「Scalar DLT」は、分散データベースソフトウェアである「Scalar DB」と分散型台帳ソフトウェアである「Scalar DL」から構成され、電子署名が付与されたスマートコントラクトを分散トランザクションの形式で実行し、その実行結果を複数の独立したコンポーネントで連鎖的に管理することにより、高い耐改ざん性を有しつつ、従来のブロックチェーンにでは実現が困難であった高いスケーラビリティ、強い一貫性、確定性を実現する。2018年10月に、高い改ざん耐性とスケーラビリティを有するデータベースソフトウェアであるScalar DLTを活用して、個人情報を管理する情報銀行向けソリューションの開発に着手した。また、AI・IoT・ブロックチェーンといったテクノロジを用いた革新的なプロダクト/ソリューションを持つスタートアップ企業を対象に、日本マイクロソフト社が主催するピッチコンテスト「Microsoft Innovation lab Award 2019」において、優秀賞を受賞した。資金調達額: 647百万円設立年数 : 2017年12月19日HP    :https://scalar-labs.com/■chaintopeブロックチェーン開発プラットフォーム「Tapyrus」やブロックチェーンを利用したトレーサビリティアプリケーション「Paradium」などを提供する。「Tapyrus」は、誰でもネットワークに参加できると同時に、より効率的かつ迅速に社会実装を進められるようなガバナンス設計がなされたパブリック・ブロックチェーンである。複数企業により利用される単一のブロックチェーンとして、商用化が期待されている。「Paradium」は、トレーサビリティーシステムを構築することでサプライチェーンを可視化するサービスである。製品の真贋性の担保や偽造商品の防止、在庫量の最適化などの課題を解決している。2021年1月には、行政データのデジタル化を実現するための基盤となる「トラストシステム(認証局)」の構築及び運用体制の構築を飯塚市(福岡県)にて社会実験を行った。また、8月には佐賀市がブロックチェーン技術を活用したリアルタイムでの環境価値の電子証書化に自治体で初めて成功した。資金調達額: 380百万円設立年数 : 2016年12月27日HP    : https://www.chaintope.com/team/#info■double jump.tokyoブロックチェーンゲーム専業開発を手掛け、ブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」などの提供を行う。「My Crypto Heroes」はイーサリアムベースで作られたワーカープレイスメント型RPGである。歴史上のヒーローを集め、進めていくことによってチームを強化でき、サービス内には“GUM”と呼ばれる通貨でアイテム獲得や、ヒーローの強化ができる。これらはサービスのログインや、バトルでの勝利で得られるだけでなく、イーサリアムでの購入も可能である。2018年11月30日の正式サービス開始直後より、イーサリアムベースのブロックチェーンゲームとして、取引高・取引量・DAUで世界1位を記録した。他にも、NFTのプロデュースと発行販売サポート事業を手がけている。2021年4月には、NFTを核にエンターテイメントのDXを推進する、NFT事業支援サービス「NFTPLUS」の発表や、ゲーム大手セガサミーホールディングスとブロックチェーンの技術を活用したNFTデジタルコンテンツのグローバルでの展開について、資本業務提携を実施した。将来的には、ユーザーが所有するNFTコンテンツを有効活用できる方法なども模索していく方針だという。資金調達額: 296百万円設立年数 : 2018年4月3日HP    : https://www.doublejump.tokyo/■Nayutaビットコインの処理能力向上を目指す2ndレイヤーソリューション「Lightning Network」の研究開発を行う。「Lightning Network」はビットコインの決済処理能力向上の手段として期待されている。同社は早い時期から同技術の研究開発を開始し、世界的に競争力のある企業である。2019年4月に、Lightning Networkソフトウェア「Ptarmigan」のメインネット版 (Reckless version)をリリースした。2021年2月には、「Nayuta Core」のアルファ版をGoogle Playで正式にリリースした。Nayuta Coreとは、Lightning Network上でノンカストディアルなリアルタイムのストリーミング決済を可能にするモバイル型Lightning Networkノードサービスである。ユーザーにLightning決済のチップを与える人気ビットコインゲーム「SaruTobi」でのアルファテストでは、すでにNayuta Core経由で1日に8,500件以上のLightningトランザクションが処理されており、Lightning Networkの効率性と実用性が証明されている。まだオープンアルファの段階にあるが、近い将来、より多くのアップデートと改善を展開していく予定である。資金調達額: 280百万円設立年数 : 2015年3月13日HP    : http://nayuta.co/■Ginco仮想通貨領域における事業を展開し、仮想通貨ウォレットアプリ「Ginco」を運営する。不正出金の被害を抑える解決策として注目されているのが、ウォレットである。ハッカーは流通額が多い取引所を狙う事が多いとされているが、ウォレットを持ち、個人が管理する事でハッキングされるリスクをある程度下げる事ができる。その中でも同社はクライアント型ウォレットという形のものを採用しており、資産の認証コードである秘密鍵をサーバー内で集中的に管理を行わないために、ハッキングされるリスクをさらに下げる事ができる。会社設立からわずか1ヶ月、ティザーサイトが立ち上がってからまだ数日という状況で事前登録者が1000人を超えており、急拡大する仮想通貨市場においてニーズが高い事を示している。2019年2月には、日本マイクロソフトと連携し、ブロックチェーンサービス事業者向けにクラウド型ブロックチェーン環境「Ginco Nodes」を開発していくと発表した。2020年4月にはプレシリーズAラウンドでDBJキャピタルから資金調達を実施した。この出資により、同社の強みであるセキュリティ・暗号技術などのテクノロジーと業務適用性の高いプロダクトデザインを活かして、ブロックチェーンの社会実装を進展させることが期待される。資金調達額: 170百万円設立年数 : 2017年12月21日HP    : https://ginco.co.jp/company/■スマートアプリNFTマーケットプレイス「nanakusa」を運営する。「nanakusa」は、公認されたコンテンツホルダーやNFT販売事業者、個人活動するクリプトアーティストが制作したNFTの販売(一次販売)及び、利用者同士が保持しているNFTを売買(二次販売)できるNFT売買プラットフォームサービスである。また、同サービスで実績のあるNFT発行、出品、購入や管理機能など全ての機能を提供し、コンサルティングとして戦略立案からリリース後の運用まで一貫してサポートする「NFT Consulting」も提供している。その他、スマートフォン向けDAppsブラウジング機能を備えた仮想通貨ウォレットアプリ「GO!WALLET」や、ブロックチェーン事業者向けプラットフォームサービス「GO BASE」などを運営している。2021年5月には、i-nest capitalを引受先とした第三者割当増資の実施を発表した。i-nest capitalのネットワークや支援実績を活かし、事業者向けNFTマーケットプレイス事業も加速させる予定である。資金調達額: 124百万円設立年数 : 2015年5月1日HP    : https://smartapp.co.jp/#company■チューリンガム秘匿演算とブロックチェーン技術を使い、新たなブロックチェーンアプリを開発する。クリプトやブロックチェーンに対して長年研究や開発を通じて貢献してきた技術者集団のスタートアップである。R&Dと受託開発を主な事業とする。R&DではSecret NetworkやEthereumなどのブロックチェーン、その他秘匿演算技術を網羅的に研究、開発を行っており、受託開発では各企業に対して最適なコンサルティング及びサービス開発を提供している。特にDefi分野のアプリケーション実装やコア機能の開発を得意とする。Zaif Exchangeシステムの基盤改修にも参画実績がある。2020年3月、クシム(旧アイスタディ)との間で資本業務提携を締結したことを発表した。この提携により、ブロックチェーン上の取引を個人のプライバシーを秘匿しながら行う技術「シークレット・コントラクト」の開発・社会実装を図っていく方針である。同社が提供するブロックチェーンプロトコル「Secret Network」のシークレット・コントラクトを応用すれば、マイナンバーや電話番号、個人保有の資産情報、ゲノムデータ等を秘匿化したままチェーンに書き込むことが可能となるため、金融や医療などの分野にも対象サービスの提供機会が広がることが期待されている。資金調達額: −設立年数 : 2019年6月7日HP    : https://turingum.com/company/(2021年8月27日時点の資金調達額) <RS> 2021/10/04 14:50 注目トピックス 経済総合 ブロックチェーンへの投資額は過去最高−注目の国内企業15社−(1) 暗号資産(仮想通貨)に対する企業、消費者からの需要が増加していることを受けて、ブロックチェーン企業への投資が拡大している。2021年1~6月期の暗号資産・ブロックチェーンへの投資額は過去最高を更新し、世界的に暗号資産取引への関心が高まっている。ブロックチェーン企業による資金調達額は年々増加しており、既存の金融機関もこの分野に資金を投じている。矢野経済研究所の調査によると、2022年度の国内ブロックチェーン活用サービス市場規模(事業者売上高ベース)は1,235億円に達すると予測されている。そこで、今後飛躍が期待される日本国内のブロックチェーン企業15社について紹介したい。■ビットキーブロックチェーン技術を基盤としたスマートロックサービス「bitlockシリーズ」を提供している。ブロックチェーン技術から着想を得て「bitkey platform」という独自の自律分散型システムを開発した。この技術を活用したスマートロック「bitlock」は、鍵をデジタル上で安全にシェアすることを可能にしており、配送業界をはじめとする多くの業界・企業と連携した「トビラエコノミー」の創出を目指している。2019年4月には月額500円から利用できるスマートロック「bitlock LITE」、2019年7月には集団玄関のオートロックドア向けスマートロック「bitlock GATE」の発売を開始した。2020年10月には働く空間において、人と仕事の間のあらゆるものをつなげ、働き方に即した体験を提供することができるコネクトプラットフォーム「workhub」の提供を開始している。2021年6月には、32億円超の第三者割当増資を実施し、累計資金調達は、約90億円を突破した。今回の資金調達の中には、プライムライフテクノロジーズ、パナソニックのハウジングシステム事業部、東京建物、日鉄興和不動産、オカムラとの資本業務提携も含まれている。今後、出資企業や資本業務提携先企業との事業共創により、「homehub」「workhub」の価値をより一層高め、より力強く事業を推進していく方針である。資金調達額: 9,753百万円設立年数 : 2018年5月16日HP    : https://bitkey.co.jp/about/■LayerXクラウド型経理DX支援システム「LayerX インボイス」の運営や、ブロックチェーン関連事業、金融機関向けコンサルティングを手掛ける。「LayerX インボイス」は請求書の受け取りから経理の会計処理・支払処理までを一気通貫で自動化することができるサービスである。クラウドで完結するので、テレワークでも請求書処理を進めることが可能である。2021年8月には、オービックビジネスコンサルタントが提供する、財務会計システム「勘定奉行クラウド」とのAPI連携を開始した。同社はその他AI、ブロックチェーン技術を用いた様々なサービス、プロジェクトを展開し、経済活動のDX化を推進している。「Layer X」は、ブロックチェーンのプロトコルレイヤーの研究開発や金融機関向けコンサルティング、システム開発・企画・運用などでいくつかの実績を残している。2020年5月に、ジャフコ、ANRI、YJキャピタルを引受先とする約30億円の資金調達を実施した。2020年12月には、日本ブロックチェーン協会主催のBlockchain Awardにて2020年のブロックチェーン関連で一番注目を浴びた企業として「Blockchain Company of the Year」を受賞した。資金調達額: 3,009百万円設立年数 : 2018年8月1日HP    : https://layerx.co.jp/#company■エクシア・デジタル・アセット(旧LastRoots)日本発の暗号資産「c0ban(コバン)」と「c0ban」を取引できる日本で唯一暗号資産取引所「c0ban取引所」などのサービスを展開する。「c0ban取引所」は、2019年11月に暗号資産交換業の登録事業者となり、利用者保護を第一に、内部統制・業務運営体制の強化を図ることで、ユーザーにとって快適かつ安心な取引環境の提供を行う。その他「c0ban」と動画広告を組み合わせたサービス「こばんちゃんねる」を提供している。同サービスは動画を完全視聴するだけでコバンがもらえる。ユーザーは広告主が設定した予算のコバンを獲得でき、一方で広告主側はユーザーが完全視聴した場合に限り、「c0ban」の配布という形で広告費が発生する仕組みである。2020年10月、これまで親会社だったオウケイウェイヴからエクシアに株式譲渡を行い、同時に5億円の第三者割当増資を実行した。金融領域で急成長を遂げているエクシアとのパートナーシップにより、更なる「c0ban」ホルダーの増大、取引量の拡大、流通価値の上昇を図りながら、暗号資産交換業者としての発展を目指していく方針である。資金調達額: 2,159百万円設立年数 : 2016年6月2日親会社  : エクシアHP    : https://www.exia-da.jp/■StartBahnオンライン上でアートを流通させるサービス「Startbahn」を運営する。「Startbahn」はアート作品の登録・売買機能を提供すると同時に、ブロックチェーンの技術を用いて改ざんや紛失することなく、作品証明書発行・来歴証明が可能なサービスである。作成した作品証明書・来歴の記録は同サービス以外の場でも権利移転ができる。従来の、自身の作品が今誰の手に渡っているのか分からないといった作者の問題を解決し、永遠に作品の価値が残り続ける世界を実現している。エンタープライズ向け領域では、「SBIアートオークション」やウェブメディア美術手帖の出版企業「BTCompany」などに対しサービス提供を行なった実績を持つ。2021年5月には、みやこキャピタル、東京大学エッジキャピタルパートナーズおよび複数の投資家を引受先とした第三者割当増資、および新株予約権付社債の発行によって、11億2,000万円を調達した。この調達により、アート作品の信頼性を守るためのブロックチェーン証明書「Cert.」の仕組み強化と国際的な普及を推進していく予定である。世界的に見ても、アート×ブロックチェーン領域に取り組むスタートアップは珍しく、またアートは真贋証明や流通の透明性の部分でブロックチェーンの応用が期待される分野でもあるため、今後の同社の成長に大きな期待が集まる。資金調達額: 1,350百万円設立年数 : 2014年3月26日HP    : https://startbahn.jp/■Stake Technologies日本初パブリックブロックチェーン「Plasm Network」などの開発を行う。「Plasm Network」はパブリックブロックチェーンの直面している大きな課題である相互運用性(インターオペラビリティ)とスケーラビリティ(処理性能)の解決を目指す日本初のパブリックブロックチェーンである。2021年6月に、Fenbushi Capital、Hypersphere Ventures、エンジェル投資家、Web3財団の助成金により総額約11億円の資⾦調達を実施した。調達した資⾦はプロダクト開発や国際的な人材採⽤、パブリックブロックチェーンエコシステムの拡⼤に充てる方針である。2021年7月には、異なるブロックチェーンを接続し相互運用性を提供する「Polkadot」の実験的ネットワークとして利用されるKusama Networkにて世界で3番目に接続に成功した。資金調達額: 1,596百万円設立年数 : 2019年1月HP    : https://stake.co.jp/company#company■テコテック自動でトレード記録・分析ができるアプリ「カビュウ」をはじめとして、ブロックチェーン事業や決済認証システム事業を手がける。「カビュウ」は、ユーザーが利用中の証券口座のログインIDを登録しておくだけで毎日自動で株式の売買履歴や資産推移を可視化できるアプリケーションである。取引結果の記録だけでなく、豊富な分析機能や複数の証券口座に対応できるという特徴を持っており、個人投資家にとって使いやすいUIUXを提供している。2021年7月には、同サービスに適時開示情報の提供を開始した。これによって、株価の変動に大きく影響を及ぼす可能性がある“決算短信”、“業績予想の修正”、“配当予想の修正”などの適時開示情報をアプリですぐに確認することが可能になった。また、2021年4月より、ブロックチェーンゲーム開発を支援するNFT特化型SaaS「Spize」を提供している。8月からは、バージョンアップによりゲームとの連携のみならずECサイトやオークションサイトとも連携可能となり、NFTをプライマリー販売できるだけでなくNFTのセカンダリーマーケットを展開できるようになった。資金調達額: 1,290百万円設立年数 : 2007年12月28日HP    : https://www.tecotec.co.jp/■Orb独自のブロックチェーン技術「Orb DLT(オーブディーエルティー)」を活用した決済ソリューション技術を手掛ける。「Orb DLT」は、独自の分散台帳技術をベースに、様々な性格の独自通貨を複数発行し、ユーザー間の送金や実店舗等での決済などに利用可能なプラットフォームである。通貨にはボーナスポイント付与や減価、タイムセール、他コインへの変換等の様々な動きを持たせることが出来るため、様々なコミュニティ・地域などでニーズに合わせた通貨設計が可能である。2018年には、UCカードと連携して、お台場で利用可能な地域通貨「 UC台場コイン」、SBIホールディングスと連携して、六本木で利用可能な「Sコイン」の実証実験を実施した。2021年より親会社トラストバンクのデジタル地域通貨プラットフォームサービス「chiica(チーカ)」の決済基盤にも、同社が提供する「Orb DLT」を活用してサービス提供が開始された。今後も多くのコミュニティ通貨・地域通貨・ポイント・社内通貨決済等にて利用されていくことを目指すという。資金調達額: 857百万円設立年数 : 2014年2月18日親会社  : トラストバンクHP    : https://imagine-orb.com/(2021年8月27日時点の資金調達額)「ブロックチェーンへの投資額は過去最高−注目の国内企業15社−(2)」へ続く <RS> 2021/10/04 14:47 注目トピックス 経済総合 村田製作所を対象とするプット型eワラントが上昇率上位にランクイン(4日10:16時点のeワラント取引動向) 手仕舞い売りとしては任天堂<7974>コール436回 10月 53,000円、イーサリアム2021年11月 マイナス3倍トラッカー1回 月 3,700米ドル、イーサリアム2021年11月 プラス5倍トラッカー3回 月 2,900米ドル、ダイキン工業<6367>プット139回 月 22,500円などが見られる。上昇率上位は村田製作所<6981>プット181回 10月 8,900円(+36.1%)、イビデン<4062>プット93回 10月 5,800円(+33.1%)、Inpex<1605>コール220回 10月 900円(+32.3%)、オリエンタルランド<4661>コール164回 10月 18,000円(+32.0%)、日本郵船<9101>プット122回 11月 7,900円(+29.1%)などとなっている。(eワラント証券) <FA> 2021/10/04 10:25 注目トピックス 経済総合 NYの視点:今週の注目:米9月雇用統計、ISM非製造業景況指数 短期投機家・投資家の円の売り持ち高は前々週から大幅に増えた。今週は米国の9月雇用統計や全米のサービス業動向を示すISM非製造業景況指数に注目。FRBはもし、雇用統計など今後の経済指標が妥当な結果となった場合、11月の連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入縮小を開始する可能性を示唆した。市場エコノミストは失業率が5.1%まで低下し、非農業部門雇用者数は8月の23.5万人から47.5万人の伸びが増加すると見ている。予想に近い結果となった場合、11月の資産購入縮小開始を織り込む金利先高感がドル買いを支援すると見る。同時に、12月3日までの暫定予算案が成立し、政府機関閉鎖がとりあえず回避されたが債務上限問題は存続し、デフォルトの可能性が完全に払しょくされたわけではないことはドルのリスクになる。民主党が提示している増税、含み益に対する課税などを含む3.5兆ドル規模の歳出案が可決した場合、回復を弱めドル売りに転じる可能性も残るため行方に注目。地区連銀総裁の株式取引などが明らかになり、FRBの信頼が揺るぎ、さらに再任がほぼ確実と見られていたパウエル議長の進退も不透明になっていることもドルのリスクになる。また、FRBは資産購入縮小と、利上げを政策として区別している。たとえ資産購入縮小が開始されても、来年の半ばから秋ごろまで資産購入は続く。パンデミック救済策の一環として実施されていた失業者緊急支援を受給していた総人数は、支援措置の失効により600万人程大幅に減少。一方で、バイデン政権がワクチン接種を徹底するため連邦や地方政府職員に対してワクチン接種を義務化。さらに、民間企業にも義務化を促し、ワクチン接種を拒む公務員や民間企業の従業員が解雇されている。このため、今後数週間、失業保険申請件数が増える可能性がある。求人件数が過去最高水準に達する中、失業者数も減らず、労働市場のひずみ、スラックは存続している。利上げの条件である最大雇用の達成には程遠いと見られ、低金利が当面続くためドルの上昇も緩やかなペースに留まる可能性がある。■今週の主な注目イベント●米国4日:8月製造業受注、8月耐久財受注5日:8月貿易収支、9月サービス業PMI、9月ISM非製造業景況指数6日:9月ADP雇用統計、ジョージ米カンザスシティー地区連銀総裁講演7日:週次新規失業保険申請件数8日:9月雇用統計、ウィリアムズ米NY連銀総裁講演●ユーロ圏4日:ユーロ圏財務相会合5日:ユーロ圏PPI、ユーロ圏PMI6日:ユーロ圏小売り、独製造業受注7日:独鉱工業生産●英国5日:PMI8日:四半期報告発表●日本5日:黒田日銀総裁講演●豪州5日:豪州準備銀金融政策決定会合●NZ6日NZ準備銀金融政策決定会合●中国8日:財新サービスPMI <FA> 2021/10/04 07:41 注目トピックス 経済総合 注目の海外経済指標:9月米雇用統計は改善予想 10月4日-8日週に発表される主要経済指標の見通しについては以下の通り。■5日(火)午後11時発表予定○(米)9月ISM非製造業景況指数-予想は、59.8参考となる8月実績は61.7。仕入れ価格、新規受注、供給業者の納入、雇用はいずれも低下。9月については、仕入れ価格はさらに低下し、新規受注は伸び悩んでいること、雇用は大きく変わらないと予想されていることから、8月実績を下回る見込み。■6日(水)午後6時発表予定○(欧)8月ユーロ圏小売売上高-予想は前月比+0.7%参考となる7月実績は前月比-2.3%で市場予想を下回った。ただし、6月実績は上方修正されている。オンライン販売の減少が要因。8月については、オンライン販売がやや持ち直すこと、自動車燃料の販売増加が予想されており、前月比プラスとなる見込み。■8日(金)午前10時45分発表予定○(中)9月財新サービス業PMI-予想は49.2参考となる8月実績は46.7。新型コロナウイルスの感染再拡大を抑えるための制限措置の影響が表面化したことが指数低下につながった。9月については、先行指標となる9月非製造業PMIが53.2に改善しており、行動制限の緩和によって消費やサービス業はある程度持ち直している可能性が高いこと、預金準備率引き下げの影響が広がることから、8月実績を上回る可能性が高いとみられる。■8日(金)午後9時30分発表予定○(米)9月雇用統計-予想は非農業部門雇用者数は前月比+50万人、失業率は5.1%対面型サービス業、製造業の企業活動は拡大しつつあるものの、労働力の供給はある程度制限されている。9月の非農業部門雇用者数は8月実績を上回る可能性が高いものの、50万人程度の雇用増加にとどまると予想される。失業率については、引き続きいくつかの産業で採用増加が予想されており、8月実績の5.2%を下回る可能性がある。○その他の主な経済指標の発表予定・5日(火):(豪)豪準備銀行政策金利発表、(欧)8月ユーロ圏生産者物価指数、(米)8月貿易収支・6日(水):(米)9月ADP雇用統計・7日(木):(独)8月鉱工業生産・8日(金):(日)8月国際収支、(独)8月経常収支、(加)9月失業率 <FA> 2021/10/02 14:32 注目トピックス 経済総合 住友化学を対象とするプット型eワラントが上昇率上位にランクイン(1日10:16時点のeワラント取引動向) 新規買いは原資産の株価下落が目立つSUMCO<3436>コール239回 11月 2,250円を逆張りで買う動きなどが見られる。手仕舞い売りとしては日本郵船<9101>コール137回 11月 10,300円、野村NYダウ30連動ETF マイナス3倍トラッカー27回 月 48,000円、米ドルリンク債プット1151回 月 112円、アドバンテスト<6857>プット193回 月 9,100円などが見られる。上昇率上位はニアピン米ドルr2 1317回 10月 108円(+92.6%)、住友化学<4005>プット30回 10月 500円(+87.5%)、住友化学プット31回 10月 575円(+78.4%)、住友化学プット29回 10月 425円(+70.0%)、任天堂<7974>プット367回 10月 50,000円(+63.2%)などとなっている。(eワラント証券) <FA> 2021/10/01 10:52 注目トピックス 経済総合 新型コロナパンデミック:緊急事態宣言解除(東京慈恵会医科大学 浦島充佳)(2)【実業之日本フォーラム】 [転]7月に入り日本、特に東京においてインドで発見されたデルタ株が急速に蔓延しはじめた。デルタ株は感染力(※4)と重症化率(※5)が高く、若干ではあるがワクチンも効きにくい(※6)。その影響で今までのどの波よりも感染拡大のスピードが速い。瞬く間に医療はひっ迫し、肺炎による低酸素症があっても入院できないコロナ患者が市中にあふれた。4回目の緊急事態宣言を発出するもむなしく、人流抑制にはほとんど効果がない。8月中旬、飲食・娯楽への人流が僅かに減っているが、これは今までにない患者数の増加を目の当たりにしたことにより、人々の行動が抑制されたと推察する。患者数急増が原因で人流抑制が結果ということだ。そんな中、東京2020オリンピックパラリンピックが7月23日より無観客ではじまった。世界250か国より数万人規模でアスリート、大会関係者、メディアが日本に入国したのである。火に油を注ぐ格好だ。しかし、オリパラの影響はほとんど無かった。患者数はオリンピックがきっかけで増えたというよりは、開始前より増え始めていた。そして、オリンピック中も同じペースで増え続けた。しかし、8月中旬、オリンピックとパラリンピックの狭間で5,534人をピークに突然減少に転じたのである。8月24日よりパラリンピックが始まったが、それとは無関係に減少の一途をたどった。そして9月末には日々の感染者数は200人前後、病床ひっ迫も急速に改善され、緊急事態宣言は解除された。[結]ワクチン接種が第五波を抑えたのは誰の目にも明らかだった。第三波のときは感染者に対し死亡者の山が大きいが、第五波では感染者の波の大きさに比し死亡者の波が小さい。これには、7月末までに希望する高齢者に対してワクチン接種がほぼ終了していたことが大きい。何故ならコロナで死亡リスクの高い高齢者をまずワクチンで守ることができたからである。また8月に入り、職域接種を導入したことで中年や若い世代にもワクチン接種が拡大したことも患者数のピークアウトに貢献した。7月12日に緊急事態宣言が発出されたが、第五波では第一波や第三波のときほど人流は減っていない。人々の不安や恐怖の閾値が上がってきたからに他ならない。それにもかかわらずピークアウトしたということは、やはり緊急事態宣言が有効だったとは考えにくい。ワクチン接種がギリギリ間に合った格好だ。それではワクチン接種が広まれば緊急事態宣言は不要でマスクも必要ではなく、コロナ前の生活に戻れるのだろうか?私はそうは思わない。日本は9月29日時点で2回接種が60%、少なくとも1回接種が70%に達した。最近、アメリカを追い抜いた(2回接種が55%、少なくとも1回接種が64%)。アメリカは患者数減少により、かなり早い段階でマスクなどの規制を緩めた。ところが、6月以降のデルタ株流行で人口100万人当たりの発症率、死亡率共に急増し、今大変なことになっている(Our world in data(※8)のワクチン接種先進国の発症率、死亡率の推移を参照)。マサチューセッツ州郊外で開催された夏のイベントで469人の集団感染があり、346人(74%)はワクチン接種済であった(※7)。幸い亡くなった人はいなかったが、入院した5人中4人はワクチンを2回接種して14日以上経っていた。2回のワクチン接種では不十分と気づいたときは「時遅し」であったのだ。イスラエルやイギリスもワクチン接種が早期より進みコロナを収束させつつあったが、デルタ株の出現で状況は振り出しに戻った。発症率は増え、アメリカほどではないが死亡率も増えたのである。イスラエルでは8月のオーバーシュートを受け、3回目のブースター接種を開始した。9月半ばよりおそらくブースター効果で発症率が、続いて死亡率も減り始めた。シンガポールでは2回接種が77%、少なくとも1回接種が79%であるが、患者数、死亡率は9月に入って急増しており日本を追い抜いた。患者数が増えれば、ワクチンで重症化をある程度抑えることはできるが、死亡をゼロにできるわけではない。そのため患者数が急増すればワクチン接種率が仮に8割あっても重症者や死亡者もある程度増えることが予想される。第五波を超える高波が来れば再び病床はひっ迫する。前回も書いたが、感染症数理モデルに基づき計算するとデルタ株に対してはワクチン接種率が9割を超えないと集団免疫が効き難い。シンガポールはその証左と言えよう。日本のワクチン接種の現場にいると、接種率が減速する兆しが見えてきている。そのため、11月に入ると接種のペースは急に鈍ることが予想される。おそらく8割を超えることはあっても9割に達することはないであろう。そうであればシンガポールの今は日本の冬を映し出しているのかもしれない。ワクチン接種により6か月は免疫が維持されるという報告(※9)(※10)はあるが、マサチューセッツのアウトブレイクは6か月以内に発生した。8カ月を待たずして、例えば11月より医療従事者、高齢者施設スタッフからはじめ高齢者には3回目のブースター接種をはじめるべき。私はそのように考える。9月29日(水)、自民党総裁選挙の結果、岸田文雄前政務調査会長が河野太郎規制改革担当大臣を抑えて新しい総裁に選出された。10月4日に国会で行われる総理大臣指名選挙を経て、第100代の総理大臣に就任する見通しだ。岸田氏はコロナ対策4本柱の1つに「感染症有事対応の抜本的強化」を掲げ、公衆衛生上の危機発生時に、国・地方を通じた強い司令塔機能を有する「健康危機管理庁(仮称)」と「臨床医療」、「疫学調査」、「基礎研究」を一体的に扱う「健康危機管理機構(仮称)」を創設し、公衆衛生分野の危機管理能力を抜本的に強化する方針を示している(※9)。私は国が緊急事態宣言発出による人流抑制にこだわり過ぎ、ワクチン接種開始が遅れたことが現状を引き起こしたと考える。緊急事態宣言は「伝家の宝刀」で、これをめったなことで使うべきではない。頻繁に使えば、効果が無くなる。新しい政権に大いに期待したい。※4:https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/variants/delta-variant.html※5:Twohig KA, Nyberg T, Zaidi A, Thelwall S, Sinnathamby MA, Aliabadi S, Seaman SR, Harris RJ, Hope R, Lopez-Bernal J, Gallagher E, Charlett A, De Angelis D, Presanis AM, Dabrera G; COVID-19 Genomics UK (COG-UK) consortium. Hospital admission and emergency care attendance risk for SARS-CoV-2 delta (B.1.617.2) compared with alpha (B.1.1.7) variants of concern: a cohort study. Lancet Infect Dis. 2021 Aug 27:S1473-3099(21)00475-8. doi: 10.1016/S1473-3099(21)00475-8.※6:Lopez Bernal J, Andrews N, Gower C, Gallagher E, Simmons R, Thelwall S, Stowe J, Tessier E, Groves N, Dabrera G, Myers R, Campbell CNJ, Amirthalingam G, Edmunds M, Zambon M, Brown KE, Hopkins S, Chand M, Ramsay M. Effectiveness of Covid-19 Vaccines against the B.1.617.2 (Delta) Variant. N Engl J Med. 2021 Aug 12;385(7):585-594. doi: 10.1056/NEJMoa2108891.※7:Brown CM, et al. Outbreak of SARS-CoV-2 Infections, Including COVID-19 VaccineBreakthrough Infections, Associated with Large Public Gatherings —Barnstable County, Massachusetts, July 2021. Morbidity and Mortality Weekly Report. https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/70/wr/pdfs/mm7031e2-H.pdf※8:https://ourworldindata.org/coronavirus※9:Doria-Rose N, Suthar MS, Makowski M, O'Connell S, McDermott AB, Flach B, Ledgerwood JE, Mascola JR, Graham BS, Lin BC, O'Dell S, Schmidt SD, Widge AT, Edara VV, Anderson EJ, Lai L, Floyd K, Rouphael NG, Zarnitsyna V, Roberts PC, Makhene M, Buchanan W, Luke CJ, Beigel JH, Jackson LA, Neuzil KM, Bennett H, Leav B, Albert J, Kunwar P; mRNA-1273 Study Group. Antibody Persistence through 6 Months after the Second Dose of mRNA-1273 Vaccine for Covid-19. N Engl J Med. 2021 Jun 10;384(23):2259-2261. doi: 10.1056/NEJMc2103916.※10:Thomas SJ, Moreira ED Jr, Kitchin N, Absalon J, Gurtman A, Lockhart S, Perez JL, Pérez Marc G, Polack FP, Zerbini C, Bailey R, Swanson KA, Xu X, Roychoudhury S, Koury K, Bouguermouh S, Kalina WV, Cooper D, Frenck RW Jr, Hammitt LL, Türeci O, Nell H, Schaefer A, Unal S, Yang Q, Liberator P, Tresnan DB, Mather S, Dormitzer PR, Sahin U, Gruber WC, Jansen KU; C4591001 Clinical Trial Group. Safety and Efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine through 6 Months. N Engl J Med. 2021 Sep 15:NEJMoa2110345. doi: 10.1056/NEJMoa2110345.※11:https://kishida.gr.jp/sousaisen/■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。(1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う(2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える(3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする <TY> 2021/10/01 10:35 注目トピックス 経済総合 NYプラチナは900~1000ドルのレンジで値固めか サンワード貿易の陳氏(花田浩菜) 皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、NYプラチナについてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『NYプラチナは900~1000ドルのレンジで値固めか』と述べています。続けて、『中国不動産開発大手恒大集団の経営危機をめぐる不安から、市場のリスクオフが強まった。プラチナは、ワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)による「Platinum Quarterly Q2 2021」で需給が従来よりも緩和するとの発表もあったため、売りが膨らみ、生産コストの下限と見られていた900ドルを割り込んだ。しかし、恒大集団のデフォルト懸念が後退すると、買い戻しが強まり、週間では上昇となった』と解説しています。また、『半導体不足により自動車生産は停滞しており、足元のプラチナ需給が改善する見込みは今のところ少ない。しかし、原油や天然ガス、非鉄金属、穀物等の上昇により、コモディティ全般の動向を示すロイター/ジェフリーCRB指数は上昇基調を強めている。このような環境下では、プラチナのみを積極的に売り込んでいくとは考えにくい。生産コストレベルの価格は割安感が意識され、買いが入りやすくなるのではないか』と分析しています。次に、『CFTC建玉を見ると、9月14日にファンドが売り越しているが、翌週21日には買い越しに転じている。過去のパターンを見ると、2019年2月12日に売り越しに転じたものの、その後は一貫して買い越しが拡大した』と解説しています。こうしたことから、陳さんは、NYプラチナ相場について、『今後の環境問題や水素エネルギー関連として、長期的にはプラチナの需要は増加する可能性が高く、ファンドの売り越しは一時的なものにとどまろう。ファンドの動向を見ると、今回の900ドル割れは底値の可能性が高く、今後は900~1000ドルのレンジで値固めをし、将来の上昇をうかがう展開になりそうだ』と予想しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の9月30日付「NYプラチナは900~1000ドルのレンジで値固めか」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜 <FA> 2021/10/01 10:09 注目トピックス 経済総合 新型コロナパンデミック:緊急事態宣言解除(東京慈恵会医科大学 浦島充佳)(1)【実業之日本フォーラム】 9月30日をもって東京都にとっては4回目となる緊急事態宣言が解除された。1月7日以降の9か月間、長きにわたり都民や多くの国民には制約が課されてきた。人々は安堵すると同時に人流がリバウンドし、患者数や重症者数が増えれば再び緊急事態宣言が発出されるのではないかという不安も口にする。はたして緊急事態宣言は感染拡大抑止に対して効果があったのだろうか?この先感染拡大すれば躊躇なく緊急事態宣言を発出するべきなのか?全国知事会は国民の外出を厳しく制限するロックダウン(都市封鎖)を国に緊急提言したが、本当に必要なのか?タイムマシンで過去に戻り、緊急事態宣言を発出しなかった場合と比較しないと、上記疑問に対する正しい答えを導き出すことはできない。しかし、今冬、感染が再拡大した場合に備えて、緊急事態宣言の感染拡大抑制効果を評価しておくことは極めて大切だ。そこで、昨年1月から今年9月いっぱいの東京都における新型コロナ感染症流行曲線(添付画像:感染者数、死亡者数はNHKのまとめたデータ(※1)、ワクチン接種率はour world in data(※2)、飲食・娯楽の人流減少率はgoogle mobility data(※3)より)を振り返ることで、緊急事態宣言発出の効果を検証したい。ある人が感染して潜伏期間(1~14日)を経て発症し、医療機関を受診してPCR検査で新型コロナの確定診断を受け、さらに自治体−厚労省とデータが上申されて日々の新規感染者数に反映されるまでには数日を要する。したがって、緊急事態宣言が有効であれば、まず発出翌日より人流が8割など大幅に減少し、1~2週間遅れて日々の感染者数が減少に転ずるはずだ。その場合にはじめて「緊急事態宣言が感染拡大を抑止するのに有効であった」とみなすことができる。一方、緊急事態宣言発出以前より人流が減っていれば、それは国民が自主的に行動変容を起こし、その結果感染抑止につなげたわけであり、緊急事態宣言の効果とはみなせない。原因(要因)は結果発生の前に起こっていなくてはおかしいからだ。[起]2020年2月中旬、この時期、中国武漢からのツアー客と接点のある人など患者数は数えられる程度だった。それにもかかわらず、飲食・娯楽施設への人流が減り始めたのだ。最初のトリガー(きっかけ)は、ダイヤモンド・プリンセス号だったと私は推察する。クルーズ船は2月3日に横浜に帰港、4日に31人中10人が陽性と判明、その後も連日かなりの数のPCR検査陽性者が新たに確認され、救急車で搬送される様子がニュースで大きく報道された。船ごと検疫された14日間、「これから日本で何が起こるか?」について国民が自ら考え、意識と行動を変える時間となった。実際、国会議員や専門家委員会より国民のほうが先にマスクを着用していたくらいである。さらに2月26日、安倍首相は全国的なスポーツや文化イベントの中止-延期-規模縮小、翌27日、全国の小中高臨時休校を要請。国民は行動変容せざるを得ない状況に追い込まれた。子供が家に居るとなると、親のどちらかは自宅でテレワークを余儀なくされる。3月に入り、お花見に大勢が出かけるなど人々の緊張感が一過性に緩むこともあったが、緊急事態宣言が発出される前の時点で飲食・娯楽への人流は既に半減していた。その結果、緊急事態宣言発出の数日前より新規感染者数は減少しはじめていたのである。国が求めていた人流8割削減には至らなかったが、5月後半には感染者数は静まった。以上を総合して考えると、第一波を収めたのは政府の発出した緊急事態宣言というよりは、国民の自主的な行動変容だったと言えよう。実際、昨年夏は感染者数が再び増加に転じたものの(第二波)、Go to travel キャンペーンも継続し、緊急事態宣言も発出することなく自然に収まった。[承]しかし患者数は秋に入り徐々に増え始め、年末には東京だけで千人を超えた(第三波)。三桁の大台にのったインパクトは大きかった。年末年始より飲食・娯楽への人流は急速に減少していった。その結果発症日ベースで流行曲線をみたとき、1月7日の2回目の緊急事態宣言を出す時までに患者数は減少しはじめていたのだ。よって2回目の緊急事態宣言も有効であったとは言えない。1回目と同様に、国民が自主的に行動変容を起こし、患者数減少の方向に導いた。冬、気管支炎や肺炎は重症化しやすいためか、多くの方が亡くなった。図で青い山に比し赤い山が大きく長引いているのが判る。第四波は緊急事態宣言が解除される前からはじまっていた。感染力の強いアルファ(英国)株が主体である。従来のウイルスより感染力が高い。このときは大阪で流行が先行していたため、緊急事態宣言に同期して都民の行動は抑制された。そして、東京では大阪ほど大きな波にならずに済んだ。よって、私は三回目の緊急事態宣言は有効だったと評価する。5月より65歳以上の高齢者にワクチン接種がはじまった。ワクチン開発国より3か月遅れた。※1:https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data-widget/#mokuji1※2:https://ourworldindata.org/explorers/coronavirus-data-explorer?zoomToSelection=true&time=2020-03-01..latest&facet=none&pickerSort=asc&pickerMetric=location&Metric=Confirmed+cases&Interval=7-day+rolling+average&Relative+to+Population=true&Align+outbreaks=false&country=USA~GBR~CAN~DEU~ITA~IND※3:https://www.google.com/covid19/mobility/?hl=ja■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。(1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う(2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える(3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする <TY> 2021/10/01 10:02 注目トピックス 経済総合 NY金は1700~1800ドルのレンジを想定 サンワード貿易の陳氏(花田浩菜) 皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、金についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『NY金は1700~1800ドルのレンジを想定』と述べています。米連邦準備制度理事会(FRB)が21、22日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)について、『市場の予想通り、政策金利を年0~0.25%に据え置き、量的緩和策で米国債などを買い入れるペースを月額1200億ドルで維持することも決定した』と伝えています。政策金利見通し(ドット・プロット)については、『FOMC参加者の政策金利見通し分布(ドット・プロット)は「中央値」ながら、22年に1回、23年に3回、24には3回と、粛々と利上げが進んでいく道筋を示した。事実上のゼロ金利解除は6月予想の23年から1年前倒しされた』と解説しています。一方、『パウエルFRB議長は来年中ごろにテーパリングを完了するとの見通しを示す一方で、これが利上げの接近を意味しないことを改めて強調した』と言及しています。また、『週明け27日、強気の経済見通しとタカ派に傾いた今回のFOMCを受けて、米長期金利が一時1.5%に急騰し、ドルインデックスは8月19日以来の93.4ポイントに上昇した。ただ、NY金は金利高・ドル高でも1750ドル台を維持した。中国恒大のデフォルト懸念や米連邦政府の「債務上限」問題がリスクとして意識されているようだ。重要イベントを前にポジション整理が進んだようだが、ここから増加に転じるかどうか注目したい』と述べています。陳さんは、『テーパリングへの言及から1800ドルを越えて買い上げていく材料には乏しい。逆に、不透明要因を勘案すれば1700ドルより下を売り込むこともためらわれる』と考察しています。こうしたことから、NY金について、『1700~1800ドルのレンジで推移しそうだ』と予想しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の9月29日付「NY金は1700~1800ドルのレンジを想定」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜 <FA> 2021/10/01 09:25 注目トピックス 経済総合 NYの視点:米週次失業保険申請件数は予想外に3週連続増、最大雇用達成は程遠い 米労働省が発表した先週分新規失業保険申請件数は前週比1.1万件増の36.2万件となった。予想外に3週連続の増加で、8月初旬以来で最高となった。失業保険継続受給者数は280.2万人。前回282万人から減少も予想は上回った。政府のパンデミック救済策の一環として実施されていた失業者支援特別策が9月に失効後、総失業保険関連の優遇措置受給者数は前週の1200万人から500万人へ、大幅に減少した。一方で、バイデン政権がワクチン接種を徹底するため連邦や地方政府職員に対してワクチン接種を義務化。さらに、民間企業にも義務化を促し、ワクチン接種を拒む公務員や民間企業の従業員が解雇されている。このため、今後数週間、失業保険申請件数が増える可能性がある。求人件数は失業者総数と同水準あるが、労働市場にはスラックが存続している。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が指摘しているように労働市場の最大雇用には程遠く、利上げの条件到達にはかなりの時間を要すると見られる。 <FA> 2021/10/01 07:37 注目トピックス 経済総合 (中国)9月の製造業PMIは49.6、20年2月以来50割れ 国家統計局は30日、9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.6となり、前月の50.1を下回ったと発表した。市場予想は50.0だった。好不況の分かれ目となる50を下回ったのは2020年2月以来となる。電力不足や原材料価格の高騰などが製造業を圧迫しているもようだ。 <AN> 2021/09/30 11:13 注目トピックス 経済総合 (中国)上海総合指数は0.16%高でスタート、景気対策への期待が高まる 30日の上海総合指数は買い先行。前日比0.16%高の3541.93ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時58分現在、0.48%高の3553.37ptで推移している。弱い経済指標を受け、景気対策への期待が高まっている。9月の製造業購買担当者景気指数(PMI、政府版)は49.6となり、前月の50.1と予想の50.0を下回った。一方、あす10月1日から国慶節(建国記念日)連休(1-7日)がスタートするため、積極的な買いは手控えられている。 <AN> 2021/09/30 11:03

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