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欧州が抱える中国問題(2)【中国問題グローバル研究所】
*10:30JST 欧州が抱える中国問題(2)【中国問題グローバル研究所】
◇以下、中国問題グローバル研究所のホームページ(※1)でも配信している「欧州が抱える中国問題(1)【中国問題グローバル研究所】」の続きとなる。※この論考は11月30日の<Europe’s China Problem>(※2)の翻訳です。打つ手がないわけではないEUにとって有意義かつ効果的な対中政策を策定するのは難しい。EU各国のGDPを単純に合計すれば大きな数字になるが、米国や中国がその経済規模を利用するような方式では、EUは容易に経済的影響力を発揮できない。意思決定には妥協が必要で、時間もかかる。中国が最近発表したレアアース輸出規制は、EUにとって警鐘になる。EUは中国のレアアース関連輸出に大きく依存しており、輸出許可制度による中国の過剰な介入は、中国政府が欧州の製造業に直接入り込もうとしていることを示している。EUはこれまで、中国との関係は経済に限ったものだと思い込もうとしてきたが、全体主義体制との関係が経済だけで済むはずはなく、そこには常に政治と支配が絡んでいる。レアアース輸出規制とその関連措置は、中国共産党がEUに対して効果的に展開している非物理的戦争の一環だ。EUはこれが単なる貿易紛争ではないことを認識し、危機感を高める必要がある。EUは「経済的威圧への対抗措置」という極めて強力な手段が存在するが、これまで一度も使用されたことがない。これは、国家間で課される通常の報復的貿易措置を超えたものである。EUは、企業や個人による商品・サービス・金融・知的財産(IP)の利用をすべて制限できる。加えて忘れてならないのは、特に航空業界で、欧州が極めて高度な精密機械を中国に大量に供給しており、中国はそれに依存していることだ。これらの輸出を停止するか、少なくとも停止を示唆するだけで、中国はすぐに交渉の席に着くだろう。誰もEUに米国のような役割を期待できないし、単一国家のように機能することも期待できない。そもそもそのような体制になっていないからだが、EUは強力な交渉者として中国の重商主義を抑制できる可能性を秘めている。英国や米国の両国と連携できればはるかに効果的だが、一部の人々にとって不快に思われることかもしれない。米国がEUに対して抱く不満の根底には、EUが米国の善意にただ乗りしてきたという認識がある。それは事実だが、今後はそれができなくなるため、EUは自らの防衛費を負担することなく主導権を振りかざすのを止め、中国への対抗措置を真剣に考える必要がある。中国の指導部は外国投資を単なる経済問題と見たことはなく、常に政治的な側面を伴っている。EUは経済だけの対中関係などすでに過去のものだと認識しなければならない。より広範な地政学的アプローチで中国と対峙することによってのみ、EUはこの困難を乗り切れるだろう。欧州委員会委員長フォン・デア・ライエン(写真:ロイター/アフロ)(※1)https://grici.or.jp/(※2)https://grici.or.jp/6979
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2025/12/11 10:30
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欧州が抱える中国問題(1)【中国問題グローバル研究所】
*10:26JST 欧州が抱える中国問題(1)【中国問題グローバル研究所】
◇以下、中国問題グローバル研究所のホームページでも配信している(※1)フレイザー・ハウイーの考察を2回に渡ってお届けする。※この論考は11月30日の<Europe’s China Problem>(※2)の翻訳です。新たな現実先月の論考では、混乱を極める英国の対中政策、あるいは政策自体の欠如について取り上げた。英国は10年以上もの間、合理的かつ一貫した対中政策を模索し続けている。コロナ後の世界は大国の勢力圏が再浮上していると言える状況にあり、英国が自らの役割を把握しきれず、中国などの大国に対して持続可能な政策の方向性を見出せないでいるのも驚きではない。ではEUにはどのような弁明があるだろうか?EUは世界第3位の経済規模を誇り、米国には大きく遅れを取っているものの、中国のすぐ後につけている。EUは製造品・サービス分野で最大の単一貿易圏であり、多くのグローバルブランドや世界で最も住みやすい都市を複数擁している。どの経済指標で見てもEUは世界的に強力な存在であるが、その経済規模とそれに伴う富は、国際舞台で影響力を十分に発揮できていない。つい先日も、米国とロシアが直接交渉でウクライナの和平調停を強行しようとしたことで、欧州の弱さが露呈した。米国側は欧州諸国がこの交渉をどう考えるかには無関心で、それどころか一切相談することなく欧州関連の取り決めまで提案した。だがこれは、さまざまな分野で欧州とEUが他国に後れを取っているという、新たな事例に過ぎない。現代世界で欧州がもはや重要ではなくなったかのように見えることもあるが、欧州が速やかに一致した主張と政策を見出せれば存在感を示せるはずだ。誰に連絡すべきか?「欧州に連絡したいときは誰に連絡すれば良いのか」とはよく言ったもので、欧州が抱える包括的ではあるが克服不可能というわけでもない問題の本質を捉えている。欧州は言うまでもなくユーラシア大陸の東端にある陸地を指すが、27の主権国家からなる欧州連合(EU)がヨーロッパ全体ということではない。英国は紛れもなく欧州の主要国であり、最大の貿易相手国はEUだが、10年前にEUからの離脱を選択した。EU自体も、ウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長の下で欧州全体を代表して発言する執行機関「欧州委員会」と、各加盟国の国家元首・政府首脳で構成される「欧州理事会」に指導体制が分かれている。複雑に見えるのは、実際複雑だからだ。加盟国も言語や地理的に極めて多様で、ロシアと国境を接する北極圏のフィンランドが、遠く離れたポルトガルとパートナー関係にあるとは言い難い。EUがこれほどの成功を収めてきたことは実に驚きだ。この単一市場は卓越した成果であり、皮肉なことにそれを推進したのが後に離脱した英国であった。これほど広範にわたる国々を統制して共通の基準を設け、この単一市場との貿易を求める国々にそうした基準を順守させられるEUの能力は、驚異的で強力なものである。だがEUは、現在直面する課題を把握できていない。何かを決めるには欧州委員会と加盟国の間で妥協と駆け引きが必要であり、当然ながら意思決定が遅くなる。ウルズラ・フォン・デア・ライエン氏はロシアと中国からの脅威を理解し、公の場では適切な発言をしているかもしれないが、加盟国の国内政策に影響を与えたり、政策を変えさせたりする権限は一切持っていない。27ヶ国は文化的歴史や伝統を広く共有しているとはいえ、個々の国が大きな関心を持っているのは、言うまでもなく自国に関わる問題だ。フランスでは福祉改革や労働者の定年退職年齢を巡って政局が混乱している。ドイツは輸出の急減と、かつて自国経済にとって金の卵を産むガチョウと見なしていた中国に起因する産業部門の空洞化を懸念している。バルト三国はウクライナでの戦闘終結後にロシアが侵攻してくるのではないかと危惧している。各国の指導者を結束させるのは困難だが、欧州およびEUの長期的な存続と経済的自立のためには不可欠なことだ。いくつかの課題EUの発展は、文字通り第二次世界大戦の灰の中から生まれたことを忘れてはならない。欧州は、わずか25年を隔てただけで二度も壊滅的な戦争の舞台となった。それ以前も、欧州大陸における国家間の戦争は稀ではなく、むしろ常態であった。欧州統合プロジェクトの中心にあるのは、欧州諸国間の協力と戦争根絶の誓いだ。しかし欧州の経済や政策を巡る激しい議論の中で、この誓いはしばしば忘れられがちでもある。第二次世界大戦後、70年以上にわたって欧州大陸で平和的拡大が進められたのは、歴史的に異例のことだ。冷戦時代におけるNATO下の米国の安全保障は、欧州の多くの指導者に戦争は過去のものという認識を植え付けた。言うまでもなく、今ではその状況が変化した。ロシアは、長年掲げてきた目的を達成するまで戦闘を止める意向をまったく示しておらず、欧州大陸では戦争が激化している。欧州の指導者たちは今、中国がロシアを真っ向から支援し、多くの必需品を供給し、ロシアの炭化水素に市場を提供していることを十分に理解しなければならない。ウクライナ侵攻以降、欧州の指導者、特にドイツの指導者たちはようやくロシアがもたらすリスクに気付いたが、米国がウクライナ戦争でもNATO加盟国としても信頼できるパートナーではなくなった以上、これまでよりはるかに多くの措置を講じる必要がある。防衛力強化が必要とされる中、EUのSAFE(欧州安全保障行動)基金への英国の参加が合意に至らなかったのは愚かな判断に思える。SAFEはEU加盟国の防衛支出拡大と再軍備を目的とした低金利融資制度だ。英国は支出拡大という点では依然として関与できるものの、SAFEに非加盟のままではその貢献が限られる。英国は最大のウクライナ支援国の一つであり、防衛面でEUと足並みを揃えるのは当然の選択だったはずだ。NATOと戦後復興は完全に米国に依存していたが、米国に対するEUの立場は一筋縄ではいかない。欧州の人々は米国人を粗野で下品だと見なすことが多く、ドナルド・トランプ氏は(多くの)欧州人が米国について嫌悪するあらゆる要素を体現している。世界銀行によると、2008年時点でEUの経済規模は米国を上回っていたが、その後15年間でEUの成長が13.5%だったのに対し、米国は87%成長し、EUの経済規模は米国の3分の2となった。EUには米国の大手テック企業に対抗できるテック企業がなく、欧州のインターネットおよびソーシャルメディアプラットフォームはすべて米国製で占められている。米国が革新を進め、欧州が規制に動いた結果だ。トランプ氏が貿易戦争を仕掛けると、EUの経済的影響力はさほど役に立たず、トランプ氏が最終的に提示した条件をほぼ受け入れることになった。EUが直面する経済戦争はすでに困難を極めているが、米国政権の体質もEUの混乱に拍車をかけている。ウクライナ和平交渉で米国に無視されているとはいえ、欧州の方でも腐敗した強欲な政権とは関わり合いたくないと思っている。もしも欧州諸国が第二次トランプ政権への対応に苦慮するのであれば、最大の課題であろう中国に対して一枚岩になれるのだろうか?EUの多くの人々は、中国を絶好の経済的機会をもたらしてくれる存在と見ていた。EUは米国とは異なり、地政学的な問題には関与せず、中国との関係では経済的利益のみを追求していた。EU経済を論じる際に最も発言力があったのは当然ながらドイツ、ひいてはドイツ産業界だ。メルケル元首相は実質的にドイツ製造業の有力な代弁者であり、業界は中国の成長可能性に魅了されていた。ドイツの自動車メーカーと化学企業は、中国における欧州の主要投資家であり、中国とのさらなる経済的関与を最も声高に主張していた。現地の合弁工場で生産されたフォルクスワーゲン・サンタナ車は1990年代の上海で定番の車種となり、その後もその勢いは増すばかりだった。ドイツがその後、産業のエネルギー源として安価なロシア産ガスを利用する一方で、同時にこれらの企業は中国市場で存在感を増し、精密工具や工業機械の輸出に加え、中国国内にさらに大規模な工場や生産ラインを設立していった。ドイツがロシアの脅威に目をつぶり過小評価したのと同様に、ドイツ産業界も目を曇らせ、中国との競争によって空洞化を招いた。中国の自動車メーカーは今なお優れた内燃機関車を製造できていないが、電気自動車(EV)とバッテリー生産では世界をリードしている。EUの関税が課されているにもかかわらず、中国製EVのEU向け輸出は急増しており、ドイツメーカーにとって最善の対応策は対中投資の強化となっている。対中投資については競争環境が不公平だとして欧州の企業や政治家が繰り返し不満を訴えているが、欧州の一部の主要企業は状況が好転することを期待してか投資を続けている。これらの企業は、中国の政策は外国企業のためではなく、中華人民共和国の利益のみを目的としていることに気づいていない!「欧州が抱える中国問題(2)【中国問題グローバル研究所】」に続く。欧州委員会委員長フォン・デア・ライエン(写真:ロイター/アフロ)(※1)https://grici.or.jp/(※2)https://grici.or.jp/6979
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2025/12/11 10:26
注目トピックス 経済総合
南アフリカランド円今週の予想(12月8日)サンワード証券の陳氏
*17:15JST 南アフリカランド円今週の予想(12月8日)サンワード証券の陳氏
皆さん、こんにちは。今回は、南アフリカランド円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、今週の南アフリカランド円について、『将来の成長率の期待から押し目買いが続きそうだ』と述べています。続いて、『南アフリカの金融機関アブサが発表した11月の製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)は42.0と、10月の49.2から低下した。今年最大の落ち込みとなった』と伝え、『50が好不況の分かれ目。アブサは調査結果について、南アの製造業の脆弱性を浮き彫りにしており、需要と生産の減少が緩やかな雇用増とコスト圧力の緩和を上回っていると述べた。輸出売上高が2024年末以来低迷しているほか、国内需要も第3四半期に一時回復した後は伸び悩んでいる』と説明しています。一方、『明るい材料としては、6カ月後の事業環境の見通しを示すサブ指数が50.8に小幅上昇。なお長期平均を下回っているものの、将来の回復に対する見方が慎重ながら楽観的となった』と述べています。また、『2025年第3四半期の国内総生産(GDP)は季節調整後で前期比0.5%増となり、ロイターがまとめたアナリスト予想(中央値)と一致した。伸び率は第2四半期(改定値)の0.9%から縮小した。ただ、第3四半期に総固定資本形成(機械などの固定資産への支出)が1.6%増と、1年ぶりに増加したことは好材料だろう。この傾向が続けば将来の成長率を押し上げる可能性があると指摘された』と見解を伝えています。陳さんは、『今年は財政規律の方針とインフレ率の目標引き下げ決定を受けて南アの株式と債券が物色されており、景気は明るさを見せ始めている。財務省は25年のGDP成長率が1.2%、26年に1.5%とわずかに拡大すると予測している』と述べています。南アフリカランド円の今週のレンジについては、『9.00円~9.30円』と予想しています。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の12月8日付「南アフリカランド円今週の予想(12月8日)にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
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2025/12/10 17:15
注目トピックス 経済総合
NYの視点:米FOMC:追加利下げの是非や今後の金融政策についてはメンバー間で意見が分かれる可能性
*07:49JST NYの視点:米FOMC:追加利下げの是非や今後の金融政策についてはメンバー間で意見が分かれる可能性
12月9-10日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ポイントの利下げが決定される見通しだが、追加利下げの是非や今後の金融政策についてはメンバー間で意見が分かれる可能性がある。市場参加者の関心は、政策当局者の意見の隔たりやパウエル米連邦準備理事会議長が今後の道筋についてどのような見解を示すかに向けられているようだ。最近の動向を点検すると、投票権を持つ12人のメンバーのうち5人が追加緩和に反対または懐疑的な意見を表明しているようだ。FRB理事3人は利下げに賛成している。市場参加者によると、FOMC会合で3人以上の反対が出るのは2019年以来となるようだ。1990年以降では9回にとどまる。FRBの政策の方向性を見極めることについてはは、反対票を投じたメンバーの見解に注目すべきとの意見が出ている。一部の識者は「FRBメンバーの間では、これまでの長い期間と比べて意見が割れているように思えるが、どの程度割れているのかはFRBの今後の方向性を予測する上で大変参考になる」と指摘している。
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2025/12/10 07:49
注目トピックス 経済総合
ドル円今週の予想(12月8日)サンワード証券の陳氏
*17:14JST ドル円今週の予想(12月8日)サンワード証券の陳氏
皆さん、こんにちは。今回は、ドル円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、今週のドル円について、『9、10日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果などを見極めてからの展開になろう。市場は利下げを織り込んでいるが、政策金利見通しやパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見が注目される』と述べています。続けて、『FOMCでは、予想通り0.25%の利下げが行われる公算が大きい。来年以降の利下げペースを占う上で、政策金利見通しが重要になる』とし、『FOMCでは2026年の政策金利見通しが、1回の利下げを想定していた9月時点から、修正されるかが焦点になる。現時点では、CMEのフェドウォッチによると、来年の利下げは2回が見込まれている』と伝えています。また、『政府閉鎖の影響で重要経済指標の結果を把握できない上、インフレは依然として高水準にあるため、FRB内部でも今後の利下げについても意見が分かれている。パウエルFRB議長の会見は、高めのインフレに一定の警戒感を示し、次回以降の政策はデータ次第と、これまで通りの見解を示すにとどまるのではないか。FOMCの結果やパウエル議長の会見が、市場の期待するほどハト派的にならず、ドル買い・円売りが進みそうだ』と見解を述べています。一方で、『次期FRB議長の最有力候補にハセット国家経済会議(NEC)委員長が目されているが、同氏はトランプ大統領の意向を汲んで緩和策を推し進める可能性がある。政策金利見通しが下方修正されると、FRBは来年も利下げに前向きと受け止められるだろう。そのため、ドル買いは限定的になるかもしれない』と考察しています。ドル円の今週のレンジについては、『153.00円~158.00円』と予想しています。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の12月8日付「ドル円今週の予想(12月8日)にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
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2025/12/09 17:14
注目トピックス 経済総合
NYの視点:日本の7-9月期GDP改定値は下方修正される
*07:44JST NYの視点:日本の7-9月期GDP改定値は下方修正される
内閣府が12月8日発表した7-9月期の国内総生産(GDP)改定値は、実質の季節調整値で前期比-0.6%、年率換算で-2.3%だった。速報値(前期比0.4%減、年率1.8%減)から下方修正された。設備投資などが下振れしたことが要因。市場予想は前期比-2.0%。設備投資が速報値の前期比+1.0%から-0.2%に悪化した。減少となるのは3四半期ぶり。GDPの過半を占める個人消費は+0.2%と速報値から0.1ポイント伸びが高まった。外食など飲食サービスがプラスに寄与し、3四半期連続でのプラスを維持。住宅投資は-8.2%。4月から住宅の省エネルギー基準が厳しくなり、3月に生じた駆け込み需要の反動減があったが、想定の範囲内で速報値の-9.4%からは上方修正となった。輸出は-1.2%で速報値と変わらず。米国による一連の関税引き上げの影響が自動車産業などに表れ、2四半期ぶりのマイナスとなった。民間在庫は成長率に対して0.1ポイントのマイナス寄与。政府消費は+0.5%から+0.2%に改定された。公共投資は速報値の+0.1%から-1.1%に下方改定された。なお、総合的な物価動向を示すGDPデフレーターは前年同期比+3.4%。1次速報時の+2.8%から上方改定された。
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2025/12/09 07:44
注目トピックス 経済総合
NYの視点:日本の7-9月期GDP改定値は下方修正される公算
*07:41JST NYの視点:日本の7-9月期GDP改定値は下方修正される公算
2025年7-9月期国内総生産(GDP)成長率は、一次速報値において前期比年率-1.8%と6四半期ぶりのマイナス成長となった。GDPの内外需別の寄与度では、国内需要(内需)は-0.2%と3四半期ぶりのマイナス寄与。財貨・サービスの純輸出(外需)は-0.2%と2四半期ぶりのマイナス寄与となった。また、民間需要の動向については、民間最終消費支出については、+0.1%と6四半期連続の増加。飲料等が増加に寄与したもよう。民間住宅については、-9.4%で3四半期ぶりの減少。改正建築物省エネ法・建築基準法の施行に伴う駆け込み需要の反動によるとみられる。民間企業設備については、+1.0%と4四半期連続の増加となった。なお、財務省が12月1日発表した今年7-9月期の法人企業統計によると、金融業と保険業を除く全産業の設備投資額は前年同期比+2.9%にとどまった。鉄鋼で脱炭素や生産能力増強の動きがあったこと、情報通信業でAI需要拡大に伴うデータセンターの建設投資などがみられた。ただ、伸び率は4-6月期を下回っており、12月8日に公表される7-9月期国内総生産(GDP)改定値は速報値から下方修正される可能性が高いとみられている。
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2025/12/08 07:41
注目トピックス 経済総合
国内外の注目経済指標:米FOMC会合で0.25ptの追加利下げ実施へ
*14:19JST 国内外の注目経済指標:米FOMC会合で0.25ptの追加利下げ実施へ
12月8日-12日発表予定の経済指標予想については以下の通り。■8日(月)午前8時50分発表予定○(日)7-9月期国内総生産改定値-予想:前期比年率-2.0%財務省が発表した7-9月期法人企業統計で金融・保険業を除く全産業の設備投資は前年同期比+2.9%と、やや低い伸びにとどまった。このため、7-9月期国内総生産(GDP)改定値は速報段階(-1.8%)から下方修正となる可能性がある。■10日(水)午前10時30分発表予定○(中)11月消費者物価指数-予想:前年+0.2%参考となる10月実績は前年比+0.2%。インフレ率は中期的にやや上昇する可能性があるものの、国内需要が短期間で拡大する可能性は低いため、中国の物価上昇率は1%未満の状態がしばらく続く見込み。■10日(水)午後11時45分発表予定○(加)カナダ中央銀行政策金利発表-予想:政策金利の据え置き雇用情勢は特に悪化していないこと、インフレ見通しが短期間で大きく変わる可能性は低いことから、カナダ中央銀行は政策金利の据え置きを決定する見込み。中期的なインフレ、成長率見通しが注目されそうだ。■10日(水)日本時間11日午前4時結果判明○(米)連邦公開市場委員会(FOMC)-予想は0.25ptの追加利下げニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は先月、労働市場の軟化を背景に、連邦準備制度理事会(FRB)は近いうちに再び利下げを行う余地があるとの見方を示した。インフレは一定水準を維持しているが、雇用情勢のすみやかな改善は期待できないため、12月利下げの可能性はかなり高いとみられる。○その他の主な経済指標の発表予定・8日(月):(中国)11月貿易収支、(日)10月経常収支・11日(木):(豪)11月失業率、(スイス)スイス中銀政策金利・12日(金):(英)10月鉱工業生産、10月商品貿易収支
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2025/12/06 14:19
注目トピックス 経済総合
NYの視点:2026年も複数回の米利下げの可能性
*07:50JST NYの視点:2026年も複数回の米利下げの可能性
ロイター通信などの報道によると、米バンク・オブ・アメリカ・グローバル・リサーチは、米連邦準備制度理事会(FOMC)が12月9-10日に開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を0.25pt引き下げると予想しているもよう。従来予想の据え置きを変更した。労働市場が弱いことや、最近の金融当局者らによる早期利下げを示唆する発言を理由としたようだ。従来は据え置きを予想していた。また、2026年6月と7月の2回、0.25ptの利下げが行われ、最終的に政策金利は3.00%-3.25%になると予想しているようだ。バンク・オブ・アメリカ・グローバル・リサーチの アナリストによると、「来年の追加利下げ予想は議長の交代によるもので、経済見通しによるものではない」と指摘している。CMEのフェドウオッチによると、金融市場は12月に0.25ptの利下げが行われる確率を87%程度と予想している。
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2025/12/05 07:50
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NYの視点:11月28日から30日までのオンライン売上高は推定236億ドル
*07:47JST NYの視点:11月28日から30日までのオンライン売上高は推定236億ドル
年末商戦が本格化する感謝祭翌日の金曜日から3日間(11月28-30日)のオンライン売上高は推定236億ドルだったようだ。データ会社アドビ・アナリティクスによると、12月1日の米オンライン売上高は前年比+6.3%の142億ドルに達する見通し。感謝祭後の4日間のオンライン売上高は約380億ドルとなる可能性がある。消費者信頼感の低迷や関税による物価上昇の影響が懸念されたが、富裕層が支出をけん引したことや多くの消費者が限られた予算の中で贈り物などを購入したようだ。また、大幅な値引きが購買意欲を刺激したとの見方もあり、後払い決済(BNPL)の利用も見られた。ブラックフライデーのオンライン売上高 は前年比+9.1%、118億ドルと、過去最高を更新した。なお、後払いサービスの利用増加については、シビックサイエンスが行った調査によると、回答者の38%がブラックフライデーの週末の買い物でBNPLを1回以上利用し、利用者の大半は若年・低所得層だったようだ。
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2025/12/04 07:47
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NYの視点:米12月FOMC睨む展開、最新雇用統計やCPI発表見送り
*07:48JST NYの視点:米12月FOMC睨む展開、最新雇用統計やCPI発表見送り
米国短期金融市場では12月連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを98%織り込んだ。12月9日、10日の2日間に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)までに発表される金融政策決定に重要な指標としては、唯一コア個人消費支出(PCE)価格指数のみ。政府機関閉鎖の影響で、最新雇用統計や消費者物価指数(CPI)の発表はない。コアPCE価格でインフレ最近のインフレ基調は判断可能となる。古い統計となるが9月のコアPCE価格指数は前年比+2.8%と、8月の2.91%から低下する見込み。インフレ鈍化基調を証明すると見られている。一方、労働市場状況では、ADP雇用統計やJOLT求人件数などを参考にしていくことになる。FRBは金融政策決定判断で困難に直面する。トランプ米大統領は来年初めには次期議長候補を指名すると言及。ハセット国家経済会議(NEC)委員長が最有力候補とされている。来年は積極的な利下げが見込まれ、ドルの上値も限定的となる可能性がある。
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2025/12/03 07:48
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南アフリカランド円今週の予想(12月1日)サンワード証券の陳氏
*18:13JST 南アフリカランド円今週の予想(12月1日)サンワード証券の陳氏
皆さん、こんにちは。今回は、南アフリカランド円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、今週の南アフリカランド円について、『今週のランド円は、日限の利上げ見通しからクロス円の重石となり、もち合いで推移しそうだ』と述べています。続いて、『南アフリカ準備銀行(中央銀行)の金融政策委員会(MPC)は11月20日、政策金利を0.25%引き下げて6.75%にすると全会一致で決定した』と伝えています。また、『利下げを決めたことで、新目標による利下げ抑制への懸念は和らぎそうだ。南アフリカは9月会合以降、違法な資金の流れに対する「グレーリスト(監視強化対象国・地域)」から除外されたほか、S&Pグローバルの格付けが引き上げられた。これが好感され、ランドは対ドルで23年以来の水準まで上昇した』と述べています。そして、『南ア財務省によると、主要格付け機関による格上げは16年余りぶりとなる。S&Pによると、今回の格上げは、南アの経済成長の見通し、財政の改善、国営企業、特に国営電力公社エスコムの債務の減少が要因と述べている』と伝えています。南アフリカランド円の今週のレンジについては、『8.85円~9.30円』と予想しています。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の12月2日付「南アフリカランド円今週の予想(12月1日)にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
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2025/12/02 18:13
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NYの視点:米11月ISM製造業景況指数、需要停滞を示す、12月利下げ正当化
*08:22JST NYの視点:米11月ISM製造業景況指数、需要停滞を示す、12月利下げ正当化
米供給管理協会(ISM)が発表した11月ISM製造業景況指数は48.2と、10月48.7から改善予想に反して悪化し、7月来で最低となった。活動の拡大と縮小の境目となる50を9カ月連続で割り込み、活動縮小圏となった。調査結果は製造業が依然通商政策の不透明感や高コストが影響し、停滞している証拠となった。重要な項目となる新規受注は47.4と、10月49.4から低下し、7月来で最低。3カ月連続で活動縮小圏となった。材料コストは58.5と、予想外に58.0から上昇した。関税や鉄、アルミ価格上昇が影響し、14カ月連続で拡大圏を維持した。雇用は44.0と、46.0から低下。8月来で最低で、10カ月連続の活動縮小圏となった。おおよそ25%の回答者が雇用鈍化を報告しており、2020年半ば以降で最高。アパレル、木材、製紙、織物業などで伸びが縮小したと同時に、コンピューター、電化製品での伸びは年初来最低となった。需要が弱く、価格は上昇、雇用も予想外に鈍化する低調な結果となった。連邦準備制度理事会(FRB)の利下げを正当化する内容となった。◇米11月ISM製造業景況指数総合景況指数:48.2(48.7)新規受注:47.4(10月49.4)雇用:44.0(46.0)支払価格:58.5(58.0)生産:51.4(48.2)受注残:44.0(47.9)入荷遅延:49.3(54.2)在庫:48.9(45.8)新規輸出:46.2(44.5)輸入:48.9(45.4)
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2025/12/02 08:22
注目トピックス 経済総合
日本の戦略的転換と、インド太平洋抑止に台湾が果たす新たな重要性【中国問題グローバル研究所】
*10:23JST 日本の戦略的転換と、インド太平洋抑止に台湾が果たす新たな重要性【中国問題グローバル研究所】
◇以下、中国問題グローバル研究所のホームページ(※1)でも配信している陳建甫博士の考察をお届けする。※この論考は11月20日の< Japan’s Strategic Turn and Taiwan’s New Centrality in Indo-Pacific Deterrence>(※2)の翻訳です。I. 高市首相下の日本の戦略的メッセージ「台湾有事は日本有事」という高市早苗首相の発言は、単に常套句を繰り返したものではなく、日本政府の戦略構想におけるパラダイム転換を示している。歴代政権は地域の緊張を強調するためにこの表現を用いてきたが、高市氏は日本の安全保障のアイデンティティをより広範な再構築の中に組み込んでおり、消極的な正常化から積極的な戦略的管理に移行しようとしている。かつて日本を中台間の不安定な情勢から隔てていた冷戦後の緩衝地帯は事実上消滅し、日本政府は今や台湾の防衛と日本の防衛が相互に不可分となりつつあることを認識している。冷戦後の緩衝地帯とは、日本を台湾紛争の直接的な影響から切り離すことになった物理的かつ心理的な地政学的距離を指す。この緩衝地帯は、中国の軍事力の及ぶ範囲が限定的であることや、米国の地域的優位性、両岸の安定、そして日本自身の戦略的曖昧さに依存していた。中国の軍事現代化が地理的隔たりを消し去り、東シナ海での威圧を強め、核と連動した抑止力学をもたらしたことで、この緩衝地帯は崩壊した。現在、日本は台湾の防衛を自国の国家安全保障、領土防衛、同盟の信頼性から構造的に切り離せなくなったことを認識している。この緩衝地帯を破壊した要因は何か?(1)中国の急速な軍事現代化(2015年~現在)(2)中国による東シナ海の軍事化と尖閣諸島への圧力(3)米国の抑止分散への転換(直接的防衛の縮小)(4)日本の防衛線における台湾の戦略的重要性(5)ウクライナ戦争後の核による威圧ウクライナ戦争はこの認識の変化を加速させた。ロシアによる核威嚇がNATOの行動範囲を制限する上で効果的に使われ、日本は権威主義的な修正主義の時代において危機管理への理解を改めた。中国の急速な核拡大、加速する海軍現代化、グレーゾーンでの威圧、台湾に対する強硬姿勢の高まりによって、日本がこれまで台湾有事を存立危機事態ではなく周辺的な問題として扱うことができたロジックは一挙に崩壊している。軍事面での積極的関与に歴史的に抵抗してきた日本の世論も認識を改めつつある。今では世論調査でも、10年前には考えられなかった改革案を受け入れる見方が広がっている。高市氏の枠組みでは、台湾を対外的な問題ではなく、日本の戦略的アイデンティティを構成する要素と位置付けている。とはいえ日本の関与は感情論に基づくものではなく、その大きな原動力は国益だ。ただし、この違いを認識することは台湾にとって非常に重要となる。日本政府の言葉を過度に美化すれば日本の動機を誤解する危険があり、単なる見せかけと片付ければ、歴史的な戦略転換を過小評価する恐れがある。台湾はむしろ、日本のメッセージを政策連携の深化、危機コミュニケーションの制度化、共通の作戦ロジック構築を呼びかけたものと解釈すべきだ。高市氏の発言は、日台政府間の継続的な戦略対話のきっかけにすべきであり、それは象徴的なものではなく現実主義に基づかなければならない。II. 進化する日米抑止の枠組み日米同盟構造の進化は、冷戦初期以来見られなかった戦略的連携の高まりを反映している。日本が反撃能力の整備を加速させ、米国ミサイル防衛網に加わり、南西諸島全域で態勢を強化することで、総合的に日本の役割は守りの「盾」から、台湾有事の展開を受け止めつつ主導権を握ることもできるハイブリッド戦力に変容する。米国政府が分散抑止モデル(集中配備よりも生存性、分散、冗長性を優先する戦略)を採用することにより、日本の求心性が高まる。琉球列島の地理を考えると、日本は前線の兵站拠点、ミサイル分散プラットフォーム、対潜水艦戦の拠点、および台湾北部戦域とさらに広範なフィリピン海を結ぶ防空結節点としての役割を果たせる。しかし、この構造的変化には暗黙の条件も伴う。日本がより大きな責任を引き受ける意志を持つかどうかは、日本が台湾のレジリエンス、意思決定の一貫性、危機管理能力を信頼できるかどうかにかかっている。今後の紛争において、抑止力への信頼性は同盟国の兵器だけでなく、政治的シグナルの連動、準備態勢サイクルの連携、リスク評価の共有にも左右される。台湾が日本の改革と同じペースで政治・情報・民間防衛システムを近代化できなければ、抑止力の連鎖は弱まる。したがって、台湾は日米の枠組みを安全保障の傘ではなく、戦略的エコシステムとして捉えなければならない。これには継続的な連携、コミュニケーションの定例化、共同計画が求められる。抑止力は今後、単に米国や日本の支援を前提とするのではなく、台湾がこのエコシステムに自らを組み込めるかどうかに大きく左右されるだろう。III. 韓国の海底戦略再編韓国は、攻撃型原子力潜水艦(SSN)で米国と協力を深めようとしており、この動きは北東アジアの安全保障において特に重大な進化だ。公の議論では韓国が核兵器を保有する可能性に焦点が当てられがちだが、より革新的な変化は、海底での生存能力(すなわち北朝鮮の成熟しつつあるSLBM能力に対抗できる能力)が長期的な抑止力に不可欠である点を韓国政府が認識していることにある。この転換は、米国と日本の戦略的利益と本質的に合致する。米韓SSN協力が実現すれば、海中監視網が拡張され、第一列島線の北部全域も切れ目なく監視できる。核による威圧と敵潜水艦隊の高度化に対する懸念を共有する者同士が脅威を認識することで、公式に同盟を再編しなくても、三者間の相互運用性が深まる機会が生まれる。台湾にとって、影響は間接的だが戦略的には重大だ。米韓の海底防衛体制が強化されれば北部戦域が安定し、台湾有事の際には米軍の戦力をより柔軟に再配置できる。韓国の港湾・監視システム・海底ネットワークはフィリピン海への米軍展開を支援できるため、日本の運用上の負担が軽減されるとともに、地域的抑止の枠組み全体が強化される。韓国の転換は、この地域の重要な傾向を示している。つまり、米国の同盟国はもはやコミットメントの表明だけを当てにしてはいないということだ。各国は同盟抑止力を強化する独自の能力を高めている。台湾はこの点を明確に認識しなければならない。韓国政府が(差し迫った存立危機に直面していながらも)海中での持久力と生存性に多額の投資をするならば、台湾も同様の脆弱性を精査すべきとのロジックは説得力を持つ。IV. 日本の防衛産業の転換日本が防衛産業における長年にわたる規制を緩和したことは、インド太平洋地域の安全保障をめぐる秩序において大きな転換点となる。日本の産業力は数十年にわたって軍事的役割から切り離されていたが、この隔たりは高市氏の下で縮まりつつある。防衛輸出の規制改革により、日本は国力を強化できるだけでなく、技術の普及やサプライチェーンの安定化を通じて地域的抑止を拡大できる。東南アジア諸国はロシアや中国に代わる防衛装備品の調達先を求めており、高い信頼性、高度な精密製造、強固なサイバーセキュリティを特徴とする産業エコシステムを備えた日本は重要な供給源になる。センサー、防空部品、巡視船、新型自律システムを輸出することで、日本は分散型安全保障構造に貢献し、パートナー国のレジリエンスを強化するとともに、中国の威圧的拡大の余地を狭められる。台湾にとって、日本の産業正常化は3つの大きな機会をもたらす。第一に、電子戦、無人海上システム、安全な通信、強靭化された産業能力といった分野のデュアルユース技術で協力しやすくなる。第二に、日本の厚みのある産業基盤は長期化した危機において安定化の柱ともなり、修理拠点、予備部品、兵站の冗長性を提供できる。第三に、日本が東南アジアのパートナー諸国に装備品を供給すればするほど、中国がこの地域で軍事的優位を確立する能力は制限されるため、台湾の戦略的環境が間接的とはいえ実質的に強化される。台湾は、目立たない形ながらも意図を持って、日本の進化する産業防衛エコシステムへの統合を追求すべきだ。たとえ限定的な協力であっても、相互理解を深め、相互運用性を高め、共同危機対応への信頼を構築できる。このエコシステムに加わることで、正式な同盟に伴う政治リスクを負わずに抑止力を強化できる。V. 台湾の戦略的重要性の高まり日本、米国、韓国で同時に見られる戦略調整から、より深い構造的問題が浮かび上がる。それは、再構築されたインド太平洋秩序の中で、台湾は自らをどこに位置付けているのか、という問題だ。台湾が自らを単なる最前線の緩衝地帯と定義するなら、脆弱性と依存の議論から抜け出すことはできない。しかし台湾は、地域の安定に不可欠な結節点として自らを再定義できる経済的、技術的、政治的能力を備えている。台湾がこの力を発揮するには、重層的なレジリエンスを構築しなければならない。電力網、港湾、海底ケーブル、半導体製造工場といった重要インフラの強靭化は、単なる技術プロジェクトではなく戦略上の必須事項である。脆弱性を低減することは、台湾が厳しい圧力下でも統治と運用の継続性を維持できる持久力のあるパートナーであることを同盟国に示すことである。第二に、台湾は米日韓の新たな協力の枠組みに、より緊密に歩調を合わせる必要がある。正式な同盟参加は政治的に実現不可能かもしれないが、脅威評価の共有、サイバーセキュリティプロトコルの整合、危機対応メカニズムの連携などで実質的に歩調を合わせれば、集団抑止に向けた現実的な道筋となる。第三に、台湾は自らの戦略的ナラティブを再定義しなければならない。地域紛争の火種になり得る存在としてのみ認識されるのではなく、グローバルサプライチェーンを安定させる存在、オープンな技術エコシステムの守護者、そして権威主義的拡大に最前線で抵抗する民主主義体制としての役割を明確にすべきだ。このナラティブは日韓米の戦略的思考に深く共鳴し、台湾の外交的影響力を強化する。結局のところ、台湾がインド太平洋地域で激化する戦略的競争を乗り切れるかどうかは、この地域の地政学に左右される受け身の存在から、安全保障を主体的に生み出し、協力して抑止力を構築し、この地域に不可欠な結節点へといかに効果的に変容できるかにかかっている。新たな秩序は台湾を待ってはくれない。台湾は自ら前進し、その秩序の中で自らの立場を主張しなければならない。日本の高市総理(写真:つのだよしお/アフロ)(※1)https://grici.or.jp/(※2)https://grici.or.jp/6929
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2025/12/01 10:23
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NYの視点:【今週の注目イベント】各国PMI、米PCE価格指数、ADP雇用統計、ISM、植田日銀総裁講演
*07:42JST NYの視点:【今週の注目イベント】各国PMI、米PCE価格指数、ADP雇用統計、ISM、植田日銀総裁講演
今週は連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として最も注目しているPCE価格指数の9月分が発表される予定で注目材料となる。古い統計ながら、インフレ基調を確認していく。12月連邦公開市場委員会(FOMC)での政策決定材料のひとつとなる。12月1日はサイバーマンデーで米国の消費者動向を判断。その他、ISM製造業で全米製造業動向、ISMサービス業活動指数でサービス業動向を判断していく。米PCE価格コア指数9月分は8月から低下する公算で、12月利下げを後押しすると見られる。12月ミシガン大消費者信頼感指数は改善が予想されているものの、消費者が依然高止まりしている物価や労働市場への懸念を強めているため、万が一、悪化した場合は、利下げ観測がさらに強まり、ドル売り圧力になると見る。日本では、植田日銀総裁が講演、記者会見を予定しており、発言で利上げを巡る見解に注目が集まる。■今週の主な注目イベント●米国1日:製造業PMI、ISM製造業、パウエルFRB議長あいさつ2日:ボウマン米連邦準備制度理事会(FRB)副議長が下院金融サービス委で金融規制に関する公聴会に参加3日:ADP雇用統計、鉱工業生産、ISMサービス業活動指数4日:週次失業保険申請件数、ボウマン米連邦準備制度理事会(FRB)副議長が銀行監督に関し講演5日:PCE価格指数、ミシガン大消費者信頼感指数●欧州1日:ユーロ圏製造業PMI2日:ユーロ圏CPI、失業率3日:サービスPMI、PPI、ラガルドECB総裁が講演、レーン氏講演4日:ユーロ圏小売売上高●加5日:カナダ失業率●OECD2日:経済見通し●英国1日:製造業PMI●日本1日:植田日銀総裁が講演、記者会見、製造業PMI5日:世帯支出、先行指数●中国1日:レーティングドッグ製造業PMI3日:レーティングドッグサービスPMI
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2025/12/01 07:42
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欧米の注目経済指標:9月米コアPCE価格指数は8月実績をやや下回る可能性
*13:06JST 欧米の注目経済指標:9月米コアPCE価格指数は8月実績をやや下回る可能性
12月1日-5日発表予定の経済指標予想については以下の通り。■1日(月)日本時間2日午前0時発表予定○(米)11月ISM製造業景況指数-予想:49.010月については関税による不透明感や新規受注の低調さが製造業の活動を圧迫したとみられる。この影響は薄らいでいるが、11月時点でも節目の50を下回っているとみられる。■2日(火)午後7時発表予定○(欧)11月ユーロ圏消費者物価指数-10月実績は前年比+2.1%。参考となる10月実績は前年比+2.1%。サービス価格が上昇する一方、エネルギー価格はやや低下した。この状況は11月時点でも変わっていないとみられるため、インフレ率は10月並みの水準にとどまる可能性がある。■3日(水)午後10時15分発表予定○(米)11月ADP雇用統計-予想:前月比+2万人10月実績は前月比+4.2万人。11月8日までの週次雇用平均は-1.35万人と減少傾向が続いている。民間部門における雇用削減が拡大していると断定できないが、11月の雇用者数は小幅な伸びにとどまる可能性が高い。■5日(金)日本時間6日午前0時発表予定○(米)9月コアPCE価格指数-予想:前年比+2.8%参考となる8月実績は+2.9%。インフレ緩和の明確な兆候は確認されていないものの、9月のコアPCE価格指数の上昇率は8月実績をやや下回る可能性がある。○その他の主な経済指標の発表予定・2日(火):(欧)10月失業率・3日(水):(米)11月ISM非製造業景況指数・4日(木):(欧)10月小売売上高・5日(金):(加)11月失業率
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2025/11/29 13:06
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NY金は12月FOMCの利下げ見通しに揺れるも、先週末から反発へ サンワード証券の陳氏
*17:23JST NY金は12月FOMCの利下げ見通しに揺れるも、先週末から反発へ サンワード証券の陳氏
皆さん、こんにちは。今回は、金についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『NY金は12月FOMCの利下げ見通しに揺れるも、先週末から反発へ』と伝えています。続いて、『先週のNY金(12月)は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ見通しが後退したことから下落した。ただ、利下げ賛成の意見もあり、下げは小さかった』と伝えています。また、『週明け24日のNY金は、年内の米追加利下げ観測を背景に上昇。前週末比14.70ドル高の4094.20ドル』と伝えています。次に、『米政府機関の一部閉鎖の解除を受けて、米経済指標が徐々に発表されている。経済指標の結果は利下げを後押しする内容で、さらに、ブルームバーグが、次期FRB議長にハセット国家経済会議(NEC)委員長が有力と報じたことも利下げ見通しを強めた』と述べています。陳さんは、『NY金(12月)の10月20日高値4398ドルと28日安値3901.3ドルにフィボナッチ比率を当てはめると、戻りの目安は、0.38倍=4090ドル、0.5倍(半値)=4150ドル、0.62倍=4210ドルが算定される。25日には、ほぼ半値戻しが達成されたため、4200ドルを目指す展開になろう。0.62倍戻しを上抜けると、全値戻しが目安になろう』と考察しています。予想レンジは、『4050~4250ドル』を想定しています。一方、ドル円は、『日銀政府による介入警戒もあり、1ドル=158円をブレイクできなかった、156円台で推移しており、円安基調は崩れていない』と述べ、『円安支援もありOSE金はNY金よりも下値を切り上げている。10月20日高値22288円と28日安値19413円にフィボナッチ比率を当てはめると、戻りの目安は、0.38倍=20506円、0.5倍(半値)=20850円、0.62倍=21200円が算定される。26日に0.62倍に達したが、14日の高値21580円をブレイクすると、22000円が目標になろう』と考察しています。予想レンジは、『20500円~22000円』を想定しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の11月26日付「NY金は12月FOMCの利下げ見通しに揺れるも、先週末から反発へ」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
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2025/11/27 17:23
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メキシコペソ円今週の予想(11月25日) サンワード証券の陳氏
*17:15JST メキシコペソ円今週の予想(11月25日) サンワード証券の陳氏
皆さん、こんにちは。今回は、メキシコペソ円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、メキシコペソ円について、『メキシコの追加利下げ観測からもち合いとなりそうだ』と述べています。続けて、『メキシコ中央銀行が20日公表した6日の前回会合の議事要旨によると、理事の大半はコアインフレ率が高止まりしている中でも、軟調な経済を受けて政策金利を引き下げるべきだと主張した』と伝え、『11月の会合では25ベーシスポイント利下げし、政策金利を7.25%とすることを決定。これは2022年5月以来、約3年半ぶりの低水準となった。今回の利下げ幅は広く予想されていたものの、今後の見通しについて慎重な姿勢を示した。理由としてコアインフレ率が高止まりしていることが挙げられた』と解説しています。次に、『メキシコのGDPは、2025年第3四半期に前四半期比季節調整済みで0.3%縮小した。これは2024年第4四半期以来の初の縮小であり、前期の0.6%拡大から縮小した。製造業の生産は1.5%縮小し、米国が課した関税の波の中で、車両や主要輸出産業の見通しの不確実性に圧力を受けた』と伝え、『一方、第一次産業の生産は3.5%増加し、サービスの生産は0.2%上昇した。前年比ではメキシコのGDPは0.1%縮小し、2021年第4四半期以来の初の減少となった。このため、メキシコ中銀は年内に追加利下げを決定する可能性が高いだろう』と見解を述べています。陳さんは、『メキシコ中央銀行のロドリゲス総裁は、同国経済は緩やかな成長を維持する見込みだが景気低迷は続くと述べたが、利下げは低迷する経済を支援しよう』と考察しています。メキシコペソ円の今週のレンジについては、『8.20円~8.50円』と予想しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の11月25日付「メキシコペソ円今週の予想(11月25日)」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
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2025/11/26 17:15
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NYの視点:市場、米12月利下げ85%近く織り込む、小売売上高や雇用指標、消費者信頼感指数が冴えず
*07:47JST NYの視点:市場、米12月利下げ85%近く織り込む、小売売上高や雇用指標、消費者信頼感指数が冴えず
米商務省が発表した9月小売売上高は前月比+0.2%と、8月+0.6%から伸びが予想以上に鈍化し、マイナスとなった5月来で最小の伸びとなった。ガソリンスタンド、パーソナルケア用品などでの支出が指数を支えた。一方、自動車売上は4カ月間で初めて、減少。また、富裕層の消費が下支えとなっている。低所得者層では物価高、労働市場の減速により、支出を控えている兆候が見られる。変動の激しい自動車を除いた小売売上高は前月比+0.3%と、予想通り8月+0.6%から伸びが鈍化。マイナスとなった5月来で最小の伸びとなった。国内総生産(GDP)の算出に用いられる外食、自動車、建材、給油を除いたコントロールグループは-0.1%と、8月+0.6%から4月来のマイナスに落ち込んだ。夏休み明け、新学期に向けた8月の学校関連の支出加速から、急速な鈍化が見られ、7-9月期GDPのマイナスに寄与した可能性がある。また、コンファレンスボードが発表した米11月消費者信頼感指数は88.7と、10月95.5から予想以上に低下し4月来で最低となった。ミシガン大消費者信頼感指数の11月分も過去最低となった2022年6月以来で最低を記録。特に現況は2009年来で最低を記録した。消費者信頼感は価格高騰や賃金鈍化に引き続き悩まされていることが明かになった。10-12月期のGDP成長を引き続き消費が圧迫している可能性も警戒される。12月連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率は82%まで上昇した。
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2025/11/26 07:47
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NYの視点:米11月ダラス連銀製造業活動指数は予想外に低下も詳細は良好
*07:49JST NYの視点:米11月ダラス連銀製造業活動指数は予想外に低下も詳細は良好
米11月ダラス連銀製造業活動指数は-10.4と、10月-5.0から回復予想に反し、低下した。4カ月連続のマイナスで6月来で最低となった。ただ、内容は良好。重要項目の新規受注は4.8と8月来のプラスに改善。生産も20.5と、5.2から大幅改善し7月来で最高となるなど強い伸びとなった。出荷も15.1と5.8から急伸。資本支出も9.8と4.8から上昇した。物価を巡り、原材料価格は35.3と33.4から上昇。販売価格も10.8と7.7から上昇した。雇用は1.2と、2.0から低下した。データからは経済の状況が依然明確化せず。25日に発表される小売売上高で消費動向を判断することになるが、9月分と古い。短期金融市場では再び12月の利下げが70%近く織り込まれた。連邦公開市場委員会(FOMC)の中でも、連邦準備制度理事会(FRB)議長、副議長と並んで影響力のあるNY連銀のウィリアムズ総裁が近いうちの利下げの余地がまだあるとの考えを示したことに加えて、ウォラー理事も「自分の懸念は労働市場。利下げを支持する」と、12月利下げを支持する姿勢を示した。◇米・11月ダラス連銀製造業活動指数:-10.4(予想:-2.0、10月:-5.0)企業見通し:-6.3(10月-0.3)生産:20.5(5.2)設備稼働:19.4(-1.1)新規受注:4.8(-1.7)Unfilled orders:-6.6(-6.4)出荷:15.1(5.8)Delivery time-8.4(-7.2)商品在庫:-14.3(-11.0)原材料価格:35.3(33.4)販売価格:10.8(7.7)賃金:15.4(14.2)雇用:1.2(2.0)労働時間:9.9(-5.5)資本支出:9.8(4.8)見通し不透明感:15.7(22.2)6カ月先活動指数:11.0(10月7.0)企業見通し:16.2(7.1)生産:33.7(21.0)設備稼働:34.0(17.5)新規受注:39.2(18.3)Unfilled orders:-0.5(-8.9)出荷:27.0(18.5)Delivery time-4.1(-1.4)商品在庫:-1.5(+3.1)原材料価格:40.7(46.1)販売価格:38.8(37.3)賃金:39.1(41.5)雇用:22.3(18.9)労働時間:5.7(7.2)資本支出:12.9(26.8)
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2025/11/25 07:49
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日米の注目経済指標:9月米小売売上高は前月比プラスの可能性
*13:53JST 日米の注目経済指標:9月米小売売上高は前月比プラスの可能性
11月24日-28日発表予定の経済指標予想については以下の通り。■25日(火)午後10時30分発表予定○(米)9月小売売上高-8月実績は前月比+0.6%関税賦課の影響は消えていないが、個人消費の明確な減退を示唆するデータは少ないため、9月も前月比プラスの可能性が高い。■25日(火)午後10時30分発表予定○(米)9月生産者物価コア指数-8月実績は前年比+2.8%参考となる8月実績は前年比+2.8%で市場予想を下回った。9月についてはインフレの一段の緩和を示唆するデータが乏しいため、上昇率は8月実績と同水準となる可能性がある。■25日(火)日本時間26日午前0時発表予定○(米)11月CB消費者信頼感指数-予想:93.310月実績は94.6で9月実績の95.6から低下し、4月以来の低水準。将来的な雇用機会の確保と関税による物価上昇の持続に対する懸念が残されているようだ。11月については雇用増加に対する期待は低下していること、インフレ持続が警戒されていることから、10月実績をやや下回る可能性がある。■28日(金)午前8時30分発表予定○(日)10月失業率-予想:2.6%参考となる9月実績は2.6%。就業者数は6834万人で前月比+24万人。完全失業者数は前月比+2万人。足元の雇用情勢は特に悪化していないため、10月の失業率は9月と同水準となる見込み。○その他の主な経済指標の発表予定・26日(水):(NZ)NZ準備銀行政策金利・28日(金):(日)10月鉱工業生産、(加)7-9月期国内総生産
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2025/11/22 13:53
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NYの視点:米12月FOMC前で最後の9月雇用統計:失業率が4年ぶり高水準で12月利下げ確率は上昇
*07:51JST NYの視点:米12月FOMC前で最後の9月雇用統計:失業率が4年ぶり高水準で12月利下げ確率は上昇
米国労働統計局(BLS)が発表した9月非農業部門雇用者数は前月比+11.9万人と、予想+5.1万人を上回る伸びを記録し4月来で最大の伸びを記録し労働市場の底堅さが示唆された。ただ、8月分は―0.4万人と、+2.2万人からマイナスに下方修正された。過去2カ月間で合計3.3万人の下方修正となる。また、同月失業率は4.4%と、予想外に8月4.3%から上昇。21年10月来で最高に達した。労働参加率は62.4%と、62.3%から予想外に上昇し5月来で最高。週平均労働時間は34.2と予想に一致した。不完全雇用率(U6)は8.0%と、8.1%から低下した。平均時給は前月比+0.2%と、予想以上に鈍化。6月来で最低の伸びにとどまった。一方、前年比では+3.8%と、予想を上回った。より最新の労働市場状況となる米先週分新規失業保険申請件数(11/15)は22万件と、予想22.7万件を下回った。10月中旬来の低水準で大きな増加は見られず労働市場が堅調なあらたな証拠となった。ただ、失業保険継続受給者数(11/8)は197.4万人と予想195万人を上回り21年11月以降4年ぶりの高水準を記録した。失業した労働者があらたな職を見つけるのにより時間がかかる可能性が示唆された。モルガンスタンレーのエコノミストは9月の雇用の伸び加速を受け、12月連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ見通しを撤回し、据え置き見通しに修正した。しかし、短期金融市場では、失業率や失業保険継続受給者数(11/8)が4年ぶり高水準に達したことを受け、逆に利下げ確率が上昇した。12月FOMC前の雇用統計は9月分のみとなる。現状の労働状況を把握し、12月利下げの可能性を探るために、引き続き民間の雇用関連指標に注目される。
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2025/11/21 07:51
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金相場の反転は? サンワード証券の陳氏
*16:46JST 金相場の反転は? サンワード証券の陳氏
皆さん、こんにちは。今回は、金についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『先週のNY金(12月)は、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利下げ観測が後退する中、週末に大幅安となったものの、週間ではなお上昇した』と伝えています。続いて、『週明け17日のNY金は、ドル高や米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利下げ期待の後退が重しとなり3営業日続落した』と伝え、『前週末比19.70ドル安の4074.50ドル。複数のFRB高官が今月に入り、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げに対して慎重な姿勢を相次いで表明していることが引き続き重石となった。ただ、下げ幅は限定的だった。今週は、FOMC議事要旨(10月28、29日開催分)の公表や、米政府機関の一部閉鎖の解除に伴う雇用統計が20日に発表される』と説明しています。そして、『9月雇用統計の市場予想は、非農業部門就業者数の増加幅が8月の2万2000人から数万人になると見込まれているが、依然として水準は低く、市場予想通りであれば、雇用の減速が明白となり、12月の利下げ見通しが高まろう。金相場も反転する可能性が高いだろう』と考察しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の11月19日付「金相場の反転は?」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
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2025/11/20 16:46
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NYの視点:米FOMC議事要旨(10月分)、大半の参加者が12月据え置き支持、ドル指数200DMA突破で一段高の可能性
*07:40JST NYの視点:米FOMC議事要旨(10月分)、大半の参加者が12月据え置き支持、ドル指数200DMA突破で一段高の可能性
米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した前回10月連邦公開市場委員会(FOMC)での議事要旨で、大多数の当局者が12月利下げに否定的な考えを示したことが明かになった。同時に、「数人が利下げに反対した」ことも明らかになった。米労働統計局は10月分の雇用統計の発表を中止。労働市場の減速を理由に利下げを継続してきたが、現状不透明で、様子見を望む委員が増えると見られる。11月雇用統計も12月FOMC後の発表と、雇用統計の発表が不足し、政策判断は困難となる。また、FRB高官の見通しは依然、大きく相違している。12月利下げを巡り、数人のメンバーは利下げに慎重で政策据え置きを支持。他のメンバーは今後のデータ次第で、判断してく姿勢。一方、12月も保険で0.25%の利下げが必要との見解もある。ミラン理事は引き続き0.5%利下げを主張すると見られる。12月利下げが見送られる可能性が強まったことに加え、たとえ、12月FOMCで0.25%の利下げが決定したとしても、少なくとも2メンバーの反対票が想定されるタカ派利下げとなる可能性が高い。トランプ大統領は引き続き利下げ要請し、パウエルFRB議長に加え、ベッセント米財務長官にまで圧力を強めた。短期金融市場での12月利下げ確率も30%を割り込み、ドル指数は100を突破。200日移動平均水準(DMA)も上抜けており、一段高の可能性がある。◇2025 FOMCメンバーの12月会合での予想パウエルFRB議長ウィリアムズ米NY連銀総裁:指標次第バーFRB理事ボウマン米連邦準備制度理事会(FRB)副議長:0.25%利下げコリンズ米ボストン連銀総裁:据え置きクック理事グールズビー米シカゴ連銀総裁:指標次第ジェファーソンFRB副議長:指標次第ミランFRB理事:0.5%利下げムサレム米セントルイス連銀総裁講:据え置きシュミッド米カンザスシティ連銀総裁:据え置きウォラーFRB理事:0.25%利下げ
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2025/11/20 07:40
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ドル円今週の予想(11月17日)サンワード証券の陳氏
*17:45JST ドル円今週の予想(11月17日)サンワード証券の陳氏
皆さん、こんにちは。今回は、ドル円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、今週のドル円について、『米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ見通し後退から、堅調に推移しそうだ』と述べています。続いて、『FRBが12月9、10日の次回米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利の引き下げを見送るとの観測が広がっている』と伝え、『利下げで景気を刺激するとインフレ加速を招くとの懸念から、FRB高官が相次いで据え置き支持を示唆。米政府機関の一部閉鎖が解除されても重要物価統計は発表されておらず、追加利下げへの慎重な見方が強まっている』と説明しています。また、『過去最長の43日間で政府閉鎖は終了し、9月分の雇用統計は20日に発表される予定だが、10月分の米消費者物価指数(CPI)は発表されない公算が大きい。一連の高官発言を受け、市場の利下げ観測も後退している』と述べています。一方、『日本銀行の植田和男総裁は13日、政策判断で重視する基調的な物価上昇率について、物価安定目標である「2.0%に向けて緩やかに上昇している」との見解を示した。日銀は10月29、30日の金融政策決定会合で、6会合連続で政策金利を据え置いた』と伝えています。陳さんは、『利下げしにくくなったFRBと、利上げしにくくなった日銀の対比から、ドル買い・円売りが優勢となりそうだ』。ドル円の今週のレンジについては、『152.00円~156.00円』と予想しています。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の11月18日付「ドル円今週の予想(11月17日)にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
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2025/11/19 17:45
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南アフリカランド円今週の予想(11月17日)サンワード証券の陳氏
*16:47JST 南アフリカランド円今週の予想(11月17日)サンワード証券の陳氏
皆さん、こんにちは。今回は、南アフリカランド円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、今週の南アフリカランド円について、『格付けの引き上げを受けて堅調に推移しそうだ。今週の南アフリカ中銀会合では、利下げが予想されているが、弱材料にはならないだろう』と述べています。続いて、『南アフリカは12日、インフレ目標を従来の3-6%から3%プラスマイナス1%ポイントに引き下げた。25年ぶりの調整となり、即日実施される』と伝え、『これで今週20日の南アフリカ中銀会合では、利下げする余地が整ったといえよう』と述べています。次に、『格付け会社S&Pグローバルは14日、南アフリカの外貨建て長期ソブリン格付けを「BBマイナス」から「BB」に引き上げた。格上げは約20年ぶりで、成長見通しの好転、財政見通しの改善、国営電力会社エスコムの業績好転に伴う偶発債務の減少を根拠に挙げた』と伝えています。また、『南アフリカ政府は13日、2036年または40年の五輪・パラリンピック招致を目指すと発表した』と伝え、『南アフリカのケープタウンは過去に04年大会の招致に臨んだが、投票で3位に終わり実現せず。今回の招致に成功すれば、アフリカ大陸初の五輪開催となる。ケープタウンは世界的な観光地としての知名度の高さから、開催候補地としてより現実的な選択肢と見られている。南アフリカは1995年のラグビーワールドカップ(W杯)、2003年のクリケットW杯、そして10年にはサッカーW杯を成功させている』と解説しています。南アフリカランド円の今週のレンジについては、『8.70円~9.00円』と予想しています。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の11月18日付「南アフリカランド円今週の予想(11月17日)にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
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2025/11/19 16:47
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中国の第15次5カ年計画の建議に見る政治経済の転換(2)【中国問題グローバル研究所】
*10:29JST 中国の第15次5カ年計画の建議に見る政治経済の転換(2)【中国問題グローバル研究所】
◇以下、中国問題グローバル研究所のホームページ(※1)でも配信している「中国の第15次5カ年計画の建議に見る政治経済の転換:成長のナラティブから安全保障を基軸とした統治へ(1)【中国問題グローバル研究所】」の続きとなる。※この論考は11月6日の<The Political-Economic Turn in China’s 15th Five-Year Plan Proposal: From Growth Narratives to Security Governance>(※2)の翻訳です。III. 台湾の戦略的・制度的リスク回避とサプライチェーン主権このように戦略がシフトする中、台湾はインド太平洋地域において、安全保障を基軸とする統治と開かれた制度が持つレジリエンスがせめぎ合う最前線の実験場となっている。中国政府は主権の問題と見なしているが、国際社会の多くは、対立する統治モデルの耐久試験だと捉えている。そのため台湾の戦略は国家の存続を超え、開かれた制度と技術的専門性が、安全保障を掲げる強大な競争相手の引力に耐えられるかどうかの試金石となる。台湾にとって、中国の安全保障重視への転換は、分断や譲歩ではなく制度的リスク回避とサプライチェーン主権の必要性を高めている。台湾政府は、経済地理、技術的非対称性、強制手段が交錯する戦略的環境で舵取りをしている。中国政府が安全保障のロジックを強化すれば、台湾の行動範囲を狭めるだけでなく、台湾の制度上の優位性(法の支配の信頼性、テクノロジーの透明性、同盟と整合する規制枠組み)を活用して信頼できる経済・安全保障構造に加わろうとする動きを後押しすることになる。台湾の重要性は、中国の安全保障化された発展型国家を模倣することではなく、規制面での差別化とバリューチェーンに不可欠な存在になることにある。つまり、半導体で主導権を確立し、強靭なサプライチェーンガバナンスを制度化し、インド太平洋・欧州全域で戦略的パートナーシップを拡大することだ。これはイデオロギーによる連携ではなく機能的な主権であり、半導体エコシステム、重要インフラ、サイバーセキュリティ、人材交流、データガバナンス全体にレジリエンスを組み込むことである。台湾は規模で競うのではなく、システムの信頼性と明朗な制度で勝負している。二極化するインド太平洋地域で、究極の戦略的通貨は規模ではなく信頼性だ。中小国が二者択一の圧力に直面するこの地域で、台湾政府の姿勢は第三の道を体現している。それは、開放されていながら安全保障を確保する道であり、国際社会に組み込まれていながら主権を手放さない道だ。課題は、技術的資産と民主的正当性を、地域にとって恒久的に意義あるものへと転換することだ。戦略的同調だけでなく、統治能力と規範をともに構築する中でこれを行う。中国が安全保障を基軸とした現代化を体系化する中、台湾は対抗するビジョン(透明性のあるイノベーション、信頼される接続性、制度的多元主義)を明確にして運用化するとともに、そうしたビジョンをルール化、標準化し、協調安全保障体制に転換する必要がある。IV. 地域への影響:日本、ASEAN、そして安全保障の波及効果この方針転換は地域に重大な影響をもたらす。新興国にとって、中国との関与には制度的な整合性と安全保障上のゲート設定がますます必要となっている。多国籍企業にとっては、市場参入は単なる商業的選択ではなく政治的立場の表明となる。小国にとっては、中国の存在は資本や貿易だけでなく、規範、制度、安全保障上の動向にも影響する。日本はすでに対応している。中国が自らの位置付けを安全保障優先の現代国家に転換する中、日本政府は同盟中心の戦略、技術連合、重要サプライチェーンの強化、制度的レジリエンスにさらに注力している。中国のシフトによって、日本の「安全保障・テクノロジー・同盟関係の三位一体」が加速し、日米の経済安全保障協力が深まっている。一方、東南アジア諸国ではより重層的な対応が見られる。中国との関係はもはや純粋に経済的な問題ではなく、安全保障を外部に握られることにもなる。その結果、ASEANの中堅国は選択的関与という道を取っている。つまり貿易や生産では関係を維持しつつ、デジタルガバナンス、重要インフラ、新技術の導入においては統制を強化している。これはイデオロギー的なリスク回避というより、制度の二極化という状況下で自律性を維持するための現実的な選択だ。V. 新たなKPI(重要業績評価指標)を掲げる体制:政治的・制度的実績第15次5カ年計画の建議は、技術官僚的なロードマップではなく、中国の統治モデルの憲法的宣言として読むことができる。現代化は数値的拡大ではなく、統制・安定・政治的指揮という枠組みで語られる。中国は自らを新興市場の巨人というより安全保障を重視する主権国家と位置付けており、長期的な競争と制度の自衛に備えている。中国と主要国との競争はもはや「どこが速く成長するか」ではなく、どの体制が逆境に耐え、指揮系統を統制し、テクノロジーを支配し、ナラティブの権威を維持できるかという問題になっている。これは国際秩序の今後を再定義するものであり、インド太平洋地域で舵取りをする国々にとって構造的な課題だ。中国の道筋は、現代化が開放性や市場ではなく、レジリエンス・隔離・中央集権的政治権力で規定される未来を示唆している。今後の見極めのポイントは、世界がこのモデルを受け入れるかどうかだけでなく、中国が複雑な地政学的リスクや国内問題の圧力に直面し、断片化した世界経済で長期的な競争が予想される中で、このモデルを維持できるかどうかにある。成功の基準はGDPの数字ではなく、安全保障を基軸とする中国の現代化が、恐れなきイノベーションと、市場の信認なき繁栄を実現し、相互の開放がないままでも世界に影響力を行使できるかどうかにある。要塞型の安定と柔軟なバイタリティとの間に未解決のまま横たわる緊張が、中国の次の10年とそれを取り巻く地政学的構図を決定づけることになるだろう。要するに、第15次5カ年計画は単なる発展計画ではなく、中国が21世紀をどう生き延びようとしているのか、そしてその方針に地域がどう適応すべきと考えているかを宣言したものなのだ。2025年 中国共産党 第20期中央委員会第4回総会(4中総会)(写真:新華社/アフロ)(※1)https://grici.or.jp/(※2)https://grici.or.jp/6871
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2025/11/19 10:29
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中国の第15次5カ年計画の建議に見る政治経済の転換(1)【中国問題グローバル研究所】
*10:23JST 中国の第15次5カ年計画の建議に見る政治経済の転換(1)【中国問題グローバル研究所】
◇以下、中国問題グローバル研究所のホームページでも配信している(※1)陳建甫博士の考察を2回に渡ってお届けする。※この論考は11月6日の<The Political-Economic Turn in China’s 15th Five-Year Plan Proposal: From Growth Narratives to Security Governance>(※2)の翻訳です。10月28日、新華社は「国民経済・社会発展第15次5カ年計画の策定に関する中共中央の建議」の全文を配信した。国際的な混乱が加速し、国内でも複雑な逆風が吹く中で公表されたこの建議で、中国政府は自国の発展状況に関する政治的見解を示している。産業の高度化や技術的自立から国家安全保障に至るまで、構造的課題に対する指導部の認識を示し、今後5年間の望ましい統治の道筋を概観している。ただし、改革・成長・効率が中国発展のナラティブを支えていた過去40年間と比べると、この文書には顕著な軌道修正が表れている。経済拡大は依然として重要ではあるものの、政治的安全保障、制度的安定、技術的主権、言説支配よりも下位に置かれるようになった。言い換えると、中国の現代化はもはや成長実績だけで測られるのではなく、国家が安全保障を統制し、秩序を維持し、統治システムを動揺から守れるかどうかで評価される。これは戦術的調整ではなく、地政学的競争の激化、国内の構造的緊張、そして国家安全保障を広い視点で捉えようとする時代の中で築かれた統治哲学を制度化するものだ。I. 成長よりガバナンス:安全保障のロジックの優位建議の文言自体、示唆に富む。「安全保障」「自立」「質の高い発展」「統治」といった言葉が目を引く一方で、「改革」「市場」「開放」など、かつて主流だった表現は安全保障の文脈の中に組み込み直された。並行する政策(プラットフォーム経済の是正、データセキュリティ法、反スパイ法の施行、輸出管理体制の再構築)からは、経済、資本、テクノロジーを国家安全保障ガバナンスという柱と一致させる明確なロジックが見て取れる。これは単なる発展方針の転換ではなく、安全保障を中心とした現代化と制度的ナラティブの登場であり、長期にわたる体系的な競争に備えるものだ。この転換は突発的でも偶発的でもない。国外からの戦略的圧力、国内経済の調整、そして中央集権体制の持続に対する指導部の信念が重なった結果だ。この枠組みの中では、経済成長は基盤ではなく手段である。体制のレジリエンス、政治的安全保障、戦略的持続性を実現する手段であって、それ自体が目的というわけではない。第14次5カ年計画からの重要な転換点として、成長目標や所得水準、2035年の数値目標はあえて明記されなかった。国外のアナリストは「中進国」の一人当たり所得としてよく2万5000米ドルという数字を引用するが、中国政府はそのような目標を明文化しなかった。中国の政治言語において、省略は意図的なものだ。中国政府は不確実性を認識しており、政治的余地を制約しかねない実績指標を拒否した上で、数値的な説明責任よりもナラティブの主権を優先している。内需、双循環、テクノロジーの進歩といった経済のテーマは残しつつも、政治的ロジックは市場の信認から国家の統制へとシフトした。不動産サイクルに起因する家計のバランスシート圧迫、地方財政の制約、社会福祉負担の偏り、若年層の雇用ミスマッチ、民間部門の不安定な景況感など、構造的摩擦は根強い。市場のダイナミズムに代わって導入されたのは、「国家戦略」「産業指針」「科学技術のブレークスルー」だ。しかし、こうした置き換えは政治化のリスクを高める。今では従来の効率指標より、政策へのアクセス、セキュリティ指定、サプライチェーンに組み込まれることが重視視されるようになった。II. 発展技術戦略からリスクガバナンスへこうした環境下でテクノロジーは再定義され、生産性の原動力だったものが、国家安全保障とイデオロギー統一の手段になった。重視されるのは単にイノベーションを起こすだけではなく、技術的従属を回避することだ。自律性は競争力であると同時に生き残るための力になる。イノベーションは、安全保障が確保された政治的境界内で起こす必要がある。国家が求めるのは新たなテンセントやアリババではなく「ボトルネックの排除」であり、これはダイナミズムを犠牲にしてでも実現しなければならない。したがって、「開放」という言葉は残されているが、その使い方は変化している。新たなモデルは選択的、保護的、主権中心であり、グローバルに参画しつつも防衛上の境界と体制の隔離は維持する。「世界から学ぶ」と同時に、「世界を選別する」ようになったのだ。中国はかつて「成長+効率」を国力の基盤としていたが、今では「統制+安定」を重視している。正当性は発展の実績から安全保障の実績へとシフトしている。これは守りでもあり自己主張でもある。中国政府は自らが「100年に一度の重大な世界的変化」の決定的局面にあると見ている。この変化の中で、外部環境は以前ほど寛容ではなくなり、サプライチェーンの信頼性は低下し、技術協力は政治利用され、地政学的な不信感がはびこるようになった。国家は今や、経済サイクルに従って政治を律するのではなく、政治的安全保障の基準を満たすために経済を律するようになった。グローバル化は条件付きとなり、武装化され、選別され、選択的なものとなった。これは事後的な危機管理ではなく、中国が統治のロジックを体系的に再設計したことを示す。中国政府はその場しのぎで動いているわけではない。レーニン主義的な組織統制、技術産業の主権獲得、安全保障優先の統治に根差した体制の維持という理論を運用しているのだ。実際、これによって中国の道筋は長期にわたる「要塞型の現代化」、つまり中央集権による政治の指揮、イノベーションチェーンの隔離、世界との選択的な関与というパラダイムに沿ったものになる。中国政府は自給自足に回帰するというより、安全保障回廊(資本チャネル、信頼できる技術パートナー、同盟関係によって選別された供給網、政治的に選別された情報フロー)を通じた開放を描こうとしている。これは、長期化する制度的対立を見据えた現代の権威主義的レジリエンスを示すものだ。「中国の第15次5カ年計画の建議に見る政治経済の転換:成長のナラティブから安全保障を基軸とした統治へ(2)【中国問題グローバル研究所】」に続く。2025年 中国共産党 第20期中央委員会第4回総会(4中総会)(写真:新華社/アフロ)(※1)https://grici.or.jp/(※2)https://grici.or.jp/6871
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2025/11/19 10:23
注目トピックス 経済総合
NYの視点:米雇用状況引き続き冴えず
*08:05JST NYの視点:米雇用状況引き続き冴えず
米政府機関再開に伴い経済指標も少しずつ発表されている。労働統計局がウェブ上で発表した先週分新規失業保険申請件数(10/18)は23.2万件と、9月の中旬から水準はあまり変わらず。失業保険継続受給者数(10/18)は195.7万人と8月来の高水準となった。ただ、労働市場が急速に減速している証拠ではない。一方、調整前の週ベースの申請件数では増加が見られる。特に、ワシントンDC、ヴァージニア州、メリーランド州での増加が目立つ。チャレンジャー・アンド・クリスマスの10月人員削減数が加速したこともすでに明らかになっている。民間のADPが発表した民間部門雇用者数の11月1日までの4週にわたる週平均は2500人減少だった。前回10月25日までは、11250人の減少だった。労働市場は引き続き冴えないが、前回からは大幅回復で、新規雇用も増えていることが指摘されている。ADPによると、10月の新規に採用された従業員は全従業員の4.4%を占めた。前年の3.9%から加速。通常、雇用の加速は、消費や経済動向に連動していたが、最近は必ずしもそうとは言えない。退任した従業員のポジションを新たな従業員が埋めたことがその原因のひとつになっている可能性が一部で指摘されている。雇用の回復とは言えないと懐疑的見解も少なくない。
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2025/11/19 08:05
注目トピックス 経済総合
NYの視点:米11月NY連銀製造業景気指数は1年ぶり高水準、労働市場持ち直した可能性も示唆、ADPで確認へ
*07:47JST NYの視点:米11月NY連銀製造業景気指数は1年ぶり高水準、労働市場持ち直した可能性も示唆、ADPで確認へ
米11月NY連銀製造業景気指数は+18.7と、10月+10.7から低下予想に反し上昇し、昨年11月以降1年ぶり高水準となった。2カ月連続のプラス。11月3日から10日の間に調査は実施された。政府機関再開により11月の指標として初めての指標のひとつとなった同指数は経済が堅調な証拠となった。重要項目の新規受注や出荷の著しい伸びが指数を押し上げ。強い需要で雇用も改善した。物価は低下基調にあるものの、引き続き高止まりとなった。平均労働時間は7.7と年初来で最高となった。3カ月ぶりのプラスと、労働市場の持ち直しの可能性も示唆された。一部、連邦準備制度理事会(FRB)高官が労働市場よりもインフレ対処に焦点を置きたいとしている見解を後押しする結果となった。明日18日には民間指標となるADP週次雇用者の暫定数が発表されるため、労働市場の最新の状況をさらに確認していく。◇米11月NY連銀製造業景気指数:18.7(10月:10.7)新規受注:15.9(3.7)仕入れ価格:49.0(52.4)販売価格:24.0(27.2)出荷:16.8(14.4)雇用:6.6(6.2)受注残:-5.8(-3.9)週平均就業時間:7.7(-4.1)入荷遅滞:7.7(3.9)在庫水準:6.7(-1.0)6か月先景況指数:19.1(30.3)仕入れ価格:62.5(65.0)販売価格:41.3(43.7)新規受注:23.3(34.9)出荷:23.3(31.6)入荷遅滞:1.0(5.8)在庫水準:8.7(7.8)受注残:1.0(5.8)雇用者数11.9(7.5)週平均就業時間:5.8(9.7)
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2025/11/18 07:47