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注目トピックス 日本株 エイシアンスタ Research Memo(7):財務健全性を優先し無配ながら、将来的な還元に期待 ■株主還元策配当について、ASIAN STAR<8946>は直近5年間は実施していない。当面は有利子負債の圧縮をしつつ積極的にアジア事業を展開する計画であることから、利益還元を行わないことに対して、弊社では財務健全性の観点から適切な方針と評価する。ただ、2021年12月期は各利益が黒字転換を見込んでいるなど収益性が向上し、中・長期的には利益のさらなる積み上げが予想されるため、将来的な還元実施については期待できると弊社は考える。(執筆:フィスコ客員アナリスト 大川 勇一郎) <ST> 2021/09/21 15:27 注目トピックス 日本株 エイシアンスタ Research Memo(6):21年12月期業績は期初予想据え置きだが、上方修正の余地あり ■今後の見通し1. 2021年12月期業績の見通しASIAN STAR<8946>の2021年12月期の連結業績は、売上高で前期比76.2%増の3,446百万円、営業利益で90百万円、経常利益で89百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で69百万円と期初計画を維持している。期初段階からコロナ禍の業績に与える影響が不透明だったことから売上を保守的に見込んでおり、下期もコロナ禍の影響が完全には排除できない先行き不透明な状況を踏まえて上方修正せず業績の推移を保守的に見守る方針を堅持している。もっとも、墨田区の一棟マンションを1件販売用不動産に振り替えたことから、この物件が売却されれば大幅な売上増加が期待できよう。(1) 不動産販売事業自社ブランド「グリフィンシリーズ」マンション販売事業を縮小したため、それに代わる収益源として中古の収益不動産及び居住用不動産の仕入を積極的に進めている。不動産仲介会社、信託銀行などの不動産仕入情報ルートの拡大に取り組むとともに、購入者ニーズを的確に捉えた商品の仕入に注力している。こうしたことから2021年12月期通期の売上高・営業利益は増収増益を見込む。今後の不動産販売物件の仕入れに伴い、有利子負債が増加していくことも考えられるが、市場金利が低位安定して推移していることから同社の資金調達にとっては有利な金融環境であるといえよう。また、墨田区の保有マンションについて固定資産から販売用不動産に財務諸表上の振替が行われていることから、下期も保有マンションの売却を進めていき、売却価格によっては収益の上振れが見込めると弊社は見ている。(2) 不動産管理事業同社の自社マンションブランド「グリフィンシリーズ」は、横浜・川崎エリアに特化したドミナント戦略による供給展開を行ってきたため、エリア集中による賃貸管理業務の効率化が図られている。それによって、マンションレンタカーサービスや入居者コミュニティサイトの開設など独自の入居者サービスの提供が実現しており、 横浜・川崎エリアで不動産管理会社における顧客満足度で高い評価を得ている。このような競争優位性と知名度を活かして、当該エリアにおいて賃貸不動産の管理業務受託件数の増加と売上収益の安定的な成長が見込めることなどから2021年12月期通期の売上高・営業利益は増収増益を予想する。(3) 不動産賃貸事業稼働率が低下した中国での投資不動産のコンバージョン事業からは撤退したため事業の効率化が図られ利益率の向上が期待できる。2021年12月期通期の売上高・営業利益は増収増益の見込み。(4) 不動産仲介事業中国のゼロコロナ政策による市況回復を受け子会社上海徳威グループの売上高、営業利益ともに好調を維持しているため、2021年12月期通期で増収増益が期待できる。(5) 投資事業コロナ禍による経済活動の鈍化に伴い投資を抑制していることから、2021年12月期通期も売上高、営業利益ともに横ばいになると予想されるが、中国企業との戦略提携など具体的に進展が見られるため中長期的には売上高、営業利益の回復が見込める。市況回復と買収した上海徳威グループの好調で中期経営計画は順調な進捗状況2. 中期経営計画の進捗状況と今後の見通し同社は2020年12月期よりスタートした中期経営計画の基本方針として、事業基盤である不動産サービス事業を強化拡大するとともに、付加価値創造事業分野と位置付けた5分野(生活・娯楽(ライフスタイル)、医療・健康(ヘルスケア)、教育(エディケーション)、観光(インバウンド)、エネルギー(再生可能エネルギー))の成長企業とのコラボレーションによるアジア展開を推進し、同社の企業規模の拡大・収益力の向上を目指している。重点施策としては、上海地産グループ、遠東宏医院集団有限公司、海南太禾股控集団有限公司の3社との戦略的提携が挙げられる。日本における高い付加価値を誇る事業分野として同社は医薬品、医療機器にフォーカスし、遠東宏医院集団有限公司、海南太禾控股集団有限公司と中国国内で本格的な事業展開を行う予定であったが中国国内でのコロナ禍により前者との戦略提携に関する具体的協議は中止となったものの、後者との提携は継続しており海南島紅旗国際健康産業タウンプロジェクト開発に関する覚書に調印した(2020年12月11日)。9月9日には、泛華金融ホールディングスグループに所属する広東泛華藍十字健康管理有限公司と医療健康サービス分野で提携を始めた。泛華金融ホールディングスグループの顧客に対して日本の高水準の医療健康サービスを提供することが目的で、具体的には、訪日健康診断・先進医療治療・医療ツーリズム等のコーディネートサービスの提供を計画している。投資事業としては、中国における不動産事業拡大を目的として、上海徳威グループの買収を2020年12月22日に完了した。2021年12月期より連結子会社化しているこれら3社の業績は好調で連結業績に寄与する。2021年12月期第2四半期までの進捗状況については、おおむね順調に進んでいるものと評価され、コロナ禍の収束により下期には市況が回復すると想定しており、前期比で売上高及び各利益の大幅な増加が見込まれる。特に、不動産販売事業においては一棟レジデンスマンションやリゾート地の売却により、大幅な増収増益を見込んでいる。また、買収した上海徳威グループの売上高及び各利益を上乗せすると当初計画に近い業績が見込めるだろう。コロナ禍を機に浸透しつつある在宅ワークが今後も増加していけば、今までのように東京都心部への人口集中といった流れも止まる可能性がある。こうした市場環境の変化が起これば、東京都民の移住先として人気が高い横浜・川崎エリアに事業基盤を持つ同社は戸建住宅販売や賃貸マンション仲介で強みを発揮できるだろうと弊社は見ている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 大川 勇一郎) <ST> 2021/09/21 15:26 注目トピックス 日本株 エイシアンスタ Research Memo(5):自己資本比率とD/Eレシオが改善し財務基盤の安定感が増す ■業績動向3. 財務状況と経営指標ASIAN STAR<8946>の2021年12月期第2四半期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比574百万円減少の2,998百万円となった。主な要因は、販売用不動産に計上されていた板橋区一棟マンションの売却によるもの。流動資産は現金及び預金が394百万円減少し、受取手形及び売掛金が44百万円増加した。固定資産は投資不動産が625百万円減少した。主な要因は販売用不動産への振替によるもので、下期も所有物件の売却による益出しを行っていくものと考えられる。負債合計は前期末比635百万円減少の1,322百万円となった。主な要因は有利子負債が470百万円、未払金が146百万円それぞれ減少したことによるもの。また、純資産は前期末比60百万円増加の1,675百万円となった。主に親会社株主に帰属する四半期純利益38百万円の計上によるもの。経営指標を見ると、自己資本比率は前期末の45.2%から55.9%に大幅に上昇し、有利子負債の減少によりD/Eレシオが同0.59倍から0.29倍に低下し、財務基盤は改善傾向となっている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 大川 勇一郎) <ST> 2021/09/21 15:25 注目トピックス 日本株 エイシアンスタ Research Memo(4):不動産販売事業での一棟マンション販売が増収に寄与 ■業績動向2. 事業セグメント別動向(1) 不動産販売事業ASIAN STAR<8946>の2021年12月期第1四半期は戸建ての売上件数の減少に伴い売上高が伸び悩んだものの、第2四半期に入って板橋区一棟マンションの販売を1件行ったことにより売上高が大きく改善し、売上高は前年同期比74.6%増の825百万円、営業利益は前年同期の8百万円の営業損失から黒字転換し、43百万円となった。(2) 不動産管理事業2021年12月期第1四半期に引き続き前期末に取得した子会である上海徳威房地産経紀有限公司、上海優宏資産管理有限公司、上海徳庫伊投資管理有限公司の3社(以下、上海徳威グループ)の売上が新たに含まれ、売上高は前年同期比44.2%増の285百万円、営業利益は同14.8%増の68百万円となった。(3) 不動産賃貸事業コロナ禍による経済活動の鈍化に伴い投資不動産の稼働率が低下し、売上高が前年同期比13.2%減の216百万円となった一方で、経費削減により、営業利益は同21.5%増の37百万円となった。(4) 不動産仲介事業2021年12月期第1四半期に引き続き前期末に取得した子会社上海徳威グループの売上が新たに含まれていることから、売上高は前年同期比151.9%増の304百万円、営業利益は同96.8%増の84百万円となった。(5) 投資事業コロナ禍による経済活動の鈍化に伴い投資を抑制していることから、売上高は前年同期比83.1%減の2百万円、営業利益は同92.9%減の1百万円となった。(執筆:フィスコ客員アナリスト 大川 勇一郎) <ST> 2021/09/21 15:24 注目トピックス 日本株 エイシアンスタ Research Memo(3):21年12月期第2四半期累計の営業利益は大幅な黒字に転換 ■業績動向1. 2021年12月期第2四半期累計業績の概要ASIAN STAR<8946>の2021年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比54.9%増の1,633百万円と大幅な増加に転じ、営業利益は59百万円、経常利益で65百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は38百万円と各利益は増益となり大幅な黒字に転換した。コロナ禍に伴いオフィスや商業施設の需要減少による空室率の上昇がみられること、収束時期に見通しが立たない現状による消費マインドへの影響など不動産業界にとって良好な事業環境とは言い難いが、 同社は不動産管理事業を事業領域の中心に据え、不動産販売事業の業容拡大、及び主力事業に関連する不動産仲介事業、不動産賃貸事業のさらなる収益向上に取り組んできた。(執筆:フィスコ客員アナリスト 大川 勇一郎) <ST> 2021/09/21 15:23 注目トピックス 日本株 エイシアンスタ Research Memo(2):横浜・川崎エリアで戸建分譲とマンション販売、不動産管理事業などを展開 ■事業概要1. 事業内容ASIAN STAR<8946>の事業セグメントは、不動産販売事業、不動産管理事業、不動産賃貸事業、不動産仲介事業、投資事業の5つの事業セグメントで開示されており、2021年12月期第2四半期累計の売上高構成比で見ると不動産販売事業が50.0%を占める主力事業となっており、次いで不動産仲介事業が19.0%、不動産管理事業が17.3%を占めている。不動産賃貸事業は13.6%、投資事業は0.1%となった。売上高の半分を占める不動産販売事業は期によって物件売却の有無により売上変動が大きくなる傾向にあるが、不動産管理事業、不動産賃貸事業、不動産仲介事業の3事業で連結業績の半分を占めており、不動産販売事業の売上変動が連結業績に過度に影響を及ぼしにくいバランス型のセグメント構造である。同社が、継続的かつ安定的に成長できる事業基盤の構築を目指し、不動産管理事業等の「ストック型フィービジネス」を強化してきた結果といえよう。各セグメントの内容は以下のとおり。(1) 不動産販売事業不動産販売事業の主力は、新築戸建てと収益マンションの販売事業である。同社は、「お客様へ新たな価値を提供できる喜びと感謝の気持ちを忘れずに、人と社会の幸せに貢献する」という企業理念のもと、横浜・川崎エリアを中心に「アステール」ブランドで新築戸建てを販売している。また、自社ブランド「グリフィンシリーズ」で横浜・川崎エリアに集中して収益マンション、居住用マンションの販売を行っており、2020年12月31日までに合計4,731戸を分譲してきた※。加えて、リゾート開発事業にも着手した。和歌山県南紀白浜や静岡県熱海市など各リゾート地で戸建の開発販売を目指し、2019年に全国に約24,000平方メートルの土地を取得のうえ開発を開始している。※分譲の多くはASIAN STARが手掛けており、過去に分譲した物件については、同社の連結子会社である(株)グリフィン・パートナーズが主に売買仲介と賃貸仲介を行っている。(2) 不動産管理事業不動産管理事業の主力は、「グリフィンシリーズ」マンションを含む約4,000戸の賃貸マンションの管理事業である。同社は、横浜・川崎エリアに集中して「グリフィンシリーズ」ブランドを中心とする収益マンションを延べ104棟4,731戸(2020年12月31日現在)供給してきた経緯があり、集金代行、更新事務代行、設備の点検・清掃・修繕など賃貸管理業務を受託するとともに、管理物件の入居者が退去する際には原状回復工事やバリューアップを目的としたリフォーム工事を受注している。契約不動産オーナーの資産価値の「維持・継続」と「更なる向上」を念頭に置いた管理業務が評価され、横浜・川崎エリアのマンション管理会社のなかで顧客満足度第1位を獲得している。また、上海においては連結子会社である柏雅酒店管理(上海)有限公司が駐在員向けのサービスアパートメント運営管理事業を行っている。(3) 不動産賃貸事業同社は、マンション、事務所及び駐車場等を所有または賃借し、これらを賃貸または転貸する不動産賃貸事業を行っている。連結子会社である陽光智寓(香港)公寓管理有限公司及び上海陽光智寓公寓管理有限公司は、中国において中古の建物を借上げ、ワンルームマンションにコンバージョンを施し賃貸するワンルーム賃貸事業を行っていたが、現在は撤退している。(4) 不動産仲介事業連結子会社であるグリフィン・パートナーズは、横浜・川崎エリアで知名度のある自社グリフィンブランドと全国ネットワークのアパマンショップブランドで不動産売買及び不動産賃貸借に係る仲介事業を行っている。また、連結子会社である上海徳威房地産経紀有限公司は、中国で不動産売買及び不動産賃貸借に係る仲介事業を行っている。(5) 投資事業連結子会社であるASIAN STAR INVESTMENTSは、上記事業とのシナジー効果が見込める事業や今後の成長が見込まれる新たな事業への投資事業を行っている。事業基盤の不動産管理事業を堅守しつつ、中国事業でさらなる成長を目指す2. 同社の特長同社は1979年の創業当時から、横浜・川崎エリアを地盤として自社マンションブランド「グリフィンシリーズ」の開発・販売を主力とする不動産販売ビジネスを手掛けてきた。「グリフィンシリーズ」ブランドの収益マンションの供給実績は、延べ104棟4,731戸(2020年12月31日現在)にのぼる。2008年にリーマンショックに伴う信用収縮を原因とした不動産市況の悪化により急激な業績悪化を経験したため、2011年から不動産販売事業の規模を縮小しつつ、これまで自社で販売を手掛けて建物の細部まで熟知している「グリフィンシリーズ」マンションの不動産管理事業を収益の柱に育てるとともに、徳威企業発展控股有限公司との資本業務提携を締結して中国事業を開始した。現在では不動産管理事業を中心とした不動産総合サービスを事業の柱とすることで事業基盤の確立を進め、安定的で、堅実な収益体系を構築できており、中長期的成長を積極的に模索して、中国において医薬品、医療機器などの動産輸出事業に進出を検討している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 大川 勇一郎) <ST> 2021/09/21 15:22 注目トピックス 日本株 エイシアンスタ Research Memo(1):横浜と上海を中心に事業展開する不動産会社、21年12月期は黒字の見込み ASIAN STAR<8946>は、1979年に神奈川県で創業した不動産会社で、創業以来長年に渡って自社マンションブランド「グリフィンシリーズ」の開発・販売を主力事業とする不動産販売ビジネスを展開してきたが、現在は収益、居住用マンションの販売、不動産管理及びその関連事業を行う総合不動産サービス企業へと転換してきた。1. 2021年12月期第2四半期累計業績の概要2021年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比54.9%増の1,633百万円と大幅な増加に転じ、営業利益は59百万円、経常利益で65百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は38百万円と各利益は増益となり大幅な黒字に転換した。主な要因は、不動産販売事業において一棟マンションの販売による売上寄与と中国子会社の好調な業績が挙げられる。2. 2021年12月期業績の見通し2021年12月期の連結業績は、売上高で前期比76.2%増の3,446百万円、営業利益で90百万円、経常利益で89百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で69百万円と期初計画を維持している。期初段階から新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)が業績に与える影響が不透明であり、下期もその状況が続く可能性もあることから業績見通しについては保守的に見ている。3. 成長戦略について2020年12月期よりスタートした中期経営計画の基本方針として、事業基盤である不動産サービス事業を強化拡大するとともに、付加価値創造事業分野と位置付けた5分野(生活・娯楽(ライフスタイル)、医療・健康(ヘルスケア)、教育(エディケーション)、観光(インバウンド)、エネルギー(再生可能エネルギー))の成長企業とのコラボレーションによるアジア展開を推進し、同社の企業規模の拡大・収益力の向上を目指している。特に、医薬品、医療機器にフォーカスし、海南太禾股控集団有限公司と海南島紅旗国際健康産業タウンプロジェクト開発に関する覚書に調印し戦略提携関係を築いている。直近では9月9日に、広東泛華藍十字健康管理有限公司と、医療健康サービス分野における戦略提携覚書を締結した。4. 株主還元策足元は財務健全性を優先しているため無配ながら、2021年12月期において黒字転換を見込んでいることから、弊社では将来的な還元実施に期待できると見ている。■Key Points・2021年12月期第2四半期累計の営業利益は大幅な黒字に転換・2021年12月期業績は期初予想据え置きだが、上方修正の余地あり・付加価値創造事業分野で中国企業と合弁会社設立し、新たな収益機会を創造する(執筆:フィスコ客員アナリスト 大川 勇一郎) <ST> 2021/09/21 15:21 注目トピックス 日本株 サイバーコム Research Memo(8):成長投資と業績水準のバランスを見ながら安定配当を継続していく方針 ■株主還元策サイバーコム<3852>は配当の基本方針について、「将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、『安定した配当』を継続して実施していく」としている。内部留保資金については、今後の成長に向けた人財投資や生産性向上投資、新製品及び新事業創出のための研究開発投資やM&A等に活用し、経営基盤の強化を図っていく方針となっている。ここ数年の配当金と配当性向の推移としては、業績の拡大とともに増配を続けており、配当性向は20%~30%台で推移している。2017年12月期は9ヶ月変則決算のため配当性向が32.7%とやや高くなっているが、12ヶ月換算で見るとおおむね25%前後と試算され、同社が目安としている配当性向としては20%台後半の水準になると思われる。2021年12月期の1株当たり配当金は前期比2.0円増配の20.0円(配当性向28.0%)と連続増配を予定している。■SDGsと環境経営への取り組みについて同社は、社会の一員としてその責務を果たすため、コンプライアンス遵守の徹底はもとより、CSR活動やSDGsといった事業活動や企業活動を通じて、様々な社会の課題解決に向けた取り組みを実施している。また、地球環境問題が社会問題化するなかで、環境保護への取り組みを企業として推進するため「けやきの環境方針※」を2004年に制定し、環境マネジメント活動に取り組んでいる。具体的な取り組みとしては、紙使用量の削減(各種書類の電子化やWeb会議の導入等によるペーパレス化)、ごみの削減(リサイクル可能製品の利用、ごみの分別徹底)、電気使用量及びCO2排出削減(職場環境の改善を行いながら節電)、ガソリン使用量の削減(エコドライブの推進、公共交通機関の利用、オンライン営業の活用等)などについて目標を設定し、その達成に向けた取り組みを継続している。※同社の創業地である宮城県の県木にちなんで「けやきの環境方針」と名付けた。「け」は継続的改善、「や」は優しさの追求、「き」は綺麗な地球、の頭文字を取っている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) <YM> 2021/09/21 15:18 注目トピックス 日本株 サイバーコム Research Memo(7):3ヶ年中期計画では収益性を維持しながら持続的成長を目指す ■今後の見通し2. 3ヶ年中期計画サイバーコム<3852>は、3ヶ年中期計画「サイバーコムビジョン2023~増収増益の継続~」を2021年度からスタートしている。基本方針として、1) 満足度の追求、2) サービス提供型ビジネスへの転換、3) 戦略的投資による拡大、4) 本部制活用による効率化、の4点に取り組むことで持続的な収益成長を目指していく。(1) ソフトウェア開発事業ソフトウェア開発事業については、「リモートワークでの生産性向上と品質確保」「サービス提供型ビジネスに向けた大型プロジェクトと高収益プロジェクトの拡大」を成長戦略として掲げた。分野別の強化ポイントは以下の通りとなる。a) 通信ソフトウェア開発通信ソフトウェア開発では、5G/ローカル5G関連の需要拡大に対応して技術者の増強・育成を図っていくことに加えて、通信基盤の仮想化・マイグレーション※への対応強化、超高速モバイルIP制御対応、IoT技術領域の拡大などが今後の戦略テーマとなる。特に、5G基地局やコアネットワーク装置については、今後カバーエリアの拡大とともに機能強化も進むことから、当面は開発プロジェクトも増加傾向が続く見通しとなっている。※システムの移行作業のこと。さらに、NTTとNECが世界進出を目指して次世代高速移動通信網のネットワーク装置に関する共同開発を行うことを発表しており、NECグループを主要顧客としている同社にとっても追い風となる可能性がある。2020年まで世界の基地局市場はファーウェイ、エリクソン、ノキアの3社で7~8割のシェアを占める寡占市場となっており、日系企業のシェアは2%前後にとどまっていた。ただ、トップシェアだったファーウェイの製品について、米国を中心に先進国で調達を取りやめる動きとなり、6G以降の基地局に関してはNEC-NTT連合が世界シェアを獲得する好機となっている。同社の通信インフラ向け売上高は、既に5G関連の開発需要増加で拡大基調に転じているが、今後、NEC-NTTによる次世代製品の開発が本格化すれば、同社の関連売上高も一段の拡大が期待できることになり、その動向が注目される。b) 制御ソフトウェア開発制御ソフトウェア開発では、ロボット技術を応用した最先端分野への挑戦と、車載システムのなかでもCASEやMaaS等の先進技術が要求されるモビリティ分野への展開に注力していく。自動車分野においても自動運転技術の実現には高速無線通信技術が必要となるため、同領域で高い技術開発力を持つ同社にとって活躍余地は大きいと弊社では見ている。c) 業務ソフトウェア開発業務ソフトウェア開発では、クラウド技術者の増強(AWS、Microsoft Azure)やAI(画像認識、予測)・RPA技術者の増強による受注能力の拡大に加えて、ECサイト保守運用の高付加価値化やIoT技術をベースとしたDX(デジタルトランスフォーメーション)対応技術の高度化に取り組むことで、成長を目指していく。特に、需要が旺盛なクラウド関連やIoTソリューションに対応していくための技術者の採用・育成が成長の鍵を握るものと見られる。また、DX化が遅れている公共分野についても潜在需要が大きいことから、注力分野として位置付けている。(2) サービス事業サービス事業における成長戦略としては、「新しいビジネスモデルの確立」と「ストックビジネスの拡大」をテーマに掲げている。a) SIサービスSIサービスのうちサーバ/ネットワーク構築分野では、多様化するクラウド基盤(AWS、Microsoft Azure、仮想化等)への対応力を強化していくこと、サイバーセキュリティ技術やネットワーク仮想化技術の高度化に取り組み、構築系技術者の増強を図ることで、高成長を継続していく。運用・保守分野では、運用設計技術者の増強とRPA活用による効率化の推進を図っていく。また、評価検証サービス分野では、プロトコルを含む次世代通信規格への対応(5G、Wi-Fi6)やテスト自動化支援ツールの活用による効率化などに取り組んでいく。b) 自社プロダクト自社プロダクトでは「Cyber Smartシリーズ」や「楽々セキュアコネクト」「Cyber Position Navi」など自社プロダクトの拡販に注力していく。販売戦略としては、オンラインによる提案型営業やプロモーション施策(Web広告、SEO対策、ダイレクトメール)による認知度向上と新規リードの獲得に取り組んでいくほか、アライアンスの推進や地方拠点、グループ会社との連携なども図りながら導入件数を拡大していく。一方、開発面では市場ニーズを捉えた魅力的な商品の開発や、ニーズに応じた柔軟なカスタマイズ、多様な機能拡張、利便性向上、プロダクト連携、テレワーク対応などをテーマに顧客視点に立った開発を進めていく方針だ。今回の中期経営計画では具体的な経営数値目標は打ち出していないものの、人財投資など戦略的な投資も進めていくことから、売上高は1ケタ台後半の成長、営業利益率は5~6%台の水準を維持して増収増益を継続し、ROEで10%以上の水準を目標にしているものと思われる。また、SDGsへの取り組みについても強化していく方針で、環境経営など様々な活動を加速させている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) <YM> 2021/09/21 15:17 注目トピックス 日本株 サイバーコム Research Memo(6):コロナ禍の影響を見極める必要があることから、期初計画を据え置く ■今後の見通し1. 2021年12月期業績見通しサイバーコム<3852>の2021年12月期の業績は、売上高で前期比5.3%増の14,400百万円、営業利益で同2.7%増の850百万円、経常利益で同0.8%増の850百万円、当期純利益で同4.2%増の572百万円と期初計画を据え置いた。第2四半期までの通期計画に対する進捗率は売上高で51.5%、営業利益で63.2%と計画を上回っているものの、コロナ禍が続くなかで、今後開発プロジェクトの着手もしくは拡大を予定している案件について、中断あるいは延伸される可能性が出てきているためだ。特に、コロナ禍が長引くことでマイナスの影響を受ける業界に関しては、2021年に予定していたIT投資を先送りする動きが出てくるリスクがあると見ている。一方、費用面では下期にイベント出展費用や研修費用等の経費が一部増加するものの、そのほかはコロナ禍におけるリモートワーク体制の継続により、当初計画よりも抑制される可能性が高い。2021年12月期の基本方針として、「『ビジネス改革!』~オンライン時代の対応力強化~」を掲げ、インサイドセールス及びデジタルマーケティングの強化により、成長分野での新規受注や新規顧客の開拓に取り組んでおり、その成果も一部出始めている。下期のソフトウェア開発事業の売上動向については、5G関連や製造業・流通業向け開発案件が引き続き好調に推移する見通しとなっているほか、金融向けについても過去に生命保険会社向けに開発したシステムのノウハウの横展開が進みつつあり、下期の回復が見込まれる。また、前期からの減少傾向が続いていた車載向けについても売上はほぼ下げ止まっており、今後は自動運転を中心としたCASE関連の受注拡大に取り組むべく、顧客と協業しながら技術力の向上を図っていく考えだ。サービス事業の売上動向については、5G基地局の評価検証サービスが好調に推移するほか、クラウド移行、セキュリティ対策案件などSI案件も堅調な推移が見込まれる。また、自社プロダクトについても「Cyber Smartシリーズ」製品や「楽々セキュアコネクト」の着実な成長に加えて、「Cyber Position Navi」の売上貢献が期待される。費用面では、技術者不足解消に向けた積極的な新卒及び中途採用の強化による人財確保や、オンライン研修及び技術教育の高度化による人財育成に加え、会社の信頼性向上に向けたセキュリティ対策強化、働き方改革の推進に向けた関連費用の増加を見込むと同時に、その他の経費に関しては抑制していく方針だ。(1) 営業対応力の強化重点施策の1つ目である営業対応力の強化では、「新しい営業手法の確立と徹底的な効率化」「スピード、先回り営業による大型・高収益プロジェクトの受注獲得」に取り組んでいる。「新しい営業手法の確立と徹底的な効率化」としては、インサイドセールス(電話やメール、Web会議システム等での営業)とフィールドセールス(訪問型営業)の役割とKPIを明確にして協働しながら、営業の生産性向上を図っていくことに加えて、新サービスやコンテンツをメニュー化し、自社Webサイトに公開していくことで、新規リードの獲得に取り組んでいる。また、同社では新たな取り組みとして、2021年7月より管理本部に「営業部」と「営業推進室」を新設した。インサイドセールスからフィールドセールスへの効率的な橋渡しや、全体の方向性を決定する組織となり、各事業本部の営業部隊と連携を図ることで、営業の生産性をさらに向上させる。また、「スピード、先回り営業による大型・高収益プロジェクトの受注獲得」では、需要が拡大している分野を早期に情報収集し、提案型営業により受注を獲得していくほか、チャットツールを活用した商談のスピード化やメルマガ配信によるプッシュ型営業により、新規受注の獲得に取り組んでいく。(2) 人財育成と確保人財の育成と確保に関しては、中長期的な成長を図っていく上でも重要な経営課題として継続的に取り組んでいる。5Gや自動運転など先進技術を用いたシステム開発案件を多く受注していくために、スペシャリスト人財(開発と構築が両方ともできるハイブリッド技術者、専門特化技術者)の増強と、技術者研修の拡充並びに高度化(プロジェクト管理、階層別、コミュニケーション&ネゴシエーション研修等)に取り組んでいる。新入社員教育に関しては、実践教育の拡充による研修内容の高度化、未経験者教育の実践(研修期間の延長)、入社1年目から3年目までのフォローアップ研修(毎年)などを行っている。2020年12月期はコロナ禍で新卒社員の研修がオンライン研修となったため研修期間が例年よりやや長期化したが、2021年12月期は前年の経験を活かして、オンライン研修期間も短縮できており、新入社員の早期戦力化につながっている。2021年春の新卒社員数は122名(前年比4名増)と過去最高の採用数となり、2022年春もほぼ同様の人員を採用する予定だ。また、外注パートナーとのリレーション強化や新規パートナーの開拓も着実に進んでおり、受注能力の拡大に取り組んでいる。働き方改革については、引き続き残業時間の削減や有給休暇の取得促進、多様な働き方を支える制度(在宅勤務の拡充、テレワークの推進、短縮勤務、育児・介護休業)の充実、サイバーコムキャリアアドバイザー制度(入社3年目までの社員をサポート)、オフィス環境の改善、モチベーションアップ施策(サイバーコムアワード表彰等)などに取り組んでいる。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) <YM> 2021/09/21 15:16 注目トピックス 日本株 サイバーコム Research Memo(5):ソフトウェア開発事業、サービス事業ともに伸長し、会社計画を上回る増収増益 ■業績動向1. 2021年12月期第2四半期累計業績の概要サイバーコム<3852>の2021年12月期第2四半期累計の売上高は前年同期比8.2%増の7,423百万円、営業利益は同28.1%増の537百万円、経常利益は同26.6%増の542百万円、四半期純利益は同40.5%増の371百万円と半期ベースで過去最高業績を更新し、期初会社計画に対しても売上高、利益ともに上回って着地した。コロナ禍が続くなかで、企業のシステム投資は慎重な姿勢が続いているものの、インサイドセールス及び技術者による現場営業を強化し、既存顧客を中心としたリピート受注の確保に努めるとともに、新規顧客の獲得や需要拡大が見込まれる成長分野に向けた提案活動を積極的に推進してきたことが増収増益につながった。売上面では、主力のソフトウェア開発事業が5G関連を中心とした通信ソフトウェア開発の伸長により、前年同期比8.9%増と2期ぶりに増収に転じたほか、サービス事業もSI案件の受注増加並びにプロダクト品の着実な成長により、同6.6%増と増収基調が続いた。営業利益は、増収効果による利益増で133百万円、出張旅費の減少や各種イベントの実施延期による経費のシフトによる増益で16百万円となり、外注費の増加や新入社員の研修費用増加などを吸収して増益となった。また、前年同期は特別損失として新型コロナウイルス感染症対策費用40百万円を計上したため、四半期純利益の増益率は経常利益よりも大きくなっている。会社計画比の上振れ要因としては、5G関連のソフトウェア開発及び評価検証サービスのほか、製造業向け業務ソフトウェア開発、クラウドへの移行案件等が想定を上回って伸長したこと、イベント出展費用等の経費が一部下期にシフトしたことなどが挙げられる。5G関連のソフトウェア開発、評価検証サービスが好調2. 事業セグメント別動向(1) ソフトウェア開発事業ソフトウェア開発事業の売上高は前年同期比8.9%増の5,842百万円、営業利益は同13.9%増の939百万円となった。制御ソフトウェア開発の落込みを、通信ソフトウェア開発や業務ソフトウェアの伸長によりカバーした。分野別の動向を見ると、通信ソフトウェア開発は、売上高で前年同期比55.2%増の1,561百万円、営業利益で同40.6%増の215百万円と大幅増収増益となった。通信端末等のその他通信向けの売上高は同26.4%減と低調だったものの、5Gのコアネットワーク装置開発案件を中心に通信基盤向けが同95.0%増の1,318百万円と大きく伸長し、収益増に貢献した。制御ソフトウェア開発は、売上高で前年同期比16.3%減の1,247百万円、営業利益で同4.2%減の214百万円と減収減益となった。半導体製造装置やOA機器向けの開発案件が増加したものの、車載用開発案件でコロナ禍の影響や一部内製化の動きが継続していることもあり同28.8%減の634百万円と2期連続で落ち込み、減収減益要因となった。一方で利益面では、生産性向上や経費削減効果等により若干の減益にとどまっている。業務ソフトウェア開発は、売上高で前年同期比5.7%増の3,033百万円、営業利益で同13.9%増の509百万円と2期ぶりに増収増益に転じた。業界別売上動向を見ると、生命保険会社向けの大型開発案件が2020年12月期第1四半期で終了したことにより、金融業界向けが同6.0%減と減少基調が続いたものの(第2四半期だけで見ると同3.0%増と5四半期ぶりに増収に転じる)、製造業向けが同36.0%増、流通業向けが同37.5%増、公共向けが同10.7%増とそれぞれ伸長したことが増収増益要因となった。製造業向けではCRMシステムや顔認証システム、多言語連携システム等の開発案件を受注し増収に寄与した。また、流通業向けではECサイト構築案件が増加した。(2) サービス事業サービス事業の売上高は前年同期比6.6%増の1,567百万円、営業利益は同1.5%増の238百万円となった。SIサービス(サーバ/ネットワーク構築、保守・運用、評価検証サービス)において、社会インフラ及び金融系を中心とした仮想化やクラウドへの移行案件、セキュリティ対策案件、ネットワーク構築案件のほか、5G基地局の評価検証サービスが好調に推移した。また、自社プロダクトである「Cyber Smartシリーズ」製品は、コールセンター構築や年間保守料の増加などにより好調に推移し、クラウドVPNサービス「楽々セキュアコネクト」も、リモートワーク需要の拡大が続くなかで、手軽かつ安全にリモートワーク環境を構築できるサービスとして中小企業向けを中心に堅調に推移した。2020年7月に販売を開始した位置情報ソリューション「Cyber Position Navi」については、オフィスのフリーアドレス化や物流センターでのトラック運行管理など様々なソリューションを提案しており、引き合いも徐々に増えている。無借金経営により財務の健全性は高い3. 財務状況と経営指標2021年12月期第2四半期末における資産合計は前期末比349百万円増加の10,058百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が66百万円減少した一方で、短期貸付金(富士ソフト向けCMS※貸付金)が398百万円増加した。また、固定資産では減価償却の進展により有形固定資産が31百万円、ソフトウェアが11百万円減少し、投資その他の資産が36百万円増加した。※CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)とは、企業グループ全体の資金の状況を可視化し、資金の無駄遣いの防止や、資金の不足・不正など、資金に関わる様々なリスクに対応するための管理システムを言う。CMSを活用することにより、親会社は、企業グループ全体の資金を一元的に管理することが可能になり、資金効率の向上や内部統制の強化を図ることができる。負債合計は、前期末比122百万円増加の4,346百万円となった。主な変動要因を見ると、流動負債では未払費用が35百万円減少した一方で、買掛金が73百万円、未払法人税等が98百万円増加した。また、固定負債では退職給付引当金が105百万円増加した。純資産は前期末比227百万円増加の5,712百万円となった。配当金の支払及び親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、利益剰余金が227百万円増加した。経営指標を見ると、無借金経営であり自己資本比率は前期末の56.5%から56.8%に上昇、流動比率についても健全な水準の目安となる200%を上回って推移している。現金及び預金の水準は8億円強となっているが、CMS貸付金を含めると32億円強と増加基調が続いており、財務の健全性は高いと判断される。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) <YM> 2021/09/21 15:15 注目トピックス 日本株 サイバーコム Research Memo(4):通信分野における高度な技術開発力を基盤とした高品質サービスが強み ■会社概要3. サイバーコム<3852>の強みと主要顧客、事業リスクについて(1) 同社の強み同社の最大の強みは、創業来培ってきた通信分野を基盤とした高度な技術開発力と、高品質なサービスを提供していることが挙げられる。特に顧客の現場レベルから出てきたニーズをくみ取り、求められる要件に対してプラスアルファの成果物を提供することで顧客から高い評価を受け、リピート受注につなげている。また、既存顧客からの口コミによって新規顧客の開拓にもつなげている。ここ数年は、車載システムの組込みソフトウェアや企業の業務支援システムの開発が伸長してきたが、次世代通信規格の需要拡大により本来の基盤技術である通信分野が急速に伸長しており、クラウド導入支援などSIサービス等の受注も拡大するなど、事業領域の拡大も進んでいる。また、業界大手の富士ソフトグループに属することで、独立系ソフト会社に比べて不況期においても経営の安定性があることも強みと言える。富士ソフトグループでは独立性を重んじているため、同グループへの売上構成比は2021年12月期第2四半期累計で4.7%と小さいものの、グループ内で積み重ねた通信技術を活かしたソフトウェア開発事業を分担・連携することで、グループ内のシナジーを享受している。さらに、外注先として協力企業のネットワークを構築していることも、業務量変動時における調節弁の役割を果たしており、収益性を維持しながら事業を拡大できているという点で強みとなっている。ここ数年、IT業界は慢性的な人材不足が続いており、同社においても人員を増やしてはいるものの、まだ十分とは言えない状況にある。人的リソースの不足分を協力企業の活用(人的リソースで800名超)によって解消し、売上成長につなげている。ここ数年は旺盛な需要に応えるため、外注を活用していたことから外注比率も上昇傾向が続いていたが、2020年12月期は売上高が減少したこともあり、前期比で若干低下している。IT業界では外注比率の上昇が利益率の低下につながるケースもあるが、同社の場合、外注比率が上昇しても営業利益率は5%台で安定して推移しており、付加価値の高い受注案件を増やしつつ、外注先を上手くコントロールしていることがうかがえる。外注先との関係では、新入社員を受け入れて自社の社員と同様の研修を行うなど、良好な関係を構築している。(2) 主要顧客2021年12月期第2四半期累計における主要顧客の売上構成比を見ると、主に通信用や車載向け制御用ソフトウェア開発を受注しているNECグループが33.1%と最大顧客となっている。次いで、日立グループが18.8%となり、上位2社で50%を超える水準となっている。(3) 事業リスク主な事業リスクとして、以下の点が挙げられる。まず、同社の主力事業であるソフトウェア開発の通信分野では、NTTグループなど大手の通信事業者が最終顧客となっており、通信事業者の設備投資動向によって受注が左右される点にある。なかでも主力分野である携帯電話網基地局システムや5Gコアネットワークシステムについては、2020年の5G商用化以降、通信事業者の投資拡大とともに開発プロジェクトも増加している。2022年頃までは、5Gの普及拡大並びに機能拡充とともに開発プロジェクトも増加傾向が続く見通しだが、普及が一段落した際には次世代の6G投資が始まるまで端境期に入る可能性がある。また、受託開発案件において不採算プロジェクトが発生するリスクが挙げられる。受託開発では要件定義の変更などで想定以上に工期が延伸したり不具合が発生することで、不採算プロジェクトとなるケースがある。同社はこうしたリスクを軽減するため、受注時の見積もり精度の向上やプロジェクト管理体制の強化に取り組んでおり、ここ数年は大きな不採算案件は発生していない。そのほか、旺盛な受注に対応するためのエンジニアの採用が予定どおり進まない場合に、採用コストや教育研修コストが増加するリスクがある。同社では人材不足を解消するため、2019年以降の新卒採用において未経験者も採用しており、新卒採用は2020年に118名、2021年に122名と2年連続で100名以上を採用した。新人研修は通常2ヶ月間実施して現場に配属されるが、未経験者の場合は3ヶ月の研修期間を要するため研修コストはかかるものの、教育研修を充実させることで早期の戦力化に取り組んでいる。また、中途採用については年間40名ペースで実施している。ソフトウェア受託開発業界では、IT業界のなかでも採用に苦戦する企業が多いが、同社は既述のとおり横浜だけでなく、仙台、新潟、東京、福岡、愛知などにも事業拠点を有しているため現地採用が可能で、同業他社と比べると優位点になっていると思われる。また、離職率(入社3年後)でも1ケタ台と業界平均より低くなっており、定期的なフォローアップ研修など教育面の充実に取り組んでいることが一因と考えられる。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) <YM> 2021/09/21 15:14 注目トピックス 日本株 サイバーコム Research Memo(3):ソフトウェア開発事業が売上高、利益の約8割を占める収益柱 ■会社概要2. 事業概要サイバーコム<3852>は、ソフトウェア開発事業とサービス事業を主力事業として展開しており、その他にファシリティ事業(不動産賃貸)を行っている。ここ数期間の売上構成比を見ると、ソフトウェア開発事業が全体の約8割、サービス事業が約2割と安定して推移しており、利益構成についてもほぼ同様の傾向となっている。(1) ソフトウェア開発事業ソフトウェア開発事業では、通信ソフトウェア、制御ソフトウェア及び業務ソフトウェア分野における受託開発や常駐派遣を行っている。受託開発では2次・3次請けの案件が大半だが、元請け企業とは長年の取引関係で構築した強固な信頼関係があり、案件の約7割をリピート受注で占めるなど顧客基盤が安定しているのが特徴だ。これは品質方針として掲げる「け・や・き」※の精神に基づき、通信技術で培ってきた高品質なソフトウェア開発力が、顧客から高く評価されている証左と言える。※同社が掲げている品質方針で、「け:検査の徹底、や:約束の厳守、き:機密の保持」を意味する。同社の創業の地、宮城県の県木に由来している。a) 通信ソフトウェア通信ソフトウェア分野では、高速性、安定性、信頼性が要求される無線通信システムや制御装置等の「通信基盤」分野の開発を主に行っている。具体的には、携帯電話網基地局(5G/LTE)/5Gコアネットワークやルータ/スイッチ、ネットワーク監視システムなどで、これらシステムの機能の一部を同社で受託開発している。これら通信インフラシステムの開発に関しては、機能ごとに受託開発先が決められており、高度な技術力だけでなく継続性に伴うノウハウの蓄積が重要となっている。このため、同社にとって安定した受注先となっている。そのほかにも情報通信端末や通信アプリケーション分野の開発も行っている。主要顧客はNECグループや日立製作所<6501>グループなどとなる。b) 制御ソフトウェア制御ソフトウェア分野では、自動車の制御に関わるECU関連やCASE関連などの車載システムのほか、半導体製造装置、OA機器などに組み込まれるソフトウェアの開発を行っている。主要顧客は、NECグループ(トヨタ自動車<7203>向け等)や東京エレクトロン<8035>グループ、リコー<7752>グループなど業界大手が多い。c) 業務ソフトウェア業務ソフトウェア分野では、企業向け業務システム、公共向けシステム、生命保険会社向けシステム、医療向けシステム、流通関連システム、エネルギー関連システム、ECサイト構築などのWeb系支援システムや業務支援ソリューションなど顧客ニーズに対応して幅広い開発を行っており、顧客も多岐にわたっている。(2) サービス事業サービス事業では、ソフトウェア開発事業で培った技術を基盤として、企業のネットワーク/サーバ構築や仮想化、クラウドの導入支援(AWS、Microsoft Azure)、保守・運用及び通信プロトコル等の評価検証を提供するSIサービスが売上の大半を占めている。また、オフィス電話ソリューション「Cyber Smartシリーズ」※1やクラウドVPNサービス※2「楽々セキュアコネクト」、位置情報ソリューション「Cyber Position Navi」など自社開発プロダクトの販売も行っている。※1 「Cyber CTI」(コールセンターシステム)、「Cyber IP-PBX」(IPネットワークを活用したPBX)、「Cyber Phone」(スマートフォンの内線化対応システム)など企業の通信料金や経費削減に寄与するサービスをオンプレミス版、クラウド版で提供している。※2 VPNサービスとは、通信事業者の公衆回線を経由して構築された仮想的な組織内ネットワークまたはそのようなネットワークを構築できる通信サービスのこと。企業内ネットワークの拠点間接続などに使われ、遠隔地の拠点においても自社ネットワーク内部の通信として利用できる。「Cyber Smartシリーズ」は、同社が持つ通信分野での高度な技術開発力を基盤として開発されたもので、企業のニーズに合わせてカスタマイズ対応できることが強みとなっている。中小企業向けを顧客ターゲットとしており、導入実績は2万ライセンスを超えている。また、2019年8月に販売開始した「楽々セキュアコネクト」は、既存の通信キャリアや通信装置の変更を必要とせず、同社の接続装置を設置するだけで簡単・安全にVPNサービスを利用できることが特徴となっており、リモートワークに取り組む企業が増えるなかで中小企業を中心に着実に導入件数が増加している。2020年7月に提供開始した「Cyber Position Navi」は、スマートフォンとビーコン(近距離無線通信を利用した位置特定技術)を活用することで屋内外の位置情報を把握し、動線履歴や二次元/三次元を問わない人の階層位置の把握等、あらゆるモノの可視化を行うことで業務の効率化を支援するクラウド型のサービスとなっており、物流分野を中心に様々な分野での活用が期待されている。(3) ファシリティ事業ファシリティ事業は、横浜本社ビル及び東神奈川ビルにおける不動産賃貸収入となり、「その他」セグメントとして開示しているが、売上高、利益ともに全体に占める比率は1%未満であり、業績への影響は軽微となっている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) <YM> 2021/09/21 15:13 注目トピックス 日本株 サイバーコム Research Memo(2):SIサービスや自社プロダクト販売などサービス事業へと領域を拡大 ■会社概要1. 会社沿革サイバーコム<3852>の創業は1978年12月で、宮城県仙台市にコンピュータメーカーのシステム開発を主体として設立された。当時は大手通信機器メーカーの開発部門に小規模ながらも常駐でエンジニアを派遣し、交換機等の通信ネットワーク装置のソフトウェア開発などに携わっていた。そこで通信分野のソフトウェア開発に関する技術を蓄積し、顧客先とも強固な関係を構築していく。ただ、事業規模はまだ小さく経営も安定していなかったため、事業拡大を目的に当時から取引関係にあった富士ソフトウエア(株)(現 富士ソフト)と資本提携し、富士ソフトウエアグループに参画、同グループで通信分野のソフトウェア開発を中心に業績を伸ばしていくことになる。2002年には富士ソフトのグループ戦略として、ソフトウェア受託開発子会社の集約化によるシナジー効果及びスケールメリットの追求を目的に、同社を含む4社が合併※し、事業基盤をさらに拡大した。同社の事業拠点は仙台、旧 サイバーコム(株)は横浜、ボスシステム(株)は新潟、有明システム(株)は熊本(現在は福岡)と拠点が異なる会社を統合したため、人的リソースの有効活用や採用力の強化にもつながり、同社の強みの1つとなっている。※株式会社ソフトウェア企画(現 同社)を存続会社として、サイバーコム、ボスシステム及び有明システムの3社を吸収合併し、サイバーコム株式会社に商号を変更。2007年6月にジャスダック証券取引所に株式上場を果たし(2015年2月に東証2部、2016年4月に東証1部に指定替え)、2010年以降はソフトウェア開発事業だけでなく、新たに自社プロダクトの販売やシステムインテグレーション(サーバ/ネットワーク構築、保守・運用、評価検証)などサービス事業にも展開し、第2の収益柱へと成長している。2021年6月末時点の従業員数は1,218名(前期末比103名増)で、事業拠点は横浜、仙台、新潟、東京、刈谷(愛知)、福岡の6拠点となる。また、外注先は主に関東圏にあり、人員ベースで800名を超えるリソースを確保している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) <YM> 2021/09/21 15:12 注目トピックス 日本株 サイバーコム Research Memo(1):ソフトウェア開発事業の伸長と経費抑制効果により、計画を上回るペースで進捗 ■要約サイバーコム<3852>は、富士ソフト<9749>を親会社とするシステム開発会社で、通信分野で培った技術力を基盤としたソフトウェア開発事業を主力に、SIサービスや自社開発プロダクトの販売などサービス事業も展開している。主要顧客はNEC<6701>グループで売上構成比の約3割を占める。1. 2021年12月期第2四半期累計業績の概要2021年12月期第2四半期累計(2021年1月~6月)の業績は、売上高で前年同期比8.2%増の7,423百万円、営業利益で同28.1%増の537百万円といずれも会社計画(売上高7,100百万円、営業利益430百万円)を上回り、半期ベースで過去最高を更新した。売上高は、主力のソフトウェア開発事業のうち、第5世代移動通信(以下、5G)のコアネットワーク関連を中心とした通信ソフトウェア開発が前年同期比55.2%増と大きく伸長したほか、業務ソフトウェア開発も同5.7%増と堅調に推移したことが増収要因となった。利益面では、増収効果に加えて、出張旅費の減少や各種イベントの実施延期による経費の減少などが増益要因となっている。また、インサイドセールス(ビデオ会議システムや電話、メール等を活用した営業手法)やWebサイトを活用した新規リードの獲得に取り組んでおり、その成果も収益の順調な拡大につながっているものと思われる。2. 2021年12月期業績見通し2021年12月期の業績見通しは、売上高で前期比5.3%増の14,400百万円、営業利益で同2.7%増の850百万円と期初計画を据え置いている。第2四半期までの通期計画に対する進捗率は売上高で51.5%、営業利益で63.2%と計画を上回っているものの、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)が長引くなかで、今後開発プロジェクトの着手もしくは拡大を予定している案件について、中断あるいは延伸される可能性が出てきているためだ。費用面では、下期にイベント出展費用等の経費が一部増加するものの、そのほかはコロナ禍におけるリモートワーク体制の継続により、抑制傾向が続くものと予想される。同社は引き続き成長分野並びに主要顧客での受注拡大、並びにWebサイトのコンテンツ充実やオンラインイベントへの出展などで新規リードを獲得し、収益拡大を目指していく。3. 成長戦略2023年12月期までの3ヶ年中期計画「サイバーコムビジョン2023~増収増益の継続~」で同社は成長戦略として、ソフトウェア開発事業では、「リモートワークでの生産性向上と品質の確保」「サービス提供型ビジネスに向けた大型プロジェクトと高収益プロジェクトの拡大」、サービス事業では「新しいビジネスモデルの確立」「ストックビジネスの拡大」を掲げ、営業の効率化も高めながら持続的な収益成長を目指す方針を打ち出している。新卒社員の採用数も年間120名前後と全従業員の1割程度の採用を今後も継続し、人財育成による開発能力の強化に取り組むことで、難易度の高い大型・高収益プロジェクトの受注を獲得していく考えだ。注力分野としては、5G関連や自動運転等のモビリティ分野のほか、DX化ニーズの強い公共分野にも注力していく。中期経営計画の具体的な経営数値目標は公表していないが、SDGsへの貢献や環境経営にも取り組みながら、収益性については営業利益率で5~6%、ROEで10%以上の水準を維持していくものと思われる。■Key Points・2021年12月期第2四半期累計業績は、ソフトウェア開発事業、サービス事業ともに伸長し、会社計画を上回る増収増益に・2021年12月期業績はコロナ禍の影響を見極める必要があり、期初計画を据え置く・3ヶ年中期計画「サイバーコムビジョン2023~増収増益の継続~」では収益性を維持しながら持続的成長を目指す(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) <YM> 2021/09/21 15:11 注目トピックス 日本株 ハウスドゥ Research Memo(8):配当性向30%以上を基本水準とする ■株主還元策ハウスドゥ<3457>は成長企業だが、配当金による株主還元を重視している。記念配当や好業績を反映して、2019年6月期まで5期連続で増配を行い、配当性向を引き上げた。しかしながら2020年6月期は、業績の悪化に伴い配当金19.0円、配当性向35.9%となった。2021年6月期は業績回復を反映し、配当金30.0円、配当性向を36.2%とした。なお、2022年6月期の1株当たり配当金は未定としているものの、中期経営計画では配当性向30%以上を基本水準としていること、1株当たり当期純利益予想が94.50円~118.13円であることから、計算上の1株当たり配当金は、配当性向30%をベースに換算すると28.35円~35.43円、35%をベースに換算すると33.07円~41.34円が予想される。なお、株主還元の公平性を意識した取り組みを進めるべく、2022年6月末日を基準日とする株主優待の実施をもって株主優待制度を廃止することを発表している。2023年6月期以降は、優待制度利用に要していた費用を30%以上としていた配当性向の基準を引き上げることで配当として還元する。■情報セキュリティ対策2018年2月より、情報セキュリティ対策の一環として、同社サイト内の全ページの通信を暗号化するセキュリティ対策「常時SSL化」を行った。これにより、第三者によるデータの盗聴・なりすまし・改ざんなどの危険性を回避する。2017年秋に金融機関と業務提携をしたことも、情報セキュリティ対策を重視しているゆえんである。最高技術責任者(Chief Technical Officer/Chief Technology Officer:CTO)を置いて、情報セキュリティ対策の強化を図っている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) <YM> 2021/09/21 15:08 注目トピックス 日本株 ハウスドゥ Research Memo(7):成長強化事業への積極的な投資効果により、2022年6月期も増収増益を見込む ■今後の見通し1. 2022年6月期の業績見通し2022年6月期における日本経済は、新型コロナウイルスワクチン接種が進み、経済活動は回復していくものと見られているものの、変異型ウイルスによる感染再拡大やウッドショックの影響など、依然として先行き不透明な状況にある。このような状況を踏まえてハウスドゥ<3457>は、2022年6月期の業績予想をレンジ形式で開示している。売上高は前期比0.2%増~13.8%増の39,100~44,438百万円、営業利益は同14.8%増~41.9%増の2,973~3,673百万円、経常利益は同11.4%増~39.2%増の2,800~3,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同14.3%増~42.9%増の1,848~2,310百万円を見込んでいる。成長強化事業への積極的な投資を継続することで収益拡大を目指すことに加え、堅調な住宅需要の下支えにより増収増益を見込む。なお、レンジ予想については、下限値をベースとして、経済活動の改善状況及び各種取り組みの効果を想定し、上限値を設定している。事業セグメントごとの業績予想は、レンジ予想のハウス・リースバック事業、金融事業、不動産売買事業と単一計画値のフランチャイズ事業、不動産流通事業、リフォーム事業、小山建設グループに分かれる。安定成長が見込まれるフランチャイズ事業に加え、ハウス・リースバック事業へ先行投資を継続することで事業拡大を図る。なお、不動産売買事業の業績予想値は他社の事業活動が活発化していることから、前期の好環境を前提としていない。また、レンジ予想の事業は、コロナ禍の影響の余波や外部環境の変化を勘案している。(1) フランチャイズ事業売上高で前期比6.8%増の3,563百万円、営業利益で同8.2%増の2,408百万円を見込んでいる。成長強化事業として、引き続き積み上げ型の安定的な収益確保を目指す。(2) ハウス・リースバック事業売上高で前期比19.4%~29.0%増の15,942百万円~17,228百万円、営業利益で同27.0%増~41.3%増の2,100百万円~2,335百万円を見込んでいる。継続的な広告宣伝・人材投資により、物件取得数で同24.0%~32.3%増の993~1,060件、累計保有物件数で527~532件を目指す。(3) 金融事業売上高で前期比13.0%減~7.5%減の952百万円~1,012百万円、営業利益で同31.4%増~110.6%増の100百万円~160百万円を見込んでいる。リバースモーゲージ保証事業では提携金融機関が1年間で2倍以上に増加し、個々の金融機関の活動も活発化していることから、引き続き同事業に注力することで、新規保証件数675~878件(前期は221件)、リバースモーゲージ保証件数1,237~1,440件(同562件)、保証残高10,688百万円~12,825百万円(同5,343百万円)へと拡大を目指す。一方、不動産担保融資事業は残高より質を重視するため、融資残高は7,600百万円(前期末は9,744百万円)へ縮小する計画である。また、事業性融資の需要に関しては、金融機関の法人向け融資と連携し、不動産の担保評価の範囲内で保証事業を進める方針だ。なお、不動産担保融資事業で獲得した資金は、ハウス・リースバック事業への投資に活用するとしている。(4) 不動産売買事業売上高で前期比25.2%減~2.1%増の10,936百万円~14,929百万円、営業利益で同20.4%減~16.9%増の861百万円~1,265百万円を見込んでいるが、他社の事業活動が活発化していることから、前期の好環境を前提としていない。取引件数は前期比23.4%減~9.0%増の544~774件を想定している。販売用不動産及び仕掛販売用不動産の期初在庫は前期水準を下回るものの、足元の売却が好調であることから、仲介事業と連携して仕入の強化を図る。そのほか、「買取パートナー制度」を拡大する方針である。「買取パートナー制度」とは、パートナーとなる不動産会社からの「良質な不動産情報」の提供を受け、同社が物件を買い取り、従来の仲介手数料(物件価格×3%+6万円)に加え、売却益の10%から最大40%相当の業務委託料を支払う制度である。金融機関の不動産融資に対する審査が厳しいことから、多くの不動産会社が良質な物件の買取チャンスを逃していることが背景にあるようだ。同様のスキームをフランチャイズ事業の加盟店と行っているが、対象を「買取パートナー制度」に応募する不動産会社に拡げ、事業機会の拡大を目指す。(5) 不動産流通事業売上高で前期比1.1%増の2,337百万円、営業利益で同4.6%増の623百万円を見込んでいる。ワンストップサービスの起点としてグループシナジーを生かす方針であるが、ハウス・リースバック事業などの成長強化事業へ人材を供給するため、微増の計画となっている。(6) リフォーム事業売上高で前期比9.4%増の2,972百万円、営業利益で同37.7%増の236百万円を見込んでいる。受注は回復傾向にあることから、仲介事業との連携を強化することで、中古リフォーム受注に繋げる方針だ。(7) 小山建設グループ売上高で前期比40.4%増の3,007百万円、営業利益で同47.9%増の189百万円を見込んでいる。地域に密着した基盤とグループシナジーを生かして、一層の仕入強化を図る。2022年1月に会社分割方式により持株会社体制へ移行する計画、商号を「And Doホールディングス」に変更へ2. 持株会社体制への移行同社は、2022年1月1日に、会社分割方式により持株会社体制へ移行することを発表した。これにより、グループガバナンスの強化、経営資源配分の最適化、次世代に向けた経営人材の育成のほか、機動的な組織体制構築の推進を目指す。また、同社の商号を「And Doホールディングス」に変更することも合わせて発表した。今後は住宅だけでなく、さまざまな不動産を手がけることを企図して、社名から「ハウス」を外している。同社を分割会社とし、ハウス・リースバック事業を残すものの、フランチャイズ事業はハウスドゥ住宅販売、不動産売買事業及びリフォーム事業はハウスドゥ・ジャパンに承継される。また、小山不動産を消滅会社とし、同子会社の不動産売買仲介事業をハウスドゥ住宅販売へ吸収分割し、不動産賃貸仲介・管理事業を小山建設が吸収合併する。(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) <YM> 2021/09/21 15:07 注目トピックス 日本株 ハウスドゥ Research Memo(6):2021年6月期は売上高が過去最高更新、経常利益は前期比46.4%増(2) ■ハウスドゥ<3457>の業績動向2. 財務状況と経営指標(1) 財務状況2021年6月期末の資産合計は57,306百万円と前期末比3,063百万円増加した。ハウス・リースバック事業における収益物件取得などにより有形固定資産が4,557百万円増え、たな卸資産が932百万円増加した。一方で、現金及び預金が2,454百万円、営業貸付金が1,199百万円それぞれ減少した。負債合計は44,429百万円と同1,765百万円増加した。有利子負債が476百万円、社債及び長期借入金等が2,304百万円増加した一方で、短期借入金等が1,828百万円減少した。この結果、純資産は12,877百万円と同1,298百万円増加した。安全性の比率は、流動比率が前期比5.4ポイント低下したものの、188.3%の高水準を維持した。また、自己資本比率は同1.1ポイント増の22.4%へ良化した。収益性については、増益率が増収率を上回ったことからROE(自己資本当期純利益率)が同4.2ポイント増の13.3%、ROA(総資産経常利益率)が同0.9ポイント増の4.5%、売上高営業利益率が同0.9ポイント増の6.6%へ改善した。(2) キャッシュ・フロー計算書2021年6月期における現金及び現金同等物の期末残高は、前期末比2,454百万円減の16,313百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローが12,696百万円の収入となった一方で、有形固定資産の取得14,457百万円により投資活動によるキャッシュ・フローが15,289百万円の支出となった。また、財務活動によるキャッシュ・フローは135百万円の収入となった。(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) <YM> 2021/09/21 15:06 注目トピックス 日本株 ハウスドゥ Research Memo(5):2021年6月期は売上高が過去最高更新、経常利益は前期比46.4%増(1) ■業績動向1. 2021年6月期の業績概要(1) 業績概要ハウスドゥ<3457>の2021年6月期の連結業績は、売上高が前期比18.7%増の39,037百万円、営業利益が同36.7%増の2,589百万円、経常利益が同46.4%増の2,514百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同56.9%増の1,616百万円となった。売上高は過去最高を更新し、経常利益は予想レンジ内で着地した。2021年6月期における日本経済は、コロナ禍の影響により厳しい状況が続いており、先行き不透明な状況が長期化している。一方で同社の属する不動産業界は、日銀の金融緩和政策継続や住宅取得支援政策を背景に、住宅需要は引き続き堅調に推移した。このような環境下において同社は、フランチャイズ事業では加盟店舗数拡大及びサービスの拡充に取り組んだほか、不動産売買事業では直営店エリアを中心とした販売用不動産の仕入強化に注力した結果、大幅増収増益で着地した。利益面では、売上総利益が前期比10.9%増となった一方で、積極投資により、成長強化事業を中心に人件費及び広告宣伝費が増加したものの、オンラインやデジタル活用により、その他販管費は効率的にコントロールできた。なお、経常利益増減要因の内訳については、増加要因として増収による売上総利益の増加(1,268百万円)、減少要因として人件費の増加(260百万円)、広告宣伝費の増加(162百万円)、その他販売管理費の増加(130百万円)があった。(2) 事業別動向2021年6月期は、経営資源の配分などで環境の変化に俊敏に対応した結果、流動化を抑制した影響で減収減益となったハウス・リースバック事業を除き、各セグメントは増収増益で着地した。特に、フランチャイズ事業及び金融事業は安定して推移し、不動産売買事業は好調を維持した。a) フランチャイズ事業成長強化事業であるフランチャイズ事業の売上高は前期比12.5%増の3,335百万円、営業利益は同23.5%増の2,226百万円と大幅に伸長した。集客や営業活動等にオンラインを活用したことにより、業務効率及び生産性が向上した。営業利益率は同5.9ポイント増の66.7%となった。また、新規加盟契約数は同9件増の142件、新規開店店舗数は140店舗となり、累計加盟契約店舗数は702店舗(2019年6月期は602店舗)と好調に推移した。b) ハウス・リースバック事業ハウス・リースバック事業の売上高は前期比12.2%減の13,356百万円、営業利益は同16.5%減の1,653百万円となった。新規取得物件数は同26.3%増の801件となったものの、期首の保有物件数が低水準であったことから売却件数は前期末比8.7%減の684件にとどまった。この結果、保有物件数は339件(前期末は217件)となり、賃貸用不動産として運用した。c) 金融事業金融事業の売上高は前期比8.6%増の1,094百万円、営業利益は同334.1%増の76百万円となった。リバースモーゲージ保証事業の新規保証件数は同52.4%増の221件、保証残高は同57.2%増の5,343百万円、提携金融機関数は25行(前期末は12行)と好調に推移した。一方、量より質を追求したことにより、不動産担保融資残高は同11.8%減の9,744百万円となった。d) 不動産売買事業不動産売買事業は住宅需要の活発な動きにより、売上高は前期比105.7%増の14,624百万円、営業利益は同217.9%増の1,082百万円と計画上限値を超える着地となった。グループシナジーを生かし、直営店エリアの仲介顧客ニーズに合った物件の仕入れ強化に注力したことにより、充実した商品在庫が順調に売却へと進み、取引件数は同112.6%増の710件となった。e) 不動産流通事業不動産流通事業の売上高は前期比2.6%増の2,311百万円、営業利益は同3.8%増の596百万円、仲介件数は同2.2%増の3,163件となった。成長強化事業への人員シフト及び強化エリアへの出店のため、3店舗を閉店した一方、グループシナジーによる業績向上が見込まれる沖縄エリアへ新規出店し、首都圏エリアへの出店を予定している。f) リフォーム事業リフォーム事業の売上高は前期比3.2%増の2,716百万円、営業利益は同48.4%増の171百万円となった。コロナ禍の影響により期初は低調であったものの、1回目の緊急事態宣言解除後は徐々に受注が回復した結果、契約件数は同9.4%増の1,836件、完工件数は同2.3%増の1,791件となった。g) 小山建設グループ連結子会社である小山建設グループの売上高は前期比3.4%増の2,141百万円、営業利益は同24.6%増の127百万円となった。賃貸管理及び収益不動産の安定収益を確保した。(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) <YM> 2021/09/21 15:05 注目トピックス 日本株 ハウスドゥ Research Memo(4):リバースモーゲージ保証事業を第三の柱に育成(2) ■事業概要(2) 高齢者の資金需要に対応する「不動産+金融」サービス高齢者は「住宅」という資産を所有しているものの、収入と支出が低水準にとどまっている。高齢者の持家率は60代が93.1%、70代以上も93.2%と極めて高い。一方で、公的年金以外に老後資金として2,000万円が必要との試算が出ているものの、高齢者の平均貯蓄額は2,284万円、中央値は1,515万円と、60%以上で貯蓄が2,000万円未満となっている。ハウスドゥ<3457>は、不動産ストックの流動化により資産を資金化することで資金を市場に還流させ、経済活性化の一翼を担うことを目的として、高齢者の資金需要に対応する「不動産+金融」サービスを提供している。このサービスにより高齢者は、自宅に住みながら老後の生活資金を得ることができるため、資金面で老後のQOLを向上させることができる。これらの高齢社会の問題に対し、同社は複数のソリューションビジネスを展開している。2013年10月には自宅を売却した後も住み続けられる「ハウス・リースバック」サービスを他社に先駆けて開始し、2016年7月には一時的な資金ニーズはあるものの自宅を売却するほどの金額を必要としない人向けに「不動産担保ローン」を、2017年10月には地域の金融機関と提携して自宅を担保に融資を受けられる「リバースモーゲージ保証事業」をスタートさせた。これらの幅広い商品ラインナップにより、多様な顧客ニーズに応える。a) ハウス・リースバック事業「ハウス・リースバック」サービスは、同社が住宅を買い取り、売主とリース(賃貸)契約を結ぶスキームである。持ち主は自宅を売却して資金を得た後も、愛着のある住居や地域で住み続けられるほか、資金の使途、年齢、収入、対象者、対象物件に制限がないうえ、住居の賃貸契約に保証人も不要である。同社は地域密着型の店舗網を展開していることに加え、不動産の査定や不動産売買、金融サービスのノウハウを有していることから、ハウス・リースバックに必要な機能をすべて自社の経営リソースでカバーできることが強みとなる。ハウス・リースバック事業は、買取時の事務手数料、毎月の家賃収入、売却時のキャピタルゲインと3種類の収益機会がある。物件は顧客から直接取得し、仕入額の約3%が買取時の事務手数料となる。取得翌月からは毎月家賃としてインカムゲインが発生し、年間で仕入額の約8%程度がリターンとして入る。売却時には、諸費用及び手数料別途で仕入額の15%程度のキャピタルゲインが発生する。一方で、ハウス・リースバック事業はストック型収益ビジネスであるため先行投資負担が重く、資金が固定化される。投資資金を借入金に依存すると、事業の急成長の持続と財務の安全性維持がトレードオフの関係になってしまう。このため、ストック型という性格は薄れるものの、財務体質の安全性を維持しながら事業規模も追うことを可能にするため、2018年6月期からハウス・リースバック保有資産の本格的なオフバランス化を始めた。再売買、処分売買、買取会社、ファンドへの売却を含めた売却売上高は、2018年6月期に前期比約2.5倍の4,235百万円、2019年6月期に同約3.0倍の12,622百万円に拡大した。これに伴い保有総額は、2018年6月期末の8,324百万円に対して2020年6月期末には3,410百万円、2021年6月期末は4,685百万円となっている。b) 不動産担保ローン不動産担保ローンのスキームは、融資の金利及び事務手数料などで同業他社と大差がない。ただし、同社のメインビジネスが不動産売買の仲介業であることから、不動産価格の査定に関しては質量ともに他社を凌駕するうえ、査定のスピードも速い。不動産担保融資残高は2017年6月期末に2,865百万円、2018年6月期末に5,587百万円、2019年6月期末に8,163百万円、2020年6月期末に11,045百万円と急速に拡大した。しかしながら、2021年6月期以降はより差別化を図れるハウス・リースバック事業に資金を振り向ける方針を掲げていることから、不動産担保融資残高は縮小傾向となる見込みである。c) リバースモーゲージ保証事業リバースモーゲージは、自宅を担保として融資を受けることができる金融商品の1つである。住宅ローンが元本・利息を毎月返済するのに対し、リバースモーゲージは利息のみを毎月支払い、元本については生存中は返す義務がなく、死亡後担保である自宅を売却するなどして一括返済する。自宅は所有しているが、現金収入が少ないという高齢者向けの資金調達手段として1981年に導入された。欧米では主流の金融サービスであるものの、日本では資金の出し手となる金融機関が限定されており、本格普及には至っていない。これは金融機関が不動産売買を本業としていないため、物件の査定と物件処分がネックとなるためである。リバースモーゲージサービスは不動産価格の下落、金利上昇、長命化などのリスクがあるものの、同社子会社のフィナンシャルドゥが保証サービスを提供することで活性化を図っている。フィナンシャルドゥは契約時に事務手数料・調査料を受け取り、利用者が金融機関に支払う利息の一部を保証料として得るため、イニシャルとランニングの両方で収益機会があるストック型収益ビジネスとなる。リバースモーゲージ保証事業では、同社グループがこれまで培った不動産売買のノウハウを生かすことで、市場取引価格に基づいた査定が可能となる。また通常、不動産売買で債権処理が発生した場合、不動産販売などに20~25%の中間マージンが発生するが、同社では直接販売のためこれが不要となる。このため、安全性を考慮しても金融機関自身が行うよりも大きな融資枠を提供でき、利用客はフィナンシャルドゥがリバースモーゲージ保証として提供する商品と契約を結ぶ動機付けとなる。2021年6月期末のリバースモーゲージ累計保証残高は5,343百万円(前期末比57.1%増)、累計保証件数は562件(同55.2%増)と急成長を遂げた。2022年6月期末の累計保証残高は10,688百万円~12,825百万円と倍増以上を計画している。同社グループでは、地方銀行や信用金庫などの地域金融機関と提携することで、リバースモーゲージ保証のサービスエリアを広げている。2017年10月に大阪信用金庫(大阪市天王寺区)との提携により「リバースモーゲージ保証事業」を開始して以降、2021年6月期末までに25行の金融機関と提携している。なお、子会社のフィナンシャルドゥは、2020年10月に同社当てに20億円の第三者割当増資を行っており、これにより提携金融機関の拡大が加速している。3. フロー型収益事業フロー型収益事業としては、不動産売買事業、不動産流通事業、リフォーム事業及び小山建設グループが該当する。このうち不動産売買事業は、不動産市況に収益が左右される場合がある。また、不動産流通事業は成長強化事業への人材育成の場として経営リソースを提供しており、大きな成長は見込んでいない。リフォーム事業は、不動産流通事業などと連携して事業を運営している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) <YM> 2021/09/21 15:04 注目トピックス 日本株 ハウスドゥ Research Memo(3):リバースモーゲージ保証事業を第三の柱に育成(1) ■ハウスドゥ<3457>の事業概要1. 事業セグメント別売上高及び利益構成2021年6月期の売上高39,037百万円のうち、セグメント別内訳は成長強化事業が44.9%(うちフランチャイズ事業が8.4%、ハウス・リースバック事業が33.7%、金融事業が2.8%)、フローの労働集約型事業が55.1%(うち不動産売買事業が36.9%、不動産流通事業が5.8%、リフォーム事業が6.9%、子会社の小山建設グループが5.4%)であった。調整額控除前営業利益の成長強化事業の構成比は66.7%、フロー型事業が33.3%となり、成長強化事業の構成比が大きい。また、成長強化事業のうち、フランチャイズ事業の利益構成比は37.6%、ハウス・リースバック事業は27.9%と2本柱を形成している。なお、金融事業に含まれるリバースモーゲージ保証事業は、同社の業界内での優位性と機能を十分に発揮でき、資金面での制約を受けないことから、鋭意育成中だ。2. 成長強化事業(1) フランチャイズ事業2021年6月期末におけるフランチャイズ事業の累計加盟契約店舗数は702店舗、累計開店店舗数は616店舗となった。また、新規加盟契約数は142件、新規開店店舗数は140店舗であった。累計加盟契約店舗数の内訳は、FC加盟店が673店舗、直営店が29店舗である。FC加盟店は、不動産売買仲介に特化したフランチャイズ事業「ハウスドゥ」のサテライト店が535店舗、買取専門店が100店舗、住宅情報モールが2店舗、不動産賃貸仲介「RENT Do(レントドゥ)」が36店舗である。一方で直営店は、サテライト店が10店舗、買取専門店14店舗、住宅情報モール3店舗、「RENT Do」2店舗となる。このほかにリフォームショールームを1店舗展開している。a) 加盟契約店舗2021年6月期末の累計加盟契約店舗数は702店舗と、2年間で100店舗の増加となった。同社は、2022年6月期末の累計加盟契約店舗数767店舗を見込み、2025年の累計加盟契約店舗数1,000店舗を目指している。b) 地域別展開地域別展開については、2020年に47都道府県での出店を達成した。2021年6月期末の累計加盟契約店舗702店舗のうち、地域別では東海地域が201店舗(構成比28.6%)と最も多く、創業地である近畿地域の124店舗(同17.7%)が続く。市場規模が近畿地区の2.5倍あると見られる関東地区は122店舗(同17.4%)であることから、出店余地は大きいと弊社では見ている。c) フランチャイズ事業の収益構造フランチャイズ事業は高収益で安定的な成長が見込めるストック型ビジネスであることから、2021年6月期の営業利益率は66.7%となった。一方で、フランチャイズ事業の売上高構成比は加盟金18.1%、月会費24.2%、システム料14.4%、広告分担金25.5%、備品売上6.0%、その他11.9%となった。広告分担金の割合が高いが、これは2013年より元 プロ野球選手・監督で現 解説者の古田敦也(ふるたあつや)氏をイメージキャラクターに起用したブランド戦略を展開するなど、集合的な広告宣伝への使用を目的に費用を徴収していることによる。(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) <YM> 2021/09/21 15:03 注目トピックス 日本株 ハウスドゥ Research Memo(2):フランチャイズチェーン網を活用し、不動産業界初のソリューションを次々と展開 ■会社概要1. 沿革ハウスドゥ<3457>は1991年に京都府で創業し、自社で培った不動産売買仲介事業のノウハウをベースに、2006年にフランチャイズ事業を開始した。「全てのエリアにハウスドゥ お客様のより近くに安心、便利な窓口を創り出す。」をビジョンに、不動産情報のオープン化の推進と安心・便利なサービスを提供する不動産コンビニ構想の実現に向けて、国内1千店舗、アジア5万店舗を目指している。2020年に47都道府県での出店を果たし、フランチャイズ事業の累計加盟契約店舗数は702店舗(2021年6月期末)に達するなど、順調に推移している。2. ブランド理念2020年10月に同社は、約15年ぶりにコンセプトとロゴを一新した。新しいブランドロゴとスローガンには、IT・Webを融合させた不動産テック企業として、住まいのことなら何でもワンストップでスマートに応えることで、不動産業界を顧客のための業界に変革していく意志が込められている。なお新ブランドは、草津店(滋賀県草津市)を皮切りに、2021年1月より新店舗に順次導入されている。また、既存店については、直営店は2020年内に新ブランドロゴの看板に変更済みで内装リフォームは順次進める予定、加盟契約店舗は完了までに数年を見込んでいる。3. 会社概要同社は、不動産売買仲介チェーンとして加盟店舗数全国トップの実績を誇る。住宅情報モールや家・不動産買取専門店、ハウス・リースバック、リバースモーゲージ保証事業など、業界初となる業態や新規事業を開発・商品化することで、不動産業界や日本社会が抱える問題に対してソリューションを提供するなど、日本経済の活性化に貢献してきた。同社の強みは、不動産売買仲介で業界最大のネットワークを有し、SPA(製造型小売業)のように業界初のサービス・事業を次々と開発し、商品化する能力にある。他社に先駆けて開発したサービスや制度の一例を挙げると、2013年10月に開始した買取りに特化したフランチャイズ事業の「家・不動産買取専門店」、住みながら家の売却を可能にした「ハウス・リースバック」、2017年10月に開始した金融機関との提携による「リバースモーゲージ保証事業」など多岐にわたる。同社は、これまでも時代のニーズに即したソリューションサービスを提供する「不動産サービスメーカー」として、リアルの店舗ネットワークとIT・Webを融合させることで、情報のオープン化と安心・便利な不動産サービスの窓口となる「不動産コンビニ」構想の実現を進めてきた。一例を挙げると、同社が提供する不動産業向け基幹システム「DO NETWORK」がある。これは、不動産業務に必要な物件・顧客・業者・契約といった情報を一括管理できるオリジナルの基幹システムで、集客・営業支援、物件顧客マッチングシステム、追客支援、最新不動産情報配信メールサービス等、同社が現場で培ってきた実証済みの“使える”ノウハウをシステム化していることが特徴である。同システムは業務効率化、時間短縮、コスト削減のほか、中小企業の生産性向上を支援していることから、2020年まで4年連続で経済産業省の「IT導入補助金対象サービス※」に認定されている。※新規導入企業に対して下限30万円~上限150万円未満(補助率1/2以下)が補助される。また、2020年8月には「デジタルトランスフォーメーション(DX)推進本部」を設立している。不動産業では一般的な対面でのやり取りや書面交付を基本とした旧来の取引から脱却し、顧客が安心・便利に利用できる「不動産×金融×IT」を融合したサービスの推進を目指す。この背景には、コロナ禍により社会全体がDX推進への機運を一層高めたことがある。具体的には、業務面でのコロナ禍対策として、オンライン商談、在宅勤務などのテレワーク、Web会議システム導入などが進んだことがある。そのほか2021年4月には、住宅において必要なIoT機器を標準装備した「スマートDOホーム」の販売を開始した。専用のスマートフォンアプリや音声でIoT機器を操作できるほか、家電や設備を自動連携することで新しい生活スタイルを手に入れることができる。今後は、「スマートDOホーム」を同社グループの新築住宅の標準仕様とする方針で、直営店での提供を本格化した後に加盟店へのサービス展開を進める予定である。4. グループ会社同社グループは、同社と連結子会社7社及び関連会社1社により構成される。同社はフランチャイズ事業、ハウス・リースバック事業、不動産売買事業及びリフォーム事業を行い、子会社では(株)ハウスドゥ住宅販売が不動産流通事業、(株)フィナンシャルドゥが金融事業、(株)ピーエムドゥがプロパティマネジメント事業、(株)京葉ビルドが不動産賃貸業等を展開している。また、2019年8月に買収した小山建設グループは、(株)小山建設、(株)小山不動産及び(株)草加松原住建(現 (株)ハウスドゥ・ジャパン)からなり、埼玉県草加市を中心に不動産売買仲介及び賃貸仲介、建設業等を営む。なお、同社は、グループガバナンスの強化と経営資源配分の最適化、経営人材の育成及び機動的な組織体制構築などを目的に、2022年1月1日に持株会社体制に移行することを発表している(詳細は後述)。海外市場では、2019年2月に、アジアにおける事業展開の足掛かりとなる同社初の海外関連会社をタイに設立した。合弁会社H-DO (THAILAND) Limitedは、事業運営を現地の合弁先が担い、同社は日本で培った不動産流通に関するノウハウを提供することで、主に中古住宅のリノベーション事業を行う。まずは中古再販事業で実績を積み上げ、その後フランチャイズ事業の展開を進める予定だ。タイでは日系企業による住宅やオフィスビルの開発が盛んだが、中古不動産の流通市場に進出している日系企業はなく、同社子会社が業界トップの座を狙える未開拓のブルーオーシャンとなる。タイ事業を軌道に乗せた後は、アジア圏での事業拡大を目指す。なお、H-DO (THAILAND) Limitedの株式は、不動産開発や住宅金融などを行っているCapital Link Holding Limitedが49.0%、同社が49.0%、同社の海外事業をサポートする企業が2.0%を持つ。(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) <YM> 2021/09/21 15:02 注目トピックス 日本株 ハウスドゥ Research Memo(1):俊敏な企業活動と強みを生かし、2期連続の大幅増益を目指す ■要約ハウスドゥ<3457>は、不動産売買仲介における日本最大のフランチャイズチェーン網を生かして、顧客ニーズを的確に捉えた業界初のサービス・事業を次々と開発・商品化し、市場に浸透させることに成功している。成長強化事業(フランチャイズ事業、ハウス・リースバック事業、金融事業)への積極的な投資を継続することで、さらなる収益拡大を目指している。1. 業績動向2021年6月期の売上高は前期比18.7%増の39,037百万円と過去最高を更新、経常利益は予想レンジ内の同46.4%増の2,514百万円で着地した。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響で先行き不透明な状況が長期化しているものの、住宅需要は引き続き堅調に推移していることを背景に、フランチャイズ事業では加盟店舗数拡大及びサービスの拡充に取り組んだほか、不動産売買事業では直営店エリアを中心とした販売用不動産の仕入強化に注力した結果、大幅増収増益で着地した。事業別でも、流動化を抑制した影響で減収減益となったハウス・リースバック事業を除き、各セグメントは増収増益となるなど、好調に推移した。2022年6月期の業績予想について同社は、依然として先行き不透明な状況にあることからレンジ形式での開示とした。堅調な住宅需要の下支えにより、売上高で前期比0.2%増~13.8%増の39,100~44,438百万円、経常利益で同11.4%増~39.2%増の2,800~3,500百万円を見込んでいる。安定成長が見込まれるフランチャイズ事業に加え、第三の柱と位置付けるハウス・リースバック事業へ先行投資を継続することで事業拡大を図る。2. リバースモーゲージ保証事業の育成同社はリバースモーゲージ保証事業を第三の柱として育成すべく、先行投資を継続している。なぜなら、リバースモーゲージ保証サービスを提供するフィナンシャルドゥは、契約時に事務手数料・調査料を受け取り、利用者が金融機関に支払う利息の一部を保証料として得るため、イニシャルとランニングの両方で収益機会があるストック型収益ビジネスであるからだ。先行投資の効果もあり、2021年6月期末の提携金融機関は25行(前期末は12行)、リバースモーゲージ累計保証残高は5,343百万円(前期末比57.1%増)、累計保証件数は562件(同55.2%増)と急成長を遂げている。このため、2022年6月期末の累計保証残高は10,688百万円~12,825百万円と倍増以上を計画している。3. 持株会社体制への移行同社は、2022年1月1日に、会社分割方式により持株会社体制へ移行することを発表した。これにより、グループガバナンスの強化、経営資源配分の最適化、次世代に向けた経営人材の育成のほか、機動的な組織体制構築の推進を目指す。また、同社の商号を「株式会社And Doホールディングス」に変更することも合わせて発表した。今後は住宅だけでなく、さまざまな不動産を手がけることを企図して、社名から「ハウス」を外している。■Key Points・リバースモーゲージ保証事業を第三の柱に育成・成長強化事業への積極的な投資効果により、2022年6月期も増収増益を見込む・2022年1月に会社分割方式により持株会社体制へ移行し、商号を「And Doホールディングス」に変更(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) <YM> 2021/09/21 15:01 注目トピックス 日本株 出来高変化率ランキング(14時台)~上場ダウH、ダイセキソリュなどがランクイン ※出来高変化率ランキングでは、直近5日平均の出来高と配信当日の出来高を比較することで、物色の傾向など市場参加者の関心を知ることができます。■出来高変化率上位 [9月21日 14:38 現在](直近5日平均出来高比較)コード⇒銘柄⇒出来高⇒5日平均出来高⇒出来高変化比率⇒株価変化率<2562> 上場ダウH      608570  30076  1923.44% -1.73%<1712> ダイセキソリュ    1064300  76340  1294.16% 13.98%<2634> NFS&P500ヘッジ有  603210  48560  1142.20% -2.12%<6140> 旭ダイヤ       2394800  205440  1065.69% 15.52%<2568> 上場NSQ      312430  28398  1000.18% -3.16%<1397> SMAM225    1063  98.2  982.48% -1.79%<9941> 太洋物        339700  36120  840.48% 23.03%<9127> 玉井船        2682600  353400  659.08% 10.72%<3680> ホットリンク     1336600  194680  586.56% 9.2%<8260> 井筒屋        4883700  712140  585.78% 7.32%<2563> iS500米H    927454  144873.6  540.18% -2.1%<7072> インティメート    1372900  230060  496.76% 20.55%<2521> 上場米HE      1096270  184582  493.92% -2.11%<7702> JMS        475000  82620  474.92% 0.95%<2559> MXS世界      38147  6762.6  464.09% -2.32%<9362> 兵機海        416500  73940  463.29% 6.32%<2564> GXSディビ     450429  81637.2  451.74% -1.26%<7063> エードット      4391500  930380  372.01% 6.76%<1473> DIAMトピ     126190  27200  363.93% -1.32%<2035> 日経VI       1716190  398454.2  330.71% 5.44%<1369> DIAM225    21072  5010  320.60% -1.77%<1724> シンクレイヤ     344000  81860  320.23% 9.43%<9307> 杉村倉        1308300  311380  320.16% 12.22%<9363> 大運         1372800  378960  262.25% 10.64%<6538> キャリアIND    537800  150840  256.54% -6.38%<7239> タチエス       262600  74980  250.23% -1.35%<6742> 京三製        483500  138120  250.06% 4.5%<1545> NASDAQ投    268001  76592  249.91% -3.12%<6898> トミタ電機      320600  96700  231.54% 19.51%<2631> MXSナス100ETF  69470  23127.4  200.38% -3.26%(*)はランキングに新規で入ってきた銘柄20日移動平均売買代金が5000万円以下のものは除外 <CS> 2021/09/21 14:48 注目トピックス 日本株 JR西日本---急伸、本日公募・売出株の受渡期日迎える JR西日本<9021>は急伸。本日は公募・売出株の受渡期日となっている。需給の最悪期を通過することで、今後の需給改善を期待する動きが優勢となっている。売り方の買い戻しなども急がれているもよう。公募・売出を発表してから先週末までの株価下落率は16.0%にまで達していた。新型コロナウイルス感染者数のピークアウト感が強まっており、本日はアフターコロナ関連が全般的に買い優勢となっていることも支援に。 <YN> 2021/09/21 14:44 注目トピックス 日本株 TIS---一時急落、株価は妥当レンジとして国内証券が投資判断を格下げ TIS<3626>は一時急落。大和証券は投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価は3100円としている。株価の上昇によって、現在は概ね妥当レンジにあると判断しているもよう。第1四半期は力強い増益となったものの、新型コロナウイルスの影響緩和の恩恵が大きいとみられ、第2~4四半期は次第に反動増の恩恵が縮小し、下期は1ケタ台の増益に落ち着くとみている。ただ、株価は朝方の急落後には25日移動平均線タッチからのリバウンドを強める形となっている。 <YN> 2021/09/21 14:29 注目トピックス 日本株 出来高変化率ランキング(13時台)~旭ダイヤ、玉井船などがランクイン ※出来高変化率ランキングでは、直近5日平均の出来高と配信当日の出来高を比較することで、物色の傾向など市場参加者の関心を知ることができます。■出来高変化率上位 [9月21日 13:42 現在](直近5日平均出来高比較)コード⇒銘柄⇒出来高⇒5日平均出来高⇒出来高変化比率⇒株価変化率<1712> ダイセキS  971100  76340  1172.07% 14.05%<1397>* SMAM225    1062  98.2  981.47% -1.63%<6140> 旭ダイヤ       2212700  205440  977.05% 14.81%<9941> 太洋物産    305200  36120  744.96% 20.63%<9127> 玉井船        2299900  353400  550.79% 14.98%<8260> 井筒屋        4540900  712140  537.64% 6.1%<3680> ホットリンク     1202700  194680  517.78% 7.26%<7072> インテM    1283400  230060  457.85% 17.21%<7702> JMS        460200  82620  457.01% 0.95%<9362> 兵機海        384000  73940  419.34% 8.2%<1473> DIAMトピ     126190  27200  363.93% -1.32%<1369> DIAM・日経   21024  5010  319.64% -1.93%<2035> 日経VI       1641310  398454.2  311.92% 4.76%<7063>* バードマン  3475100  930380  273.51% 9.82%<7239> タチエス       249400  74980  232.62% -1.05%<9363>* 大運         1253500  378960  230.77% 10.28%<1545>* NASDAQ投    250103  76592  226.54% -3.07%<6742> 京三製        446600  138120  223.34% 2.15%<6538> キャリアIND    454300  150840  201.18% -7.93%<9307>* 杉村倉        892800  311380  186.72% 10.33%<6898>* トミタ電機      273300  96700  182.63% 18.54%<1724>* シンクレイヤ     231100  81860  182.31% 9.25%(*)はランキングに新規で入ってきた銘柄20日移動平均売買代金が5000万円以下のものは除外 <FA> 2021/09/21 14:20 注目トピックス 日本株 大紀アルミ---急伸、配当予想を大幅に引き上げ 大紀アルミ<5702>は急伸。先週末に配当予想の引き上げを発表、上半期末、期末ともに配当金は従来計画の18円から25円に引き上げ、年間配当金は前期比22円増配の50円としている。先週末終値をベースにすると、配当利回りは2.8%の水準となる。大幅増配となる形だが、本日の株式市場では資源関連株などを中心に大幅な下落となっていることもあり、年初来高値更新後はやや伸び悩んでいる。 <YN> 2021/09/21 14:09 注目トピックス 日本株 京三製作所---急伸、生産体制の早期普及で業績予想を引き上げ 京三製作所<6742>は急伸。先週末に業績予想の上方修正を発表している。上半期営業損益は従来予想の35億円の赤字から14億円の赤字に、通期では37億円の黒字から40億円の黒字に引き上げている。本社工場で発生した火災により影響が生じた生産体制が早期に復旧し、売上時期の前倒しが可能となったようだ。また、火災に係る保険金の計上によって特別利益を計上、通期最終損益は40億円から80億円にまで引き上げている。 <YN> 2021/09/21 13:48 注目トピックス 日本株 イソライト---急伸で高値更新、業績予想を上方修正 イソライト<5358>は急伸。先週末に業績予想の上方修正を発表している。上半期営業利益は従来の12億円から16億円に、通期では24億円から30億円、前期比39.5%増にまで引き上げた。中国、欧州市場を中心に断熱関連事業の販売が想定以上に堅調に推移しているもよう。第1四半期実績から上振れ期待は高かったとみられるが、年初来高値更新によって上値妙味も広がっているようだ。 <YN> 2021/09/21 13:40

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