注目トピックス 日本株
株式会社ティムス:2025年12月期 決算説明会文字起こし(3)
配信日時:2026/02/25 17:23
配信元:FISCO
*17:23JST 株式会社ティムス:2025年12月期 決算説明会文字起こし(3)
ティムス<4891>
ここで、TMS-008の非臨床データ、あるいはそのメカニズムについて、一部抜粋してご説明申し上げます。 急性腎障害とは、腎臓の機能が数時間から数日の間に急激に低下する疾患です。腎臓の中には「ネフロン」という非常に重要な機能単位があり、その中でも「糸球体」と「尿細管」という組織が重要な役割を担っています。まず糸球体で血液から老廃物や不要な物質を濾過し、次に尿細管で血液中に取り込むべきものを再吸収するという、2種類のフィルター機能が腎臓の基本的な仕組みです。
急性腎障害を発症すると、糸球体の濾過機能が低下し、さらに尿細管障害が起こることで再吸収機能も低下します。その結果として尿量の低下という現象が現れ、各種の腎マーカーも悪化することになります。
これに対し、TMS-008を投与した動物モデルにおいては、糸球体の濾過機能の低下が抑制されることが確認されました。もちろん、濾過機能が完全に元通りになるわけではございませんが、かなりの程度、低下を抑制できることが見出されております。また、尿細管による再吸収機能の低下についても抑制できたと考えております。
これまでも、Ph1臨床試験に入る前の段階で、急性腎障害モデルにおける良好なデータは得られておりました。しかし、今回特に強調させていただきたいのは、臨床応用を想定した投与形態において、その著効を確認することができたという点です。
急性腎障害は、文字通り急性の疾患であり、短時間のうちに様々な変化が起こります。その中で「何を、どのように作用させることで腎障害を緩和できるのか」を明らかにしたいと考え、それと並行して臨床試験のデザインを進めてまいりました。現在、これらが我々の中で仮説段階ではありますが、かなり明確になってきております。これにより、急性腎障害に対して効果が期待できる具体的な臨床試験モデルを想定し、適切なデザインを構築できたのではないかと考えております。
続きまして、JX09の状況でございます。本剤は「治療抵抗性/コントロール不良高血圧」を適応症として、現在、CORXEL社がオーストラリアでPh1臨床試験を行っている化合物でございます。
本来であれば、昨年中にPh1のデータリードアウトがあるものと考えておりましたが、現時点の見通しとしましては、今年の前半頃にデータが出てくるのではないかと考えております。
その間、中間決算時にもご説明させていただきましたが、JX09と同じ作用機序を持つ「アルドステロン合成酵素阻害剤」が非常に大きな注目を浴びております。具体的には、米国のMineralys社による「ロルンドロスタット」、および英国のアストラゼネカ社が進めている「バクスドロスタット」のいずれも、第3相臨床試験(Ph3)において非常に良好な結果が得られました。この1年は、まさにこのクラスの作用機序が大きな注目を集めた年であったと認識しております。
現在、この作用機序を持ち、すでに臨床試験に入っている化合物は、先述の2つ以外には当社のJX09と、中国で臨床試験を行っている1剤を合わせた計4つしかございません。おそらく「ロルンドロスタット」と「バクスドロスタット」については、今期中にも承認申請が行われるものと思われます。それにより、この作用機序への注目度はさらに高まっていくものと考えております。
ハイライトの最後になりますが、今期の終了後、当社のパートナーであるCORXEL社が資金調達を実施いたしました。2億8,700万ドルという非常に大規模な資金調達であり、これによって同社のパイプラインの順調な進行がある程度保障されたものと、大変喜ばしく受け止めております。
今回の資金調達の特徴のひとつとして、RA Capital Management社やTCG Crossover (TCGX)社といった、著名なクロスオーバー投資家が多く参加している点が挙げられると考えております。
続きまして、最近のトピックスについてご報告いたします。
まず、北海道大学より、新規シーズである「レゾルビン類縁体」を導入いたしました。このレゾルビンは、もともと体内に存在する脂質メディエーターの一種です。非常に強い抗炎症作用を持つことから期待されてきましたが、体内での安定性が低く、医薬品としての開発は困難であると考えられてきました。しかし、北海道大学の研究者の先生が非常に安定性の高い化合物を創生することに成功されました。当社としても非常に大きな可能性があると判断し、この度導入させていただいた次第です。
次に、共同研究の進捗についてです。以前より継続している東京農工大学、昭和医科大学、帝京大学との共同研究に加え、新たに徳島大学および秋田大学と共同研究契約を締結いたしました。それぞれ研究のスコープは異なりますが、主にsEH阻害剤(可溶性エポキシドヒドロラーゼ阻害剤)の薬効薬理作用について共同研究を行っております。
3番目に、開発担当取締役の交代について申し上げます。昨年5月の株主総会において、新たに横田が開発担当役員として選任されました。横田はサノフィの日本法人において、研究開発部門長を7年という長きにわたり務めた経歴を持っております。非常に経験豊富なエグゼクティブを採用できたと考えております。
その他、昨年9月にはPathology Associates社によるカバレッジが開始されました。
また、公式ブログ「ティムス通信」を開設いたしました。バイオベンチャーの事業内容は分かりにくいと言われることも多いため、より分かりやすく、多面的な情報を発信していくことを目的としております。
株式会社ティムス:2025年12月期 決算説明会文字起こし(4)に続く
<MY>
ここで、TMS-008の非臨床データ、あるいはそのメカニズムについて、一部抜粋してご説明申し上げます。 急性腎障害とは、腎臓の機能が数時間から数日の間に急激に低下する疾患です。腎臓の中には「ネフロン」という非常に重要な機能単位があり、その中でも「糸球体」と「尿細管」という組織が重要な役割を担っています。まず糸球体で血液から老廃物や不要な物質を濾過し、次に尿細管で血液中に取り込むべきものを再吸収するという、2種類のフィルター機能が腎臓の基本的な仕組みです。
急性腎障害を発症すると、糸球体の濾過機能が低下し、さらに尿細管障害が起こることで再吸収機能も低下します。その結果として尿量の低下という現象が現れ、各種の腎マーカーも悪化することになります。
これに対し、TMS-008を投与した動物モデルにおいては、糸球体の濾過機能の低下が抑制されることが確認されました。もちろん、濾過機能が完全に元通りになるわけではございませんが、かなりの程度、低下を抑制できることが見出されております。また、尿細管による再吸収機能の低下についても抑制できたと考えております。
これまでも、Ph1臨床試験に入る前の段階で、急性腎障害モデルにおける良好なデータは得られておりました。しかし、今回特に強調させていただきたいのは、臨床応用を想定した投与形態において、その著効を確認することができたという点です。
急性腎障害は、文字通り急性の疾患であり、短時間のうちに様々な変化が起こります。その中で「何を、どのように作用させることで腎障害を緩和できるのか」を明らかにしたいと考え、それと並行して臨床試験のデザインを進めてまいりました。現在、これらが我々の中で仮説段階ではありますが、かなり明確になってきております。これにより、急性腎障害に対して効果が期待できる具体的な臨床試験モデルを想定し、適切なデザインを構築できたのではないかと考えております。
続きまして、JX09の状況でございます。本剤は「治療抵抗性/コントロール不良高血圧」を適応症として、現在、CORXEL社がオーストラリアでPh1臨床試験を行っている化合物でございます。
本来であれば、昨年中にPh1のデータリードアウトがあるものと考えておりましたが、現時点の見通しとしましては、今年の前半頃にデータが出てくるのではないかと考えております。
その間、中間決算時にもご説明させていただきましたが、JX09と同じ作用機序を持つ「アルドステロン合成酵素阻害剤」が非常に大きな注目を浴びております。具体的には、米国のMineralys社による「ロルンドロスタット」、および英国のアストラゼネカ社が進めている「バクスドロスタット」のいずれも、第3相臨床試験(Ph3)において非常に良好な結果が得られました。この1年は、まさにこのクラスの作用機序が大きな注目を集めた年であったと認識しております。
現在、この作用機序を持ち、すでに臨床試験に入っている化合物は、先述の2つ以外には当社のJX09と、中国で臨床試験を行っている1剤を合わせた計4つしかございません。おそらく「ロルンドロスタット」と「バクスドロスタット」については、今期中にも承認申請が行われるものと思われます。それにより、この作用機序への注目度はさらに高まっていくものと考えております。
ハイライトの最後になりますが、今期の終了後、当社のパートナーであるCORXEL社が資金調達を実施いたしました。2億8,700万ドルという非常に大規模な資金調達であり、これによって同社のパイプラインの順調な進行がある程度保障されたものと、大変喜ばしく受け止めております。
今回の資金調達の特徴のひとつとして、RA Capital Management社やTCG Crossover (TCGX)社といった、著名なクロスオーバー投資家が多く参加している点が挙げられると考えております。
続きまして、最近のトピックスについてご報告いたします。
まず、北海道大学より、新規シーズである「レゾルビン類縁体」を導入いたしました。このレゾルビンは、もともと体内に存在する脂質メディエーターの一種です。非常に強い抗炎症作用を持つことから期待されてきましたが、体内での安定性が低く、医薬品としての開発は困難であると考えられてきました。しかし、北海道大学の研究者の先生が非常に安定性の高い化合物を創生することに成功されました。当社としても非常に大きな可能性があると判断し、この度導入させていただいた次第です。
次に、共同研究の進捗についてです。以前より継続している東京農工大学、昭和医科大学、帝京大学との共同研究に加え、新たに徳島大学および秋田大学と共同研究契約を締結いたしました。それぞれ研究のスコープは異なりますが、主にsEH阻害剤(可溶性エポキシドヒドロラーゼ阻害剤)の薬効薬理作用について共同研究を行っております。
3番目に、開発担当取締役の交代について申し上げます。昨年5月の株主総会において、新たに横田が開発担当役員として選任されました。横田はサノフィの日本法人において、研究開発部門長を7年という長きにわたり務めた経歴を持っております。非常に経験豊富なエグゼクティブを採用できたと考えております。
その他、昨年9月にはPathology Associates社によるカバレッジが開始されました。
また、公式ブログ「ティムス通信」を開設いたしました。バイオベンチャーの事業内容は分かりにくいと言われることも多いため、より分かりやすく、多面的な情報を発信していくことを目的としております。
株式会社ティムス:2025年12月期 決算説明会文字起こし(4)に続く
<MY>
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