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住友ベーク---大幅続伸、京セラの半導体向け化学材料事業を買収
配信日時:2026/01/23 10:35
配信元:FISCO
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戸田工業 Research Memo(8):事業ポートフォリオマネジメントの強化を推進(3)
*12:08JST 戸田工業 Research Memo(8):事業ポートフォリオマネジメントの強化を推進(3)
■戸田工業<4100>の中長期の成長戦略(3) 機能性顔料機能性顔料事業は中期経営計画「Vision2026」において事業の合理化と収益を伴う事業を継続しながら、成長戦略としては脱炭素市場に向け、オープンイノベーションで新素材を供給することで成長を見込む。a) CO2分離回収材料の開発(次世代事業)機能性顔料事業で培った酸化鉄の技術を生かし、CCUS(二酸化炭素回収・利用・貯蔵)に関して、CO2を分離・回収する材料を開発している。日本が2050年までのカーボンニュートラルを目指すうえで、CCUSは産業活動の維持と温室効果ガス削減を両立できる手段と認識されており、2023年3月、経済産業省は「CCS長期ロードマップ」を策定し、2050年に年間1.2〜2.4億トンのCO2を貯留できる体制構築を視野に、2030年までに国内でCCS事業を開始し、年間600〜1,200万トンのCO2貯留を実現するとの目標を発表、2023年度当初予算でCCUS関連予算約80億円を計上している。同社が注力しているのは、汎用かつ設置台数が多い「ボイラー由来の排ガス」を主たるターゲットとし、革新的なCO2固体回収材を用いることで、CO2排出量の削減に貢献する技術である。同社は、(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託事業を通じエア・ウォーター<4088>、埼玉大学と共同開発した新規CO2固体回収材「Na-Fe系酸化物」はCO2を吸脱着する機能のある酸化鉄系材料「ナトリウムフェライト(NaFeO2)」を基本組成とするものである。鉄、酸素、ナトリウムが層状に配列する層状化合物で、燃焼排ガスや大気中に含まれるCO2を選択的に化学吸着し、100℃程度の加熱で分離回収できる機能を有する。また吸着、分離回収を繰り返しても特性劣化がなく長期間の連続使用が可能となる。実際にはCO2固体回収材として利用可能工場のボイラー等から出るCO2を効率よく分離回収するプロセスとなる。関西万博においてエア・ウォーターと共同し、「未来社会ショーケース事業出展」のなかで「グリーン万博」に出展した。同回収材を使ったCO2回収装置を設置、万博の熱電供給システムからの燃焼排ガスからCO2を回収、回収したCO2は会場内の冷却用ドライアイスとして活用する実証を行った。今後の取り組みとしてエア・ウォーターと中小規模のCO2回収装置開発も進めている。b) CO2フリー水素・CNT製造技術の開発(次世代事業)具体的にはメタン直接改質法(DMR法)によるCO2フリー水素の製造プロセス及びシステム開発を推進している。(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託事業を通じエア・ウォーターと共同で2023年8月に「DMR法」による商用規模の水素製造プラントを北海道豊富町内に設置、メタンを主成分とする未利用温泉付随天然ガスから、CO2を直接排出させずに高純度水素の製造を行っている。同時に製造した水素を近隣需要家へ供給し、地産地消型の水素サプライチェーンの構築を進めている。さらに副生成物の多層カーボンナノチューブ(CNT)は高導電性などを有しており炭素材料として利用できる。今後、豊富町で自噴する未利用天然ガスを用い、DMR法を用いた商用規模の水素及びCNTの製造技術を確立し、併せて、エア・ウォーターが水素の貯蔵・輸送・供給システムを確立させ、域内の水素サプライチェーンを構築、同社がCNT粉体の高付加価値化を進め、CNTの用途探索と顧客での性能評価を実施し、システム全体で早期の社会実装化を目指す。■株主還元策連結業績の推移を考慮したうえで早期の復配を目指す● 株主還元策同社は2019年3月期に40.0円の配当を行って以来、業績低迷もあり無配を継続している。2026年3月期も無配を継続する予想としている。将来の事業展開と経営体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、早期の復配を目指しているが、復配には今しばらく時間を要する見込みだ。(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎)
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2026/01/23 12:08
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戸田工業 Research Memo(7):事業ポートフォリオマネジメントの強化を推進(2)
*12:07JST 戸田工業 Research Memo(7):事業ポートフォリオマネジメントの強化を推進(2)
■戸田工業<4100>の中長期の成長戦略(2) 電子素材a) 磁石材料(成長事業)磁石材料はモーター市場に向け、ボンド磁石の材料の積極展開を行う。現在xEVが普及しつつあるなかで、同社の希土類ボンド磁石がxEV用電動ウォーターポンプ(EWP)向けに拡大すると期待されている。xEVでは内燃機関と異なり、バッテリーの温度とモーターの冷却、熱風の管理、吸気インタークーラーからの熱の調節などシステムの性能を維持するために効率的な熱マネジメントが必要である。その中心的な役割を果たすEWPはモーターの回転数に関係なく必要に応じ冷却水の流量制御ができる。EWPには軽量化、軸インサート成形が可能なボンド磁石が多用されており、高温対応や耐環境性、高磁気特性の要求が高まり、高性能な希土類ボンド磁石の需要が拡大している。既に同社のボンド磁石全体での希土類ボンド磁石の売上構成比は40%まで高まっているが、さらにこの比率が高まろう。今後、日本でもxEV拡大によって日系ポンプメーカーの採用が拡大するにつれて、売上拡大が期待される。加えて注目されるのがAIデータセンタ向けの拡大である。近年、AIデータセンタでは、CPUやGPU、ASICなどの高性能化で熱負荷が増大しており、発熱対策への要求が厳しさを増している。近い将来、冷却システムの主流になると考えられているのが、水冷システムである。一般に300Wを超えるCPUでは、ヒートシンクやファン、空調などによる冷却では不十分で、300W~1,000WのハイパワーCPUが正常な稼働を維持して演算処理効率を向上させるには、水冷システムによる発熱処理が必要となる。同分野は大型のEWPが必要であり、水冷・油冷の本格拡大が見込める2027年3月期以降のさらなる拡大にも期待が持てる。b) 誘電体材料(成長事業)誘電体材料では、MLCCの小型化・高機能化に対応したさらなる微粒子化を追求し、コスト削減を図り、先端材料としての事業拡大を目指す。現在、環境対応車や自動運転支援の普及で、自動車1台当たりのMLCC使用数量が従来の1,000個〜3,000個程度から3,000個〜6,000個程度まで搭載個数が増大してきた。また今後はパワートレイン系、xEV系、ボディ系、走行安全系、インフォテインメント系、すべての分野で使用個数が拡大すると見られる。今後は高容量化で電極層のさらなる薄層化が進み、電極材料として100nm以下のNi粒子に20nm以下の共材が必要とされるなど、微細化が進むと見られる。また、同社では2026年中に投入する分散体事業の拡大も加わり、収益拡大とともに収益性の向上が期待される。分散体は、粒子同士の凝集を防ぎ、均一な誘電体層を形成するために使用される。現在は一度乾燥してユーザーに粉体で出荷し、ユーザー側で分散剤を付加して利用されているが、同社の水熱合成法を用いることで溶液に分散した状態のままユーザーに提供できる。今回開発した分散体については2025年にサンプル出荷が始まっており、2027年3月期以降に量産が始まることで付加価値が高まろう。加えて注目されるのが、ここでもAI半導体、AIサーバー需要拡大によるMLCC需要の拡大である。AIアクセラレータ(GPU、TPUなど)は、膨大な並列処理により性能を達成、何十億ものトランジスタを搭載(NVIDIAのH100は800億、GB200は2,000億以上)しているが、この高密度実装は、莫大な消費電力と熱出力を生み出し、過酷な動作環境を作り出している。ここでは単に平均消費電力が高いだけでなく、プロセッサがアイドル状態と全負荷状態の間をナノ秒単位で切り替える際に発生する、瞬間的かつ大規模な電流需要の変動(過渡電流)が最大の問題となる。この現象は、電源レールに大幅な電圧降下(ドループ)と高周波ノイズを引き起こし、データ破損やシステムの不安定化を招く可能性がある。MLCCは、その固有の物理的特性である非常に低い等価直列抵抗(ESR)と等価直列インダクタンス(ESL)をもたらす多層構造により、極めて迅速な充放電が可能となり、高周波ノイズのフィルタリングやGPU・CPUの瞬間的な電流ニーズへの対応に効果を発揮する。従来のサーバーとAIサーバーでは、使用されるMLCCの数に著しい差があり、AIサーバーの搭載数は、従来のサーバーの2倍必要と言われる。ちなみにNVIDIA GB200サーバーではシステムメインボードに3,000個から4,000個ものMLCCが必要となっている。しかもAIサーバーのボードは超高密度で膨大な数の部品を搭載するため、0402(0.4×0.2mm)や0201(0.25×0.125mm)など最先端小型MLCCの使用が不可欠である。同時に微小部品は、効果的なエネルギー貯蔵庫として機能するために極めて高い静電容量を提供する必要がある、要求されるのはマイクロファラッド単位の値で、0402サイズで1.0マイクロファラッド、あるいは1608サイズで100マイクロファラッド値が必要となり、これは静電容量密度の大幅な向上を意味している。現在、NVIDIA GB200ボードでは高容量MLCC(1マイクロファラッド以上)が全体の60%を占め、大容量の必要性が増している。AIサーバー市場が年間40%以上の成長が見込まれ、さらに超小型高性能なMLCCが求められるだけに、同分野での需要も2027年3月期以降上乗せされると見られる。c) 軟磁性材料(次世代事業)軟磁性材料事業については完全子会社化した韓国の戸田マテリアルズが2025年3月期より連結され、電子素材事業において磁石事業に次ぐ売上規模になった。同事業は車載用インダクター中心にメタル系軟磁性材料の開発を行い、売上拡大と収益性向上を目指す。具体的にはインダクター向けの軟磁性フェライト粉に加え、パワーインダクター向け軟磁性メタル粉などインダクター需要増に対応する。さらに素材技術と複合化技術の融合により、インダクター向け軟磁性コンパウンドのワンストップの提供を目指す。また戸田マテリアルズは金属粉末の製造法(水アトマイズ法など)上、数μm〜数十μm程度の比較的大きな粒子が一般的であるのに対し、国内の戸田工業では湿式法を利用し1μm未満の微細粒子を均一に製造する技術に強みを持つ。このように違う製法を利用し、高充填樹脂複合コンパウンドなどの新製品も投入、シナジー効果も現れている。加えてこの分野でも、AI半導体、AIサーバーの拡大でインダクターの需要が急拡大する要素がある。主な要因として、AIプロセッサ(GPUなど)の爆発的な消費電力の増加と、それに伴う電源設計の高度化の必要性が挙げられる。性能向上のために低電圧(例:1V以下)で動作し、その一方で非常に大きな電流(数百アンペア以上)を必要とし、「低電圧・大電流」の電力を安定して供給するためにDC-DCコンバータ電源回路が不可欠である。インダクターはDC-DCコンバータの主要部品であり、電流を安定化させ、エネルギーを蓄える重要な役割を担う。AI半導体の消費電力が増加するほど、より多く、高性能なインダクターが必要となるため、AIサーバーは通常のサーバーに比べ搭載数が最大で2倍になる可能性がある。このインダクターの性能を左右するのが、コア(磁性体)材料で、AI向けには特に金属系の磁性材料(メタルコンポジット材など)が注目されている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎)
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2026/01/23 12:07
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戸田工業 Research Memo(6):事業ポートフォリオマネジメントの強化を推進(1)
*12:06JST 戸田工業 Research Memo(6):事業ポートフォリオマネジメントの強化を推進(1)
■戸田工業<4100>の中長期の成長戦略● 中期経営計画と進捗状況(1) 中期経営計画「Vision2026」同社は、2030年度のありたい姿の実現に向け、事業ポートフォリオマネジメント強化を打ち出し、選択と集中の加速による事業成長を推し進めるべく中期経営計画「Vision2026」を策定している。当中計においては、KPIとして、営業利益率、ROE、自己資本比率、CO2排出量を掲げ、中計の最終年度である2027年3月期において、それぞれ5%、11%、29%、26,500tの達成に向けて活動している。具体的には、各事業について収益性・成長性の面から位置付けを整理している。成長事業には磁石材料、誘電体材料を位置付け事業を拡大させる。次世代事業には軟磁性材料、環境関連材料を位置付けた。軟磁性材料は、海外の連結子会社とともに成長を図り、環境関連材料は、開発品の事業化を目指す。収益基盤事業には触媒材料を位置付け高付加価値を維持する。一方で、LIB用前駆体、着色顔料、トナー用材料などは再生・転換事業として位置付け、合理化を推進し、利益確保を目指す内容である。これまでの進捗状況においては、再生・転換事業においてはペーパーレス、DX進展でトナー事業などがシュリンク、LIB関連ではEV普及の鈍化、LIBにおいて三元系リチウムイオン電池が高級車などの需要が中心となり、その他車種についてはリン酸鉄系が性能アップもあり構成比を高めるなど同社を取り巻く経済環境が大きく変化し、当初想定した以上の低迷を余儀なくされている。一方で、選択と集中に基づく事業セグメントの見直しについては、2026年度3月期中間期までの実績を見てわかるように、構造改革が順調に進捗しており、着実な成果が上がっていると言える。前期、前々期の大幅な損失計上を経て、足元では黒字化も視野に入っており、財務上の懸念も後退している。今後は中期経営計画で掲げる成長事業を中心に、さらなる売上拡大や収益性強化が期待されよう。特に成長再回帰に向けては、生成AI関連向けの誘電体材料や軟磁性材料が市場ポテンシャルも高く、マーケットでも材料視されやすいため、今後の業績動向を注視していきたい。(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎)
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2026/01/23 12:06
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戸田工業 Research Memo(5):構造改革が奏功し営業利益を上方修正も、経常利益・純利益は下方修正
*12:05JST 戸田工業 Research Memo(5):構造改革が奏功し営業利益を上方修正も、経常利益・純利益は下方修正
■戸田工業<4100>の今後の見通し● 2026年3月期通期の業績見通し2026年3月期の連結業績は、売上高は前年比10.0%減の28,500百万円、営業利益1,000百万円(前期は648百万円の損失)、経常損失300百万円(同1,411百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失700百万円(同3,563百万円の損失)を見込んでいる。親会社株主に帰属する当期純利益の増減分析では、営業利益についてはTAMの影響がなくなること(13億円改善)や原価低減、販管費削減(9億円改善)が寄与するほか、特別損益ではTAM清算の影響で11億円改善、その他の特別損益の改善4億円などが見込まれ、前年同期比で29億円改善する見通しだ。なお、前回5月予想から経常利益・純利益は下方修正している。主因となったLIB用材料を営む持分法適用関連会社の収益はEV需要の低迷により上期同様に低調に推移する見込みであり、前期から純損益を9億円、押し下げる見通しだ。過去には、大きく全社収益に貢献した同関連会社ではあるが、目下はEV市況の不透明感から業績の下振れが続いている。EV化の進展はマクロ観点からは、今後も進展していくことが見込まれ、中長期的には同社にとって成長領域であることは不変であるため、今しばらく状況を注視する必要があるだろう。各事業、セグメントについての売上高、営業利益の見込みは以下のとおりである。(1) 電子素材a) 磁石材料(成長事業)磁石材料は売上高113億円(前期比8億円減)、営業利益14億円(同3億円増)を見込む。売上面では前期好調だった中国子会社の江門協立磁業高科技有限公司について、中国経済の鈍化、加えてEV市場の変調、中国ローカルメーカーの台頭などから一部伸び悩むも、国内のコスト削減などを進める。付加価値の高い希土類ボンド磁石用コンパウンドなどで収益性を高める計画である。b) 誘電体材料(成長事業)誘電体材料は売上高18億円(前期比4億円増)、営業損失1億円(同1億円減)を見込む。売上高としては過去最高を更新する予想である。MLCCの高容量化、高性能化ニーズに沿って超微粒の特徴を生かした共材需要の拡大、また、従来の需要に加え、AIサーバーなどでもMLCCが従来比2倍の個数が使われるなど売上拡大が見込まれ、2ケタ増収が続く見通しである。一方、利益面では、分散体などの高付加価値品の開発に注力しており、引き続き研究開発面でコスト負担が大きく、営業損失となる公算が高い。c) 軟磁性材料(次世代事業)軟磁性材料は売上高63億円(前期比3億円減)、営業損失4億円(同5億円減)を見込む。インダクター向けを中心に先端素材の売上拡大を目指すが、目下は中国市場における競争激化の影響を受けている模様だ。当初計画から下方修正しており、中国市場の動向は継続注視したい。d) ハイドロタルサイト(再生・転換事業)同材料は売上高5億円(前期比4億円減)、営業損失1億円(同1億円増)を見込む。提携解消による販売減少の影響が継続し、人員、設備面でスリム化するも損失が残る見通しである。e) LIB用前駆体(再生・転換事業)LIB用前駆体は売上高4億円(前期比20億円減)、営業利益1億円(同14億円増)を見込む。TAMの解散により在庫処分を行うとともに、国内での関連ビジネスが縮小均衡し、売上高が4億円にとどまる予定である。利益面では、解散に伴う一時費用がなくなり、黒字化を達成する見通しである。(2) 機能性顔料a) 着色顔料・トナー用材料(再生・転換事業)着色顔料・トナー用材料は売上高66億円(前期比横ばい)、営業利益1億円(同4億円増)を見込む。全体として複写機・プリンター向け、塗料向けともに売上を追うのではなく利益確保のためにコストダウンを継続して黒字化を目指す。b) 触媒(収益基盤事業)触媒は売上高16億円(前期比横ばい)、営業利益2億円(前期比横ばい)を見込む。引き続きスチレンモノマー用触媒のシェアアップにより収益拡大を図る。(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎)
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2026/01/23 12:05
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戸田工業 Research Memo(4):構造改革が進展し、営業黒字に転換
*12:04JST 戸田工業 Research Memo(4):構造改革が進展し、営業黒字に転換
■戸田工業<4100>の業績動向1. 2026年3月期中間期の業績概要2026年3月期中間期の業績は、売上高で前年同期比1.4%減の14,309百万円、営業利益は599百万円(前年同期は営業損失267百万円)、経常利益は18百万円(前年同期は経常損失266百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は108百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失879百万円)となった。売上高については、誘電体材料はAIサーバー向けMLCC用途で伸長し、磁石材料は中国市場の競争激化により小幅減収となった。一方、営業利益は原価低減及び販管費削減、解散を決定したTAMの改善により黒字転換し、しっかりと構造改革の成果が確認できた。一方、LIB用材料を営んでいる持分法適用関連会社の収益がEV需要の低迷の影響から減速したため、持分法による投資損失を計上しており、経常収益及び中間純損失の下押し要因となった。特筆すべき点としては、近年取り組んでいる構造改革によって、これまで営業損失を計上していた単体の営業損益も黒字化を達成した点である。内訳を見てみると単体の営業損益は原価低減や販管費削減により前年同期プラス7億円となった。加えて、解散を決定したTAMの改善でプラス4億円の増益要因があった。一方で、その他事業はマイナス3億円の減益となった。結果として、営業損益は前年同期の3億円の営業損失からトータルで9億円改善し、6億円の黒字転換となった。経常損失、純損失の押し下げ要因となったLIB用材料を営む持分法適用関連会社については、今後もEV需要に対する不透明感は拭えないが、まずは単体で黒字転換した点は、構造改革の成果としてポジティブに評価できる。2. 財務状況と経営指標2026年3月期中間期の財務状況を見ると、資産合計は前期末比1,437百万円減少の49,235百万円となった。主な増減要因については、流動資産で現金及び預金が132百万円、受取手形及び売掛金が695百万円それぞれ減少している。固定資産については、有形固定資産が558百万円増加している。負債合計は同1,076百万円減少の37,818百万円となった。流動負債は短期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が508百万円増加し、固定負債は長期借入金が548百万円減少している。前期、前々期は大きく損失を計上し、自己資本比率の悪化が懸念された。足元では単体では営業黒字、連結でも営業損失から黒字へ大きく改善し、自己資本比率は21.7%と前期末並みの水準を維持している。なお、同社は中期経営計画「Vision2026」において、2027年3月期に自己資本比率29%、2031年3月期のありたい姿として40%以上を掲げている。目標値に対して乖離はあるものの、同社業績自体は順調に改善傾向にあり、財務観点からダウンサイドリスクは後退していると考える。(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎)
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2026/01/23 12:04
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戸田工業 Research Memo(3):機能性顔料事業と電子素材事業の2本柱、ポートフォリオの見直しが進む
*12:03JST 戸田工業 Research Memo(3):機能性顔料事業と電子素材事業の2本柱、ポートフォリオの見直しが進む
■戸田工業<4100>の事業概要1. 事業ポートフォリオ概況同社グループは現在、機能性顔料事業(着色顔料・トナー用材料、環境関連材料、触媒等)と電子素材事業(磁石材料、誘電体材料、軟磁性材料、LIB用材料、ハイドロタルサイト)の2事業で事業展開している。2025年3月期の事業セグメント別売上構成比では機能性顔料事業が25.1%、電子素材事業が74.9%を占め、セグメント利益ではそれぞれ45.4%、54.6%の構成比となっている。2. 主要セグメント、事業同社の主要セグメントは電子素材及び機能性顔料である。また、中期経営計画「Vision2026」において、事業ポートフォリオマネジメントの強化の観点から、成長事業、収益基盤事業、次世代事業、再生・転換事業の4種類に分類している。(1) 電子素材a) 磁石材料(成長事業)粉体からコンパウンド、成形品(磁石)までを手掛けている。粉体では微細粒子の均一分散技術に強み(粒径分布に特徴があり、高充填が可能)がある。コンパウンド「FEROTOPTM」については、フェライト系世界トップシェアを持ち、磁性粉と樹脂の複合化技術に強み(特に異方性ボンド磁石向け)がある。さらに高磁気特性と成形性の両立(特に射出成形用材料)を可能にしている。またストロンチウムフェライト(SrFe)や希土類(Nd-Fe-B)の磁性粉末と、ポリアミド(PA12、PA6)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、エチレン酢酸ビニル(EEA)といった多様な樹脂を複合化した射出成形用材料で高い評価を得ている。等方性・異方性の両グレードを揃え、顧客の要求する磁力や耐熱性、コストに応じた最適な材料を提案できるだけでなく、成形時に発生する腐食性ガスを大幅に低減し、金型の長寿命化に貢献するなどの材料も取り揃えている。成形品では小型・薄型磁石の精密成形技術(例:モーター用磁石)、異方性ボンド磁石の高磁気特性(最大エネルギー積(BH)max)などで差別化しているが、主力ユーザーは自動車業界でxEV(電動車)などのバッテリー冷却用ウォーターポンプ向けで電装部品大手の日欧電装メーカーなどがある。b) 誘電体材料(成長事業)同社の誘電体材料はMLCC用誘電体主材だけではなくMLCC用共材もあり、特に超微粒を必要とするMLCC向け材料として供給している。ちなみに共材とはMLCCの内部電極(Ni微粒子)と誘電体層の機械的結合を高め、焼成収縮差を緩和するために混入する材料で、10〜50nm級BaTiO3。電界均一化・信頼性向上に寄与する。MLCCの主原料であるチタン酸バリウムの製法においては、固相法、シュウ酸塩法、水熱合成法等がある。同社は水熱合成法に属するが「湿式合成法」に分類される独自の水熱技術で、高温高圧下における水溶液中の反応を利用しBaTiO3を直接合成、粒径30〜150nmのシャープな粒度分布・均一形状の超微粒BaTiO3を製造、高機能・高付加価値品に注力している。c) 軟磁性材料(次世代事業)軟磁性材料とは比較的小さい外部磁場で容易に磁化され、磁場が除かれるとほぼ完全に脱磁する特性を持つ材料で、酸化鉄を主成分とするフェライトのほか、鉄を主成分とする合金系などの磁性材料がある。同社は高透磁率、低損失、高飽和磁束密度を持つ磁性材料を素材からコンパウンドまでワンストップで提供している。主な用途は各種インダクター(電気と磁気を相互作用させ電流制御を行う電子部品で、電流の安定化、電圧の平準化、交流電圧の変化などの電源用途)や、スマートフォンのRFID機能、非接触給電用途があり、コイルから発生する磁束を通すコア部分やコイルに貼り付けるシート部分に使われる。d) LIB用前駆体(再生・転換事業)リチウムイオン電池の正極材料向けに、前駆体(中間体)を製造・販売する事業で、TAMが担ってきた。EV市場向けの需要変動の影響を受けたため、再生・転換事業として位置付け、TAMの解散・清算などで損失縮小と事業ポートフォリオの見直しを進めている。e) ハイドロタルサイト(再生・転換事業)同材料は従来、塩ビ安定剤、農業用フィルム保温剤などの用途を主としていたが、塩ビ安定剤用途が、レッドオーシャン市場となり、再生・転換事業として位置付けていた。2024年5月には、提携していた堺化学工業<4078>との提携解消を発表している。環境浄化など環境関連用途への展開ポテンシャルは維持しつつ、採算性改善とポートフォリオ整理を進めている。(2) 機能性顔料a) 触媒(収益基盤事業)主要製品はプラスチックやゴムの原料となるスチレンモノマー用触媒で、スチレンモノマー製造の主流である「エチルベンゼンの脱水素反応」用に使われる。鉄系をベースとした「湿式合成技術」を駆使した独自の組成を有し、反応効率及びスチレンへの変換効率が高いのが特徴である。トップシェア企業を含め国内外の化学メーカーに収めており、収益性も高い製品となっている。同触媒は新設プラントに加え定期修理時にも使用されるため、年により売上が変動するものの、世界的にスチレンモノマーの生産が緩やかに伸びていることと、シェアアップで収益は安定している。b) 環境関連(次世代事業)次世代事業と位置付けている環境関連材料については、CO2分離回収材料等の環境負荷低減に貢献する新素材の開発を進め、早期事業化を目指して経営資源を重点的に投入している。c) 着色顔料・トナー(再生・転換事業)複写機・レーザープリンター用のトナー向けに、磁性酸化鉄や球状樹脂キャリアなどの電子印刷材料を開発・商品化している。ペーパーレス化や需要減を受け、価格是正・原価低減・設備合理化などを通じて収益性の改善を目指す。(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎)
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2026/01/23 12:03
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戸田工業 Research Memo(2):創業200周年を誇る老舗の化学素材メーカー
*12:02JST 戸田工業 Research Memo(2):創業200周年を誇る老舗の化学素材メーカー
■会社概要1. 会社概要戸田工業<4100>は1823年(文政6年)、戸田生三氏によって、建築の木材塗料や紺染めの下地、漆器、番傘の着色、陶磁器(赤絵の釉薬)などに用いられる弁柄(酸素と鉄が結びついた化合物)の製造を目的に岡山県で創業した。2023年に創業200周年を迎えた老舗化学素材メーカーである。同社は、酸化鉄で培った微粒子合成技術を深化させ、磁性酸化鉄、磁石材料、誘電体材料、LIB用材料など、先端的な材料を提供している。同社の経営理念は、酸化鉄で培った微粒子合成技術を深化させながら、永遠に生々発展させること。誠実・信頼を基盤とし創造力と製造力を結集させ、魅力ある独創性に富んだ新素材およびソリューションを通じて、広く社会に貢献することである。経営方針としては、以下4点を掲げている。(1) 設立100年を超えても発展し続け、社会に貢献できる「もの作り企業」としての経営基盤を確立する(2) Only1技術を磨き、付加価値の高い製品とソリューションを提供し続ける(3) グローバルで必要不可欠な存在となり、グループの企業価値を向上させる(4) 従業員と家族の幸福を求め、ステークホルダーから常に信頼される存在となる同社グループは、2025年3月期末において子会社15社(TAM解散前)、関連会社4社及びその他の関係会社1社で構成され、連結従業員は2025年3月末で1,067名となっている。2. 沿革同社のこれまでの社歴における主なターニングポイントは以下のとおりである。(1) 湿式合成法の確立と公害問題への対応(1960年代)創業以来の乾式法による公害問題を解決するため、京都大学と連携し、水溶液中で化学反応を行う「湿式合成法」を確立した。これにより公害を克服しただけでなく、粒子の精密制御が可能となり、その後の高機能材料開発の技術基盤となった。(2) 湿式合成法の応用(磁気記録材料、1960年代後半以降)湿式合成法を応用し、着色顔料から磁気記録材料(オーディオ・ビデオテープ用磁性粉等)の製造へ大きく事業拡大を進めた。顔料メーカーから電子素材メーカーへと脱皮する転機となり、その後長らく同社の主力事業として成長をけん引した。(3) アナログからデジタルへの移行と多角化(1990年代~2000年代)アナログ市場の縮小とデジタル化を見越し、培った技術を酸化鉄以外の無機材料へ展開する多角化を推進した。新規事業となるリチウムイオン電池材料や、現在の成長領域である誘電体材料(MLCC用等)などの開発に着手し、次世代の収益源を育成した。(4) 事業ポートフォリオマネジメントの強化(現在)中期経営計画「Vision2026」において「事業ポートフォリオマネジメントの強化」を掲げ、成長事業、収益基盤事業、次世代事業、再生・転換事業の4分類での経営管理を開始。AIサーバー向けなどで伸びる成長領域(誘電体材料等)へ集中投資を行う一方、不採算事業(TAM等)の整理・撤退を明示した。足元では構造改革により収益性が大きく改善し、黒字化及び再成長を視野に入れている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎)
<HN>
2026/01/23 12:02
注目トピックス 日本株
戸田工業 Research Memo(1):2026年3月期中間期は構造改革が進展し営業黒字を達成
*12:01JST 戸田工業 Research Memo(1):2026年3月期中間期は構造改革が進展し営業黒字を達成
■要約戸田工業<4100>は、磁器の絵付け、歴史的建造物などに欠かせない顔料である弁柄の製造業として1823(文政6)年に創業、2023年11月に創業200周年を迎えた老舗化学素材メーカーである。酸化鉄で培った独自の技術と情熱で微粒子の可能性を深化させ、光学レンズ研磨剤用高純度酸化鉄、一世を風靡したオーディオ・ビデオテープなどで使われる磁性酸化鉄、複写機・プリンター向けのトナー用材料、自動車や家電などで使用されるモーターやセンサー用磁石材料、スマートフォンで多用される積層セラミックコンデンサー(以下、MLCC)向け誘電体材料、電気自動車(以下、EV)向けリチウムイオン電池(以下、LIB)用材料などで事業を拡大してきた。現在、機能性顔料事業(着色顔料・トナー用材料、触媒)と電子素材事業(磁石材料、誘電体材料、軟磁性材料、LIB用材料、ハイドロタルサイト)の2事業を展開している。1. 2026年3月期中間期の業績概要2026年3月期中間期の連結業績は、売上高で前年同期比1.4%減の14,309百万円、営業利益は599百万円(前年同期は営業損失267百万円)、経常利益は18百万円(前年同期は経常損失266百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は108百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失879百万円)となった。営業利益については、原価低減、販管費削減、解散及び清算を決定したカナダの連結子会社、戸田アドバンストマテリアルズInc.(以下、TAM)の改善などにより黒字転換している。一方、EV需要の低迷の影響からLIB用材料を営んでいる持分法適用関連会社の収益が減少したため、持分法による投資損失を計上しており、経常利益及び中間純損失の下押し要因となった。2. 2026年3月期通期の業績見通し2026年3月期通期の連結業績について、売上高は前年比10.0%減の28,500百万円、営業利益1,000百万円(前期は648百万円の損失)、経常損失300百万円(同1,411百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失700百万円(同3,563百万円の損失)を見込んでいる。なお、期初予想5月から経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益を下方修正している。主因となったLIB用材料を営む持分法適用関連会社の収益は、EV需要の低迷により上期同様に低調に推移し、前期から持分法による投資損益を9億円、押し下げる見通しだ。3. 中期経営計画同社はパーパス「微粒子の可能性を、世界の可能性に変えていく。」を掲げ、2024年6月に中期経営計画「Vision2026」(2025年3月期〜2027年3月期)を策定、2030年度のありたい姿の実現に向け、事業ポートフォリオマネジメントの強化を打ち出した。具体的には、成長事業、収益基盤事業、次世代事業、再生・転換事業に区分を整理し、合理化の推進と構造改革を進めている。これまでの進捗状況として、再生・転換事業はペーパーレス、DXの影響からトナー事業などが縮減し、LIB関連はEV普及が鈍化するなど外部環境の影響から、当初計画に対して乖離がある。一方で、2026年度3月期中間期までの実績からわかるように、連結及び単体の両方で営業黒字化を達成しており合理化については着実な進捗が確認できる。■Key Points・創業200周年を誇る老舗の化学素材メーカー・近年はポートフォリオマネジメントの観点から構造改革を推進・今期は営業黒字を達成見込みであり、合理化・再成長が期待される・電子素材(磁石、誘電体)、環境分野などが成長分野(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎)
<HN>
2026/01/23 12:01
注目トピックス 日本株
CAICAD Research Memo(10):2014年3月期以降、積極的な投資継続により配当実績はなし
*11:10JST CAICAD Research Memo(10):2014年3月期以降、積極的な投資継続により配当実績はなし
■株主還元CAICA DIGITAL<2315>は、財務基盤の強化を進めながらも、暗号資産交換所システムの開発やM&Aを含めた各事業の立ち上げ、暗号資産交換所への参入などに積極的に投資を行ってきたことから、2014年3月期以降、配当実績はない。2026年10月期の配当についても現時点で未定となっている。ただ、安定したキャッシュ・フローを生み出す「ITサービス事業」の伸びにより、将来的には復配の可能性は十分に考えられる。(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>
2026/01/23 11:10
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