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いちご Research Memo(3):2026年2月期中間期は、事業利益が前年同期比60%増と順調に推移
配信日時:2025/11/18 13:03
配信元:FISCO
*13:03JST いちご Research Memo(3):2026年2月期中間期は、事業利益が前年同期比60%増と順調に推移
■いちご<2337>の業績動向
1. 2026年2月期中間期の業績概要
2026年2月期中間期は、売上高が前年同期比40.6%増の51,024百万円、営業利益が同64.3%増の11,261百万円、事業利益(旧称:ALL-IN営業利益)が同60.2%増の15,128百万円、経常利益が同62.9%増の9,047百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同60.7%増の8,624百万円、キャッシュ純利益が同45.5%増の11,034百万円となった。同社では徹底したキャッシュ・フロー経営を掲げており、2020年2月期より多くの販売用不動産(減価償却が行われない)を固定資産(減価償却を行う)に振り替えて、減価償却の税効果を図りキャッシュ創出を果たしてきた。固定資産の売却益は特別利益に計上されるため、業績の実態を表す指標として事業利益(固定資産売却益を営業利益に戻し入れた値)を、また、現金支出のない減価償却費も加味した純利益としてキャッシュ純利益として経営指標に加えている。
主力の心築事業の事業利益は5,147百万円(前年同期比14.0%増)となった。内訳としては、ストック収益である不動産賃貸利益が4,455百万円(同15.0%増)となり、既存・新規物件の賃料増加により拡大した。特にトレードピアお台場の稼働率向上やセットアップオフィスの導入などが貢献した。フロー収益では不動産及び事業の譲渡利益が3,336百万円(同1.4%増)となった。
ホテル事業の事業利益は5,290百万円(前年同期比183.6%増)となった。内訳としては、ストック収益である不動産賃貸収益が3,931百万円(同26.2%増)となり、保有ホテルの賃料成長と新規ホテル取得による増収が、物件売却・リブランド休館による減収を上回った。フロー収益では、期中1件のホテル物件の売却が行われ、含み益を大幅に上回る売却益を実現したことで、不動産譲渡利益は2,636百万円(前年同期は売却なし)となった。
いちごオーナーズ事業の事業利益は2,496百万円(前年同期比108.1%増)となった。第2四半期に複数物件の一括売却を完了した結果である。
アセットマネジメント事業の事業利益は1,029百万円(前年同期比62.4%増)と好調だった。いちごホテル、いちごオフィスのNOI向上とセキュリティ・トークンの運用資産増による運用報酬増がストック収益増の要因である。いちごオフィスによる資産入替に伴い、売却時の利益に連動した譲渡成果報酬が増加した。クリーンエネルギー事業は、安定的なビジネスモデルの下で堅調に推移し、事業利益は1,211百万円(同1.1%減)となった。
販管費は前年同期比8.6%増の4,745百万円で事業の拡大に伴い増加したものの、販管費率は9.3%と抑制された。ストック収益(12,798百万円)が堅調に拡大する一方で、固定費(6,027百万円)を十二分にカバーできており、不透明な経済環境下でも安定成長を維持できる体制を整えている。
レジデンスやホテルを中心に物件を取得し、将来収益の源泉も着実に確保
2. 財務状況と経営指標
2025年8月末の資産合計は前期末比13,474百万円増の420,190百万円となった。流動資産は13,740百万円増であり、レジデンスを中心に物件取得を進めたことにより販売用不動産が9,014百万円増加したこと、現金及び預金が4,629百万円増加したことが主な要因である。固定資産は266百万円減であり、大きな変化はなかった。
負債合計は前期末比11,837百万円増の295,847百万円となった。そのうち流動負債は21,038百万円増であり、固定負債は9,200百万円減となった。不動産の取得等に伴う借入金の増加13,715百万円が主な要因である。借入金の長期割合は85.6%(2025年8月末)と高く、余裕がある資金調達が強みである。借入金の金利は金利上昇リスクの低減に向け固定化(固定化率57%)を図っており、金利固定化後の加重平均金利は1.36%と、金利上昇局面にあって抑制策が奏功する。
経営指標では、流動比率(418.0%。200%以上が安全の目安)、固定長期適合率(56.9%。100%以下が安全の目安)など極めて安全性が高い。自己資本比率は26.8%だが、外部鑑定士が鑑定する鑑定評価額をベースとする不動産の含み益や同社に帰属しないリスクを控除した自己資本比率では39.9%と、より高い数値になる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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1. 2026年2月期中間期の業績概要
2026年2月期中間期は、売上高が前年同期比40.6%増の51,024百万円、営業利益が同64.3%増の11,261百万円、事業利益(旧称:ALL-IN営業利益)が同60.2%増の15,128百万円、経常利益が同62.9%増の9,047百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同60.7%増の8,624百万円、キャッシュ純利益が同45.5%増の11,034百万円となった。同社では徹底したキャッシュ・フロー経営を掲げており、2020年2月期より多くの販売用不動産(減価償却が行われない)を固定資産(減価償却を行う)に振り替えて、減価償却の税効果を図りキャッシュ創出を果たしてきた。固定資産の売却益は特別利益に計上されるため、業績の実態を表す指標として事業利益(固定資産売却益を営業利益に戻し入れた値)を、また、現金支出のない減価償却費も加味した純利益としてキャッシュ純利益として経営指標に加えている。
主力の心築事業の事業利益は5,147百万円(前年同期比14.0%増)となった。内訳としては、ストック収益である不動産賃貸利益が4,455百万円(同15.0%増)となり、既存・新規物件の賃料増加により拡大した。特にトレードピアお台場の稼働率向上やセットアップオフィスの導入などが貢献した。フロー収益では不動産及び事業の譲渡利益が3,336百万円(同1.4%増)となった。
ホテル事業の事業利益は5,290百万円(前年同期比183.6%増)となった。内訳としては、ストック収益である不動産賃貸収益が3,931百万円(同26.2%増)となり、保有ホテルの賃料成長と新規ホテル取得による増収が、物件売却・リブランド休館による減収を上回った。フロー収益では、期中1件のホテル物件の売却が行われ、含み益を大幅に上回る売却益を実現したことで、不動産譲渡利益は2,636百万円(前年同期は売却なし)となった。
いちごオーナーズ事業の事業利益は2,496百万円(前年同期比108.1%増)となった。第2四半期に複数物件の一括売却を完了した結果である。
アセットマネジメント事業の事業利益は1,029百万円(前年同期比62.4%増)と好調だった。いちごホテル、いちごオフィスのNOI向上とセキュリティ・トークンの運用資産増による運用報酬増がストック収益増の要因である。いちごオフィスによる資産入替に伴い、売却時の利益に連動した譲渡成果報酬が増加した。クリーンエネルギー事業は、安定的なビジネスモデルの下で堅調に推移し、事業利益は1,211百万円(同1.1%減)となった。
販管費は前年同期比8.6%増の4,745百万円で事業の拡大に伴い増加したものの、販管費率は9.3%と抑制された。ストック収益(12,798百万円)が堅調に拡大する一方で、固定費(6,027百万円)を十二分にカバーできており、不透明な経済環境下でも安定成長を維持できる体制を整えている。
レジデンスやホテルを中心に物件を取得し、将来収益の源泉も着実に確保
2. 財務状況と経営指標
2025年8月末の資産合計は前期末比13,474百万円増の420,190百万円となった。流動資産は13,740百万円増であり、レジデンスを中心に物件取得を進めたことにより販売用不動産が9,014百万円増加したこと、現金及び預金が4,629百万円増加したことが主な要因である。固定資産は266百万円減であり、大きな変化はなかった。
負債合計は前期末比11,837百万円増の295,847百万円となった。そのうち流動負債は21,038百万円増であり、固定負債は9,200百万円減となった。不動産の取得等に伴う借入金の増加13,715百万円が主な要因である。借入金の長期割合は85.6%(2025年8月末)と高く、余裕がある資金調達が強みである。借入金の金利は金利上昇リスクの低減に向け固定化(固定化率57%)を図っており、金利固定化後の加重平均金利は1.36%と、金利上昇局面にあって抑制策が奏功する。
経営指標では、流動比率(418.0%。200%以上が安全の目安)、固定長期適合率(56.9%。100%以下が安全の目安)など極めて安全性が高い。自己資本比率は26.8%だが、外部鑑定士が鑑定する鑑定評価額をベースとする不動産の含み益や同社に帰属しないリスクを控除した自己資本比率では39.9%と、より高い数値になる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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