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センチュリー21・ジャパン:「CENTURY 21」の国内フランチャイザー、加盟店拡大と支援強化により持続的成長へ
配信日時:2025/11/11 14:10
配信元:FISCO
*14:10JST センチュリー21・ジャパン:「CENTURY 21」の国内フランチャイザー、加盟店拡大と支援強化により持続的成長へ
センチュリー21・ジャパン<8898>は、世界最大級の不動産フランチャイズチェーン「CENTURY 21」を日本において展開しているフランチャイザーとして、加盟店網を通じた不動産仲介事業の支援を展開している。同社は1983年に設立され、住宅流通市場の発展とともに全国規模でブランドを浸透させてきた。自ら直接不動産売買・賃貸を行うのではなく、フランチャイズ本部として加盟店の営業活動を支援するモデルが同社の事業の基本構造である。
同社の収益は主に加盟店からの各種フィーにより構成される。まず加盟時に発生する「加盟金」は、地域や契約形態に応じて150万円から300万円である(支店契約の場合はその半額)。次に、継続的な収益源となる「サービスフィー」は、加盟店の仲介手数料売上高の6%を基本としている。加えて、広告宣伝活動を支える「広告基金分担金」として、加盟店から月額12万円または6万円を徴収している。この3つが収益(ただし、広告基金分担金は組合形式のため、決算とは別勘定)の柱であり、同社はストック型の安定した収入を確保しながら、加盟店数の拡大に応じて成長する収益モデルを構築している。一方で、同社は国際本部であるセンチュリー21・リアルエステートLLCに対し、加盟店の売上高に応じたサービス料金を支払う。加盟店数が201から1,000店舗以下の場合は総収入の10%、1,000店舗を超えると9%となる仕組みである。
同社の特徴として第1に挙げられるのはブランド力である。「センチュリー21」の名称とゴールドの看板は全国的に高い知名度を誇り、不動産仲介サービスにおける信頼の象徴として認知されている。国内外で統一されたブランドイメージは、加盟店の集客力や顧客からの信頼醸成に直結している。第2に、ITサービスの提供である。不動産情報の管理システムや営業支援ツールを整備し、加盟店が効率的に営業活動を行うことができる環境を整えている。第3に、研修制度の充実である。不動産業務の専門知識や営業スキルを体系的に習得できる研修プログラムを用意し、加盟店の人材育成を後押しする。第4に、世界中の加盟店を対象とした表彰制度を設けており、営業成績や顧客サービスの優れた加盟店を顕彰する仕組みも導入している。これにより加盟店間のモチベーションを高め、ネットワーク全体の質を維持・向上させている。同社はフランチャイズモデルに基づく安定的な収益構造と多面的な加盟店支援策を背景として、国内不動産フランチャイズ市場において強固な地位を築いているといえる。
2026年3月期第1四半期実績は、営業収益が前年同期比2.5%増の1,054百万円、営業利益が同12.0%減の272百万円となった。収益面は、主力のサービスフィー収入が同2.3%減の873百万円と減少したものの、センチュリー21フランチャイズ広告基金組合からのITシステム資産移管に伴いシステム利用料を計上したことで、ITサービス収入が同65.2%増の129百万円と拡大し、増収を確保した。利益面は営業原価に加え、人件費、研修費用、外部コンサルティング費用などが増加したことからコスト負担が増し、利益を圧迫した。
2026年3月期通期業績は、営業収益が前期比10.1%増の4,453百万円、営業利益が同7.0%増の1,147百万円と増収増益の見通しである。計画達成に向けては、(1)新規加盟の拡大及び(2)既存加盟店の支援強化を重点施策として推進する。
(1)新規加盟拡大については、通期の新規成約目標を前年同期比22件増の65件と設定している。ブランディング戦略の再構築、重点エリアでの営業強化、インサイドセールス体制の充実、加盟店募集サイトの刷新、テーマ別Webセミナーの開催などにより、集客力の強化を図る。(2)加盟店支援については、人材・営業・事業拡大の3本柱である。人材面では、人材戦略ノウハウを提供する「人事の学校」、YouTube配信やSNS活用による採用支援、宅建士資格取得を支援するeラーニングや営業力強化プログラムを通じて人材育成を継続する。営業支援では、オウンドメディアやWeb広告による集客、海外本部との連携による国際取引の推進、付帯売上の確保サポートなどの施策を進める。加えて、AIを活用した契約書特約文の自動生成やデータ共有により、業務の効率化を支援する。事業拡大に向けては、フランチャイズ内における事業承継支援、財務ノウハウ習得のための「お金の学校」、経営強化を目的とした「センチュリオンオフィスアカデミー」の開催、多店舗展開支援などを通じ、加盟店の経営基盤を強化する。第1四半期はやや低調な滑り出しとなったが、各種施策の着実な実行を通じて加盟基盤の拡大と加盟店の成長を実現し、通期計画の達成を目指す。
同社は安定配当の継続を基本方針としており、2026年3月期は1株当たり年間配当金50.0円、配当性向63.3%を見込んでいる。利益拡大に伴いキャッシュが順調に積み上がっており、今後は持続的成長に向けた事業投資と合わせて、株主還元のさらなる充実が期待される。
<HM>
同社の収益は主に加盟店からの各種フィーにより構成される。まず加盟時に発生する「加盟金」は、地域や契約形態に応じて150万円から300万円である(支店契約の場合はその半額)。次に、継続的な収益源となる「サービスフィー」は、加盟店の仲介手数料売上高の6%を基本としている。加えて、広告宣伝活動を支える「広告基金分担金」として、加盟店から月額12万円または6万円を徴収している。この3つが収益(ただし、広告基金分担金は組合形式のため、決算とは別勘定)の柱であり、同社はストック型の安定した収入を確保しながら、加盟店数の拡大に応じて成長する収益モデルを構築している。一方で、同社は国際本部であるセンチュリー21・リアルエステートLLCに対し、加盟店の売上高に応じたサービス料金を支払う。加盟店数が201から1,000店舗以下の場合は総収入の10%、1,000店舗を超えると9%となる仕組みである。
同社の特徴として第1に挙げられるのはブランド力である。「センチュリー21」の名称とゴールドの看板は全国的に高い知名度を誇り、不動産仲介サービスにおける信頼の象徴として認知されている。国内外で統一されたブランドイメージは、加盟店の集客力や顧客からの信頼醸成に直結している。第2に、ITサービスの提供である。不動産情報の管理システムや営業支援ツールを整備し、加盟店が効率的に営業活動を行うことができる環境を整えている。第3に、研修制度の充実である。不動産業務の専門知識や営業スキルを体系的に習得できる研修プログラムを用意し、加盟店の人材育成を後押しする。第4に、世界中の加盟店を対象とした表彰制度を設けており、営業成績や顧客サービスの優れた加盟店を顕彰する仕組みも導入している。これにより加盟店間のモチベーションを高め、ネットワーク全体の質を維持・向上させている。同社はフランチャイズモデルに基づく安定的な収益構造と多面的な加盟店支援策を背景として、国内不動産フランチャイズ市場において強固な地位を築いているといえる。
2026年3月期第1四半期実績は、営業収益が前年同期比2.5%増の1,054百万円、営業利益が同12.0%減の272百万円となった。収益面は、主力のサービスフィー収入が同2.3%減の873百万円と減少したものの、センチュリー21フランチャイズ広告基金組合からのITシステム資産移管に伴いシステム利用料を計上したことで、ITサービス収入が同65.2%増の129百万円と拡大し、増収を確保した。利益面は営業原価に加え、人件費、研修費用、外部コンサルティング費用などが増加したことからコスト負担が増し、利益を圧迫した。
2026年3月期通期業績は、営業収益が前期比10.1%増の4,453百万円、営業利益が同7.0%増の1,147百万円と増収増益の見通しである。計画達成に向けては、(1)新規加盟の拡大及び(2)既存加盟店の支援強化を重点施策として推進する。
(1)新規加盟拡大については、通期の新規成約目標を前年同期比22件増の65件と設定している。ブランディング戦略の再構築、重点エリアでの営業強化、インサイドセールス体制の充実、加盟店募集サイトの刷新、テーマ別Webセミナーの開催などにより、集客力の強化を図る。(2)加盟店支援については、人材・営業・事業拡大の3本柱である。人材面では、人材戦略ノウハウを提供する「人事の学校」、YouTube配信やSNS活用による採用支援、宅建士資格取得を支援するeラーニングや営業力強化プログラムを通じて人材育成を継続する。営業支援では、オウンドメディアやWeb広告による集客、海外本部との連携による国際取引の推進、付帯売上の確保サポートなどの施策を進める。加えて、AIを活用した契約書特約文の自動生成やデータ共有により、業務の効率化を支援する。事業拡大に向けては、フランチャイズ内における事業承継支援、財務ノウハウ習得のための「お金の学校」、経営強化を目的とした「センチュリオンオフィスアカデミー」の開催、多店舗展開支援などを通じ、加盟店の経営基盤を強化する。第1四半期はやや低調な滑り出しとなったが、各種施策の着実な実行を通じて加盟基盤の拡大と加盟店の成長を実現し、通期計画の達成を目指す。
同社は安定配当の継続を基本方針としており、2026年3月期は1株当たり年間配当金50.0円、配当性向63.3%を見込んでいる。利益拡大に伴いキャッシュが順調に積み上がっており、今後は持続的成長に向けた事業投資と合わせて、株主還元のさらなる充実が期待される。
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