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トレックス・セミコンダクター:世界トップクラスの小型・省電力電源ICを開発・販売、配当利回り5%に近づく
配信日時:2024/12/30 12:40
配信元:FISCO
*12:40JST トレックス・セミコンダクター:世界トップクラスの小型・省電力電源ICを開発・販売、配当利回り5%に近づく
トレックス・セミコンダクター<6616>は、半導体デバイスの開発、設計製造および半導体デバイスの販売を行っている。
グループは、大きく分けてトレックス・セミコンダクターとフェニテック・セミコンダクターの2社で構成されている。トレックス・セミコンダクターは半導体メーカーだが工場を持たないファブレス運営形態。製品は主にアナログ電源IC分野に特化しており、世界トップクラスの省電力・小型化に強みを持っている。電源ICは、電子機器の様々な機能を動かすために電圧を制御し安定供給する重要な役割があるが、TOREXの電源ICは独自の技術で電子機器の小型化・省電力化に貢献している。アプリケーション別売上高構成比は、産業機器38.2%、車載機器14.5%、医療機器2.3%、ウェアラブル機器3.2%、その他機器41.8%。地域別売上高では、日本32.5%、アジア39.1%、欧州19.1%、北米9.3%。(25年3月期上期時点)
一方、フェニテック・セミコンダクターは、半導体受託(ファウンドリ)を専業にし、主に「ディスクリート」と呼ばれる単機能の半導体製品を作っている。直近は、パワー半導体製品も製造しており、設立50年以上の日本メーカー。岡山と鹿児島に工場を構えており、専門性の高い製造対応力やオリジナルデバイスの開発力など豊富な経験を持っている。トレックスからフェニテックへのオーダーは約65%だが、フェニテックの中では約15%しかトレックス製品を製造していない。残り85%はトレックス以外の製品を扱っている。ファブレス経営のトレックスと、ファウンドリ事業のフェニテックが相互補完でシナジーを発揮している。アプリケーション別売上高構成比は、産業機器28.0%、車載機器25.8%、医療機器1.3%、その他機器44.9%。地域別売上高では、日本38.1%、アジア20.6%、欧州8.1%、北米33.2%。(25年3月期上期時点)
2025年3月期第2四半期累計の売上高は前年同期比5.5%減の12,524百万円(トレックス4,817百万円、フェニテック7,707百万円)、営業利益が同3.7倍の336百万円で着地した。トレックスは、中国市場は回復傾向にあったが日本・欧州市場の落ち込みにより減収、産業機器・一般民生機器分野が減少していた。ただ、為替の影響と棚卸評価損の戻りが発生し、増益を達成。フェニテックは、欧州・北米市場が減少して減収減益で着地した。市況の回復のスピードが想定を下回り通期の業績予想を下方修正、通期の売上高は前期比2.9%減の25,000百万円、営業利益が400百万円の黒字を見込んでいる。
今後の重点市場として、トレックスは産業機器(5G・IoTモジュール全固体電池モジュール)・車載機器(自動運転、ADASなど)、フェニテックは産業機器(産業用ロボット・鉄道・インバータなど)・車載機器(EV向けパワー半導体など)を挙げている。トレックスは、電源ICに加えて、パワー半導体製品も強化。パワー半導体事業拡大の専任組織を設置し、製品ラインナップ拡充を強力に推進していく。一方、フェニテックは、半導体前工程のウェハプロセス専業のファウンドリ事業を軸・強みとして事業展開していく。メインFABの一つとして鹿児島工場生産能力増強し、25年3月期で2万枚/月の安定した生産体制を構築。22年3月期比でトレックス製品の生産能力枚数を3倍にする。また、Siパワーデバイスの開発強化と販売促進で売上向上を見据えている。そのほか、株主還元では、業績水準を反映した利益配分として連結配当性向20%以上、安定的かつ継続的な株主還元の拡充として株主資本配当率(DOE)3%程度を目標として実施。配当利回り5%に近づくなか、ファブレス&ファウンドリ両軸で展開する同社の今後の動向には注目しておきたい。
<NH>
グループは、大きく分けてトレックス・セミコンダクターとフェニテック・セミコンダクターの2社で構成されている。トレックス・セミコンダクターは半導体メーカーだが工場を持たないファブレス運営形態。製品は主にアナログ電源IC分野に特化しており、世界トップクラスの省電力・小型化に強みを持っている。電源ICは、電子機器の様々な機能を動かすために電圧を制御し安定供給する重要な役割があるが、TOREXの電源ICは独自の技術で電子機器の小型化・省電力化に貢献している。アプリケーション別売上高構成比は、産業機器38.2%、車載機器14.5%、医療機器2.3%、ウェアラブル機器3.2%、その他機器41.8%。地域別売上高では、日本32.5%、アジア39.1%、欧州19.1%、北米9.3%。(25年3月期上期時点)
一方、フェニテック・セミコンダクターは、半導体受託(ファウンドリ)を専業にし、主に「ディスクリート」と呼ばれる単機能の半導体製品を作っている。直近は、パワー半導体製品も製造しており、設立50年以上の日本メーカー。岡山と鹿児島に工場を構えており、専門性の高い製造対応力やオリジナルデバイスの開発力など豊富な経験を持っている。トレックスからフェニテックへのオーダーは約65%だが、フェニテックの中では約15%しかトレックス製品を製造していない。残り85%はトレックス以外の製品を扱っている。ファブレス経営のトレックスと、ファウンドリ事業のフェニテックが相互補完でシナジーを発揮している。アプリケーション別売上高構成比は、産業機器28.0%、車載機器25.8%、医療機器1.3%、その他機器44.9%。地域別売上高では、日本38.1%、アジア20.6%、欧州8.1%、北米33.2%。(25年3月期上期時点)
2025年3月期第2四半期累計の売上高は前年同期比5.5%減の12,524百万円(トレックス4,817百万円、フェニテック7,707百万円)、営業利益が同3.7倍の336百万円で着地した。トレックスは、中国市場は回復傾向にあったが日本・欧州市場の落ち込みにより減収、産業機器・一般民生機器分野が減少していた。ただ、為替の影響と棚卸評価損の戻りが発生し、増益を達成。フェニテックは、欧州・北米市場が減少して減収減益で着地した。市況の回復のスピードが想定を下回り通期の業績予想を下方修正、通期の売上高は前期比2.9%減の25,000百万円、営業利益が400百万円の黒字を見込んでいる。
今後の重点市場として、トレックスは産業機器(5G・IoTモジュール全固体電池モジュール)・車載機器(自動運転、ADASなど)、フェニテックは産業機器(産業用ロボット・鉄道・インバータなど)・車載機器(EV向けパワー半導体など)を挙げている。トレックスは、電源ICに加えて、パワー半導体製品も強化。パワー半導体事業拡大の専任組織を設置し、製品ラインナップ拡充を強力に推進していく。一方、フェニテックは、半導体前工程のウェハプロセス専業のファウンドリ事業を軸・強みとして事業展開していく。メインFABの一つとして鹿児島工場生産能力増強し、25年3月期で2万枚/月の安定した生産体制を構築。22年3月期比でトレックス製品の生産能力枚数を3倍にする。また、Siパワーデバイスの開発強化と販売促進で売上向上を見据えている。そのほか、株主還元では、業績水準を反映した利益配分として連結配当性向20%以上、安定的かつ継続的な株主還元の拡充として株主資本配当率(DOE)3%程度を目標として実施。配当利回り5%に近づくなか、ファブレス&ファウンドリ両軸で展開する同社の今後の動向には注目しておきたい。
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