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NYの視点:【今週の注目イベント】パウエルFRB議長議会証言、米雇用統計、日銀、RBA、加中銀

配信日時:2023/03/06 07:36 配信元:FISCO
*07:36JST NYの視点:【今週の注目イベント】パウエルFRB議長議会証言、米雇用統計、日銀、RBA、加中銀 今週は、FRBのパウエル議長の半年に一度開催される金融政策を巡る上下両議会での証言や金融政策決定に重要な雇用統計などに注目が集まる。また、日銀、カナダ中銀、豪州準備銀は金融政策決定会合を予定している。日銀は黒田総裁下での現体制で最後の会合となるが、12月に実施したYCC修正の効果見極めで3月会合で現行緩和継続する見通し。このため、円売りが継続か。カナダ中銀も前会合でのフォワードガイダンスによると、政策金利据え置く見込み。各国のインフレが想定通りに鈍化せず、利上げペース加速予想も浮上する中、想定通りに金融政策を据え置くかどうかに注目される。豪州準備銀は追加利上げが予想されている。

米国では1月の雇用統計が想定以上に強い結果となったほか、同月の消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)の伸びも鈍化傾向を維持したものの予想を上回りインフレ鈍化が想定以上に遅いペースであることがあらたに証明された。これに加えて、賃金インフレが新たなインフレ上昇圧力になる可能性は、FRBが政策金利をより高い水準まで引き上げる必要性を強める。FRBは特に賃金インフレの過熱を警戒している。賃金・物価スパイラルを食い止めるため断固とした措置を講じるとみられる。3月連邦公開市場委員会(FOMC)では前回に引き続き25ベーシスポイント(BP)の利上げが見込まれている。しかし、短期金融市場では50BPの利上げも若干織り込み始めた。

米国では1月の指標は大幅な季節的調整が多く、一時的な兆候にとどまることも多く2月以降のデータで状況を把握していくことが重要。もし、2月の雇用統計でも1月分で示されたように、強い労働市場の傾向が再確認された場合は、3月の50BPの利上げ観測を強める。ウォラー理事やミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は12月の金利見通しを5.4%以上に金利を引き上げる必要が出てくる可能性を指摘。パウエル議長は前回の連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、ディスインフレが始まった兆候に言及したが。証言では、最近の労働市場の強さやインフレの遅い鈍化を受け、議長のインフレを巡る判断に特に注目される。


■今週の主な注目イベント

●米国
6日:1月製造業受注、1月耐久財受注確定値
7日:1月卸売売上高、パウエルFRB議長が上院銀行委で証言
8日:2月ADP雇用統計、1月貿易収支、1月JOLT求人、パウエルFRB議長が下院金融サービス委で証言
9日:週次失業保険申請件数、バーFRB理事が講演
10日:2月雇用統計

●欧州
6日:ユーロ圏小売売上高
7日:独製造業受注
8日:ユーロ圏GDP、独鉱工業生産、ラガルドECB総裁講演
10日:仏貿易収支、独CPI

●日本
9日:GDP、機械受注
10日:PPI、日銀金融政策決定会合

●中国
7日:貿易収支
9日:CPI、PPI

●豪州
7日:豪州準備銀金融政策決定会合

●カナダ
8日:加中銀金融政策決定会合
10日:失業率

●英
8日:英中銀テンレイロMPC委が講演
10日:鉱工業生産、サービス指数、貿易収支


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