注目トピックス 経済総合

NYの視点:FRBの利上げ減速の思惑一段と強まる、ブレイナード副議長が5%以上の金利に言及せず

配信日時:2023/01/20 07:48 配信元:FISCO
米1月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は-8.9と、5カ月連続のマイナスと冴えない結果となった。しかし、12月-13.7から予想以上に改善。重要項目の新規受注が—10.9と、12月の-22.3から改善。6カ月平均の-13.6も上回った。さらに、仕入れ価格は24.5と、12月の36.3から大幅低下。物価圧力の低下があらたに証明された。

米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード副議長は19日の講演で、インフレが依然高過ぎで2%目標達成には時間がかかり、金利政策において利上げ軌道を維持する必要性を繰り返した。また、十分な金融引き締め圏を当面維持する必要があると主張。同時に、最近のインフレ率の低下にふれ、消費や製造業の弱さを指摘した。昨年の利上げの影響が今後あらわれ、最新のデータで経済を分析、また、どの程度の利上げがインフレに影響するかを判断する上で小幅な利上げで容易になる、と言及。金融政策決定において連邦公開市場委員会(FOMC)の中で、パウエル議長やNY連銀のウィリアムズ総裁とともに特に影響力が強い同総裁が利上げ減速を支持する姿勢を示したため次回会合での25BPの利上げ観測がより強まった。同総裁は他のFRB高官にように、政策金利が5%を上回る必要があるとの言及もしなかった。


<FA>

Copyright(c) FISCO Ltd. All rights reserved.

ニュースカテゴリ