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タナベ経営 Research Memo(6):M&Aによるシナジー効果が顕在化し、2ケタ増収増益に転じる見通し
配信日時:2022/02/04 15:26
配信元:FISCO
■今後の見通し
1. 2022年3月期業績の見通し
タナベ経営<9644>の2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比10.7%増の10,200百万円、営業利益で同19.7%増の900百万円、経常利益で同16.6%増の900百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同14.4%増の570百万円と、2期ぶりの増収増益に転じる見通しだ。第2四半期までの通期計画に対する進捗率は売上高で44.5%、営業利益で32.9%と、過去平均と比較すると利益面での進捗がやや低いものの、通期計画を達成するために必要な下期業績は売上高で前年同期比8.5%増、営業利益で同1.5%増となる。第3四半期に売上が集中するダイアリーやカレンダーはほぼ前年同期並みの水準を維持する見通しで、足元の受注状況なども考慮すれば達成可能な水準と弊社では見ている。下期の費用については採用費の増加を見込んでいる。
なお、2022年3月期における事業方針として、「One & Only 世界で唯一無二の新しいコンサルティンググループ TCGの創造」をスローガンに、企業経営のワンストップ支援体制を目指すことを掲げている。With/Afterコロナにおける企業のビジネストランスフォーメーションを実現するDXやM&A等に関するコンサルティング需要が拡大するなかで、同社は以下の取り組みを推進していく。
(1) DXコンサルティング
DX戦略として、地域企業のDXニーズの掘り起こしを図っていく。大都市圏以外の地方企業では経営のDXに対する関心がまだ低く、取り組み状況も大きく遅れている。同社では、経営トップに対してDXの重要性についてセミナーや研究会等を通じて啓蒙し、DXの潜在需要を掘り起こしていく考えだ。また、同時にDXサービスメニュー(中流~下流の実装・実行支援)の拡充もグループ会社との共同開発も含めて拡充し、多様なDXニーズを取り込んでいく戦略となっている。共同開発品として「営業生産性向上支援コンサルティング」「ERP導入支援コンサルティング」等をローンチしているほか、地域企業へのデジタルマーケティングやマネジメントDX(ERP導入等)等の提供も開始している。全国の主要地域において地域密着型の営業体制を既に構築している同社にとっては、契約数拡大の好機になると弊社では見ている。
(2) M&Aアライアンスコンサルティング
M&A戦略では、グローウィン・パートナーズ(株)との連携を強化し、クロスボーダー(国際間取引)を含むM&A領域のさらなる拡大を図っていくほか、地域企業・地域経済の活性化促進に取り組んでいく。このため今後はグローウィン・パートナーズ(株)との共同プロジェクトも増えていくことが予想され、アライアンス先となる金融機関や会計事務所等との提携契約内容の見直しを順次進めている。グローウィン・パートナーズ(株)では今まで地域金融機関とのネットワークがなかったため、今後はこうしたアライアンス先を通じたファイナンシャル・アドバイザリー・サービス等の案件が増加していくものと予想される。共同開発商品として、「人事PMIコンサルティング」をローンチしている。
(3) ブランド&デザインコンサルティング
デジタル技術を活用した新たなブランディング・プロモーション支援(サービス提供におけるオンライン化も含む)に注力していくほか、好調業界(消費財、流通、ビューティー等)の専門性をさらに強化し、契約件数の拡大を図っていく。
(4) その他
新設したCRMコンサルティング部門で既存顧客のフォローアップを強化し、新たなコンサルティングニーズを獲得していくほか、顧客に対するコンサルティング価値の向上及びコンサルタントの生産性向上を実現するための「コンサルティングテック」(コンサルティングメソッド×デジタル)の開発を進めていく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2022年3月期業績の見通し
タナベ経営<9644>の2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比10.7%増の10,200百万円、営業利益で同19.7%増の900百万円、経常利益で同16.6%増の900百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同14.4%増の570百万円と、2期ぶりの増収増益に転じる見通しだ。第2四半期までの通期計画に対する進捗率は売上高で44.5%、営業利益で32.9%と、過去平均と比較すると利益面での進捗がやや低いものの、通期計画を達成するために必要な下期業績は売上高で前年同期比8.5%増、営業利益で同1.5%増となる。第3四半期に売上が集中するダイアリーやカレンダーはほぼ前年同期並みの水準を維持する見通しで、足元の受注状況なども考慮すれば達成可能な水準と弊社では見ている。下期の費用については採用費の増加を見込んでいる。
なお、2022年3月期における事業方針として、「One & Only 世界で唯一無二の新しいコンサルティンググループ TCGの創造」をスローガンに、企業経営のワンストップ支援体制を目指すことを掲げている。With/Afterコロナにおける企業のビジネストランスフォーメーションを実現するDXやM&A等に関するコンサルティング需要が拡大するなかで、同社は以下の取り組みを推進していく。
(1) DXコンサルティング
DX戦略として、地域企業のDXニーズの掘り起こしを図っていく。大都市圏以外の地方企業では経営のDXに対する関心がまだ低く、取り組み状況も大きく遅れている。同社では、経営トップに対してDXの重要性についてセミナーや研究会等を通じて啓蒙し、DXの潜在需要を掘り起こしていく考えだ。また、同時にDXサービスメニュー(中流~下流の実装・実行支援)の拡充もグループ会社との共同開発も含めて拡充し、多様なDXニーズを取り込んでいく戦略となっている。共同開発品として「営業生産性向上支援コンサルティング」「ERP導入支援コンサルティング」等をローンチしているほか、地域企業へのデジタルマーケティングやマネジメントDX(ERP導入等)等の提供も開始している。全国の主要地域において地域密着型の営業体制を既に構築している同社にとっては、契約数拡大の好機になると弊社では見ている。
(2) M&Aアライアンスコンサルティング
M&A戦略では、グローウィン・パートナーズ(株)との連携を強化し、クロスボーダー(国際間取引)を含むM&A領域のさらなる拡大を図っていくほか、地域企業・地域経済の活性化促進に取り組んでいく。このため今後はグローウィン・パートナーズ(株)との共同プロジェクトも増えていくことが予想され、アライアンス先となる金融機関や会計事務所等との提携契約内容の見直しを順次進めている。グローウィン・パートナーズ(株)では今まで地域金融機関とのネットワークがなかったため、今後はこうしたアライアンス先を通じたファイナンシャル・アドバイザリー・サービス等の案件が増加していくものと予想される。共同開発商品として、「人事PMIコンサルティング」をローンチしている。
(3) ブランド&デザインコンサルティング
デジタル技術を活用した新たなブランディング・プロモーション支援(サービス提供におけるオンライン化も含む)に注力していくほか、好調業界(消費財、流通、ビューティー等)の専門性をさらに強化し、契約件数の拡大を図っていく。
(4) その他
新設したCRMコンサルティング部門で既存顧客のフォローアップを強化し、新たなコンサルティングニーズを獲得していくほか、顧客に対するコンサルティング価値の向上及びコンサルタントの生産性向上を実現するための「コンサルティングテック」(コンサルティングメソッド×デジタル)の開発を進めていく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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