後場の投資戦略ニュース一覧

後場の投資戦略 日銀会合への警戒から不動産や金融株が売られる [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32620.75;-349.80TOPIX;2301.60;-30.68[後場の投資戦略] 前引けにかけて日経平均は下げ幅を縮小したことから、後場もこの流れが続くか注目する。明日まで日銀会合が開催されることから、引き続き不動産や金融関連銘柄はさえない推移となりそうだが、為替市場でドル・円が142円台を維持していることから、日経平均の一段安は回避されよう。なお、日銀イベント前で日経平均などの指数は手掛けにくいことから、個人投資家を中心とした中小型株物色が広がるか注目したい。 <AK> 2023/12/18 12:21 後場の投資戦略 為替の落着きなどを背景に大型株の上げが目立つ [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33080.37;+394.12TOPIX;2338.99;+17.64[後場の投資戦略] 後場も引き続き為替市場をにらんでの展開となる。来週18‐19日に、日銀金融政策決定会合を控えていることから、先物など指数を手掛ける積極的な売買は手控えられよう。日経平均は33000円水準でのもみ合い相場を想定する。本日は、大型株の上げが目立っているが、年末ラリーに向けて、中小型株への関心が高まるか注目。 <AK> 2023/12/15 12:18 後場の投資戦略 為替の円高推移で輸出関連株中心に売り優勢 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32801.15;-125.20TOPIX;2328.67;-26.25[後場の投資戦略] 後場も為替睨みの展開となりそうだ。時間外では米10年債利回りが8月10日以来となる4%台を割り込んでおり、ランチタイムのドル・円は141円台に突入している。足元の好業績の原動力となっていた円安の追い風が止まる可能性が浮上していることから、輸出関連企業への押し目買いは難しい状況か。日経平均先物への仕掛け的な売りが入る可能性もあり、日経平均は後場一段安を警戒したい。 <AK> 2023/12/14 12:21 後場の投資戦略 日経平均は3日続伸、欧米の重要イベント前に33000円水準でのもみ合いに [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;;32987.69 +143.99TOPIX;;2353.55 +0.39[後場の投資戦略] 後場も欧米中銀の結果発表待ちで様子見ムードはより強まるだろう。日経平均は33000円挟んだもみ合い相場となり、物色対象は短期資金が集まっている東京電力HDなど個別銘柄に向かう展開を想定する。14時頃から欧州投資家が参加することで、為替が多少動く可能性はあるが、重要イベントを前に為替も小康状態となろう。 <NH> 2023/12/13 12:26 後場の投資戦略 為替睨みで33000円の静かな攻防に [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32983.37;+191.57TOPIX;2365.16;+6.61[後場の投資戦略] ランチタイムの為替市場では、ドルは145円台後半と円高は一服しており、時間外の米10年債利回りは4.2%台と落ち着いた動きを見せている。後場の日経平均は、為替を睨みつつ、33000円前後でのもみ合いとなりそうだ。 今晩から明日(発表は日本時間14日未明)にかけて今年最後のFOMCが開催されることから、指数などを手掛ける機関投資家の様子見ムードは強い。FOMCの結果が伝わっても、来週18-19日には日銀金融政策決定会合が実施されることから大型株への積極的な売買は徐々に収束しそうだ。投資家の関心は、東京電力HDなど派手な動きを見せる個別株に向かいやすいと考える。 <AK> 2023/12/12 12:35 後場の投資戦略 先物主導で上昇も33000円手前で上げ一服 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32817.61;+509.75TOPIX;2356.50;+32.03[後場の投資戦略] 本日の日経平均は、225先物に断続的な買いが入ったとの観測から、9時20分には、前場の高値32933.08円をつけた。さすがに33000円の大台手前では上げ一服となっているが、32800円水準での落ち着いた動きとなった。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)開催を控えていることから、ポジション調整の買戻しが一巡した後は様子見ムードが強まった様子。 午後は、今週FOMCイベントを控えていることもあり様子見姿勢が強まる展開となろう。日経平均は先物市場と為替市場をにらんだ膠着相場を想定する。とりわけ、為替市場では、先週、円キャリートレードの解消に伴う大幅な円買いが進んだこともあり、欧州投資家が参加する14時台当たりのドル・円の相場動向には要注意となる。仮に為替市場でドルが円高に振れた際は、輸出関連銘柄を中心に上げ幅を縮小する可能性がある。 <AK> 2023/12/11 12:35 後場の投資戦略 急速な円高進行受けて投資家心理悪化 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32305.33;-552.98TOPIX;2327.09;-32.82[後場の投資戦略] 今日の東京株式市場は売りが先行した。外為市場でドル=144円10銭台と急速に円高・ドル安に振れたことが、東京市場で輸出株などを中心に買い手控え要因となった。また、昨日の日経平均が33000円近辺に位置する25日移動平均線を再び下回ったことから、相場は調整局面にあるとの見方もあった。そのほか、メジャーSQを控えて株価指数先物にも短期筋とみられる売りが断続的に出ているもよう。アジア市況では、上海総合指数が堅調に推移する一方で、香港ハンセン指数が下落しており、強弱入り混じる展開となっている。なお、取引開始前に発表された10月の家計調査は2人以上世帯の実質消費支出が前年同月比2.5%減少(市場予想:同3.0%減)した。また、4-9月期の国内総生産(GDP)改定値は実質前期比0.7%減、年率換算では2.9%減だった。そのほか、10月の国際収支状況(速報)によると、経常収支は2兆5828億円の黒字だった。QUICKがまとめた民間予測の中央値は1兆8919億円の黒字だった。 さて、後場の日経平均もマイナス圏での軟調推移が続くか。植田総裁は7日の参院財政金融委員会で「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになる」と述べており、政策修正を意識した円買い・ドル売りが膨らんだ。不安定な動きとなる中、引き続きプライム市場の輸出関連株など主力銘柄はさえない動きとなろう。また、米株先物の動向を横目に、米雇用統計の発表を控えて買い進む動きは限定的となりそうだ。ただ、個別材料銘柄や一部の新興株などグロース株には物色が向かっており、指数は冴えないながらも個別銘柄の動きには注目が集まろう。(山本泰三) <AK> 2023/12/08 12:20 後場の投資戦略 再び節目の33000円を下回る [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32899.94;-545.96TOPIX;2358.87;-28.33[後場の投資戦略] 本日の東京市場は昨日に続き、ボラティリティの高い展開となっている。本日も12月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に絡んだ動きとみられ、権利行使価格である日経平均33000円手前ではもみ合いが続いたものの、一旦下回ると次の権利行使価格32875円あたりまで下落が加速し、再びもみ合いとなって前引けを迎えた。昨日の米ADP雇用統計の結果は強い買い材料とはならず米株安となったことも、日本株を更に上方レンジへ向かわせる勢いを鈍らせた一因ともなっていそうだ。 後場では再び33000円に戻るのか、さらに下の権利行使価格となる32750円付近へレンジがうつるのか注目されそうだ。なかなか全体的な方向性が見えないなか、前引け時点での売買代金急増ランキングでは、昨日業績上方修正を発表したアインHD<9627>や楽天グループ<4755>が追加売却を発表した楽天銀行<5838>などがランクインしており、引き続き個別材料を手掛かりとした物色が中心となっているもよう。後場もこの傾向は続きそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/12/07 12:29 後場の投資戦略 米ハイテク株高受けて買い優勢の展開 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33339.26;+563.44TOPIX;2377.39;+34.70[後場の投資戦略] 今日の東京株式市場は買いが先行した。前日の米株式市場でダウ平均は下落したが、米長期金利の低下を受けてナスダックが反発したことが、東京市場でハイテク株やグロース(成長)株の株価を支える要因となった。また、日経平均は昨日までの3日続落で700円を超す下げとなったことから、押し目待ちの買いも入りやすかった。そのほか、テクニカル面でも25日移動平均線付近がサポートラインとして意識された可能性もある。アジア市況では、香港ハンセン指数が堅調に推移する一方で、上海総合指数は冴えない動きとなっている。 さて、後場の日経平均も上げ幅を広げる展開が続くか。米株先物の動向を横目に、下値不安材料に乏しい中、東証プライム市場の主力株中心に物色が続きそうだ。米国では10月の求人件数が2021年3月以来の低水準となり米長期金利が低下したほか、市場では欧州中央銀行(ECB)が来年1-3月に金融緩和サイクルを開始するとの見方が広まっている。一方で、ブラックロックやゴールドマン・サックスのストラテジストをはじめとするウォール街の一部有力者は、利下げへの期待感は行き過ぎと警告している。ひとまず、各国の金融政策の動向は注視し続ける必要がありそうだ。(山本泰三) <AK> 2023/12/06 12:15 後場の投資戦略 11月14日ぶりに節目の33000円を下回る [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32782.14;-449.13TOPIX;2345.80;-16.85[後場の投資戦略] 本日の東京市場は軟調。前日に米ハイテク株が売られたことで、グロース株の売りが顕著となっている。3週間ぶりに日経平均は33000円台を割ったが、急ピッチで上昇を続けてきた日経平均だけに、利益確定売りが入りやすい状況であったほか、12月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に絡んだ短期的な売り仕掛けもあった可能性がある。ただ、25日移動平均線付近では下げ止まっており、依然として日本株の先高観は崩れてないとみてもよさそうだ。 後場は一旦下げたことで押し目買い意欲が強まってくるか注目される。なお、寄り付き前に発表された11月東京区部消費者物価指数(コアCPI、生鮮食料品除く)は前年同月比2.3%上昇と10月実績(2.7%上昇)や市場予想(2.4%上昇)を下回った。宿泊料がなければコアCPIは2%を下回っているという指摘も出ており、日銀審議委員の安達氏や中村氏が先週示した「金融政策修正は時期尚早」という見解を裏付ける結果といえよう。(二階堂千穂) <AK> 2023/12/05 12:23 後場の投資戦略 マイナス圏で軟調に推移 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33216.05;-215.46TOPIX;2363.92;-18.60[後場の投資戦略] 今日の東京株式市場は売り優勢の展開となっている。日経平均は寄り付き後、一時400円超に下げ幅を広げる場面があった。ただ、節目の33000円に接近する場面では押し目買いが株価指数先物に入り、下げ幅を縮小している。為替が円高方向に振れていることが重しとなっている他、週末にメジャーSQを控えていることもあって積極的な動きは乏しい。そのほか、アジア市況で香港ハンセン指数及び上海総合指数ともに売り買いが交錯する展開となっている。 さて、後場の日経平均も軟調推移が続くか。東京証券取引所が11月30日に発表した11月第4週(11月20-24日)の投資部門別売買動向では、海外投資家は現物で5週ぶりに売り越しに転じた。日経平均先物ベースでも3週ぶり、TOPIX先物でも4週ぶりの売り越しとなっており、日本株に対するアプローチが後退していることも懸念されている。 一方で、東証グロース250指数はプラス圏での推移が続いている。米金融当局が来年5月までに利下げに転じるとの観測が高まっていることは国内の個人投資家心理の追い風となっているほか、米長期金利が4.1%台まで低下してバリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株を手掛けやすい地合いとなっている。総じて、米株先物の動向を横目に、東証プライム市場に比べ出遅れ感が魅力となって、業績が拡大基調にある銘柄を中心として、値ごろ感のある新興株の物色が続きそうだ。(山本泰三) <AK> 2023/12/04 12:14 後場の投資戦略 前日終値付近でもみ合う展開 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33461.71;-25.18TOPIX;2383.29;+8.36[後場の投資戦略] 今日の東京株式市場は買いが先行した。昨日の米株式市場でダウ平均が大幅高となったことが東京市場の株価の支えとなった。また、外為市場で円安に振れたことが輸出株などの株価を支える要因となった。一方で、ハイテク比率の高いナスダック総合指数や主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が下落したことがハイテク株や半導体関連株の買い手控え要因となっているほか、ここからの短期的な上値余地は大きくないとの見方もあり、売り買いが交錯している。そのほか、アジア市況で香港ハンセン指数及び上海総合指数が軟調に推移していることも重しとなっている可能性がある。 さて、後場の日経平均もこう着感の強い値動きが続くか。手掛かり材料難のなか、週末要因に加えて米国では米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演が予定されていることから、様子見ムードが広がる可能性を想定しておきたい。一方で、東証グロース250指数はマイナス圏での軟調推移が続きそうだ。米長期金利が4.3%台まで再度上昇したことはバリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株にとって重しとなっている。総じて、米株先物の動向をにらんで、前場に物色が向かっている個別材料株に注目が集まろう。(山本泰三) <AK> 2023/12/01 12:16 後場の投資戦略 手掛かりなく狭いレンジで推移 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33255.37;-65.85TOPIX;2361.79;-2.71[後場の投資戦略] 本日の東京市場も非常にこう着感の強い展開が続いている。28日にウォラー米連邦準備制度理事会(FRB)理事がタカ派姿勢を崩し、数カ月先の利下げ可能性を示唆したことは市場の来年利下げ期待を高めたもよう。為替市場では米金利低下に加え、月末の実需筋による円買いなども加わり円高方向へ徐々にシフトしており、日本株への重しとなっている。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)の12月会合での政策金利据え置きは既定路線ととらえられているとみられ、関心が政策金利から景気へ移りはじめている。市場は米国にゴルディロックス経済(適温経済)を求めており、今後経済指標発表に対しては神経質さを増してきそうだ。 今晩は米国で個人消費支出(PCE)コア・デフレーターなどの発表が控えており、後場はこの結果を見極めたいと様子見ムードも出てくるだろう。一方、バリュー株が手掛けにくい中、米金利低下見通しを背景に昨日はグロース市場のみプラス圏での推移となった。本日前場は利益確定売り優勢で昨日の上げを消す格好となっているが、昨日安値付近では押し目買いも入ってきそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/30 12:22 後場の投資戦略 売り一巡後は切り返してプラス圏に浮上 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33450.32;+41.93TOPIX;2370.83;-5.88[後場の投資戦略] 今日の東京株式市場は売りが先行した。前日の米主要株価指数は上昇したが、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が下落しており、東京市場で半導体関連株などの株価の重しとなった。また、外為市場で1ドル=147円10銭台と円高・ドル安水準となったことが、輸出関連株などの買い手控え要因となった。そのほか、アジア市況では、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに軟調に推移している。ただ、FRBのウォラー理事の発言や米長期金利が低下したことが市場の安心感にもなっており、前場中ごろには下げ幅を縮小してプラス圏に浮上した。その後、上げ幅は限定的となっている。 さて、後場の日経平均はプラス圏を維持できるか。米国では、タカ派の代表格の一人であるウォラー理事に加えて、ボウマンFRB理事は米利上げサイクルに言及した。インフレ減速が停滞すれば利上げを支持する意向は変わらないとしながらも、来月の利上げ支持の表明には至っておらず、追加利上げに以前よりも控えめなコメントとなった。そのほか、米資産家のビル・アックマン氏は2024年1-3月にも利下げがあり得ると指摘した。近く利下げを始めなければハードランディングの現実的リスクがあると考えているようで、有識者の発言には今後も注目しておきたいところだ。ひとまず、日米で市場に影響が大きい経済・労働統計の発表スケジュールもなく、手掛かり材料難のなか、NY市場をにらんだもみあいの展開を想定しておきたい。(山本泰三) <AK> 2023/11/29 12:14 後場の投資戦略 円高進行などが上値を抑えるも底堅い動き [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33370.40;-77.27TOPIX;2371.13;-10.63[後場の投資戦略] 本日の東京市場は朝方こそ利食い売り優勢の展開となったものの、33300円付近では切り返し、前引けにかけて下げ幅を縮めた。アドバンテスト<6857>、ファーストリテ<9983>ら値がさ株が日経平均を下支えする一方で、円高進行の影響でデンソー<6902>など輸出株の一角が下落している。売買代金は1.6兆円台にとどまっており、日経平均は約250円の狭いレンジで推移している。 後場も手掛かりが少なく、こう着感の強い展開が続きそうだ。本日は配当権利付き最終日となっており、人気の株主優待銘柄を見直すのも一手か。また、米国では11月CB消費者信頼感指数が控えている。11月については金利上昇や政治情勢の悪化などの影響が残されており、信頼感指数が低下する可能性もあるため、これを見極めたいとする向きもあるだろう。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/28 12:33 後場の投資戦略 買い先行も前場中ごろにマイナス圏に転落 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33479.71;-145.82TOPIX;2381.63;-9.31[後場の投資戦略] 今日の東京株式市場はやや買いが先行、米年末商戦の出足が好調と伝えられるなか、年末高を期待した展開が意識されている面があった。ただ、買い一巡後は失速して上げ幅を縮小し、前場中ごろにはマイナス圏に転落した。今週は経済・労働統計の発表スケジュールもなく、手掛かり材料難のなか、前週末にかけての上昇に対する利食い売りが広がっている可能性がある。そのほか、アジア市況では、不動産不況を背景とした金融リスクの高まりへの警戒感が根強く、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに軟調に推移している。 さて、後場の日経平均はマイナス圏での軟調推移が続くか。勤労感謝の日の休場を挟んだ週の翌週は昨年まで2年連続で日経平均がマイナスパフォーマンスとなっているようだ。年末とクリスマス休暇を控えた機関投資家のポジション整理の売りが一時的に高まる傾向があるという。また、11月30日はMSCI日本株指数に絡む銘柄入れ替えの売買による一時的な波乱が生じる可能性もある。ただ、米国の利上げサイクルが終了したとの投資家の見方は強まっており、ネガティブな材料も乏しい。そのほか、25日移動平均線が75日線を下から上に抜けてゴールデンクロスを形成しており、テクニカル面でも追い風となっている。総じて、下げ幅を大きく広げる展開は想定しにくく、マイナス圏でもみ合う展開となりそうだ。(山本泰三) <AK> 2023/11/27 12:18 後場の投資戦略 買い先行も上値の重い展開 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33715.55;+263.72TOPIX;2392.95;+14.76[後場の投資戦略] 今日の東京株式市場は買いが先行した。22日の米株式市場で主要指数が上昇したことが東京市場の株価の支えとなった。また、米10年債利回りが一時4.3%台まで低下したことや原油価格が下落したことは、国内の投資家心理を改善。円高一服感も輸出株などの株価下支え要因となった。ただ、20日高値33853.46円を前に上値の重い展開となっている。そのほか、アジア市況では、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに下落して軟調に推移している。 なお、取引開始前に発表された10月の全国消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除く総合指数が前年同月比2.9%上昇(市場予想は同3.0%上昇)となり、前月(2.8%上昇)から伸びが拡大した。電気代と都市ガス代の下落幅が縮小し、宿泊料も大幅に上昇する形となった。日銀の物価目標である2%を上回る水準での推移が続いている。同じく取引開始前に発表された対外及び対内証券売買契約などの状況(週間)によると、海外投資家は11月12-18日に国内株を8週連続で買い越した。買越額は2859億円だった。 さて、後場の日経平均は上値の重い展開が続くか。引き続き高値警戒感が意識される中、22日には5日移動平均線が下向きに転じ、ごく短期的な調整圧力の強まりを指摘する向きもあった。過度な下値不安となる材料は乏しいが、積極的に買い進む要因も不足しており、週末要因も相まってこう着感の強い値動きが続きそうだ。そのほか、イスラエルとハマスの一時的な戦闘休止は24日朝に始まるとカタールが発表しており、今後どのような対応が進んでいくのか引き続き注視しておきたい。(山本泰三) <AK> 2023/11/24 12:19 後場の投資戦略 プラス圏に浮上後は上げ幅を広げる展開 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33560.01;+205.87TOPIX;2385.29;+17.50[後場の投資戦略] 今日の東京株式市場は売りが先行した。日本時間の今朝、23年8-10月期決算を発表した米半導体大手のエヌビディアの株価が米市場の時間外取引で下落したことで、東京市場の半導体関連株の株価を重くした。ただ、売り一巡後は押し目買いが優勢でプラス圏に浮上、前場中ごろにかけて上げ幅を広げる展開となった。そのほか、外為市場で1ドル=148円10銭台と、円高の動きが一服した点は輸出株などの株価を支える要因となった。また、25日移動平均線は右肩上がりを続けており、相場の上昇基調は続いているとの見方もある。アジア市況では、香港ハンセン指数がプラス圏で推移する一方で、上海総合指数が下落して強弱入り混じる展開となっている。 さて、後場の日経平均は上値の重い展開となるか。押し目買い意欲の強さは継続しており、過度な下値不安となる材料も乏しい。週初めは好調だった新興市場はさえない値動きとなっており、中小型株よりかは東証プラシム市場の主力株中心に注目が集まりそうだ。ただ、明日23日は、東京市場が勤労感謝の日、米国市場が感謝祭でともに休場となるなか、次第に市場エネルギーの減退も予想されよう。買い一巡感が台頭すると、上げ幅を縮小する可能性もあろう。(山本泰三) <AK> 2023/11/22 12:25 後場の投資戦略 売買交錯し方向感のない展開 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33338.29;-49.74TOPIX;2364.19;-8.41[後場の投資戦略] 本日の東京市場は売り買い交錯し、方向感のない展開となっている。昨日は33年ぶりにバブル崩壊後の高値を更新したが、その後失速。日本株上昇の期待は高まっており、状況は整ってきたようにも見えるが、買いを持続させるために市場はもう一押しの材料を欲しているようにも見える。本日は米国で半導体大手エヌビディアの決算発表が予定されており、これを起爆剤とした動きに期待する見方も少なくない。エヌビディアは昨日の米国市場でさらに上場来高値を更新しており、本日の東京市場でも昨日のSOX指数上昇も支援材料に半導体銘柄が上昇している。エヌビディア決算への市場からの期待は既に相当高まっているようだ。 前述のエヌビディア決算を見極めたい動きや週末の休場などを見据えて後場も小動きとなりそうだが、日米長期金利低下を追い風にグロース250指数は本日も上昇基調が続いており、グロース銘柄へ視線を向けるのも一手だろう。今週末に控える米国のブラックフライデーにあわせ国内でもセールが行われるため、国内小売関連を物色するのも面白そうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/21 12:25 後場の投資戦略 バブル崩壊後の最高値更新も失速 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33562.41;-22.79TOPIX;2383.67;-7.38[後場の投資戦略] 本日の日経平均は売り買いが交錯する展開となっている。寄り付き後早い段階でプラス圏に浮上すると、6月19日につけていた年初来高値(33772.89円)を上回ってバブル崩壊後の最高値を更新した。ただ、買い一巡後は直近の過熱感から失速、前場中ごろからは前週末終値付近でもみ合う展開となった。前週から米連邦準備制度理事会(FRB)による高金利政策の打ち止め期待が前進し、2024年1-2月までの米つなぎ予算が成立する見通しとなったことで、目先の懸念材料が大きく後退した。ただ、今週は21日に11月米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を控えているほか、日米ともに23日が祝日となることから、積極的な売買は手控えられやすいとみられている。 さて、後場の日経平均は引き続きこう着感の強い値動きが続くか。アジア市況も、香港ハンセン指数が堅調に推移する一方で上海総合指数が下落しており、強弱入り混じる展開となっている。過度な下値不安となる材料に乏しい一方で、今週は立ち合い日数4日間となり市場エネルギーの減退も予想される。他方で、新興市場には旺盛な物色が向かっている。米国の金融政策に影響が大きい経済指標や労働統計の発表は見当たらず、企業決算の発表が一巡するなか、中小型株に注目が集まっているようだ。後場も、東証プライム市場の主力株がさえない値動きとなると、業績が順調な拡大基調にあるが前週株価が下落した新興株などに押し目買いが入りやすくなる可能性があろう。(山本泰三) <AK> 2023/11/20 12:18 後場の投資戦略 前日終値付近でもみ合う展開 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33422.93;-1.48TOPIX;2374.39;+5.77[後場の投資戦略] 今日の東京株式市場は売りが先行した。さえない値動きとなった米主要株価指数を横目に、外為市場では1ドル=150円60銭台と昨日15時頃と比べて円高・ドル安に振れたことが、輸出株などの買いを手控える要因となった。一方、ナスダック総合指数やフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)などが小幅ながら上昇したことが、ハイテク株の株価を支えた。また、昨日の日経平均が前場に安値をつけた後は下げ渋ったことから、本日の下値も堅く、前場中ごろにはプラス圏に浮上した。その後は決算発表一巡で手掛かり材料に乏しい中、前日終値付近でもみ合う展開となった。アジア市況では、香港ハンセン指数及び上海総合指数がともに軟調に推移している。 WTI原油先物価格は一時1バレル=72ドル台と、7月の水準まで大幅に下落した。OPECとその同盟国による供給抑制にもかかわらず、アメリカの原油の在庫が増加傾向にあることに加えて、中国経済をはじめ世界経済が減速して原油の需要が落ち込むとの見方が広がっているようだ。また、イスラエルとハマスの戦闘が近隣地域の紛争に拡大し、中東からの原油供給を危うくするとの懸念は現状大きく影響していない。インフレ再燃にもつながりかねない原油価格の動向には、引き続き注目しておきたいところだ。さて、後場の日経平均は引き続きこう着感の強い値動きになりそうだ。決算発表の一巡による手掛かり難から、中小型の材料株にも物色意欲が高まってくる可能性があろう。(山本泰三) <AK> 2023/11/17 12:14 後場の投資戦略 昨日の大幅上昇で利益確定売りが優勢に [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33292.02;-227.68TOPIX;2364.70;-8.52[後場の投資戦略] アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>など日経平均の寄与度が大きい銘柄が昨日の大幅上昇の反動から本日は下げに転じており、前場は冴えない展開となった。日経平均はさすがに昨日800円超えと今年最大の上げ幅を見せたことから、反動で利益確定売りが出やすい状況だったとみられる。なお、昨日は10月訪日外客数が2019年同月比で0.8%増となりコロナ禍前を上回ったが、インバウンド関連銘柄は既に業績回復を織り込んだ株価水準になっており特段物色された様子はなかった。本日スタンダードへ上場したJapan Eyewear Holdings<5889>は公開価格を6.5%下回る初値をつけたあと大きく売られ、前場は初値を7.0%下回る1182円で取引を終えている。 ただ、足元では米つなぎ予算が下院で可決され米政府機関閉鎖リスクが後退するなど外部要因への警戒感はやわらいできている。14日の米国消費者物価指数につづき、昨日の生産者物価指数、小売売上高などの経済指標発表は米国経済がソフトランディングするという確信を高める結果となっており、投資家のリスクオン姿勢が強まりやすい状況とみられる。後場も動きが遅れている中小型株中心に物色がさかんになりそうだ。一方で日経平均が小幅の下落にとどまるか注目したい。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/16 12:33 後場の投資戦略 33000円を超えて高値圏で推移 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;33341.56;+645.63TOPIX;2368.29;+23.00[後場の投資戦略] 今日の東京株式市場は買いが先行した。昨日の米株式市場でナスダック総合指数に加えて、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が3.62%上昇しており、東京市場でハイテク株や半導体関連株の株価支援要因となった。また、米CPIの結果が市場予想を下回り米国での追加利上げの可能性が低下したことは国内の投資家心理にポジティブに働いている。そのほか、米長期金利は4.4%台まで下落しており、金利高を受けて軟調に推移していた新興株を買い戻す動きも広がっている。アジア市況では、香港ハンセン指数及び上海総合指数も堅調に推移している。 なお、取引開始前に発表された7-9月期の国内総生産(GDP)速報値は実質前期比0.5%減、年率換算では2.1%減だった。QUICKが集計した民間予測の中央値は前期比0.1%減、年率では0.5%減だった。個人消費や設備投資が低調だったほか、在庫の減少や前期に成長をけん引した外需も成長率を押し下げる要因となった。 さて、後場の日経平均は引き続きプラス圏で堅調推移を維持しそうだ。節目の33000円を大きく上回り33500円に迫る勢いとなっている。米CPIの結果は、インフレがFRBの望み通りに順調に鈍化している証拠となり利上げ終了観測が強まっている。また、短期金融市場での利下げ時期も6月に従来の7月から再び前倒しされており、国内の投資家心理も大きく改善している。そのほか、米下院では新たなつなぎ予算案可決しており、懸念材料だった政府機関閉鎖のリスクも大幅に低下している。一方で、東証株価指数(TOPIX)も高値圏で推移しているが、朝方の高値から一段と上値を追う動きは目立っていない。後場も堅調推移は続くだろうが、ひとまず決算発表を終えた個別材料株の動向に注目しておきたい。(山本泰三) <AK> 2023/11/15 12:23 後場の投資戦略 昨日後場下落の反動で買い戻しの動き見られる [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32757.44;+172.33TOPIX;2348.38;+11.76[後場の投資戦略] 本日も引き続き、決算発表を手掛かりとした物色が目立つ。ただ、決算発表ラッシュは本日で一区切りを迎えるため、次第に視線は外部環境へ移っていくだろう。昨夜はニューヨーク外国為替市場で一時1ドル=151.91円まで円が急落したあとに151円台前半まで反転する動きがあったが、市場ではドル・円のオプション絡みの動きとの見方が優勢のようだ。引き続き、日本政府による為替介入に対する警戒感がやや高まっており、そのためにドル安・円高に振れやすい状況が続くとみられるが、円建て日経平均が一進一退を続けながら小幅に上昇となっている一方で、ドル建て日経平均は円安進行の影響で下落基調となっており、海外投資家の日本株投資姿勢へ影響していないかやや気がかりだ。 後場は今晩発表予定である米10月消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいと次第に膠着ムードを強めていくと想定される。食料品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比4.1%上昇と見込まれており、市場予想通りであれば前月まで続いていた上昇率鈍化がストップすることになるため、その後の米連邦準備制度理事会(FRB)要人らの金融政策についての言及が注目となりそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/14 12:33 後場の投資戦略 買い先行も上値の重い値動き [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32750.41;+182.30TOPIX;2342.72;+6.00[後場の投資戦略] 本日の東京株式市場は買いが先行した。前週末の米主要株価指数が値幅を伴って上昇したことに加えて、米長期金利の上昇が一服したことから国内の投資家心理は改善した。また、東エレク<8035>が今期の業績予想を上方修正したことも国内の半導体関連株の上昇につながり、ハイテク株高が指数をけん引している。ただ、利益確定の売りや戻り待ちの売りが出て、上値を抑えている。そのほか、アジア市況では、香港ハンセン指数が上昇する一方で上海総合指数が軟調に推移している。 さて、後場の日経平均は引き続きプラス圏を維持するか。前週はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が演説のなかでインフレ動向によっては政策金利を再び引き上げることを示唆し、そのほかのFRB要人からも追加利上げの余地を残す発言が散見された。今週は、14日に10月消費者物価指数(CPI)、15日に10月小売売上高と金融政策に影響を与える経済指標発表が控えている。また、17日にはつなぎ予算の期限を迎えて政府機関閉鎖の懸念もくすぶっており、買い進む材料に乏しいなか上げ幅は限定的となる可能性がある。そのほか、米株先物やアジア市況を横目に、決算発表を終えた個別材料株に物色意欲が続くか注目しておきたい。(山本泰三) <AK> 2023/11/13 12:12 後場の投資戦略 米株安引継ぎマイナス圏で軟調推移 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32450.03;-196.43TOPIX;2326.72;-8.40[後場の投資戦略] 本日の東京株式市場は売りが先行した。米主要株価指数の下落が重しとなったほか、日経平均が昨日大幅高となったこともあり引き続き短期的な過熱感が意識された。また、パウエル議長の発言を受けて金融引き締めの長期化観測が改めて意識されたことや、米長期金利が4.6%台まで再度上昇したことは国内の投資家心理を悪化させ、週末ということもあり売りが出やすかった。そのほか、イスラエルが人道支援を目的に1日4時間程度の戦闘休止を始めると米政府高官が明らかにしたと伝えられ、地政学リスクがやや後退した一方で、香港ハンセン指数や上海総合指数が軟調に推移している。 さて、後場の日経平均は引き続きマイナス圏で推移するか。前日同様決算関連の物色が中心となりそうで、決算を素直に好感される銘柄や決算への失望感から急落する銘柄どちらも散見されている。他方で、東証が前日に発表した投資主体別売買動向によると、海外投資家は現物株を2週連続で買い越した。ただ、買い越し金額は577億円で前週から買い越し額は縮小している。個人投資家は現物株を3週ぶりに売り越しており、売り越し額は3868億円となった。今後、海外投資家の買い越し額が今後増加するのか注目しておきたい。買い進む材料に乏しい一方で過度に警戒する要因も少なく、米株先物やアジア市況を横目にこう着感の強い値動きが続きそうだ。(山本泰三) <AK> 2023/11/10 12:09 後場の投資戦略 米長期金利低下を好感 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32454.92;+288.44TOPIX;2317.51;+11.56[後場の投資戦略] 本日の東京市場は取引開始時こそやや下げたものの、本日も決算関連の物色がさかんで、前日のフィラデルフィア半導体株指数(SOX)指数上昇により一部の半導体関連銘柄も好調だった。ドル・円は11月3日の1ドル=149.18円を底値に再び円安・ドル高方向へ進行していることも下支えとなっている。 昨日の国会答弁のなかで、日本銀行の植田総裁は物価見通しの度重なる上方修正で予想の甘さに対する批判を容認しながらも、現行の金融政策の正当性を主張する内容であり、日銀による早期金融政策変更への期待は一段と後退したとみられる。一方、米国では長期金利上昇は一服している。パウエルFRB議長は昨晩参加の会議で、金融政策や経済見通しに関するコメントはなかったが、他のFRB要人からは追加利上げの余地を残す発言も見られており、ややしばらくは円安・ドル高となりやすい地合いが続きそうか。 後場も引き続き決算関連の物色が中心となりそうだ。ただ、決算への失望感から急落する銘柄も散見されるため、決算内容を確認してから動いた方が安心か。また、昨日の米国市場時間外でアーム・オールディングスが決算への失望感から急落し、投資収益を下押しする懸念からソフトバンクG<9984>が売り優勢でスタートしたが、その後持ち直している。出資先のウィーワーク破綻の影響も懸念されているため、本日大引け後に発表される決算には注目が集まりそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/09 12:21 後場の投資戦略 日経平均は反発、プラス圏で推移も上げ幅は限定的 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32329.39;+57.57TOPIX;2319.11;-13.80[後場の投資戦略] 本日の東京株式市場は買いが先行した。米主要株価指数の中でナスダック総合指数やフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が上昇したことで、東京市場でハイテク株や半導体関連株の株価を支える要因となった。また、昨日の日経平均が400円を超す下げとなったことから、押し目待ちの買いも入りやすかったほか、米長期金利が4.5%台まで再度低下し、原油価格が下落したことも国内の投資家心理を改善する要因となった。ただ、10月31日以降、5営業日で1500円を超す上げとなっていることから、引き続き短期的な過熱感を意識する向きもあり上げ幅は限定的となっている。そのほか、香港ハンセン指数や上海総合指数のさえない動きが重しとなっている可能性もある。さて、後場の日経平均はプラス圏を維持できるか。東証プライム市場では幅広い銘柄が軟調に推移しており、東証株価指数(TOPIX)は前場途中でマイナス圏に転落している。東証グロース市場250指数も700ptを手前に上値の重い展開となっており、直近の大幅高に対する戻り売りが優勢となっている。ただ、一部の主力株や値動きの軽い新興株は決算発表などの個別材料を受けて上昇している銘柄も散見されており、一部の個人投資家の物色意欲は続いていることがうかがえる。他方で、日経平均株価のテクニカル面では、5日移動平均線が75日線を下から上に抜けてゴールデンクロスを形成し、75日線もサポートラインとして意識されているか。米株先物やアジア市況の動向に注意しつつ、後場の値動きを見守りたい。(山本泰三) <NH> 2023/11/08 12:11 後場の投資戦略 昨日の大幅上昇の反動みられる [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32394.86;-313.62TOPIX;2342.71;-17.75[後場の投資戦略] 本日は前日の反動でやや利益確定売りに押される動きはあるものの、週末のオプションSQに向けてヘッジの動きも意識されることから下値の堅さも感じられる。後場も引き続き決算関連の動きがメインになるとみられ、旭化成<3407>、エーザイ<4523>、NTT<9432>など後場に発表が予定されている銘柄もあるため、注目していきたい。 今週はオプションSQに向けて日経平均は上昇基調が想定されるものの、その後はまた日米の金融政策動向を模索する展開が想定されよう。本日寄り付き前に厚労省より発表された毎月勤労統計調査9月速報値は、現金給与総額は前年同月比1.2%増と市場予想通りであった。 一方、実質賃金は前年同月比2.4%減と市場予想(2.3%減)よりもマイナス幅が大きかった。マイナス幅は前月(2.8%減)からは縮小したものの、18ヶ月連続のマイナスとなっている。また、総務省発表の9月家計調査では、物価変動を除く実質ベースで前年同月比2.8%減と、市場予想(2.9%減)よりはマイナス幅が小さかったものの、前月(2.5%減)よりもマイナス幅を広げた。物価上昇に賃金上昇が追い付いておらず、消費に結びついていないという現状を確認する結果といえ、日本銀行の期待どおりに賃金上昇が物価上昇へ結びつく流れとなるか、引き続き注視する必要がありそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/07 12:44 後場の投資戦略 連休中の米株高受けて買い優勢の展開 [日経平均株価・TOPIX(表)]日経平均;32720.52;+770.63TOPIX;2363.54;+41.15[後場の投資戦略] 本日の東京株式市場は買いが先行し、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が指数をけん引する展開となっている。国内連休中に発表された米国の経済指標が市場予想を下回ったことで金融引き締め長期化への懸念が後退、これを受けて国内の投資家心理も改善している。また、米長期金利は4.5%台まで低下しており、決算好調なグロース株にも物色が集まっている。そのほか、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに上昇しており、アジア市況が堅調に推移している点も追い風となっている可能性がある。 さて、後場の日経平均は上げ幅を広げる展開が続くか。出遅れ感のある新興市場の指数も日経平均と比較して大幅高となっており、個人投資家の物色意欲は旺盛である。他方で、日経平均株価のテクニカル面では、5日移動平均線が25日線を下から上に抜けてゴールデンクロスを形成し、75日線も大きく上回って推移している。米株先物やアジア市況の動向に注意しておきたいが、今週は米国の金融政策に影響が大きい経済・労働統計の発表は特に見当たらないことから、幅広い銘柄で買い戻しの動きが継続しそうだ。特に、業績が拡大基調にあり株価が年初来安値圏にあった銘柄には値ごろ感からの押し目買いが向かうだろう。(山本泰三) <AK> 2023/11/06 12:15

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