ランチタイムコメントニュース一覧

ランチタイムコメント 日経平均は大幅反落、日銀会合への警戒から不動産や金融株が売られる *12:15JST 日経平均は大幅反落、日銀会合への警戒から不動産や金融株が売られる  日経平均は大幅反落。先週末比349.80円安(-1.06%)の32620.75円(出来高概算7億8100万株)で前場の取引を終えている。 15日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は56.81ドル高(+0.15%)の37305.16ドル、S&P500は0.36ポイント安(-0.01%)の4719.19ポイント、ナスダックは52.36ポイント高(+0.35%)の14813.92で取引を終了した。NY連銀のウィリアムズ総裁が早期利下げを否定したため、寄り付き後、下落。その後、アトランタ連銀のボスティック総裁が来年下半期の利下げを予想していると発言すると、上昇に転じた。過去最高値付近での利食い売りに、ダウは一時下落に転じるも、終盤にかけ航空機メーカーのボーイングがけん引する形で底堅く推移。ナスダックも半導体インテルの上昇や金利先安感にプラス圏を維持し年初来高値で終了した一方、S&P500は反落となった。 方向感に欠ける外部環境を受けて、日経平均は先週末の大幅反発の反動が先行し反落スタート。為替市場では、ドル・円が142円台前半と先週末大引け時点よりもやや円安に振れたが、日本銀行の金融政策決定会合が明日まで開催されることから、日銀会合への警戒感に伴い銀行株や不動産株が下げ幅を拡大。輸出関連銘柄もさえないことから、日経平均はじりじりと下げ幅を広げた。 日経平均採用銘柄では、日銀会合への警戒感から住友不<8830>、東急不HD<3289>、三井不<8801>が先週末比3%超売られているほか、三住トラスト<8309>や第一生命HD<8750>など金融関連銘柄も弱い。その他の銘柄では、今期業績の大幅営業減益見通しが嫌気されてセルソース<4880>が急落した。一方、武装組織による船舶への攻撃を受けて業界大手のマースクが紅海の運行を見合わせたことを受けて、川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>、商船三井<9104>の海運株の上げが目立った。また、総還元性向を上回る自社株買い発表が材料視されて日産化<4021>も買われた。 セクターでは、電気・ガス業、石油・石炭製品、保険業、ゴム製品、不動産業などが下落した一方、海運業のみ上昇した。 前引けにかけて日経平均は下げ幅を縮小したことから、後場もこの流れが続くか注目する。明日まで日銀会合が開催されることから、引き続き不動産や金融関連銘柄はさえない推移となりそうだが、為替市場でドル・円が142円台を維持していることから、日経平均の一段安は回避されよう。なお、日銀イベント前で日経平均などの指数は手掛けにくいことから、個人投資家を中心とした中小型株物色が広がるか注目したい。 <AK> 2023/12/18 12:15 ランチタイムコメント 日経平均は大幅反発、為替の落着きなどを背景に大型株の上げが目立つ *12:13JST 日経平均は大幅反発、為替の落着きなどを背景に大型株の上げが目立つ  日経平均は大幅反発。前日比394.12円高(+1.21%)の33080.37円(出来高概算8億1800万株)で前場の取引を終えている。 14日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は158.11ドル高(+0.43%)の37248.35ドル、S&P500は12.46ポイント高(+0.26%)の4719.55ポイント、ナスダックは27.59ポイント高(+0.19%)の14761.56ポイントで取引を終了した。小売売上高が予想外のプラスとなり景気見通しの改善を受けて、寄り付き後は上昇。その後、高値付近から利食い売りも目立ち伸び悩んだ。クラウド需要の低迷見通しを嫌気しナスダックは一時下落に転じるも、10年債利回りが4%を下回るなど金利安で下値も限定的となりプラス圏を回復。ダウは連日で最高値を更新して引けた。 良好な外部環境を受けて、日経平均は反発で取引をスタート。為替市場で、ドル・円が142円台前半と落着きを取り戻したこともあり、大型株中心に買われ、日経平均は上げ幅をじりじりと拡大。33000円台を維持したまま、前場の取引を終えた。 日経平均採用銘柄では、一部証券会社が目標株価を引き上げたことから信越化<4063>が大幅高となっているほか、川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>、商船三井<9104>の海運株の上げも目立つ。また、SOX指数の大幅高を材料にアドバンテス<6857>、東エレク<8035>、SUMCO<3436>など半導体関連銘柄も買われた。その他の銘柄では、昨日グロース市場からプライム市場に移行したビジョナル<4194>は決算が好感されて大幅高となった。一方、ニチレイ<2871>、日清粉G<2002>、ニッスイ<1332>など食品株の下げが目立ったほか、三井住友<8316>、りそなHD<8308>など銀行株もさえない。その他の銘柄では、前期業績下振れ着地が嫌気されてクミアイ化<4996>の下げが目立った。 セクターでは、海運業、鉱業、鉄鋼、非鉄金属、機械が上昇した一方、水産・農林業、保険業、電気・ガス業、食料品、陸運業が下落した。 後場も引き続き為替市場をにらんでの展開となる。来週18‐19日に、日銀金融政策決定会合を控えていることから、先物など指数を手掛ける積極的な売買は手控えられよう。日経平均は33000円水準でのもみ合い相場を想定する。本日は、大型株の上げが目立っているが、年末ラリーに向けて、中小型株への関心が高まるか注目。 <AK> 2023/12/15 12:13 ランチタイムコメント 日経平均は4日ぶりの反落、為替の円高推移で輸出関連株中心に売り優勢 *12:14JST 日経平均は4日ぶりの反落、為替の円高推移で輸出関連株中心に売り優勢  日経平均は4日ぶりに反落。前日比125.20円安(-0.38%)の32801.15円(出来高概算9億4700万株)で前場の取引を終えている。 13日のNY市場は大幅続伸。ダウ平均は512.30ドル高(+1.40%)の37090.24ドル、S&P500は、63.39ポイント高(+1.37%)の4707.09ポイント、ナスダックは200.57ポイント高(+1.38%)の14733.96で取引を終了した。11月生産者物価指数(PPI)が予想を下回り長期金利の低下に連れハイテクが買われ、小幅高で寄り付いた。連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表待ちで小動きが続いたのち、連邦準備制度理事会(FRB)がFOMCで予想通り政策金利を3会合連続で据え置くことを決定、当局金融政策決定者の予測が24年の0.75%の利下げが予想されるなどハト派な内容となり、パウエル議長も会見でタカ派色を見せず、来年の利下げ観測が一段と強まると、長期金利の一段の低下で買いに拍車がかかり、終盤にかけ上げ幅を拡大。ダウは過去最高値で終了した。 米国株上昇を背景に日経平均は上昇スタートしたが、為替市場でドル・円が142円台と前日大引けとの比較では3円弱円高に振れていることから、大型株を中心に売りが優勢に。寄り付き後、日経平均はすぐに前日比マイナス圏に沈んだ。 日経平均採用銘柄では、日米で金利が低下したことから三井住友<8316>、みずほFG<8411>、三菱UFJ<8306>とメガバンクが総じて売られたほか、東京海上HD<8766>など保険株も売り優勢となった。また、為替の急激な円高が嫌気されて、ホンダ<7267>、トヨタ自<7203>など自動車関連も弱い。一方、自社株買い発表で資本効率向上期待が高まったリクルートHD<6098>は大幅高となり1年10カ月ぶりの高値をつけたほか、米金利の急低下で米住宅市場のプラス効果が高まるとの思惑から信越化学<4063>も買われた。その他、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>がしっかり。 セクターでは、輸送用機器、銀行業、保険業、電気・ガス業、海運業などが下落した一方、サービス業、金属製品、化学の3業種のみ上昇した。 後場も為替睨みの展開となりそうだ。時間外では米10年債利回りが8月10日以来となる4%台を割り込んでおり、ランチタイムのドル・円は141円台に突入している。足元の好業績の原動力となっていた円安の追い風が止まる可能性が浮上していることから、輸出関連企業への押し目買いは難しい状況か。日経平均先物への仕掛け的な売りが入る可能性もあり、日経平均は後場一段安を警戒したい。 <AK> 2023/12/14 12:14 ランチタイムコメント 日経平均は3日続伸、欧米の重要イベント前に33000円水準でのもみ合いに *12:18JST 日経平均は3日続伸、欧米の重要イベント前に33000円水準でのもみ合いに  日経平均は3日続伸。前日比143.99円高(+0.44%)の32987.69円(出来高概算7億200万株)で前場の取引を終えている。  12日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は173.01ドル高(+0.48%)の36,577.94ドル、S&P500は、21.26ポイント高(+0.46%)の4643.70ポイント、ナスダックは100.91ポイント高(+0.70%)の14,533.40ポイントで取引を終了した。11月の消費者物価指数(CPI)のほぼ予想に一致した結果を好感し寄り付き後、上昇。長期金利の低下を受けてハイテクも上昇し、相場を一段と押し上げた。イエレン財務長官のインフレや経済に関する楽観的な見解も支援し相場は終日堅調に推移。終盤にかけて上げ幅を拡大し終了した。セクター別では半導体・同製造装置が上昇した一方で、エネルギーが下落した。 良好な外部環境を材料に、日経平均は上昇してスタート。寄り付き後に33000円台を回復するなど堅調な推移となった。ただ、為替市場では、円が145円台半ばと前日大引けとほぼ同じ水準で推移していることもあり、大型株を中心に買い進むような動きは見られず。明日14日未明に米連邦公開市場委員会(FOMC)、同日夜に欧州中央銀行(ECB)理事会の結果発表をそれぞれ控えていることから、先物など指数を手掛ける投資家は様子見ムードを強めている。 日経平均採用銘柄では、米国市場でハイテク関連が強かったことを受けて、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>の上昇が目立っており、2銘柄で日経平均を約200円超押し上げたほか、ルネサス<6723>、ダイキン<6367>、スクリーン<7735>も買われた。その他の銘柄では、一部証券会社のレポートを材料にディスコ<6146>が急騰した。一方、指数寄与度が高いファーストリテ<9983>は軟調推移となっているほか、東京電力HD<9501>は、引き続き短期資金中心の乱高下となり大幅続落。そのほか、発行済株式数の5.03%上限の自社株を取得・消却すると発表した日産自<7201>は、寄り付きこそ上昇したが、買い一巡後はマイナス圏に沈んだ。 セクターでは、機械、電気機器、サービス業、銀行業、精密機器が上昇した一方、鉱業、海運業、鉄鋼、建設業、電気・ガス業が下落した。 後場も欧米中銀の結果発表待ちで様子見ムードはより強まるだろう。日経平均は33000円挟んだもみ合い相場となり、物色対象は短期資金が集まっている東京電力HDなど個別銘柄に向かう展開を想定する。14時頃から欧州投資家が参加することで、為替が多少動く可能性はあるが、重要イベントを前に為替も小康状態となろう。 <NH> 2023/12/13 12:18 ランチタイムコメント 日経平均は続伸、為替睨みで33000円の静かな攻防に *12:28JST 日経平均は続伸、為替睨みで33000円の静かな攻防に  日経平均は続伸。前日比191.57円高(+0.58%)の32983.37円(出来高概算7億5300万株)で前場の取引を終えている。 11日のダウ平均は157.06ドル高(+0.43%)の36404.93ドル、S&P500は18.07ポイント高(+0.39%)の4622.44ポイント、ナスダック総合指数は28.51ポイント高(+0.20%)の14432.49で取引を終了した。今週控えている消費者物価指数(CPI)の発表や、連邦公開市場委員会(FOMC)待ちでまちまちで寄り付いた。インフレ鈍化を受け利上げ終了観測が一段と強まる中、ソフトランディング期待が下支えとなりダウは堅調に推移し終盤にかけて上げ幅を拡大。ダウ平均とS&P500はともに年初来高値を更新した。国債入札結果が低調で長期金利が上昇したため、ハイテクは上値が抑制されたがナスダックもプラス圏に回復し終了した。 本日の日経平均は、米国株高と為替市場での円安推移を受けて、続伸でのスタート。寄り付きから33000円台を回復したが、為替市場で円が145円台半ばと昨日の水準まで円高ドル安に振れたことなどから、買い一巡後の日経平均は上げ幅を縮小。33000円台を割り込んで前場の取引を終えた。 日経平均採用銘柄では、指数寄与度が高い東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>が買われたほか、米フィラデルフィア半導体指数(SOX)が2022年1月以来の高値を付けたことから、ルネサス<6723>、スクリーンHD<7735>など半導体関連銘柄も上昇。また、日銀による早期の金融正常化観測が後退したことから、三菱地所<8802>、住友不<8830>が買い戻された一方、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>など銀行株はさえない。その他、原発再稼働を材料に連日大賑わいとなっていた東京電力HD<9501>は、短期的な加熱感などが意識されて5日ぶりに反落となった。 セクターでは、不動産業、非鉄金属、電気機器、機械、その他製品、倉庫・運輸関連業が上昇した一方、銀行業、鉱業、電気・ガス業、繊維製品がさえない。 ランチタイムの為替市場では、ドルは145円台後半と円高は一服しており、時間外の米10年債利回りは4.2%台と落ち着いた動きを見せている。後場の日経平均は、為替を睨みつつ、33000円前後でのもみ合いとなりそうだ。今晩から明日(発表は日本時間14日未明)にかけて今年最後のFOMCが開催されることから、指数などを手掛ける機関投資家の様子見ムードは強い。FOMCの結果が伝わっても、来週18-19日には日銀金融政策決定会合が実施されることから大型株への積極的な売買は徐々に収束しそうだ。投資家の関心は、東京電力HDなど派手な動きを見せる個別株に向かいやすいと考える。 <AK> 2023/12/12 12:28 ランチタイムコメント 日経平均は大幅反発、先物主導で上昇も33000円手前で上げ一服 *12:30JST 日経平均は大幅反発、先物主導で上昇も33000円手前で上げ一服  日経平均は大幅反発。先週末比509.75円高の32817.61円(出来高概算7億8300万株)で前場の取引を終えている。 8日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は130.49ドル高(+0.36%)の36247.87ドル、ナスダック総合指数は63.98ポイント高(+0.45%)の14403.97ポイント、S&P500は18.78ポイント高(+0.41%)の4604.37ポイントで取引を終了した。消費者信頼感指数も予想を上回りソフトランディング期待が下支えとなり上昇に転じた。エネルギーセクターの上昇も手伝い、堅調に推移。長期金利の上昇が警戒され一時伸び悩んだものの、相場はプラス圏を維持し終盤にかけ上げ幅を拡大し終了した。セクター別では耐久消費財・アパレルや半導体・同製造装置が上昇した一方で、家庭・パーソナル用品が下落。日経平均は外部環境の改善を材料に上昇スタートとなった。 個別では、米国市場で半導体関連銘柄が上昇したこともあり東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>の上げが目立ったほか、指数寄与度が大きいファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>も上昇。金融政策の早期正常化観測が高まっていることを背景に、みずほ<8411>、三菱UFJ<8306>も上昇した。一方、オリックス<8591>、JAL<9201>がさえない格好となった。 セクターでは、原発再稼働観測を背景に電力・ガスが4%超上昇しており、卸売業、石油・石炭製品、水産・農林業、銀行業、サービス業、機械、非鉄金属がこれに続いた。一方、空運業、その他金融業の2セクターのみマイナスとなった。 本日の日経平均は、225先物に断続的な買いが入ったとの観測から、9時20分には、前場の高値32933.08円をつけた。さすがに33000円の大台手前では上げ一服となっているが、32800円水準での落ち着いた動きとなった。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)開催を控えていることから、ポジション調整の買戻しが一巡した後は様子見ムードが強まった様子。 午後は、今週FOMCイベントを控えていることもあり様子見姿勢が強まる展開となろう。日経平均は先物市場と為替市場をにらんだ膠着相場を想定する。とりわけ、為替市場では、先週、円キャリートレードの解消に伴う大幅な円買いが進んだこともあり、欧州投資家が参加する14時台当たりのドル・円の相場動向には要注意となる。仮に為替市場でドルが円高に振れた際は、輸出関連銘柄を中心に上げ幅を縮小する可能性がある。 <AK> 2023/12/11 12:30 ランチタイムコメント 日経平均は大幅続落、急速な円高進行受けて投資家心理悪化 *12:14JST 日経平均は大幅続落、急速な円高進行受けて投資家心理悪化  日経平均は大幅続落。552.98円安の32305.33円(出来高概算10億9790万株)で前場の取引を終えている。 前日7日の米国株式市場のダウ平均は62.95ドル高(+0.17%)と反発。連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了期待に買いが続いた。特に、AI(人工知能)技術への期待再燃で半導体銘柄を中心にハイテク株が強く、相場全体の上昇を後押しした。ナスダック総合指数は大幅反発、主要株価指数がそろって上昇した米株市場を横目に、日経平均は前日比257.84円安の32600.47円と続落して取引を開始した。その後は、下げ幅を広げる展開となっている。 個別では、東エレク<8035>やレーザーテック<6920>などの半導体関連株が軟調に推移。また、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株も下落。ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、信越化<4063>、JT<2914>、三菱重工業<7011>なども下落した。ほか、上半期上振れ決算となったが好材料出尽くし感が先行したビューティガレージ<3180>が急落、グッドコムアセット<3475>、三井E&S<7003>などが値下がり率上位となった。 一方、三井住友<8316>や三菱UFJ<8306>などの金融株の一角、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>などの空運株が堅調に推移した。また、ニトリホールディングス<9843>、ゆうちょ銀行<7182>、リクルートHD<6098>、ルネサス<6723>なども上昇した。ほか、第一生命HD<8750>による新たな買収提案が発表されたベネフィット・ワン<2412>、前日にスモールミーティングを開催したニチレイ<2871>が急騰、ローム<6963>、エアトリ<6191>、リログループ<8876>などが値上がり率上位となった。 セクターでは、輸送用機器、ゴム製品、鉄鋼など幅広い業種が下落する一方で、空運業、銀行業、パルプ・紙、陸運業の4業種のみ上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は16%、対して値下がり銘柄は82%となっている。 今日の東京株式市場は売りが先行した。外為市場でドル=144円10銭台と急速に円高・ドル安に振れたことが、東京市場で輸出株などを中心に買い手控え要因となった。また、昨日の日経平均が33000円近辺に位置する25日移動平均線を再び下回ったことから、相場は調整局面にあるとの見方もあった。そのほか、メジャーSQを控えて株価指数先物にも短期筋とみられる売りが断続的に出ているもよう。アジア市況では、上海総合指数が堅調に推移する一方で、香港ハンセン指数が下落しており、強弱入り混じる展開となっている。なお、取引開始前に発表された10月の家計調査は2人以上世帯の実質消費支出が前年同月比2.5%減少(市場予想:同3.0%減)した。また、4-9月期の国内総生産(GDP)改定値は実質前期比0.7%減、年率換算では2.9%減だった。そのほか、10月の国際収支状況(速報)によると、経常収支は2兆5828億円の黒字だった。QUICKがまとめた民間予測の中央値は1兆8919億円の黒字だった。 さて、後場の日経平均もマイナス圏での軟調推移が続くか。植田総裁は7日の参院財政金融委員会で「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになる」と述べており、政策修正を意識した円買い・ドル売りが膨らんだ。不安定な動きとなる中、引き続きプライム市場の輸出関連株など主力銘柄はさえない動きとなろう。また、米株先物の動向を横目に、米雇用統計の発表を控えて買い進む動きは限定的となりそうだ。ただ、個別材料銘柄や一部の新興株などグロース株には物色が向かっており、指数は冴えないながらも個別銘柄の動きには注目が集まろう。(山本泰三) <AK> 2023/12/08 12:14 ランチタイムコメント 日経平均は大幅反落、再び節目の33000円を下回る *12:23JST 日経平均は大幅反落、再び節目の33000円を下回る  日経平均は大幅反落。前日比545.96円安の32899.94円(出来高概算7億4947万株)で前場の取引を終えている。 6日の米国株式市場のダウ平均は70.13ドル安(-0.19%)、S&P500は17.84ポイント安(-0.39%)、ナスダック総合指数は83.20ポイント安(-0.58%)とそれぞれ下落。米ADP雇用統計で、民間部門の雇用者数の伸びが予想を下回り、労働市場のひっ迫緩和で、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了観測が一段と強まり買いが先行した。その後、景気減速への警戒感に加えて、米雇用統計への警戒感などで買いが続かず、終盤にかけて年初来高値付近での高値警戒感などから利食い売りが優勢となった。米株安の流れと昨日の大幅上昇の反動で、日経平均は前日比280.18円安の33165.72円と反落スタート。その後はもみ合っていたものの、前場なかごろに節目の33000円を下回った。 個別では、T&Gニーズ<4331>、ミガロHD<5535>、ネットワン<7518>、メニコン<7780>、東京電力HD<9501>、アインHD<9627>、東証スタンダードの住石HD<1514>、リスクモンスター<3768>、東証グロースのプロディライト<5580>、昨日上場したQPS研究所<5595>などが値上がり率上位にランクインした。 一方、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>など半導体銘柄が軟調。日経平均への寄与度が大きいダイキン<6367>、ファーストリテ<9983>なども下落した。値下がり率ランキングにはメンバーズ<2130>、グッドコムA<3475>、楽天銀行<5838>、LTS<6560>、東証スタンダードの西部技研<6223>、ワイヤレスゲート<9419>、東証グロースのグローバルウェイ<3936>、オープンワーク<5139>、WASHハウス<6537>などがランクインした。 セクターでは、空運業、電気・ガス業、保険業、陸運業が上昇。一方、鉱業、海運業、鉄鋼などを筆頭に多くのセクターで下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は13%、対して値下がり銘柄は85%となっている。 本日の東京市場は昨日に続き、ボラティリティの高い展開となっている。本日も12月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に絡んだ動きとみられ、権利行使価格である日経平均33000円手前ではもみ合いが続いたものの、一旦下回ると次の権利行使価格32875円あたりまで下落が加速し、再びもみ合いとなって前引けを迎えた。昨日の米ADP雇用統計の結果は強い買い材料とはならず米株安となったことも、日本株を更に上方レンジへ向かわせる勢いを鈍らせた一因ともなっていそうだ。 後場では再び33000円に戻るのか、さらに下の権利行使価格となる32750円付近へレンジがうつるのか注目されそうだ。なかなか全体的な方向性が見えないなか、前引け時点での売買代金急増ランキングでは、昨日業績上方修正を発表したアインHD<9627>や楽天グループ<4755>が追加売却を発表した楽天銀行<5838>などがランクインしており、引き続き個別材料を手掛かりとした物色が中心となっているもよう。後場もこの傾向は続きそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/12/07 12:23 ランチタイムコメント 日経平均は大幅反発、米ハイテク株高受けて買い優勢の展開 *12:10JST 日経平均は大幅反発、米ハイテク株高受けて買い優勢の展開  日経平均は大幅反発。563.44円高の33339.26円(出来高概算6億5393万株)で前場の取引を終えている。 前日5日の米国株式市場のダウ平均は79.88ドル安(-0.22%)と続落。JOLT求人件数が予想を下回り労働市場の鈍化が明らかになり、景気減速を警戒した売りが広がった。ただ、長期金利の低下でハイテク株は買い戻され、ナスダックは上昇に転じて相場の下値を支えた。まちまちとなった米株市場を受けて、日経平均は前日比153.10円高の32928.92円と4日ぶり反発して取引を開始した。その後は、上げ幅を広げる展開となっている。 個別では、東エレク<8035>やディスコ<6146>、レーザーテック<6920>などの半導体関連株が堅調に推移。また、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株も上昇。ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、TOWA<6315>、アドバンテ<6857>、リクルートHD<6098>なども上昇した。ほか、半導体製造装置向け基幹部材の増産報道が伝わった東洋炭素<5310>が大幅高、さくらインターネット<3778>、ウェルビー<6556>などが値上がり率上位となった。 一方、三井住友<8316>やみずほ<8411>などの金融株の一角が軟調に推移した。また、ゼンショーHD<7550>、GSユアサ<6674>なども下落した。ほか、公募増資など実施による株式価値の希薄化を嫌気されたトモニHD<8600>がストップ安、11月既存店売上高が10カ月連続で前年上回るも伸び率が鈍化したジンズホールディングス<3046>が急落、タツモ<6266>、日精エー・エス・ビー機械<6284>、ネットプロHD<7383>などが値下がり率上位となった。 セクターでは、電気・ガス業、精密機器、電気機器などすべての業種が上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は88%、対して値下がり銘柄は10%となっている。 今日の東京株式市場は買いが先行した。前日の米株式市場でダウ平均は下落したが、米長期金利の低下を受けてナスダックが反発したことが、東京市場でハイテク株やグロース(成長)株の株価を支える要因となった。また、日経平均は昨日までの3日続落で700円を超す下げとなったことから、押し目待ちの買いも入りやすかった。そのほか、テクニカル面でも25日移動平均線付近がサポートラインとして意識された可能性もある。アジア市況では、香港ハンセン指数が堅調に推移する一方で、上海総合指数は冴えない動きとなっている。 さて、後場の日経平均も上げ幅を広げる展開が続くか。米株先物の動向を横目に、下値不安材料に乏しい中、東証プライム市場の主力株中心に物色が続きそうだ。米国では10月の求人件数が2021年3月以来の低水準となり米長期金利が低下したほか、市場では欧州中央銀行(ECB)が来年1-3月に金融緩和サイクルを開始するとの見方が広まっている。一方で、ブラックロックやゴールドマン・サックスのストラテジストをはじめとするウォール街の一部有力者は、利下げへの期待感は行き過ぎと警告している。ひとまず、各国の金融政策の動向は注視し続ける必要がありそうだ。(山本泰三) <AK> 2023/12/06 12:10 ランチタイムコメント 日経平均は大幅続落、11月14日ぶりに節目の33000円を下回る *12:18JST 日経平均は大幅続落、11月14日ぶりに節目の33000円を下回る  日経平均は大幅続落。449.13円安の32782.14円(出来高概算6億4123万株)で前場の取引を終えている。 4日の米国株式市場のダウ平均は41.06ドル安(-0.11%)、S&P500は24.85ポイント安(-0.54%)、ナスダック総合指数は119.54ポイント安(-0.84%)とそれぞれ下落。前週までの上昇に対する利益確定の売りが先行するなか、米長期金利が再び上昇に転じたためハイテクが売られ、相場の重荷となった。米株安の流れを受け、日経平均は前日比208.89円安の33022.38円と続落スタート。利益確定売りにおされるなか、11月14日ぶりに節目の33000円を割った。 個別では、アイスタイル<3660>、さくら<3778>、タクマ<6013>などのほか、東証スタンダードのイクヨ<7273>、助川電気工業<7711>、大運<9363>、スマートバリュー<9417>、東証グロースのアマナ<2402>、グラッドキューブ<9561>などが値上がり率上位にランクインした。 一方、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>など半導体銘柄が軟調。日経平均への寄与度が大きいリクルートHD<6098>、ファーストリテ<9983>なども下落した。値下がり率ランキングにはグッドコムA<3475>、セレス<3696>、タツモ<6266>、宮越HD<6620>、I‐PEX<6640>、アイネス<9742>、東証スタンダードの大和コン<3816>、AIメカテック<6227>、東証グロースのフレクト<4414>、ウェルスナビ<7342>などがランクインした。 セクターでは、陸運業、ゴム製品、食料品などを筆頭に上昇。一方、精密機器、電気機器、機械などを筆頭に多くのセクターで下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は27%、対して値下がり銘柄は71%となっている。 本日の東京市場は軟調。前日に米ハイテク株が売られたことで、グロース株の売りが顕著となっている。3週間ぶりに日経平均は33000円台を割ったが、急ピッチで上昇を続けてきた日経平均だけに、利益確定売りが入りやすい状況であったほか、12月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に絡んだ短期的な売り仕掛けもあった可能性がある。ただ、25日移動平均線付近では下げ止まっており、依然として日本株の先高観は崩れてないとみてもよさそうだ。 後場は一旦下げたことで押し目買い意欲が強まってくるか注目される。なお、寄り付き前に発表された11月東京区部消費者物価指数(コアCPI、生鮮食料品除く)は前年同月比2.3%上昇と10月実績(2.7%上昇)や市場予想(2.4%上昇)を下回った。宿泊料がなければコアCPIは2%を下回っているという指摘も出ており、日銀審議委員の安達氏や中村氏が先週示した「金融政策修正は時期尚早」という見解を裏付ける結果といえよう。(二階堂千穂) <AK> 2023/12/05 12:18 ランチタイムコメント 日経平均は続落、マイナス圏で軟調に推移 *12:10JST 日経平均は続落、マイナス圏で軟調に推移  日経平均は続落。215.46円安の33216.05円(出来高概算6億8623万株)で前場の取引を終えている。 前週末1日の米国株式市場のダウ平均は294.61ドル高(+0.82%)と続伸。11月ISM製造業景況指数が予想を下回り金利の低下に連れた買いが強まった。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長発言を受け、利上げ終了観測が一段と強まり相場は続伸。終日堅調に推移し終盤にかけ上げ幅を拡大した。ナスダックは反発、主要株価指数がそろって上昇した米株市場を横目に、日経平均は前週末比113.44円安の33318.07円と続落でスタートした。その後は、マイナス圏での推移となっている。 個別では、東エレク<8035>やディスコ<6146>などの半導体関連株の一角が軟調に推移。また、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株も下落。ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、TOWA<6315>、アドバンテ<6857>、リクルートHD<6098>なども下落した。ほか、8-10月期は営業赤字見通しで通期営業利益を下方修正したクミアイ化学<4996>が急落、エル・ティー・エス<6560>、日東紡績<3110>などが値下がり率上位となった。 一方、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株が堅調に推移した。また、レーザーテック<6920>、スクリン<7735>、三菱地所<8802>なども上昇した。ほか、第1四半期は大幅増益決算となった内田洋行<8057>が大幅上昇、セレス<3696>、バリューコマース<2491>、ラクーンホールディングス<3031>などが値上がり率上位となった。 セクターでは、輸送用機器、鉱業、銀行業など多くの業種が下落率上位に並んでいる一方で、海運業、不動産業、小売業の3業種のみが上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は44%、対して値下がり銘柄は53%となっている。 今日の東京株式市場は売り優勢の展開となっている。日経平均は寄り付き後、一時400円超に下げ幅を広げる場面があった。ただ、節目の33000円に接近する場面では押し目買いが株価指数先物に入り、下げ幅を縮小している。為替が円高方向に振れていることが重しとなっている他、週末にメジャーSQを控えていることもあって積極的な動きは乏しい。そのほか、アジア市況で香港ハンセン指数及び上海総合指数ともに売り買いが交錯する展開となっている。 さて、後場の日経平均も軟調推移が続くか。東京証券取引所が11月30日に発表した11月第4週(11月20-24日)の投資部門別売買動向では、海外投資家は現物で5週ぶりに売り越しに転じた。日経平均先物ベースでも3週ぶり、TOPIX先物でも4週ぶりの売り越しとなっており、日本株に対するアプローチが後退していることも懸念されている。 一方で、東証グロース250指数はプラス圏での推移が続いている。米金融当局が来年5月までに利下げに転じるとの観測が高まっていることは国内の個人投資家心理の追い風となっているほか、米長期金利が4.1%台まで低下してバリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株を手掛けやすい地合いとなっている。総じて、米株先物の動向を横目に、東証プライム市場に比べ出遅れ感が魅力となって、業績が拡大基調にある銘柄を中心として、値ごろ感のある新興株の物色が続きそうだ。(山本泰三) <AK> 2023/12/04 12:10 ランチタイムコメント 日経平均は反落、前日終値付近でもみ合う展開 *12:12JST 日経平均は反落、前日終値付近でもみ合う展開  日経平均は反落。25.18円安の33461.71円(出来高概算6億5072万株)で前場の取引を終えている。 前日11月30日の米国株式市場のダウ平均は520.47ドル高(+1.47%)と大幅続伸。インフレ指標が想定通り鈍化の兆候を示し、利上げ終了観測が好感された。11月シカゴ購買部協会景気指数が拡大域を回復するなど、景気の底堅さが確認されると上げ幅を拡大。一方、長期金利が上昇に転じたためハイテク株は売られてナスダックは続落、まちまちとなった米株市場を横目に、日経平均は前日比50.55円高の33537.44円と続伸して取引を開始した。その後は、前日終値付近でもみ合う展開となっている。 個別では、東エレク<8035>やディスコ<6146>などの半導体関連株の一角が軟調に推移。また、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、アドバンテ<6857>なども下落した。ほか、オーケストラ<6533>やアニコムHD<8715>などが急落、大阪ソーダ<4046>、ダイレクトマーケティングミックス<7354>、ネットプロHD<7383>などが値下がり率上位となった。 一方、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株が堅調に推移した。また、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株、レーザーテック<6920>、三菱重工業<7011>、JT<2914>なども上昇した。ほか、業績・配当予想を上方修正したソリトンシステムズ<3040>が大幅上昇、ヤマエグループHD<7130>、トリケミカル<4369>などが値上がり率上位となった。 セクターでは、精密機器、電気機器、情報・通信業などが下落率上位に並んでいる一方で、卸売業、倉庫・運輸関連業、建設業などが上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は56%、対して値下がり銘柄は41%となっている。 今日の東京株式市場は買いが先行した。昨日の米株式市場でダウ平均が大幅高となったことが東京市場の株価の支えとなった。また、外為市場で円安に振れたことが輸出株などの株価を支える要因となった。一方で、ハイテク比率の高いナスダック総合指数や主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が下落したことがハイテク株や半導体関連株の買い手控え要因となっているほか、ここからの短期的な上値余地は大きくないとの見方もあり、売り買いが交錯している。そのほか、アジア市況で香港ハンセン指数及び上海総合指数が軟調に推移していることも重しとなっている可能性がある。 さて、後場の日経平均もこう着感の強い値動きが続くか。手掛かり材料難のなか、週末要因に加えて米国では米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演が予定されていることから、様子見ムードが広がる可能性を想定しておきたい。一方で、東証グロース250指数はマイナス圏での軟調推移が続きそうだ。米長期金利が4.3%台まで再度上昇したことはバリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株にとって重しとなっている。総じて、米株先物の動向をにらんで、前場に物色が向かっている個別材料株に注目が集まろう。(山本泰三) <AK> 2023/12/01 12:12 ランチタイムコメント 日経平均は続落、手掛かりなく狭いレンジで推移 *12:16JST 日経平均は続落、手掛かりなく狭いレンジで推移  日経平均は続落。65.85円安の33255.37円(出来高概算6億5632万株)で前場の取引を終えている。 29日の米国株式市場のダウ平均は13.44ドル高(+0.04%)、S&P500は4.31ポイント安(-0.09%)、ナスダック総合指数は23.27ポイント安(-0.16%)とまちまち。7-9月期の国内総生産(GDP)改定値が予想以上に上方修正され、約2年ぶりの高い伸びを記録したことが材料視され買いが先行した。その後リッチモンド連銀のバーキン総裁が追加利上げの選択肢を除外したくないとの見解を示すと、相場は一時失速。ただ、来年の利下げ観測が根強く、さらにソフトランディング期待から買われる場面もみられた。終盤にかけては、地区連銀経済報告(ベージュブック)で経済活動の減速が報告されるとNYダウは上げ幅を縮小し、ナスダックは下落に転じるなど、まちまちの展開だった。 一方、日経平均は前日比61.08円安の33260.14円と続落スタート。手掛かりなく上下レンジ176円と狭い範囲での動きとなった。 個別では、ローツェ<6323>、アドバンテスト<6857>など半導体銘柄の一角が好調。寄り付き前に発表された10月鉱工業生産が好調だったことで、TDK<6762>、太陽誘電<6976>、村田製<6981>などが買われた。値上がり率ランキングには、黒崎播磨<5352>、大真空<6962>のほか、上位にはショーケース<3909>やクワザワHD<8104>などの東証スタンダード銘柄や、アマナ<2402>、コンヴァノ<6574>などの東証グロース銘柄が多くランクインした。 一方、日経平均への寄与度が大きいリクルートHD<6098>、ファーストリテ<9983>が下落。値下がり率ランキングには伊藤園<2593>、ACCESS<4813>、TOKYO BASE<3415>のほか、上位にはBBタワー<3776>などの東証スタンダード銘柄や、ZUU<4387>、地盤ネットHD<6072>、アーキテクツSJ<6085>などの東証グロース銘柄が多くランクインした。 セクターでは、海運業、鉱業、証券・商品先物取引業などを筆頭に上昇。一方、陸運業、サービス業、小売業などを筆頭に下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は46%、対して値下がり銘柄は50%となっている。 本日の東京市場も非常にこう着感の強い展開が続いている。28日にウォラー米連邦準備制度理事会(FRB)理事がタカ派姿勢を崩し、数カ月先の利下げ可能性を示唆したことは市場の来年利下げ期待を高めたもよう。為替市場では米金利低下に加え、月末の実需筋による円買いなども加わり円高方向へ徐々にシフトしており、日本株への重しとなっている。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)の12月会合での政策金利据え置きは既定路線ととらえられているとみられ、関心が政策金利から景気へ移りはじめている。市場は米国にゴルディロックス経済(適温経済)を求めており、今後経済指標発表に対しては神経質さを増してきそうだ。 今晩は米国で個人消費支出(PCE)コア・デフレーターなどの発表が控えており、後場はこの結果を見極めたいと様子見ムードも出てくるだろう。一方、バリュー株が手掛けにくい中、米金利低下見通しを背景に昨日はグロース市場のみプラス圏での推移となった。本日前場は利益確定売り優勢で昨日の上げを消す格好となっているが、昨日安値付近では押し目買いも入ってきそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/30 12:16 ランチタイムコメント 日経平均は反発、売り一巡後は切り返してプラス圏に浮上 *12:10JST 日経平均は反発、売り一巡後は切り返してプラス圏に浮上  日経平均は反発。41.93円高の33450.32円(出来高概算6億9638万株)で前場の取引を終えている。 前日28日の米国株式市場のダウ平均は83.51ドル高(+0.24%)と反発。アドビ集計のデータによるとサイバーマンデーで1日の売上高として過去最高を記録したことが報じられ、相場を押し上げた。さらに、連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が利下げの可能性に言及すると、期待感を受けた買いにも拍車がかかった。ただ、7年債入札が不調に終わると金利先安感が後退し失速、終盤にかけて上げ幅を縮小。ナスダックも反発、堅調な展開となった米株市場を横目に、日経平均は163.96円安の33244.43円と3日続落して取引を開始した。その後は、前場中ごろからプラス圏に転換している。 個別では、レーザーテック<6920>や東エレク<8035>などの半導体関連株、トヨタ自<7203>、ソフトバンクG<9984>、サイバーエージェント<4751>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、TOWA<6315>、アサヒ<2502>なども上昇した。ほか、前日に続いて買い優勢の展開となっているさくらインターネット<3778>が大幅上昇、グローセル<9995>、オーケストラ<6533>、チェンジホールディングス<3962>などが値上がり率上位となった。 一方、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株が軟調に推移。また、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株、ソニーG<6758>、三菱重工業<7011>、アドバンテ<6857>、ホンダ<7267>、JT<2914>なども下落した。ほか、第三者割当増資やCB発行による希薄化を嫌気されたそーせいグループ<4565>が急落、ジャステック<9717>、サンリオ<8136>、名古屋銀行<8522>などが値下がり率上位となった。 セクターでは、サービス業、輸送用機器、精密機器などが上昇率上位に並んでいる一方で、銀行業、海運業、鉄鋼が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は37%、対して値下がり銘柄は60%となっている。 今日の東京株式市場は売りが先行した。前日の米主要株価指数は上昇したが、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が下落しており、東京市場で半導体関連株などの株価の重しとなった。また、外為市場で1ドル=147円10銭台と円高・ドル安水準となったことが、輸出関連株などの買い手控え要因となった。そのほか、アジア市況では、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに軟調に推移している。ただ、FRBのウォラー理事の発言や米長期金利が低下したことが市場の安心感にもなっており、前場中ごろには下げ幅を縮小してプラス圏に浮上した。その後、上げ幅は限定的となっている。 さて、後場の日経平均はプラス圏を維持できるか。米国では、タカ派の代表格の一人であるウォラー理事に加えて、ボウマンFRB理事は米利上げサイクルに言及した。インフレ減速が停滞すれば利上げを支持する意向は変わらないとしながらも、来月の利上げ支持の表明には至っておらず、追加利上げに以前よりも控えめなコメントとなった。そのほか、米資産家のビル・アックマン氏は2024年1-3月にも利下げがあり得ると指摘した。近く利下げを始めなければハードランディングの現実的リスクがあると考えているようで、有識者の発言には今後も注目しておきたいところだ。ひとまず、日米で市場に影響が大きい経済・労働統計の発表スケジュールもなく、手掛かり材料難のなか、NY市場をにらんだもみあいの展開を想定しておきたい。(山本泰三) <AK> 2023/11/29 12:10 ランチタイムコメント 日経平均は続落、円高進行などが上値を抑えるも底堅い動き *12:26JST 日経平均は続落、円高進行などが上値を抑えるも底堅い動き  日経平均は続落。77.27円安の33370.40円(出来高概算6億1608万株)で前場の取引を終えている。 27日の米国株式市場のダウ平均は56.68ドル安(-0.16%)、S&P500は8.91ポイント安(-0.20%)、ナスダック総合指数は9.83ポイント安(-0.07%)とそれぞれ下落。サイバーマンデーで強いオンライン売り上げを期待した買いが先行した。しかし、10月の新築住宅販売件数や11月のダラス連銀製造業活動指数が予想を下回ったことが重荷となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了との見方から米長期金利が再び低下したため、ハイテク株は一時買われたものの、利益確定の売りも入りやすい状況だった。一方、前日下落の反動で、日経平均は前日比72.72円高の33520.39円と小幅反発スタート。その後為替の円高進行などを背景に売り優勢の展開となったが、前引けにかけて下げ幅を縮めた。 個別では、双日<2768>、さくらインターネット<3778>、富士製薬工業<4554>、鈴木<6785>、ミツバ<7280>などが上昇したほか、東証スタンダードのナカノフドー建設<1827>、西部技研<6223>、東証グロースの地盤ネットHD<6072>、247<7074>などが値上がり率上位に並んだ。 一方、シャープ<6753>、ネットプロHD<7383>などが下落したほか、東証スタンダードのホーブ<1382>、AIメカテック<6227>、ジェイ・イー・ティ<6228>、東証グロースのモンスターラボ<5255>、ペルセウス<4882>などが値下がり率上位に並んだ。 セクターでは、パルプ・紙、鉱業、水産・農林業などを筆頭に上昇。一方、空運業、海運業、証券・商品先物取引などを筆頭に多くのセクターで下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は48%、対して値下がり銘柄は48%となっている。 本日の東京市場は朝方こそ利食い売り優勢の展開となったものの、33300円付近では切り返し、前引けにかけて下げ幅を縮めた。アドバンテスト<6857>、ファーストリテ<9983>ら値がさ株が日経平均を下支えする一方で、円高進行の影響でデンソー<6902>など輸出株の一角が下落している。売買代金は1.6兆円台にとどまっており、日経平均は約250円の狭いレンジで推移している。 後場も手掛かりが少なく、こう着感の強い展開が続きそうだ。本日は配当権利付き最終日となっており、人気の株主優待銘柄を見直すのも一手か。また、米国では11月CB消費者信頼感指数が控えている。11月については金利上昇や政治情勢の悪化などの影響が残されており、信頼感指数が低下する可能性もあるため、これを見極めたいとする向きもあるだろう。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/28 12:26 ランチタイムコメント 日経平均は反落、買い先行も前場中ごろにマイナス圏に転落 *12:14JST 日経平均は反落、買い先行も前場中ごろにマイナス圏に転落  日経平均は反落。145.82円安の33479.71円(出来高概算6億2730万株)で前場の取引を終えている。 前週末24日の米国株式市場のダウ平均は117.12ドル高(+0.33%)、S&P500は2.72ポイント高(+0.06%)と続伸。ナスダック総合指数は15.00ポイント安(-0.11%)と小幅安。イスラエル及びハマスの休戦で中東情勢悪化への警戒感が緩和したほか、サービス業PMIの予想外の改善で消費に楽観的見方が広がりダウは一段高となった。終盤にかけてクリスマスラリーへの期待にダウは上げ幅を拡大した。一方、長期金利の上昇でハイテク株は軟調に推移、まちまちとなった米株市場を横目に、日経平均は前週末比84.50円高の33710.03円と3営業日続伸でスタートした。その後は、マイナス圏に転落する展開となっている。 個別では、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株が軟調に推移。また、JR東<9020>やJR東海<9022>などの陸運株、日本航空<9201>やANA<9202>などの空運株、ソフトバンクG<9984>、サイバーエージェント<4751>、キーエンス<6861>、TOWA<6315>、三菱重工業<7011>なども下落した。ほか、9年ぶりの公募増資実施を発表したゼンショーHD<7550>が大幅下落、Ubicomホールディングス<3937>、クロスキャット<2307>、TSIホールディングス<3608>などが値下がり率上位となった。 一方、川崎船<9107>や日本郵船<9101>など、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株が堅調に推移。また、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>、リクルートHD<6098>、アドバンテ<6857>、JT<2914>なども上昇した。ほか、1対2の株式分割実施を発表したニチモウ<8091>が上昇、ネットプロHD<7383>、システナ<2317>、KOKUSAI<6525>などが値上がり率上位となった。 セクターでは、非鉄金属、電気・ガス、輸送用機器などが下落率上位に並んでいる一方で、海運業、鉄鋼、その他金融業が上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は36%、対して値下がり銘柄は60%となっている。 今日の東京株式市場はやや買いが先行、米年末商戦の出足が好調と伝えられるなか、年末高を期待した展開が意識されている面があった。ただ、買い一巡後は失速して上げ幅を縮小し、前場中ごろにはマイナス圏に転落した。今週は経済・労働統計の発表スケジュールもなく、手掛かり材料難のなか、前週末にかけての上昇に対する利食い売りが広がっている可能性がある。そのほか、アジア市況では、不動産不況を背景とした金融リスクの高まりへの警戒感が根強く、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに軟調に推移している。 さて、後場の日経平均はマイナス圏での軟調推移が続くか。勤労感謝の日の休場を挟んだ週の翌週は昨年まで2年連続で日経平均がマイナスパフォーマンスとなっているようだ。年末とクリスマス休暇を控えた機関投資家のポジション整理の売りが一時的に高まる傾向があるという。また、11月30日はMSCI日本株指数に絡む銘柄入れ替えの売買による一時的な波乱が生じる可能性もある。ただ、米国の利上げサイクルが終了したとの投資家の見方は強まっており、ネガティブな材料も乏しい。そのほか、25日移動平均線が75日線を下から上に抜けてゴールデンクロスを形成しており、テクニカル面でも追い風となっている。総じて、下げ幅を大きく広げる展開は想定しにくく、マイナス圏でもみ合う展開となりそうだ。(山本泰三) <AK> 2023/11/27 12:14 ランチタイムコメント 日経平均は続伸、買い先行も上値の重い展開 *12:13JST 日経平均は続伸、買い先行も上値の重い展開  日経平均は続伸。263.72円高の33715.55円(出来高概算6億2209万株)で前場の取引を終えている。 休日前22日の米国株式市場のダウ平均は184.74ドル高(+0.53%)と反発。感謝祭前後から始まる年末商戦での強い消費行動への期待に買われた。また、雇用関連指標や消費者信頼感指数が予想を上回り底堅い景気への期待が一段と強まった。新年度に向けた買いが続き、相場は堅調に推移した。前日23日の米国株式市場は感謝祭の祝日のため休場、22日の主要株価指数がそろって上昇した米株市場を受けて、日経平均は300.22円高の33752.05円と続伸して取引を開始した。その後は、20日高値を前に上値の重い展開となっている。 個別では、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などが堅調に推移した。また、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株のほか、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、ファナック<6954>、リクルートHD<6098>、三菱重工業<7011>なども上昇した。ほか、株主優待制度の導入を発表した日本システム技術<4323>が急騰、エンプラス<6961>、日本トムソン<6480>、ブイ・テクノロジー<7717>などが値上がり率上位となった。 一方、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株、レーザーテック<6920>やディスコ<6146>などの一部の半導体関連株が軟調に推移。また、JR東<9020>やJR東海<9022>などの陸運株、ソニーG<6758>、アドバンテ<6857>、ダイキン<6367>、ソシオネクスト<6526>なども下落した。ほか、23年3月末段階で第5位株主だった井村俊哉氏が上位10株主に名を連ねていないことが明らかになった富山第一銀行<7184>が大幅下落、オーケストラ<6533>、ヨシムラフード<2884>などが値下がり率上位となった。 セクターでは、輸送用機器、ゴム製品、精密機器などが上昇率上位に並んでいる一方で、パルプ・紙、陸運業、繊維製品が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は65%、対して値下がり銘柄は32%となっている。 今日の東京株式市場は買いが先行した。22日の米株式市場で主要指数が上昇したことが東京市場の株価の支えとなった。また、米10年債利回りが一時4.3%台まで低下したことや原油価格が下落したことは、国内の投資家心理を改善。円高一服感も輸出株などの株価下支え要因となった。ただ、20日高値33853.46円を前に上値の重い展開となっている。そのほか、アジア市況では、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに下落して軟調に推移している。 なお、取引開始前に発表された10月の全国消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除く総合指数が前年同月比2.9%上昇(市場予想は同3.0%上昇)となり、前月(2.8%上昇)から伸びが拡大した。電気代と都市ガス代の下落幅が縮小し、宿泊料も大幅に上昇する形となった。日銀の物価目標である2%を上回る水準での推移が続いている。同じく取引開始前に発表された対外及び対内証券売買契約などの状況(週間)によると、海外投資家は11月12-18日に国内株を8週連続で買い越した。買越額は2859億円だった。 さて、後場の日経平均は上値の重い展開が続くか。引き続き高値警戒感が意識される中、22日には5日移動平均線が下向きに転じ、ごく短期的な調整圧力の強まりを指摘する向きもあった。過度な下値不安となる材料は乏しいが、積極的に買い進む要因も不足しており、週末要因も相まってこう着感の強い値動きが続きそうだ。そのほか、イスラエルとハマスの一時的な戦闘休止は24日朝に始まるとカタールが発表しており、今後どのような対応が進んでいくのか引き続き注視しておきたい。(山本泰三) <AK> 2023/11/24 12:13 ランチタイムコメント 日経平均は反発、プラス圏に浮上後は上げ幅を広げる展開 *12:18JST 日経平均は反発、プラス圏に浮上後は上げ幅を広げる展開  日経平均は反発。205.87円高の33560.01円(出来高概算6億716万株)で前場の取引を終えている。 前日21日の米国株式市場のダウ平均は62.75ドル安(-0.18%)と反落、S&P500は9.19ポイント安(-0.20%)、ナスダック総合指数は84.55ポイント安(-0.59%)と下落。10月シカゴ連銀全米活動指数や10月中古住宅販売件数が予想を下回ったため、低調な景気を警戒した売り圧力も強まった。また、前回開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨でもインフレの改善動向次第で追加引き締めも適切との考えが示され金利先高観も更なる売り材料となり上値を抑制した。主要株価指数がそろって下落した米株市場を受けて、日経平均は171.15円安の33182.99円と3日続落して取引を開始した。ただ、即座にプラス圏に浮上して、上げ幅を広げる展開となった。 個別では、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などが堅調に推移した。また、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株のほか、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>、キーエンス<6861>、任天堂<7974>、リクルートHD<6098>、ニトリHD<9843>なども上昇した。ほか、フタバ産業<7241>、アイスタイル<3660>、オーケストラ<6533>などが値上がり率上位となった。 一方、東エレク<8035>やソシオネクスト<6526>、ディスコ<6146>などの一部の半導体関連株が軟調に推移。また、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>などの空運株、アドバンテ<6857>、メルカリ<4385>なども下落した。ほか、利益予想非開示で不透明感として国内証券が格下げたエアトリ<6191>が急落、マネジメントソリューションズ<7033>、パソナグループ<2168>、アトラエ<6194>が値下がり率上位となった。 セクターでは、パルプ・紙、医薬品、非鉄金属などが上昇率上位に並んでいる一方で、空運業、石油・石炭製品の2業種のみが下落している。東証プライム市場の値上がり銘柄は72%、対して値下がり銘柄は24%となっている。 今日の東京株式市場は売りが先行した。日本時間の今朝、23年8-10月期決算を発表した米半導体大手のエヌビディアの株価が米市場の時間外取引で下落したことで、東京市場の半導体関連株の株価を重くした。ただ、売り一巡後は押し目買いが優勢でプラス圏に浮上、前場中ごろにかけて上げ幅を広げる展開となった。そのほか、外為市場で1ドル=148円10銭台と、円高の動きが一服した点は輸出株などの株価を支える要因となった。また、25日移動平均線は右肩上がりを続けており、相場の上昇基調は続いているとの見方もある。アジア市況では、香港ハンセン指数がプラス圏で推移する一方で、上海総合指数が下落して強弱入り混じる展開となっている。 さて、後場の日経平均は上値の重い展開となるか。押し目買い意欲の強さは継続しており、過度な下値不安となる材料も乏しい。週初めは好調だった新興市場はさえない値動きとなっており、中小型株よりかは東証プラシム市場の主力株中心に注目が集まりそうだ。ただ、明日23日は、東京市場が勤労感謝の日、米国市場が感謝祭でともに休場となるなか、次第に市場エネルギーの減退も予想されよう。買い一巡感が台頭すると、上げ幅を縮小する可能性もあろう。(山本泰三) <AK> 2023/11/22 12:18 ランチタイムコメント 日経平均は小幅続落、売買交錯し方向感のない展開 *12:19JST 日経平均は小幅続落、売買交錯し方向感のない展開  日経平均は続落。49.74円安の33338.29円(出来高概算6億7074万株)で前場の取引を終えている。 20日の米国株式市場のダウ平均は203.76ドル高(+0.58%)、S&P500は33.36ポイント高(+0.74%)、ナスダック総合指数は159.05ポイント高(+1.13%)とそれぞれ上昇。米感謝祭翌日のブラックフライデーや週明け月曜日のサイバーマンデーでの消費者の支出が、高インフレにもかかわらず過去最高規模に達するとの調査結果を受け、期待感から買い優勢の展開。その後もマイクロソフトの上昇が相場全体を一段と押し上げた。米株高を受け、日経平均も前日比65.12円高の33453.15円と小幅反発スタート。利益確定売りが出る一方で、押し目買いの動きも根強く、小幅の動きとなった。 個別では、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>など電気機器株が上昇し、日経平均を押し上げた。そのほか、KOKUSAI<6525>、JVCケンウッド<6632>、大崎電<6644>、サンケン電気<6707>、シャープ<6753>、東証スタンダードの全保連<5845>、ホテルニューグランド<9720>、テーオーHD<9812>、東証グロースのティアンドエス<4055>、Birdman<7063>、スポーツフィールド<7080>、GENDA<9166>などが値上がり率上位に並んだ。 一方、円安進行一服の影響でトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、スズキ<7269>などの自動車株が続落。バークシャーの大量保有報告書が確認できなかった影響か、伊藤忠<8001>、豊田通商<8015>、三井物<8031>などの商社株も軟調。そのほか、GSユアサ<6674>、ヤマエグループHD<7130>、AZ丸和HD<9090>、東証スタンダードのアルメディオ<7859>、ギグワークス<2375>、東証グロースのWelby<4438>、アーキテクツSJ<6085>などが値下がり率上位に並んだ。 セクターでは、海運業、パルプ・紙、空運業などを筆頭に上昇。一方、輸送用機器、卸売、証券・商品先物取引などを筆頭に下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は54%、対して値下がり銘柄は42%となっている。 本日の東京市場は売り買い交錯し、方向感のない展開となっている。昨日は33年ぶりにバブル崩壊後の高値を更新したが、その後失速。日本株上昇の期待は高まっており、状況は整ってきたようにも見えるが、買いを持続させるために市場はもう一押しの材料を欲しているようにも見える。本日は米国で半導体大手エヌビディアの決算発表が予定されており、これを起爆剤とした動きに期待する見方も少なくない。エヌビディアは昨日の米国市場でさらに上場来高値を更新しており、本日の東京市場でも昨日のSOX指数上昇も支援材料に半導体銘柄が上昇している。エヌビディア決算への市場からの期待は既に相当高まっているようだ。 前述のエヌビディア決算を見極めたい動きや週末の休場などを見据えて後場も小動きとなりそうだが、日米長期金利低下を追い風にグロース250指数は本日も上昇基調が続いており、グロース銘柄へ視線を向けるのも一手だろう。今週末に控える米国のブラックフライデーにあわせ国内でもセールが行われるため、国内小売関連を物色するのも面白そうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/21 12:19 ランチタイムコメント 日経平均は小幅安、バブル崩壊後の最高値更新も失速 *12:14JST 日経平均は小幅安、バブル崩壊後の最高値更新も失速  日経平均は小幅安。22.79円安の33562.41円(出来高概算6億6152万株)で前場の取引を終えている。 前週末17日の米国株式市場のダウ平均は1.81ドル高と小幅高、S&P500は5.78ポイント高(+0.13%)、ナスダック総合指数は11.81ポイント高(+0.08%)も小幅に上昇。住宅着工件数が予想を上回りソフトランディング期待が下支えとなったが、連邦準備制度理事会(FRB)の高官が引き続き追加利上げの選択肢も除外しない慎重な姿勢を再表明し、一時下落に転じた。しかし、市場の利上げ終了観測も根強く、金利が安定したため終盤にかけてプラス圏に回復した。売り買いが交錯する展開となった米株市場を受けて、日経平均は前週末比25.58円安の33559.62円と小反落でスタートした。その後プラス圏に浮上したものの、失速して前日終値付近でもみ合う展開となっている。 個別では、東エレク<8035>やソシオネクスト<6526>などの一部の半導体関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株の一角も軟調に推移した。また、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株のほか、アドバンテ<6857>、ソニーG<6758>、キーエンス<6861>、任天堂<7974>、日本製鉄<5401>、信越化<4063>なども下落した。ほか、自然災害ロス増加などで業績予想を下方修正したMS&AD<8725>が大幅下落、戸田建設<1860>、マツダ<7261>、オカムラ<7994>などが値下がり率上位となった。 一方、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株の一角が堅調に推移。また、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、TOWA<6315>、ディスコ<6146>、伊藤忠<8001>なども上昇した。今期最終益予想引き上げと自社株買い実施を発表した東京海上<8766>や自動車部品子会社の売却をポジティブ視されたパナHD<6752>が大幅高、ヨシックスホールディングス<3221>、テラスカイ<3915>、パソナグループ<2168>が値上がり率上位となった。 セクターでは、輸送用機器、その他製品、電気・ガス業などが下落率上位に並んでいる一方で、保険業、機械、鉱業などが上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は40%、対して値下がり銘柄は56%となっている。 本日の日経平均は売り買いが交錯する展開となっている。寄り付き後早い段階でプラス圏に浮上すると、6月19日につけていた年初来高値(33772.89円)を上回ってバブル崩壊後の最高値を更新した。ただ、買い一巡後は直近の過熱感から失速、前場中ごろからは前週末終値付近でもみ合う展開となった。前週から米連邦準備制度理事会(FRB)による高金利政策の打ち止め期待が前進し、2024年1-2月までの米つなぎ予算が成立する見通しとなったことで、目先の懸念材料が大きく後退した。ただ、今週は21日に11月米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を控えているほか、日米ともに23日が祝日となることから、積極的な売買は手控えられやすいとみられている。 さて、後場の日経平均は引き続きこう着感の強い値動きが続くか。アジア市況も、香港ハンセン指数が堅調に推移する一方で上海総合指数が下落しており、強弱入り混じる展開となっている。過度な下値不安となる材料に乏しい一方で、今週は立ち合い日数4日間となり市場エネルギーの減退も予想される。他方で、新興市場には旺盛な物色が向かっている。米国の金融政策に影響が大きい経済指標や労働統計の発表は見当たらず、企業決算の発表が一巡するなか、中小型株に注目が集まっているようだ。後場も、東証プライム市場の主力株がさえない値動きとなると、業績が順調な拡大基調にあるが前週株価が下落した新興株などに押し目買いが入りやすくなる可能性があろう。(山本泰三) <AK> 2023/11/20 12:14 ランチタイムコメント 日経平均は小幅安、前日終値付近でもみ合う展開 *12:08JST 日経平均は小幅安、前日終値付近でもみ合う展開  日経平均は小幅安。1.48円安の33422.93円(出来高概算6億5008万株)で前場の取引を終えている。 前日16日の米国株式市場のダウ平均は45.74ドル安(-0.13%)と反落、S&P500は5.36ポイント高(+0.12%)、ナスダック総合指数は9.84ポイント高(+0.07%)と小幅に上昇。ウォルマートなど主要小売企業の悲観的な消費見通しを警戒した売りが広がった。ナスダックも需要鈍化懸念が重しとなり、上値の重い展開となったが、長期金利の低下が支援し終盤にかけてプラス圏を回復した。まちまちとなった米株市場を受けて、日経平均は79.56円安の33344.85円と続落して取引を開始した。ただ、買い戻しが広がり下げ幅を縮小すると前日終値付近でもみ合う展開となった。 個別では、東エレク<8035>やディスコ<6146>、レーザーテック<6920>などの一部の半導体関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株の一角も軟調に推移した。また、アドバンテ<6857>、ソニーG<6758>、キーエンス<6861>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、トヨタ自<7203>、任天堂<7974>なども下落した。ほか、ギフティ<4449>、インフォマート<2492>、ネットプロHD<7383>などが値下がり率上位となった。 一方、川崎船<9107>や郵船<9101>などの海運株、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>などの空運株が堅調に推移。また、信越化<4063>、三菱重工業<7011>、JT<2914>、ゆうちょ銀行<7182>なども上昇した。高水準の自己株式取得実施を発表したC&FロジHD<9099>や中期成長織り込む局面として国内証券が目標株価を引き上げたTOWA<6315>も上昇、サイボウズ<4776>、酉島製作所<6363>、広済堂ホールディングス<7868>が値上がり率上位となった。 セクターでは、空運業、精密機器、陸運業などが上昇率上位に並んでいる一方で、石油・石炭製品、その他製品、ゴム製品などが下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は64%、対して値下がり銘柄は33%となっている。 今日の東京株式市場は売りが先行した。さえない値動きとなった米主要株価指数を横目に、外為市場では1ドル=150円60銭台と昨日15時頃と比べて円高・ドル安に振れたことが、輸出株などの買いを手控える要因となった。一方、ナスダック総合指数やフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)などが小幅ながら上昇したことが、ハイテク株の株価を支えた。また、昨日の日経平均が前場に安値をつけた後は下げ渋ったことから、本日の下値も堅く、前場中ごろにはプラス圏に浮上した。その後は決算発表一巡で手掛かり材料に乏しい中、前日終値付近でもみ合う展開となった。アジア市況では、香港ハンセン指数及び上海総合指数がともに軟調に推移している。 WTI原油先物価格は一時1バレル=72ドル台と、7月の水準まで大幅に下落した。OPECとその同盟国による供給抑制にもかかわらず、アメリカの原油の在庫が増加傾向にあることに加えて、中国経済をはじめ世界経済が減速して原油の需要が落ち込むとの見方が広がっているようだ。また、イスラエルとハマスの戦闘が近隣地域の紛争に拡大し、中東からの原油供給を危うくするとの懸念は現状大きく影響していない。インフレ再燃にもつながりかねない原油価格の動向には、引き続き注目しておきたいところだ。さて、後場の日経平均は引き続きこう着感の強い値動きになりそうだ。決算発表の一巡による手掛かり難から、中小型の材料株にも物色意欲が高まってくる可能性があろう。(山本泰三) <AK> 2023/11/17 12:08 ランチタイムコメント 日経平均は反落、昨日の大幅上昇で利益確定売りが優勢に *12:26JST 日経平均は反落、昨日の大幅上昇で利益確定売りが優勢に  日経平均は反落。227.68円安の33292.02円(出来高概算7億2420万株)で前場の取引を終えている。 15日の米国株式市場のダウ平均は163.51ドル高(+0.47%)、S&P500は7.18ポイント高(+0.16%)、ナスダック総合指数は9.46ポイント高(+0.07%)とそれぞれ上昇。10月の卸売物価指数(PPI)が予想以上に鈍化したため、利上げ終了観測が一段と強まった。また、ディスカウント小売のターゲットの好決算や、市場予想よりは堅調な結果だった10月小売売上高の結果などを受け、ソフトランディング期待なども高まった。一方、長期金利が上昇したためハイテクは伸び悩む場面も見られたが、底堅く推移した。一方、日経平均は前日比120.11円安の33399.59円と反落スタート。昨日の大幅上昇の反動で、利益確定売りが優勢の展開となった。 個別では、東証スタンダードの大村紙業<3953>、粧美堂<7819>、東証グロースのヘッドウォータース<4011>、ZUU<4387>、ペルセウス<4882>など中小型株が値上がり率上位に並んだ。プライムでは、JBR<2453>や米投資ファンドのバリューアクトによる株式取得が伝わったリクルートHD<6098>らが大幅続伸。 一方、霞ヶ関キャピタル<3498>、メドレー<4480>、ベース<4481>などが下落。値下がり率上位には、東証スタンダードの日本ビジネスシステム<5036>、日本テレホン<9425>、東証グロースのうるる<3979>、Welby<4438>など中小型株が上位に並んだ。 セクターでは、サービス業、銀行業、精密機器などが上昇。一方、小売業、証券・商品先物取引業、パルプ・紙などを筆頭に多くのセクターが下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は21%、対して値下がり銘柄は76%となっている。 アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>など日経平均の寄与度が大きい銘柄が昨日の大幅上昇の反動から本日は下げに転じており、前場は冴えない展開となった。日経平均はさすがに昨日800円超えと今年最大の上げ幅を見せたことから、反動で利益確定売りが出やすい状況だったとみられる。なお、昨日は10月訪日外客数が2019年同月比で0.8%増となりコロナ禍前を上回ったが、インバウンド関連銘柄は既に業績回復を織り込んだ株価水準になっており特段物色された様子はなかった。本日スタンダードへ上場したJapan Eyewear Holdings<5889>は公開価格を6.5%下回る初値をつけたあと大きく売られ、前場は初値を7.0%下回る1182円で取引を終えている。 ただ、足元では米つなぎ予算が下院で可決され米政府機関閉鎖リスクが後退するなど外部要因への警戒感はやわらいできている。14日の米国消費者物価指数につづき、昨日の生産者物価指数、小売売上高などの経済指標発表は米国経済がソフトランディングするという確信を高める結果となっており、投資家のリスクオン姿勢が強まりやすい状況とみられる。後場も動きが遅れている中小型株中心に物色がさかんになりそうだ。一方で日経平均が小幅の下落にとどまるか注目したい。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/16 12:26 ランチタイムコメント 日経平均は大幅続伸、33000円を超えて高値圏で推移 *12:15JST 日経平均は大幅続伸、33000円を超えて高値圏で推移  日経平均は大幅続伸。645.63円高の33341.56円(出来高概算9億6344万株)で前場の取引を終えている。 前日14日の米国株式市場のダウ平均は489.83ドル高(+1.43%)と大幅続伸、S&P500は84.15ポイント高(+1.91%)、ナスダック総合指数は326.64ポイント高(+2.37%)と大幅反発。10月消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったため長期金利低下に連れて買われた。その後、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了観測や来年の利下げ観測が一段と強まり買いに拍車がかかった。金利先高観の後退でハイテク株も買われ、ショートカバーを巻き込み相場をさらに押し上げた。主要株価指数がそろって上昇した米株市場を受けて、日経平均は前日比416.38円高の33112.31円と3日続伸して取引を開始した。その後はプラス圏で堅調に推移している。 個別では、東エレク<8035>やレーザーテック<6920>、ディスコ<6146>などの半導体関連株、郵船<9101>や商船三井<9104>などの海運株が堅調に推移。また、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株のほか、ソニーG<6758>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、トヨタ自<7203>、アドバンテ<6857>、キーエンス<6861>、信越化<4063>なども上昇した。想定上回る上方修正や株主還元拡充などを評価された出光興産<5019>や業績予想の上方修正を発表したギフティ<4449>が急騰、グローバルリンク<3486>、コプロ・ホールディングス<7059>、フォスター電<6794>が値上がり率上位となった。 一方、三菱UFJ<8306>やみずほ<8411>などの金融株の一角が軟調に推移した。また、任天堂<7974>、三菱重<7011>、JT<2914>、ヤクルト<2267>なども下落した。ほか、業績上方修正もサプライズ限定的で出尽くし感が優勢となったフリュー<6238>や第3四半期下振れで再度の業績下方修正を発表した電通グループ<4324>などが急落、ベース<4481>、FFJ<7092>、カナミックネットワーク<3939>などが値下がり率上位となった。 セクターでは、石油・石炭製品、精密機器、電気機器が上昇率上位に並んでいる一方で、保険業、銀行業、建設業などが下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は60%、対して値下がり銘柄は37%となっている。 今日の東京株式市場は買いが先行した。昨日の米株式市場でナスダック総合指数に加えて、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が3.62%上昇しており、東京市場でハイテク株や半導体関連株の株価支援要因となった。また、米CPIの結果が市場予想を下回り米国での追加利上げの可能性が低下したことは国内の投資家心理にポジティブに働いている。そのほか、米長期金利は4.4%台まで下落しており、金利高を受けて軟調に推移していた新興株を買い戻す動きも広がっている。アジア市況では、香港ハンセン指数及び上海総合指数も堅調に推移している。 なお、取引開始前に発表された7-9月期の国内総生産(GDP)速報値は実質前期比0.5%減、年率換算では2.1%減だった。QUICKが集計した民間予測の中央値は前期比0.1%減、年率では0.5%減だった。個人消費や設備投資が低調だったほか、在庫の減少や前期に成長をけん引した外需も成長率を押し下げる要因となった。 さて、後場の日経平均は引き続きプラス圏で堅調推移を維持しそうだ。節目の33000円を大きく上回り33500円に迫る勢いとなっている。米CPIの結果は、インフレがFRBの望み通りに順調に鈍化している証拠となり利上げ終了観測が強まっている。また、短期金融市場での利下げ時期も6月に従来の7月から再び前倒しされており、国内の投資家心理も大きく改善している。そのほか、米下院では新たなつなぎ予算案可決しており、懸念材料だった政府機関閉鎖のリスクも大幅に低下している。一方で、東証株価指数(TOPIX)も高値圏で推移しているが、朝方の高値から一段と上値を追う動きは目立っていない。後場も堅調推移は続くだろうが、ひとまず決算発表を終えた個別材料株の動向に注目しておきたい。(山本泰三) <AK> 2023/11/15 12:15 ランチタイムコメント 日経平均は続伸、昨日後場下落の反動で買い戻しの動き見られる *12:26JST 日経平均は続伸、昨日後場下落の反動で買い戻しの動き見られる  日経平均は続伸。172.33円高の32757.44円(出来高概算7億1045万株)で前場の取引を終えている。 13日の米国株式市場のダウ平均は54.77ドル高(+0.16%)、S&P500は3.69ポイント安(-0.08%)、ナスダック総合指数は30.37ポイント安(-0.22%)とまちまち。格付け会社ムーディーズが財政赤字の高止まりなどを理由に国債格付け見通しを引き下げたことが嫌気された。その後発表された10月NY連銀のインフレ期待指数が9月から低下したことから米長期金利が低下し、買われる場面も見られた。ただし、翌日に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることから、積極的な売買は手控えられた。一方、日経平均は昨日後場の下落の反動もあり、前日比175.4円高の32760.51円と続伸スタート。売り一巡のあとは買い戻しも見られ、32800円水準でもみ合い前場の取引を終えた。 個別では、東エレク<8035>やレーザーテク<6920>など半導体関連が強い。そのほか、ファインデックス<3649>、シンクロ・フード<3963>、タツモ<6266>、ワイエイシイ<6298>、東証スタンダードでは大村紙業<3953>、グリーンズ<6547>、エスケーエレク<6677>、東証グロースではDMP<3652>、AIinside<4488>、NANO MRNA<4571>などが値上がり率上位に並んだ。 一方、LIFULL<2120>、クロスマーケ<3675>、恵和<4251>、メドピア<6095>、東証スタンダードでは日本山村硝子<5210>、トレイダーズ<8704>、ランドビジネス<8944>、東証グロースではunerry<5034>、アドベンチャー<6030>、タカヨシ<9259>などが値下がり率上位に並んだ。 セクターでは、鉱業、非鉄金属、輸送用機器を筆頭に多くのセクターで上昇した。一方、パルプ・紙、不動産業、サービス業などが下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は47%、対して値下がり銘柄は49%となっている。 本日も引き続き、決算発表を手掛かりとした物色が目立つ。ただ、決算発表ラッシュは本日で一区切りを迎えるため、次第に視線は外部環境へ移っていくだろう。昨夜はニューヨーク外国為替市場で一時1ドル=151.91円まで円が急落したあとに151円台前半まで反転する動きがあったが、市場ではドル・円のオプション絡みの動きとの見方が優勢のようだ。引き続き、日本政府による為替介入に対する警戒感がやや高まっており、そのためにドル安・円高に振れやすい状況が続くとみられるが、円建て日経平均が一進一退を続けながら小幅に上昇となっている一方で、ドル建て日経平均は円安進行の影響で下落基調となっており、海外投資家の日本株投資姿勢へ影響していないかやや気がかりだ。 後場は今晩発表予定である米10月消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいと次第に膠着ムードを強めていくと想定される。食料品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比4.1%上昇と見込まれており、市場予想通りであれば前月まで続いていた上昇率鈍化がストップすることになるため、その後の米連邦準備制度理事会(FRB)要人らの金融政策についての言及が注目となりそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/14 12:26 ランチタイムコメント 日経平均は反発、買い先行も上値の重い値動き *12:06JST 日経平均は反発、買い先行も上値の重い値動き  日経平均は反発。182.30円高の32750.41円(出来高概算7億5014万株)で前場の取引を終えている。 前週末10日の米国株式市場のダウ平均は391.16ドル高(+1.15%)と反発、S&P500は67.89ポイント高(+1.56%)、ナスダック総合指数は276.66ポイント高(+2.05%)と大幅反発。アトランタ連銀のボスティック総裁やサンフランシスコ連銀のデイリー総裁が追加利上げの可能性も除外せず、ミシガン大消費者信頼感指数の期待インフレ率も予想外に上昇したため一時伸び悩んだ。しかし、市場の利上げ終了観測が根強く、終盤にかけて金利が再び低下したことで上げ幅を拡大した。堅調な展開となった米株市場を横目に、日経平均は前週末比250.04円高の32818.15円と反発でスタート。その後はプラス圏で推移するも上げ幅をやや縮小している。 個別では、東エレク<8035>やディスコ<6146>などの一部の半導体関連株、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株が堅調に推移。また、ファーストリテ<9983>、トヨタ自<7203>、アドバンテ<6857>、任天堂<7974>、ソシオネクスト<6526>、JT<2914>なども上昇した。第3四半期は収益回復加速し大幅増益決算となった住友ゴム<5110>や上半期大幅上振れ着地で通期増益幅は一段と拡大したゼンショーHD<7550>が急騰、レオン自動機<6272>、ブレインパッド<3655>、ブイ・テクノロジー<7717>が値上がり率上位となった。 一方、川崎船<9107>や郵船<9101>、商船三井<9104>などの海運株が軟調に推移した。また、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>などの空運株、レーザーテック<6920>、ソニーG<6758>、ソフトバンクG<9984>、三菱重工業<7011>、ホンダ<7267>、リクルートHD<6098>なども下落した。ほか、7-9月期大幅減益で通期予想を下方修正した資生堂<4911>が急落、イーレックス<9517>、ホソカワミクロン<6277>、ゲオホールディングス<2681>などが値下がり率上位となった。 セクターでは、倉庫・運輸関連業、その他製品、ゴム製品が上昇率上位に並んでいる一方で、海運業、化学、空運業などが下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は41%、対して値下がり銘柄は56%となっている。 本日の東京株式市場は買いが先行した。前週末の米主要株価指数が値幅を伴って上昇したことに加えて、米長期金利の上昇が一服したことから国内の投資家心理は改善した。また、東エレク<8035>が今期の業績予想を上方修正したことも国内の半導体関連株の上昇につながり、ハイテク株高が指数をけん引している。ただ、利益確定の売りや戻り待ちの売りが出て、上値を抑えている。そのほか、アジア市況では、香港ハンセン指数が上昇する一方で上海総合指数が軟調に推移している。 さて、後場の日経平均は引き続きプラス圏を維持するか。前週はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が演説のなかでインフレ動向によっては政策金利を再び引き上げることを示唆し、そのほかのFRB要人からも追加利上げの余地を残す発言が散見された。今週は、14日に10月消費者物価指数(CPI)、15日に10月小売売上高と金融政策に影響を与える経済指標発表が控えている。また、17日にはつなぎ予算の期限を迎えて政府機関閉鎖の懸念もくすぶっており、買い進む材料に乏しいなか上げ幅は限定的となる可能性がある。そのほか、米株先物やアジア市況を横目に、決算発表を終えた個別材料株に物色意欲が続くか注目しておきたい。(山本泰三) <AK> 2023/11/13 12:06 ランチタイムコメント 日経平均は反落、米株安引継ぎマイナス圏で軟調推移 *12:06JST 日経平均は反落、米株安引継ぎマイナス圏で軟調推移  日経平均は反落。196.43円安の32450.03円(出来高概算8億5666万株)で前場の取引を終えている。 前日9日の米国株式市場のダウ平均は220.33ドル安(-0.65%)と続落、S&P500は35.43ポイント安(-0.81%)、ナスダック総合指数は128.97ポイント安(-0.94%)と反落。30年債入札が不調に終わったほか、パウエル議長がインフレの2%目標達成を依然確信できないと追加利上げも除外しない姿勢を示すと長期金利が急伸、連れて相場も大幅下落となった。ナスダック総合指数は反落、軟調な展開となった米株市場を横目に、日経平均は前日比155.22円安の32491.24円と反落して取引を開始した。その後はマイナス圏で軟調に推移している。 個別では、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株が軟調に推移。また、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>、ルネサス<6723>、神戸製鋼所<5406>、アドバンテ<6857>、任天堂<7974>、ダイキン<6367>、キーエンス<6861>なども下落した。一過性コスト増などで通期予想を下方修正したニコン<7731>や7-9月期大幅赤字決算をマイナス視する動きが先行したソフトバンクG<9984>が急落、ユニプレス<5949>、日揮ホールディングス<1963>、長野計器<7715>が値下がり率上位となった。 一方、東エレク<8035>などの一部の半導体関連株、川崎船<9107>や郵船<9101>、商船三井<9104>などの海運株が堅調に推移した。また、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株、三菱商事<8058>、三菱重工業<7011>、スクリン<7735>、JT<2914>なども上昇した。ほか、株主還元方針を好感されたトレンド<4704>が急騰、Ubicomホールディングス<3937>、富士製薬工業<4554>、酒井重工業<6358>などが値上がり率上位となった。 セクターでは、その他製品、精密機器、輸送用機器が下落率上位に並んでいる一方で、海運業、水産・農林業、石油・石炭製品などが上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は38%、対して値下がり銘柄は59%となっている。 本日の東京株式市場は売りが先行した。米主要株価指数の下落が重しとなったほか、日経平均が昨日大幅高となったこともあり引き続き短期的な過熱感が意識された。また、パウエル議長の発言を受けて金融引き締めの長期化観測が改めて意識されたことや、米長期金利が4.6%台まで再度上昇したことは国内の投資家心理を悪化させ、週末ということもあり売りが出やすかった。そのほか、イスラエルが人道支援を目的に1日4時間程度の戦闘休止を始めると米政府高官が明らかにしたと伝えられ、地政学リスクがやや後退した一方で、香港ハンセン指数や上海総合指数が軟調に推移している。 さて、後場の日経平均は引き続きマイナス圏で推移するか。前日同様決算関連の物色が中心となりそうで、決算を素直に好感される銘柄や決算への失望感から急落する銘柄どちらも散見されている。他方で、東証が前日に発表した投資主体別売買動向によると、海外投資家は現物株を2週連続で買い越した。ただ、買い越し金額は577億円で前週から買い越し額は縮小している。個人投資家は現物株を3週ぶりに売り越しており、売り越し額は3868億円となった。今後、海外投資家の買い越し額が今後増加するのか注目しておきたい。買い進む材料に乏しい一方で過度に警戒する要因も少なく、米株先物やアジア市況を横目にこう着感の強い値動きが続きそうだ。(山本泰三) <AK> 2023/11/10 12:06 ランチタイムコメント 日経平均は反発、米長期金利低下を好感 *12:16JST 日経平均は反発、米長期金利低下を好感  日経平均は反発。288.44円高の32454.92円(出来高概算8億2768万株)で前場の取引を終えている。 8日の米国株式市場のダウ平均は40.33ドル安(-0.12%)、S&P500は4.40ポイント高(+0.10%)、ナスダック総合指数は10.55ポイント高(+0.08%)とまちまち。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が参加予定の国際通貨基金(IMF)会合での発言を警戒し、利食い優勢となった。ただし、原油価格の下落や長期金利低下でハイテクの売りは限定的となり、相場を支えた。一方、米長期金利の低下を好感し、日経平均は前日比149.91円高の32316.39円と反発スタート。底堅く推移したものの、中国の10月消費者物価指数が再び下落に転じたことを受け、やや上げ幅を縮めた。 個別では、レーザーテック<6920>、東京精密<7729>、東エレク<8035>など半導体銘柄が好調。そのほか、シュッピン<3179>、三菱ガス<4182>、TOWA<6315>、ニチコン<6996>、ミツバ<7280>、ローランド<7944>、東証スタンダードでは村上開明堂<7292>、インプレス<9479>、東証グロースではティアンドエス<4055>、フレクト<4414>などが値上がり率上位に並んだ。 一方、楽天銀行<5838>、めぶきFG<7167>、群馬銀<8334>など銀行株が下落。そのほか、サンアスタリスク<4053>、フジクラ<5803>、福山通運<9075>、東証スタンダードではクルーズ<2138>、ホリイフード<3077>、アテクト<4241>、デザインワン<6048>、東証グロースではアマナ<2402>、DELTA-P<4598>、ブティックス<9272>などが値下がり率上位に並んだ。 セクターでは、石油・石炭製品、その他製品、鉱業を筆頭に多くのセクターで上昇した。一方、サービス業、非鉄金属、医薬品などが下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は54%、対して値下がり銘柄は42%となっている。 本日の東京市場は取引開始時こそやや下げたものの、本日も決算関連の物色がさかんで、前日のフィラデルフィア半導体株指数(SOX)指数上昇により一部の半導体関連銘柄も好調だった。ドル・円は11月3日の1ドル=149.18円を底値に再び円安・ドル高方向へ進行していることも下支えとなっている。 昨日の国会答弁のなかで、日本銀行の植田総裁は物価見通しの度重なる上方修正で予想の甘さに対する批判を容認しながらも、現行の金融政策の正当性を主張する内容であり、日銀による早期金融政策変更への期待は一段と後退したとみられる。一方、米国では長期金利上昇は一服している。パウエルFRB議長は昨晩参加の会議で、金融政策や経済見通しに関するコメントはなかったが、他のFRB要人からは追加利上げの余地を残す発言も見られており、ややしばらくは円安・ドル高となりやすい地合いが続きそうか。 後場も引き続き決算関連の物色が中心となりそうだ。ただ、決算への失望感から急落する銘柄も散見されるため、決算内容を確認してから動いた方が安心か。また、昨日の米国市場時間外でアーム・オールディングスが決算への失望感から急落し、投資収益を下押しする懸念からソフトバンクG<9984>が売り優勢でスタートしたが、その後持ち直している。出資先のウィーワーク破綻の影響も懸念されているため、本日大引け後に発表される決算には注目が集まりそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/09 12:16 ランチタイムコメント 日経平均は反発、プラス圏で推移も上げ幅は限定的 *12:04JST 日経平均は反発、プラス圏で推移も上げ幅は限定的  日経平均は反発。57.57円高の32329.39円(出来高概算9億8229万株)で前場の取引を終えている。 前日7日の米国株式市場のダウ平均は56.74ドル高(+0.17%)と続伸。連邦準備制度理事会(FRB)高官がインフレを目標値に戻すことが最優先課題で、必要とあれば利上げを実施する姿勢を維持したほか利下げを否定したため警戒感から売られた。しかし、良好な主要企業決算を受けた買いが下支えとなったほか、原油価格の下落や根強い利上げサイクル終了の思惑に長期金利が低下したため、買いに転じた。ナスダック総合指数も続伸、堅調な展開となった米株市場を横目に、日経平均は前日比185.41円高の32457.23円と反発して取引を開始した。その後は上げ幅を縮小する動きを見せるもプラス圏を維持している。 個別では、東エレク<8035>やレーザーテック<6920>などの一部の半導体関連株、スズキ<7269>やホンダ<7267>などの自動車関連株などが堅調に推移。また、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>、ルネサス<6723>、SANKYO<6417>、ダイキン<6367>、任天堂<7974>、なども上昇した。業績予想の上方修正を発表した横河電機<6841>や7-9月期上振れで通期予想は想定以上の上方修正となったマツダ<7261>が急騰、ティラド<7236>、あらた<2733>、参天製薬<4536>が値上がり率上位となった。 一方、川崎船や郵船<9101>、商船三井<9104>などの海運株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株などが軟調に推移した。また、三菱UFJ<8306>や三井住友FG<8316>などの金融株も下落した。ソフトバンクG<9984>、信越化<4063>、JT<2914>、ヤマハ発<7272>、ディスコ<6146>なども下落。ほか、第3四半期下振れ決算で通期計画にも下振れ懸念が広がったライオン<4912>が急落、パイロットコーポレーション<7846>、東海カーボン<5301>東洋炭素<5310>が値下り率上位となった。 セクターでは、その他製品、医薬品、倉庫・運輸関連業が上昇率上位に並んでいる一方で、鉱業、石油・石炭製品、銀行業などが下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は29%、対して値下がり銘柄は69%となっている。 本日の東京株式市場は買いが先行した。米主要株価指数の中でナスダック総合指数やフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が上昇したことで、東京市場でハイテク株や半導体関連株の株価を支える要因となった。また、昨日の日経平均が400円を超す下げとなったことから、押し目待ちの買いも入りやすかったほか、米長期金利が4.5%台まで再度低下し、原油価格が下落したことも国内の投資家心理を改善する要因となった。ただ、10月31日以降、5営業日で1500円を超す上げとなっていることから、引き続き短期的な過熱感を意識する向きもあり上げ幅は限定的となっている。そのほか、香港ハンセン指数や上海総合指数のさえない動きが重しとなっている可能性もある。さて、後場の日経平均はプラス圏を維持できるか。東証プライム市場では幅広い銘柄が軟調に推移しており、東証株価指数(TOPIX)は前場途中でマイナス圏に転落している。東証グロース市場250指数も700ptを手前に上値の重い展開となっており、直近の大幅高に対する戻り売りが優勢となっている。ただ、一部の主力株や値動きの軽い新興株は決算発表などの個別材料を受けて上昇している銘柄も散見されており、一部の個人投資家の物色意欲は続いていることがうかがえる。他方で、日経平均株価のテクニカル面では、5日移動平均線が75日線を下から上に抜けてゴールデンクロスを形成し、75日線もサポートラインとして意識されているか。米株先物やアジア市況の動向に注意しつつ、後場の値動きを見守りたい。(山本泰三) <NH> 2023/11/08 12:04 ランチタイムコメント 日経平均は反落、昨日の大幅上昇の反動みられる *12:27JST 日経平均は反落、昨日の大幅上昇の反動みられる  日経平均は反落。313.62円安の32394.86円(出来高概算7億3546万株)で前場の取引を終えている。 6日の米国株式市場のダウ平均は34.54ドル高(+0.10%)、S&P500は7.64ポイント高(+0.18%)、ナスダック総合指数は40.50ポイント高(+0.30%)とそれぞれ小幅に上昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げサイクル終了期待を受けた買いが先行した。先週の大幅な金利低下の反動で米長期金利が上昇したため一時売りに転じたが、ピーク金利観測は根強く、終日底堅く推移した。さらに、米中首脳会談の開催を控え、イエレン財務長官と何中国副首相が今週会談を開催することが明らかになり、中国との関係修復期待も下支え要因となった。前日の大幅上昇の反動もあり、日経平均は前日比156.71円安の32551.77円と反落スタート。ただ、下値の堅さも感じられ、昨日安値の32395円付近を下回らずに前場の取引をおえた。 個別では、アイロムG<2372>、あすか製薬HD<4886>、ウェルビー<6556>、メイコー<6787>東証スタンダードでは、ガーラ<4777>、阪神内燃機工業<6018>、デザインワン<6048>、東証グロースでは、イルグルム<3690>、GMOメディア<6180>、アディッシュ<7093>などが値上がり率上位に並んだ。 一方、味の素<2802>、力の源HD<3561>、セ硝子<4044>、東証スタンダードではジャパンエン<6016>、東証グロースではアマナ<2402>、GMOTECH<6026>などが値下がり率上位に並んだ。日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>、東証スタンダードの内海造船<7018>、明海グループ<9115>など海運株が下落。ただ、日立造船<7004>は業績上方修正で大幅続伸となっている。阪神の38年ぶりの優勝で昨日ご祝儀買いが見られた阪急阪神<9042>、上新電機<8173>なども下落した。 セクターでは、電気・ガス業、陸運業、保険業を筆頭に多くのセクターで下落した。一方、上昇したのは水産・農林業、鉄鋼、石油・石炭製品、卸売業のみ。東証プライム市場の値上がり銘柄は29%、対して値下がり銘柄は67%となっている。 本日は前日の反動でやや利益確定売りに押される動きはあるものの、週末のオプションSQに向けてヘッジの動きも意識されることから下値の堅さも感じられる。後場も引き続き決算関連の動きがメインになるとみられ、旭化成<3407>、エーザイ<4523>、NTT<9432>など後場に発表が予定されている銘柄もあるため、注目していきたい。 今週はオプションSQに向けて日経平均は上昇基調が想定されるものの、その後はまた日米の金融政策動向を模索する展開が想定されよう。本日寄り付き前に厚労省より発表された毎月勤労統計調査9月速報値は、現金給与総額は前年同月比1.2%増と市場予想通りであった。 一方、実質賃金は前年同月比2.4%減と市場予想(2.3%減)よりもマイナス幅が大きかった。マイナス幅は前月(2.8%減)からは縮小したものの、18ヶ月連続のマイナスとなっている。また、総務省発表の9月家計調査では、物価変動を除く実質ベースで前年同月比2.8%減と、市場予想(2.9%減)よりはマイナス幅が小さかったものの、前月(2.5%減)よりもマイナス幅を広げた。物価上昇に賃金上昇が追い付いておらず、消費に結びついていないという現状を確認する結果といえ、日本銀行の期待どおりに賃金上昇が物価上昇へ結びつく流れとなるか、引き続き注視する必要がありそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/07 12:27 ランチタイムコメント 日経平均は4日続伸、連休中の米株高受けて買い優勢の展開 *12:10JST 日経平均は4日続伸、連休中の米株高受けて買い優勢の展開  日経平均は4日続伸。770.63円高の32720.52円(出来高概算9億7541万株)で前場の取引を終えている。 国内3連休中の米国株式市場のダウ平均は連日上昇。2日は、連邦公開市場委員会(FOMC)で2会合連続での政策金利据え置きが決定され、パウエル議長の発言を受けて利上げ終了期待が強まった。3日は、10月雇用統計や消費関連指標が予想を下回ったため連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了期待がさらに強まった。また、来年の利下げ確率も上昇し長期金利が一段と低下すると、買いにさらに拍車がかかり続伸した。ナスダック総合指数も連日続伸、堅調な展開となった米株市場を横目に、日経平均は前週末比500.93円高の32450.82円と大幅に4日続伸でスタートした。その後はじりじりと上げ幅を広げた。 個別では、東エレク<8035>やレーザーテック<6920>などの半導体関連株、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株などが堅調に推移。また、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株も上昇、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、オリエンタルランド<4661>、キーエンス<6861>、JT<2914>など幅広い銘柄が上昇した。業績予想の上方修正及び自社株買い実施を発表したSWCC<5805>が急騰、日東紡績<3110>、ダイヘン<6622>、Appier<4180>が値上がり率上位となった。 一方、コンテナ船事業下振れで通期予想は据え置いた川崎船<9107>が急落し、郵船<9101>や商船三井<9104>などの海運株が軟調に推移した。また、業績予想の大幅下方修正がネガティブインパクトとなったキャリアリンク<6070>、7-9月期は市場コンセンサスが下振れ着地となったヤマダHD<9831>などが大幅に下落した。ほか、サイバーエージェント<4751>、日清粉G<2002>、シグマクシス<6088>などが下落。クオールHD<3034>、江崎グリコ<2206>、KADOKAWA<9468>が値下り率上位となった。 セクターでは、非鉄金属、輸送用機器、機械が上昇率上位に並んでおり幅広い業種が上昇、海運業、倉庫・運輸関連、銀行業の3業種のみ下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は80%、対して値下がり銘柄は18%となっている。 本日の東京株式市場は買いが先行し、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が指数をけん引する展開となっている。国内連休中に発表された米国の経済指標が市場予想を下回ったことで金融引き締め長期化への懸念が後退、これを受けて国内の投資家心理も改善している。また、米長期金利は4.5%台まで低下しており、決算好調なグロース株にも物色が集まっている。そのほか、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに上昇しており、アジア市況が堅調に推移している点も追い風となっている可能性がある。 さて、後場の日経平均は上げ幅を広げる展開が続くか。出遅れ感のある新興市場の指数も日経平均と比較して大幅高となっており、個人投資家の物色意欲は旺盛である。他方で、日経平均株価のテクニカル面では、5日移動平均線が25日線を下から上に抜けてゴールデンクロスを形成し、75日線も大きく上回って推移している。米株先物やアジア市況の動向に注意しておきたいが、今週は米国の金融政策に影響が大きい経済・労働統計の発表は特に見当たらないことから、幅広い銘柄で買い戻しの動きが継続しそうだ。特に、業績が拡大基調にあり株価が年初来安値圏にあった銘柄には値ごろ感からの押し目買いが向かうだろう。(山本泰三) <AK> 2023/11/06 12:10

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