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エスプール Research Memo(2):ビジネスソリューション事業と人材ソリューション事業を展開(1)
配信日時:2026/02/12 11:02
配信元:FISCO
*11:02JST エスプール Research Memo(2):ビジネスソリューション事業と人材ソリューション事業を展開(1)
■エスプール<2471>の事業概要
同社の事業セグメントは、ビジネスソリューション事業と人材ソリューション事業の2つに区分される。2025年11月期の事業セグメント別構成比では、ビジネスソリューション事業が売上収益の63.3%、営業利益の81.3%と過半を占めている。5期前の2020年11月期は、人材ソリューション事業が売上収益の72.4%、営業利益の52.0%と過半を占めていた。ビジネスソリューション事業において、障がい者雇用支援サービスが拡大したほか、広域行政BPOサービス及び環境経営支援サービスなどの新規事業が着実に成長を遂げてきたことが分かる。一方、人材ソリューション事業については2020年以降、コロナ禍によってコールセンター派遣需要が一時的に大きく伸長したものの、コロナ禍の収束に伴い同案件が終了したこと、生成AIの普及によりオペレーター需要そのものが減少したことで低迷し、今後の経営課題となっている。
1. ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業は、障がい者雇用支援サービス、広域行政BPOサービス、環境経営支援サービス、通販発送代行サービス、採用支援サービス、販売促進支援サービスなどを子会社で展開しているほか、同社でそのほかの新規事業開発を行っている。2025年11月期実績の構成比では、障がい者雇用支援サービスが売上収益の55%、営業利益の84%を占める主力事業となっている。
(1) 障がい者雇用支援サービス
(株)エスプールプラスで展開する障がい者雇用支援サービスでは、同社が賃借した土地や建物内で養液栽培施設を構築し、「わーくはぴねす農園」として企業に貸し出すとともに(栽培設備は販売)、同農園に従事する障がい者(主に知的障がい者)やその管理者を企業に紹介することで収入を得ている。フロー型収益(設備販売、人材紹介料)とストック型収益(農園管理料)を組み合わせたハイブリッド型のビジネスモデルとなっており、2010年の事業開始以降、2025年11月までに首都圏及び愛知県、大阪府で合計59農園を開設し、契約企業722社に対して4,942人の障がい者雇用を創出している。当初、農園は屋外型で展開していたが2020年以降は猛暑対策などを勘案し、屋内型での展開も進めている(2025年11月末で屋内型は19園)。また、自治体と連携協定を締結して農園を開設するケースもある。自治体と連携することによって、候補用地の確保や就業を希望する障がい者の募集活動を効率的に進められるメリットがある。
基本的には、6区画(障がい者3人、管理者1人)を1パッケージとして販売している。栽培設備は屋外型で約160万円/区画、屋内型で約190万円/区画、人材紹介料は障がい者で平均約60万円、管理者で約50万円となっている。また、運営管理料は立地によって異なるが、平均で月額約5万円/区画(屋内型は約6.5万円/区画)程度で設定している。仮に期初に屋外型で1農園(150区画)を販売した場合、当年度の売上高としては、設備販売で240百万円、人材紹介料で60百万円、運営管理収入で90百万円、合計で390百万円となる。一方で、設備投資額は約2.5~3.5億円(ビニルハウス、車両等。減価償却期間は4〜14年)となる。販売初年度はフロー売上が計上されるため利益率が高くなるが、2年目以降はフロー売上がなくなり、減価償却費や維持費用が残るため利益率が低下する。2025年11月期の営業利益率は約33%の水準だが、ストック売上の構成比が上昇すると利益率が低下する。また、屋内型農園の場合は、設備投資額が3.5〜4.5億円となるほか、電気料金や賃料負担などの固定費負担が屋外型と比べると重くなるため、開園後の販売の進捗状況によって利益率が短期的に低くなるリスクがある。
就業者の定着率は約92%(就職後1年間)と一般企業に就職するよりも高く、同社サービスの長所の1つとなっている。就業者が安心して働ける環境の整備に取り組んでおり、顧客企業や就業者またはその家族からの評価も高い。解約は2025年11月期で15社発生したが、いずれも顧客事由(業績不振、経営体制の変更等)となっている。解約で空いた区画については、栽培設備の状態が良好な場合は定価からディスカウントして新規顧客企業に再販しているが、人材紹介料は解約先企業で就労していた人員をそのまま新規顧客企業に引き継ぐため徴収していない。なお、農園を活用した障がい者雇用支援サービスの競合として、JSH<150A>やスタートライン<477A>などがある。
(2) 広域行政BPOサービス
子会社の(株)エスプールグローカルで展開する広域行政BPOサービスは、人口20万人以下の小規模自治体を対象とし、今まで各自治体が個々に行っていた住民サービス(問い合わせ対応、給付金やマイナンバーカード申請等の事務処理業務)を、同社が複数の自治体の業務を一括して受託するシェアード型サービスである。大型ショッピングセンターなど利便性の良い場所に同社が行政サテライトカウンターを開設し、対面または情報端末を設置してオンラインで対応している。2021年11月期よりサービスを開始し、当初はコロナ対策関連等の国策のスポット案件が売上の過半を占めていたが、これらの案件が終了または縮小したため、今後は継続的な売上が見込める自治体の定期業務案件の受注獲得に注力する。2025年11月末時点で全国にBPOセンターを22拠点開設している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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同社の事業セグメントは、ビジネスソリューション事業と人材ソリューション事業の2つに区分される。2025年11月期の事業セグメント別構成比では、ビジネスソリューション事業が売上収益の63.3%、営業利益の81.3%と過半を占めている。5期前の2020年11月期は、人材ソリューション事業が売上収益の72.4%、営業利益の52.0%と過半を占めていた。ビジネスソリューション事業において、障がい者雇用支援サービスが拡大したほか、広域行政BPOサービス及び環境経営支援サービスなどの新規事業が着実に成長を遂げてきたことが分かる。一方、人材ソリューション事業については2020年以降、コロナ禍によってコールセンター派遣需要が一時的に大きく伸長したものの、コロナ禍の収束に伴い同案件が終了したこと、生成AIの普及によりオペレーター需要そのものが減少したことで低迷し、今後の経営課題となっている。
1. ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業は、障がい者雇用支援サービス、広域行政BPOサービス、環境経営支援サービス、通販発送代行サービス、採用支援サービス、販売促進支援サービスなどを子会社で展開しているほか、同社でそのほかの新規事業開発を行っている。2025年11月期実績の構成比では、障がい者雇用支援サービスが売上収益の55%、営業利益の84%を占める主力事業となっている。
(1) 障がい者雇用支援サービス
(株)エスプールプラスで展開する障がい者雇用支援サービスでは、同社が賃借した土地や建物内で養液栽培施設を構築し、「わーくはぴねす農園」として企業に貸し出すとともに(栽培設備は販売)、同農園に従事する障がい者(主に知的障がい者)やその管理者を企業に紹介することで収入を得ている。フロー型収益(設備販売、人材紹介料)とストック型収益(農園管理料)を組み合わせたハイブリッド型のビジネスモデルとなっており、2010年の事業開始以降、2025年11月までに首都圏及び愛知県、大阪府で合計59農園を開設し、契約企業722社に対して4,942人の障がい者雇用を創出している。当初、農園は屋外型で展開していたが2020年以降は猛暑対策などを勘案し、屋内型での展開も進めている(2025年11月末で屋内型は19園)。また、自治体と連携協定を締結して農園を開設するケースもある。自治体と連携することによって、候補用地の確保や就業を希望する障がい者の募集活動を効率的に進められるメリットがある。
基本的には、6区画(障がい者3人、管理者1人)を1パッケージとして販売している。栽培設備は屋外型で約160万円/区画、屋内型で約190万円/区画、人材紹介料は障がい者で平均約60万円、管理者で約50万円となっている。また、運営管理料は立地によって異なるが、平均で月額約5万円/区画(屋内型は約6.5万円/区画)程度で設定している。仮に期初に屋外型で1農園(150区画)を販売した場合、当年度の売上高としては、設備販売で240百万円、人材紹介料で60百万円、運営管理収入で90百万円、合計で390百万円となる。一方で、設備投資額は約2.5~3.5億円(ビニルハウス、車両等。減価償却期間は4〜14年)となる。販売初年度はフロー売上が計上されるため利益率が高くなるが、2年目以降はフロー売上がなくなり、減価償却費や維持費用が残るため利益率が低下する。2025年11月期の営業利益率は約33%の水準だが、ストック売上の構成比が上昇すると利益率が低下する。また、屋内型農園の場合は、設備投資額が3.5〜4.5億円となるほか、電気料金や賃料負担などの固定費負担が屋外型と比べると重くなるため、開園後の販売の進捗状況によって利益率が短期的に低くなるリスクがある。
就業者の定着率は約92%(就職後1年間)と一般企業に就職するよりも高く、同社サービスの長所の1つとなっている。就業者が安心して働ける環境の整備に取り組んでおり、顧客企業や就業者またはその家族からの評価も高い。解約は2025年11月期で15社発生したが、いずれも顧客事由(業績不振、経営体制の変更等)となっている。解約で空いた区画については、栽培設備の状態が良好な場合は定価からディスカウントして新規顧客企業に再販しているが、人材紹介料は解約先企業で就労していた人員をそのまま新規顧客企業に引き継ぐため徴収していない。なお、農園を活用した障がい者雇用支援サービスの競合として、JSH<150A>やスタートライン<477A>などがある。
(2) 広域行政BPOサービス
子会社の(株)エスプールグローカルで展開する広域行政BPOサービスは、人口20万人以下の小規模自治体を対象とし、今まで各自治体が個々に行っていた住民サービス(問い合わせ対応、給付金やマイナンバーカード申請等の事務処理業務)を、同社が複数の自治体の業務を一括して受託するシェアード型サービスである。大型ショッピングセンターなど利便性の良い場所に同社が行政サテライトカウンターを開設し、対面または情報端末を設置してオンラインで対応している。2021年11月期よりサービスを開始し、当初はコロナ対策関連等の国策のスポット案件が売上の過半を占めていたが、これらの案件が終了または縮小したため、今後は継続的な売上が見込める自治体の定期業務案件の受注獲得に注力する。2025年11月末時点で全国にBPOセンターを22拠点開設している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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