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テノックス Research Memo(4):豊富な施工ラインナップが最大の強み(2)
配信日時:2026/02/09 15:34
配信元:FISCO
*15:34JST テノックス Research Memo(4):豊富な施工ラインナップが最大の強み(2)
■事業概要
3. 注目の新工法
テノックス<1905>は2025年早々、ともに従来工法と補完性の高いCP-X工法(既製コンクリート杭高支持力中掘り拡大根固め工法)とテノキューブ工法(スラリー式浅層混合処理地盤改良工法)を開発し、施工実績を積み重ね始めている。
(1) CP-X工法(杭)
中掘り施工技術により、社会問題化している建設残土の発生を大幅に低減する点や施工効率の点でプレボーリング杭工法より優れ、また他社の既製コンクリート杭中掘り工法と比較しても圧倒的に高い支持力を誇る。さらに、重要建築構造物を得意とする鋼管杭を用いたTN-X工法に加えることで、要求される支持力に対し高い経済性(材料費、施工費)の高支持力杭工法を提供できることも特長である。このため、需要が急増しているデータセンターや物流施設などへとターゲットが広がっている。現在、設計事務所やゼネコンに対して、CP-X工法の基礎杭と液状化対策工法とのセット提案やTN-X工法との比較提案など、積極的な営業活動を展開しているところである。
(2) テノキューブ工法(地盤改良)
同社の得意とする深層のテノコラム工法を補完する浅層地盤改良工法のため、従来以上に様々な地盤改良工事に対応することができるようになった。もちろん単独でも利用できる。また、粉体方式に比較して粉塵の飛散がなく、セメントの混じった残土(産業廃棄物)を大幅に低減でき、独自の施工管理システムにより進捗を可視化できるため、テノコラム工法同様に高い信頼性を実現している。一般的に同一現場でも支持層深度が異なることが多いが、浅層のテノキューブと深層のテノコラムの2つの地盤改良工法を組み合わせることで一度に施工対応ができるため、同社にとってターゲットが広がり、設計業者やゼネコンにとっては利便性が高まる工法と言える。特に近年では静岡県熱海市の建設残土の不正な盛土による土石流災害や環境問題を背景に、両工法への注目度が高まっている。
4. 強みとビジネスモデル
同社の最大の強みは、述べてきたような自社開発してきた豊富な施工ラインナップにある。子会社の工事技能者集団や各種機材による安全確実な工事進行など施工力も強みである。ほかにも、M&Aや業務提携にも強みがあり、既存杭引き抜き技術や二酸化炭素固定化技術の取り込み、営業基盤やバリューチェーンの拡充、既製コンクリート杭工事の再強化など事業領域の拡大や施工力の強化、新たな技術の取り入れを積極的に推進してきた。特に国内では、生き残り策や後継者問題などを背景にM&Aや業務提携の案件が増えており、同社にとって追い風となっているようだ。また、携帯端末などで施工状況をリアルタイムに確認できる施工管理システム「VCCS」、テノコラム工法において材齢1日で28日後の強度を予測する「促進養生システム」など、システムによって維持される高い施工品質も同社の強みである。なお、「VCCS」については全工法で採用、新基幹システムと連携することで施工計画や現場管理の精度向上につなげる方針である。同社はこうした施工技術の強みを磨き込むことで、人口減少などにより将来予測される建設市場規模の縮小にも対応していく考えである。
なお、2025年12月23日付でJHSと資本・業務提携を締結した(持分比率30%)。地盤調査・解析をはじめ建物検査や構造設計、デジタルソリューション事業を総合的に展開するJHSは、木造戸建て住宅分野の地盤調査市場でトップシェアを誇り、2025年2月期の業績は売上高が11,576百万円、営業利益が336百万円となっている。業務提携の内容は、同社の技術を活用した戸建て住宅向け基礎工法の開発・展開、データの相互活用によるソリューション開発、相互の営業基盤の活用、両社ビジネスモデルの海外展開による成長加速などである。特にデータの相互活用によるソリューション開発では、240万件の地盤調査実績に加え、毎年10万件ずつ積み上がるJHSの地盤調査データと、4万件を超す同社の詳細な基礎地盤の施工実績データを組み合わせ、他社を圧倒的するデータベースを構築することを目指す。さらに、こうした膨大なデータを基に地盤解析技術、AI技術、BIM/CIM技術を活用した新たなデジタルソリューション技術を開発し、精度が高く顧客ニーズに速やかに応えるプラットフォームを提供する考えである。
ところで、建築・土木構造物の建設は、通常ゼネコンが下請けを取り仕切って進めている。基礎工事に関わる事業者もゼネコンから注文を受けるが、基礎工事は最初にして最も重要な工程であるため、ゼネコンによる発注の前に設計業者(設計コンサルタント、設計事務所)から技術提案の引き合いが直接来ることが多い。その後、設計業者の描いた図面により発注者(施主)がゼネコンに、ゼネコンが専業企業である同社に発注し、工事完了後に同社がゼネコンに引き渡すという流れになる。このように同社のビジネスモデルは、商流上はゼネコンの下請けだが、バリューチェーンという観点からは設計から施工、引き渡しまで一貫して関与する体制を構築しており、これも強みとなっている。また、こうしたバリューチェーンのなかで設計業者にいち早く技術アピールや工法提案をすることができるので、同社の技術提案が設計に反映されるケースが多く、その分ゼネコンから注文を受ける機会も増えているようだ。同社はこれを「織り込む力」と呼び、同社ビジネスモデル上の大きな強みとなっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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3. 注目の新工法
テノックス<1905>は2025年早々、ともに従来工法と補完性の高いCP-X工法(既製コンクリート杭高支持力中掘り拡大根固め工法)とテノキューブ工法(スラリー式浅層混合処理地盤改良工法)を開発し、施工実績を積み重ね始めている。
(1) CP-X工法(杭)
中掘り施工技術により、社会問題化している建設残土の発生を大幅に低減する点や施工効率の点でプレボーリング杭工法より優れ、また他社の既製コンクリート杭中掘り工法と比較しても圧倒的に高い支持力を誇る。さらに、重要建築構造物を得意とする鋼管杭を用いたTN-X工法に加えることで、要求される支持力に対し高い経済性(材料費、施工費)の高支持力杭工法を提供できることも特長である。このため、需要が急増しているデータセンターや物流施設などへとターゲットが広がっている。現在、設計事務所やゼネコンに対して、CP-X工法の基礎杭と液状化対策工法とのセット提案やTN-X工法との比較提案など、積極的な営業活動を展開しているところである。
(2) テノキューブ工法(地盤改良)
同社の得意とする深層のテノコラム工法を補完する浅層地盤改良工法のため、従来以上に様々な地盤改良工事に対応することができるようになった。もちろん単独でも利用できる。また、粉体方式に比較して粉塵の飛散がなく、セメントの混じった残土(産業廃棄物)を大幅に低減でき、独自の施工管理システムにより進捗を可視化できるため、テノコラム工法同様に高い信頼性を実現している。一般的に同一現場でも支持層深度が異なることが多いが、浅層のテノキューブと深層のテノコラムの2つの地盤改良工法を組み合わせることで一度に施工対応ができるため、同社にとってターゲットが広がり、設計業者やゼネコンにとっては利便性が高まる工法と言える。特に近年では静岡県熱海市の建設残土の不正な盛土による土石流災害や環境問題を背景に、両工法への注目度が高まっている。
4. 強みとビジネスモデル
同社の最大の強みは、述べてきたような自社開発してきた豊富な施工ラインナップにある。子会社の工事技能者集団や各種機材による安全確実な工事進行など施工力も強みである。ほかにも、M&Aや業務提携にも強みがあり、既存杭引き抜き技術や二酸化炭素固定化技術の取り込み、営業基盤やバリューチェーンの拡充、既製コンクリート杭工事の再強化など事業領域の拡大や施工力の強化、新たな技術の取り入れを積極的に推進してきた。特に国内では、生き残り策や後継者問題などを背景にM&Aや業務提携の案件が増えており、同社にとって追い風となっているようだ。また、携帯端末などで施工状況をリアルタイムに確認できる施工管理システム「VCCS」、テノコラム工法において材齢1日で28日後の強度を予測する「促進養生システム」など、システムによって維持される高い施工品質も同社の強みである。なお、「VCCS」については全工法で採用、新基幹システムと連携することで施工計画や現場管理の精度向上につなげる方針である。同社はこうした施工技術の強みを磨き込むことで、人口減少などにより将来予測される建設市場規模の縮小にも対応していく考えである。
なお、2025年12月23日付でJHSと資本・業務提携を締結した(持分比率30%)。地盤調査・解析をはじめ建物検査や構造設計、デジタルソリューション事業を総合的に展開するJHSは、木造戸建て住宅分野の地盤調査市場でトップシェアを誇り、2025年2月期の業績は売上高が11,576百万円、営業利益が336百万円となっている。業務提携の内容は、同社の技術を活用した戸建て住宅向け基礎工法の開発・展開、データの相互活用によるソリューション開発、相互の営業基盤の活用、両社ビジネスモデルの海外展開による成長加速などである。特にデータの相互活用によるソリューション開発では、240万件の地盤調査実績に加え、毎年10万件ずつ積み上がるJHSの地盤調査データと、4万件を超す同社の詳細な基礎地盤の施工実績データを組み合わせ、他社を圧倒的するデータベースを構築することを目指す。さらに、こうした膨大なデータを基に地盤解析技術、AI技術、BIM/CIM技術を活用した新たなデジタルソリューション技術を開発し、精度が高く顧客ニーズに速やかに応えるプラットフォームを提供する考えである。
ところで、建築・土木構造物の建設は、通常ゼネコンが下請けを取り仕切って進めている。基礎工事に関わる事業者もゼネコンから注文を受けるが、基礎工事は最初にして最も重要な工程であるため、ゼネコンによる発注の前に設計業者(設計コンサルタント、設計事務所)から技術提案の引き合いが直接来ることが多い。その後、設計業者の描いた図面により発注者(施主)がゼネコンに、ゼネコンが専業企業である同社に発注し、工事完了後に同社がゼネコンに引き渡すという流れになる。このように同社のビジネスモデルは、商流上はゼネコンの下請けだが、バリューチェーンという観点からは設計から施工、引き渡しまで一貫して関与する体制を構築しており、これも強みとなっている。また、こうしたバリューチェーンのなかで設計業者にいち早く技術アピールや工法提案をすることができるので、同社の技術提案が設計に反映されるケースが多く、その分ゼネコンから注文を受ける機会も増えているようだ。同社はこれを「織り込む力」と呼び、同社ビジネスモデル上の大きな強みとなっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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