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テノックス Research Memo(1):リニア中央新幹線施工に向け始動、中計目標達成視野へ
配信日時:2026/02/09 15:31
配信元:FISCO
*15:31JST テノックス Research Memo(1):リニア中央新幹線施工に向け始動、中計目標達成視野へ
■要約
1. 構造物を安全に支える基礎工事に特化。国内有数の技術力と信頼を誇る
テノックス<1905>は、基礎工事に特化した建設事業を行っている。基礎工事は、戸建て住宅やマンション、工場、道路・鉄道の橋梁などの構造物の荷重を目に見えない地盤に伝え、安全に支える工事であることから、施工への信頼が重要な前提条件となる。近年は大地震や大型台風、集中豪雨といった激甚災害に対する防災意識の高まりから、基礎工事への注目も増している。同社は、基礎工事のパイオニアとして、中低層建築物向けに業界で広く浸透しているテノコラム工法や、高速道路や新幹線などの土木工事に用いられるガンテツパイル工法を開発するなど、国内有数の技術力と信頼を誇る。同社の売上高の大半がこうした国内の基礎工事だが、子会社で海外建設事業や土木建築コンサルティング全般等事業も展開している。
2. 施工ラインナップなどに強み。技術提案が設計に反映されるケースが多い
同社は豊富な施工ラインナップに強みがあり、鋼管杭工事や深層地盤改良工事を得意としてきた。近年では新たに「CP-X工法:既製コンクリート杭高支持力中掘り拡大根固め工法」や「テノキューブ工法:スラリー式浅層混合処理地盤改良工法」などをラインナップに加え、浅層から大深度まで多彩な地盤に対応することが可能となっている。また、施工状況をリアルタイムで確認できる施工管理システム、子会社が擁する工事技能者集団・各種機材による高い施工力・施工品質、さらには工法提案から施工までの一貫体制を整えていることも強みである。基礎工事は、構造物で最も重要な工程であるがゆえに設計業者や総合建設業者(ゼネコン)と直接的なつながりができるため、同社の技術提案が設計に反映されるケースが多く、ゼネコンからの発注機会も増えているようだ。同社はこれを「織り込む力」と呼び、ビジネスモデル上の大きな強みとなっている。
3. 北海道新幹線延伸事業ピークアウトで減収も、収益性改善により営業増益を確保
2026年3月期中間期の業績は、売上高が9,076百万円(前年同期比25.1%減)、営業利益が454百万円(同2.5%増)となった。売上高は、大型の地盤改良工事が増加したものの、収益をけん引してきた北海道新幹線延伸事業がピークアウトしたうえに、発注元の人手不足を背景に一部工事が来期に延びたため減収となった。また、CP-X工法の案件が見込みより規模が大きくなり受注が来期以降となったことも減収要因となった。利益面では、販管費は増加したものの、KPI管理の徹底による施工効率の向上、営業努力などによる契約条件の最適化、一部一過性の要因による売上総利益率の改善で、営業増益を確保することができた。なお、一過性の要因を除いても、売上総利益率は構造的に大きく改善している。
4. リニア中央新幹線や遅延案件の始動で、中計目標の経常利益15億円が視野入り
2026年3月期の業績見通しについて、同社は売上高21,500百万円(前期比9.3%減)、営業利益900百万円(同19.3%減)と見込んでいる。中間期に発生した想定外の工期遅延により、同社は売上高を2,000百万円下方修正したが、収益性改善を背景に利益は期初予想を据え置いた。中期経営計画最終年度の2027年3月期は、北海道新幹線延伸事業と同規模が見込まれるリニア中央新幹線の案件が始動する予定である。また、関東の高速道路や東海の水処理施設に加え、関西では大阪・関西万博も終え、順次高速道路やモノレールの案件が動き出す見通しである。加えて、2026年3月期の遅延案件が再開、2025年に買収基本合意したベトナム工場の収益化も見込まれる。このため、中期経営計画で目標とした経常利益15億円の達成も視野に入ってこよう。
■Key Points
・基礎工事に特化した建設事業を展開、豊富な施工ラインナップや施工力に強み
・中間期は北海道新幹線延伸事業ピークアウトなどで減収も、収益性改善で増益確保
・リニア中央新幹線など案件多く、来期は中計目標の経常利益15億円が視野入りへ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
<MY>
1. 構造物を安全に支える基礎工事に特化。国内有数の技術力と信頼を誇る
テノックス<1905>は、基礎工事に特化した建設事業を行っている。基礎工事は、戸建て住宅やマンション、工場、道路・鉄道の橋梁などの構造物の荷重を目に見えない地盤に伝え、安全に支える工事であることから、施工への信頼が重要な前提条件となる。近年は大地震や大型台風、集中豪雨といった激甚災害に対する防災意識の高まりから、基礎工事への注目も増している。同社は、基礎工事のパイオニアとして、中低層建築物向けに業界で広く浸透しているテノコラム工法や、高速道路や新幹線などの土木工事に用いられるガンテツパイル工法を開発するなど、国内有数の技術力と信頼を誇る。同社の売上高の大半がこうした国内の基礎工事だが、子会社で海外建設事業や土木建築コンサルティング全般等事業も展開している。
2. 施工ラインナップなどに強み。技術提案が設計に反映されるケースが多い
同社は豊富な施工ラインナップに強みがあり、鋼管杭工事や深層地盤改良工事を得意としてきた。近年では新たに「CP-X工法:既製コンクリート杭高支持力中掘り拡大根固め工法」や「テノキューブ工法:スラリー式浅層混合処理地盤改良工法」などをラインナップに加え、浅層から大深度まで多彩な地盤に対応することが可能となっている。また、施工状況をリアルタイムで確認できる施工管理システム、子会社が擁する工事技能者集団・各種機材による高い施工力・施工品質、さらには工法提案から施工までの一貫体制を整えていることも強みである。基礎工事は、構造物で最も重要な工程であるがゆえに設計業者や総合建設業者(ゼネコン)と直接的なつながりができるため、同社の技術提案が設計に反映されるケースが多く、ゼネコンからの発注機会も増えているようだ。同社はこれを「織り込む力」と呼び、ビジネスモデル上の大きな強みとなっている。
3. 北海道新幹線延伸事業ピークアウトで減収も、収益性改善により営業増益を確保
2026年3月期中間期の業績は、売上高が9,076百万円(前年同期比25.1%減)、営業利益が454百万円(同2.5%増)となった。売上高は、大型の地盤改良工事が増加したものの、収益をけん引してきた北海道新幹線延伸事業がピークアウトしたうえに、発注元の人手不足を背景に一部工事が来期に延びたため減収となった。また、CP-X工法の案件が見込みより規模が大きくなり受注が来期以降となったことも減収要因となった。利益面では、販管費は増加したものの、KPI管理の徹底による施工効率の向上、営業努力などによる契約条件の最適化、一部一過性の要因による売上総利益率の改善で、営業増益を確保することができた。なお、一過性の要因を除いても、売上総利益率は構造的に大きく改善している。
4. リニア中央新幹線や遅延案件の始動で、中計目標の経常利益15億円が視野入り
2026年3月期の業績見通しについて、同社は売上高21,500百万円(前期比9.3%減)、営業利益900百万円(同19.3%減)と見込んでいる。中間期に発生した想定外の工期遅延により、同社は売上高を2,000百万円下方修正したが、収益性改善を背景に利益は期初予想を据え置いた。中期経営計画最終年度の2027年3月期は、北海道新幹線延伸事業と同規模が見込まれるリニア中央新幹線の案件が始動する予定である。また、関東の高速道路や東海の水処理施設に加え、関西では大阪・関西万博も終え、順次高速道路やモノレールの案件が動き出す見通しである。加えて、2026年3月期の遅延案件が再開、2025年に買収基本合意したベトナム工場の収益化も見込まれる。このため、中期経営計画で目標とした経常利益15億円の達成も視野に入ってこよう。
■Key Points
・基礎工事に特化した建設事業を展開、豊富な施工ラインナップや施工力に強み
・中間期は北海道新幹線延伸事業ピークアウトなどで減収も、収益性改善で増益確保
・リニア中央新幹線など案件多く、来期は中計目標の経常利益15億円が視野入りへ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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