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アドバンクリエ Research Memo(8):2026年9月期は3期ぶりの増収、4期ぶりの経常黒字に転じる見通し
配信日時:2026/02/09 11:08
配信元:FISCO
*11:08JST アドバンクリエ Research Memo(8):2026年9月期は3期ぶりの増収、4期ぶりの経常黒字に転じる見通し
■アドバンスクリエイト<8798>の今後の見通し
1. 2026年9月期の業績見通し
2026年9月期の連結業績は売上高で前期比20.3%増の7,950百万円、営業利益で650百万円(前期は606百万円の損失)、経常利益で550百万円(同924百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益で450百万円(同1,539百万円の損失)となる見通しである。売上高で3期ぶりの増収、営業利益・経常利益は4期ぶり、親会社株主に帰属する当期純利益は5期ぶりの黒字転換を見込んでいる。なお、一過性の減収要因が前第1四半期に発生したため、第1四半期から増収に転じ、各段階利益も黒字に転じる可能性が高いと弊社では見ている。
売上高は前期に757百万円の一過性の減収要因があったため伸び率が高くなっており、同要因を除けば実質8%程度の増収となる見通しである。事業セグメント別では、ASP事業が堅調に推移するほか、保険代理店事業の回復を見込んでいる。
足元の状況を概観すると、申込みANPの前年同月比は、2025年9月に-28%と底打ちとなったものの、10月は-11%、11月は-18%と依然として2ケタ減の低迷期にある。しかし、12月は前年同月比31%増となっている。今後は、2025年12月末の生命保険協会「認定代理店」への復帰が、顧客及び提携先からの信頼回復に向けた強い追い風となる。アポイント取得件数の回復が先行指標となり、第2四半期(2026年1〜3月)以降は、申込みANPベースでも前年同期を上回る成長軌道へ復帰するものと予想される。
また、2025年9月期第1四半期より取り扱いを開始した変額保険の販売が順調に拡大していることも増収に寄与する見通しだ。同社では従来、死亡保険金や満期保険金の変動リスクがあるため、同商品の取り扱いを行ってこなかったが、インフレ局面では将来価値の目減り分を補うため変額保険の需要が高まる傾向にあり、同社もこうした市場環境の変化に対応するため、同商品の取り扱いを開始した。前期の申込みANP実績は202百万円と全体の5%弱の構成比であったが、第4四半期だけで見ると11%強まで比率が上昇するなど好調な販売となっている。同社は、今後も多様な保険ニーズを取り込むことで収益回復につなげていく。
メディア事業やメディアレップ事業については、保険会社から保険代理店への「便宜供与」に対する金融庁の指針が売上動向に影響を及ぼす可能性があることから、保守的に前期並みの水準で業績計画に織り込んでいる。弊社では、「保険市場」への広告出稿によって同社から広告出稿先の保険会社に対して過度な便宜供与を行った実態がなかったことから、同指針が明確になれば広告出稿や広告運用の受注も回復する可能性が高いと見ている。生命保険会社の広告出稿は例年、3月が需要期となるため、金融庁の発表時期や内容に注目したい。
上場維持基準はクリア、流通株式時価総額次第でスタンダード市場への移行も
2. 上場維持基準の適合に向けた取り組みの進捗状況
2024年に保険代理店事業における売上算出方法の誤謬により、売上高の過大計上が判明し、過年度に遡及した再算定及び決算訂正を実施した結果、純資産が一時的にマイナスになるなど、東証プライム市場の上場維持基準に適合しない状態となった。このため、2025年9月に第三者割当増資等により約70億円の資金調達を実施し、2025年9月期末の純資産は559百万円と不適合状態を解消した。
一方で、流通株式比率及び流通株式時価総額については、2025年9月期の基準日においてそれぞれ32%、33億円とプライム市場の基準(35%以上並びに100億円以上)を満たしておらず、改善期間に該当している。2026年9月末までに収益回復による企業価値の向上(=株価上昇)や、純投資を目的とした株主数の増加(=流通株式比率の向上)に取り組むことで、プライム市場の基準適合を目指す方針だが、状況によってはスタンダード市場への移行も選択肢として検討するとしている。プライム市場の基準をクリアするための株価水準については、流通株式比率35%、発行済株式数が前期末から変化しないことを前提とすれば、2026年7~9月の平均株価で880円前後の水準が必要になると試算される※。
※ 100億円÷(期末発行済株式数32,468千株×35%)=880円
先進テクノロジーを積極活用するインシュアテック企業として再成長を目指す
3. 成長戦略
成長戦略として、保険代理店事業においては先進的なICTテクノロジーを活用した生産性の高い営業手法によって業界内での競争優位性を保ち、手数料収入を拡大する戦略だ。特に、2023年から生成AIを活用した営業サポート(アバターAIロープレ支援サービス「アバトレ」を用いた社員教育)を開始したことで、営業社員は接客ロールプレイングを時間や場所を選ばず繰り返し実施できるようになり、入社から2年程度の短期間で入社3~4年目の社員並みの生産性を実現している。また、積極的に若手社員を支店長に登用するなど、営業現場での組織の活性化にも取り組んでいる。
マーケティング手法についても、SNSの動画広告に業界内でいち早く取り組み、そのノウハウを蓄積しており、1件当たりの顧客獲得コストも改善傾向が続いている。SNS動画広告から獲得する顧客層は若年層の割合が高く、LTV(顧客生涯価値)の観点からも有効性の高いマーケティング戦略と評価される。顧客からの問い合わせ対応も生成AIを活用することで、24時間いつでも問い合わせに回答することが可能となり(同社Webサイトに記載されている内容の範囲内での応答)、顧客の利便性向上にもつながっている。
同社では今後もデジタルマーケティングによって効率性を追求しながら、約120名から約90名に絞り込んだコールセンター人員も数名程度の増員を図り、アポイント取得件数の回復につなげていく。アポイント取得件数が回復すれば、低迷していた協業店への顧客送客も増加し、申込みANPの回復につながるものと予想される。国内の保険代理店業界における同社の取扱高シェアは1%にも満たないため、シェア拡大による成長余地は大きいと弊社では見ている。なお、2026年春の新卒社員の採用予定数は14名と前年の16名と同水準となっている。
同社は今後も保険に関わるあらゆる収益機会(保険代理店、メディア/メディアレップ、再保険、ASP)にアプローチすることで安定性の高い収益基盤を構築し、再成長を目指す考えだ。中期的に目標とする経営指標は、売上高経常利益率20%以上、ROE20%以上、自己資本比率80%以上、配当性向50%以上を掲げている。まずは2026年9月期でしっかりと黒字化を実現することを最優先課題として取り組む方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
1. 2026年9月期の業績見通し
2026年9月期の連結業績は売上高で前期比20.3%増の7,950百万円、営業利益で650百万円(前期は606百万円の損失)、経常利益で550百万円(同924百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益で450百万円(同1,539百万円の損失)となる見通しである。売上高で3期ぶりの増収、営業利益・経常利益は4期ぶり、親会社株主に帰属する当期純利益は5期ぶりの黒字転換を見込んでいる。なお、一過性の減収要因が前第1四半期に発生したため、第1四半期から増収に転じ、各段階利益も黒字に転じる可能性が高いと弊社では見ている。
売上高は前期に757百万円の一過性の減収要因があったため伸び率が高くなっており、同要因を除けば実質8%程度の増収となる見通しである。事業セグメント別では、ASP事業が堅調に推移するほか、保険代理店事業の回復を見込んでいる。
足元の状況を概観すると、申込みANPの前年同月比は、2025年9月に-28%と底打ちとなったものの、10月は-11%、11月は-18%と依然として2ケタ減の低迷期にある。しかし、12月は前年同月比31%増となっている。今後は、2025年12月末の生命保険協会「認定代理店」への復帰が、顧客及び提携先からの信頼回復に向けた強い追い風となる。アポイント取得件数の回復が先行指標となり、第2四半期(2026年1〜3月)以降は、申込みANPベースでも前年同期を上回る成長軌道へ復帰するものと予想される。
また、2025年9月期第1四半期より取り扱いを開始した変額保険の販売が順調に拡大していることも増収に寄与する見通しだ。同社では従来、死亡保険金や満期保険金の変動リスクがあるため、同商品の取り扱いを行ってこなかったが、インフレ局面では将来価値の目減り分を補うため変額保険の需要が高まる傾向にあり、同社もこうした市場環境の変化に対応するため、同商品の取り扱いを開始した。前期の申込みANP実績は202百万円と全体の5%弱の構成比であったが、第4四半期だけで見ると11%強まで比率が上昇するなど好調な販売となっている。同社は、今後も多様な保険ニーズを取り込むことで収益回復につなげていく。
メディア事業やメディアレップ事業については、保険会社から保険代理店への「便宜供与」に対する金融庁の指針が売上動向に影響を及ぼす可能性があることから、保守的に前期並みの水準で業績計画に織り込んでいる。弊社では、「保険市場」への広告出稿によって同社から広告出稿先の保険会社に対して過度な便宜供与を行った実態がなかったことから、同指針が明確になれば広告出稿や広告運用の受注も回復する可能性が高いと見ている。生命保険会社の広告出稿は例年、3月が需要期となるため、金融庁の発表時期や内容に注目したい。
上場維持基準はクリア、流通株式時価総額次第でスタンダード市場への移行も
2. 上場維持基準の適合に向けた取り組みの進捗状況
2024年に保険代理店事業における売上算出方法の誤謬により、売上高の過大計上が判明し、過年度に遡及した再算定及び決算訂正を実施した結果、純資産が一時的にマイナスになるなど、東証プライム市場の上場維持基準に適合しない状態となった。このため、2025年9月に第三者割当増資等により約70億円の資金調達を実施し、2025年9月期末の純資産は559百万円と不適合状態を解消した。
一方で、流通株式比率及び流通株式時価総額については、2025年9月期の基準日においてそれぞれ32%、33億円とプライム市場の基準(35%以上並びに100億円以上)を満たしておらず、改善期間に該当している。2026年9月末までに収益回復による企業価値の向上(=株価上昇)や、純投資を目的とした株主数の増加(=流通株式比率の向上)に取り組むことで、プライム市場の基準適合を目指す方針だが、状況によってはスタンダード市場への移行も選択肢として検討するとしている。プライム市場の基準をクリアするための株価水準については、流通株式比率35%、発行済株式数が前期末から変化しないことを前提とすれば、2026年7~9月の平均株価で880円前後の水準が必要になると試算される※。
※ 100億円÷(期末発行済株式数32,468千株×35%)=880円
先進テクノロジーを積極活用するインシュアテック企業として再成長を目指す
3. 成長戦略
成長戦略として、保険代理店事業においては先進的なICTテクノロジーを活用した生産性の高い営業手法によって業界内での競争優位性を保ち、手数料収入を拡大する戦略だ。特に、2023年から生成AIを活用した営業サポート(アバターAIロープレ支援サービス「アバトレ」を用いた社員教育)を開始したことで、営業社員は接客ロールプレイングを時間や場所を選ばず繰り返し実施できるようになり、入社から2年程度の短期間で入社3~4年目の社員並みの生産性を実現している。また、積極的に若手社員を支店長に登用するなど、営業現場での組織の活性化にも取り組んでいる。
マーケティング手法についても、SNSの動画広告に業界内でいち早く取り組み、そのノウハウを蓄積しており、1件当たりの顧客獲得コストも改善傾向が続いている。SNS動画広告から獲得する顧客層は若年層の割合が高く、LTV(顧客生涯価値)の観点からも有効性の高いマーケティング戦略と評価される。顧客からの問い合わせ対応も生成AIを活用することで、24時間いつでも問い合わせに回答することが可能となり(同社Webサイトに記載されている内容の範囲内での応答)、顧客の利便性向上にもつながっている。
同社では今後もデジタルマーケティングによって効率性を追求しながら、約120名から約90名に絞り込んだコールセンター人員も数名程度の増員を図り、アポイント取得件数の回復につなげていく。アポイント取得件数が回復すれば、低迷していた協業店への顧客送客も増加し、申込みANPの回復につながるものと予想される。国内の保険代理店業界における同社の取扱高シェアは1%にも満たないため、シェア拡大による成長余地は大きいと弊社では見ている。なお、2026年春の新卒社員の採用予定数は14名と前年の16名と同水準となっている。
同社は今後も保険に関わるあらゆる収益機会(保険代理店、メディア/メディアレップ、再保険、ASP)にアプローチすることで安定性の高い収益基盤を構築し、再成長を目指す考えだ。中期的に目標とする経営指標は、売上高経常利益率20%以上、ROE20%以上、自己資本比率80%以上、配当性向50%以上を掲げている。まずは2026年9月期でしっかりと黒字化を実現することを最優先課題として取り組む方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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