注目トピックス 日本株
ユニチカ---ストップ高買い気配、第3四半期好決算をポジティブ視続く
配信日時:2026/02/09 10:51
配信元:FISCO
*10:51JST ユニチカ---ストップ高買い気配、第3四半期好決算をポジティブ視続く
ユニチカ<3103>はストップ高買い気配。先週末は場中の決算発表受けてストップ高まで急伸、本日も買いが殺到する状況となっている。第3四半期累計営業利益は90.3億円で前年同期比2.1倍、通期予想は従来の75億円から95億円、前期比62.4%増まで上方修正。食品包装分野や電子材料分野を中心に高収益品の販売が堅調に推移、不採算販売の見直しや製品価格改定なども寄与。なお、固定資産売却益の確定で通期純利益は200億円になる見通しとも公表。
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ヤマノHD Research Memo(7):2027年3月期に既存事業で売上高145億円、EBITDA4億円を計画
*11:37JST ヤマノHD Research Memo(7):2027年3月期に既存事業で売上高145億円、EBITDA4億円を計画
■中長期の成長戦略1. 成長戦略の枠組みヤマノホールディングス<7571>の成長戦略は、2030年ビジョン「従業員が投資したくなる会社へ」の実現に向けて、2段階の中期経営計画として構築されている点に特徴がある。2025年3月期から2027年3月期までを「つなげる」をテーマとする第1フェーズ、2028年3月期から2030年3月期までを「ひろげる」をテーマとした第2フェーズと位置付けている。前半の「つなげる」フェーズでは、将来の成長を可能にするための経営基盤の強化を最優先課題としている。具体的には、「人財」「事業」「資本」の3つの側面から改革を進め、人的資本を起点とするGoodサイクルを確立することで、持続的成長の土台を固める段階と位置付けられている。一方、後半の「ひろげる」フェーズでは、この基盤を前提として、事業承継型M&Aの加速、新規事業領域の拡張、事業ポートフォリオの高度化を通じて、成長スピードを引き上げる構想である。同社の成長戦略は、短期的な規模拡大ではなく、基盤構築→成長加速という時間軸を明確に意識した段階的アプローチを採用している点に戦略的合理性がある。2. 「中期経営計画-Tsunageru2027」の重点取り組み「中期経営計画-Tsunageru2027」において、同社は以下の3つを重点取り組みとして掲げている。第1は、「事業ポートフォリオの最適化」である。従来の「既存事業の収益安定化」という枠組みから一歩踏み込み、コアバリューとニューバリューの役割分担を明確にしたポートフォリオマネジメントを進めている。コアバリューセグメントでは、美容事業や和装宝飾事業を中心に、構造改革や業務改善を通じて利益体質の強化を図っており、店舗運営の生産性向上、販売プロセスの見える化、DXによる間接業務の効率化、不採算領域の整理などが着実に進展している。一方、ニューバリューセグメントでは、M&Aによる成長投資を通じて事業領域の拡大を図っており、教育事業、リユース事業、フォト事業といった新領域が収益基盤として育成されつつある。2026年3月期中間期は、「コアで稼ぎ、ニューバリューで育てる」という戦略が、実績面にも表れ始めた局面と評価できる。第2は「人的資本をより活かす経営」である。M&Aを通じて多様なバックグラウンドを持つ人財が集積している同社において、その多様性を単なる人員の集合体にとどめず、競争力へと転換することが最大の課題であるとの認識に立っている。この方針の下、インナーブランディングの強化、グループ横断でのCHRO機能の整備、人事評価制度や育成体系の見直しを進め、個々の能力が有機的につながる組織への転換を図っている。2026年3月期中間期においては、階層別のスキル可視化を通じて社員一人ひとりの強みや課題を明確化するとともに、研修制度の強化を実行し、社員の成長と組織力の底上げを推進した。これにより、人的資本経営は構想段階にとどまらず、既に実行フェーズに入っている点が確認できる。第3は「資本コストや株価を意識した経営」である。同社は、ROEが株主資本コストを安定的に上回る状態を実現することを明確な経営目標に据え、収益性の改善、資本効率の向上、IR活動の強化を一体で進めている。2026年3月期中間期においては、機関投資家との対話を積極的に行い、経営方針や中期経営計画に対する市場の受け止め方を把握するとともに、そのフィードバックを経営戦略の検討に活用している。これは、事業運営と資本市場対応を切り離さず、経営判断の軸に資本市場の視点を組み込む姿勢をより一段と明確にした動きと言える。このように、「Tsunageru2027」に掲げた重点取り組みは、2026年3月期中間期時点で既に具体的な成果を伴いながら進捗しており、人的資本、事業ポートフォリオ、資本市場対応の三位一体での改革が、同社の成長基盤を着実に強化している段階にある。3. 定量目標同社は「Tsunageru2027」において、利益指標としてEBITDAを重視し、既存事業とM&Aの両輪による成長を掲げている。2027年3月期の目標として、既存事業では売上高145億円、EBITDA4億円を計画しており、売上高の年平均成長率1.6%に対し、EBITDAは年平均22.2%成長を見込む。これは、規模拡大よりも収益性改善を優先する姿勢を明確に示すものである。M&Aについては、売上高30~40億円、EBITDA3~4億円規模の積み上げを計画している。財務目標としては、2027年3月期にEBITDAマージン5.0%以上、ROE15.0%、エクイティスプレッド7.0%以上、PBR2.5倍以上を掲げており、事業収益力の向上と資本市場からの評価向上を同時に実現する構想である。なお、PBR2.5倍以上は既に達成している。総じて同社の成長戦略は、人的資本を起点とした基盤強化を経て、事業承継型M&Aを成長エンジンとして拡張していく2段階モデルであり、安定性と成長性を両立させる設計となっている点に特徴がある。■株主還元策配当に配慮しつつ成長投資を推進し、時価総額100億円を目指す1. 配当方針安定的かつ継続した株式配当を基本としつつも、それを最優先とするものではなく、成長投資とのバランスを意識しながら実行する姿勢が明確である点に特徴がある。実際の配当実績を見ると、2022年3月期は1.0円、2023年3月期は1.5円の配当を実施した一方、2024年3月期は業績低迷を受けて無配とし、その後、2025年3月期には1.0円へと復配している。2026年3月期については1.5円の配当を予定しており、業績回復に応じて段階的に株主還元を再開・拡充する姿勢がうかがえる。配当性向は年度ごとに振れが大きいものの、これは同社が形式的な配当政策よりも、実態としての収益力や投資余力を重視していることの表れと言える。2. 時価総額100億円超えに向けた成長シナリオ同社が株主還元において第一義としているのは、配当そのものではなく、業績向上を通じた企業価値の向上である。中期経営計画においても、事業ポートフォリオの最適化、人的資本への投資、事業承継型M&Aの推進といった成長投資を優先課題として掲げており、配当はそれらの成果が着実に積み上がった先で実施するという位置付けが明確である。このようなスタンスは、短期的な利回りを追求する株主にとっては物足りなさが残る可能性がある一方で、中長期的な企業価値の拡大を志向する投資家にとっては合理的な選択と評価できる。特に同社は現在、収益構造の改善と成長軌道への回帰という転換期にあり、内部留保を活用した投資が企業価値向上に直結しやすい局面にある。中期経営計画策定時に掲げていたPBR目標を既に達成している現状を踏まえ、当面は時価総額100億円の達成を重要なマイルストーンとして掲げ、その成長シナリオとして中期経営計画の着実な実行を最優先している段階である。収益性の改善が進み、EBITDAやROEといった指標が計画どおりに推移すれば、結果として株価上昇を通じた株主価値の向上が期待できる。このように、同社の株主還元方針は、配当を意識しつつ、成長投資を通じた企業価値向上を第一義とする戦略的なスタンスであり、その進捗が注目される。(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)
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2026/02/09 11:37
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ヤマノHD Research Memo(6):2026年3月期は増収、大幅な増益を見込む。通期予想達成の確度は高い
*11:36JST ヤマノHD Research Memo(6):2026年3月期は増収、大幅な増益を見込む。通期予想達成の確度は高い
■ヤマノホールディングス<7571>の今後の見通し2026年3月期の連結業績について同社は、売上高14,400百万円(前期比3.1%増)、EBITDA640百万円(同73.9%増)、営業利益500百万円(同95.3%増)、経常利益450百万円(同90.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益320百万円(同665.1%増)と期初予想を据え置き、増収かつ大幅な増益を見込んでいる。収益性の改善が際立っており、これまで進めてきた構造改革や事業ポートフォリオ再編の成果が、本格的に利益成長として顕在化する局面に入ったと評価できる。中間期時点では、事業承継型M&Aに伴う取得関連費用や先行投資を吸収しつつ、営業利益段階から黒字転換を果たしており、通期計画に対する進捗はおおむね順調である。特にEBITDAの伸長は顕著であり、のれん償却や一過性費用を除いた実質的な収益力が着実に回復している点は、通期予想達成に向けた重要な裏付けと言える。下期にかけては、コアバリューセグメントにおける業務改善効果の本格化が見込まれる。美容事業や和装宝飾事業といった既存事業では、店舗運営の効率化や不採算領域の整理が進んでおり、売上の伸びは緩やかであるものの、利益率の改善が業績を押し上げる構造となっている。また、ニューバリューセグメントにおけるPMIの進展による収益改善が見込まれており、下期は収益寄与が一段と高まる見通しである。一方で、リスク要因としては、和装事業におけるオーダーメイド製品の受注動向が挙げられる。同社では売上計上基準を引き渡し時としているため、受注のタイミングや制作期間の長期化によっては、売上計上が翌期にずれ込む可能性がある点には留意が必要である。ただし、同事業は受注残の積み上がりが業績の先行指標となる特性があり、足元の受注環境や中間期までの進捗を踏まえれば、通期業績に与える影響は限定的と見られる。総じて、2026年3月期は、同社が掲げる「事業ポートフォリオの最適化」「成長軌道への移行」が、利益成長という形で明確に数値へ表れ始めた転換期に位置付けられる。中間期までの進捗状況、下期の収益改善余地、想定されるリスクの範囲を総合的に勘案すると、通期予想達成の確度は高いと判断され、今後の業績推移に引き続き注目したい。(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)
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2026/02/09 11:36
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ヤマノHD Research Memo(5):2026年3月期中間期は増収、M&Aをこなしたうえで黒字転換
*11:35JST ヤマノHD Research Memo(5):2026年3月期中間期は増収、M&Aをこなしたうえで黒字転換
■ヤマノホールディングス<7571>の業績動向1. 2026年3月期中間期の業績動向2026年3月期中間期の連結業績は、売上高7,161百万円(前年同期比4.6%増)、EBITDAは184百万円(同271.1%増)、営業利益は100百万円(前年同期は5百万円の損失)、経常利益は69百万円(同13百万円の損失)、親会社株主に帰属する中間純利益は13百万円(同63百万円の損失)と、増収を確保するとともに黒字転換を達成した。EBITDAは前年同期の49百万円から大きく伸長し、のれん償却や取得関連費用を吸収しつつ、実質的な収益力が着実に回復していることが示されている。2025年4月及び6月に実行した2件の事業承継型M&Aに伴い、67百万円の取得関連費用が発生したものの、これをこなしたうえでの黒字化であり、業績の質は改善傾向にあると評価できる。同社は2026年3月期より、報告セグメントを「ニューバリューセグメント」と「コアバリューセグメント」の2区分に再編しており、中間期段階から役割分担が業績に表れ始めている。コアバリューセグメントの収益改善とニューバリューセグメントの成長が鮮明に2. セグメント別業績動向(1) ニューバリューセグメントニューバリューセグメントは、教育、リユース、フォト事業で構成される成長領域であり、2026年3月期中間期の売上高は1,004百万円(前年同期比15.0%増)と高い伸びを示した。教育事業では、マンツーマンアカデミー、東京ガイダンス、灯学舎の3社を通じて66教室を展開しており、新規生徒募集や在籍生徒数の積み上げが順調に進展した。また、2025年4月に写真スタジオ運営の薬師スタジオ、6月にリユース事業の(株)ニューヨークジョーエクスチェンジがグループに加わり、売上拡大に寄与している。特にフォト事業は、ライフイベント需要を背景に高付加価値型サービスを展開しており、今後の成長が期待される分野である。一方、セグメント利益は13百万円(前年同期比68.4%減)にとどまった。これは、人財採用強化や教育投資、時給水準の上昇といった先行投資に加え、新規連結子会社2社におけるPMI関連費用が発生したことによるものである。あくまで一過性の費用に過ぎず、2027年3月期以降の利益貢献が期待できる局面と言える。(2) コアバリューセグメントコアバリューセグメントは、美容事業、和装宝飾事業、ライフプラス事業で構成される既存事業群であり、2026年3月期中間期の売上高は6,156百万円(前年同期比3.1%増)、セグメント利益は189百万円(前年同期は41百万円の損失)と、大幅な増益を達成し、黒字転換した。和装宝飾事業では、前期から進めてきた不採算店舗の閉鎖や営業資源の再配置といった構造改革の効果が継続している。店舗数は減少したものの、1店舗当たりの平均売上高は増加し、大型展示販売会においても販売効率と粗利率の改善が進んだ。新販売管理システム導入による商品の引渡し早期化効果も一部顕在化しており、残る効果は下期に反映される見込みである。美容事業では、店舗数減少の影響で売上高は減少したものの、価格改定やサービス内容の見直しにより利益は大きく改善した。ライフプラス事業についても、拠点統廃合や販路拡大、コスト管理の徹底により、中間期での黒字化を達成している。コアバリューセグメント全体として、構造改革による収益体質の改善が明確に進展した中間期であったと評価できる。3. 財務状況及び経営指標2026年3月期中間期末の資産合計は8,121百万円と、前期末比165百万円増加した。内訳を見ると、流動資産は6,051百万円と同26百万円の微減となった一方、固定資産は2,070百万円と同191百万円増となった。流動資産では、現金及び預金が2,694百万円と同256百万円増加しており、営業活動によるキャッシュ創出や資金調達により、手元流動性は確保されている。一方で、流動資産全体が横ばいとなっている点から、在庫や売上債権の圧縮・管理が進んだことが示唆される。固定資産の増加は、2026年3月期中間期に実行した事業承継型M&Aに伴うのれん計上や設備投資によるものであり、成長投資フェーズにあることを反映した動きと言える。負債合計は6,823百万円と前期末比195百万円増加した。なかでも有利子負債は3,127百万円と同442百万円増加しており、資産拡大の主な原資が借入によるものであることがわかる。もっとも、現金及び預金も同時に増加していることから、短期的な資金繰りリスクが高まっている状況ではない。有利子負債の増加は、事業承継型M&Aや成長投資を前提とした戦略的なレバレッジ活用と位置付けられる。純資産合計は1,298百万円と前期末比28百万円減少し、自己資本比率は16.0%と同0.7ポイント低下した。利益は確保したものの、配当やその他有価証券評価差額金の減少が上回ったためである。また、自己資本比率の水準自体は高いとは言えないものの、同社がM&Aを含む成長投資局面にあることを踏まえれば、一定の低下は許容範囲と評価できる。今後、収益改善が継続し、利益剰余金の積み上げが進めば、財務体質は中期的に改善する余地を有している。収益性の面では顕著な改善が確認できる。売上高営業利益率は、前年同期の-0.1%から1.4%へと改善し、1.5ポイントの改善となった。これは、コアバリューセグメントにおける構造改革の進展と、全社的なコスト管理の徹底が奏功した結果である。営業利益率の改善は、単なる一過性の要因ではなく、事業ポートフォリオ再構築の成果が数値として表れ始めたことを示している。収益力が回復基調にあるなかで、固定資産増加や負債増加を伴う成長投資を吸収できる体質へと転換しつつある点は評価できる。(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)
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2026/02/09 11:35
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ヤマノHD Research Memo(4):長年の企業活動を通じて蓄積されてきた知的財産が競争優位の源泉
*11:34JST ヤマノHD Research Memo(4):長年の企業活動を通じて蓄積されてきた知的財産が競争優位の源泉
■ヤマノホールディングス<7571>の事業概要3. 競争優位の源泉同社の競争優位の源泉は、事業そのものの新規性や技術力といった表層的な要素ではなく、長年の企業活動を通じて蓄積されてきた知的資産にある。具体的には、第1にヤマノブランドが持つ信頼の厚み、第2に事業承継型M&Aにおける豊富な経験値とPMI遂行力の2点である。いずれも短期間での構築が困難であり、同社の競争優位性を構造的に支えている。(1) ヤマノブランドが持つ信頼の厚み同社の最大の競争優位の源泉は、ヤマノブランドが持つ信頼性である。ヤマノブランドは単なる企業名や商標ではなく、美容を軸とした生活文化の担い手として、長年にわたり社会的評価を積み重ねてきた結果として形成されたものである。美容家、実業家、教育者である山野愛子氏の思想と実践に端を発し、「美道五原則」に象徴される価値観は、グループ全体に一貫して共有されている。このブランド力は、一般消費者に対する訴求力にとどまらず、美容業界関係者、教育機関、取引先、さらにはM&Aの対象となる事業承継先に至るまで、広範なステークホルダーからの信頼として機能している。特に美容や装いといった分野では、「ヤマノ」の名が示す安心感や正統性が、事業展開の前提条件となる場面も少なくない。また、社員のロイヤルティ形成にも大きく寄与している。同社においては、単に雇用の場としてではなく、理念や文化を共有する組織への帰属意識が醸成されやすい。これはサービス品質の安定や、長期的な人財定着につながっており、結果として事業運営の安定性を高める要因となっている。ブランドが外部への信用と内部の結束の双方に作用している点に、同社の特徴がある。(2) 事業承継型M&Aにおける豊富な経験値とPMI遂行力もう1つの競争優位の源泉は、事業承継型M&Aにおける豊富な経験値である。同社はこれまでに50社を超える事業承継型M&Aを実行してきており、その過程で多様な業種・規模・地域・経営者像に向き合ってきた。この蓄積は、単なるM&A件数の多さにとどまらず、暗黙知として組織に深く埋め込まれている点に価値がある。M&Aにおいて最も重要なのは、買収後のPMIである。同社は、事業承継を必要とする中小企業を多数引き受けるなかで、経営体制の整備、人財の引き継ぎ、企業文化の調整、ブランドの統合といったPMIの実務を繰り返し経験してきた。50社を超えるPMIの実行経験は、教科書的な理論では代替できない知の集合体であり、他社が容易に模倣できるものではない。特に同社の場合、M&Aの目的が短期的な規模拡大ではなく、事業と人を次世代につなぐ事業承継である点に特徴がある。そのため、PMIにおいても効率化一辺倒ではなく、既存事業の価値や人財を尊重しながら統合を進めるアプローチが取られてきた。この姿勢は、ヤマノブランドの信頼感も相まって承継先企業からの信頼獲得にもつながり、結果としてM&A案件の持続的な獲得を可能にしている。以上の2点を総合すると、同社の競争優位性は、ブランドという「信用の蓄積」と、PMIという「経験の蓄積」によって形成されていると評価できる。いずれも時間をかけてしか構築できない無形資産であり、これらを同時に備えている点に、同社の模倣困難性が存在する。この競争優位の源泉は、前項で述べた両利きの経営、すなわちコアバリューセグメントの深化とニューバリューセグメントの探索を同時に進める戦略を支える基盤でもある。(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)
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2026/02/09 11:34
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ヤマノHD Research Memo(3):ニューバリューセグメントとコアバリューセグメントによる「両利きの経営」
*11:33JST ヤマノHD Research Memo(3):ニューバリューセグメントとコアバリューセグメントによる「両利きの経営」
■ヤマノホールディングス<7571>の事業概要1. 事業概要(1) ニューバリューセグメントニューバリューセグメントは、社会構造や消費行動の変化を背景に、新たな顧客価値の創出を目的として展開されている事業群である。同セグメントは、成長市場への単純な参入ではなく、「生活者のライフステージ」や「人生の節目」に着目して事業を構成している点に特徴があり、教育事業、リユース事業、フォト事業で構成されている。教育事業では、学習塾の運営を通じて成長期の子どもや若年層との接点を構築している。具体的には、(株)マンツーマンアカデミー、東京ガイダンス(株)、(株)灯学舎が、(株)やる気スイッチグループフランチャイズ契約を締結している。同事業セグメントは、個別指導塾「スクールIE」のFC加盟店運営を主力とするメガフランチャイジーとして、複数の教室を展開し、地域密着型の学習支援を行っている。短期的な収益性よりも、家庭との長期的な関係構築を重視した事業であり、ライフステージ戦略の起点としての役割を担っている。リユース事業では、古着の買取・販売を行っており、「ニューヨークジョーエクスチェンジ」などのブランドを通じて、循環型消費やサステナビリティ志向の高まりに対応している。若年層を中心に中古品への抵抗感が薄れるなかで、新たな顧客層との接点を創出する役割を果たしている。フォト事業では、(株)薬師スタジオを中心に、写真スタジオ運営や衣装レンタルを手掛けている。成人式や七五三、記念撮影といったライフイベント需要を取り込み、美容や装いとの高い親和性を生かしたサービス提供を行っている。また、ペット犬用のフォトスタジオである「YAKUSHI STUDIO for DOG東京町田店」は、国内でも唯一無二の存在であり、全国から同スタジオでの撮影を希望する顧客が集まっている。(2) コアバリューセグメントコアバリューセグメントは、長年にわたり培ってきた理念、ブランド、顧客基盤を基礎とする中核事業群であり、事業ポートフォリオ全体の安定性を支えている。具体的には、美容事業及び和装宝飾事業、ライフプラス事業といった小売事業がこのセグメントに属する。和装宝飾事業のうち和装小売事業では、「東京きもの愛」「きもの京都」「京のきもの屋四君子」「ら・たんす」「かのこ」「すずのき」などの呉服専門店ブランドを展開し、着物販売を中心に事業を行っている。高関与・高単価商材であるため、対面での丁寧な接客と信頼関係の構築が重視されてきた。同社では和装事業において「着方教室」「着る機会の提供」「メンテナンス」を三位一体の価値として提供している点が特徴である。販売員の多くが着付けの資格を有しており、着こなしや所作について顧客一人ひとりにきめ細やかな助言を行う。こうした人的サービスの提供が、顧客満足度の向上と、長期的な関係性の構築に寄与している。また、そうした顧客を通じた新規顧客の獲得にもつながっており、顧客創造のエコシステムが形成されている。宝飾及び寝装品事業についても、催事販売や対面販売を通じて顧客との関係性を深めるビジネスモデルを採用しており、訪問販売や展示会販売といった販売形態は、同社の企業史と強く結びついている。美容事業では、ヘアサロン及びネイルサロンを展開しており、「YAMANO」ブランドを軸としたサロン運営を行っている。美容は定期的な来店需要が見込める分野であり、顧客との継続的な接点を確保しやすい点が強みである。人財の質が競争力を左右する業態であるが、ヤマノグループ全体が有する美容教育の知見や人財育成基盤との親和性は高く、同社ならではの競争優位性を形成している。ライフプラス事業では、展示会販売や対面型直販を中心に、健康関連商品や生活品質の向上を志向した商材を取り扱っている。かつての訪問販売で培った説明力や関係構築力を生かし、生活者の健康意識や自己管理ニーズに対応する事業であり、同社の原点と連続性を持つ分野といえる。2. 事業ポートフォリオ同社の現在の事業ポートフォリオは、企業史的に見れば多角化の整理局面を経て再構築されたものであり、単なる事業の寄せ集めではなく、明確な戦略的意図を伴った構成となっている。その中核にあるのが、安定性の確保と成長機会の探索を同時に進めるという発想であり、これはまさに「両利きの経営」そのものである。安定性の確保を担うのがコアバリューセグメントである。和装宝飾事業、美容事業、ライフプラス事業は、同社の歴史と理念に根差した中核事業であり、長年にわたり蓄積してきたブランド力、顧客基盤、対面型サービス運営のノウハウがあり、急激な需要変動が生じにくく、安定的なキャッシュ創出が見込める点に強みがある。もっとも、これらのコア事業はいずれも市場成熟度が高く、構造的な高成長を見込みにくい分野であるため、同社が無理な拡張ではなく、効率化や収益性改善を通じて事業価値を維持する戦略を採用している点は合理的である。同セグメントはニューバリューセグメントへの投資余力を生み出すキャッシュ創出とブランド価値維持を主目的とした位置付けにあると評価できる。一方、成長機会の探索を担うのがニューバリューセグメントである。教育事業、リユース事業、フォト事業はいずれも、社会構造や消費行動の変化を背景に、中長期的な成長余地が見込まれる分野である。注目すべきは、これらの事業が単に成長市場を狙ったものではなく、「ライフステージ」や「人生の節目」という時間軸を共有している点である。教育、就職、結婚、子育て、ライフスタイルの変化といった局面において、同社の各事業が点ではなく線として顧客と関わる余地を持つ構成となっており、これは創業期から培われてきた関係性ビジネスの思想を、現代的に再解釈した結果と言える。もっとも、ニューバリューセグメントの多くは現時点では事業規模が小さく、短期的に全社収益をけん引する段階には至っていない。その意味で、同社の事業ポートフォリオは完成形ではなく、複数の成長の芽を抱えながら選別と重点化を進めていく過渡期にあると評価するのが妥当である。以上を踏まえると、同社の事業ポートフォリオは、一般的な多角化とは明確に異なり、コアによる安定性と新規領域による成長性を意図的に併存させる両利きの経営構造へと進化している。一方で、今後の経営戦略上の焦点は、ニューバリューセグメントの中から次のコアとなり得る事業を見極め、成長させられるかどうかにある。これは事業運営能力とともに、M&A戦略の成否にかかっている側面が強く、経営としての編集力と意思決定の質が問われる局面である。(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)
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2026/02/09 11:33
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ヤマノHD Research Memo(2):「美道五原則」を源流とする事業を展開。ヤマノグループの生活文化創造企業
*11:32JST ヤマノHD Research Memo(2):「美道五原則」を源流とする事業を展開。ヤマノグループの生活文化創造企業
■会社概要1. 会社概要ヤマノホールディングス<7571>は美容家、実業家、教育者である山野愛子氏が創設したヤマノグループの一角を占める企業である。山野愛子氏は、日本における近代美容の礎を築いた人物として知られ、「美道五原則(髪・顔・装い・精神美・健康美)」を理念に、美容を軸とした生活文化と教育の発展に寄与してきた。ヤマノグループには、同社のほか、山野美容芸術短期大学、山野美容専門学校、山野日本語学校、ヤマノビューティメイトグループなどが属しており、教育・人財育成から実業までを包含する独自のグループ構造を形成している。なお、山野美容芸術短期大学や山野美容専門学校などからは、これまでに累計約24万人の卒業生を輩出し、同グループで教育を受けた人財が、現在も我が国の美容業界の第一線で幅広く活躍している。同社は、東京都渋谷区代々木に本社を置く東証スタンダード上場企業である。これまで、M&Aや事業統合を活用した多角化戦略を推進し、現在は、複数の生活関連事業を束ねる企業グループとして事業運営を行っている。代表取締役社長は山野義友(やまのよしとも)氏であり、連結従業員数は2025年3月末時点で545名である。同社の事業ポートフォリオは、コアバリューセグメントとニューバリューセグメントの二層構造で整理できる。コアバリューセグメントは、同社の歴史と理念に深く根差した中核事業群であり、主力となる和装宝飾事業(和装、宝飾、寝装品の小売事業)は、同社が長年取り組んできた伝統的事業領域であり、日本の装い文化や生活様式に価値を見出し、顧客との継続的な関係性を築いてきた分野である。また、美容事業では、ヘアサロンやネイルサロンの運営を通じて、生活者の日常に密着した美容サービスを提供している。これらの事業が同社ブランドの基盤を形成するとともに、安定的な収益源としての役割を担うほか、ライフプラス事業では、直販や健康関連商品の提案・販売を通じて、健康志向の高まりや生活の質向上へのニーズに対応している。一方、ニューバリューセグメントは、社会環境や消費行動の変化を背景に、新たな顧客価値の創出を目的として展開されている事業群である。学習塾運営を中心とする教育事業、古着買取・販売を行うリユース事業、写真スタジオや衣装レンタルを手がけるフォト事業など、人生の節目やライフイベントに関わる分野へと事業領域を拡張している。同社は、コアバリューセグメントによって事業の安定性とブランド価値を維持しつつ、ニューバリューセグメントを通じて新たな成長機会と顧客接点の創出を図ることで、生活文化企業としての進化を志向している点に特徴がある。2. 沿革同社は1909年創業という100年超の歴史を有する企業であるが、創業以来、生活者の暮らしに寄り添う事業を基軸として、時代環境の変化に応じた業態転換と事業拡張を重ねてきた。1987年2月には、ミネベア(株)(現 ミネベアミツミ<6479>)より訪問販売事業を承継するかたちで法人として再編され、その後、1994年にヤマノグループ入りを経て株式上場を果たした。(1) ヤマノグループ入り前1909年~1994年は、生活者密着型事業の形成と法人基盤の確立期と言える。同社の起源は1909年の森田ふとん店創業に遡り、寝装品を中心とした生活必需品販売を祖業として発展してきた。1970年代以降は法人化を進め、1979年には第三者割当増資によりミネベアグループ入りし、1986年にはミネベアに吸収合併されるなど、資本関係の変遷を経験した。1987年には、かねもり(株)を新たに設立し、ミネベアから訪問販売事業を分離承継することで、再び独立した事業主体としての基盤を確立した。この段階の同社は、まだ多角的な企業グループではなく、訪問販売を軸とする生活者密着型事業者としての性格が強かった。(2) ヤマノグループ入り後1994年~2010年代前半にかけてはコアバリューの拡張期(M&Aによる事業ポートフォリオ形成期)と言える。1994年のヤマノグループ入りは、同社の企業史における決定的な転換点である。以降の同社の歩みは、事業承継型M&Aを主たる手段とした事業ポートフォリオマネジメントの歴史であった。1998年の(株)きもの京都の和装専門店チェーン事業譲受を皮切りに、和装、宝飾、アパレル、美容といった「美と装い」を軸とするコアバリュー領域でのM&Aを集中的に実行している。2000年代前半には、(株)丸正、(株)錦、(株)ビ・ゴール、(株)サトウダイヤモンドチェーン、堀田産業(株)などの買収を通じて、和装・宝飾分野の事業基盤を急速に拡張した。また、美容分野においても(株)ビューティ多賀志の取得や(株)ビューティプラザ設立を通じ、サロン事業をグループの柱の1つへと育成した。この時期のM&Aは、異業種分散ではなく、ヤマノグループの理念と親和性の高い領域に限定された横展開型拡張であり、コアバリューの量的拡張を目的としていた点に特徴がある。2010年代後半以降、同社の戦略は明確に次の段階へ移行し、現在に至るまでコアバリューの進化とニューバリューの創出期と言える。スポーツ事業の売却や一部事業の整理に象徴されるように、コアバリュー領域においても「量から質」への転換、すなわち選択と集中を進めた。同時に、従来とは異なる成長機会を求め、教育(学習塾)、リユース(古着)、フォト(写真スタジオ・衣装レンタル)といったニューバリュー領域へのM&Aを本格化させている。これらの事業は、和装や美容と直接的な補完関係にあるわけではないが、生活者のライフステージや人生の節目に関与する点で共通しており、「美と生活文化」という価値軸を拡張する試みと位置付けられる。長年にわたり蓄積してきた事業承継型M&AとPMIの経験があるからこそ、同社は新領域に対しても相対的に低いリスクで探索的投資を行える立場にある。(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)
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2026/02/09 11:32
注目トピックス 日本株
ヤマノHD Research Memo(1):成長戦略と構造改革を加速し、時価総額100億円へ向けた施策を着実に推進
*11:31JST ヤマノHD Research Memo(1):成長戦略と構造改革を加速し、時価総額100億円へ向けた施策を着実に推進
■要約ヤマノホールディングス<7571>は、美容家・実業家・教育者である山野愛子(やまのあいこ)氏が創設したヤマノグループの一角を占める企業である。山野愛子氏は「美道五原則(髪・顔・装い・精神美・健康美)」を理念に、日本の近代美容の礎を築いた人物として知られる。ヤマノグループには、山野美容芸術短期大学、山野美容専門学校、山野日本語学校、(株)ヤマノビューティメイトグループなどが属し、これまでに累計約24万人の卒業生を輩出するなど、教育と実業が連動した独自の体制を構築している。1. 2026年3月期中間期の業績概要2026年3月期中間期の連結業績は、売上高7,161百万円(前年同期比4.6%増)、EBITDAは184百万円(同271.1%増)、営業利益は100百万円(前年同期は5百万円の損失)、経常利益は69百万円(同13百万円の損失)、親会社株主に帰属する中間純利益は13百万円(同63百万円の損失)となり、黒字転換を達成した。EBITDAは大きく伸長し、のれん償却や取得関連費用を吸収しつつ、実質的な収益力の回復が確認された。2025年4月及び6月に実行した2件の事業承継型M&Aに伴い、67百万円の取得関連費用が発生したものの、これをこなしたうえでの黒字化であり、業績の質は改善基調にあると評価できる。2026年3月期から導入した「ニューバリューセグメント」「コアバリューセグメント」の新区分も、中間期段階から役割分担が業績に表れ始めている。2. 2026年3月期の業績見通し2026年3月期の連結業績は、売上高14,400百万円(前期比3.1%増)、EBITDA640百万円(同73.9%増)、営業利益500百万円(同95.3%増)、経常利益450百万円(同90.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益320百万円(同665.1%増)と期初予想を据え置き、増収・大幅な増益を見込んでいる。中間期時点では、取得関連費用や先行投資を吸収しつつ営業利益段階から黒字転換を果たしており、通期計画に対する進捗はおおむね順調である。下期にかけては、コアバリューセグメントにおける業務改善効果の本格化、ニューバリューセグメントにおけるPMI進展による収益改善が見込まれており、通期予想達成の確度は高いと判断される。総じて、2026年3月期は、同社が掲げる「事業ポートフォリオ最適化」と「成長軌道への移行」が、数値面にも表れ始めた転換期に位置付けられる。3. 中長期の成長戦略同社の成長戦略は、2030年ビジョン「従業員が投資したくなる会社へ」の実現に向けて、2段階の中期経営計画として構築されている点に特徴がある。2025年3月期から2027年3月期までを「つなげる」をテーマとする第1フェーズ、2028年3月期から2030年3月期までを「ひろげる」をテーマとする第2フェーズと位置付け、基盤構築から成長加速へと段階的に進む戦略である。第1フェーズでは、「中期経営計画—Tsunageru2027」において「人財」「事業」「資本」の3つの側面から経営基盤を強化し、人的資本を起点とする好循環の確立を目指している。重点取り組み事項としては、「事業ポートフォリオの最適化」「人的資本をより活かす経営」「資本コストや株価を意識した経営」が挙げられる。既に成果が表れている項目も多く、打ち手は着実に進んでいる。定量目標としては、2027年3月期に既存事業で売上高145億円、EBITDA4億円を計画し、M&Aによる上積みも含めた利益成長を目指す。また、策定時にPBR目標を2.5倍以上としていたが早々に達成しており、今後は時価総額100億円到達を目指す。4. 株主還元策同社の株主還元は、配当にも一定の配慮を示しつつ、成長投資とのバランスを重視する姿勢に特徴がある。配当実績は業績に応じて柔軟に対応しており、形式的な配当政策よりも、収益力や投資余力を重視している点がうかがえる。2026年3月期については1.5円の配当を予定している。もっとも、同社が株主還元において第一義としているのは、配当そのものではなく、業績向上を通じた企業価値の拡大である。中期経営計画では、事業ポートフォリオの最適化、人的資本への投資、事業承継型M&Aの推進を着実に実行することで、時価総額100億円超の達成を重要なマイルストーンとして掲げている。収益性改善が計画どおり進展すれば、株価上昇を通じた株主価値の向上が期待できるため、今後の進捗に注目したい。■Key Points・ニューバリューセグメントとコアバリューセグメントによる「両利きの経営」を実践・2026年3月期中間期は増収、M&Aをこなしたうえで黒字転換・2026年3月期は増収、大幅な増益を見込む。通期予想達成の確度は高い・2027年3月期に既存事業で売上高145億円、EBITDA4億円を計画。PBR目標2.5倍以上は既に達成・配当に配慮しつつ成長投資を推進し、時価総額100億円を目指す(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)
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2026/02/09 11:31
注目トピックス 日本株
アドバンクリエ Research Memo(9):復配や株主優待の再開については主要株主の意向も確認しながら検討する方針
*11:09JST アドバンクリエ Research Memo(9):復配や株主優待の再開については主要株主の意向も確認しながら検討する方針
■株主還元策アドバンスクリエイト<8798>は配当政策について、「将来の成長戦略を遂行していくための原資となる内部留保の充実に努めるとともに、業績に応じた配当の実施等により、株主価値を高める」ことを基本方針としている。配当性向は50%以上を目標としており、1株当たり配当金の実績は2022年9月期が32.5円、2023年9月期が35.0円であった。しかし、業績の悪化に伴い2024年9月期は17.5円へと減配した。2025年9月期は債務超過の解消を最優先するため無配とし、2026年9月期も未定としている。まずは内部留保の充実を優先することが重要であり、復配の時期については第三者割当増資に応じた主要株主の意向なども確認しながら検討していくことになりそうだ。また、株主優待制度についても同様の理由で、2025年9月期に一時休止を発表しており、再開の時期については今後検討していくことになる。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
2026/02/09 11:09
注目トピックス 日本株
アドバンクリエ Research Memo(8):2026年9月期は3期ぶりの増収、4期ぶりの経常黒字に転じる見通し
*11:08JST アドバンクリエ Research Memo(8):2026年9月期は3期ぶりの増収、4期ぶりの経常黒字に転じる見通し
■アドバンスクリエイト<8798>の今後の見通し1. 2026年9月期の業績見通し2026年9月期の連結業績は売上高で前期比20.3%増の7,950百万円、営業利益で650百万円(前期は606百万円の損失)、経常利益で550百万円(同924百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益で450百万円(同1,539百万円の損失)となる見通しである。売上高で3期ぶりの増収、営業利益・経常利益は4期ぶり、親会社株主に帰属する当期純利益は5期ぶりの黒字転換を見込んでいる。なお、一過性の減収要因が前第1四半期に発生したため、第1四半期から増収に転じ、各段階利益も黒字に転じる可能性が高いと弊社では見ている。売上高は前期に757百万円の一過性の減収要因があったため伸び率が高くなっており、同要因を除けば実質8%程度の増収となる見通しである。事業セグメント別では、ASP事業が堅調に推移するほか、保険代理店事業の回復を見込んでいる。足元の状況を概観すると、申込みANPの前年同月比は、2025年9月に-28%と底打ちとなったものの、10月は-11%、11月は-18%と依然として2ケタ減の低迷期にある。しかし、12月は前年同月比31%増となっている。今後は、2025年12月末の生命保険協会「認定代理店」への復帰が、顧客及び提携先からの信頼回復に向けた強い追い風となる。アポイント取得件数の回復が先行指標となり、第2四半期(2026年1〜3月)以降は、申込みANPベースでも前年同期を上回る成長軌道へ復帰するものと予想される。また、2025年9月期第1四半期より取り扱いを開始した変額保険の販売が順調に拡大していることも増収に寄与する見通しだ。同社では従来、死亡保険金や満期保険金の変動リスクがあるため、同商品の取り扱いを行ってこなかったが、インフレ局面では将来価値の目減り分を補うため変額保険の需要が高まる傾向にあり、同社もこうした市場環境の変化に対応するため、同商品の取り扱いを開始した。前期の申込みANP実績は202百万円と全体の5%弱の構成比であったが、第4四半期だけで見ると11%強まで比率が上昇するなど好調な販売となっている。同社は、今後も多様な保険ニーズを取り込むことで収益回復につなげていく。メディア事業やメディアレップ事業については、保険会社から保険代理店への「便宜供与」に対する金融庁の指針が売上動向に影響を及ぼす可能性があることから、保守的に前期並みの水準で業績計画に織り込んでいる。弊社では、「保険市場」への広告出稿によって同社から広告出稿先の保険会社に対して過度な便宜供与を行った実態がなかったことから、同指針が明確になれば広告出稿や広告運用の受注も回復する可能性が高いと見ている。生命保険会社の広告出稿は例年、3月が需要期となるため、金融庁の発表時期や内容に注目したい。上場維持基準はクリア、流通株式時価総額次第でスタンダード市場への移行も2. 上場維持基準の適合に向けた取り組みの進捗状況2024年に保険代理店事業における売上算出方法の誤謬により、売上高の過大計上が判明し、過年度に遡及した再算定及び決算訂正を実施した結果、純資産が一時的にマイナスになるなど、東証プライム市場の上場維持基準に適合しない状態となった。このため、2025年9月に第三者割当増資等により約70億円の資金調達を実施し、2025年9月期末の純資産は559百万円と不適合状態を解消した。一方で、流通株式比率及び流通株式時価総額については、2025年9月期の基準日においてそれぞれ32%、33億円とプライム市場の基準(35%以上並びに100億円以上)を満たしておらず、改善期間に該当している。2026年9月末までに収益回復による企業価値の向上(=株価上昇)や、純投資を目的とした株主数の増加(=流通株式比率の向上)に取り組むことで、プライム市場の基準適合を目指す方針だが、状況によってはスタンダード市場への移行も選択肢として検討するとしている。プライム市場の基準をクリアするための株価水準については、流通株式比率35%、発行済株式数が前期末から変化しないことを前提とすれば、2026年7~9月の平均株価で880円前後の水準が必要になると試算される※。※ 100億円÷(期末発行済株式数32,468千株×35%)=880円先進テクノロジーを積極活用するインシュアテック企業として再成長を目指す3. 成長戦略成長戦略として、保険代理店事業においては先進的なICTテクノロジーを活用した生産性の高い営業手法によって業界内での競争優位性を保ち、手数料収入を拡大する戦略だ。特に、2023年から生成AIを活用した営業サポート(アバターAIロープレ支援サービス「アバトレ」を用いた社員教育)を開始したことで、営業社員は接客ロールプレイングを時間や場所を選ばず繰り返し実施できるようになり、入社から2年程度の短期間で入社3~4年目の社員並みの生産性を実現している。また、積極的に若手社員を支店長に登用するなど、営業現場での組織の活性化にも取り組んでいる。マーケティング手法についても、SNSの動画広告に業界内でいち早く取り組み、そのノウハウを蓄積しており、1件当たりの顧客獲得コストも改善傾向が続いている。SNS動画広告から獲得する顧客層は若年層の割合が高く、LTV(顧客生涯価値)の観点からも有効性の高いマーケティング戦略と評価される。顧客からの問い合わせ対応も生成AIを活用することで、24時間いつでも問い合わせに回答することが可能となり(同社Webサイトに記載されている内容の範囲内での応答)、顧客の利便性向上にもつながっている。同社では今後もデジタルマーケティングによって効率性を追求しながら、約120名から約90名に絞り込んだコールセンター人員も数名程度の増員を図り、アポイント取得件数の回復につなげていく。アポイント取得件数が回復すれば、低迷していた協業店への顧客送客も増加し、申込みANPの回復につながるものと予想される。国内の保険代理店業界における同社の取扱高シェアは1%にも満たないため、シェア拡大による成長余地は大きいと弊社では見ている。なお、2026年春の新卒社員の採用予定数は14名と前年の16名と同水準となっている。同社は今後も保険に関わるあらゆる収益機会(保険代理店、メディア/メディアレップ、再保険、ASP)にアプローチすることで安定性の高い収益基盤を構築し、再成長を目指す考えだ。中期的に目標とする経営指標は、売上高経常利益率20%以上、ROE20%以上、自己資本比率80%以上、配当性向50%以上を掲げている。まずは2026年9月期でしっかりと黒字化を実現することを最優先課題として取り組む方針だ。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/02/09 11:08
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