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ERIホールディングス:省エネ法改正を追い風に、建築確認を核とした安定成長フェーズへ
配信日時:2026/01/30 09:38
配信元:FISCO
*09:38JST ERIホールディングス:省エネ法改正を追い風に、建築確認を核とした安定成長フェーズへ
ERIホールディングス<6083>は、建築物の確認検査、住宅性能評価、省エネ適合性判定などを行う日本ERIを中核とする持株会社である。行政が担ってきた建築確認業務が1999年に民間開放された際、同社は民間第一号として事業を開始しており、業界の草分け的存在としての実績と信頼を背景に、現在ではグループ傘下に民間検査機関4社を抱える業界最大の規模を有している。建築確認や省エネ適合性判定といった業務は、建築着工の前提条件となる公共性格の高い役務であり、同社は「Evaluation(評価)・Rating(格付)・Inspection(検査)」を軸に、行政機関を補完するパブリックサービス型のビジネスモデルを展開している点が特徴だ。
事業セグメントは、「確認検査及び住宅性能評価関連事業」と「インフラストック及び環境関連事業」の2つで構成される。前者は売上高の約8割を占める中核事業であり、建築確認検査、省エネ適合性判定、住宅性能評価などを手掛ける。特に省エネ適合性判定については、2025年4月に改正建築物省エネ法が施行され、住宅を含む全ての新築建築物に省エネ基準への適合が義務付けられたことから、業務量が大幅に増加している。後者のインフラストック及び環境関連事業では、インフラの点検・設計に係る建設コンサルタント業務に加え、ドローンなどロボティクスを活用した点検ソリューション、BIM/CIM(建設事業で取扱う情報のデジタルモデル化)関連業務などを展開しており、建築分野以外への事業領域拡大を担う成長分野と位置付けられている。
2026年5月期第2四半期累計(中間期)の連結業績は、売上高113.6億円(前年同期比26.7%増)、営業利益20.8億円(同3.6倍)と大幅な増収増益となった。業績拡大の最大の要因は、改正建築物省エネ法の施行に伴う省エネ適合性判定や住宅性能評価の件数増加だ。省エネ対応により断熱材の増量や太陽光設備の設置が進み、建物重量が増すことで構造審査業務の対象範囲が拡大した点も、同社の審査業務拡大に寄与している。また、前期までに実施してきた人員増強や体制整備といった先行投資の効果が顕在化し、業務量増加がそのまま利益成長につながる局面に入ったことも、営業利益率の大幅改善につながった。
セグメント別に見ると、確認検査及び住宅性能評価関連事業は、売上高90.9億円(前年同期比24.4%増)、営業利益20.3億円(同3.4倍)と利益成長を牽引した。一方、インフラストック及び環境関連事業は、売上高21.6億円(同38.5%増)となり、前年同期は営業損失0.7億円であったが、当中間期は営業利益0.2億円と黒字転換している。これは、前期および当期に子会社化した企業の売上寄与によるものであり、M&Aを通じた事業領域拡張が着実に進んでいることを示している。
2026年5月期通期について、会社は売上高240.0億円(前期比21.4%増)、営業利益45.0億円(同2.2倍)を見込んでいる。上期時点での進捗は順調であり、下期も省エネ関連業務を中心に堅調な推移が想定されている。建築市場では、法改正前の駆け込み需要の反動減が一時的に見られたものの、大手住宅メーカーを主要顧客とする同社においては影響は限定的であり、申請件数は底堅く推移している。申請が下りなければ着工できないという業務の法的特性から、同社の業績は新設着工の先行指標としての性格を有しており、足元の申請動向からも通期計画の達成確度は高いと考えられる。
中期的には、2026年5月期から2028年5月期までの中期経営計画において、最終年度に売上高280億円、営業利益40億円、営業利益率14.3%、ROE20~30%を目標に掲げている。足元の業績はすでに計画水準を上回るペースで推移しており、今後の成長の持続性を左右する要素は人材確保と業務処理能力の拡充にある。人手不足への対応策として、確認検査・省エネ審査の効率化と品質維持を目的にBIM(建築物の3次元情報モデル)活用を進めており、BIMデータの活用による審査精度向上が期待される。将来的には建築物の維持管理分野への応用も視野に入れる。加えて、インフラストック分野やロボティクス分野への展開は、建築確認を中核とする事業構造に次ぐ収益源として、中長期的な成長余地を有する。
株主還元については、2026年5月期の年間配当を110円とし、前期から大幅な増配(前期比50円増)を予定している。配当性向は30%を目安とし、業績に応じた配当を基本としながらも、安定配当を重視する姿勢を明確にしている点は、公共性の高いビジネスモデルと整合的である。
総じて、同社は、省エネ政策やインフラ老朽化対応といった構造的な追い風を確実に業績へ取り込みつつ、安定性と成長性を兼ね備えた事業構造へと進化している。短期的な市況変動の影響を受けにくい点も含め、個人投資家にとって中長期で注目すべき銘柄といえよう。
<NH>
事業セグメントは、「確認検査及び住宅性能評価関連事業」と「インフラストック及び環境関連事業」の2つで構成される。前者は売上高の約8割を占める中核事業であり、建築確認検査、省エネ適合性判定、住宅性能評価などを手掛ける。特に省エネ適合性判定については、2025年4月に改正建築物省エネ法が施行され、住宅を含む全ての新築建築物に省エネ基準への適合が義務付けられたことから、業務量が大幅に増加している。後者のインフラストック及び環境関連事業では、インフラの点検・設計に係る建設コンサルタント業務に加え、ドローンなどロボティクスを活用した点検ソリューション、BIM/CIM(建設事業で取扱う情報のデジタルモデル化)関連業務などを展開しており、建築分野以外への事業領域拡大を担う成長分野と位置付けられている。
2026年5月期第2四半期累計(中間期)の連結業績は、売上高113.6億円(前年同期比26.7%増)、営業利益20.8億円(同3.6倍)と大幅な増収増益となった。業績拡大の最大の要因は、改正建築物省エネ法の施行に伴う省エネ適合性判定や住宅性能評価の件数増加だ。省エネ対応により断熱材の増量や太陽光設備の設置が進み、建物重量が増すことで構造審査業務の対象範囲が拡大した点も、同社の審査業務拡大に寄与している。また、前期までに実施してきた人員増強や体制整備といった先行投資の効果が顕在化し、業務量増加がそのまま利益成長につながる局面に入ったことも、営業利益率の大幅改善につながった。
セグメント別に見ると、確認検査及び住宅性能評価関連事業は、売上高90.9億円(前年同期比24.4%増)、営業利益20.3億円(同3.4倍)と利益成長を牽引した。一方、インフラストック及び環境関連事業は、売上高21.6億円(同38.5%増)となり、前年同期は営業損失0.7億円であったが、当中間期は営業利益0.2億円と黒字転換している。これは、前期および当期に子会社化した企業の売上寄与によるものであり、M&Aを通じた事業領域拡張が着実に進んでいることを示している。
2026年5月期通期について、会社は売上高240.0億円(前期比21.4%増)、営業利益45.0億円(同2.2倍)を見込んでいる。上期時点での進捗は順調であり、下期も省エネ関連業務を中心に堅調な推移が想定されている。建築市場では、法改正前の駆け込み需要の反動減が一時的に見られたものの、大手住宅メーカーを主要顧客とする同社においては影響は限定的であり、申請件数は底堅く推移している。申請が下りなければ着工できないという業務の法的特性から、同社の業績は新設着工の先行指標としての性格を有しており、足元の申請動向からも通期計画の達成確度は高いと考えられる。
中期的には、2026年5月期から2028年5月期までの中期経営計画において、最終年度に売上高280億円、営業利益40億円、営業利益率14.3%、ROE20~30%を目標に掲げている。足元の業績はすでに計画水準を上回るペースで推移しており、今後の成長の持続性を左右する要素は人材確保と業務処理能力の拡充にある。人手不足への対応策として、確認検査・省エネ審査の効率化と品質維持を目的にBIM(建築物の3次元情報モデル)活用を進めており、BIMデータの活用による審査精度向上が期待される。将来的には建築物の維持管理分野への応用も視野に入れる。加えて、インフラストック分野やロボティクス分野への展開は、建築確認を中核とする事業構造に次ぐ収益源として、中長期的な成長余地を有する。
株主還元については、2026年5月期の年間配当を110円とし、前期から大幅な増配(前期比50円増)を予定している。配当性向は30%を目安とし、業績に応じた配当を基本としながらも、安定配当を重視する姿勢を明確にしている点は、公共性の高いビジネスモデルと整合的である。
総じて、同社は、省エネ政策やインフラ老朽化対応といった構造的な追い風を確実に業績へ取り込みつつ、安定性と成長性を兼ね備えた事業構造へと進化している。短期的な市況変動の影響を受けにくい点も含め、個人投資家にとって中長期で注目すべき銘柄といえよう。
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