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明日の株式相場に向けて=半導体株周辺でニューヒーロー輩出の気配
配信日時:2026/01/28 17:30
配信元:MINKABU
きょう(28日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比25円高の5万3358円と小幅続伸。狐につままれたような不思議な地合いであった。全体で7兆円の売買代金をこなし、個別株も売買代金上位10傑をみると8銘柄が上昇、ここだけ切り取れば活況なリスクオン相場を連想させるが、実際にプライム市場全体では86%の銘柄が値を下げ全面安と形容してもおかしくない状況だった。TOPIX は当然のごとく下落した。しかし、こうした数値データと相場の実態は掛け離れており、個人投資家目線でも個別株の物色意欲は旺盛であったといえる。今のマーケットでは、急激な円高進行に加え、超長期金利の上昇が警戒されているが、きょうは40年国債の入札が関係者の耳目を集めた。結果として入札は好調で、超長期債利回りの上昇にも歯止めがかかったのだが、「(今回の入札では)半分の2000億円あまりをGPIFが買い支えた」(ネット証券アナリスト)という。つまり、公的資金の出動によるPKO(プライス・キーピング・オペレーション)であったという見立てだ。
今回のFOMCは政策金利据え置きが既定路線であり、正直話題としてあまり俎上に載っていないが、気になるのはやはり総選挙の行方だ。高市政権へのネガティブキャンペーンも効果は限定的で、自民党が単独過半数を確保できる可能性に言及する市場関係者もいたが、現状は微妙な感じとなってきた。真っ向から対峙する中道改革連合に対して不利感はないものの、問題は高市政権と政策が近い参政党が自民の票を食うという構図が警戒されている。参政党がまさか小選挙区に180人超の候補者を擁立するとは見ていなかった向きも多い。高市首相退陣の選択肢だけは引いてもらいたくない株式市場だが、日本維新の会も伸び悩みが想定されるなか予断を許さない。現状は自民との合計で過半数確保にあと3議席というところだが、これが近いようで意外に遠いという見方も一部に出ている。
そうしたなかも、株式市場は高市トレードこそやや様子見ながら、物色意欲そのものは失われていない。前日に株価3ケタ台の銘柄の人気化素地に言及したが、きょうは輪をかけてこの範疇にある銘柄群に急騰を演じるものが相次いでいる。選挙の熱気が乗り移ったかのように怒涛の勢いで株式市場にホットマネーが流入している。「米国株市場で話題となったミーム株人気が東京市場にも舞い降りてきた」(中堅証券ストラテジスト)という声も聞かれた。前日まで100円台のクロスフォー<7810.T>、同じく200円台のコラボス<3908.T>などの低位株をはじめ、ストップ高カイ気配で張り付いた3ケタ台の株は実に10銘柄を数えた。ケミプロ化成<4960.T>や冨士ダイス<6167.T>のような既に4ケタ台の銘柄も、ついこの間までは中低位株であったわけで、まさに日本版ミーム株祭りの様相を呈した。
住石ホールディングス<1514.T>のように、トランプ・エフェクトで火がついた「人工ダイヤ関連」というテーマでストップ高を演じているのであればまだ健全だが、材料不明で暴騰している銘柄も少なくない。バブルチックな地合いと言えば否定する余地はなく、短期決戦で雌雄を決する総選挙の熱量がマーケットにも伝播し、本尊不在の仕手株祭りとなっている。ファンダメンタル重視の投資家にすれば眉間にしわを寄せるところだが、良いか悪いかという論議はそもそも意味がなく、これも株式投資の一景であるというよりない。
もっとも、やみくもに低位株を漁って僥倖を期待しても、それは既に投資ではない。ここで足もとの相場の流れを冷静に読むと、「AIデータセンター」が底流テーマとして存在し、半導体メモリー関連のほか、フジクラ<5803.T>や古河電気工業<5801.T>など電線株を総花的に押し上げている。キオクシアホールディングス<285A.T>もさすがにひと頃よりは上げ足が鈍ってはいるが、売買代金は断トツであることに変わりはない。半導体周辺で今はまだ祭りに参加していないが、素質十分の銘柄をピックアップしてみる。
株価3ケタ台の銘柄で半導体基板の検査装置を手掛けるインスペック<6656.T>は、25日・75日移動平均線のゴールデンクロス狙いで500円台の時価近辺は妙味あり。また、前週にキオクシア関連株として取り上げたジャパンマテリアル<6055.T>は引き続き注目だ。このほか、キオクシア関連で見落とされている銘柄では、半導体工場向けガス検知機器で受注拡大が期待できる理研計器<7734.T>。中長期投資に耐える大型株としては超純水装置で実力発揮の栗田工業<6370.T>などをマーク。更に、昨年12月にも取り上げたプローブカード大手の日本電子材料<6855.T>もいよいよ上げ足に弾みがついてきた。
あすのスケジュールでは、週間の対外・対内証券売買契約が朝方取引開始前に財務省から開示される。後場取引時間中には12月の建機出荷のほか、内閣府が1月の消費動向調査を公表する。主要企業の決算発表では、武田薬品工業<4502.T>、オリエンタルランド<4661.T>、日立製作所<6501.T>、NEC<6701.T>、富士通<6702.T>、キーエンス<6861.T>、東京電力ホールディングス<9501.T>、コナミグループ<9766.T>、キヤノン<7751.T>などの四半期決算が行われる。海外では、南アフリカ金融政策委員会で政策金利が決定されるほか、週間の米新規失業保険申請件数、11月の米貿易収支、7~9月期米労働生産性指数(改定値)、11月の米製造業受注、11月の米卸売在庫・売上高など。米7年債の入札も行われる。海外主要企業の決算発表では韓国のサムスン電子、SKハイニックスのほか、米国ではアップル<AAPL>が予定されている。(銀)
出所:MINKABU PRESS
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