みんかぶニュース 市況・概況

明日の株式相場に向けて=「下水道インフラ関連」爆速人気再燃の予兆

配信日時:2026/01/14 17:30 配信元:MINKABU
 きょう(14日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比792円高の5万4341円と3日続伸。ブルース・リーの名言に「考えるな、感じろ」というのがあったが、もはや理屈では語れない相場となってきた。まさに、千尋の谷底に丸太を転がすがごとしで、今の相場は絡みつくもの全てを弾き飛ばす。日経平均ベースのPERはついに20倍を超えた。これを御用学者風にバブルと断じるのは容易だが、では空売りから入って勝てるかといえば、その勇気は蛮勇としてバッサリ斬り捨てられてしまう。サナエ・エフェクトは、トランプ・エフェクトよりは良質だが、時に相場を獰猛な生き物に変える。  中国の対日輸出規制の動きがテーマ物色の流れに獰猛さを加えた契機となったのが「レアアース」であり、巨大な仕手株が林立するような状況となっている。今週は特にそれが顕著で、同関連株としては先駆的な存在だった東洋エンジニアリング<6330.T>が連日のストップ高。また、第一稀元素化学工業<4082.T>も2日続けてストップ高となったが、こちらは直近5営業日で4回ストップ高を演じている。稀元素の日足チャートをみると、厳密には「四空もどき」と言うべきだが、はっきりと4つマドを開けた形状となり、きょうも買い物を残して引けた。  もちろん物色人気はレアアースという範疇にはとどまらない。銀市況高騰を背景に買われているのが東邦亜鉛<5707.T>で、こちらも連日のストップ高。このほか金・銀・プラチナ市況の高騰とレアアースの思惑を合わせて買われているのが、きょうは利食われたがアサカ理研<5724.T>ということになる。また、ニューフェースでは冨士ダイス<6167.T>。同社はタングステンやコバルトなどの“レアメタル”がビジネス領域で、中国のレアアース規制とは直接関係はないはずだが、今の相場ではそんな理屈などひと吹きで飛ばされてしまう。  もっとも、強い相場とはいえ個別に高値圏を舞う銘柄を追撃するのも胆力がいる。「強い株につけ」という金言は、どちらかと言えば全体相場が弱い地合いの時のセオリー。全体が強い時はテーマ買いの流れを意識したうえで、相対的に出遅れている銘柄に投資マネーが群がるのは相場の摂理として極めて自然である。プライム市場売買代金の連日7兆円超えにも映し出されているが、今はインフレ圧力を背景とした過剰流動性相場の復元過程にあり、回転が利いて横溢した資金が次にどこに向かうかが一つのポイントで、リターンリバーサルを念頭に置いた投資戦略が生きる時間帯ともいえる。  その観点から、国土強靱化をテーマとした「下水道インフラ関連株」が内需のホットスポットとして復活の狼煙を上げそうだ。ちょうど1年程前、2025年の1月下旬に起こった埼玉県八潮市の県道交差点での大規模な道路陥没事故は記憶に新しい。国内では首都直下型地震や南海トラフ地震に対する備えが十分とは言えないなか、老朽化の進む水道管の整備・予防保全が喫緊の課題であることに変わりはない。あまりニュースとしては騒がれなかったが、今月上旬に新潟市東区の市道で直径5メートルに及ぶ道路陥没があった。幸い人的被害はなかったもようだが、トラックの後輪が落ちるなど危機一髪の要素はあった。今後も日本全国でこうした事例が頻繁に起こる可能性は否定できない。耐用年数を超えた下水道は全国で約7%、距離に換算しておよそ3万5000キロメートルといわれる。政府は2030年度までに5000キロメートルの更新工事を全国で完了させる方向で国策を発動させていく構えだが、今はまだその初動といってよい。ライフラインである上水道も老朽化が進んでいる。直近では国土交通省が巨大地震に備え、災害対応拠点となる重要施設につながる水道管の耐震基準を現行より厳しく見直す方針を固めたことが伝わっている。  関連銘柄に目を向けると、既に日本ヒューム<5262.T>が大陽線で戻りの初動についているが、これに続く動きが期待されるのが、日水コン<261A.T>やイトーヨーギョー<5287.T>だ。日水コンは上下水道を中心とした建設コンサルティングを展開し、官公庁案件で強みを持っている点がポイント。業績も増収増益基調が鮮明で、新たに策定した30年12月期に売上高300億円(前期実績235億円)を策定している。また、イトヨーギョはマンホールやライン導水ブロックで高い商品競争力を有し、PBR0.9倍のバリュー株でなおかつ株価の瞬発力は折り紙付きだ。このほか、土木管理総合試験所<6171.T>や大盛工業<1844.T>などが動意気配にあり要マークと言えそうだ。  あすのスケジュールでは、12月の企業物価指数が朝方取引開始前に日銀から開示される。海外では10~12月期中国実質国内総生産(GDP)、12月の中国70都市の新築住宅価格、12月の中国工業生産高、12月の中国小売売上高、1~12月期中国固定資産投資、1~12月期中国不動産開発投資。また、この日はTSMC<TSM>の10~12月期決算にマーケットの関心が高い。このほか、11月のユーロ圏貿易収支、11月のユーロ圏鉱工業生産、1月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数、1月のNY連銀製造業景況指数、11月の米輸出入物価指数、週間の米新規失業保険申請件数などに注目度が高い。なお、バーFRB理事が討論会に参加予定にあり、その発言内容に耳目が集まる。個別にゴールドマン・サックス<GS>やモルガン・スタンレー<MS>など金融大手の決算発表も予定されている。(銀) 出所:MINKABU PRESS

Copyright (C) MINKABU, Inc. All rights reserved.

ニュースカテゴリ