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グンゼ:アパレル事業の構造改革と、成長事業との両輪で収益体質へ転換を進める
配信日時:2026/01/07 10:13
配信元:FISCO
*10:13JST グンゼ:アパレル事業の構造改革と、成長事業との両輪で収益体質へ転換を進める
グンゼ<3002>は、繊維を祖業としながら、現在は「アパレル」「機能ソリューション」「メディカル」「ライフクリエイト」の4事業を展開する繊維・化学メーカーだ。男性用インナーでは国内トップクラスのシェアを有するほか、産業資材や医療機器といったBtoB分野にも強みを持ち、長年にわたり安定した財務基盤を維持している。
事業構成を見ると、売上高の約44%をアパレル事業が占める一方、営業利益の約8割を機能ソリューション事業とメディカル事業が稼いでおり、「売上規模の大きいアパレル」と「利益を生む成長事業」という二層構造が同社の事業ポートフォリオとなっている。アパレル事業では肌着・レッグウェアを中心に量販店やEC向けに展開しているが、近年は不採算ブランドの整理や在庫圧縮など構造改革を進めている段階にある。一方、機能ソリューション事業はプラスチックフィルムやエンジニアリングプラスチックス(高機能樹脂)などを手掛け、半導体や飲料包装といった産業用途向けを中心に展開している。メディカル事業は組織補強材や癒着防止材(手術後の臓器癒着を防ぐ医療材料)などを展開し、同社の成長ドライバーとして位置付けられている。ライフクリエイト事業は不動産賃貸やスポーツクラブ運営などが中心で、規模は小さいものの収益性改善が進んでいる。
2026年3月期第2四半期(中間期)の連結業績は、売上高652.7億円(前年同期比3.1%減)、営業利益31.8億円(同10.7%減)と減収減益で着地した。親会社株主に帰属する中間純損失は36.1億円となったが、これはアパレル事業における事業構造改革費用など一過性要因の影響が大きい。
事業別に見ると、機能ソリューション事業は電子部品事業の終息により約16億円の減収となったものの、利益率は向上し、営業利益は前年同期比で増益を確保した。メディカル事業は売上高こそ横ばいを維持したが、中国における高額医療規制の影響や、将来の成長に向けた設備投資・人員増による固定費増加が利益を圧迫した。アパレル事業は販売数量減少に加え、在庫縮減に伴う生産数量減少による原価高や人件費増の影響を受け、減益となった。ただし、今後の事業展開においては、成長事業である機能ソリューション事業とメディカル事業は中長期的な拡大余地を維持しており、純損失は構造改革に伴う一過性のコスト要因と位置付けられる。
2026年3月期通期で、売上高1,400.0億円(前期比2.1%増)、営業利益85.0億円(同7.3%増)と増収増益を計画している。下期にかけては、半導体向け機能材料の市況改善、プラスチックフィルムの飲料向け需要回復、ライフクリエイト事業におけるスポーツクラブ運営の収益改革効果などが寄与し、収益回復を見込んでいる。
中期経営計画「VISION 2030 stage2」では、2027年度に営業利益125億円、ROE8%以上、ROIC(投下資本利益率)6.6%以上を目標に掲げている。基本方針は「高ROIC事業の成長促進」と「低ROIC事業の構造改革」の両立であり、アパレル事業については売上規模の追求よりも収益性改善を優先する姿勢を明確にしている。構造改革費用は今後一巡し、完了後は利益改善効果が顕在化する見通しだ。機能ソリューション事業とメディカル事業を成長事業と位置付けている。機能ソリューション事業では、半導体分野や健康・医療分野向け材料への投資を継続し、価格競争に陥りにくい高付加価値領域への経営資源の集中を進めている。メディカル事業では、約140億円の市場規模を有する、手術時の癒着を防止する癒着防止材について、増産体制を整備しており、これらの取り組みが来期以降の収益拡大に寄与する見通しだ。
株主還元については、DOE(株主資本配当率)4%を目安とする安定配当を意識した配当方針を掲げている。また、自己株取得や特別配当によって自己資本比率を70%超から60%程度へ調整する方針を示しており、資本効率改善と株主還元強化の両立を意識した資本政策が進められている。なお、特別配当を含む2026年3月期の年間配当は216円を予定しており、株式分割を考慮すると実質的な増配となる。
総じて同社は、アパレル事業における構造改革を進めつつ、機能ソリューション事業およびメディカル事業といった高収益・成長分野を軸に、事業ポートフォリオの再構築を進めている段階にある。中期的には、構造改革の進捗と成長事業の拡大が、ROE・ROICの改善を通じて企業価値向上にどの程度寄与するかが注目される。
以上
<NH>
事業構成を見ると、売上高の約44%をアパレル事業が占める一方、営業利益の約8割を機能ソリューション事業とメディカル事業が稼いでおり、「売上規模の大きいアパレル」と「利益を生む成長事業」という二層構造が同社の事業ポートフォリオとなっている。アパレル事業では肌着・レッグウェアを中心に量販店やEC向けに展開しているが、近年は不採算ブランドの整理や在庫圧縮など構造改革を進めている段階にある。一方、機能ソリューション事業はプラスチックフィルムやエンジニアリングプラスチックス(高機能樹脂)などを手掛け、半導体や飲料包装といった産業用途向けを中心に展開している。メディカル事業は組織補強材や癒着防止材(手術後の臓器癒着を防ぐ医療材料)などを展開し、同社の成長ドライバーとして位置付けられている。ライフクリエイト事業は不動産賃貸やスポーツクラブ運営などが中心で、規模は小さいものの収益性改善が進んでいる。
2026年3月期第2四半期(中間期)の連結業績は、売上高652.7億円(前年同期比3.1%減)、営業利益31.8億円(同10.7%減)と減収減益で着地した。親会社株主に帰属する中間純損失は36.1億円となったが、これはアパレル事業における事業構造改革費用など一過性要因の影響が大きい。
事業別に見ると、機能ソリューション事業は電子部品事業の終息により約16億円の減収となったものの、利益率は向上し、営業利益は前年同期比で増益を確保した。メディカル事業は売上高こそ横ばいを維持したが、中国における高額医療規制の影響や、将来の成長に向けた設備投資・人員増による固定費増加が利益を圧迫した。アパレル事業は販売数量減少に加え、在庫縮減に伴う生産数量減少による原価高や人件費増の影響を受け、減益となった。ただし、今後の事業展開においては、成長事業である機能ソリューション事業とメディカル事業は中長期的な拡大余地を維持しており、純損失は構造改革に伴う一過性のコスト要因と位置付けられる。
2026年3月期通期で、売上高1,400.0億円(前期比2.1%増)、営業利益85.0億円(同7.3%増)と増収増益を計画している。下期にかけては、半導体向け機能材料の市況改善、プラスチックフィルムの飲料向け需要回復、ライフクリエイト事業におけるスポーツクラブ運営の収益改革効果などが寄与し、収益回復を見込んでいる。
中期経営計画「VISION 2030 stage2」では、2027年度に営業利益125億円、ROE8%以上、ROIC(投下資本利益率)6.6%以上を目標に掲げている。基本方針は「高ROIC事業の成長促進」と「低ROIC事業の構造改革」の両立であり、アパレル事業については売上規模の追求よりも収益性改善を優先する姿勢を明確にしている。構造改革費用は今後一巡し、完了後は利益改善効果が顕在化する見通しだ。機能ソリューション事業とメディカル事業を成長事業と位置付けている。機能ソリューション事業では、半導体分野や健康・医療分野向け材料への投資を継続し、価格競争に陥りにくい高付加価値領域への経営資源の集中を進めている。メディカル事業では、約140億円の市場規模を有する、手術時の癒着を防止する癒着防止材について、増産体制を整備しており、これらの取り組みが来期以降の収益拡大に寄与する見通しだ。
株主還元については、DOE(株主資本配当率)4%を目安とする安定配当を意識した配当方針を掲げている。また、自己株取得や特別配当によって自己資本比率を70%超から60%程度へ調整する方針を示しており、資本効率改善と株主還元強化の両立を意識した資本政策が進められている。なお、特別配当を含む2026年3月期の年間配当は216円を予定しており、株式分割を考慮すると実質的な増配となる。
総じて同社は、アパレル事業における構造改革を進めつつ、機能ソリューション事業およびメディカル事業といった高収益・成長分野を軸に、事業ポートフォリオの再構築を進めている段階にある。中期的には、構造改革の進捗と成長事業の拡大が、ROE・ROICの改善を通じて企業価値向上にどの程度寄与するかが注目される。
以上
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