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ククレブ Research Memo(9):不動産テック×CREソリューションで高成長を目指す
配信日時:2025/12/24 13:09
配信元:FISCO
*13:09JST ククレブ Research Memo(9):不動産テック×CREソリューションで高成長を目指す
■ククレブ・アドバイザーズ<276A>の中期経営計画
2. 成長戦略
(1) CREソリューションビジネス
CREソリューションビジネスの成長戦略として、CREプラットフォーマーとしての確固たる地位確立に向け、事業・エリアに強みを持つパートナーとの戦略的アライアンスの取り組みを加速する。既述の地主やエムエル・エステート以外にも大手デベロッパーや不動産ファンド運用会社など多くの企業とアライアンスを進めており、相互のリソースを活用することで効率的に事業を拡大する。
また、資本効率向上やサプライチェーン再構築などのCRE対応ニーズの高まりを背景に、CREマーケットにおいて増加する投資機会を継続的に捕捉する。従来のボリュームゾーンである5億円~20億円の案件を拡大するほか、20億円超の案件についてもパートナー企業との共同出資やファンド組成で獲得する。また、5億円未満の案件については「CCReB CREMa」を活用し、仕入から売却までの早期回転を継続し、キャッシュ効率を高める戦略である。
重要なデータベースとなる「CCReB CREMa」の情報登録件数については、毎期20%強の拡大を想定し、2025年8月期末の6,867件から2028年8月期は13,300件を見込む。情報登録件数の照会率は2025年8月期の実績に基づき25.0%を前提とし、商談率は営業人員の増加により2025年8月期の5.5%から、2028年8月期は7.0%と緩やかな上昇を想定している。成約率は、2025年8月期の実績に基づき20.0%の水準が続く前提とした。これらを前提とすると、成約件数は2025年8月期の20件から2028年8月期は45件に拡大する。1件当たりの成約平均単価については、情報登録件数の増加とともに上昇トレンドが続く見通しで、成約件数と掛け合わせた変動売上高は2025年8月期の2,058百万円から2028年8月期は10,800百万円に拡大することになる。一方、ストック型ビジネス(不動産テックビジネスや賃料収入など)の売上高も事業規模の拡大に応じて、2025年8月期の497百万円から2028年8月期は1,200百万円への成長を見込む。
なお、2028年8月期におけるCREソリューションビジネスの売上構成比は約85%(2025年8月期は93.3%)、不動産テックビジネスは約15%(同6.7%)を想定している。CREソリューションビジネスの各サービスの売上構成比については大きな変化はないと見込んでいる。
CREソリューションビジネスでは、引き続きCREアドバイザリー、不動産仲介、B/Sを活用した不動産投資・賃貸、プロジェクトマネジメントの各サービスを強化する。加えて、新規ビジネスとして2027年から開始するマスターリース事業についても、危険物倉庫を皮切りに、新たなマスターリース対象となるアセットの探索を行う。
(2) 不動産テックビジネス
不動産テックビジネスについては、既存サービスの機能拡充を図り、同業他社に対する競争優位性を確保する。加えて、他社からのシステム受託開発も受注し、収入源の多様化を図る。すでに地主向けにAIを活用した不動産テックシステムについて共同開発を進めており、大手製造業やメーカーの管財部門からシステム開発依頼を数多く受けている。2028年8月期には、不動産テックビジネス売上高の約3分の1まで受託開発収入を拡大する計画である。
(3) 新たな取り組み(M&A・アライアンス戦略)
新たな取り組みとしてM&A戦略をCREソリューションビジネス、不動産テックビジネスでそれぞれ推進する。CREソリューションビジネスでは、企業価値20億円弱の中堅・中小企業の事業承継案件から、CREの潜在価値を引き出す案件を厳選して投資を実行する。その後、子会社化したのちに当該企業の事業部分を切り離し、残った不動産部分についてバリューアップを行い、資産価値を最大化した後に売却するスキームである。事業承継を課題としている中堅・中小企業で、遊休不動産を抱えている企業は多く、潜在ニーズは大きいため、2027年9月期以降、徐々にM&Aの実績を積み重ねながら、ノウハウを蓄積していく。
一方、不動産テックビジネスに関しては、不動産テック事業や関連テック事業を展開する企業を対象にM&A・アライアンス戦略を推進する。両社のプロダクトを連携することでシナジーが期待できる企業や、顧客基盤を持つ企業、地方銀行向けにプラットフォームサービスを展開する企業などが対象となる。特に、主要ターゲットである中堅・中小企業の顧客を多く持つ地方銀行向けについては、顧客獲得の重要なルートとして位置付け、従来から「CCReB CREMa」だけでなく、不動産情報をオープンにせず自行内に利用を限定する機能を持つ「CCReB MB(マッチングボックス)」の導入に注力してきた。しかし、2025年8月末時点の導入銀行数は9行にとどまっているため、既にビジネスマッチングなどのプラットフォームサービスで多くの銀行に導入実績を持つ企業とのアライアンスを推進している。当該企業の提供するサービスの1メニューとして加えることで、導入ペースを加速させる狙いで、既にアライアンス候補先企業との協議も進行中である。そのほか、東証の上場基準厳格化に伴い、不動産テックなどのベンチャー企業に出資するVCからの紹介案件が増加しており、条件に適合する企業があれば前向きに検討していく。
同社はM&A・アライアンス戦略の推進にあたり、2025年10月に経営企画室を新設し、M&Aをはじめ、ビジネスマッチングの経験豊富な人材を1名採用した。また、中堅・中小規模のM&A案件(企業価値30億円以下)を手掛けるファイブ・アンド・ミライアソシエイツ(株)と業務提携契約を締結した。今後、ファイブ・アンド・ミライアソシエイツの独自の案件ソーシング力や広範なネットワークと、同社の不動産テック及びCREソリューションを活用し、同社独自のCRE×M&Aを推進する。
3. 人的資本戦略
社内業務のDX活用による生産効率のさらなる向上と、人的リソースの拡充を両立する。採用計画については、リファラル採用や人材サービス会社を活用し、優秀な人材を採用する。2028年8月期の従業員数は30名と、3期で2倍増を計画している(2028年以降は新卒採用も視野に入れる)。また、優秀な人材を確保するため、各種インセンティブ制度の導入や、本社オフィスの移転(2026年9月予定)による職場環境の整備、社員エンゲージメント向上に取り組む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 成長戦略
(1) CREソリューションビジネス
CREソリューションビジネスの成長戦略として、CREプラットフォーマーとしての確固たる地位確立に向け、事業・エリアに強みを持つパートナーとの戦略的アライアンスの取り組みを加速する。既述の地主やエムエル・エステート以外にも大手デベロッパーや不動産ファンド運用会社など多くの企業とアライアンスを進めており、相互のリソースを活用することで効率的に事業を拡大する。
また、資本効率向上やサプライチェーン再構築などのCRE対応ニーズの高まりを背景に、CREマーケットにおいて増加する投資機会を継続的に捕捉する。従来のボリュームゾーンである5億円~20億円の案件を拡大するほか、20億円超の案件についてもパートナー企業との共同出資やファンド組成で獲得する。また、5億円未満の案件については「CCReB CREMa」を活用し、仕入から売却までの早期回転を継続し、キャッシュ効率を高める戦略である。
重要なデータベースとなる「CCReB CREMa」の情報登録件数については、毎期20%強の拡大を想定し、2025年8月期末の6,867件から2028年8月期は13,300件を見込む。情報登録件数の照会率は2025年8月期の実績に基づき25.0%を前提とし、商談率は営業人員の増加により2025年8月期の5.5%から、2028年8月期は7.0%と緩やかな上昇を想定している。成約率は、2025年8月期の実績に基づき20.0%の水準が続く前提とした。これらを前提とすると、成約件数は2025年8月期の20件から2028年8月期は45件に拡大する。1件当たりの成約平均単価については、情報登録件数の増加とともに上昇トレンドが続く見通しで、成約件数と掛け合わせた変動売上高は2025年8月期の2,058百万円から2028年8月期は10,800百万円に拡大することになる。一方、ストック型ビジネス(不動産テックビジネスや賃料収入など)の売上高も事業規模の拡大に応じて、2025年8月期の497百万円から2028年8月期は1,200百万円への成長を見込む。
なお、2028年8月期におけるCREソリューションビジネスの売上構成比は約85%(2025年8月期は93.3%)、不動産テックビジネスは約15%(同6.7%)を想定している。CREソリューションビジネスの各サービスの売上構成比については大きな変化はないと見込んでいる。
CREソリューションビジネスでは、引き続きCREアドバイザリー、不動産仲介、B/Sを活用した不動産投資・賃貸、プロジェクトマネジメントの各サービスを強化する。加えて、新規ビジネスとして2027年から開始するマスターリース事業についても、危険物倉庫を皮切りに、新たなマスターリース対象となるアセットの探索を行う。
(2) 不動産テックビジネス
不動産テックビジネスについては、既存サービスの機能拡充を図り、同業他社に対する競争優位性を確保する。加えて、他社からのシステム受託開発も受注し、収入源の多様化を図る。すでに地主向けにAIを活用した不動産テックシステムについて共同開発を進めており、大手製造業やメーカーの管財部門からシステム開発依頼を数多く受けている。2028年8月期には、不動産テックビジネス売上高の約3分の1まで受託開発収入を拡大する計画である。
(3) 新たな取り組み(M&A・アライアンス戦略)
新たな取り組みとしてM&A戦略をCREソリューションビジネス、不動産テックビジネスでそれぞれ推進する。CREソリューションビジネスでは、企業価値20億円弱の中堅・中小企業の事業承継案件から、CREの潜在価値を引き出す案件を厳選して投資を実行する。その後、子会社化したのちに当該企業の事業部分を切り離し、残った不動産部分についてバリューアップを行い、資産価値を最大化した後に売却するスキームである。事業承継を課題としている中堅・中小企業で、遊休不動産を抱えている企業は多く、潜在ニーズは大きいため、2027年9月期以降、徐々にM&Aの実績を積み重ねながら、ノウハウを蓄積していく。
一方、不動産テックビジネスに関しては、不動産テック事業や関連テック事業を展開する企業を対象にM&A・アライアンス戦略を推進する。両社のプロダクトを連携することでシナジーが期待できる企業や、顧客基盤を持つ企業、地方銀行向けにプラットフォームサービスを展開する企業などが対象となる。特に、主要ターゲットである中堅・中小企業の顧客を多く持つ地方銀行向けについては、顧客獲得の重要なルートとして位置付け、従来から「CCReB CREMa」だけでなく、不動産情報をオープンにせず自行内に利用を限定する機能を持つ「CCReB MB(マッチングボックス)」の導入に注力してきた。しかし、2025年8月末時点の導入銀行数は9行にとどまっているため、既にビジネスマッチングなどのプラットフォームサービスで多くの銀行に導入実績を持つ企業とのアライアンスを推進している。当該企業の提供するサービスの1メニューとして加えることで、導入ペースを加速させる狙いで、既にアライアンス候補先企業との協議も進行中である。そのほか、東証の上場基準厳格化に伴い、不動産テックなどのベンチャー企業に出資するVCからの紹介案件が増加しており、条件に適合する企業があれば前向きに検討していく。
同社はM&A・アライアンス戦略の推進にあたり、2025年10月に経営企画室を新設し、M&Aをはじめ、ビジネスマッチングの経験豊富な人材を1名採用した。また、中堅・中小規模のM&A案件(企業価値30億円以下)を手掛けるファイブ・アンド・ミライアソシエイツ(株)と業務提携契約を締結した。今後、ファイブ・アンド・ミライアソシエイツの独自の案件ソーシング力や広範なネットワークと、同社の不動産テック及びCREソリューションを活用し、同社独自のCRE×M&Aを推進する。
3. 人的資本戦略
社内業務のDX活用による生産効率のさらなる向上と、人的リソースの拡充を両立する。採用計画については、リファラル採用や人材サービス会社を活用し、優秀な人材を採用する。2028年8月期の従業員数は30名と、3期で2倍増を計画している(2028年以降は新卒採用も視野に入れる)。また、優秀な人材を確保するため、各種インセンティブ制度の導入や、本社オフィスの移転(2026年9月予定)による職場環境の整備、社員エンゲージメント向上に取り組む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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