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コロワイド:外食・給食事業の両輪で持続的成長を目指す総合フードサービス企業
配信日時:2025/11/26 10:29
配信元:FISCO
*10:29JST コロワイド:外食・給食事業の両輪で持続的成長を目指す総合フードサービス企業
コロワイド<7616>は、国内外で多様な外食業態を展開し、加えて給食事業を成長の新たな柱とする総合フードサービス企業である。1977年の創業以来、M&Aを通じて事業規模を拡大し、現在では「牛角」「しゃぶしゃぶ温野菜」「かっぱ寿司」「大戸屋ごはん処」などのブランドを擁し、グループ全体で2,587店舗を運営している。国内外食事業が売上の約8割を占めるが、近年は海外外食事業や病院・介護施設向けの給食事業を積極的に拡大している。年間来店客数は2億人を超え、従業員数は約56,000人に達し、外食産業の中でも規模と多角性を兼ね備えた企業へと進化している。
同社の強みは、第一に、食材調達から製造、物流、販売までを一貫して行うことができる「飲食業界の製造小売業」ともいえる体制を確立していることである。エリアごとに自社のセントラルキッチンを持ち、食事や食材の一次加工を自社で行っている。これにより、原材料価格の高騰や物流コスト増といった外部環境変化に対しても効率的に対応し、品質の安定供給を可能としている。第二に、多業態展開とM&A戦略に基づく幅広いブランドポートフォリオにある。牛角やかっぱ寿司、大戸屋などターゲットが異なる多様なブランドを同エリアに展開するドミナント戦略を取っており、幅広い顧客層に対応可能である上に景気変動にも柔軟に適応できる構造を築いている。第三に、海外市場における高い競争力である。北米やアジアに加え、中東やオーストラリアへも進出しており、現地所得水準に見合った価格設定により高い収益性を確保している。
2026年3月期第2四半期決算(4~9月)では、売上収益141,467百万円(前年同期比7.0%増)、事業利益5,406百万円(同51.4%増)と増収増益を達成した。主な要因は、国内外食事業の強化と新メニューやキャンペーンが奏功したことである。「牛角」や「かっぱ寿司」では、期間限定メニューや「学生グループ限定食べ放題」などのプロモーションが顧客に好評を得て、売上を押し上げた。また、海外事業では新規出店が進み、特に中東やASEAN地域での事業拡大が業績に貢献した。通期計画は売上収益288,427百万円(前期比7.2%増)、事業利益11,301百万円(同21.5%増)を見込んでおり、既存事業の堅調さとM&A効果の顕在化により計画達成の確度は高いと考えられる。
今後の成長見通しとしては、中期経営計画「COLOWIDE Vision 2030」に沿い、2030年3月期に連結売上収益5,000億円の達成を目標に掲げ、国内外食・海外外食・給食事業を三本柱に据えている。特に海外事業を攻勢中で、今年はオーストラリアへの進出も果たしている。今期時点で海外売上高は約550億円の見込みとなっているが、特にアジア市場を出店強化中である。そして海外売上高は2030年までに1,500億円規模を目指している。給食事業は前期に売上が15倍以上に伸長しており、同社のブランドと商品力によって新たな収益源として急拡大している。今後も病院・介護施設向けを軸に新規受託を拡大し、M&Aを活用して売上1,000億円を目標とする。また、環境対応や食の安全・安心にも注力し、CDPスコア「B」の取得やCO2排出削減への取り組みも進めており、非財務面の取り組みも成長を下支えする。
株主還元については、安定配当を基本方針とし、2026年3月期の年間配当は1株当たり5円を予定している。株主への一定の還元姿勢を維持している一方で、M&Aや設備投資を通じた成長戦略にも積極的であり、株主還元と成長投資の両立を図っている点が特徴である。また、株主には同社店舗で使える年間4万円分の優待券を贈呈しており、優待利回りは4.63%に及ぶ。代表取締役社長の野尻氏は「ぜひ個人投資家の皆様には株主優待を利用してもらい、当社のサービスを直接味わって理解してほしい」と語り、独自の充実した株主還元を行うだけでなく、自社店舗に親しみを持ち長期的保有をする株主を獲得することで株価の安定的な向上にも努めている。
総じて、コロワイドは多業態・多地域展開と給食事業の拡大を通じて持続的な成長を続けており、海外市場の収益性向上や国内外食のブランド強化が進展している。今後も中期経営計画の進捗とM&A戦略の実行に注目しつつ、収益力の一段の向上に期待したい。
<HM>
同社の強みは、第一に、食材調達から製造、物流、販売までを一貫して行うことができる「飲食業界の製造小売業」ともいえる体制を確立していることである。エリアごとに自社のセントラルキッチンを持ち、食事や食材の一次加工を自社で行っている。これにより、原材料価格の高騰や物流コスト増といった外部環境変化に対しても効率的に対応し、品質の安定供給を可能としている。第二に、多業態展開とM&A戦略に基づく幅広いブランドポートフォリオにある。牛角やかっぱ寿司、大戸屋などターゲットが異なる多様なブランドを同エリアに展開するドミナント戦略を取っており、幅広い顧客層に対応可能である上に景気変動にも柔軟に適応できる構造を築いている。第三に、海外市場における高い競争力である。北米やアジアに加え、中東やオーストラリアへも進出しており、現地所得水準に見合った価格設定により高い収益性を確保している。
2026年3月期第2四半期決算(4~9月)では、売上収益141,467百万円(前年同期比7.0%増)、事業利益5,406百万円(同51.4%増)と増収増益を達成した。主な要因は、国内外食事業の強化と新メニューやキャンペーンが奏功したことである。「牛角」や「かっぱ寿司」では、期間限定メニューや「学生グループ限定食べ放題」などのプロモーションが顧客に好評を得て、売上を押し上げた。また、海外事業では新規出店が進み、特に中東やASEAN地域での事業拡大が業績に貢献した。通期計画は売上収益288,427百万円(前期比7.2%増)、事業利益11,301百万円(同21.5%増)を見込んでおり、既存事業の堅調さとM&A効果の顕在化により計画達成の確度は高いと考えられる。
今後の成長見通しとしては、中期経営計画「COLOWIDE Vision 2030」に沿い、2030年3月期に連結売上収益5,000億円の達成を目標に掲げ、国内外食・海外外食・給食事業を三本柱に据えている。特に海外事業を攻勢中で、今年はオーストラリアへの進出も果たしている。今期時点で海外売上高は約550億円の見込みとなっているが、特にアジア市場を出店強化中である。そして海外売上高は2030年までに1,500億円規模を目指している。給食事業は前期に売上が15倍以上に伸長しており、同社のブランドと商品力によって新たな収益源として急拡大している。今後も病院・介護施設向けを軸に新規受託を拡大し、M&Aを活用して売上1,000億円を目標とする。また、環境対応や食の安全・安心にも注力し、CDPスコア「B」の取得やCO2排出削減への取り組みも進めており、非財務面の取り組みも成長を下支えする。
株主還元については、安定配当を基本方針とし、2026年3月期の年間配当は1株当たり5円を予定している。株主への一定の還元姿勢を維持している一方で、M&Aや設備投資を通じた成長戦略にも積極的であり、株主還元と成長投資の両立を図っている点が特徴である。また、株主には同社店舗で使える年間4万円分の優待券を贈呈しており、優待利回りは4.63%に及ぶ。代表取締役社長の野尻氏は「ぜひ個人投資家の皆様には株主優待を利用してもらい、当社のサービスを直接味わって理解してほしい」と語り、独自の充実した株主還元を行うだけでなく、自社店舗に親しみを持ち長期的保有をする株主を獲得することで株価の安定的な向上にも努めている。
総じて、コロワイドは多業態・多地域展開と給食事業の拡大を通じて持続的な成長を続けており、海外市場の収益性向上や国内外食のブランド強化が進展している。今後も中期経営計画の進捗とM&A戦略の実行に注目しつつ、収益力の一段の向上に期待したい。
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