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パパネッツ Research Memo(2):「管理会社サポート事業」「インテリア・トータルサポート事業」の2本柱(1)
配信日時:2025/11/25 11:02
配信元:FISCO
*11:02JST パパネッツ Research Memo(2):「管理会社サポート事業」「インテリア・トータルサポート事業」の2本柱(1)
■事業概要
1. 会社概要
パパネッツ<9388>は、不動産管理会社、マンスリーマンション運営会社及びハウスメーカー・不動産流通会社等をサポートする「御用聴きカンパニー」として、全国でサービスを提供している。社名である「パパネッツ」の2つのPは、「社会と人=PublicとPeople」を示しており、社会と人を大事に、そのつながりのなかで仲間を募りネットワーク化していきたいという意味が込められている。2025年3月には、経済産業省及び日本健康会議より、健康経営優良法人2025(中小規模法人部門)に3年連続で認定された。
サポート業務の内容は、取引先の管理物件の巡回点検を行う「管理会社サポート事業」、二人体制で家具・家電製品などの大型商材の運搬・開梱・組立・設置までを独自の配送ネットワークで展開する「インテリア・トータルサポート事業」、不動産賃貸のほかコンテナストレージの賃貸などを行う「その他」の3事業である。同社は、取引先企業から汲み取った要望を全社で共有し、解決策におけるノウハウを蓄積することでより充実したサービスを拡充し、企業価値の向上を目指している。2026年2月期中間期の事業別の売上構成比を見ると、主力である「管理会社サポート事業」が76.0%、続いて「インテリア・トータルサポート事業」が23.5%、「その他」が0.5%である。
2. 沿革
同社は1995年12月に(株)三協運輸サービスの100%子会社として、西関東における引越業務の拠点という位置付けで埼玉県入間市に(株)三協マイスタッフの商号で設立した。2002年10月から実質的休眠状態であったが、2013年12月に(株)パパネッツに商号を改め再出発した。2014年4月からは「インテリア・トータルサポート事業」として、家具・インテリア商材・オフィス什器等の配送業務である「全国ツーマン配送ネットワークサービス」を開始した。2015年3月に親会社である三協運輸サービスから「管理会社サポート事業」を吸収分割により承継し、さらに三協運輸サービスの子会社である(株)パパサンを吸収合併して「インテリアコーディネートサービス」「カーテン・ブラインドメンテナンスサービス」「インテリア素材調達サービス」を開始した。2017年10月には東証TOKYO PRO Marketへ上場した。2023年4月にサプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者との連携・共存共栄を進めることで新たなパートナーシップを構築する「パートナーシップ構築宣言」を行った。2025年3月、東証Tokyo PRO Marketへの上場を廃止すると同時に、福証Q-Boardに新規上場した。
3. 事業内容
同社の主力事業は「管理会社サポート事業」と「インテリア・トータルサポート事業」の2本柱で構成され、全国に広がるパートナーネットワークと独自のDXツールを活用し、効率的かつ高品質なサービスを提供している。
「管理会社サポート事業」は、不動産管理会社やマンスリーマンション運営会社を対象に、建物やレンタルコンテナの定期巡回・清掃・メンテナンス・報告書作成など、現場における業務を代行するサービスである。同社は全国のパートナーと連携し、緊急対応や多拠点での業務にも迅速に対応できる体制を整えている。さらに、不動産巡回管理システム「じゅん君」を活用することで、業務の標準化と品質の均一化を実現している。現場情報の共有や報告の自動化を通じて、クライアントの負担を軽減しながら高いサービス品質を維持している。競合比較の観点では、清掃会社・短期バイト派遣・一般派遣会社と比較して、同社は業務範囲、教育体制、全国対応力のいずれにおいても優位性を持つ。清掃会社は清掃業務に限定され、報告書作成や巡回管理といった不動産管理業務全般を代行できない。短期バイト派遣は人員確保には有効だが、教育体制や品質の継続性に課題がある。一般派遣会社も全国規模での一括対応は難しい。これに対して同社は、定期巡回から報告書作成までを一括して代行できる唯一の事業者として差別化を図り、DXツールとパートナーネットワークを生かして、迅速かつ安定した不動産管理支援を実現している。
一方、「インテリア・トータルサポート事業」は、ハウスメーカーやディベロッパー、ホテル業界を中心に、家具やインテリアの企画・製造・販売・配送・設置までを一貫して手掛けるサービスである。国内外(日本・マレーシア・中国・ベトナムなど)の家具製造ネットワークと、全国のツーマン配送パートナーを活用することで、FFE(Furniture, Fixture & Equipment:家具、什器及び備品)対応のコントラクト案件にも柔軟に対応可能だ。ホテルの客室備品設置からハウスメーカーによるモデルルーム家具販売会の運営支援まで、幅広いソリューションを提供している。競合となる運送会社・設計事務所・工務店・インテリアメーカーはいずれも部分的な業務に特化しており、企画から製造・配送・設置までをワンストップで担う体制を持つ企業は少ない。運送会社は、全国配送は可能でもツーマン配送や設計提案が難しく、設計事務所や工務店は、デザイン企画はできても製造ノウハウを欠く。インテリアメーカーは製造に強みを持つが、設計・配送の両面をカバーできない。同社はこれらを一貫体制で提供し、品質・コスト・納期の最適化を実現している点で独自の競争優位を確立している。
同社の事業を支える強みには、「安心して任せられる」「安定して働ける」という2つの柱がある。「安心して任せられる」点では、クライアント継続率100%を維持し、迅速な対応と品質の高さで高い信頼を獲得している。「安定して働ける」点では、パートナーの3年継続率が45.0%と、派遣業界平均(21.2%)を大きく上回っており、研修制度・健康診断補助・労災加入といったサポート体制を充実させている。これにより、個人事業主として長期的に働ける安心感を提供し、優秀な人財の定着とサービス品質の維持を両立している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山 博詞)
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1. 会社概要
パパネッツ<9388>は、不動産管理会社、マンスリーマンション運営会社及びハウスメーカー・不動産流通会社等をサポートする「御用聴きカンパニー」として、全国でサービスを提供している。社名である「パパネッツ」の2つのPは、「社会と人=PublicとPeople」を示しており、社会と人を大事に、そのつながりのなかで仲間を募りネットワーク化していきたいという意味が込められている。2025年3月には、経済産業省及び日本健康会議より、健康経営優良法人2025(中小規模法人部門)に3年連続で認定された。
サポート業務の内容は、取引先の管理物件の巡回点検を行う「管理会社サポート事業」、二人体制で家具・家電製品などの大型商材の運搬・開梱・組立・設置までを独自の配送ネットワークで展開する「インテリア・トータルサポート事業」、不動産賃貸のほかコンテナストレージの賃貸などを行う「その他」の3事業である。同社は、取引先企業から汲み取った要望を全社で共有し、解決策におけるノウハウを蓄積することでより充実したサービスを拡充し、企業価値の向上を目指している。2026年2月期中間期の事業別の売上構成比を見ると、主力である「管理会社サポート事業」が76.0%、続いて「インテリア・トータルサポート事業」が23.5%、「その他」が0.5%である。
2. 沿革
同社は1995年12月に(株)三協運輸サービスの100%子会社として、西関東における引越業務の拠点という位置付けで埼玉県入間市に(株)三協マイスタッフの商号で設立した。2002年10月から実質的休眠状態であったが、2013年12月に(株)パパネッツに商号を改め再出発した。2014年4月からは「インテリア・トータルサポート事業」として、家具・インテリア商材・オフィス什器等の配送業務である「全国ツーマン配送ネットワークサービス」を開始した。2015年3月に親会社である三協運輸サービスから「管理会社サポート事業」を吸収分割により承継し、さらに三協運輸サービスの子会社である(株)パパサンを吸収合併して「インテリアコーディネートサービス」「カーテン・ブラインドメンテナンスサービス」「インテリア素材調達サービス」を開始した。2017年10月には東証TOKYO PRO Marketへ上場した。2023年4月にサプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者との連携・共存共栄を進めることで新たなパートナーシップを構築する「パートナーシップ構築宣言」を行った。2025年3月、東証Tokyo PRO Marketへの上場を廃止すると同時に、福証Q-Boardに新規上場した。
3. 事業内容
同社の主力事業は「管理会社サポート事業」と「インテリア・トータルサポート事業」の2本柱で構成され、全国に広がるパートナーネットワークと独自のDXツールを活用し、効率的かつ高品質なサービスを提供している。
「管理会社サポート事業」は、不動産管理会社やマンスリーマンション運営会社を対象に、建物やレンタルコンテナの定期巡回・清掃・メンテナンス・報告書作成など、現場における業務を代行するサービスである。同社は全国のパートナーと連携し、緊急対応や多拠点での業務にも迅速に対応できる体制を整えている。さらに、不動産巡回管理システム「じゅん君」を活用することで、業務の標準化と品質の均一化を実現している。現場情報の共有や報告の自動化を通じて、クライアントの負担を軽減しながら高いサービス品質を維持している。競合比較の観点では、清掃会社・短期バイト派遣・一般派遣会社と比較して、同社は業務範囲、教育体制、全国対応力のいずれにおいても優位性を持つ。清掃会社は清掃業務に限定され、報告書作成や巡回管理といった不動産管理業務全般を代行できない。短期バイト派遣は人員確保には有効だが、教育体制や品質の継続性に課題がある。一般派遣会社も全国規模での一括対応は難しい。これに対して同社は、定期巡回から報告書作成までを一括して代行できる唯一の事業者として差別化を図り、DXツールとパートナーネットワークを生かして、迅速かつ安定した不動産管理支援を実現している。
一方、「インテリア・トータルサポート事業」は、ハウスメーカーやディベロッパー、ホテル業界を中心に、家具やインテリアの企画・製造・販売・配送・設置までを一貫して手掛けるサービスである。国内外(日本・マレーシア・中国・ベトナムなど)の家具製造ネットワークと、全国のツーマン配送パートナーを活用することで、FFE(Furniture, Fixture & Equipment:家具、什器及び備品)対応のコントラクト案件にも柔軟に対応可能だ。ホテルの客室備品設置からハウスメーカーによるモデルルーム家具販売会の運営支援まで、幅広いソリューションを提供している。競合となる運送会社・設計事務所・工務店・インテリアメーカーはいずれも部分的な業務に特化しており、企画から製造・配送・設置までをワンストップで担う体制を持つ企業は少ない。運送会社は、全国配送は可能でもツーマン配送や設計提案が難しく、設計事務所や工務店は、デザイン企画はできても製造ノウハウを欠く。インテリアメーカーは製造に強みを持つが、設計・配送の両面をカバーできない。同社はこれらを一貫体制で提供し、品質・コスト・納期の最適化を実現している点で独自の競争優位を確立している。
同社の事業を支える強みには、「安心して任せられる」「安定して働ける」という2つの柱がある。「安心して任せられる」点では、クライアント継続率100%を維持し、迅速な対応と品質の高さで高い信頼を獲得している。「安定して働ける」点では、パートナーの3年継続率が45.0%と、派遣業界平均(21.2%)を大きく上回っており、研修制度・健康診断補助・労災加入といったサポート体制を充実させている。これにより、個人事業主として長期的に働ける安心感を提供し、優秀な人財の定着とサービス品質の維持を両立している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山 博詞)
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