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来週の株式相場に向けて=新首相誕生後の展開を注視、潮流の変化はあるか

配信日時:2025/10/17 17:47 配信元:MINKABU
 先週末10日の「公明党が連立離脱表明」のニュースを受け、政局の行方を巡り大きく揺れた1週間だった。ただ、日本維新の会が連立入りの政策協議を進めることとなり、状況は大きく転換した。  21日にも臨時国会が開催され、同日に首相指名選挙が実施されることが大筋で決まった。来週には新首相が誕生することなる。依然として不透明要因は多く、自民・維新の両党の連立合意に関しては政治資金や議員定数削減などでの合意が求められる状況にある。ただ、市場関係者からは「マーケットは自民・維新による連立政権樹立でほぼ走り始めている」との声が出ている。  週明けにかけての展開はなお要注目だが、市場の予想通り高市首相が誕生となれば次は組閣となり、その顔ぶれが関心を集めることになる。なかでも新たな財務大臣に誰が就任するかなどが注目されそうだ。もっとも、足もとでは長期金利は低下し為替は円高方向にある。米国で信用不安が台頭したこともあるが、近く新政権の枠組みが固まろうとするなか「円・債券売り、株買いの高市トレードは収束しつつあるのではないか」(アナリスト)とみる声も出ている。  個別株では、高市関連の助川電気工業<7711.T>やFFRIセキュリティ<3692.T>などが注目を集めたが、維新の「副首都構想」に絡む阪急阪神ホールディングス<9042.T>や京阪ホールディングス<9045.T>など大阪銘柄がどこまで強含むのか。来週には発足するとみられる新政権とともに、相場に新たなテーマが浮上するかが注視される。  一方で気になるのは米国で地銀を中心とする信用不安が台頭していることだ。特に、10月最終週には米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀金融政策決定会合が予定されている。日本の政局の話題が盛り上がる一方で、相場は新たな展開を模索する可能性がある。  来週のスケジュール面では、20日に中国7~9月期GDPが発表されるほか、中国共産党の第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)が開催される。23日に米9月中古住宅販売件数、24日に米9月消費者物価指数(CPI)、米10月S&Pグローバル製造業PMIが発表される。21日にネットフリックス<NFLX>、コカ・コーラ<KO>、テキサス・インスツルメンツ<TXN>、22日にテスラ<TSLA>、23日にハネウェル・インターナショナル<HON>、24日にプロクター・アンド・ギャンブル<PG>が決算発表を行う。  国内では21日に9月首都圏新規マンション発売、22日に9月貿易統計、24日に9月消費者物価指数(CPI)が発表される。22日にフューチャー<4722.T>、23日に信越ポリマー<7970.T>、KOA<6999.T>、24日に信越化学工業<4063.T>、中外製薬<4519.T>、キヤノン電子<7739.T>が決算発表を行う。23日にサイバーソリューションズ<436A.T>、24日にインフキュリオン<438A.T>が新規上場する。来週の日経平均株価の予想レンジは4万7000~4万8400円前後。(岡里英幸) 出所:MINKABU PRESS

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