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ポエック---25年8月期は2ケタ増収・2ケタ以上の増益、3セグメントいずれも増収増益を達成

配信日時:2025/10/16 12:37 配信元:FISCO
*12:37JST ポエック---25年8月期は2ケタ増収・2ケタ以上の増益、3セグメントいずれも増収増益を達成 ポエック<9264>は15日、2025年8月期連結決算を発表した。売上高は前期比20.8%増の101.14億円、営業利益は同64.2%増の9.11億円、経常利益は同129.2%増の9.86億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同193.0%増の5.73億円となった。

環境・エネルギーセグメントの売上高は52.28億円(前期比18.3%増)、セグメント利益2.50億円(前期比7.6%増)となった。マリンリバーが展開する陸上養殖設備事業では、食料安全保障や持続可能な水産業への社会的関心の高まりを背景に、これまで以上に幅広い業界からの投資需要が着実に増加しており、当該分野の売上高は前年同期比で大幅増を記録した。さらに、2024年4月に同社グループに参画したコーベックスでは、有機溶剤のリサイクル装置、脱臭・洗浄装置といった環境配慮型製品の開発・販売を行っており、国内外の工場・製造現場における環境対策、法規制対応、資源価格高騰対策等のテーマと高い親和性を有している。近年、GX推進法や排出規制強化などを契機として、資源循環や省エネルギーへの関心は一層高まっており、同社製品の引き合いも増加傾向にある。これらの背景から、コーベックスの売上高は前期比で二桁成長を遂げ、グループ収益への貢献が拡大した。

動力・重機等セグメントの売上高は39.15億円(前期比9.8%増)、セグメント利益7.26億円(前期比51.9%増)となった。三和テスコが長年培った重機設計力と高度な溶接・組立技術により、同社グループはこれら高付加価値設備を短納期かつ高品質で提供できる体制を確立してきた。当連結会計年度においては、複数の大型案件も計画どおりに進捗し、引き合いや受注も前年同期比で増加するなど堅調な事業環境が続いている。一方、東洋精機産業が手掛ける船舶用エンジン部品の精密加工事業では、船舶業界においても環境規制が厳格化しつつあることを背景に、より高効率かつ低燃費の船舶エンジンへの需要が増加している。同社は、先進的な加工機械の導入すること等により品質保証プロセスを整備し、高精度加工を実現している。こうした製品品質の高度化への取組みが顧客からの評価につながり、リピート受注率は高い水準で推移し、加えて新規案件も順調に獲得している。また、同社は単なる受託加工にとどまらず、技術者主導の提案型営業を強化しており、排熱利用部品や特殊合金部品など顧客課題に応じたカスタム案件にも積極的に取り組んでいる。これらにより、付加価値の高い受注ポートフォリオへのシフトが進み、同社の利益率改善にも寄与した。

防災・安全セグメントの売上高は9.71億円(前期比152.1%増)、セグメント利益1.40億円(前期比144.6%増)となった。スプリンクラー式消火装置「ナイアス」は、医療機関や福祉施設における防火・防災対策の強化ニーズを背景に、販売が回復基調から成長局面へと移行し、当期も売上高は順調に拡大した。さらに、2024年7月に同社グループに参画したアイエススプリンクラーの業績寄与も、当期から本格化した。同社は、耐衝撃性に優れた高品質のスプリンクラーヘッド等を製造・販売しており、1983年の創業以来、同社製品の衝撃による水損事故は皆無であること等により、大手ゼネコンや設備工事会社から高い信頼を獲得している。また、同社の営業ネットワークも活用することで、クロスセル等のシナジー効果の発現も進んだ。

2026年8月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比6.8%増の108.00億円、営業利益が同22.8%増の11.20億円、経常利益が同16.5%増の11.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同20.3%増の6.90億円を見込んでいる。

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