注目トピックス 日本株
粧美堂 Research Memo(1):2025年9月期は2ケタ営業・経常増益予想
配信日時:2024/12/27 14:01
配信元:FISCO
*14:01JST 粧美堂 Research Memo(1):2025年9月期は2ケタ営業・経常増益予想
■要約
粧美堂<7819>は、企業理念に「笑顔を、咲かせよう。」を掲げ、世界中の多様な個人の「心と体の美と健康をサポートする」ことを使命として、化粧品・化粧雑貨を中心に、日常生活で気軽に使えるメイクアップグッズなどのパーソナルケア商品を自社ブランド及びOEMで販売する総合企画メーカーである。
1. 豊富なキャラクターライセンスや各小売業態のトップ企業との太いパイプも強み
同社はZ世代のように低価格で手軽におしゃれを楽しみたい若年層女性をメインユーザー層として、化粧品、化粧雑貨、コンタクトレンズ関連、服飾雑貨など、自社ブランド及びOEMのパーソナルケア商品を幅広く取り扱い、全国の小売業者、卸売業者、一般消費者向け(EC通販)に販売している。マーケティングから企画・デザイン・開発・販売・物流まで一気通貫で対応可能な総合企画メーカーであることを特徴・強みとして、ライセンサー25社・許諾IP80以上という豊富なキャラクターライセンスを取得している。販売面ではディスカウントストア、ドラッグストア、均一ショップ、バラエティストア、総合スーパーなど各小売業態のトップ企業との太いパイプを有していることも強みである。
2. 2024年9月期はおおむね計画水準の2ケタ営業増益で着地
2024年9月期の連結業績は、売上高が前期比2.3%増の20,919百万円、営業利益が同16.2%増の1,010百万円、経常利益が同0.4%減の967百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同62.8%増の773百万円と、おおむね計画水準の2ケタ営業増益で着地した。自社企画商品の売上構成比は同1.9ポイント上昇して85.3%となった。売上高は採算性の低いOEM案件の受注を戦略的に抑制した影響で小幅増収にとどまったものの、自社企画商品の売上が伸長して過去最高を更新した。コスト面では為替の円安進行を含む原価高騰がマイナス要因だったが、一方で自社企画商品の拡販、売価引き上げ、高価格帯商品の投入、選別受注などによって前期と同水準の売上総利益率を維持した。販管費は物流コスト上昇で物流費が増加したが、中国市場の停滞に対応して中国事業の業務を縮小したことに加え、物流業務の一部を3PL業者へ移管して物流業務に関わる人件費を圧縮した。この結果、営業利益率は同0.5ポイント上昇して4.8%となった。親会社株主に帰属する当期純利益は特別利益に関係会社出資金売却益97百万円を計上したため大幅増益だった。
3. 2025年9月期は2ケタ営業・経常増益予想
2025年9月期の連結業績予想は、売上高が前期比2.8%増の21,500百万円、営業利益が同13.9%増の1,150百万円、経常利益が同17.8%増の1,140百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.8%増の780百万円としている。売上面はNB商品を中心とした商品力アップ、重点販売先への更なる営業強化による拡販、EC販売強化などで増収・過去最高更新を見込む。営業利益と経常利益については2ケタ増益予想としている。円安などによるコスト上昇分の商品価格への転嫁を進めるほか、仕入先の見直しによる原価低減なども推進する。親会社株主に帰属する当期純利益は前期計上の特別利益が剥落するため小幅増益予想としている。なお同社は、中期的な営業利益率10%の確保を目標に、NB商品を中心とした商品力の一層の強化とECビジネスの成長促進を図るため、2024年10月1日付で商品企画セクションの組織変更を実施し、営業強化やNBとECの強化を推進している。こうした商品力アップ戦略などの成果も寄与して好業績が期待できると弊社では考えている。
4. メーカー的ビジネスへ転換、2022年9月期からは発展期
同社はメーカー的ビジネスへ転換して収益力向上を図るため、2019年9月期を改革期と位置付けて経営基盤改革に取り組み、重点施策として固定費の圧縮によって損益分岐点の引き下げを図るとともに、販売先と商品の「選択と集中」戦略、並びに美と健康の「ニッチ分野シェアNO.1メーカーの集合体」戦略を推進した。その結果、2018年9月期~2023年9月期の5年間で売上高は16%増、営業利益は3.9倍、社員一人当たり売上高は1.5倍、社員一人当たり営業利益は5.1倍という収益力向上を達成した。2022年9月期~2026年9月期は発展期と位置付けて、総合メーカー化の促進、経営基盤の更なる強化により、「心と体の美と健康をサポートする」総合企画メーカーとして「粧美堂」ブランドを確立する方針としている。重点施策としては引き続きニッチ分野シェアNO.1カテゴリー数の拡大、「モノづくりのパートナー」としてのOEMビジネスや、ECビジネスも強化する。
5. 収益力強化に向けた改革期の成果を評価、成長戦略の進捗状況に注目
同社は収益力向上に向けた改革期の「選択と集中」戦略により、社員一人当たり営業利益が飛躍的に増加するという成果を実現しており、弊社ではこの点を高く評価している。化粧品、化粧雑貨、服飾雑貨の市場は人気・トレンドの変化が激しいうえに、為替変動リスクにも注意が必要となるが、同社は発展期と位置付ける2022年9月期~2026年9月期も「モノづくりのパートナー」として、OEMビジネス拡大を含む重点販売先戦略や自社企画商品拡販戦略を推進している。さらに2024年10月の組織変更によって商品企画・開発力や営業展開力を一段と強化するなど、ニッチ分野シェアNO.1に向けた注力カテゴリーの商品開発・プロモーションを強化している。こうした戦略の成果として収益力が一段と向上する可能性があり、弊社では引き続き成長戦略の進捗状況に注目している。
■Key Points
・化粧品・化粧雑貨を中心にパーソナルケア商品を自社ブランド及びOEMで販売する総合企画メーカー
・豊富なキャラクターライセンスや各小売業態のトップ企業との太いパイプも強み
・2024年9月期はおおむね計画水準の2ケタ営業増益で着地
・2025年9月期通期は2ケタ営業・経常増益予想
・メーカー的ビジネスへ転換、2022年9月期〜2026年9月期は発展期
・収益力強化に向けた改革期の成果を評価、成長戦略の進捗状況に注目
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<HN>
粧美堂<7819>は、企業理念に「笑顔を、咲かせよう。」を掲げ、世界中の多様な個人の「心と体の美と健康をサポートする」ことを使命として、化粧品・化粧雑貨を中心に、日常生活で気軽に使えるメイクアップグッズなどのパーソナルケア商品を自社ブランド及びOEMで販売する総合企画メーカーである。
1. 豊富なキャラクターライセンスや各小売業態のトップ企業との太いパイプも強み
同社はZ世代のように低価格で手軽におしゃれを楽しみたい若年層女性をメインユーザー層として、化粧品、化粧雑貨、コンタクトレンズ関連、服飾雑貨など、自社ブランド及びOEMのパーソナルケア商品を幅広く取り扱い、全国の小売業者、卸売業者、一般消費者向け(EC通販)に販売している。マーケティングから企画・デザイン・開発・販売・物流まで一気通貫で対応可能な総合企画メーカーであることを特徴・強みとして、ライセンサー25社・許諾IP80以上という豊富なキャラクターライセンスを取得している。販売面ではディスカウントストア、ドラッグストア、均一ショップ、バラエティストア、総合スーパーなど各小売業態のトップ企業との太いパイプを有していることも強みである。
2. 2024年9月期はおおむね計画水準の2ケタ営業増益で着地
2024年9月期の連結業績は、売上高が前期比2.3%増の20,919百万円、営業利益が同16.2%増の1,010百万円、経常利益が同0.4%減の967百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同62.8%増の773百万円と、おおむね計画水準の2ケタ営業増益で着地した。自社企画商品の売上構成比は同1.9ポイント上昇して85.3%となった。売上高は採算性の低いOEM案件の受注を戦略的に抑制した影響で小幅増収にとどまったものの、自社企画商品の売上が伸長して過去最高を更新した。コスト面では為替の円安進行を含む原価高騰がマイナス要因だったが、一方で自社企画商品の拡販、売価引き上げ、高価格帯商品の投入、選別受注などによって前期と同水準の売上総利益率を維持した。販管費は物流コスト上昇で物流費が増加したが、中国市場の停滞に対応して中国事業の業務を縮小したことに加え、物流業務の一部を3PL業者へ移管して物流業務に関わる人件費を圧縮した。この結果、営業利益率は同0.5ポイント上昇して4.8%となった。親会社株主に帰属する当期純利益は特別利益に関係会社出資金売却益97百万円を計上したため大幅増益だった。
3. 2025年9月期は2ケタ営業・経常増益予想
2025年9月期の連結業績予想は、売上高が前期比2.8%増の21,500百万円、営業利益が同13.9%増の1,150百万円、経常利益が同17.8%増の1,140百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.8%増の780百万円としている。売上面はNB商品を中心とした商品力アップ、重点販売先への更なる営業強化による拡販、EC販売強化などで増収・過去最高更新を見込む。営業利益と経常利益については2ケタ増益予想としている。円安などによるコスト上昇分の商品価格への転嫁を進めるほか、仕入先の見直しによる原価低減なども推進する。親会社株主に帰属する当期純利益は前期計上の特別利益が剥落するため小幅増益予想としている。なお同社は、中期的な営業利益率10%の確保を目標に、NB商品を中心とした商品力の一層の強化とECビジネスの成長促進を図るため、2024年10月1日付で商品企画セクションの組織変更を実施し、営業強化やNBとECの強化を推進している。こうした商品力アップ戦略などの成果も寄与して好業績が期待できると弊社では考えている。
4. メーカー的ビジネスへ転換、2022年9月期からは発展期
同社はメーカー的ビジネスへ転換して収益力向上を図るため、2019年9月期を改革期と位置付けて経営基盤改革に取り組み、重点施策として固定費の圧縮によって損益分岐点の引き下げを図るとともに、販売先と商品の「選択と集中」戦略、並びに美と健康の「ニッチ分野シェアNO.1メーカーの集合体」戦略を推進した。その結果、2018年9月期~2023年9月期の5年間で売上高は16%増、営業利益は3.9倍、社員一人当たり売上高は1.5倍、社員一人当たり営業利益は5.1倍という収益力向上を達成した。2022年9月期~2026年9月期は発展期と位置付けて、総合メーカー化の促進、経営基盤の更なる強化により、「心と体の美と健康をサポートする」総合企画メーカーとして「粧美堂」ブランドを確立する方針としている。重点施策としては引き続きニッチ分野シェアNO.1カテゴリー数の拡大、「モノづくりのパートナー」としてのOEMビジネスや、ECビジネスも強化する。
5. 収益力強化に向けた改革期の成果を評価、成長戦略の進捗状況に注目
同社は収益力向上に向けた改革期の「選択と集中」戦略により、社員一人当たり営業利益が飛躍的に増加するという成果を実現しており、弊社ではこの点を高く評価している。化粧品、化粧雑貨、服飾雑貨の市場は人気・トレンドの変化が激しいうえに、為替変動リスクにも注意が必要となるが、同社は発展期と位置付ける2022年9月期~2026年9月期も「モノづくりのパートナー」として、OEMビジネス拡大を含む重点販売先戦略や自社企画商品拡販戦略を推進している。さらに2024年10月の組織変更によって商品企画・開発力や営業展開力を一段と強化するなど、ニッチ分野シェアNO.1に向けた注力カテゴリーの商品開発・プロモーションを強化している。こうした戦略の成果として収益力が一段と向上する可能性があり、弊社では引き続き成長戦略の進捗状況に注目している。
■Key Points
・化粧品・化粧雑貨を中心にパーソナルケア商品を自社ブランド及びOEMで販売する総合企画メーカー
・豊富なキャラクターライセンスや各小売業態のトップ企業との太いパイプも強み
・2024年9月期はおおむね計画水準の2ケタ営業増益で着地
・2025年9月期通期は2ケタ営業・経常増益予想
・メーカー的ビジネスへ転換、2022年9月期〜2026年9月期は発展期
・収益力強化に向けた改革期の成果を評価、成長戦略の進捗状況に注目
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<HN>
Copyright(c) FISCO Ltd. All rights reserved.
ニュースカテゴリ
注目トピックス 市況・概況
NY市場・クローズ
海外市場動向
注目トピックス 日本株
注目トピックス 経済総合
強弱材料
コラム【EMW】
オープニングコメント
日経225・本日の想定レンジ
寄り付き概況
新興市場スナップショット
注目トピックス 外国株
個別銘柄テクニカルショット
ランチタイムコメント
後場の投資戦略
後場の寄り付き概況
相場概況
本日の注目個別銘柄
JASDAQ市況
マザーズ市況
Miniトピック
来週の買い需要
日経QUICKニュース
みんかぶニュース 投資家動向
みんかぶニュース 為替・FX
みんかぶニュース 市況・概況
みんかぶニュース 個別・材料
みんかぶニュース コラム
みんかぶニュース その他
ビットコインニュース
アルトコインニュース
GRICI
暗号資産速報
Reuters Japan Online Report Business News
金融ウォッチ その他
FISCO その他
グロース市況
