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Iスペース Research Memo(4):マーケティングソリューションと海外パフォーマンス広告が2ケタ増収に
配信日時:2024/12/20 16:14
配信元:FISCO
*16:14JST Iスペース Research Memo(4):マーケティングソリューションと海外パフォーマンス広告が2ケタ増収に
■インタースペース<2122>の業績動向
2. 事業セグメント別の動向
(1) パフォーマンスマーケティング事業
パフォーマンスマーケティング事業の売上高(社内取引高含む)は前期比7.8%増の4,967百万円、事業利益は同12.0%減の1,052百万円となった。売上高は堅調に推移したが、マーケティングソリューションにおける広告宣伝費等の先行投資費用の増加や、2023年4月に事業譲受したWebサイト改善ツール「SiteLead」に係るのれん償却費用が14百万円増加したことが減益要因となった。
国内パフォーマンス広告は売上高で前期比0.6%減の2,866百万円、事業利益は同1.6%減の1,281百万円となった。第3四半期までは増収増益ペースであったが、第4四半期に金融分野やサービス分野の広告取扱高が落ち込んだ。サービス分野では人材サービス大手の広告出稿が一時的にストップしたことが響いたようだ。取扱高ベースで見ると、金融分野は新NISA開始による証券口座開設の動きが第2~3四半期に活発化したことで約20%増となったが、サービス分野が美容・エステ関連の低調が続き約2%減となり、EC分野は市場全体の伸びが鈍化していることに加えて、ターゲット顧客が安定して売上が見込めるファッション分野等に移行していることもあって、約11%の減少となった。
海外パフォーマンス広告は売上高で同9.1%増の227百万円、事業損失で259百万円(前期は206百万円の損失)となった。前期にインフルエンサー向けにアフィリエイト広告を扱いやすくするためのウィジェット機能を開発、提供開始したインドネシアの子会社がEC分野を中心に好調に推移し初めて黒字化したが、マレーシアやタイなどその他の地域についてはクライアントの開拓も含めてまだ先行投資段階にあり損失計上が続いた。
マーケティングソリューションは売上高で同23.7%増の1,873百万円、事業利益で同68.3%減の31百万円となった。店舗型DXソリューションにおいて、2023年1月より投入したスマートフォン用クラウドバックアップサービス「ポケットバックアップ」や、同年10月から投入した「ダレカナブロック」の契約件数が広告宣伝費を投下した効果もあって順調に積み上がり増収に寄与した。2商品の売上構成比は2割程度とまだ低いが、いずれも自社プロダクトのため、今後の収益性向上に寄与するものと期待される。月額課金型サービスの会員数は前期比13%増の100万人超まで増加している。また「SiteLead」についてもWebプロモーションを強化したことで、契約件数が伸長した。従来は個人事業主向けが中心だったが、コストパフォーマンスの良さが認知されはじめ法人向けの契約件数も増加した。解約率も同社が上限として設定する5%を下回っており、改善傾向が続いている。「SiteLead」はまだ先行投資段階で10百万円弱の損失になっているが、「アクセストレード」との連携機能を強化することでパフォーマンス広告のパートナーサイト向けの導入を推進し収益化を目指す戦略である。
(2) メディア事業
メディア事業の売上高(社内取引高含む)は前期比9.8%増の2,942百万円、事業利益は同16.4%減の321百万円となった。このうちコンテンツ型メディアは売上高で同6.9%増の1,440百万円、事業利益で同0.9%減の518百万円、比較・検討型メディアは売上高で同12.6%増の1,502百万円、事業損失で196百万円(前期は138百万円の損失)となった。
コンテンツ型メディアについては、2023年3月以降、大手広告プラットフォーマーの表示規制を受け低迷していた「ママスタ」の広告収入が第1四半期以降上向きに転じたほか、「4yuuu」や「4MEEE」のPV数も大手プラットフォーマーとの連携を開始した効果により伸長したことが増収要因となった。しかし、「ママスタ」の広告単価が需給軟化により下期に再び低下したことや、UU数が減少したことなどが響いて、売上高は第2四半期をピークに第3四半期以降は再び低下し、今後に課題を残す格好となった。上期に広告単価が上昇したのは、アフィリエイト広告の一種であるリワード広告※1を追加したことが大きい。また、ディスプレイ広告についてもリコメンドウィジェット広告※2が好調で広告単価の押し上げ要因となった。
※1 読者がコンテンツを読み進める際に視聴が必要となる動画広告。
※2 媒体のおすすめ記事欄に掲載する記事型広告。
比較・検討型メディアの売上高については、学習塾ポータルサイト「塾シル」が広告掲載料の増加で増収となったものの、人員体制を強化したことにより事業損失は2億円弱となった。掲載教室数は前期末比11.5%増の1.3万教室まで拡大している。「転職派遣サーチ」は旺盛な人材需要を背景とした広告需要を取り込み、前期比14%増収と好調に推移した。一方、「転職Finder」やプログラミングスクールの口コミサイト「プロリア」などは売上の低迷が続いた。利益面では人件費の増加やUI/UX改善のための投資を継続したこともあり損失が続いた。
なお、運営メディアのKPIとなる四半期別UU数の動向は、第4四半期のUU数が大手プラットフォーマーのレギュレーション変更が影響して前年同期比13.9%減の3,546万UUとなったが、PV数についてはサイト内回遊が増加したことにより、同3.6%増の981百万PVと前年同期を上回るトレンドが継続した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 事業セグメント別の動向
(1) パフォーマンスマーケティング事業
パフォーマンスマーケティング事業の売上高(社内取引高含む)は前期比7.8%増の4,967百万円、事業利益は同12.0%減の1,052百万円となった。売上高は堅調に推移したが、マーケティングソリューションにおける広告宣伝費等の先行投資費用の増加や、2023年4月に事業譲受したWebサイト改善ツール「SiteLead」に係るのれん償却費用が14百万円増加したことが減益要因となった。
国内パフォーマンス広告は売上高で前期比0.6%減の2,866百万円、事業利益は同1.6%減の1,281百万円となった。第3四半期までは増収増益ペースであったが、第4四半期に金融分野やサービス分野の広告取扱高が落ち込んだ。サービス分野では人材サービス大手の広告出稿が一時的にストップしたことが響いたようだ。取扱高ベースで見ると、金融分野は新NISA開始による証券口座開設の動きが第2~3四半期に活発化したことで約20%増となったが、サービス分野が美容・エステ関連の低調が続き約2%減となり、EC分野は市場全体の伸びが鈍化していることに加えて、ターゲット顧客が安定して売上が見込めるファッション分野等に移行していることもあって、約11%の減少となった。
海外パフォーマンス広告は売上高で同9.1%増の227百万円、事業損失で259百万円(前期は206百万円の損失)となった。前期にインフルエンサー向けにアフィリエイト広告を扱いやすくするためのウィジェット機能を開発、提供開始したインドネシアの子会社がEC分野を中心に好調に推移し初めて黒字化したが、マレーシアやタイなどその他の地域についてはクライアントの開拓も含めてまだ先行投資段階にあり損失計上が続いた。
マーケティングソリューションは売上高で同23.7%増の1,873百万円、事業利益で同68.3%減の31百万円となった。店舗型DXソリューションにおいて、2023年1月より投入したスマートフォン用クラウドバックアップサービス「ポケットバックアップ」や、同年10月から投入した「ダレカナブロック」の契約件数が広告宣伝費を投下した効果もあって順調に積み上がり増収に寄与した。2商品の売上構成比は2割程度とまだ低いが、いずれも自社プロダクトのため、今後の収益性向上に寄与するものと期待される。月額課金型サービスの会員数は前期比13%増の100万人超まで増加している。また「SiteLead」についてもWebプロモーションを強化したことで、契約件数が伸長した。従来は個人事業主向けが中心だったが、コストパフォーマンスの良さが認知されはじめ法人向けの契約件数も増加した。解約率も同社が上限として設定する5%を下回っており、改善傾向が続いている。「SiteLead」はまだ先行投資段階で10百万円弱の損失になっているが、「アクセストレード」との連携機能を強化することでパフォーマンス広告のパートナーサイト向けの導入を推進し収益化を目指す戦略である。
(2) メディア事業
メディア事業の売上高(社内取引高含む)は前期比9.8%増の2,942百万円、事業利益は同16.4%減の321百万円となった。このうちコンテンツ型メディアは売上高で同6.9%増の1,440百万円、事業利益で同0.9%減の518百万円、比較・検討型メディアは売上高で同12.6%増の1,502百万円、事業損失で196百万円(前期は138百万円の損失)となった。
コンテンツ型メディアについては、2023年3月以降、大手広告プラットフォーマーの表示規制を受け低迷していた「ママスタ」の広告収入が第1四半期以降上向きに転じたほか、「4yuuu」や「4MEEE」のPV数も大手プラットフォーマーとの連携を開始した効果により伸長したことが増収要因となった。しかし、「ママスタ」の広告単価が需給軟化により下期に再び低下したことや、UU数が減少したことなどが響いて、売上高は第2四半期をピークに第3四半期以降は再び低下し、今後に課題を残す格好となった。上期に広告単価が上昇したのは、アフィリエイト広告の一種であるリワード広告※1を追加したことが大きい。また、ディスプレイ広告についてもリコメンドウィジェット広告※2が好調で広告単価の押し上げ要因となった。
※1 読者がコンテンツを読み進める際に視聴が必要となる動画広告。
※2 媒体のおすすめ記事欄に掲載する記事型広告。
比較・検討型メディアの売上高については、学習塾ポータルサイト「塾シル」が広告掲載料の増加で増収となったものの、人員体制を強化したことにより事業損失は2億円弱となった。掲載教室数は前期末比11.5%増の1.3万教室まで拡大している。「転職派遣サーチ」は旺盛な人材需要を背景とした広告需要を取り込み、前期比14%増収と好調に推移した。一方、「転職Finder」やプログラミングスクールの口コミサイト「プロリア」などは売上の低迷が続いた。利益面では人件費の増加やUI/UX改善のための投資を継続したこともあり損失が続いた。
なお、運営メディアのKPIとなる四半期別UU数の動向は、第4四半期のUU数が大手プラットフォーマーのレギュレーション変更が影響して前年同期比13.9%減の3,546万UUとなったが、PV数についてはサイト内回遊が増加したことにより、同3.6%増の981百万PVと前年同期を上回るトレンドが継続した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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