注目トピックス 日本株
クラウドW Research Memo(1):2024年9月期は売上高・営業利益ともに過去最高を達成。株主配当を開始
配信日時:2024/11/26 12:31
配信元:FISCO
*12:31JST クラウドW Research Memo(1):2024年9月期は売上高・営業利益ともに過去最高を達成。株主配当を開始
■要約
クラウドワークス<3900>は、「個のためのインフラになる」をミッションとして掲げ、仕事を依頼したい企業と働きたい個人をインターネット上で直接マッチングするクラウドソーシングのプラットフォームサービス「クラウドワークス」を中心としたインターネットサービスを運営している。同社の事業は、マッチング事業とビジネス向けSaaS※事業により構成され、マッチング事業は人材を欲する企業とフリーランス等の個人をオンライン上でマッチングするプラットフォーム型のサービスに加え、フリーランス人材を対象としたエージェント型のサービスも展開している。ビジネス向けSaaS事業は、企業向けの業務管理ツール「クラウドログ」などを提供している。
※ Software as a Serviceの略称。「Gmail」や「Zoom」のようにインターネット上で提供されるITサービス。
1. 2024年9月期の業績概要
2024年9月期の業績は、売上高が前期比29.5%増の17,113百万円、営業利益が同16.2%増の1,340百万円となり、いずれの項目も期初計画を過達し、売上高・営業利益はともに過去最高業績となった。売上高は、既存事業の好調及びM&Aに伴う子会社の新規連結効果により大幅増収となった。営業利益は、M&Aにかかる費用増、のれん償却費増などの営業コストの拡大影響を受けたものの、増収効果により2ケタ増益を確保した。
2. 2025年9月期業績見通し
2025年9月期通期の連結業績は、売上高が前期比30.0%増の22,247百万円、営業利益が同20.0%増の1,608百万円と、大幅な増収増益の見通しである。売上面はマッチング事業のエージェント領域の好調継続、M&Aの新規連結効果を見込んでいる。利益面はのれん償却費の負担などが重石となるが、増収効果及び生産性向上などにより前期同様に計画の超過を目指す。
3. 株主還元策
同社は、2024年9月期より株主還元として配当を開始した。2024年9月期の1株当たり配当金は18.0円、配当性向は30.9%となった。加えて同社の株式上場10周年記念として、基準日を2024年12月末日として300株以上保有する株主に対して15,000円分のQUOカードを進呈する。また2025年9月期から、同年12月末日時点で同社株を300株以上1年間以上継続保有した株主にQUOカード10,000円分を進呈する株主優待を開始する。同社株を300株以上、2025年12月まで1年間以上継続保有した場合は、配当と優待の総利回りは7.5%(株価は2024年11月5日終値1,348円より算出)となる。
4. 今後の成長戦略
同社は、2023年5月15日に中期経営目標を公表した。中期的な定量目標は、売上高が300億円、EBITDA(Non-GAAP)※が25億円、営業利益成長率が年率10%以上である。中長期的の成長戦略は「クラウドワークス」を通じてIT人材・コンサルティングサービスを提供することによりDX市場に参入し、シェアを拡大することである。
※ EBITDA(Non-GAAP):営業利益+減価償却費+のれん償却費+株式報酬費用
同社のM&Aを推進する体制は段階的に強化されており、2024年9月期の資本取引契約の件数は6件となり、2023年9月期までの年間2件ペースから倍増した。2024年8月にはM&Aの体制を大きく拡充するため、執行役員4名がM&AとPMIの両面で緊密に連携する執行体制に移行した。同年10月には立て続けに2件のM&Aを発表した。加えて、M&A等の成長投資枠として120億円(現金及び預金からの拠出分20億円、借入枠100億円)の原資が確保可能となっており、同社はこれらのM&A推進体制の大幅強化、バランスシートの有効活用により、成長加速を目指す方針だ。
■Key Points
・2024年9月期の売上高・営業利益は過去最高を達成。株主配当を開始
・2025年9月期もM&A効果やエージェント領域の好調続き、大幅増収増益を計画
・DX市場への参入及びM&Aにより、売上高300億円の達成目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
<HN>
クラウドワークス<3900>は、「個のためのインフラになる」をミッションとして掲げ、仕事を依頼したい企業と働きたい個人をインターネット上で直接マッチングするクラウドソーシングのプラットフォームサービス「クラウドワークス」を中心としたインターネットサービスを運営している。同社の事業は、マッチング事業とビジネス向けSaaS※事業により構成され、マッチング事業は人材を欲する企業とフリーランス等の個人をオンライン上でマッチングするプラットフォーム型のサービスに加え、フリーランス人材を対象としたエージェント型のサービスも展開している。ビジネス向けSaaS事業は、企業向けの業務管理ツール「クラウドログ」などを提供している。
※ Software as a Serviceの略称。「Gmail」や「Zoom」のようにインターネット上で提供されるITサービス。
1. 2024年9月期の業績概要
2024年9月期の業績は、売上高が前期比29.5%増の17,113百万円、営業利益が同16.2%増の1,340百万円となり、いずれの項目も期初計画を過達し、売上高・営業利益はともに過去最高業績となった。売上高は、既存事業の好調及びM&Aに伴う子会社の新規連結効果により大幅増収となった。営業利益は、M&Aにかかる費用増、のれん償却費増などの営業コストの拡大影響を受けたものの、増収効果により2ケタ増益を確保した。
2. 2025年9月期業績見通し
2025年9月期通期の連結業績は、売上高が前期比30.0%増の22,247百万円、営業利益が同20.0%増の1,608百万円と、大幅な増収増益の見通しである。売上面はマッチング事業のエージェント領域の好調継続、M&Aの新規連結効果を見込んでいる。利益面はのれん償却費の負担などが重石となるが、増収効果及び生産性向上などにより前期同様に計画の超過を目指す。
3. 株主還元策
同社は、2024年9月期より株主還元として配当を開始した。2024年9月期の1株当たり配当金は18.0円、配当性向は30.9%となった。加えて同社の株式上場10周年記念として、基準日を2024年12月末日として300株以上保有する株主に対して15,000円分のQUOカードを進呈する。また2025年9月期から、同年12月末日時点で同社株を300株以上1年間以上継続保有した株主にQUOカード10,000円分を進呈する株主優待を開始する。同社株を300株以上、2025年12月まで1年間以上継続保有した場合は、配当と優待の総利回りは7.5%(株価は2024年11月5日終値1,348円より算出)となる。
4. 今後の成長戦略
同社は、2023年5月15日に中期経営目標を公表した。中期的な定量目標は、売上高が300億円、EBITDA(Non-GAAP)※が25億円、営業利益成長率が年率10%以上である。中長期的の成長戦略は「クラウドワークス」を通じてIT人材・コンサルティングサービスを提供することによりDX市場に参入し、シェアを拡大することである。
※ EBITDA(Non-GAAP):営業利益+減価償却費+のれん償却費+株式報酬費用
同社のM&Aを推進する体制は段階的に強化されており、2024年9月期の資本取引契約の件数は6件となり、2023年9月期までの年間2件ペースから倍増した。2024年8月にはM&Aの体制を大きく拡充するため、執行役員4名がM&AとPMIの両面で緊密に連携する執行体制に移行した。同年10月には立て続けに2件のM&Aを発表した。加えて、M&A等の成長投資枠として120億円(現金及び預金からの拠出分20億円、借入枠100億円)の原資が確保可能となっており、同社はこれらのM&A推進体制の大幅強化、バランスシートの有効活用により、成長加速を目指す方針だ。
■Key Points
・2024年9月期の売上高・営業利益は過去最高を達成。株主配当を開始
・2025年9月期もM&A効果やエージェント領域の好調続き、大幅増収増益を計画
・DX市場への参入及びM&Aにより、売上高300億円の達成目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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