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午後:債券サマリー 先物は小反発 中東情勢緊迫化で資金流入

配信日時:2024/04/05 15:34 配信元:MINKABU
 5日の債券市場で、先物中心限月6月限は小反発した。中東情勢が緊迫化したことを受け、前日の米国市場で安全資産と位置付けられる国債に資金が流入し、長期債相場が上昇(長期金利が低下)した。投資家のリスク許容度が低下するなかで、東京市場でも国債に資金を配分する機関投資家の姿勢が広がった。半面、日銀の追加利上げ観測が広がったこともあって、先物はマイナス圏で推移する場面もあった。  シリアのイラン大使館周辺が空爆されたことに伴い、イランがイスラエルに報復攻撃に踏み切るシナリオへの警戒感が強まった。地政学リスクの高まりを受けて、リスク性資産の株式を売却し、国債を購入する機関投資家の姿勢が債券相場には追い風となった。  一方、朝日新聞電子版は5日、日銀の植田和男総裁の単独インタビューを配信。植田総裁は物価上昇率2%目標の達成に向けた「確度」がさらに高まれば、追加利上げを検討するとの考えを示したほか、「夏から秋にかけて」春闘の結果が物価に反映されていくなかで、物価目標達成の可能性が「どんどん高まっていく」と発言したという。これを受け、早期の追加利上げ観測が強まり、円債売りを促す要因となった。  植田総裁は5日午前の衆院財務金融委員会に出席。現時点での春闘の状況を踏まえると、物価の基調的な上昇率が徐々に高まっていくとの見方を示し、市場の追加利上げ観測をサポートする形となった。もっとも強弱材料が交錯する円債市場では、今晩に3月の米雇用統計の発表を控えていることもあって、次第に膠着感が強まった。  先物6月限は前営業日比5銭高の145円38銭で取引を終えた。現物債市場で、新発10年債利回り(長期金利)は横ばいの0.770%で推移。一時0.765%に低下する場面があった。 出所:MINKABU PRESS

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