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NYの視点:【今週の注目イベント】ウクライナ戦争、米CPI、ECB理事会、ラガルド総裁会見など

配信日時:2022/03/07 07:33 配信元:FISCO
今週も一段と過激となるロシアのウクライナ軍事行動の行方を睨む。西側諸国は対ロ制裁を一段と強化する見通し。中国は第13期全国人民代表大会(全人代)第5回会議を開催。7日には外相が記者会見を予定しており、ウクライナ戦争を巡る中国の方針に注目が集まる。

また、連邦公開市場委員会(FOMC)を15-16日控え、最新の米国消費者物価指数(CPI)の結果に注目が集まる。さらに、ウクライナ戦争を受けてユーロ圏内の経済の成長が停滞するとの懸念も広がる中、欧州中央銀行(ECB)の定例理事会にも注目が集まる。ウクライナ戦争受け、原油価格が100ドル超で急騰する中、エネルギー会議がテキサス州で開催される予定で注目材料となる。

米国の2月雇用統計の結果は失業率が予想以上に低下、非農業部門雇用者数が予想を上回る伸びを示し3月連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げの論拠が一段と強まった。CPIでインフレ高進があらたに証明されると、さらに利上げ観測が強まる。パウエル議長は現状で25ベーシスポイントの利上げを支持する可能性を示唆したが、50ベーシスポイントの利上げの準備もあるとしている。果たして、CPIが大幅な利上げに繋がる結果になるかどうかに注目。

ECBは定例理事会を開催する。ウクライナ戦争勃発後初めての主要中銀の金融政策決定会合となる。前回の会合で、今回の会合で新たな見通しとともに、政策を見直すとしていたが、利上げは当初に考えられていたよりも遠のく可能性が強い。ウクライナ戦争激化で原油高に加え欧州の天然ガスが過去最高値を更新するなど、燃料価格の上昇が域内消費者の生活を圧迫する。ロシア軍の攻撃の近隣諸国への飛び火も警戒される。金利先物市場ではECBの年内の利上げ確率は低下。ドイツ連邦債利回りも再びマイナス圏に落ち込んでおり、ユーロ売りは継続か。

プーチン大統領はドイツのショルツ首相との電話会談でも、ウクライナ対話にはオープンだが、ウクライナの「非武装化」やクリミア半島におけるロシアの主権承認など、ロシアの全要求満たし場合のみと強硬姿勢を変えず。最終的には核兵器使用も除外しないと見られる。一方で、米国のバイデン政権は依然ロシアからの石油輸入を継続しているほか、イランとの核協議において、ロシアを仲介役として使っており、制裁の効果にも限度があると考えられ、最悪の結末が危惧される。


■今週の主な注目イベント

●米国
8日:1月貿易収支、1月卸売り在庫
9日:1月JOLT求人件数
10日2月消費者物価指数(CPI)、新規失業保険申請件数
11日:3月ミシガン大消費者信頼感指数

●中国
5日:中国の第13期全国人民代表大会(全人代)第5回会議
7日:外相が記者会見、国人民代表大会

●欧州
8日:GDP、独鉱工業生産
10日:ECB定例理事会、ラガルド総裁会見
11日:独CPI




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