本日の注目個別銘柄ニュース一覧
本日の注目個別銘柄
博報堂DY、ヤマトHD、アイオーデータなど
<6916> アイオーデータ 1046 +150ストップ高比例配分。前日にMBOの実施を発表。代表取締役会長かつ筆頭株主の細野氏が設立しているAHCが1株当たり1300円でTOBを実施する。TOB価格は前日終値に対して45.1%のプレミアムとなり、TOB価格にサヤ寄せの動きとなった。TOB期間は2月10日から3月28日まで。ローコストオペレーション体制への移行、新規事業領域の拡大などを今後積極的に遂行していくことがMBO実施の背景のようだ。<2433> 博報堂DY 1589 -241急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は476億円で前年同期比2.5倍となり、通期予想は従来の600億円から690億円に上方修正。純利益はリクルート株売却などもあり350億円から540億円にまで引き上げた。一方、事業構造変革を進めるための積極投資実施を背景に、中期経営計画の数値目標を今回取り下げている、来期の減益可能性なども示唆されているようで、目先の収益成長鈍化を警戒する動きに。<5803> フジクラ 679 +54大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は94億円で前年同期比11.2%増益となった。通期予想は従来の300億円から320億円に上方修正し、ほぼコンセンサス水準となった。自動車事業は下方修正も、FPCやコネクタなどのエレクトロニクス、多芯コネクタなどの情報通信が上振れの形に。古河電工の決算にネガティブインパクトが先行していただけに、安心感が強まる状況のようだ。<4911> 資生堂 6453 +409大幅反発。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は416億円で前期比2.8倍、3日に上方修正した水準での着地となった。22年12月期は600億円で同44.3%増益の見通し。800億円程度の市場コンセンサスは下回ったが、足元の新型コロナの感染再拡大に加え、戦略的マーケティング投資費用100億円が織り込まれており、ネガティブに捉える動きは限定的のようだ。着実な収益回復を評価する動きが優勢に。<6723> ルネサス 1434 +102大幅続伸。前日に第4四半期決算を発表、10-12月期Non-GAAPベースでの営業利益は987億円となり、従来予想レンジ823-846億円から大幅に上振れた。また、22年12月期第1四半期は売上高で3320-3400億円、営業利益率34.5%を想定、売上見通しのコンセンサスは3000億円弱であったため、需要の想定以上の堅調推移が確認された。今期出荷予定分の大きな部分は確定受注済みとも説明。<5110> 住友ゴム 1162 -69大幅反落。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は492億円で前期比27.0%増益、市場コンセンサスを25億円程度上回った。ただ、22年12月期見通しは395億円で同19.7%減益としており、460億円程度のコンセンサスを大幅に下回り、ネガティブに捉える動きが優勢に。売上高は2ケタ増を予想しているものの、海上運賃や原材料費の上昇を反映しているもよう。<9064> ヤマトHD 2185 -300急落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は475億円で前年同期比24.4%減となり、上半期2ケタ増益基調から減益に転換。輸送費や燃料費の上昇に加えて、戦略費用の増加なども響いたもよう。通期予想は従来の950億円から700億円、前期比24.0%減にまで下方修正、コンセンサスは従来会社計画を上回る水準であり、ネガティブなサプライズにつながっている。自己株式取得発表も下支えにならず。<3436> SUMCO 2168 +85大幅続伸。前日に21年12月期の決算を発表、営業利益は515億円で前期比36.0%増益、10-12月期は150億円で前年同期比85.2%増益となっている。ほぼ市場想定通りの着地とみられる。一方、1-3月期計画は210億円とし、190億円程度の市場予想を上回る水準となり、ポジティブに捉えられているもよう。需給ひっ迫状況は継続するとの見通しが示されたことなども買い安心材料につながる。<7267> ホンダ 3613 +192大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は2294億円で前年同期比17.4%減益となったが、通期予想は従来の6600億円から8000億円、前期比21.2%増に上方修正している。四輪販売台数計画は下方修正だが、インセンティブや販管費の抑制がプラス寄与する見込み。市場コンセンサスは7300億円程度であったため、想定以上の上方修正としてポジティブな反応が強まっている。<7203> トヨタ自 2254 -63.5反落。前日は場中の決算発表後に軟化、本日も売りが先行する展開になった。10-12月期営業益は7844億円で前年同期比20.6%減となったが、市場予想はやや上回り、収益基盤の強さは確認される状況。ただ、通期予想は従来の2兆8000億円、前期比27.4%増を据え置いたほか、通期生産台数計画は900万台から850万台に引き下げ、23年3月期の不透明感も拭い切れず、早期の挽回生産拡大期待などは後退へ。
<ST>
2022/02/10 15:45
本日の注目個別銘柄
CMK、シマノ、マミヤオーピーなど
<7991> マミヤオーピー 707 +100ストップ高比例配分。前日に業績・配当予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の0.1億円から5.4億円に引き上げ、前期は8.7億円の赤字であった。ゴルフシャフトの受注増加、生産性向上やコスト削減効果の顕在化などが業績上振れの背景。上半期実績は0.4億円にとどまっており、想定以上の修正幅はポジティブサプライズに。また、未定だった年間配当金は前期比25円増の50円としている。<5233> 太平洋セメ 2200 -136大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は138億円で前年同期比37.3%減益となり、市場予想を25億円程下振れた。国内セメント販売が低迷。通期予想は従来の600億円から520億円、前期比18.3%減に下方修正、上半期決算時に続く減額となった。販売量の想定比下振れ、燃料費上昇に対する値上げ浸透の遅れなどが背景のようだ。<7013> IHI 2607 +238急伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は191億円、前年同期比3.9倍で、市場予想を40億円程上回った。通期予想は従来の700億円から800億円に上方修正した。スペアパーツ事業の想定以上の回復などで、航空・宇宙・防衛事業が上振れる見通し。年間配当金も従来計画の60円から70円に引き上げ。懸念事業の収益回復が確認されたことを好材料視する動きが優勢になっている。<5201> AGC 5570 +480急伸。前日に21年12月期決算を発表、10-12月期営業益は578億円で前年同期比64.3%増、通期は前期比2.7倍の2062億円と、従来計画の2000億円を上回った。22年12月期は2100億円で同1.9%増、市場予想並み見込む。自動車用ガラス販売回復などを見通す。中計目標も、23年度は1600億円から2300億円に、25年度は2000億円から2500億円へ増額、市場期待を上回る目標を評価。<5411> JFE 1700 +141急伸。前日に第3四半期決算を発表、累計事業利益は3228億円で前年同期比3840億円の損益改善となり、通期予想は従来の3600億円から3900億円に上方修正している。堅調な鋼材需要や鋼材市況の継続が上振れ要因に。また、未定としていた期末配当金は前期比70円増の80円にすると発表。年間配当金は140円となり、前日終値をベースにした配当利回りは9.0%の水準となる。<6958> CMK 649 +100ストップ高。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業損益は16.9億円の黒字で前年同期比37億円の損益改善となった。通期予想は従来の18億円から28億円に上方修正、上半期決算前に続く上方修正となっている。世界全体での自動車販売台数の想定以上の回復、生産効率の改善進展などが上振れの背景に。上半期実績は4億円にとどまっていたことからも、大幅な上方修正がインパクトにつながる形。<7309> シマノ 30350 +4375急騰。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は1483億円で前期比79.3%増となり、市場予想を150億円程度上振れた。自転車部品、釣具ともに大きく拡大し、10-12月期は四半期ベースで過去最高の業績に。また、22年12月期は1610億円で同8.6%増益の見込む。市場予想は減益となっていただけに、コンセンサス水準を300億円強上回る。高水準の業績持続見通しにサプライズが優勢に。<7201> 日産自 626.6 +33.6大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は522億円で前年同期比92.3%増益、市場予想を大きく上振れた。つれて、通期予想は従来の1800億円から2100億円に上方修正、1950億円程度のコンセンサスを上回る水準に。販売台数計画は据え置きだが、収益性が向上する状況となっている。通期決算に持ち越された復配の有無だがが、実現性はより高まったとの見方にもなっているもよう。<9519> レノバ 1392 -93大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業損益は30.2億円の赤字に転じた。由利本荘市沖海洋再生可能エネルギー発電の事業者に選定されなかったことによる、関連会社への出資持分に対する損失計上などが響いた。もともと今期の大幅下方修正を発表済みで、新たなネガティブインパクトは限定的とみられるが、あく抜けによるリバウンド期待もあったとみられ、株価下落による短期資金の見切り売りが加速した。<9984> ソフトバンクG 5612 +310大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期税前利益は1878億円で前年同期比90.2%減益となっている。ビジョン・ファンドにおいて、主に中国の投資先企業の株価が大幅に下落したことが響いた。また、英アームの売却断念、並びにIPOの準備開始も発表されている。ともにほぼ想定線でサプライズは限定的、前日の米ナスダック上昇も追い風となり、短期的なあく抜け感が先行しているようだ。
<ST>
2022/02/09 15:30
本日の注目個別銘柄
エンビプロHD、ネクステージ、名鉄など
<6088> シグマクシス 2356 +141大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は20.8億円で前年同期比78.4%増益となり、通期予想は従来の25億円から27億円、前期比54.5%増に上方修正した。コンサルティング事業が上振れたもよう。年間配当金も従来計画の24円から26円に引き上げ、前期比4円の増配となる。加えて、3月末を基準とした1対2の株式分割実施も発表、流動性の向上なども期待される状況に。<5463> 丸一鋼管 2823 +181大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期経常利益は117億円で前年同期比2.0倍、四半期ベースでの倍増ペースが継続。つれて、通期予想は従来の334億円から370億円、前期比79.7%増益に上方修正した。出荷数量好調に加えて製品値上げも進んでいるもよう。また、年間配当金を80円から87.5円に引き上げ、発行済み株式数の1.2%に当たる水準の自社株買い実施なども発表している。<9048> 名鉄 2018 +189急伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業損益は66.7億円の黒字で前年同期比165億円の損益改善となり、据え置きの通期計画30億円を大きく超過した。10-12月期も93.1億円で同82.9%増の大幅増益だった。レジャー・サービス事業や交通事業が新型コロナウイルスの影響縮小で増収となったほか、収支改善もあって全体収益を牽引する形に。大幅な業績上振れを意識する動きに繋がっているようだ。<5698> エンビプロHD 1400 -270急落。前日に上半期決算を発表、営業利益は14.9億円で前年同期比2.8倍の水準となったが、第1四半期が同6.2倍と大幅増益決算であったこと、足元で資源価格の上昇が続いていることから、想定の範囲内と捉えられている。通期予想23.9億円、前期比12.2%増も据え置いていることからもサプライズは乏しく、目先の出尽くし感につながる形になっている。<4631> DIC 2695 -302急落。21年12月期業績予想の下方修正を発表。営業利益は従来予想の480億円から430億円、前期比8.4%増に減額。C&E顔料事業の売上減少に加え、同事業における物流問題に係る営業費用の一時的増加などが業績下振れの背景。また、繰延税金資産143億円を取崩し法人税等調整額に計上することで、純利益は220億円から40億円にまで下方修正している。<6315> TOWA 2237 -205大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は90.5億円で前年同期比3.9倍となり、10-12月期は前四半期比でも2ケタ成長となった。年間配当金も従来計画23円に対して、記念配10円を含めて50円にまで引き上げた。ただ、10-12月期受注高は前四半期比で28%減となり、会社計画も下振れたもよう。他の半導体製造装置各社との比較での、足元の受注モメンタム鈍化をマイナス視する動きになった。<5631> 日製鋼所 3635 -115大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は30.2億円で前年同期比24.8%減となり、前四半期から一段と減益率が拡大。累計営業益は101億円で、通期計画160億円に対する進捗率は63%の水準にとどまり、ネガティブな反応につながった。なお、収益性が高いフィルムシート装置の売上が10-12月期は伸び悩んだが、受注高は一段と拡大しており、同装置の今後の盛り返しを期待する見方もある。<3186> ネクステージ 2498 -434急落。175万2000株の公募による自己株式の処分、26万2800株を上限とするオーバーアロットメントによる自己株式の処分を実施すると発表している。処分株数は、昨年11月末時点での自己株式を除いた発行済み株式数に対して2.6%の水準となる。処分価格は2月15日から16日までの期間に決定される。希薄化は限定的だが、株価が高値圏にもあるため、当面の需給面への影響が警戒される形に。<7867> タカラトミー 1244 +80大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は134億円で前年同期比70.4%の大幅増となり、通期予想は従来の80億円から110億円に上方修正した。年末年始商戦において、玩具の出荷が順調に推移したほか、アミューズメントマシンやガチャ事業も拡大が継続。年間配当金も20円から30円に引き上げ。さらに、発行済み株式数の1.08%に当たる100万株を上限とする自己株式の取得実施も発表。<3632> グリー 765 -82急落。前日に上半期決算を発表、営業益は40.8億円で前年同期比22.7%減となった。10-12月期は25.2億円で同25.0%減となり、第1四半期から減益率が拡大した。投資・インキュベーション事業の収益が高水準だった前年同期から反動減となったことが背景。前四半期比では、主力のインターネット・エンタメ事業が伸びたことで62.6%増と底打ちの形になったが、前年比での減益決算をマイナス視する動きに。
<ST>
2022/02/08 15:52
本日の注目個別銘柄
三菱製鋼、都築電気、オリンパスなど
<4061> デンカ 3635 -390急落。本日午前発表した22年3月期第3四半期の累計営業益は前年同期比14.8%増の321.8億円だった。ただ、10-12月期は同56.4%減の69.6億円と大幅減に転じ、市場予想を40億円程下回る。また、通期計画は従来計画の440億円から400億円に下方修正。エラストマー分野では米ハリケーンの影響で稼働が止まっていたDPEの立ち上げが想定より遅れ、ポリマー分野でも中国市況悪化などが響いた。<5901> 洋缶HD 1519 +101大幅続伸。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は340億円で前年同期比74.3%増益となり、通期予想は従来の290億円から340億円、前期比27.5%増に上方修正した。海外子会社における製缶・製蓋機械や飲料充填品の販売好調推移が上方修正の背景。また、年間配当金も従来計画の46円から78円に引き上げ、先週末終値ベースでの配当利回りは5.5%の水準にまで高まる形となった。<5632> 三菱製鋼 1255 +176急伸。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業損益は46.5億円の黒字で前年同期比89.3億円の損益改善となった。通期予想は従来の43億円の黒字から52億円の黒字に上方修正。建設機械需要の好調が続いているほか、特殊鋼鋼材事業における生産コスト改善や在庫評価益などによる損益改善が業績上振れの背景。業績上方修正に伴って、年間配当金も従来計画の40円から50円に引き上げた。<8157> 都築電気 1402 -269急落。先週末に株式売出の実施を発表、当面の需給悪化につながるとの見方が優勢となっている。売出人は三菱UFJ、みずほ、三井住友、三井住友信託など大株主の金融機関で、売出株は93万6000株。上限13万8000株のオーバーアロットメントによる売出も実施する。売出株数は最大で、自社株を除いた発行済み株式数の6%程の水準となる。流動性が低いことでインパクトが強まると懸念されているようだ。<4062> イビデン 6030 -340大幅反落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は194億円で前年同期比59.3%増、市場予想を30億円程度上回る。電子事業が堅調だったほか、セラミック事業も収益性が改善し、ポジティブな内容との見方が多いが、通期計画の625億円を据え置いたことが、同業の新光電工との比較でネガティブに捉えられたようだ。市場予想を30億円程度下振れる水準になっている。<6383> ダイフク 8530 +820急伸。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業益は330億円で前年同期比9.7%増となり、通期計画は従来の450億円から485億円に上方修正している。半導体・液晶生産ライン向けシステムの受注が引き続き順調に推移しているほか、利益率の改善も図れているもよう。年間配当金も従来計画の85円から90円に引き上げ。足元でグロース株売りの流れに押され株価が調整していただけに、見直しの契機となっている。<9684> スクエニHD 5930 +200大幅続伸。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は210億円で前年同期比2.2倍と急拡大、市場コンセンサスを60億円程度上回る着地となっている。オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」の想定以上の好調などが主因となっている。通期予想は従来の400億円から500億円、前期比5.9%増に上方修正だが、第3四半期までで同水準を超過しており、さらなる上振れ期待なども高いもよう。<6976> 太陽誘電 5290 -530急落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は176億円で前年同期比57.5%増となり、ほぼ市場想定通りの水準で着地。通期計画は640億円を据え置いており、決算数値に大きなインパクトは乏しいと。発行済み株式数の1%に当たる120万株を上限とした自社株買いの実施も発表。ただ、コンデンサの足元受注や第4四半期の売上伸び悩み見通しなどをマイナス視する動きが優勢に。<7733> オリンパス 2263 -315急落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は327億円で前年同期比5.2%減となり、400億円程度の市場予想を下回った。販管費が想定以上に膨らんだほか、減損計上などが市場想定比下振れの背景、中国市場の成長モメンタムもやや鈍化とみられる。通期予想はコンセンサス水準の1440億円を据え置いたが、足元で株価が回復していたこともあり、10-12月期減益決算をネガティブ視の動きが優勢に。
<ST>
2022/02/07 16:17
本日の注目個別銘柄
住友精化、コナミHD、任天堂など
<4008> 住友精化 3330 +260大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は65.6億円で前年同期比14.1%減となったが、10-12月期営業益は28.3億円で同12.0%増と、3四半期ぶりに増益。医薬中間体や機能製品、粉末樹脂などの販売数量が増加。通期予想は従来の70億円から80億円に増額。吸水性樹脂事業で、中国市場での需要増や人民元高などが上振れ寄与し、機能化学品事業、ガス・エンジニアリング事業も堅調推移の見込み。<5480> 冶金工 2778 +332急伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は114億円で前年同期比2.6倍の水準となり、上半期実績から一段と増益率が拡大した。通期計画は従来の130億円から140億円、前期比2.3倍にまで上方修正。電子部品や輸送機器の生産量回復、電子機器向けの輸出拡大などで需要が増加しているもよう。年間配当金も80円から120円に引き上げ、前期比75円の増配となる。利回り妙味なども高まる方向へ。<9766> コナミHD 6870 +720急伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は212億円で前年同期比10.6%増益、市場予想を30億円程上回る水準となった。利益率が高い「遊戯王トレーディングカードゲーム」の売上好調、スポーツ事業の損益改善などが上振れ決算の背景に。想定以上に底堅い業績推移に加えて、1月に配信開始の「遊戯王マスターデュエル」の好調も確認されているもようで、ポジティブな反応が強まっている。<6997> 日ケミコン 1868 +216急伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は26.0億円で前年同期比2.2倍の水準となり、18億円程度のコンセンサスを大きく上振れた。営業利益率は7.2%と、約10年ぶりに7%を超えた。通期計画は従来の67億円から78億円、前期比2.6倍に上方修正。市場予想を7億円程上振れる水準に。車載関連市場や産業関連市場などでの需要が好調に推移。なお、特損計上のために最終損益は下方修正へ。<5202> 板硝子 470 -41大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は18.2億円で前年同期比61.9%の大幅減益、市場予想を30億円近く下振れた。通期計画は従来の240億円から200億円、前期比53.1%増に下方修正、第1四半期決算時の上方修正前の220億円も下回る水準に。エネルギー価格急騰による影響で、自動車用ガラスの収益性低下などが想定されているもよう。<5801> 古河電工 2218 -125大幅続落。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業損益は22億円の赤字に転落、通期予想は従来の200億円の黒字から130億円の黒字、前期比54.2%増に引き下げている。自動車部品・電池が懸念されたとおりに苦戦したほか、光ファイバーや電子部品なども下振れのもよう。とりわけ、光ファイバーの生産性改善の遅れなど、同社固有の問題などがクローズアップされる状況にもあるもよう。<4452> 花王 5366 -364大幅続落。前日に21年12月期の決算を発表、営業利益は1435億円で前期比18.3%減益となり、従来計画の1770億円を下回る着地に。1670億円程度の市場コンセンサスも下振れている。原材料費上昇や在庫処分などの影響が響いたもよう。22年12月期は1600億円で同11.5%増益に転じる見通しとしているが、市場コンセンサスは1800億円超の水準であり、ネガティブに捉える動きが優勢となっている。<5741> UACJ 2396 -340急落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期経常益は102億円で前年同期比5.1倍となり、通期予想は400億円を据え置いた。ただ、在庫評価益を除いた通期の調整後経常益は210億円から180億円に、実質減額修正した。米国での操業トラブルに加え、原材料費上昇の影響を織り込んでいるもよう。同利益は上期の132億円に対して下期は48億円の見通しであり、収益モメンタムの悪化をネガティブ視する動きに。<7974> 任天堂 58180 +2030反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は2526億円で前年同期比10.0%増となり、3四半期ぶりに増益に転じ、通期予想は従来の5200億円から5600億円に上方修正、市場予想並みの水準に引き上げた。Switchのソフト販売本数引き上げ、為替前提の変更などが背景。サプライズは限定的だが、1月発売の「Pokemon LEGENDS アルセウス」の寄与による上振れ期待なども残す形に。<9101> 郵船 9800 +570大幅反発。前日は前引け後の第3四半期決算発表後に乱高下の動きとなったが、地合いが落ち着いた本日は買い優勢の展開に。通期経常益は従来予想の7100億円から9300億円に上方修正、つれて、年間配当金も800円から1200円に増額。今期3度目の増配となる。今決算での増配発表は見送られるとの見方もあっただけに、ポジティブなインパクトが優勢。前日終値ベースでの配当利回りは13%の水準にまで達した。
<TY>
2022/02/04 15:48
本日の注目個別銘柄
新日科学、イリソ電子、エムスリーなど
<2395> 新日科学 1592 +300急伸で上昇率トップ。前日に第3四半期決算を発表、経常利益は46.8億円で前年同期比2.8倍の水準となった。通期計画は従来の46億円から56.3億円、前期比54.4%増にまで上方修正。強みを持つ大型実験動物試験の需要が依然拡大傾向にあり、試験室の高稼働が続いているようだ。合弁会社で展開する臨床事業も受注は順調に推移しているもよう。年間配当金も従来計画の20円から倍増となる40円に引き上げている。<4689> ZHD 592.4 -21.2大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は610億円で前年同期比38.8%増、市場予想を100億円ほど上回った。通期の調整後EBITDAは3030~3130億円のレンジから3300億円超に上方修正した。ただ、持分法投資損益の一段の悪化をネガティブ視する動きが優勢になった。持分法適用会社の多くが先行投資局面にあるため、目先のEPS水準上昇を抑制させるとの警戒につながった。<6908> イリソ電子 4090 -550急落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は8.6億円で前年同期比45.0%減益となり、市場予想の半分程の水準にとどまった。通期予想は従来の67億円から48億円、前期比65.5%増に下方修正。下振れ懸念はあったものの、下方修正幅は想定以上との見方に。半導体不足の影響による自動車向けコネクタの需要減、コロナ感染拡大によるベトナムでの工場停止の影響などが響いているもよう。<6902> デンソー 8741 +283大幅反発。前日は決算発表後に急落したものの、本日は一転して急落前の水準を回復。10-12月期営業益は970億円で前年同期比28.8%減、市場予想を200億円程度下回り、通期計画も従来の4400億円から4000億円に下方修正した。車両減産の影響が強まったことなどが背景。一方、23年3月期は電動化進展やADSA新製品寄与などで6000億円超の達成は可能との見方が示され、見直しの動きにつながった。<6952> カシオ計 1389 -109大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は80億円で前年同期比15.7%増、市場想定線での着地に。通期計画265億円は据え置いた。事業環境が厳しい中で健闘しているとの見方もあるが、中国市場の低迷をネガティブに捉える動きが優勢になったようだ。10-12月期中国時計事業の売上は前年同期比28%減と想定以上に苦戦、会社側では来期前半まで停滞状態が続くとの見通しを示している。<2282> 日ハム 4065 -390大幅反落。前日は第3四半期決算発表を受けて、その後買い優勢の展開となったが、本日は一転して売り優勢の展開に。10-12月期事業利益は199億円で前年同期比9.6%減、市場予想を上回る着地で通期計画の上振れ期待が先行した。ただ、食肉事業を中心とした来期業績の不透明感などが本日の売り材料とされたもよう。会社側では、中期計画で示した来期事業利益520億円の達成は厳しいとコメントしているもよう。<6501> 日立 5852 -199大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期調整後営業益は1744億円で前年同期比28.1%増となったが、一過性利益計上を考慮すると市場予想をやや弱含んだ。他社と同様に部材価格高騰のマイナス影響が響いている。通期計画の7230億円は据え置かれたが、未達懸念はやや強まる状況に。23年3月期目標として従来示されてきた連結調整後営業利益率10%は実質圧縮の形にも。<2413> エムスリー 4092 -414急落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は227億円で前年同期比22.4%増益、市場予想をやや上回ったが、譲渡益計上などの特殊要因を除けば、ほぼ想定線のようだ。一方、主力のメディカルプラットフォーム事業の売上・利益成長は鈍化しており、ネガティブに捉える動きが優勢となっている。来期業績に対する不透明感などは、引き続き払しょくし切れない状況のようだ。<6752> パナソニック 1187.5 -87.5大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は729億円で前年同期比44.0%減となり、市場予想を300億円程度下回った。通期予想は3700億円、前期比43.1%増を据え置いているが、調整後営業利益は4000億円から3650億円に下方修正。200億円程度の一過性要因もあるようだが、部材不足や原材料費上昇の影響が強まっているもよう。短期的な下振れ決算をネガティブ視する動きが優勢に。<6758> ソニーG 12585 -815大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は4652億円で前年同期比32.2%増となり、市場予想を1000億円程度上振れ。通期計画も従来の1兆400億円から1兆2000億円に上方修正、1兆1000億円程度のコンセンサスも上振れた。700億円程度の一過性要因も含めて、映画事業が想定を大きく上回る。ただ、買収関連費用の計上などが来期業績の抑制要因との見方もあり、目先の出尽くし感に。
<ST>
2022/02/03 15:52
本日の注目個別銘柄
アイロムG、テクノプロHD、大塚商会など
<6028> テクノプロHD 3395 +441急伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は111億円で前年同期比14.4%増益、従来計画の73億円を大幅に上回る着地に。10-12月期は71.4億円で同34.1%増と大幅増益に転換、特殊要因を除いてもコンセンサスを10億円近く上回っている。稼働率がコロナ前水準にまで回復しているようだ。通期計画は従来の165億円から193億円、前期比0.8%減に上方修正しているが、保守的と捉える見方が強いもよう。<8604> 野村 538.9 +34.4大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期純利益は603億円で前年同期比38.7%減益となったが、市場予想は100億円近く上回ったとみられる。また、ホールセール収益、リテール収益ともに、他の国内大手との比較において前四半期比で高い成長率となっており、相対評価も高まる形に。足元波乱となっていた日米株式市場の落ち着きなども安心感につながっている。<9202> ANA 2555 +149.5大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業損益は1.9億円の黒字となり、前年同期比816億円の損益改善となった。四半期ベースでは8四半期ぶりの営業黒字で、第4四半期黒字化を前倒しで達成。国内線旅客需要が回復したほか、国際線貨物なども順調に推移しているようだ。営業キャッシュフローも同様に8四半期ぶりのプラスに転換。決算通過で今後の経済正常化に向けた展開への期待も高まる格好へ。<7936> アシックス 2467 +223急伸。前日に21年12月期業績予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の200億円から215億円に引き上げ。市場コンセンサス並みの水準ではあるが、ベトナムのロックダウンによる影響なども足元で警戒されていたため、ポジティブに捉える動きが先行。欧州や中国での販売が好調なもよう。なお、会社側では2022年以降の好業績継続見通しなども示している。<2372> アイロムG 1794 +300急伸でストップ高。前日に22年3月期業績予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の15億円から24億円、前期比2.2倍の水準に引き上げ。がん領域の試験受託が増加したほか、プライマリー領域の大型案件を複数受託したことで、SMO事業が大きく伸長しているもよう。上半期までの状況からは上振れ期待もあったとみられるが、一部案件の来期以降への延期もあったなかでの上方修正にポジティブなインパクトが先行。<4902> コニカミノルタ 461 -15大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業損益は86億円の赤字で、市場予想は50億円程度下振れている。通期予想は、売上高予想は引き上げているものの、営業損益は120億円の黒字予想を据え置き。オフィス複写機などは下方修正も、商業印刷が上振れるもよう。第3四半期累計では102億円の赤字であり、通期計画達成のハードルは一段と高まったとの見方が優勢のようだ。<2229> カルビー 2391 -138大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は76億円で前年同期比14.1%減となり、市場予想を10億円程度下振れた。また、通期予想は従来の280億円から255億円、前期比5.8%減に下方修正、一転減益見通しとしている。パーム油を中心とする原材料費の高騰が響く形のようだ。材料費上昇の影響は来年度にも継続するとみられるが、製品値上げによる吸収効果などは限定的との見方も強いようだ。<4768> 大塚商会 4135 -550急落。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は558億円で前期比0.9%減となり、従来予想の593億円を下回った。第4四半期はGIGAスクール関連の特需剥落、コロナ影響が営業面などで響いたことが下振れ要因につながった。22年12月期は536億円で同4.0%減益を見込む。販管費増加などを想定だが、想定外の減益ガイダンスをネガティブ視する動き優勢。市場予想を100億円程度下回る水準でもある。<6981> 村田製 8622 -239大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は1139億円で前年同期比5.1%増、市場予想を100億円超上回る水準での着地に。通期予想は従来の3650億円から4100億円、前期比30.9%増に上方修正した。想定よりも製品値下がりの影響が限定的にとどまっているもよう。ただ、修正後の1-3月期計画は740億円程度の水準であり、目先の収益ピークアウト懸念などが利食い売りに要因に。<6861> キーエンス 63080 +3670大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は1050億円で前年同期比47.7%増、市場予想は50億円程度上回る。幅広い地域で売上は高水準を継続する形に。部材不足の影響も出ているもようだが、基本的に即日出荷体制は続いているようだ。部材価格高騰の中で粗利益率も高水準を継続。決算数値に大きなサプライズはないものの、部材不足の影響で業績下方修正のオムロンなどとの比較で安心感が強まった。
<ST>
2022/02/02 15:41
本日の注目個別銘柄
SREHD、Jパワー、FPGなど
<6701> NEC 4940 +490急伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は241億円で前年同期比61.4%減となり、市場予想を50億円程度下振れた。一方、通期計画は従来の1200億円から1250億円に上方修正。市場コンセンサス水準には達していないが、前日にかけて株価が一段安となっていたことから、見直しの動きにつながっているもよう。部材費上昇によるマイナス影響のピークアウト計画なども安心感に。<3402> 東レ 652 -73.1急落。前日に、樹脂製品での認証登録に関する不適切行為を公表。一部品種の難燃性能試験において、量産品と異なるサンプルを提出していたようだ。同社では有識者調査委員会を設置して調査を行っていく意向。対象製品の業績ウェイトは限定的で、直接的な業績への影響は限られるとみられるが、過去にも子会社でデータ改ざんが明らかになっており、信頼性の低下につながるとの懸念が優勢に。<2980> SREHD 5090 +705ストップ高比例配分。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は9.8億円で前年同期比2.6倍の大幅増益、上半期実績の同39.6%増から、増益率は急拡大した。AIクラウド&コンサルティングは知名度向上や体制増強などで、クラウド・コンサルティングともに顧客獲得が順調に伸長。不動産テックも大幅増収を達成している。直近ではグロース株安の流れにも押されていたため、見直しの動きが急速に集まる展開へ。<7148> FPG 755 +100ストップ高比例配分。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は34億円で前年同期比3.5倍の大幅増益となった。つれて、上半期計画は20.7億円から44億円に、通期では54億円から78億円、前期比49.0%増にそれぞれ上方修正した。リースファンド事業において、コロナ禍からの回復が想定以上に進んでいるもよう。年間配当金計画も22円から32円に引き上げ、前期比13.5円の増配となる。<6471> 日本精工 694 -83急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は208億円で前年同期比258億円の損益改善となったが、10-12月期は48億円で同15%減益に転じた。通期予想は従来の445億円から300億円、前期比4.7倍に下方修正。想定以上の収益減速をネガティブ視する動きが優勢に。自動車部品事業における減損損失の計上に加え、顧客の生産調整や材料費高騰などが響いた。<9513> Jパワー 1738 +237急伸。前日に第3四半期決算を発表、累計経常利益は548億円で前年同期比18.2%減となったが、市場予想は200億円強上回る着地に。通期予想も従来の410億円から630億円にまで上方修正、従来計画比下振れがコンセンサスであったため、ポジティブサプライズにつながる形へ。発電所が順調に稼働する中で、JEPX価格の上昇が大きくプラスサイドに寄与する状況となったようだ。<9506> 東北電力 740 -68大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計経常利益は103億円で前年同期比86.3%減となり、市場予想を200億円程度下振れた。通期予想は従来の350億円の黒字から一転500億円の赤字に大幅減額修正した。燃料費調整制度のタイムラグ影響の拡大や卸電力取引市場の価格上昇に伴う電力調達コストの増加が下振れの背景に。想定以上の下方修正がネガティブサプライズに。期末配当金も20円計画から未定に変更。<6762> TDK 4560 +460急伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は592億円で前年同期比31.3%増、市場予想を120億円程度上回る着地になっている。センサ応用製品の収益改善が続いているようだ。通期計画は従来の1570億円から1600億円、前期比43.5%増に再度の上方修正だが、第4四半期には一時費用計上に加え、原材料費上昇などの影響を相当程度見込んでおり、さらなる上振れなども意識される状況のようだ。<9104> 商船三井 9280 +480大幅続伸。前日の前引け後に第3四半期決算を発表しており、その後は買い優勢の展開が続いている。通期経常利益は従来の4800億円から6500億円にまで上方修正、5600億円程度のコンセンサスも大幅に上回る水準に。利益水準上昇に伴い年間配当金も800円から1050円にまで引き上げており、前日終値段階での配当利回りは11.9%の水準に達している。日本郵船や川崎汽船なども業績上振れ期待が波及する展開に。<6920> レーザーテック 23265 -1810大幅反落。前日に第2四半期決算を発表、10-12月期営業益は108億円で前年同期比43.3%増、第1四半期の同55.4%減から大きく改善したが、市場予想はやや上回る水準。受注高は706億円で第1四半期の1083億円からは減少したが、通期受注計画は1600億円から2000億円に増額。市場予想下回る通期計画据え置きなどサプライズは限定的で、朝高後は、戻りの鈍さもあって手じまい売りが増加したもよう。
<ST>
2022/02/01 15:46
本日の注目個別銘柄
トプコン、シンプレクスHD、サニックスなど
<4921> ファンケル 2907 +153大幅続伸。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は32.6億円で前年同期比14.5%減、2ケタ減益基調が続く形だが、市場想定線での着地となった。通期予想120億円、前期比3.7%増は据え置いた。売上高が伸び悩む中で、下期の新製品に向けたマーケティング費用などが増加しているもよう。ただ、足元で株価は安値圏にあり、決算への事前警戒も強かったとみられ、目先のあく抜け感へとつながる格好へ。<8341> 七十七銀 1511 +112大幅続伸。先週末に第3四半期決算を発表、累計純利益は179億円で前年同期比20.2%増益、据え置きの通期計画に対する進捗率は89%に達している。また、株主還元方針の策定を公表、24年3月期までに配当性向を30%目標に引き上げる方針とした。現在の今期予想配当性向は20%の水準にとどまっており、今期末も含めて、今後の増配傾向に対する期待も高まっているようだ。<9502> 中部電力 1151 -105大幅反落。先週末に第3四半期決算を発表、累計経常損益は51.3億円の赤字となり、通期予想は従来の450億円の黒字から一転し500億円の赤字に下方修正した。上半期決算時にも650億円の下方修正を行っていたが、一段と収益性が悪化する形に。電力市場価格の高騰による電源調達コストの増加が要因となっている。先週末に発表の電力会社の中でも、相対的に収益の悪化が目立つ状況に。<4373> シンプレクスHD 1803 -500ストップ安。先週末第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は16億円で前年同期比28.6%増益となり、通期予想は従来の56.1億円から62.3億円、市場予想をやや上回る水準にまで上方修正した。ただ、サプライズは限定的であり、中小型グロース株の先行き懸念が拭い切れないなか、出尽くし感が強まる形のようだ。10-12月期受注高が前四半期比、前年同期比ともに減少していることなどもマイナス材料視。<4651> サニックス 176 -43急落。先週末に業績予想の下方修正を発表、通期営業損益は従来予想の18.3億円の黒字から一転22.3億円の赤字に減額修正。11月以降の日本卸電力取引所における市場価格が想定以上に上昇しており、売上原価が大きく膨らむもよう。上半期までの状況から下振れは想定されていたとみられるが、収益悪化は予想以上と捉えられている。2018年以来の株価水準にまで下落している。<6098> リクルートHD 5595 +290大幅続伸。先週末に自社株のTOBを実施すると発表している。27日終値比10%安い水準となる1株4581円で実施、NTTデータ、博報堂DY、TBSテレビなどの大株主から、発行済み株式数の2.0%にあたる計3400万株を上限に買い付ける。市場での売出による株価下落を防ぐ狙いとしている。当面の需給懸念後退に加えて、会社側の強い株価意識などもポジティブ視される格好に。<6645> オムロン 8305 -625大幅反落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は211億円で前年同期比19.3%増益となったが、市場予想は20億円程度下振れる着地に。また、通期予想は従来の980億円から880億円、前期比40.8%増に下方修正している。需要自体は好調に推移しているものの、部材調達不足の影響や部材価格・物流費上昇が下振れ要因に。部材調達の混乱は来上期までの継続を見込んでいるようだ。<3092> ZOZO 3030 +224大幅続伸。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は150億円で前年同期比8.0%増、上半期の2ケタ増から増益率は鈍化し、ほぼ市場予想線での着地となった。収益推移に大きさサプライズはないものの、商品取扱高が同15.1%と予想以上に好調推移となっていることが評価ポイントとされているようだ。上半期決算後に株価が大きく調整していたことから、今回の決算にも警戒感が先行していたとみられる。<7732> トプコン 1541 +300ストップ高。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は33.7億円で前年同期比51.5%増となり、市場予想を15億円程度上回った。また、通期予想は従来の125億円から135億円に上方修正、130億円程度の市場予想も上回った。部品不足や物流費上昇などのマイナス影響は顕在化しているものの、それ以上にポジショニングを中心とした需要好調が続いているもようで、警戒感が大きく後退の形に。<6770> アルプスアル 1244 +184急伸。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は173億円で前年同期比42.3%増となり、市場予想を50億円程度上回った。通期計画は従来の280億円から305億円にまで上方修正。アクチュエーターを中心とした電子部品が好調、車載情報機器も想定よりは回復鈍いが、10-12月期は黒字に転換した。大幅な上振れ期待は織り込まれていなかったとみられ、ポジティブな反応が優勢になった。
<ST>
2022/01/31 16:03
本日の注目個別銘柄
CAP、富士電機、富士通など
<3965> CAP 775 +100ストップ高比例配分。キヤノンMJ<8060>との資本業務提携を発表。キヤノンMJが同社発行済み株式数の2.97%に当たる17万株を市場買付で取得、取得期間は2月1日より1年間。両社が蓄積してきた金融システム市場における知見や開発ノウハウなど様々な経営資源を組み合わせることで相乗効果を生み出していくことを目的としている。同社の業容拡大につながるとの期待感が先行している。<6857> アドバンテス 9170 +.360大幅反発。レーザーテックや東エレクなど半導体製造装置大手がさえない展開となる中、前日発表の決算が評価された。10-12月期営業益は336億円で前年同期比2.2倍となり、市場予想を60億円ほど上回った。通期予想は1050億円から1150億円に今期3度目となる上方修正。通期受注高計画も5650億円から6500億円にまで再度の引き上げ。部材不足の影響などに懸念も強まりつつあった中で安心感に。<6754> アンリツ 1531 +20急反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は34.6億円で前年同期比17.9%減となり、通期予想は従来の205億円から175億円に下方修正した。部材不足の影響が業績下振れの背景となっているが、今年度の部材は確保見通しが示されており、もともと業績下振れ懸念も強まっていたことから、目先の悪材料出尽くしと受けとめられているようだ。計測事業の受注も7-9月期比較では増加へ。<3231> 野村不HD 2732 +149大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は88億円で前年同期比62.4%減、市場予想を40-50億円ほど下回ったが、不動産売却の期ずれがあったようで、通期予想は820億円から860億円に上方修正した。住宅事業の利益率向上などが主因。また、実施中の自社株買い上限を50億円から70億円に引き上げたほか、年間配当金も85円から90円に増額するなど、株主還元拡充も評価。<9551> メタウォーター 1929 +124大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業損益は26.4億円の赤字となったが、10-12月期は5.7億円、前年同期比76.0%減と黒字に転換した。大幅減益基調ではあるものの、プラントエンジニア、サービスソリューションともに受注は好調、受注高は562億円で同44.7%と急拡大しており、来年度以降の業績回復確度は高まったとの見方につながっている。<8871> ゴールドクレ 1739 +140大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は107億円で前年同期比97.9%増益、10-12月期も83億円で同65.9%増と拡大基調が続いた。通期計画は従来の101億円から113億円、前期比66.3%増に上方修正、需要好調に加えて粗利益率も高水準を持続、経費抑制も進んでいるもよう。配当金計画も70円から80円に引き上げており、利回り妙味なども高まる方向のようだ。<6967> 新光電工 4990 +410大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は224億円で前年同期比2.9倍となり、市場予想を70億円近く上回る水準となっている。主力事業のFCパッケージ、リードフレーム、静電チャックなどが想定以上に順調推移となっているようだ。通期予想も594億円から680億円、前期比2.9倍の水準にまで再度の上方修正、市場コンセンサスを100億円程度上振れる見通しとなる。<6504> 富士電機 5930 +560急伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は164億円で前年同期比86.5%増益となり、市場予想を40億円程度上振れる着地に。つれて、通期予想を670億円から720億円、前期比48.2%増に上方修正、市場コンセンサスは690億円程度であった。エネルギーや半導体事業などの想定を引き上げている。部材価格高騰に対応する価格転嫁なども進展していることが確認されている。<4063> 信越化 18995 +1345大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は1817億円で前年同期比80.4%増、市場予想を100億円程度上回った。また、通期予想は従来の4850億円から6750億円に上方修正し、市場予想も上回る水準という。配当計画も300円から400円に引き上げた。生活環境基盤材料などが想定以上の推移のほか、300ミリウエハーの需給ひっ迫感は今後も続くとの見通しも示している。<6702> 富士通 15165 -1675急落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は652億円で前年同期比30.3%減となった。市場予想をやや下回る水準だが、58億円の事業譲渡益の計上を考慮すれば、実質的な下振れ幅は大きいとの見方に。第2四半期までの2ケタの増益基調からは一転して2ケタ減となる形に。部材不足の影響が想定以上だが、目先も同様の影響が続く見通しとしており、今・来期の業績コンセンサスが切り下がる状況のようだ。
<ST>
2022/01/28 15:33
本日の注目個別銘柄
サイバー、クロスキャット、富士通ゼなど
<8002> 丸紅 1138.5 +15.5大幅反発。米穀物集荷・販売大手ガビロンを22年度中にオランダ企業に売却すると発表。23年3月期中に数百億円の売却益を計上するようだ。約2700億円を投じて買収したガビロンを、当初は農業事業の中核と位置づけていたが、米中摩擦の影響などで経営が悪化しており、今後は肥料など他の食料・農業関連事業に力を注ぐ方針。収益性や財務体質の改善につながるものとして、ポジティブな経営判断と評価する動きが優勢に。<6210> 東洋機械 535 +37大幅反発。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は13.4億円で前年同期比17.8億円の損益改善となった。通期予想は、従来計画12億円を超過したことで、新たに15.5億円に上方修正された。海外需要が堅調に推移し、成形機の売上が想定を上回っているもよう。年間配当金も従来計画の15円から25円、前期比20円増配に引き上げ、利回り妙味が高まる形に。<7970> 信越ポリマ 1077 +46大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は74.6億円で前年同期比59.9%増、通期予想88億円に対する進捗率は84.7%に達した。自動車関連入力デバイス、300mmウエハー用出荷容器などが好調に推移。上期決算から好業績は想定線だが、10-12月期は第1四半期、第2四半期を一段と上回る水準に。直近では格下げなどもありやや警戒感が高まっていたとみられ、見直し機運が高まった。<2307> クロスキャット 1539 +128急伸。前日に業績予想の上方修正を発表。22年3月期営業利益は従来予想の5億円から9.5億円、前期比92.7%増に増額、官公庁自治体向けほか通信業向けや製造業向けの案件が引き続き好調に推移しているようだ。年間配当金も従来計画の22円から30円に増額。上半期までの進捗率から上振れ期待はあったとみられるが、修正幅の大きさが買いインパクトにつながる形へ。<4751> サイバー 1416 -270急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は198億円で前年同期比2.8倍となったが、250億円程度の市場コンセンサスは下回った。「ウマ娘 プリティーダービー」がフル寄与したことで大幅増収増益となっているが、人件費や広告宣伝費などが想定以上に増加して、利益は期待水準を下回ったもよう。前四半期営業利益は269億円の水準だった。通期会社計画は上半期決算発表時点で公表としている。<7839> SHOEI 4385 +265大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は22億円で前年同期比53.9%増益、16億円程度の市場予想を上振れている。欧米での販売数量増加が好業績の背景となっている。経費計上の期ずれもあったようだが、通期計画66億円、前期比9.9%増に対する進捗率は33%程度に達しており、大幅な上振れ期待の高まりにつながっている。株価は安値圏にあり、上振れ期待などは反映されていなかったとみられる。<6988> 日東電 8200 -610大幅安。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は355億円で前年同期比5.9%増、350億円程度の市場予想に沿った水準で着地。通期予想も従来の1260億円から1330億円に上方修正し、コンセンサスをやや上回った。決算内容はポジティブとの見方も多いが、10-12月期営業増益率は直近2四半期の7割増益から縮小しており、比較的株価が高値圏で推移していることからも、出尽くし感につながった。<6755> 富士通ゼ 2260 -215大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は0.4億円で前年同期比98.0%減益、20億円程度であった市場予想を下振れている。前四半期からのずれ込み案件計上などで売上高は大幅増収となったものの、収益水準は想定ほど高まらなかった。通期計画は190億円から150億円、前期比19.9%減と、一転2ケタ減益に下方修正。物流費や部材コストの上昇などが下振れ要因とされている。<6954> ファナック 22410 +245大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は460億円で前年同期比39.7%増、NC装置やロボットの世界需要が引き続き好調で、前四半期419億円を上回った。原材料費や運送費の増加が収益を圧迫する形にはなったが、想定以上の好調な需要を評価する動きが優勢となったようだ。通期営業利益は1775億円から1865億円に上方修正し、市場コンセンサス並みの水準に引き上げた。<6594> 日本電産 9580 -630大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は444億円で前年同期比4.1%減となり、500億円程度の市場予想を下回った。通期予想は1900億円で前期比18.8%増を据え置き、年間配当計画は60円から65円に引き上げた。原材料費の上昇が足元で利益を押し下げる要因だが、第4四半期には価格転嫁も進む見通しとされている。株式市場の先行き懸念が拭えない中、あく抜け材料にはつながらず。
<ST>
2022/01/27 15:41
本日の注目個別銘柄
GenkyDrugS、キーパー技研、日置電など
<4684> オービック 18640 +440大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は141億円で前年同期比13.9%増益、四半期ベースでの増益率は一段と拡大する形になった。クラウド契約の増加によってシステムサポートが順調に拡大、システムインテグレーションも想定以上に堅調推移。年間配当金は従来計画の185円から215円に増額。足元ではグロース株安の流れに押されていたが、見直し材料につながっているようだ。<6036> キーパー技研 1900 +167大幅反発。前日に業績予想修正を発表。上半期営業利益は従来の22億円から23.2億円に上方修正も、通期では43.3億円から39.3億円に下方修正した。トヨタ販売店へ製品導入が想定以上に時間がかかることが明らかになり、売上計画が未達となる。上半期に関しては、人員採用計画縮小により販管費が下振れることが要因。トヨタ販売店の下振れは足元で警戒材料となっていたため、目先の悪材料出尽くし感が強まった。<3655> ブレインパッド 1162 +70大幅反発。非連結決算への移行に伴う22年6月期個別業績予想を前日に発表。上半期営業利益は6.7億円で前年同期連結比2.6倍、通期では12.1億円で前期連結比42.2%増益の見通しに。従来の連結予想は上半期が5.2億円、通期では10.2億円だったため、上方修正の形となった。プロフェッショナルサービス事業が好調な推移となっている中、一部費用の支出が想定よりも抑制できたことが背景。<8218> コメリ 2664 +115大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は251億円で前年同期比9.2%減益(会計基準変更考慮では8.6%減益)となった。一方、10-12月期は73.8億円で同6.5%増と増益に転じた。住環境改善ニーズが依然として高く、関連用品の販売が順調に推移しているもよう。上半期決算後に株価は調整色を強めていたため、収益底打ちによる安心感が強まる状況となっている。<3635> コーエーテクモ 4130 +190大幅反発。野村證券は投資判断「Buy」でカバレッジを再開、目標株価を5600円としている。他社IPとのコラボ展開に加え、大型タイトルの開発が一層進む局面であることを考慮すると、中期的な高利益成長の継続に期待でき、足元で軟調に推移している株価には割安感があると指摘している。24年3月期からは大型タイトルおよびコラボの貢献で2ケタ営業増益への回帰を見込んでいる。<6866> 日置電 6560 -550大幅続落。前日に21年12月期の決算を発表、営業利益は57.5億円で前期比2.3倍となり、1月14日の上方修正水準で着地した。一方、22年12月期は61.8億円で同7.5%増と増益率は縮小の見通しとしている。EV関連分野の成長に伴う高成長継続期待があった中、成長鈍化見通しをネガティブに捉える動きが優勢。また、年間配当金は記念配30円一巡によって140円を計画、前期比25円の減配を計画。<7908> KIMOTO 215 -17大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は6.5億円で前年同期比7.7倍となり、通期予想9億円、前期比2.2倍は据え置いている。累計大幅増益決算となっているが、10-12月期は3.1億円で同34.3%減と大幅減益に転じており、通期計画に対する進捗率も72.7%にとどまっている。前年同期が高水準だった反動も強まる形だが、業績上振れ期待などはやや低下の方向となっている。<9267> GenkyDrugS 3705 -435急落。前日に上半期決算を発表、営業利益は29.2億円で前年同期比9.6%減益となり、従来予想の31億円を下振れる着地に。第1四半期の営業増益から減益に転じる形へ。通期予想65億円は据え置いているものの、上振れ期待は後退する格好のようだ。ディスカウント戦略の進行による粗利益率の低下、新入社員の積極採用や大型店テコ入れなど販管費も増加。また、1月の既存店減収率拡大などもネガティブ視。<6594> 日本電産 10210 -335大幅続落。一時20年10月以来の1万円大台割れとなった。米FOMC結果発表を控えて引き続きグロース株の神経質な動きが続く中、本日第3四半期決算発表を控えており、発表後の出尽くし感などを警戒する動きにもなっているもよう。クレディ・スイス証券では10-12月期営業利益を533億円と予想、7-9月期456億円からは2ケタ成長を予想。通期予想は1951億円で会社計画1900億円を上回るとみている。<6146> ディスコ 32300 +1050大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は233億円で前年同期比74.9%増となり、市場予想をやや上回る着地に。また、受注高は800億円で前年同期比67%増、前四半期比13%増となり、ピークアウトリスクなども意識されていた中、一段の拡大をポジティブ視する動きに。第4四半期の為替前提を105円としながらも、通期予想は833億円で前期比56.9%増とし、コンセンサス水準を上回る。
<ST>
2022/01/26 15:36
本日の注目個別銘柄
日本M&A、インソース、ピーシーエーなど
<7970> 信越ポリマ 1018 -50大幅反落。東海東京証券は投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も1170円から1100円に引き下げた。概ねTOPIXに連動した株価推移となっていることで、バリュエーションを半導体関連銘柄からTOPIX平均に変更。23年3月期営業利益は94億円で前期比3.3%増にとどまると予想、事業環境の不透明感に加えて、原材料価格高騰や固定費増加などを織り込んだとしている。<9843> ニトリHD 16835 -460大幅反落。前日に1月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比2.5%増と9カ月ぶりにプラス転換。客数が同0.9%減少した一方、客単価が同3.5%上昇した。TVCM効果や「生活応援値下」および「生活応援キャンペーン」の実施によって、家具や寝具・寝装品などの売上が好調に推移。ただ、コロナ前の一昨年同月比では0.9%減、前月同7%増からはマイナスに転じた。キャンペーン終了後の失速などもマイナス視。<4755> 楽天グループ 990 -80大幅続落。一時約1年ぶりの1000円割れとなった。楽天証券がポイント戦略を転換するとの報道が弱材料視されているもよう。4月から投信への付与条件を厳しくするようだ。ポイントは若年層に積み立て投資など長期資産運用を促し、同社を投信販売で業界首位に押し上げる原動力となってきたが、ポイント付与などに伴う販促費用が膨らんできているもよう。目先の顧客流出などが警戒される形にも。<3182> オイシックス 2277 -251急落。1月18日に移転を行った物流センターにおいて、配送トラブルが発生した発表。物流センターから出荷を予定している「ISETAN DOOR」、「dミールキット」の常温・冷蔵商品について不安定な状態が続いており、引き続き欠品、遅延、配送見送りが継続している。大規模な移転作業の工程において、在庫移動を含む荷受け業務および後続する庫内作業において遅延が発生し、その影響が多くの工程に波及したもよう。<2127> 日本M&A 1850 -257急落。28日に予定していた第3四半期の決算発表を2月14日に延期すると発表。日本M&Aセンターが手掛けたM&A仲介の売上高の計上時期に不適切な事例が見つかり調査しているが、想定以上に時間がかかっているとしている。本来計上すべき四半期より前の四半期に計上する「期ずれ」などの影響が見込まれるとしているが、不適切会計問題に神経質な地合いとなっているため、警戒感がより強まる形のようだ。<6200> インソース 1857 -246急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は7.8億円で前年同期比20.0%増益となり、上半期計画12.3億円、同2.2%減に対して順調な推移になっている。主力の講師派遣型事業を中心に全事業で売上が拡大、四半期売上、営業利益とも過去最高を達成している。ただ、バリュエーションが割高な状況下、グロース株売りの流れを覆すまでの決算内容ではないとの見方も。決算通過で売り安心感が強まる状況にも。<9629> ピーシーエー 1517 -192急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は25.6億円で前年同期比68.2%増となり、通期予想25.9億円に対する進捗率は99.1%に。また、期末配当金は従来予想の12円から、記念配当金11円も加えて24円にするとも公表。前期は1:3の株式分割前で34円であった。ただ、業績上振れ期待はすでに織り込み済みで、全体の地合い悪化も加わり出尽くし感が優勢に。<4025> 多木化学 5670 +260大幅続伸。前日にバカマツタケの事業化についての経過報告を発表。昨年5月に増設した研究栽培設備における量産スケールでの生産安定性、生産コストなど課題解決のための検討をおこなった結果、商業生産を可能とする栽培方法を概ね確立したという。今後、22年度内の試験販売と商業生産設備の着工を目指して取り組んでいくと。バカマツタケは、マツタケ近縁種のきのこで、香り、味はマツタケ以上とも言われている。<7838> 共立印刷 149 +12大幅続伸。前日に業績予想の上方修正を発表、22年3月期営業利益は従来の12億円から14億円、前期比91.8%増にまで引き上げ。事業構造改革によるコスト削減やデジタルコミック事業の拡充、生分解性プラスチックフィルムの製造効率向上などで、収益性が想定以上に高まっているもよう。上半期実績から上振れ期待はあったとみられるが、株価が安値水準で推移していたことから、ストレートにポジティブな反応へ。<6208> 石川製 1463 -51大幅反落。ウクライナ情勢の緊迫化を映した地政学リスクが高まるなか、防衛関連材料株の中心銘柄として物色が向かっているもよう。ロシアによる軍事行動の脅威が高まっているだけに、細谷火工<4274>や重松製<7980>などにも買いが波及する形に。ただ、石川製は、きょうで4連騰しているだけに、急ピッチの上昇に対する警戒感も出始め、全般安に引きづられる格好で利食い売りが次第に増加する形になったようだ。
<ST>
2022/01/25 15:31
本日の注目個別銘柄
三井海洋、東製鉄、芝浦など
<6754> アンリツ 1627 -39大幅続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に、目標株価も2850円から1950円に引き下げた。世界的な5G普及スピードに不透明感が出てきたことを要因としている。C Bandの電波が航空機の高度計に干渉する懸念に対して検証を実施することを目的とした米連邦航空局の勧告を受け、ベライゾンやAT&Tでは5Gサービスの本格スタートを延期している。<5010> 日精蝋 192 +3一時急伸。先週末に業績予想の上方修正を発表、21年12月期営業利益は従来の3.3億円から6億円に増額修正、前期は20.8億円の赤字だった。原油相場上昇に伴う製品市況の改善が背景。無配としていた期末配当金も2.5円の復配を発表。これを受けて株価は一時急伸したが、第3四半期までの進捗状況や原油相場の動向から業績上振れは想定線、復配期待もあったため、その後は目先の出尽くし感などで伸び悩む動きに。<7731> ニコン 1247 +34大幅反発。先週末、米インテルが200億ドルを投じて米オハイオ州に先端半導体の新工場を建設すると発表。稼働は2025年の見通しであり、自社製品の製造と受託生産を担うようだ。インテル向け半導体製造装置を手掛ける同社には思惑買いの流れが向かっているもよう。本日は半導体製造装置各社が下げ渋る動きとなっていることも支援要因に。また、業績観測報道を受けたキヤノンの株高なども追い風となっている。<6590> 芝浦 8650 +550大幅反発。大和証券は投資判断を「2」、目標株価を11000円でカバレッジ開始。収益性の高い半導体製造装置事業に注力しており、22年度にはSPE事業の売上構成比が50%超となる見込みなど事業ポートフォリオの転換進展を評価。同事業では限られた領域に焦点を絞るなどニッチトップ戦略を採用しており、足元の業績急拡大につながっているとも評価。良好なファンダメンタルズに対して現在の株価は評価不足としている。<5201> AGC 5200 +150大幅反発。2021年12月期営業利益が前期比2.7倍の2050億円程度になったもようとの観測報道が伝わっている。従来予想を50億円ほど上回り、2010年12月期以来の高水準になったようだ。塩ビ樹脂などの化学品の販売が好調、売価上昇で採算も改善しているもよう。また、建築用ガラスの需要復調も利益を押し上げたとされている。サプライズは限定的ながら、株価が安値圏にあることで買い安心感につながっている。<2120> LIFULL 223 -9大幅反落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価も660円から200円に引き下げた。国内HOME’S関連事業における売上予想の減額、同事業におけるテレビCMなどの広告宣伝費を中心とした販管費増加を背景に業績予想を下方修正しているもよう。22年9月期営業利益は従来予想の46.4億円から15億円に、23年9月期は52億円から25.2億円にそれぞれ下方修正しているもよう。<3762> テクマト 1695 +105大幅続伸。医用画像管理システムを手掛けるPSPの株式の過半数を取得して子会社化し、PSPと同社連結子会社であるNOBORIの合併を行うと発表している。両社は競合関係にあるものの、顧客基盤や技術基盤は補完関係にあり、事業基盤はより強固になっていくとしている。また、統合会社はエムスリーと新たな合弁会社を設立する計画であり、とりわけ、画像診断AI関連事業の強化が期待される展開にも。<5423> 東製鉄 1203 -94大幅反落。先週末に第3四半期決算を発表。発行済み株式数の2.04%に当たる240万株を上限とした自社株買い実施を同時に発表しており、買い先行スタート。ただ、その後は業績モメンタムの低下をマイナス視する動きが優勢に。10-12月期営業利益は117億円で前年同期比13.8倍、通期予想は310億円から320億円に上方修正したものの、燃料費上昇などで1-3月期は93億円の水準に低下すると見込んでいる。<6269> 三井海洋 1141 -300ストップ安比例配分。先週末に収益予想の下方修正を発表している。通期経常損益は従来予想の45億円の赤字から300億円の赤字に減額修正。第3四半期累計では47億円の赤字であったため、修正幅は想定以上と捉えられている。海洋資源開発に使う洋上設備での修繕費の想定以上の膨らみ、建設中の設備の操業遅れなどが響いたもよう。期末配当の見送りも発表、年間配当金は従来計画の30円に対して15円となる。<7751> キヤノン 2804 +55.5大幅反発。22年12月期純利益が前期見込み比約2割増の2400億円前後になる見通しとの観測が伝わった。市場コンセンサスは2100億円程度であり、想定以上の収益拡大と捉えられた。在宅勤務の定着により個人向けプリンターが伸びているもよう。また、原材料価格高騰に関しても、自動化や部品内製化、製品値上げなどで対応していく。なお、21年12月期は前期比2.5倍の2100億円程度になったという。
<ST>
2022/01/24 15:24
本日の注目個別銘柄
クシム、フラクタル、ミツウロコHDなど
<9519> レノバ 1673 +86大幅反発。一部で特集記事が掲載されている。由利本荘市沖の洋上風力発電案件の失注により、年250億円の機会損失としているが、一方で、現在の株価水準はいすみ市沖の洋上風力発電落選も視野に入れている水準と指摘。建設中のバイオマスなどが全て稼働して計画通り出資比率を引き上げられれば、由利本荘市沖の洋上風力案件単体の利益を上回るともしている。株価の底値到達感などにもつながる形になっているもよう。<5713> 住友鉱 5214 +162大幅続伸。前日のロンドン金属取引所で非鉄金属相場が上昇、ニッケルは一時10年余りぶりに24000ドル台を付け、終値でも2011年8月以来の高水準になっている。銅など他の非鉄価格も総じて上昇しており、非鉄金属の中でもニッケルの代表銘柄である同社に関心が向かっているもよう。非鉄全般については短期的な供給懸念に加え、脱炭素化に伴う新規投資不足の影響からも上昇が続くとの見方がある。<8131> ミツウロコHD 1026 -89大幅続落。前日に22年3月期業績予想の下方修正を発表。営業利益は従来予想の53億円から4億円にまで減額、一転して大幅減益になる見通しに。燃料価格高止まりに伴うエネルギー事業での仕入価格上昇に加え、電力事業においても発電用燃料の輸入価格上昇が響き、売上原価が大幅に増加するようだ。業績下振れは想定線といえ、修正幅の大きさにはサプライズが伴う形に。<8001> 伊藤忠 3675 +27一時逆行高。一昨日には、発行済み株式数の1.3%に当たる2000万株、600億円を上限とする自己株式の取得実施を発表、ポジティブサプライズにつながり前日は大幅高の展開に。本日はモルガン・スタンレーMUFG証券が総合商社のレポートをリリース、非資源比率が高く抜群の業績安定感を誇るとして、選好順位では最上位と評価している。選別物色の動きにもつながっているようだ。<7203> トヨタ自 2284.5 -58大幅反落。21-24日に国内で最大11工場21ラインを一部停止すると伝わっている。国内全14工場のうち11工場で生産調整を強いられることになる。自社工場従業員の新型コロナウイルス感染、取引先部品メーカーでの感染拡大の影響などが背景。半導体不足の影響も続く中、生産正常化のタイミングは想定以上にずれ込むとの懸念が強まっている。少なくても1-3月期業績コンセンサスの切り下がりは意識される状況に。<2345> クシム 481 +80ストップ高。昨年11月の戻り高値を一時更新している。前日に提出された大量保有報告書によると、光通信が発行済み株式数の5.00%に当たる株式を取得したことが明らかになっている。保有目的は純投資としている。光通信の保有株は思惑人気しやすく、今後の株式買い増しなどの需給期待も併せて、買い材料視される展開になっているもよう。なお、19日にはスケブベンチャーズによる株式取得なども明らかになっている。<8035> 東エレク 57510 -3800大幅続落。本日も同社やレーザーテック、アドバンテストなど半導体製造装置大手各社の下値模索の動きが続いている。前日の米国株式市場は伸び悩んで大幅安、とりわけ、金融引き締め策への懸念が続く形でグロース株のきつい下げが続いている。SOX指数も3%を上回る下落となり、同指数は3営業日で10.4%の下落となっている。同社株の3営業日での下落率も一時12.8%に達している。<3750> フラクタル 1330 +144一時ストップ高。子会社サイトリ・セラピューティクスでは、カナダのSaNOtize社と、新型コロナウイルス予防治療薬である一酸化窒素点鼻薬に関して、日本国内における独占販売契約を締結したと発表している。今後、医薬品医療機器総合機構と早期の承認を目指し、薬事戦略相談を開始する予定としている。足元で新規感染者数が急増している状況下でもあり、業績回復のけん引役として期待感が先行する展開に。<1605> INPEX 1051 -67大幅続落。大和証券では投資判断を「1」から「3」に2段階格下げ、目標株価は950円としている。今後半年から1年程度では油価下落が見込まれることから、在庫評価の悪化に加え、国内精製マージの縮小や上流権益の減益により、石油各社の22年度は前年度比減益傾向を想定、株価の上値余地は限られるとみているもよう。同社の22年12月期営業利益は4400億円、前期比28%減益を予想している。
<ST>
2022/01/21 15:27
本日の注目個別銘柄
リード、ワイエイシイ、エアトリなど
<6544> JESHD 1751 +91大幅反発。グロース株売りの流れに押されて昨日まで連日の下落となっていたが、突っ込み警戒感も強まる形で、本日はリバウンドの動きに転じている。関東エレベーターシステムの株式取得、子会社化を前日に発表していることも、今後の成長を後押しするものとポジティブに捉えられている。買収する企業は同社と同様に、エレベーター等メンテナンス事業を営み、群馬県中心に1200台以上のエレベーター保守管理を行っている。<6191> エアトリ 2634 +173大幅反発。新型コロナウイルス感染者数のピーク超えを背景に、イギリスでは公共交通機関や学校などでのマスク着用義務、クラブでのワクチン接種証明示義務などの規制をほぼ撤廃すると伝わっている、米国でも感染者数はピークから減少方向にあり、世界的な経済活動の再開を期待する動きが優勢のようだ。国内ではオミクロン株の感染者数が急増している局面だが、他国と同様に今後のピークアウトを意識する動きも速まる形に。<6982> リード 653 +100ストップ高。アニールレス技術により製品化した樹脂製品の量産を開始したと本日発表、買い材料視される展開になっている。SUBARUが発売を開始しているWRX S4全車に採用され、国内のみならず北米を始めとした主要各国にも輸出されるもよう。CO2排出削減にも寄与する製品であり、実績の積み上げによる中期的な業容拡大につながるとの期待感が高まっているようだ。<3659> ネクソン 2080 +118大幅反発。持分法適用関連会社で、モバイルゲームの開発・配信を行っているSix Wavesの保有株式全てをStillfront Group ABに譲渡すると発表。譲渡価額は9300万ドルとされており、第1四半期連結決算において、関連会社株式売却益を金融収益に計上するもよう。当初期待したようなシナジー効果などは表面化していないこともあって、事業リストラの動きを好材料視する動きが先行している。<7203> トヨタ自 2342.5 +39.5反発。前日は2月の生産計画の下振れが嫌気されて大きく下落、本日も従業員が新型コロナウイルスに感染したことで、国内主力拠点の一つ堤工場で稼働を一部停止したと発表し、売り優勢となる場面も見られた。ただ、その後は押し目買い優勢の展開に。米長期金利上昇傾向に伴うドル・円相場の先高期待、コロナ禍後の挽回生産拡大期待、EV展開の積極化などが評価される形になっているようだ。<9107> 川崎船 6610 -460大幅続落。本日は大手3社ともに大幅安、海運セクターが業種別下落率のトップになっている。グロース売り・バリュー買いの流れで、年明けから買い優勢の展開となっていたが、地合いの悪化に押されて前日からは海運を中心とするバリュー株にも売り圧力の波及が鮮明化してきている。なお、SBI証券では投資判断「中立」で新規カバレッジを開始、目標株価は8100円としている。<8001> 伊藤忠 3648 +189大幅反発。発行済み株式数の1.3%に当たる2000万株、600億円を上限とする自己株式の取得実施を発表。取得期間は1月20日から3月31日まで。自社株買いに対する市場の期待値は低かったこと、比較的短期間での自社株買いで目先の買いインパクトが期待されることなどから、ポジティブな反応が優勢に。昨年6月まで行われた自社株買いは上限水準まで未消化に終わっているが、今回は着実な実施を想定するとの見方も。<2931> ユーグレナ 683 +43大幅反発。JR東海とともに、JR東海在来線のHC85系試験走行車において、同社が開発・販売する次世代バイオディーゼル燃料の試験を実施すると発表している。バイオディーゼル燃料がエンジンの性能に与える影響を確認するとともに、実際の車両を用いた走行試験を実施して実用性を検証するとしている。2月中旬以降には本線走行試験を実施する予定。バイオ燃料用途拡大の広がりが期待される展開に。<6298> ワイエイシイ 1093 +73大幅反発。前日に業績・配当予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の16億円から18億円、前期比2.5倍の水準にまで引き上げ。一部部材の納期遅延などの影響もある一方で、業務効率化の施策が奏効して収益率が高まっているもよう。想定以上の収益拡大と捉えられる。また、年間配当金は従来計画の24円から36円、前期比16円増にまで引き上げ、利回り妙味なども意識されてきている。<6758> ソニーG 13135 +725大幅反発。米マイクロソフトによるゲーム大手のアクティビジョン・ブリザードの買収が伝わったことで、アクティビジョン提供タイトルの売上減少や競争激化懸念から前日は10%を超える急落となっていたが、過剰反応との見方も強まり、本日は押し目買いが先行する展開に。SMBC日興証券では、仮にアクティビジョンの同社向け売上がすべて消滅しても、G&NS売上の6%弱、利益で3%程度の影響と試算している。
<ST>
2022/01/20 15:53
本日の注目個別銘柄
ソニーG、レーザーテック、村田製など
<7599> IDOM 718 +16大幅反発。先週末の業績上方修正を受けて、直後は買い先行となったものの、その後は出尽くし感などから前日にかけて売り優勢の展開だった。ただ、本日は三菱UFJモルガン・スタンレー証券が投資判断「Buy」継続で、目標株価を1400円から1600円に引き上げており、見直し材料に。大型店モデルが確立して今後は「成長」と「安定」が両立する新たな利益拡大ステージに入ると想定、来期の反動減懸念は乏しいと分析。<3955> イムラ封筒 850 +42大幅反発。前日に発表した業績・配当予想の上方修正が好感されている。22年1月期営業利益は従来予想の10.2億円から11億円、前期比26.0%増に引き上げ、収益性を重視した各種販売施策の実施や固定費の削減策などが奏効した。また、年間配当金も従来計画の20円から30円に引き上げ、前期比10円の増配へ。増配によって、配当利回りは前日終値ベースで3.7%の水準となる。<9697> カプコン 2587 +113大幅反発。米マイクロソフトによるゲーム大手アクティビジョン・ブリザードの買収発表を受けて、国内ゲーム関連株にも再編期待などが波及する展開になっているようだ。同社のほか、スクエニHD<9684>、コナミHD<9766>などが逆行高の動きに。また、マイクロソフトのゲーム事業強化に伴い、ゲームソフトの販売拡大機会が広がるとの期待にもつながっているもよう。<5401> 日本製鉄 1929 -92.5大幅続落。ジェフリーズ証券が投資判断を「ホールド」から「アンダーパフォーム」に格下げ、目標株価も2400円から1700円に引き下げたことで前日に急落。本日も売り優勢の展開となっている。中国の鉄鋼市況悪化によるマージン圧迫、東南アジアの鉄鋼価格の下落などを背景に、23年3月期は大幅減益・減配を予想している。また、脱炭素化投資は株主還元を圧迫するとも指摘。<8306> 三菱UFJ 690.7 -13.2続落。前日の米国市場では10年物国債利回りが1.87%台と2年ぶりの水準にまで上昇したが、本日は長期金利上昇をポジティブ視する動きは限定的、米金融株安の流れに押される展開となっている。10-12月期決算を発表したゴールドマン・サックスが7%安と急落したことが米金融株安の背景。ゴールドマン・サックスはトレーディング部門が振るわず、10-12月期EPSが市場予想を下回っている。<4666> パーク24 1655 +39大幅続伸。前日に12月の月次動向を発表している。売上高は前年同月比7.0%増と2カ月連続でのプラス成長、売上総利益は同63.6%増と大幅に拡大している。コロナ禍前の一昨年との比較では、売上高は2.0%減だが、売上総利益は8.4%増と増益に転じている。コロナ禍前との比較での増益は昨年10月に続く2度目となる。業績回復傾向が鮮明化しつつあるとの見方が優勢となってきているようだ。<7203> トヨタ自 2303 -120.5大幅反落。2月の世界生産を前年同月比1割増の70万台強にすると発表。東南アジアにおける半導体調達の滞りなどを背景に、21年末までにサプライヤーに通知した従来計画の90万台規模に2割届かない水準となるようだ。通期の世界生産計画900万台の達成ハードルは高まったとの見方になっている。新型コロナウイルス感染再拡大の影響とみられるが、半導体調達不足の想定以上の長期化をネガティブ視する動きが優勢に。<6920> レーザーテック 28075 -2155大幅反落。前日の米国株式市場は、10年債利回りが20年1月以来の水準に上昇するなど、長期金利の上昇などを嫌気してほぼ全面安の展開になっている。とりわけ、半導体関連の下げがきつく、アプライドマテリアルズが9%近い下落となるなど、SOX指数が4.4%の大幅安となっている。同社のほか、東京エレクやアドバンテストなど国内半導体製造装置大手も米半導体関連株安につれ安する状況に。<6981> 村田製 8599 -541大幅反落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に、目標株価も12700円から9900円に引き下げた。自動車用MLCCの業績を押し上げた顧客のBCP在庫積み上げ需要の剥落が予想されること、PC向けMLCCにおける巣ごもり需要減速が予想されること、MLCC需給緩和に伴いバリュエーションを変更したことなどが格下げの背景。なお、SMBC日興証券では太陽誘電の投資判断も同様に格下げした。<6758> ソニーG 12410 -1820急落。米マイクロソフトが、ゲーム大手のアクティビジョン・ブリザードを687億ドルで買収すると発表している。マイクロソフトにとっては過去最大のM&Aとなるようだ。有力ソフトを取り込むことによるゲーム事業の拡大を図っていく計画。競争激化への懸念につながっているほか、アクティビジョンはPSにもソフトを提供していることで、同社業績への直接的な影響も警戒される状況のようだ。
<ST>
2022/01/19 15:29
本日の注目個別銘柄
シュッピン、ジェイテックコーポレ、リソー教育など
<3446> ジェイテックコーポレ 1881 +178急伸。2023年完成予定の東北大学の第4世代放射光施設SLiT-Jおよび世界3大大型放射光施設の1つであるSPring-8など、国内の放射光施設から各種超高精度ミラーを受注したと発表。米アルゴンヌ国立研究所、中国の中国科学院高能物理研究所に続くもので、今回の受注総額は約4億円のもよう。22年6月期売上高計画は17億円であり、業績インパクトが期待される状況となっているようだ。<4026> 神島化学工業 2064 +177急伸。いちよし証券はレーティングを「B」から「A」に格上げ、フェアバリューも2600円から2700円に引き上げた。高級建材を中心に想定を上回る収益水準となっていることで業績予想を上方修正、22年4月期営業利益は会社計画並みの23億円、前期比52.6%増に増額修正。また、22年半ばからは自動車向けの蛍光体セラミックスの貢献も期待できると指摘。<3092> ZOZO 3065 -80大幅続落。モルガン・スタンレーMUFG証券は投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に、目標株価も5000円から4000円に引き下げた。アパレル専業のショッピングモール事業の優位性は不変も、成長率加速のフェーズは終わり巡航速度の拡大に移行と。短期的には10-12月、1-3月に市場期待を上回る成長を達成することは容易でなく、今期業績も会社計画通りの着地になる可能性が高いと指摘。<7283> 愛三工 776 -72急落。デンソー<6902>が同社へフューエルポンプモジュールの開発・生産・販売の一連の事業を譲渡することを決議し、事業譲渡契約を締結したと発表。一方、これまで両社では、「デンソーから愛三工業へパワートレイン事業の一部譲渡」、「デンソーによる愛三工業に対する出資比率の引き上げ」について検討を進めていたため、後者が見送られたことで、再編期待などが後退する展開になっているもよう。<7751> キヤノン 2767 +11.5反発。25年12月期の年間配当金160円を目指すとの観測報道が伝わった。21年12月期は100円の計画となっているが、借入資金に完済のめどがついたことで、23年以降段階的に引き上げていくようだ。業績悪化を受けて20年12月期には33年ぶりの減配を実施したが、再び株主還元に舵を取り、19年12月期と並ぶ過去最高の水準を目指すもよう。バリュー株への関心が強まっている中でポジティブに捉えられた。<5401> 日本製鉄 2021.5 -154大幅続落。本日は同社やJFEHDなど主力銘柄の下落を中心に鉄鋼セクターが業種別下落率のトップになった。年明けからグロース株売り・バリュー株買いの流れに乗って上昇ピッチが加速化していたことで、利食い売りが集まる状況となっているようだ。2022年に入ってからの同社株の上昇率は一時20%超の水準に達していた。なお、ジェフリーズ証券が鉄鋼大手3社の投資判断を一斉に格下げしているとの観測もあるもよう。<8929> 青山財 1272 +16大幅反発。前日に業績予想の上方修正を発表。21年12月期営業利益は従来予想の16.3億円から18.5億円、前期比42.0%増にまで引き上げ。顧客の旺盛なニーズに支えられADVANTAGE CLUBの組成が目標を上回る状況となっているもよう。第3四半期までの進捗率から上振れ期待も高かったとみられるが、足元で株価の調整が進んでいたことから、押し目買い優勢の動きにつながっているようだ。<2301> 学情 1024 +27大幅反発。前日に発表した自己株式の取得実施が買い材料となっている。発行済み株式数の3.5%に当たる50万株、7.5億円を取得上限としており、取得期間は3月8日から9月30日までとしている。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。同社の自社株買いは20年12月にかけて上限5億円を取得して以来となる。今後の需給改善を期待する動きが優勢に。<4714> リソー教育 368 +32急伸。前日に22年2月期の配当予想上方修正を発表している。年間配当金は従来予想の14円から16円に引き上げ、前期比では6.5円の増配となる。業績が順調に推移して、分配可能額が増加する見込みであることが背景。業績の上振れ期待などにもつながる形のようだ。また、増配後の配当利回りは前日終値ベースで4.8%の水準に達することも、利回り妙味を強めさせている。<3179> シュッピン 1224 +168急騰。前日に業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の20億円から29.7億円、前期比83.9%増にまで引き上げ。主力のカメラ事業においては、メーカー各社からフルサイズミラーレスカメラの新製品が発売されたこともありEC売上が好調に伸長。時計事業においても、ロレックスを中心に戦略的な品揃えを維持したことで、想定を上回る売上見通しに。想定以上の上振れを受けて見直し買いの動きが優勢になっている。
<ST>
2022/01/18 16:27
本日の注目個別銘柄
フィルカンパニー、スノーピーク、ベイカレントなど
<7599> IDOM 749 -12マイナス転換。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業益は前年同期比71.3%増の147.6億円、9-11月期は同16.6%増の53.2億円と四半期ベースで3-5月、6-8月を上回った。通期計画も150億円から170億円に増額、今期2度目の上方修正。国内直営店の卸売台数や西豪拠点の新車販売台数が想定超に増加したことが背景。ただ、上期までの進捗から上方修正は想定線で、朝方急伸するも利食い売りに。<8097> 三愛石 1100 -256急落。618万株の株式売出、92万株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表。筆頭株主のリコーのほか、みずほ銀、三井住友銀、三井住友信託銀などが売出人となる。政策保有株式の低減、並びに、株式流動性の向上などを目的としている。売出株数は最大で、発行済み株式数の10%に当たる。当面の需給悪化につながるとの懸念が先行。なお、売出価格は1月24日から27日までの間に決定する。<3387> クリレスHD 731 +46大幅反発。先週末に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は117億円で前年同期比210億円の損益改善、上半期決算時に大幅上方修正した通期計画108億円を超過している。少ない売上でも利益を出せる筋肉質なコスト構造への転換が定着するなど、順調に収益性が向上しているようだ。業績上振れを織り込む動きにつながっている。ファイナンスを実施済みであることも相対的な安心感となっているようだ。<6412> 平和 1819 -115大幅反落。先週末に業績予想の下方修正を発表、通期営業利益は従来予想の223億円から90億円、前期比69.5%増に減額した。足元までの遊戯機販売の下振れ、半導体不足の影響による供給不足などが下方修正の背景に。また、希望退職制度の実施などによる特別損失を計上、純利益は139億円から14億円にまで減額。上半期まででの進捗率は低かったといえ、修正幅の大きさをマイナス視する動きが優勢になっている。<6814> 古野電気 1080 -190急落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は28.4億円で前年同期比15.3%減益、上半期の同74.0%増益に対して、一転2ケタ減益となった。9-11月期は若干の営業赤字となる形に。上半期決算前には上方修正を発表するなど、決算期待は先行していたとみられ、失望売りが優勢となっている。船用事業の販売は回復しているものの、GIGAスクール特需の剥落が影響する形に。<7816> スノーピーク 2320 -700急落。先週末に発表の月次動向が売り材料視されているもよう。12月連結売上高は前年同月比19.3%増、2ケタ増基調は継続しているが、21年12月期に入ってからは最低の伸び率にまで鈍化する形に。日本は同6.7%増と1ケタの伸びにとどまっている。高い売上成長のピークアウトが意識される形のようだ。最近のグロース株売りの流れ波及にもつながっている。<3697> SHIFT 19300 +1520急騰。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は19.5億円で前年同期比3.6倍となり、上半期予想は従来の24億円から30億円に、通期では57億円から63億円に、それぞれ上方修正している。営業活動の強化による受注好調、戦略的な採用活動の推進や効率的な配員計画の実施による安定的な高稼働率が続いているもよう。高い成長性が改めて認識される形となり、押し目買いの動きが活発化する状況に。<6532> ベイカレント 42100 +5900一時ストップ高。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は153億円で前年同期比68.5%増となり、通期予想を従来の160億円から210億円に上方修正した年間配当金も従来計画の190円から250円に引き上げ、前期比80円の増配となる。DXや事業戦略に関するプロジェクトの受注が順調に推移、高付加価値案件の増加で収益性も向上のもよう。収益高成長持続確認で見直しの動きが強まる格好に。<3267> フィルカンパニー 1566 -500ストップ安比例配分。先週末に21年11月期決算を発表、営業利益は7.2億円で前期比5.6倍となり、従来計画の6.8億円を上回った。一方、22年11月期は1.4億円で同80.7%の大幅減益を見込み、年間配当金も前期の10円から無配転落の見通し。今後の事業拡大に向けて人材基盤及びデジタル基盤を中心に集中投資を行っていくもよう。予想外の収益大幅悪化見通しにネガティブサプライズが先行。<6541> グレイス 311 -80ストップ安比例配分。1月17日まで延長承認を受けていた四半期報告書について、期限までに提出できない見込みになったと発表。東証では同社株式を監理銘柄(確認中)に指定。1月27日までに提出できなかった場合、整理銘柄に指定された後、上場廃止となる。また、特別調査委員会が把握している売上金額も公表、21年3月期単体売上高18.1億円のうち9.9億円は架空売上高であったとされている。
<ST>
2022/01/17 16:04
本日の注目個別銘柄
キャリアリンク、日立建機、ナルミヤなど
<3048> ビックカメラ 1006 +62大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業益は22億円、前年同期は「収益認識に関する会計基準」を適用していないが、37.5億円で前年同期比減益に。通期計画157億円に対しては低調なスタート。ビックカメラ単体の赤字が拡大したほか、コジマなども減益に。一方、発行済み株式数の3.4%に当たる600万株、50億円を上限とする自社株買いを同時発表、19年4月以来の実施で、ポジティブなサプライズとなった。<6070> キャリアリンク 1420 +209急伸。前日に業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来の28.3億円から37億円、前期比35.6%増にまで引き上げた。上半期実績は前年同期比8.1%増にとどまっていたため、想定以上の上振れと捉えられる形に。今期末にかけて売上計上予定のBPO案件が予想以上に受注できているもよう。人員やシステムの効果的な活用推進なども寄与。安値圏にあった株価の見直し材料につながっている。<4432> ウイングアーク 1710 -286急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は46.6億円で前年同期比2.1倍、9-11月期も17.4億円で同3.3倍の水準に。企業のDXへの取り組み拡大などを背景に、帳簿・文書管理ソリューション、データエンパワーメントソリューションともに順調に拡大。ただ、前日の米国市場ではマイクロソフトなどIT関連株が大幅安。本日の東京市場でもグロース全般が売られ、地合い悪化から好決算が材料出尽くしに。<3853> アステリア 985 +70急伸。前日に業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来の10億円から34億円、前期比4.1倍にまで引き上げた。投資事業における出資先であるエッジAI開発企業のGorilla社がナスダック市場に上場することに伴い、有価証券評価益38億円を計上する見込みとなった。一方、評価益の計上を背景に、積極的なマーケティングを追加実施するようだ。あらためて企業価値の向上を評価する動きにつながっている。<9275> ナルミヤ 1093 +150ストップ高比例配分。ワールドがTOBを実施して子会社化することを発表、同社はTOBに賛同している。ワールドは現在25.0%の株式を保有しているが、保有比率を51.58%にまで高めて子会社化を目指すもようだ。買い付け株数は最大で269万930株となる。TOB価格1230円にひとまずサヤ寄せを目指す動きのほか、ワールド子会社化後の業容再建などを期待する動きにもなっている。<6432> 竹内製作 3065 +173大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は142億円で前年同期比41.0%増、9-11月期も同30.3%増と2ケタ増益基調が継続。半導体不足や物流混乱の影響が限定的として、通期予想は従来の142億円から167億円に上方修正。年間配当金計画も58円から68円にまで引き上げた。9-11月期の受注高、期末受注残高も過去最高水準となっており、来期以降の業績安心感にもつながる形へ。<6305> 日立建機 2976 -609急落。日立製作所が保有する同社株の約半分を売却する方針を固めたと報じられている。売却先は伊藤忠と国内投資ファンドの日本産業パートナーズとされており、売却額は約2000億円規模になるもよう。日立製作所では検討していることは事実としている。株式売却自体は想定されていたとみられるが、市場では100%売却に伴うTOBの実施などが期待されていたとみられ、これに伴うプレミアム期待は剥落する状況に。<3382> 7&iHD 5161 +240大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、9-11月期営業利益は1168億円で前年同期比10.3%増、上半期の同3.6%増から増益率は拡大。海外コンビニ事業におけるガソリンの粗利益率上昇などが下支えに。通期予想は従来予想の3800億円から4000億円、前期比9.2%増に上方修正した。実績、通期見通しともに市場予想線で大きなサプライズはないものの、堅調決算を受けての買い安心感が先行する形に。<9983> ファーストリテ 63910 +4770大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、事業利益は1162億円で前年同期比4.1%増益、会社側では計画を大幅に上回ったとしている。中国以外の国が好調で海外事業が大幅増収増益とけん引役になり、国内ユニクロ事業も大幅減収減益となったが、計画は上回ったもよう。国内、中国市場への懸念が強かった中、最大の繁忙期である第1四半期の順調決算確認で、買い安心感が強まる形になっているもよう。
<ST>
2022/01/14 15:42
本日の注目個別銘柄
星和電機、OSG、ローツェなど
<2670> ABCマート 5110 +110大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は198.5億円で前年同期比33.5%増となったが、9-11月期は55.4億円で同12.5%減と前四半期比で減益率が拡大。値引き販売拡大で粗利益率が悪化したが、会社側では今後の業績回復に対して自信を持っていると伝わったほか、発行済み株式数の1.81%に当たる150万株、75億円を上限とする自社株買いの実施も発表し、決算が目先の悪材料出尽くしに。<6748> 星和電機 620 +100ストップ高。同社、岡山大学、関西学院大学、英国Surrey大学の国際共同研究グループが、細孔が豊富に含まれる階層的かつ高比表面積である多孔質炭素材料の開発に成功したと発表。同材料は、市販の活性炭を超える高い比表面積をもち、電気二重層キャパシタの電極に用いることで高容量化を実現したという。エネルギー貯蔵デバイス電極材料や燃料電池触媒担体の開発へつながるとしており、業容拡大期待が先行したようだ。<8267> イオン 2480.5 -150大幅続落で昨年来安値を更新。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は892.5億円で前年同期比31.0%増となったが、9-11月期は114.8億円で同66.4%減、400億円程度の市場予想を大きく下回る。イオンモールの決算から警戒感もあったが、金融事業、国際事業なども想定以上に悪化したた。通期の市場予想は会社計画2000億円を上回る水準だが、コンセンサスの切り下がりが意識される形に。<9418> USENNEX 3100 +228急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は47.2億円で前年同期比15.4%増益。据え置きの通期計画は170億円で前期比8.9%増であり、進捗率は27.8%と順調なスタートとなった。通信事業、業務用システム事業、コンテンツ配信事業などが大幅増益となったほか、店舗サービス事業も先行投資の一巡で前四半期比では大幅増益に。足元でグロース株売りの流れに押されていたなか見直しの動きが強まっている。<3186> ネクステージ 3085 +263急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断「Buy」を継続で、目標株価を2800円から4000円にまで引き上げた。車両販売粗利の想定以上の改善、整備部門や買取部門の収益改善などを背景に業績予想を上方修正、22年11月期営業利益は160億円から175億円に、23年11月期は200億円からコンセンサスを50億円近く上回る237億円にまで引き上げている。<6323> ローツェ 13370 +1160続急伸で昨年来高値を一気に更新。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は108億円で前年同期比45.0%増益、9-11月期も40.9億円で同52.7%増と高い利益成長が継続する形になっている。半導体関連装置の販売が引き続き好調に推移、ベトナム工場での生産効率改善なども寄与しているもよう。本日は半導体関連がやや軟化しているものの、好決算を評価する動きが優勢の格好に。<3681> ブイキューブ 892 +55大幅反発。メタバースでのコミュニケーションサービスの提供を開始すると発表している。第一歩として、「メタバースイベントサービス」を開始、あらゆる業界のイベントのメタバース化を実現していくとしている。今後は、会議や作業支援分野などでのメタバース対応も拡大していく計画のもよう。業績下方修正を受けて前日に急落した反動も重なり、注目されるテーマ物色の流れが活発化する状況になっている。<6183> ベルシス24 1272 +29大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表している。累計営業利益は107億円で前年同期比5.1%増益となった。9-11月期は34.7億円で、前年同期比1.6%減益となっているが、市場コンセンサスはやや上回る着地となった格好。コロナ関連業務などスポット業務が引き続き順調に推移しているもよう。また、期末配当金を従来の24円から30円に引き上げ、年間配当金は前期比12円増の54円となる。<3093> トレファク 941 +54大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は5.8億円、前年同期はほぼ収支均衡水準であった。9-11月期も4.3億円で同61%の大幅増益、同期間では過去最高水準になっている。通期計画8億円、前期比7.5倍を据え置いている。衣料・服飾雑貨・ホビーなどが好調に推移しているもよう。既存店売上は9月以降前年比プラスでの推移となっている。足元での回復力の高まりを評価の動きが優勢に。<6136> OSG 2051 +199急騰。前日に21年11月期決算を発表、営業益は161億円で前期比91.8%増となり、従来予想の150億円を上回った。期末配当金も従来計画17円から22円に引き上げ、年間配当金は前期比14円増の36円に。また、22年11月期見通しは202億円で同25.4%増益を見込み、年間配当金は連続増配となる49円を計画。加えて、発行済み株式数の3.58%に当たる350万株を上限とする自社株買いも発表。
<ST>
2022/01/13 15:44
本日の注目個別銘柄
タマホーム、わらべ日洋、シュッピンなど
<2695> くら寿司 3910 +155大幅続伸。岩井コスモ証券は投資判断を「B+」から「A」へ引き上げ、目標株価を4300円とした。中計で24年10月期の経常利益率として5%以上を掲げるも、今期は2.6%とまだ回復途上。今後は「スマートくら寿司」のレベルアップや高付加価値メニューの拡充、海外事業拡大による利益率改善に期待できると指摘。既存店売上高動向も順調に推移しており、中期的な成長性から格上げしたとしている。<4615> 神東塗料 161 -12大幅続落。水道用ダクタイル鋳鉄管合成樹脂塗料について、日本水道協会の認証規格及び顧客との協定に関し不適切行為があったと発表。試験条件及び原料などにおいて、仕様条件を満たさない製品を製造・出荷していた疑いが確認されたもよう。対象製品の出荷を停止したほか、水道協会が認証マークなどの使用停止を検討中のようだ。信頼性低下による今後の影響を警戒する動きが強まる形に。<3179> シュッピン 1115 +90大幅反発。前日に12月の月次動向を発表、売上高は前年同月比26.9%増となり、11カ月連続でのプラス成長となった。EC売上高が同33.9%増と大きく伸長し、月次で過去最高を更新した。特にカメラ事業が好調だった。今期に入って初めて、EC事業の伸び率は全体増収率を上回る形にもなっている。順調な販売拡大を見直す動きが優勢に。<1419> タマホーム 2660 +420急伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は60.2億円で前年同期比42.0%増益となった。また、通期予想は従来の113億円から120億円、前期比9.1%増に上方修正した。主力事業である住宅事業において受注が順調に推移しているほか、リフォーム事業、不動産事業なども好調のようだ。年間配当金も従来計画110円から115円に引き上げ、前期比15円の増配となる。<6506> 安川電 5560 +120切り返して大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、9-11月期営業益は131億円で前年同期比93.6%増、通期計画580億円に対する第3四半期累計での進捗率は69%にとどまり、下振れ懸念などが強まる状況になった。部品調達難の影響が生産面でのネックになっているもよう。ただ、受注自体は9-11月期も一段と拡大するなど需要面は順調に推移、地合い改善もあって下落場面では押し目買いが優勢になった。<6381> アネスト岩田 802 -69大幅続落。179万7000株の売出、26万8600株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。三菱UFJ銀行、常陽銀行が売出人となり、売出価格の決定期間は1月19日から25日まで。保有株主の売却意向、並びに、株主層の拡大や多様化を図るためとしている。68万2000株を上限とする自社株買いの実施も発表しているが、株式売出に伴う目先の需給悪化を警戒する動きが優勢になっている。<4745> 東京個別 595 -52大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業損益は11.9億円の黒字で、前年同期比15.3億円の損益改善となっている。ただ、9-11月期は4.9億円で同横ばいの水準にとどまっており、収益拡大鈍化をネガティブ視する動きが優勢のようだ。据え置きの通期計画22億円、前期比3.6倍の達成には、12-2月期営業利益で前年同期比9%増益程度が必要となってくる。<2809> キユーピー 2341 -150大幅続落。前日に第21年11月期の決算を発表している。営業利益は280億円で前期比1.2%減益、昨年末に増額修正した水準での着地となっている。一方、22年11月期は260億円で同7.0%減益としており、市場予想の290億円程度を下回るガイダンスに。主要原材料費上昇の影響に加えて、製品値上げによる需要の減少を織り込んでいるもよう。国内におけるマヨネーズ・ドレッシングの大幅な数量減を想定している。<2918> わらべ日洋 1832 -185急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は42.9億円で前年同期比45.6%の大幅増益となっているが、9-11月期は11億円で同36.9%減益となっている。業績の大幅上振れ期待は後退する展開になっているようだ。また、年間配当金は40円から50円に引き上げているが、一方で、株主優待制度の廃止を発表。これまでは100株以上の株主に対して1000円分のQUOカードを贈呈していた。
<ST>
2022/01/12 15:15
本日の注目個別銘柄
エスクローAJ、日ペHD、ツインバードなど
<6861> キーエンス 62500 -5350急落。個別材料は観測されていないが、米長期金利の上昇をきっかけとしたグロース(成長)株売りの流れが続いている。同社はPBRが7倍超の水準と、主力株の中ではバリュエーションの割高感が目立つ状況にあり、これまでの上昇の反動が出やすいもよう。一方、グロースからバリュー(割安)への資金シフトも強まっており、本日も保険や銀行株が強い動きのほか、個別では三菱重工の株価上昇も今年に入って鮮明化してきている。<3377> バイク王 1131 +103急伸。本日、21年11月期の決算発表を予定している。通期営業利益は14.9億円、前期比2.1倍を計画しているが、第3四半期までの進捗率は96.3%にまで達している。前期業績上振れ期待も高いほか、コロナ禍での行動変化に伴うバイク志向の高まりから、新年度の好業績期待なども高いもよう。高い業績変化率を想定した先回り買いの動きが優勢に。<3141> ウエルシアHD 3315 -185大幅続落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は298.2億円で前年同期比9.6%減益、会社計画の311.5億円を下振れた。コロナ関連商材の反動減が想定以上だったほか、医薬品なども伸び悩んだようだ。また、12月の既存店売上高は前年同月比1.3%増にとどまり、会社側の第4四半期前提4.5%増に対して、やや低調なスタートになっている。<7453> 良品計画 1646 -78大幅続落、連日で昨年来安値を更新。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は111.5億円で前年同期比15.3%減益となった。市場予想を10億円強下回る着地となったほか、会社側通期計画450億円、前期比6.0%増益に対しても低調なスタートとなった。主に衣服・雑貨の苦戦などを背景に、国内事業の粗利益率が想定以上に低下したもよう。<6564> ミダックHD 3340 -205大幅続落。100万株の公募増資、並びに、10万株のオーバーアロットメントによる売出を実施すると先週末に発表。調達資金は新規管理型最終処分場の工事代金の一部や新規水処理施設の建設費用に充当する計画。株式価値の希薄化は最大で4.1%となる。70周年記念配当2.5円の実施や500株以上の株主に対する記念品贈呈なども発表しているが、希薄化や目先の需給懸念をネガティブ視する動きが優勢に。<6897> ツインバード 722 -82急落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業損益は6億円の黒字で、前年同期比8.1億円の損益改善となっている。ただ、9-11月期は2億円の赤字となっており、収益成長の鈍化が意識される状況となっている。9-11月期は量販店向けの売上が前年比で大きく減少、販売管理費の増加なども影響へ。決算期待で先週末に上昇した反動も強まる形のようだ。<2651> ローソン 5020 -340大幅続落。先週末に第3四半期決算を発表、9-11月期営業利益は119億円で前年同期比23.8%減と減益に転じる形になり、150億円程度の市場予想も下振れる着地になった。チェーン売上の伸び悩みや販促費の増加などが背景となっているようだ。会社側では通期計画500億円、前期比22.3%増を据え置いているが、店舗改装の進捗なども遅れている印象であり、計画達成に対する不透明感なども懸念視されたようだ。<3607> クラウディア 268 +27急伸。先週末に第1四半期決算を発表している。営業損益は2.2億円で前年同期比5.3億円の損益改善となっている。リゾート挙式や式場運営などコンシューマー事業の売上回復が黒字転換の背景に。収益認識基準適用によるマイナス影響も1.4億円程度あったが、これを吸収する形にもなっている。会社側では引き続き業績計画を未定としているが、収益回復ペースは想定以上に速いとの評価になっているもよう。<6093> エスクローAJ 202 +37急騰。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は5.7億円で前年同期比38.2%増益となり、据え置きの通期計画である5億円、前期比1.6%増を超過している。9-11月期は3.4億円で前年同期比2.7倍と急拡大、上半期の同20.4%減益から一転増益に転じている。金融機関向けの業務受託サービスなどが増加したほか、営業活動制限緩和により大型案件も含めたオークションの決済件数増加などが背景となる。<4612> 日ペHD 1100 -154急落。海外市場における株式の売出を実施すると発表。金融機関6社が売出人となり、計1億4013万3800株の売出、並びに、1763万2500株のオーバーアロットメントによる売出を行う。売出価格の決定期間は1月19日から21日までの間となる。「プライム市場」上場維持のため求められる流通株式比率の改善を企図している。売出株数は最大で発行済み株式数の6.7%にあたり、目先の需給懸念が先行した。
<ST>
2022/01/11 15:22
本日の注目個別銘柄
川本産業、ネクステージ、WSCOPEなど
<9519> レノバ 1830 -45続落。前引け後に22年3月期業績予想の下方修正を発表。秋田県由利本荘市沖海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域における事業者に選定されなかったことによる影響を反映。営業損益は従来予想の47億円の黒字から一転5億円の赤字に減額。関連会社に出資していた出資持分の損失処理67億円計上などが背景。全般的なグロース株安の流れもあって、悪材料出尽くしと受けとめる動きにもならず。<9948> アークス 2138 -24続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は111.5億円で前年同期比17.4%減益、9-11月期は27.8億円で同10.4%減益となった。通期予想の162億円、前期比8.7%減は据え置いている。オータニの業績寄与などで売上高は増加も、人件費や水道光熱費、販促費を中心に販売管理費の増加が響いた。サプライズは乏しいものの、2ケタ減益基調継続であく抜け感などにもつながらず、売り優勢に。<8306> 三菱UFJ 685.8 +22.8大幅反発。米長期金利の上昇基調が続いており、本日の銀行株は全面高に近い状況となっている。米10年国債利回りは前日に一時1.75%台にまで上昇、引き続き金融政策正常化に向けた動き加速化を意識する流れに。利ザヤの拡大期待に加えて、グロースからバリューへの資金シフトの動きなどを期待視、同社株は昨年9月高値を上回り昨年来高値を更新、一時2018年11月以来の水準にまで上昇した。<6619> WSCOPE 846 +89急伸。韓国紙の報道では、同社子会社で二次電池セパレータメーカーであるWCPが来月にKOSDAQ市場への上場予備監査を請求する計画と伝わっている。上場後の企業価値は4兆ウォンを大きく上回るとの期待があるともされているもよう。昨年9月段階では、同社のWCP保有比率は49.7%となっており、株式含み益の拡大などが期待される状況となっているもよう。<3604> 川本産業 1394 +300ストップ高。昨年5月以来の水準にまで上昇。医療用衛生材料最大手の同社は、新型コロナウイルス関連株としては中核的な存在となっており、足元での新型コロナ感染急拡大が思惑材料視されているもよう。東京都では前日に641人の感染者が確認されており、1週間前との比較では約10倍に急増している。ダイトウボウや巣ごもり消費関連のオイシックスなども本日は強い動き目立つ。<1808> 長谷工 1448 +18反発。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も1480円から1600円に引き上げている。最大手ゼネコンにおいて大型不採算工事と建設コスト上昇のリスクが意識されるなか、セクター内では当面の業績の安定感が評価されやすいと判断のもよう。また、22年3月期決算に向け、潜在的な増配に対する期待が株価を底支えする可能性もあるとしている。<4901> 富士フイルム 8691 +273大幅反発。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価も10000円から11000円に引き上げ。前日開催の事業説明会において、バイオCDMOとライフサイエンスの中期成長戦略の展開が加速していることが確認できたとし、ヘルスケア部門を中心に中期予想を上方修正。ヘルスケア部門の営業益は、22年3月期1070億円から27年3月期に2160億円に拡大、全社営業益の5割超を占めると予想。<2685> アダストリア 1628 -60続落。前日に12月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比5.3%増、3カ月連続でのプラス成長となる。客数が同2.3%減少した一方、客単価が同7.8%上昇している。冬物アウターの販売好調や下旬にかけての一段の気温低下が寄与、セール期間の過度な値下げ抑制で客単価も大きく改善したようだ。ただ、Uアローズなどは8カ月ぶりの2ケタ増となっており、相対的なインパクトには欠ける状況となっているもよう。<8008> 4℃ HD 1694 -63大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は6.9億円で前年同期比62.9%減となり、通期予想は従来の28億円から17億円に下方修正した。出会いの場や機会が失われたことから、男性のギフト需要やブライダルジュエリーが一時的に縮小、最大需要期であるクリスマス商戦の売上が計画を下回った。同時に発表したエフ・ディ・シィ・プロダクツの12月既存店売上高も7カ月連続の前年割れに。<3186> ネクステージ 2682 +493急騰で上昇率トップ。前日に21年11月期決算を発表、営業益は136億円で前期比99.8%増、第3四半期決算時に上方修正した水準をやや上回った。また、22年11月期は175億円で同28.3%増益を見込み、年間配当金も前期比6円増の21円を計画している。また、24年度を最終年度とする中期計画も発表、最終年度営業益は300億円を計画し、想定以上の収益成長見通しをポジティブに評価された。
<ST>
2022/01/07 15:56
本日の注目個別銘柄
ラクス、ダイセキS、エアトリなど
<6191> エアトリ 2580 -247急落。新型コロナウイルスの感染再拡大傾向が強まっており、沖縄県では本日の感染者数が過去最多になる見通しとされている。同県では政府に対し「まん延防止等重点措置」の適用を要請することを決定、広島や山口でも同措置の要請を検討とされている。旅行需要の回復ずれ込みがあらためて意識され、旅行関連やレジャー関連の一角の売り材料に。同社に関しては相対的なグロース性の強さも逆風に。<3923> ラクス 2623 -462急落で下落率トップ。12月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録から、改めて大きくタカ派にシフトした連邦準備制度理事会(FRB)への警戒感が高まっている。NY市場では10年債利回りが9カ月ぶりの水準にまで上昇。これに伴い、国内でもグロース株への圧力が強まる形となり、マザーズ指数も5%近い下落率に。PBRが60倍程度と、特にバリュエーションが高い同社への警戒感につながっている。<4507> 塩野義薬 7710 +66一時急伸。前日の前引け後に、新型コロナウイルス感染症薬に関する取り組みを発表、コロナ飲み薬について承認申請が遅れるとの見方が明らかになったことで、その後の株価は急落する展開となっていた。ただ、22年3月末までの実用化を目指していることで、開発の遅延は限定的なものにとどまるとの見方が強まり、前日の株価下落はやや過剰反応との意識が優勢になってきている様子。<2413> エムスリー 5113 -367大幅続落。新型コロナウイルスの3回目接種に備え、看護師の作業工程を見直して1会場あたりの看護師数を2~3割減らせるようにするなど、人員配置の効率化を進めると報じられている。ただ、株価へのポジティブな反応は限定的。12月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録から、改めて大きくタカ派にシフトした連邦準備制度理事会(FRB)への警戒感が高まるなか、グロース株の代表格として地合いに押されている。<1712> ダイセキS 1385 -149急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は18.2億円で前年同期比2.3倍と急拡大、据え置きの通期計画21億円、前期比74.0%増に対する進捗率も87%に達した。ただ、上半期実績が12.9億円、同2.8倍の水準であったことからも好決算は織り込み済み、目先の出尽くし感につながったようだ。なお、岐阜リサイクルセンターにおける中京エリアの大規模インフラ整備案件が業績を牽引する形になっている。<2670> ABCマート 5020 -10続落。前日に12月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比14.1%増と、2カ月ぶりにプラス転換、並びに、4月以来の2ケタ増となった。客数が同8.5%増加し、客単価も同5.2%上昇した。月後半から北海道・東北・北陸エリアにおける降雪需要、クリスマスギフトの需要が高まり、インバウンド需要を除いて、2年前の水準に近い状況となった。販売モメンタムの急速な改善がも感れされたが、全般安に引きずられる。<7453> 良品計画 1726 -35続落。前日に12月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比1.7%減で2カ月ぶりのマイナスに。客数が同1.1%増加した一方、客単価が同2.7%減少している。商品別では、衣服、生活、食品ともにマイナス成長。客数増により店頭販売が好調だったが、ECが前年実績を下回っているもようだ。前年同月の販売好調の反動も影響とみられるが、既存店減少をストレートにネガティブに捉える動きが優勢。<7606> Uアローズ 1842 -20反落。前日に12月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比16.4%増、4カ月連続でのプラス成長となり、7カ月ぶりの2ケタ増になっている。客数が同15.7%増加したほか、客単価も同0.3%上昇している。人流が回復する中で、アウター、ニットなどの冬物衣料の動きが目立ったもよう。ユニクロなどとの比較で良好なモメンタムが目立つ状況を高評価する流れに。<9793> ダイセキ 4475 -375大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は101億円で前年同期比31.5%増益、通期計画126億円、前期比23.0%増に対する進捗率は80.2%に達している。年間配当金も56円から60円に引き上げ。ただ、上半期の同36.8%増に対して9-11月期は同21.7%増と増益率はやや鈍化、好決算にもサプライズは限定的のもよう。地合いの悪化もあって、目先の出尽くし感と捉えられる形になっている。<9983> ファーストリテ 60880 -3130大幅続落。前日に12月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比11.1%減、5カ月連続のマイナス成長となり、9月以来の2ケタ減に。客数が同5.2%減少したほか、客単価も同6.3%低下している。4週目まで気温が高く推移したことで、防寒衣料の販売が苦戦したもよう。Uアローズなど同業比較でもモメンタムは低調と捉えられているようだ。本日は日経平均大幅安などにも引きずられる形になっている。
<ST>
2022/01/06 15:26
本日の注目個別銘柄
山喜、SHIFT、マネーフォワードなど
<3994> マネーフォワード 6030 -850急落。年始から米長期金利が上昇する中、グロース売り・バリュー買いの流れが強まっている。今晩には米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派にシフトした昨年12月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表を控え、金利先高感がくすぶっている。また、前日にはジェフリーズ証券が投資判断を「Buy」から「Hold」、目標株価を9650円から7850円へと引き下げたこともあり、売り材料が重なった。<6178> 日本郵政 953.4 +29.7大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も1100円から1270円に引き上げた。ゆうちょ銀行株の売却代金での自己株取得期待や配当水準が魅力としている。すでに政府の保有比率が最低維持水準まで下がったことで、市場からの取得による株価上昇効果が期待できるとみている。<7615> ユーワCHD 212 +11大幅高。前日に12月の月次動向を発表。受注高は8.7億円で前年同月比40.5%増と急増、7-10月までマイナス成長が続いていたが、11月は同5.8%増と回復に転じ、12月は拡大基調を鮮明化させる状況となっている。単月の受注金額の水準は20年9月以来の高水準に。安値圏にあった株価のリバウンド材料につながる形で、値頃感の強さなども妙味となっている。<6264> マルマエ 3395 +315急伸。東海東京証券は投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を3500円から4000円に引き上げた。TSMCやサムスン電子など半導体投資が活発化し、エッチング装置向け真空チャンバーや静電チャック用部品などの引き合いが旺盛とし、工場稼働率上昇による収益性改善も続くと分析する。今期以降の業績予想を上方修正し、22年8月期営業益は会社計画18億円に対して、前期比2.3倍の28億円と見込む。<6036> キーパー技研 2114 -102大幅続落。前日に12月の月次動向を発表。キーパーラボ運営事業の既存店売上高は前年同月比18.5%増、20カ月連続でのプラス成長、4カ月連続の2ケタ増と順調に推移している。ただ、新車営業においては、最大のトヨタ自動車の販売会社への導入に、想定よりも多くの手間と長い時間を要することが判明してきているもよう。主力分野の順調な月次動向も目先の出尽くし感につながっているようだ。<7201> 日産自 615.2 +25.1大幅続伸。ルノーと27日に電気自動車とコネクテッドカーに関する共同プロジェクトを発表することが分かったと一部で伝わった。11月発表の長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」では、30年度までにEV15車種を含む23車種の新電動車を市場導入すると明らかにしているが、あらためてEV先駆者としての展開力に期待する動きに。為替の円安進行で自動車株に関心が高まっていることなども支援要因。<3598> 山喜 166 +28急騰。前日に22-24年度の中期計画を発表、買い材料視される形になった。数値計画としては、24年度の売上高150億円、経常利益4億円を目指すとしている。今期は6.5億円の赤字計画であり、想定以上の急回復見通しにポジティブなインパクトが強いようだ。基本戦略として、オリジナルブランドの構築、BtoCの強化による収益アップ、ドレス・カジュアル・レディース・ユニフォームの新商品開発と売上拡大を掲げる。<3697> SHIFT 20100 -3600急落。特段の悪材料は観測されていないものの、米長期金利の上昇を手掛かりにグロース株からバリュー株への資金シフトが鮮明化しており、本日の下落率上位には、同社のほかPBR水準が高いような中小型のグロース株が大半を占める状況になっている。同社もPBRは10倍を大幅に上回る水準となっている。グロース株安を受けてマザーズ指数も約3%の大幅な下落に。なお、同社は14日に第1四半期決算発表を予定している。<7203> トヨタ自 2292 +57.5大幅続伸。米長期金利の上昇傾向が強まるなかで為替相場ではドル高円安が進行、1ドル=116円台にまで円安が進行しており、約5年ぶりの円安水準となっている。円安メリットが最も大きいとされる自動車株の買い材料につながっているようだ。また、21年の米国市場における新車販売台数がGMを抜いて首位になったと伝わっていることも支援材料。米国で海外の自動車メーカーが販売トップになるのは史上初めてとなるようだ。<6869> シスメックス 13850 -1760急落。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に、目標株価も11700円から9700円に引き下げた。血液検査用アルツハイマー診断薬分野は、ロシュによる開発アップデートやH.U.グループによる日本・欧州・米国での立ち上げも予定されているほか、23年にはロシュによる診断薬立ち上げの可能性もあるとしており、今後は競合リスクへと移っていくと分析する。
<ST>
2022/01/05 15:28
本日の注目個別銘柄
那須鉄、川崎船、ラクーンHDなど
<8750> 第一生命HD 2464 +138.5大幅反発。米国長期金利の上昇を映して本日は銀行株や保険株などが総じて買い優勢の展開になっている。前日の米10年債利回りは1.63%台にまで上昇、11月下旬以来の水準となった。米国では早期利上げによる金利の先高観が強まっているようで、前日の米株市場では大手金融株が軒並み高に。長期金利との連動性が高い同社も連れ高の展開となっている。<1518> 三井松島HD 1709 -182急落。インドネシア政府では、石炭の輸出を1月31日まで一時的に禁止すると発表。国内の石炭火力発電所での需要が高まっていることで、自国への供給を優先するようだ。同社は子会社MMIインドネシアインベストメンツを通じて、インドネシアの石炭生産販売会社GDM社の株式20%を保有している。供給量の減少による影響懸念から、高値圏での利食い売り圧力が強まっているもよう。<9519> レノバ 2004 -78大幅反落。秋田県由利本荘市沖洋上風力発電未落札をネガティブ視する動きが継続。SBI証券は投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価は7800円から1880円に引き下げた。重要案件との見方が多い洋上風力発電プロジェクトを獲得できなかったことで、中長期的な収益拡大期待がはく落したと指摘。また、他のプロジェクトを含め買取価格は従前の半分以下の収益想定で、収益拡大が期待できなくなったともしている。<9684> スクエニHD 6340 +440急伸。事前登録を受付している「ブレイブリー」シリーズのスマホ向け最新作「ブレイブリーデフォルト ブリリアントライツ」において、登録者数が20万人を突破したと発表しており、好感材料視されているもよう。また、松田社長が年頭所感において、将来的な自社トークン発行も見据えてブロックチェーン事業の展開を本格化させていくとしており、これも材料視されているようだ。<3031> ラクーンHD 1567 +154急伸。東海東京証券は投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を2300円から3550円に引き上げた。22年4月期業績は会社計画未達と分析するが、23年4月期は成長ペースの回復を見込む。コロナ禍による影響一巡、積極成長投資の効果もあって、営業利は前期比26.2%増の15.4億円を予想。BtoB取引におけるECや決済などのオンライン化はまだ十分に浸透しておらず、今後ニーズが顕在化すると。<4661> OLC 19190 -205続落。新型コロナウイルスの感染再拡大傾向が強まってきており、東京都では前日の新規感染者数が103人と、昨年10月8日以来の100人を上回る状況となっている。全国の感染者数も10月13日以来となる700人超の水準に。感染力が強いとされるオミクロン株の流行もあって、目先は感染者数の再拡大傾向が続くとの見方が強いもよう。入場者数の本格回復タイミングの遅れなどが懸念される形に。<5922> 那須鉄 11070 +1500ストップ高比例配分。政府は再生可能エネルギーの普及のため次世代送電網の整備方針を打ち出すと報じられている。都市部の大消費地に再生エネを送る大容量の送電網をつくるなど、岸田首相が22年6月に初めて策定する「クリーンエネルギー戦略」で示すよう指示とされている。総額2兆円超の投資計画を想定しているようだ。電力鉄塔の代表銘柄でもある同社にはメリット享受への期待感が高まる形に。<7203> トヨタ自 2234.5 +129大幅反発で上場来高値を更新。2025年にも、次世代車の加速や安全制御機能などを一括で動かす頭脳にあたる基本的な車載ソフトウエアを実用化すると報じられている。他の自動車メーカーにも販売、車載ソフトの標準仕様を握ることで収益を得る「プラットフォーマー」の地位を狙うとされている。本日は為替相場の円安進行なども支援となる。EV化に向けた取り組みも加速化させており、関連の中心格として期待する動きも継続。<6920> レーザーテック 34320 -970朝高後、マイナス転換。年明けの米国市場ではインテルやAMD、ザイリンクスなどが買われ、SOX指数が2%超の上昇となっており、国内半導体関連株の支援材料につながっている。半導体不足の長期化が意識される中、2022年も半導体関連株が相場のリード役になるとの期待も高まる展開。東京エレク、アドバンテスト、ルネサスなど代表的な半導体関連株は4%前後の上昇となっているがレーザーテックは下落に転じている。<9107> 川崎船 7680 +760急伸。海運セクターは業種別上昇率トップになっている。上海輸出コンテナ運賃指数(SCFI)が昨年末には5000ポイント台に乗せるなど、海運市況の好調推移が継続しており、海運株には好業績の長期化期待が高まっているもよう。23年3月期の大幅増配、それに伴う来期ベースでの高配当利回り水準を意識する動きが一段と強まってきているようだ。足元での為替円安進行なども支援材料となっている。
<ST>
2022/01/04 15:19
本日の注目個別銘柄
明和産、大幸薬品、RSテクノなど
<9101> 郵船 8760 -10反落。今年の株価上昇率は東証1部上場銘柄の中で東京機械に続いて第2位、東証1部時価総額100億円以上の銘柄の中では上昇率トップと、2021年最大の注目株に。他の海運大手株と同様、コンテナ船市況上昇による持分法適用会社の収益急拡大、それに伴う配当金の大幅な増配が刺激材料となった。来年の注目点は、2022年3月期決算発表時における自社株買い発表の有無や来年度の配当計画を含めたガイダンスとなろう。<2270> 雪印メグ 1990 -68大幅反落。野村證券は目標株価を2500円から2000円に引き下げた。22年3月期は包材やエネルギーコストなどの原材料高の影響、ヤクルト<2267>やキリンHD<2503>との競争激化でガセリ菌SP株ヨーグルトの販売が苦戦すると指摘。23年3月期以降はプロセスチーズ以外の乳業カテゴリーで値上げが発生しないとみて、営業益予想を減額。乳製品事業は新工場稼働に伴う固定費増加も重しと。<6191> エアトリ 3070 -175大幅続落。新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」の感染拡大が世界的に広がっており、旅行需要の本格的な回復時期がずれ込むとの懸念が強まっている。年末年始の休場中に感染拡大が進む可能性なども警戒視し、手仕舞い売りの動きも急がれているようだ。本日は空運や陸運など、旅行関連株の低調な動きが目立っている。<4574> 大幸薬品 824 +54大幅続伸。日本国内でも新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」感染が拡大してきており、29日は、全国の新型コロナ新規感染者数が2か月半ぶりに500人を超えた。強い感染力から、年末年始の休暇中に感染者数が一段と拡大する可能性も想定され、新型コロナ対策関連株の一角として同社に関心が向かっているもよう。また、年内の「損出し売り」が一巡したこともリバウンドの支援材料に。<7735> スクリーンHD 12370 +260大幅反発。彦根事業所に半導体製造装置の新棟を建設すると30日付の日刊工業新聞が報じている。22年12月までの稼働を目指し、年産能力は現状の3500億円規模から4000億円超に引き上げる計画のもよう。半導体需要拡大の長期化などが意識され、前日の米SOX指数の堅調な動きも支援要因に強い動きとなっている。<3445> RSテクノ 6810 +420大幅続伸。海外子会社である有研半導体硅材料股フン公司の科創板市場での上場に向けた準備の一環として、上海証券取引所へ上場申請書類を提出し、申請が受理されたと発表している。5月には上場準備の一環として第三者割当増資を実施しているように、想定線の流れとはみられるが、上場に向けた前進としてポジティブ視されているもよう。含み益の拡大などが期待される形に。<6083> ERI HD 1409 -34大幅続落。28日の上半期決算発表後は利食い売りに押される展開となっている。足元の業績は急回復だが、12月21日に上方修正を発表しており、その後の高値まで31%の株価上昇となっていることから、当面の出尽くし感が優勢となっている。なお、足元の業績は住宅着工の回復基調が続いていることで確認検査事業、住宅性能事業などが好調に推移している。<9519> レノバ 2082 +184日ぶり反発。秋田県由利本荘市の洋上風力発電事業に選定されなかったことがネガティブサプライズとなり、今週3日間で株価は55%の急落となっているが、年末年始休暇を控えて本日は買い戻しが優勢の展開に。なお、野村證券やみずほ証券に続いて、本日はゴールドマン・サックス証券でも投資判断を売り推奨に格下げ、目標株価を1850円にまで引き下げているもよう。<7611> ハイデ日高 1732 +603日続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計経常損益は11.7億円の黒字で前年同期比32.4億円の損益改善となった。また、通期予想は従来の13億円の黒字から27億円の黒字に上方修正した。食材購入単価などの上昇で営業損益は下振れとなるものの、時短営業協力金等57億円を営業外収益に計上することが背景。経済活動再開による来年度の業績回復期待も高い中、業績上振れをストレートに評価された。<8103> 明和産 997 +79大幅続伸。蓄電池の利活用に取り組む事業者・団体25者によって新規設立された「神戸関西圏電池リユース・リサイクル協議会」に参画したと27日に発表しており、電池分野における事業拡大期待が足元で強まってきているもよう。また、22年3月期末には71円、年間配当金118円を計画しており、12%を超える配当利回り水準をあらためて意識するような流れにもなっているとみられる。
<ST>
2021/12/30 15:30
本日の注目個別銘柄
レノバ、ERI HD、アウトソシングなど
<9603> H.I.S. 1927 +32大幅反発。前日に21年10月期の決算を発表、営業損益は641億円の赤字で、10月30日の公表値をやや下回る着地となった。一方、今期業績見通しは非開示としている。ただ、実績値並びにガイダンス非開示は想定線で、決算に大きなサプライズはないもよう。他方、オミクロン株に対する過度な警戒感も後退しつつあるなか、決算でのネガティブインパクトもなかったことで、目先の悪材料出尽くしを意識する流れに。<7649> スギHD 6930 +110大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は233億円で前年同期比8.9%減となったが、9-11月期は72億円で同3.7%増と増益に転じた。市場予想の上限レベルも上回る着地に。一方、通期予想は従来の343億円から310億円、前期比8.9%減に下方修正、販促の強化を反映した。ただ、下振れ自体は織り込み済みであり、株価も安値圏にあることから、足元業績の下げ止まりをプラス視する動きが優勢に。<6264> マルマエ 3085 -135大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は6億円で前年同期比3倍となった。上半期計画9億円に対する進捗率は66.1%の水準となっており、順調なスタートが確認された。市場の好調に伴って半導体分野の受注が既存客、新規顧客で好調に推移した。ただ、好調な半導体市況を背景とした好決算期待は十分に反映されており、年初来高値水準が接近する状況下、出尽くし感からの利食い売りが優勢に。<7921> TAKARA & C 1933 +129大幅続伸。前日に上半期の決算を発表、営業利益は22.5億円で前年同期比43.5%増益となった。第1四半期は同10.5%増にとどまっていたため、増益率は大幅に拡大する形に。通期予想28億円、前期比3.4%増は据え置いているが、進捗率は8割に達していることで上振れ期待が高まっている。通訳・翻訳事業の赤字幅縮小に加えて、主力のディスクロージャー事業も順調に伸長している。<8369> 京都銀 5450 +390急伸。前日に株主還元方針の変更を発表。これまでは配当性向30%を目安としていたが、今年度からは総還元性向50%を目指すとしている。22年3月期の具体的な還元内容はあらためて開示するとしているが、増配、あるいは自社株買いの併用などが想定されている。同行では配当性向を30%に引き上げたばかりであり、株主還元強化の流れを評価する動きが優勢となっている。<8892> 日本エスコン 757 -30大幅続落。本日は12月期決算企業の配当権利落ち日となっている。同社は期末に一括配当38円を計画しており、前日終値をベースにすると配当利回りは4.8%の高水準。権利落ちによる処分売りの動きが優勢のようだ。オンラインファンドの運営などを手掛けるFUELの買収を前日に発表しているが、ポジティブ反応も限定的。本日は同社のほかにも、ユニカフェ、グロバルリンクなど権利落ちで下落率上位に。<6083> ERI HD 1443 -201急落。前日に上半期決算を発表、営業損益は9.3億円の黒字となり、前年同期比10.1億円の損益改善となっている。12月21日に上方修正した水準での着地になっている。通期予想16億円、前期比4倍、年間配当金40円、前期比25円増配は、当時上方修正した数値を据え置いている。上方修正から前日終値まで26.1%の上昇となっており、決算正式発表を受けて出尽くし感からの利食い売りが優勢の展開に。<9519> レノバ 2064 -1136急落。本日は3日ぶりにザラ場で寄り付き、その後も売り優勢の展開になっている。秋田県由利本荘市の洋上風力発電事業に選定されなかったことがネガティブサプライズとなり、先週末比では半値以下の水準となっている。選定結果を受けて直近では、野村證券やみずほ証券が投資判断を売り推奨に格下げしているが、野村證券では目標株価2430円、みずほ証券では2300円としている。<2427> アウトソシング 1501 +135大幅反発。第3四半期報告書の提出期限を再延長申請したことで、前日には先行き不透明感から急落していたが、本日は過度な警戒感が後退する展開に。想定通り調査委員会より調査報告書を前日に受領、過年度決算の修正については、売上高で累計9.5億円、営業利益で2.8億円の減少となるもよう。22年1月14日には報告書の提出が行われるともみられ、実態面での影響は限定的との見方が優勢となっている。<3086> Jフロント 1059 +73大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計事業利益は88.8億円で前年同期比4.7倍、9-11月期も52億円で同3.2倍となっている。百貨店事業が高額品好調に加え、ボリューム回復とコスト圧縮で急回復、SC事業も心斎橋PARCO開業効果やコスト減で大幅増益となっている。通期予想は据え置いているが、前提となる12-2月期は31億円であり、超過達成期待があらためて高まる状況となっているようだ。
<ST>
2021/12/29 15:54
本日の注目個別銘柄
帝繊維、アカツキ、あさひなど
<2925> ピックルス 1837 -37大幅続落。前日に22年2月期第3四半期決算を発表。営業益は前年同期比17.1%増の26.9億円に。ただ、9-11月期は同9.9%減と、同3.5%増だった6-8月期からは減益に。緊急事態宣言が解除されたことで巣ごもり需要が一服。前年同期に販売が伸びた内食と乳酸菌に関連した食品を中心に反動減。通期計画の28.5億円に対する進捗率は94.4%に達し、計画は保守的とも思われるが、据え置きが失望感に。<6920> レーザーテック 35380 +1090売買代金トップで大幅続伸。同社のほか、東エレク<8035>やアドバンテス<6857>など半導体関連が総じて堅調だった。前日の米株市場では、好調なクリスマス商戦、オミクロン株への警戒感後退などを背景とした景気回復の継続期待で上昇。とりわけ、半導体関連に買いが集まり、SOX指数は2.7%高と大幅に4日続伸。AMDやエヌビディアなどが4%を超える上昇となり、国内関連株にも期待感が波及した。<1959> 九電工 3500 +130大幅反発。大和証券は投資判断を新規に「2(アウトパフォーム)」、目標株価を4000円でカバレッジ開始。九州での中小型案件は安定的に高い利益率を確保できると予想されるため、業界内でも高い営業利益率を維持することが可能と評価。23年3月期は大規模案件である宇久島メガソーラーの施工最盛期となる見込みで、営業利益は390億円と過去最高益の更新を予想。<9262> シルバーライフ 1233 -38大幅続落。SMBC日興証券は投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価も2700円から1500円にまで引き下げた。新工場の能力は十分に高水準であるため、増収率の鈍化により工場は低稼働状態が続き、以前の営業利益率に戻るには時間を要すると指摘。各種販路の増収率が鈍化していることを考慮し、22年7月期営業利益は前期比37%減の5.3億円に下方修正、コンセンサスを1億円程度下振れるとみている。<3932> アカツキ 2777 +183急伸。東海東京証券は投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を4060円から5850円にまで引き上げた。劇場版「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」の国内映画公開日が22年4月22日と発表されている。これにより、関連イベントの実施、新規ガシャの投入などが予想されることで、収益モメンタムが鈍化傾向にあった「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」のKPI好転が見込めるとみているようだ。<2685> アダストリア 1606 0いってこい。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は44.8億円で前年同期比4倍となった。一方、9-11月期は38.5億円で同30.2%減益に。夏物在庫消化や為替の影響で粗利益率が低下、人件費の増加などで9-11月期は減益となった。決算数値にインパクトはないものの、足元での株価調整を受けて、買い先行スタートも、直近高値を抜けず次第に上値の重い展開に。<3333> あさひ 1426 +87大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は56.9億円で前年同期比17.4%減益となっている。9-11月期も7億円で同12.0%減益となっているが、据え置きの通期予想54.5億円、前期比20.6%減は超過する状況となっており、業績上振れを意識する展開になっているもよう。高機能化や感染症対策などを背景に、電動アシスト自転車の販売好調が続いているようだ。<3302> 帝繊維 2279 +208急伸。前日に21年12月期業績の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の36億円から48億円、前期比14.6%増に、一転増益見通しに増額している。民間企業向け大型防災資機材が大きく売上を伸ばしたほか、空港化学消防車や救助工作車も堅調に推移したもよう。第3四半期までは2割超の減益であったため、2ケタ増益までの上方修正にはインパクトが強まる形に。<2809> キユーピー 2505 +64大幅反発。前日に21年11月期の業績修正を発表している。営業利益は従来予想の270億円から279億円、前期比1.4%減益に、純利益は154億円から180億円に上方修正している。減損損失減少や有価証券売却益増加などで純利益の修正幅は大きくなっている。純利益の増加に伴い、年間配当金は従来計画の45円から47円に引き上げ、前期比7円の増配となる。<8227> しまむら 9500 +370大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は388億円で前年同期比24.5%増益となった。9-11月期は134億円で同11.5%減、6-8月期の同28.6%減から減益率は縮小、コンセンサスも5億円程度上振れた。また、生地や生産ラインを早めに確保し、多くのサプライチェーンから仕入れているためサプライチェーンの見直しも実施、懸念されている原材料価格の変動は限定的なことも買い安心感に。
<ST>
2021/12/28 15:38