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ランチタイムコメント 日経平均は大幅続落、半導体株弱いものの、売り一巡後は下げ渋る展開に *12:14JST 日経平均は大幅続落、半導体株弱いものの、売り一巡後は下げ渋る展開に  日経平均は大幅続落。前営業日比415.59円安(-1.24%)の33048.58円(出来高概算8億8000万株)で前場の取引を終えている。 3日の米国株式市場は下落。ダウ平均は284.85ドル安(-0.76%)の37430.19ドル、S&P500は38.02ポイント安(-0.80%)の4704.81ポイント、ナスダックは173.73ポイント安(-1.18%)の14592.21で取引を終了した。リッチモンド連銀のバーキン総裁が講演で、追加利上げの選択肢も依然あると言及したため早期の利下げ期待が後退し、寄り付き後、下落。長期金利の上昇でハイテクも売られ、相場を押し下げた。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録でも、長期にわたり金融引き締め策を維持する方針が再確認されると、終盤にかけ下げ幅を拡大した。 大発会の東京市場は、米国株安や1月1日に発生した能登半島地震の影響などが嫌気されて、売り優勢でスタート。日経平均は前営業日比770円安まで下げ幅を拡大する場面が見られた。ただ、売り一巡後は、復旧・復興を見込んだ買いが建設株に入るなど、地震による相場への悪影響は一時的との見方から、日経平均は下げ幅を縮小。33000円台を回復して前場の取引を終えた。 日経平均採用銘柄では、ナスダックの下落などが影響して東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>、スクリーンHD<7735>、ルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体関連の下げが目立ったほか、指数インパクトが大きいソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>も大幅下落。また、能登半島地震の影響で信越化<4063>も売られた。 一方、デンマークの海運大手マースク社が紅海とアデン湾を通過する全ての航行を一時停止すると発表したことから、日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>が急反発したほか、復旧・復興を見込んだ思惑買いが入ったことから、鹿島建設<1812>、大成建設<1801>、日立建機<6305>が上昇した。 セクターでは、電気機器、精密機器、その他製品、サービス業、機械などが下落した一方、海運業、鉱業、石油・石炭製品、建設業、鉄鋼などが上昇した。 後場の日経平均は25日移動平均線が位置する33150円水準でのもみ合い相場を想定する。為替市場では、1ドル143円台と大納会15時時点との比較では、2円ほど円安ドル高が進行していることから、トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>など自動車株は強い。TOPIXが前場切り返す場面も見られたことから、しっかりのTOPIXにつられ、日経平均が下げ幅をじりじりと縮小し25日移動平均線水準で下げ渋る展開に期待したい。 <AK> 2024/01/04 12:14 ランチタイムコメント 日経平均は続落、ファーストリテの下げが影響も一段安は回避 *12:12JST 日経平均は続落、ファーストリテの下げが影響も一段安は回避  日経平均は続落。前日比69.25円安(-0.21%)の33470.37円(出来高概算5億4000万株)で前場の取引を終えている。 28日のダウ平均は53.58ドル高(+0.14%)の37710.10ドル、S&P500は1.77ポイント高(+0.04%)の4783.35ポイント、ナスダックは4.04ポイント安(-0.03%)の15095.14ポイントで取引を終了した。来年の早期利下げを期待した買いが続き、寄り付き後は上昇。ソフトランディング期待を受けた買いも目立ち終日、堅調に推移した。しかし、過去最高水準での利食い売りが相場の上値を抑制。また、長期金利が上昇したためハイテクは終盤にかけて下落に転じ、まちまちで終了した。 為替市場の円高進行が一服したことなどを受けて、寄付き後の日経平均は33600円台まで買われたが、米国市場がまちまちだったことなどから失速。指数インパクトが大きいファーストリテ<9983>が、下げ幅をじりじりと広げたことなどが影響して、日経平均も前日比マイナス圏での推移となった。ただ、トヨタ自<7203>など輸出関連銘柄がしっかりした動きを見せていることから、一段安は回避された。  日経平均採用銘柄では、ファーストリテのほか、ファナック<6954>、東エレク<8035>など指数インパクトが大きい銘柄の下げが目立ったほか、出光興産<5019>、住友ファーマ<4506>、ニトリHD<9843>もさえない。一方、楽天グループ<4755>が、楽天モバイルの契約数が600万回線を突破と発表したことから3日続伸したほか、個人投資家を中心とした買い観測などを背景に、任天堂<7974>が16年ぶりに上場来高値を更新。また、SOMPOホールディングス<8630>、DIC<4631>も買われた。 セクターでは、鉱業、海運業、石油・石炭製品、小売業、精密機器などが下落した一方、その他製品、保険業、輸送用機器、パルプ・紙、その他金融業などが上昇した。 後場の日経平均は、大納会で参加者が限られていることなどから方向感の乏しい展開となろう。為替市場では1ドル141円台半ばとドルの円高進行が止まっていることは安心材料である。物色対象として、任天堂の上場来高値更新を受けて、他のゲーム関連にも思惑が波及するか注目したい。個人投資家を中心とした相場付きとなっていることから、短期的な値幅取りの売買が多くなりそうだが、材料銘柄への関心も高めておきたいところ。 <AK> 2023/12/29 12:12 ランチタイムコメント 日経平均は反落、為替の円高推移が嫌気されるも底堅い展開に *12:12JST 日経平均は反落、為替の円高推移が嫌気されるも底堅い展開に  日経平均は反落。前日比177.30円安(-0.53%)の33503.94円(出来高概算5億3700万株)で前場の取引を終えている。 27日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は111.19ドル高(+0.30%)の37656.52ドル、S&P500は6.83ポイント高(+0.14%)の4781.58ポイント、ナスダックは24.60ポイント高(+0.16%)の15099.18で取引を終了した。高値警戒感で寄り付き後はまちまちとなったが、米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げを織り込み、長期金利が大幅に低下すると買いが先行した。金利先安観にハイテクも買われ、終日、底堅く推移。5年債入札が強い結果となると、金利が一段と低下し再び買いの勢いが強まった。米国株は上昇したものの、為替市場で1ドル141円前半と前日の大引け時点より1円ほど円高ドル安が進行していることを受けて、日経平均は反落スタート。寄り付き後は、大納会前日ということも影響して積極的な売買は手控えられたことから一段安は回避されている。  日経平均採用銘柄では、海運大手マースクが数十隻のコンテナ船について、紅海経由の運航を数日後から再開すると明らかにしたことで、川崎汽船<9107>、商船三井<9104>、日本郵船<9101>が大幅安となっているほか、権利落ちが影響してキヤノン<7751>、JT<2914>も売られた。一方、DIC<4631>が、香港を拠点とする投資ファンドのオアシス・マネジメントが同社を6.90%保有していると判明したことから買い優勢となったほか、日本製鉄<5401>、スズキ<7269>も上昇した。 セクターでは、海運業、鉱業、ゴム製品、食料品、不動産業などが下落した一方、鉄鋼、保険業、非鉄金属、その他金融業、金属製品などが上昇した。 後場はドル・円をにらんだ展開となろう。米長期金利低下に伴う日米金利差縮小が円高ドル安の背景にあることから、欧州投資家が参加してくる午後、ドル・円が一段と円高に振れる可能性がある。一方、12月決算企業などの権利落ち分(約50円)を考慮すると、円高進行の割に輸出関連銘柄を中心に底堅い動きも見られる。為替次第という前提とはなるが、後場の日経平均は下げ幅を徐々に縮小する可能性もあろう。 <AK> 2023/12/28 12:12 ランチタイムコメント 日経平均は大幅続伸、外部環境を材料に大型株が買われる展開に *12:10JST 日経平均は大幅続伸、外部環境を材料に大型株が買われる展開に  日経平均は大幅続伸。前日比352.47円高(+1.06%)の33658.32円(出来高概算6億4309万株)で前場の取引を終えている。 26日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は159.36ドル高(+0.43%)の37545.33ドル、S&P500は20.12ポイント高(+0.42%)の4774.75ポイント、ナスダックは81.60ポイント高(+0.54%)の15074.57で取引を終了した。連休明け、様子見気配強くまちまちで寄り付いた。その後、原油価格の回復でエネルギーセクター中心に買われたほか、10月住宅価格指数も予想ほど伸びなかったものの依然プラス圏を維持し住宅市場の底堅さが確認され相場を支援。半導体インテルの上昇が相場を一段と押し上げ終日堅調に推移した。日経平均は、休場明けの外部環境を材料に買い優勢で取引を開始。為替市場では、1ドルが142円台後半とやや円安ドル高に振れたことなどから輸出関連銘柄などが上昇。日経平均は上げ幅を広げ、33700円台まで上昇するなど強い動きを見せた。 日経平均採用銘柄では、ソフトバンクG<9984>が前日比5%超上昇し日経平均を60円ほど押し上げたほか、川崎汽船<9107>、商船三井<9104>、日本郵船<9101>など海運株も買われた。その他の銘柄では、ジャパンディスプレイ<6740>、gumi<3903>が大幅高となった。一方、Jフロント<3086>、高島屋<8233>など百貨店株は引き続きさえない。 セクターでは、海運業、電気・ガス業、サービス業、情報・通信業、精密機器などが上昇した一方、ゴム製品のみ下落した。 後場も引き続き強い展開を想定する。買い一巡後の日経平均は33600円台まで上げ幅を縮小したが、プライム市場の幅広い銘柄・業種が物色されるなど相場のモメンタムは強い。休み明けの海外投資家がドル買戻しを進めた場合、為替市場では円安ドル高がやや進行する可能性もあろう。また、本日は12月期決算企業などの権利取り最終売買日でもあることから、日経平均は大引けにかけて強い動きを見せると想定する。終値ベースでの年初来高値33753.33円(7月3日)を超えられるか注目したい。 <AK> 2023/12/27 12:10 ランチタイムコメント 日経平均は小幅反落、海外市場休場で売買低迷で小動きに *12:14JST 日経平均は小幅反落、海外市場休場で売買低迷で小動きに  日経平均は小幅反落。前日比0.82円安(-0.00%)の33253.21円(出来高概算5億100万株)で前場の取引を終えている。 25日の海外市場はクリスマス休暇のため休場。225ナイト・セッションは通常終値比10円安の33190円と小動きとなった。為替市場も参加者が減少していたことから、1ドル142円40銭水準とこちらも小動き。手掛かり材料に乏しいことから、日経平均は前日終値水準でスタート。本日の海外市場も、香港、オセアニア、英国、欧州市場がクリスマス休暇及びボクシングデーの祝日で休場となっていることから、積極的な売買は手控えられた。前場の日経平均の値幅は100円ほどに留まり、売買高も2営業日連続で5億株台と低迷した。 日経平均採用銘柄では、前日買われていた高島屋<8233>、Jフロント<3086>、三越伊勢丹<3099>など百貨店株が売られたほか、ネクソン<3659>もさえない。また、マツダ<7261>、日産自<7201>など車関連も売られた。その他の銘柄では、インバウンド好調で業績を材料に買われていた藤田観光<9722>が利益確定売りに押された。一方、レーザーテック<6920>、村田製<6981>と半導体関連が買われたほか、ヤマトHD<9064>系企業と連携を発表した鹿島<1812>が買われたが、ヤマトHDは売られた。その他の銘柄では、日本光電<6849>が米ファンドのバリューアクトが5%超保有したことが明らかとなったことから急騰した。 セクターでは、ゴム製品、空運業、陸運業、保険業、輸送用機器などが下落した一方、鉱業、パルプ・紙、倉庫・運輸関連業、その他製品、石油・石炭製品などが上昇した。 後場の東京市場も、海外市場休場が影響して商いは閑散となろう。例年通りであれば、機関投資家が年末年始の休暇に入ることから個人投資家主体の相場展開となり東証グロース市場の中小型株に関心が向かいやすいものの、今年はさほど商い活況となっていない。一部では、個人投資家の資金がNISA(小額非課税制度)を経由して海外株に流れているとの指摘もある。一方、明日27日は12月期決算企業などの権利取り最終日となるため、短期資金は関連銘柄の値幅取りに向かうと想定する。手掛かり材料難も意識されて、権利取りの動きが活発化する可能性もある。 <AK> 2023/12/26 12:14 ランチタイムコメント 日経平均は続伸、買い一巡後はクリスマス休暇入りで上値の重い展開に *12:17JST 日経平均は続伸、買い一巡後はクリスマス休暇入りで上値の重い展開に  日経平均は続伸。先週末比122.34円高(+0.37%)の33291.39円(出来高概算5億5200万株)で前場の取引を終えている。 22日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は18.38ドル安(-0.05%)の37385.97ドル、S&P500は7.88ポイント高(+0.17%)の4754.63ポイント、ナスダックは29.11ポイント高(+0.19%)の14992.97で取引を終了した。連休を控えた調整で寄り付き後、まちまち。11月コアPCE価格指数の伸びが予想を下回ったことから、米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げを正当化させるとの見方が高まり長期金利が低下、ハイテク中心に買いが先行した。その後、12月ミシガン大消費者信頼感指数確定値や長期インフレ期待が予想外に上方修正されると、長期金利が上昇に転じたことで相場は失速。終盤にかけダウは小幅下落に転じた。ナスダックは根強い金利先安感に底堅く推移しまちまちで終了した。 225ナイト・セッションが通常終値比で220円高だったことから、日経平均は買い先行でスタート。ただ、米株市場がまちまちで方向感に乏しいことから買いは続かず、上げ幅をじりじりと縮小。クリスマス休暇に伴い、香港、オセアニア、欧州、英国、米国市場が休場となっていることから、参加者は限定的となり薄商いの静かな前場となった。 日経平均採用銘柄では、百貨店の23年7-12月期の免税売上高が過去最高になる見通しと伝わったことで、三越伊勢丹<3099>、Jフロント<3086>、高島屋<8233>も上昇。中国がゲーム規制の見直しを検討すると発表したことから、ネクソン<3659>が大幅高となったほか、コナミG<9766>も買われた。一方、足元上昇が目立っていた日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>は、欧州海運が紅海の運行を再開準備と伝わったことから利益確定の売りに押された。なお、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が続伸したことから、レーザーテック<6920>、ルネサス<6723>が買われた一方、スクリーンHD<7735>、アドバンテスト<6857>は売られるなど半導体関連はまちまちとなった。 セクターでは、ゴム製品、医薬品、精密機器、電気機器、情報・通信業などが上昇した一方、海運業、パルプ・紙、鉄鋼、電気・ガス業、倉庫・運輸関連業などが下落した。 後場の東京市場も引き続き商い閑散の地合いとなろう。13時ちょうどから植田日銀総裁が日本経済団体連合審議委員会で講演を行うことから、発言に対する為替の変動には注意が必要だが、先日の日本銀行金融政策決定会合後の記者会見での発言の範囲内となる見通しだ。後場も個別材料がある銘柄に売買は限られると考える。 <AK> 2023/12/25 12:17 ランチタイムコメント 日経平均は小幅反発、米国株反発を好感も買一巡後は売買手控え *12:14JST 日経平均は小幅反発、米国株反発を好感も買一巡後は売買手控え  日経平均は小幅反発。前日比64.42円高(+0.19%)の33204.89円(出来高概算6億1300万株)で前場の取引を終えている。 21日のNY市場は反発。ダウ平均は322.35ドル高(+0.87%)の37404.35ドル、S&P500は48.40ポイント高(+1.03%)の4746.75ポイント、ナスダックは185.92ポイント高(+1.26%)の14963.87ポイントで取引を終了した。昨日の大幅反落の反動で、寄り付き後、上昇。7-9月期国内総生産(GDP)・個人消費、価格指数確定値の予想外の下方修正を受け、来年の利下げ観測が強まり、一段の上昇につながった。同時に、週次新規失業保険申請件数が予想外に減少し労働市場の底堅さが証明され、長期金利上昇で上値も限定的となった。ただ、半導体メーカーのマイクロン・テクノロジーなどの良好な決算を好感し下値も底堅く、終盤にかけて上げ幅を拡大し終了。 良好な外部環境を受けて、日経平均は反発でスタートした。33300円台まで上昇する場面も見られたが、買い一巡後は、為替市場でドル・円が142円台半ばと前日大引け時点よりも円高ドル安で推移していることなどが重しとなり、日経平均は上げ幅を縮小。週末要因や海外の機関投資家がクリスマス休暇に入っていることなども影響して、積極的な売買は手控えられた。 日経平均採用銘柄では、川崎汽船<9107>が上場来高値を更新しているほか、日本郵船<9101>、商船三井<9104>も引き続き上昇。日本の10年国債利回りがやや上昇したことなども影響して、みずほ<8411>、三菱UFJ<8306>など銀行株も強い。このほか、住友ファーマ<4506>、信越化<4063>も買われた。一方、三井不<8801>、住友不<8830>など不動産株がさえないほか、寄付き強かったアドバンテスト<6857>は買い一巡後に失速した。 セクターでは、海運業、銀行業、パルプ・紙、化学、証券・商品先物取引業などが上昇した一方、不動産業、輸送用機器、繊維製品、電気機器の4セクターのみ下落した。  後場の東京市場も、参加者減少に伴い積極的な売買が手控えられることから、日経平均も膠着感を強めると想定する。足元の日経平均をけん引してきた半導体セクターが高安まちまちとなっていることから、主役不在の地合いとなっている。機関投資家から個人投資家に売買主体が変わっていることも影響して、大型株よりも中小型の材料銘柄に関心は向かおう。 <AK> 2023/12/22 12:14 ランチタイムコメント 日経平均は大幅反落、米国株安受けて利益確定売りが先行 *12:11JST 日経平均は大幅反落、米国株安受けて利益確定売りが先行  日経平均は大幅反落。前日比504.51円安(-1.50%)の33171.43円(出来高概算6億9400万株)で前場の取引を終えている。 20日のNY市場は大幅反落。ダウ平均は475.92ドル安(-1.27%)の37082.00ドル、S&P500は70.02ポイント安(-1.47%)の4698.35ポイント、ナスダックは225.28ポイント安(-1.50%)の14777.94ポイントで取引を終了した。予想を上回った12月消費者信頼感指数や11月中古住宅販売件数を好感し、一時上昇に転じたが、フェデックスの低調な決算を受けた根強い景気減速懸念に再び下落。さらに、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海での度重なる船舶攻撃への対処で、米国が軍事行動を検討しているとの報道を受けた地政学的リスク上昇を警戒した売りが加速、終盤にかけて下げ幅を拡大し終了した。 米国株の大幅反落を受けて、日経平均も大幅反落でスタート。傘下のダイハツの不正問題のほか、米国でのリコール実施などを発表したトヨタ自<7203>の大幅安が、投資家の心理状態悪化を引き起こし、日経平均は下げ幅をじりじりと拡大。前日上昇(456.55円)分を打ち消す展開となった。 日経平均採用銘柄では、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)やナスダックの大幅反落が嫌気されて、ルネサス<6723>、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>が弱いほか、トヨタ自の下落がほかの自動車株にも波及し、マツダ<7261>、日産自<7201>、ホンダ<7267>も売られた。このほかの銘柄では、東洋建設<1890>が、任天堂<7974>創業家YFOによる同社買収提案の撤回報道を受けて急落した。一方、22日に上海発コンテナ船のスポット運賃が発表されることから、川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>、商船三井<9104>に先回りの買いが入った。このほかの銘柄では、アカツキ<3932>がソニーG<6758>との資本業務提携が材料視されてストップ高となった。 セクターでは、輸送用機器、精密機器、石油・石炭製品、保険業、その他金融業などが下落した一方、海運業、ゴム製品、陸運業の3セクターのみ上昇した。 為替市場では、ドル・円が143円台を割り込む場面が見られるなど、寄付き時点との比較では円高ドル安が進行している。後場の日経平均は、大幅下落のトヨタ自が下げ幅を縮小できるかがポイントとなろう。他の自動車株にも波及したことで、投資家の心理状態はかなり悪化していると考える。日経平均のみならず東京市場のムードは、トヨタ自次第といった状況だ。 <AK> 2023/12/21 12:11 ランチタイムコメント 日経平均は大幅続伸、コア30中心に買われ年初来高値に迫る勢い *12:15JST 日経平均は大幅続伸、コア30中心に買われ年初来高値に迫る勢い  日経平均は大幅続伸。前日比580.02円高(+1.75%)の33799.41円(出来高概算7億8600万株)で前場の取引を終えている。 19日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は251.90ドル高(+0.68%)の37,557.92ドル、S&P500は27.81ポイント高(+0.59%)の4768.37ポイント、ナスダックは98.03ポイント高(+0.66%)の15,003.22ポイントで取引を終了した。11月住宅着工件数の予想外の改善でソフトランデイング期待を受けた買いが続き、寄り付き後、上昇。リッチモンド連銀のバーキン総裁がインフレを巡り進展が続けば適切に対応すると利下げの可能性を示唆し、長期金利の低下を好感した買いも相場を押し上げ、終日堅調に推移した。 終盤にかけ、相場は上げ幅を拡大し、ダウは連日で過去最高値を更新し終了。堅調な外部環境を材料に、日経平均は続伸でスタート。寄り付き後、TOPIXコア30銘柄など大型株を中心に買いが入ったことから、日経平均は上げ幅をじりじりと拡大。11月20日の年初来高値33853.46円(取引時間中)にあと数十円の水準まで上昇するなど強い地合いとなった。 日経平均採用銘柄では、一部証券会社が投資判断を引き上げたことからTOPPAN<7911>が大幅高となったほか、引き続き川崎汽船<9107>も買われた。また、米住宅着工件数が想定以上の伸びを見せたことで信越化学<4063>も上昇したほか、マツダ<7261>、大日本印刷<7912>、三菱重工業<7011>、ファーストリテ<9983>の上昇が目立った。 一方、昨日、日本銀行の金融政策決定会合で「金融政策の現状維持」が発表されたことから、千葉銀行<8331>、コンコルディアHD<7186>、ふくおかFG<8354>など地銀株が下落となったほか、半導体関連で買われていたスクリーンHD<7735>が売られた。なお、東エレク<8035>は前日比変わらずで、前場の取引を終えた。 セクターでは、機械、化学、証券・商品先物取引業、その他金融業、保険業などが上昇した一方、電気・ガス業、倉庫・運輸関連業の2セクターのみ下落した。 為替市場では、ドル・円は144円台を挟んでのもみ合いとなっている。後場の東京市場は、指数インパクトが大きい東エレクが上昇に転じ、ドル・円が円安に進めば、日経平均の年初来高値更新の可能性は十分あろう。米国株指数が史上最高値を更新していることを考慮すると、今後、日本株の出遅れ感が意識されると想定。来週の配当・優待の権利取りを意識した取引も期待できることから、幅広い銘柄が買われる地合いとなりそうだ。 <NH> 2023/12/20 12:15 ランチタイムコメント 日経平均は小幅反発、日銀会合の発表待ちで売買手控え *12:14JST 日経平均は小幅反発、日銀会合の発表待ちで売買手控え  日経平均は小幅反発。前日比40.80円高(+0.12%)の32799.78円(出来高概算6億3300万株)で前場の取引を終えている。  18日のNY市場は上昇。ダウ平均は0.86ドル高(+0.00%)の37306.02ドル、S&P500は、21.37ポイント高(+0.45%)の4740.56ポイント、ナスダックは91.27ポイント高(+0.62%)の14905.19ポイントで取引を終了した。12月住宅市場指数の改善でソフトランディング観測が強まり、寄り付き後、上昇。エネルギーセクターや会員制倉庫型卸売・小売会社のコストコホールセールの上昇も相場を押し上げた。一部、米連邦準備制度理事会(FRB)関係者が市場の早期利下げ観測に懐疑的見方を表明したものの、金利先安感が根強くハイテクが相場を支えたほか、年末にかけたサンタクロースラリーを期待した買いで終日堅調に推移。終盤にかけダウは失速も小幅ながら連日で過去最高値を更新した。 堅調な外部環境を材料に、日経平均は反発でスタートしたが、寄り付き後は、前日終値水準を挟んでのもみ合いとなった。昼過ぎに日本銀行の金融政策決定会合の結果が伝わることから、為替市場含め、様子見ムードの強い地合いとなった。 日経平均採用銘柄では、ナスダック上昇を背景に、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>が上昇し、日経平均を70円ほど押し上げたほか、ファーストリテ<9983>も堅調。一方、USスチール買収を発表した日本製鉄<5401>は、資金負担増加が懸念されて売り優勢となった。また、和歌山の火力発電所の建設中止と報じられた関西電力<9503>も売られた。 セクターでは、保険業、食料品、その他製品、銀行業、パルプ・紙などが上昇した一方、空運業、陸運業、鉄鋼、建設業、倉庫・運輸関連などが下落した。 ランチタイムに、日銀は「大規模緩和の現状維持」を発表した。為替市場では、ドル・円が143円台まで円安ドル高が進行しており、225先物は33000円台を回復している。後場の東京市場は、円高推移で売られていた輸出関連銘柄など大型株を中心に買い優勢の展開となろう。ただ、15時30分から行われる植田和男日銀総裁の記者会見を見極めたいとするムードは引き続き強いことから、買い一巡後の日経平均は上値が重くなると想定する。 <AK> 2023/12/19 12:14 ランチタイムコメント 日経平均は大幅反落、日銀会合への警戒から不動産や金融株が売られる *12:15JST 日経平均は大幅反落、日銀会合への警戒から不動産や金融株が売られる  日経平均は大幅反落。先週末比349.80円安(-1.06%)の32620.75円(出来高概算7億8100万株)で前場の取引を終えている。 15日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は56.81ドル高(+0.15%)の37305.16ドル、S&P500は0.36ポイント安(-0.01%)の4719.19ポイント、ナスダックは52.36ポイント高(+0.35%)の14813.92で取引を終了した。NY連銀のウィリアムズ総裁が早期利下げを否定したため、寄り付き後、下落。その後、アトランタ連銀のボスティック総裁が来年下半期の利下げを予想していると発言すると、上昇に転じた。過去最高値付近での利食い売りに、ダウは一時下落に転じるも、終盤にかけ航空機メーカーのボーイングがけん引する形で底堅く推移。ナスダックも半導体インテルの上昇や金利先安感にプラス圏を維持し年初来高値で終了した一方、S&P500は反落となった。 方向感に欠ける外部環境を受けて、日経平均は先週末の大幅反発の反動が先行し反落スタート。為替市場では、ドル・円が142円台前半と先週末大引け時点よりもやや円安に振れたが、日本銀行の金融政策決定会合が明日まで開催されることから、日銀会合への警戒感に伴い銀行株や不動産株が下げ幅を拡大。輸出関連銘柄もさえないことから、日経平均はじりじりと下げ幅を広げた。 日経平均採用銘柄では、日銀会合への警戒感から住友不<8830>、東急不HD<3289>、三井不<8801>が先週末比3%超売られているほか、三住トラスト<8309>や第一生命HD<8750>など金融関連銘柄も弱い。その他の銘柄では、今期業績の大幅営業減益見通しが嫌気されてセルソース<4880>が急落した。一方、武装組織による船舶への攻撃を受けて業界大手のマースクが紅海の運行を見合わせたことを受けて、川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>、商船三井<9104>の海運株の上げが目立った。また、総還元性向を上回る自社株買い発表が材料視されて日産化<4021>も買われた。 セクターでは、電気・ガス業、石油・石炭製品、保険業、ゴム製品、不動産業などが下落した一方、海運業のみ上昇した。 前引けにかけて日経平均は下げ幅を縮小したことから、後場もこの流れが続くか注目する。明日まで日銀会合が開催されることから、引き続き不動産や金融関連銘柄はさえない推移となりそうだが、為替市場でドル・円が142円台を維持していることから、日経平均の一段安は回避されよう。なお、日銀イベント前で日経平均などの指数は手掛けにくいことから、個人投資家を中心とした中小型株物色が広がるか注目したい。 <AK> 2023/12/18 12:15 ランチタイムコメント 日経平均は大幅反発、為替の落着きなどを背景に大型株の上げが目立つ *12:13JST 日経平均は大幅反発、為替の落着きなどを背景に大型株の上げが目立つ  日経平均は大幅反発。前日比394.12円高(+1.21%)の33080.37円(出来高概算8億1800万株)で前場の取引を終えている。 14日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は158.11ドル高(+0.43%)の37248.35ドル、S&P500は12.46ポイント高(+0.26%)の4719.55ポイント、ナスダックは27.59ポイント高(+0.19%)の14761.56ポイントで取引を終了した。小売売上高が予想外のプラスとなり景気見通しの改善を受けて、寄り付き後は上昇。その後、高値付近から利食い売りも目立ち伸び悩んだ。クラウド需要の低迷見通しを嫌気しナスダックは一時下落に転じるも、10年債利回りが4%を下回るなど金利安で下値も限定的となりプラス圏を回復。ダウは連日で最高値を更新して引けた。 良好な外部環境を受けて、日経平均は反発で取引をスタート。為替市場で、ドル・円が142円台前半と落着きを取り戻したこともあり、大型株中心に買われ、日経平均は上げ幅をじりじりと拡大。33000円台を維持したまま、前場の取引を終えた。 日経平均採用銘柄では、一部証券会社が目標株価を引き上げたことから信越化<4063>が大幅高となっているほか、川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>、商船三井<9104>の海運株の上げも目立つ。また、SOX指数の大幅高を材料にアドバンテス<6857>、東エレク<8035>、SUMCO<3436>など半導体関連銘柄も買われた。その他の銘柄では、昨日グロース市場からプライム市場に移行したビジョナル<4194>は決算が好感されて大幅高となった。一方、ニチレイ<2871>、日清粉G<2002>、ニッスイ<1332>など食品株の下げが目立ったほか、三井住友<8316>、りそなHD<8308>など銀行株もさえない。その他の銘柄では、前期業績下振れ着地が嫌気されてクミアイ化<4996>の下げが目立った。 セクターでは、海運業、鉱業、鉄鋼、非鉄金属、機械が上昇した一方、水産・農林業、保険業、電気・ガス業、食料品、陸運業が下落した。 後場も引き続き為替市場をにらんでの展開となる。来週18‐19日に、日銀金融政策決定会合を控えていることから、先物など指数を手掛ける積極的な売買は手控えられよう。日経平均は33000円水準でのもみ合い相場を想定する。本日は、大型株の上げが目立っているが、年末ラリーに向けて、中小型株への関心が高まるか注目。 <AK> 2023/12/15 12:13 ランチタイムコメント 日経平均は4日ぶりの反落、為替の円高推移で輸出関連株中心に売り優勢 *12:14JST 日経平均は4日ぶりの反落、為替の円高推移で輸出関連株中心に売り優勢  日経平均は4日ぶりに反落。前日比125.20円安(-0.38%)の32801.15円(出来高概算9億4700万株)で前場の取引を終えている。 13日のNY市場は大幅続伸。ダウ平均は512.30ドル高(+1.40%)の37090.24ドル、S&P500は、63.39ポイント高(+1.37%)の4707.09ポイント、ナスダックは200.57ポイント高(+1.38%)の14733.96で取引を終了した。11月生産者物価指数(PPI)が予想を下回り長期金利の低下に連れハイテクが買われ、小幅高で寄り付いた。連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表待ちで小動きが続いたのち、連邦準備制度理事会(FRB)がFOMCで予想通り政策金利を3会合連続で据え置くことを決定、当局金融政策決定者の予測が24年の0.75%の利下げが予想されるなどハト派な内容となり、パウエル議長も会見でタカ派色を見せず、来年の利下げ観測が一段と強まると、長期金利の一段の低下で買いに拍車がかかり、終盤にかけ上げ幅を拡大。ダウは過去最高値で終了した。 米国株上昇を背景に日経平均は上昇スタートしたが、為替市場でドル・円が142円台と前日大引けとの比較では3円弱円高に振れていることから、大型株を中心に売りが優勢に。寄り付き後、日経平均はすぐに前日比マイナス圏に沈んだ。 日経平均採用銘柄では、日米で金利が低下したことから三井住友<8316>、みずほFG<8411>、三菱UFJ<8306>とメガバンクが総じて売られたほか、東京海上HD<8766>など保険株も売り優勢となった。また、為替の急激な円高が嫌気されて、ホンダ<7267>、トヨタ自<7203>など自動車関連も弱い。一方、自社株買い発表で資本効率向上期待が高まったリクルートHD<6098>は大幅高となり1年10カ月ぶりの高値をつけたほか、米金利の急低下で米住宅市場のプラス効果が高まるとの思惑から信越化学<4063>も買われた。その他、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>がしっかり。 セクターでは、輸送用機器、銀行業、保険業、電気・ガス業、海運業などが下落した一方、サービス業、金属製品、化学の3業種のみ上昇した。 後場も為替睨みの展開となりそうだ。時間外では米10年債利回りが8月10日以来となる4%台を割り込んでおり、ランチタイムのドル・円は141円台に突入している。足元の好業績の原動力となっていた円安の追い風が止まる可能性が浮上していることから、輸出関連企業への押し目買いは難しい状況か。日経平均先物への仕掛け的な売りが入る可能性もあり、日経平均は後場一段安を警戒したい。 <AK> 2023/12/14 12:14 ランチタイムコメント 日経平均は3日続伸、欧米の重要イベント前に33000円水準でのもみ合いに *12:18JST 日経平均は3日続伸、欧米の重要イベント前に33000円水準でのもみ合いに  日経平均は3日続伸。前日比143.99円高(+0.44%)の32987.69円(出来高概算7億200万株)で前場の取引を終えている。  12日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は173.01ドル高(+0.48%)の36,577.94ドル、S&P500は、21.26ポイント高(+0.46%)の4643.70ポイント、ナスダックは100.91ポイント高(+0.70%)の14,533.40ポイントで取引を終了した。11月の消費者物価指数(CPI)のほぼ予想に一致した結果を好感し寄り付き後、上昇。長期金利の低下を受けてハイテクも上昇し、相場を一段と押し上げた。イエレン財務長官のインフレや経済に関する楽観的な見解も支援し相場は終日堅調に推移。終盤にかけて上げ幅を拡大し終了した。セクター別では半導体・同製造装置が上昇した一方で、エネルギーが下落した。 良好な外部環境を材料に、日経平均は上昇してスタート。寄り付き後に33000円台を回復するなど堅調な推移となった。ただ、為替市場では、円が145円台半ばと前日大引けとほぼ同じ水準で推移していることもあり、大型株を中心に買い進むような動きは見られず。明日14日未明に米連邦公開市場委員会(FOMC)、同日夜に欧州中央銀行(ECB)理事会の結果発表をそれぞれ控えていることから、先物など指数を手掛ける投資家は様子見ムードを強めている。 日経平均採用銘柄では、米国市場でハイテク関連が強かったことを受けて、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>の上昇が目立っており、2銘柄で日経平均を約200円超押し上げたほか、ルネサス<6723>、ダイキン<6367>、スクリーン<7735>も買われた。その他の銘柄では、一部証券会社のレポートを材料にディスコ<6146>が急騰した。一方、指数寄与度が高いファーストリテ<9983>は軟調推移となっているほか、東京電力HD<9501>は、引き続き短期資金中心の乱高下となり大幅続落。そのほか、発行済株式数の5.03%上限の自社株を取得・消却すると発表した日産自<7201>は、寄り付きこそ上昇したが、買い一巡後はマイナス圏に沈んだ。 セクターでは、機械、電気機器、サービス業、銀行業、精密機器が上昇した一方、鉱業、海運業、鉄鋼、建設業、電気・ガス業が下落した。 後場も欧米中銀の結果発表待ちで様子見ムードはより強まるだろう。日経平均は33000円挟んだもみ合い相場となり、物色対象は短期資金が集まっている東京電力HDなど個別銘柄に向かう展開を想定する。14時頃から欧州投資家が参加することで、為替が多少動く可能性はあるが、重要イベントを前に為替も小康状態となろう。 <NH> 2023/12/13 12:18 ランチタイムコメント 日経平均は続伸、為替睨みで33000円の静かな攻防に *12:28JST 日経平均は続伸、為替睨みで33000円の静かな攻防に  日経平均は続伸。前日比191.57円高(+0.58%)の32983.37円(出来高概算7億5300万株)で前場の取引を終えている。 11日のダウ平均は157.06ドル高(+0.43%)の36404.93ドル、S&P500は18.07ポイント高(+0.39%)の4622.44ポイント、ナスダック総合指数は28.51ポイント高(+0.20%)の14432.49で取引を終了した。今週控えている消費者物価指数(CPI)の発表や、連邦公開市場委員会(FOMC)待ちでまちまちで寄り付いた。インフレ鈍化を受け利上げ終了観測が一段と強まる中、ソフトランディング期待が下支えとなりダウは堅調に推移し終盤にかけて上げ幅を拡大。ダウ平均とS&P500はともに年初来高値を更新した。国債入札結果が低調で長期金利が上昇したため、ハイテクは上値が抑制されたがナスダックもプラス圏に回復し終了した。 本日の日経平均は、米国株高と為替市場での円安推移を受けて、続伸でのスタート。寄り付きから33000円台を回復したが、為替市場で円が145円台半ばと昨日の水準まで円高ドル安に振れたことなどから、買い一巡後の日経平均は上げ幅を縮小。33000円台を割り込んで前場の取引を終えた。 日経平均採用銘柄では、指数寄与度が高い東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>が買われたほか、米フィラデルフィア半導体指数(SOX)が2022年1月以来の高値を付けたことから、ルネサス<6723>、スクリーンHD<7735>など半導体関連銘柄も上昇。また、日銀による早期の金融正常化観測が後退したことから、三菱地所<8802>、住友不<8830>が買い戻された一方、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>など銀行株はさえない。その他、原発再稼働を材料に連日大賑わいとなっていた東京電力HD<9501>は、短期的な加熱感などが意識されて5日ぶりに反落となった。 セクターでは、不動産業、非鉄金属、電気機器、機械、その他製品、倉庫・運輸関連業が上昇した一方、銀行業、鉱業、電気・ガス業、繊維製品がさえない。 ランチタイムの為替市場では、ドルは145円台後半と円高は一服しており、時間外の米10年債利回りは4.2%台と落ち着いた動きを見せている。後場の日経平均は、為替を睨みつつ、33000円前後でのもみ合いとなりそうだ。今晩から明日(発表は日本時間14日未明)にかけて今年最後のFOMCが開催されることから、指数などを手掛ける機関投資家の様子見ムードは強い。FOMCの結果が伝わっても、来週18-19日には日銀金融政策決定会合が実施されることから大型株への積極的な売買は徐々に収束しそうだ。投資家の関心は、東京電力HDなど派手な動きを見せる個別株に向かいやすいと考える。 <AK> 2023/12/12 12:28 ランチタイムコメント 日経平均は大幅反発、先物主導で上昇も33000円手前で上げ一服 *12:30JST 日経平均は大幅反発、先物主導で上昇も33000円手前で上げ一服  日経平均は大幅反発。先週末比509.75円高の32817.61円(出来高概算7億8300万株)で前場の取引を終えている。 8日の米国株式市場は続伸。ダウ平均は130.49ドル高(+0.36%)の36247.87ドル、ナスダック総合指数は63.98ポイント高(+0.45%)の14403.97ポイント、S&P500は18.78ポイント高(+0.41%)の4604.37ポイントで取引を終了した。消費者信頼感指数も予想を上回りソフトランディング期待が下支えとなり上昇に転じた。エネルギーセクターの上昇も手伝い、堅調に推移。長期金利の上昇が警戒され一時伸び悩んだものの、相場はプラス圏を維持し終盤にかけ上げ幅を拡大し終了した。セクター別では耐久消費財・アパレルや半導体・同製造装置が上昇した一方で、家庭・パーソナル用品が下落。日経平均は外部環境の改善を材料に上昇スタートとなった。 個別では、米国市場で半導体関連銘柄が上昇したこともあり東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>の上げが目立ったほか、指数寄与度が大きいファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>も上昇。金融政策の早期正常化観測が高まっていることを背景に、みずほ<8411>、三菱UFJ<8306>も上昇した。一方、オリックス<8591>、JAL<9201>がさえない格好となった。 セクターでは、原発再稼働観測を背景に電力・ガスが4%超上昇しており、卸売業、石油・石炭製品、水産・農林業、銀行業、サービス業、機械、非鉄金属がこれに続いた。一方、空運業、その他金融業の2セクターのみマイナスとなった。 本日の日経平均は、225先物に断続的な買いが入ったとの観測から、9時20分には、前場の高値32933.08円をつけた。さすがに33000円の大台手前では上げ一服となっているが、32800円水準での落ち着いた動きとなった。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)開催を控えていることから、ポジション調整の買戻しが一巡した後は様子見ムードが強まった様子。 午後は、今週FOMCイベントを控えていることもあり様子見姿勢が強まる展開となろう。日経平均は先物市場と為替市場をにらんだ膠着相場を想定する。とりわけ、為替市場では、先週、円キャリートレードの解消に伴う大幅な円買いが進んだこともあり、欧州投資家が参加する14時台当たりのドル・円の相場動向には要注意となる。仮に為替市場でドルが円高に振れた際は、輸出関連銘柄を中心に上げ幅を縮小する可能性がある。 <AK> 2023/12/11 12:30 ランチタイムコメント 日経平均は大幅続落、急速な円高進行受けて投資家心理悪化 *12:14JST 日経平均は大幅続落、急速な円高進行受けて投資家心理悪化  日経平均は大幅続落。552.98円安の32305.33円(出来高概算10億9790万株)で前場の取引を終えている。 前日7日の米国株式市場のダウ平均は62.95ドル高(+0.17%)と反発。連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了期待に買いが続いた。特に、AI(人工知能)技術への期待再燃で半導体銘柄を中心にハイテク株が強く、相場全体の上昇を後押しした。ナスダック総合指数は大幅反発、主要株価指数がそろって上昇した米株市場を横目に、日経平均は前日比257.84円安の32600.47円と続落して取引を開始した。その後は、下げ幅を広げる展開となっている。 個別では、東エレク<8035>やレーザーテック<6920>などの半導体関連株が軟調に推移。また、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株も下落。ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、信越化<4063>、JT<2914>、三菱重工業<7011>なども下落した。ほか、上半期上振れ決算となったが好材料出尽くし感が先行したビューティガレージ<3180>が急落、グッドコムアセット<3475>、三井E&S<7003>などが値下がり率上位となった。 一方、三井住友<8316>や三菱UFJ<8306>などの金融株の一角、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>などの空運株が堅調に推移した。また、ニトリホールディングス<9843>、ゆうちょ銀行<7182>、リクルートHD<6098>、ルネサス<6723>なども上昇した。ほか、第一生命HD<8750>による新たな買収提案が発表されたベネフィット・ワン<2412>、前日にスモールミーティングを開催したニチレイ<2871>が急騰、ローム<6963>、エアトリ<6191>、リログループ<8876>などが値上がり率上位となった。 セクターでは、輸送用機器、ゴム製品、鉄鋼など幅広い業種が下落する一方で、空運業、銀行業、パルプ・紙、陸運業の4業種のみ上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は16%、対して値下がり銘柄は82%となっている。 今日の東京株式市場は売りが先行した。外為市場でドル=144円10銭台と急速に円高・ドル安に振れたことが、東京市場で輸出株などを中心に買い手控え要因となった。また、昨日の日経平均が33000円近辺に位置する25日移動平均線を再び下回ったことから、相場は調整局面にあるとの見方もあった。そのほか、メジャーSQを控えて株価指数先物にも短期筋とみられる売りが断続的に出ているもよう。アジア市況では、上海総合指数が堅調に推移する一方で、香港ハンセン指数が下落しており、強弱入り混じる展開となっている。なお、取引開始前に発表された10月の家計調査は2人以上世帯の実質消費支出が前年同月比2.5%減少(市場予想:同3.0%減)した。また、4-9月期の国内総生産(GDP)改定値は実質前期比0.7%減、年率換算では2.9%減だった。そのほか、10月の国際収支状況(速報)によると、経常収支は2兆5828億円の黒字だった。QUICKがまとめた民間予測の中央値は1兆8919億円の黒字だった。 さて、後場の日経平均もマイナス圏での軟調推移が続くか。植田総裁は7日の参院財政金融委員会で「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになる」と述べており、政策修正を意識した円買い・ドル売りが膨らんだ。不安定な動きとなる中、引き続きプライム市場の輸出関連株など主力銘柄はさえない動きとなろう。また、米株先物の動向を横目に、米雇用統計の発表を控えて買い進む動きは限定的となりそうだ。ただ、個別材料銘柄や一部の新興株などグロース株には物色が向かっており、指数は冴えないながらも個別銘柄の動きには注目が集まろう。(山本泰三) <AK> 2023/12/08 12:14 ランチタイムコメント 日経平均は大幅反落、再び節目の33000円を下回る *12:23JST 日経平均は大幅反落、再び節目の33000円を下回る  日経平均は大幅反落。前日比545.96円安の32899.94円(出来高概算7億4947万株)で前場の取引を終えている。 6日の米国株式市場のダウ平均は70.13ドル安(-0.19%)、S&P500は17.84ポイント安(-0.39%)、ナスダック総合指数は83.20ポイント安(-0.58%)とそれぞれ下落。米ADP雇用統計で、民間部門の雇用者数の伸びが予想を下回り、労働市場のひっ迫緩和で、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了観測が一段と強まり買いが先行した。その後、景気減速への警戒感に加えて、米雇用統計への警戒感などで買いが続かず、終盤にかけて年初来高値付近での高値警戒感などから利食い売りが優勢となった。米株安の流れと昨日の大幅上昇の反動で、日経平均は前日比280.18円安の33165.72円と反落スタート。その後はもみ合っていたものの、前場なかごろに節目の33000円を下回った。 個別では、T&Gニーズ<4331>、ミガロHD<5535>、ネットワン<7518>、メニコン<7780>、東京電力HD<9501>、アインHD<9627>、東証スタンダードの住石HD<1514>、リスクモンスター<3768>、東証グロースのプロディライト<5580>、昨日上場したQPS研究所<5595>などが値上がり率上位にランクインした。 一方、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>など半導体銘柄が軟調。日経平均への寄与度が大きいダイキン<6367>、ファーストリテ<9983>なども下落した。値下がり率ランキングにはメンバーズ<2130>、グッドコムA<3475>、楽天銀行<5838>、LTS<6560>、東証スタンダードの西部技研<6223>、ワイヤレスゲート<9419>、東証グロースのグローバルウェイ<3936>、オープンワーク<5139>、WASHハウス<6537>などがランクインした。 セクターでは、空運業、電気・ガス業、保険業、陸運業が上昇。一方、鉱業、海運業、鉄鋼などを筆頭に多くのセクターで下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は13%、対して値下がり銘柄は85%となっている。 本日の東京市場は昨日に続き、ボラティリティの高い展開となっている。本日も12月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に絡んだ動きとみられ、権利行使価格である日経平均33000円手前ではもみ合いが続いたものの、一旦下回ると次の権利行使価格32875円あたりまで下落が加速し、再びもみ合いとなって前引けを迎えた。昨日の米ADP雇用統計の結果は強い買い材料とはならず米株安となったことも、日本株を更に上方レンジへ向かわせる勢いを鈍らせた一因ともなっていそうだ。 後場では再び33000円に戻るのか、さらに下の権利行使価格となる32750円付近へレンジがうつるのか注目されそうだ。なかなか全体的な方向性が見えないなか、前引け時点での売買代金急増ランキングでは、昨日業績上方修正を発表したアインHD<9627>や楽天グループ<4755>が追加売却を発表した楽天銀行<5838>などがランクインしており、引き続き個別材料を手掛かりとした物色が中心となっているもよう。後場もこの傾向は続きそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/12/07 12:23 ランチタイムコメント 日経平均は大幅反発、米ハイテク株高受けて買い優勢の展開 *12:10JST 日経平均は大幅反発、米ハイテク株高受けて買い優勢の展開  日経平均は大幅反発。563.44円高の33339.26円(出来高概算6億5393万株)で前場の取引を終えている。 前日5日の米国株式市場のダウ平均は79.88ドル安(-0.22%)と続落。JOLT求人件数が予想を下回り労働市場の鈍化が明らかになり、景気減速を警戒した売りが広がった。ただ、長期金利の低下でハイテク株は買い戻され、ナスダックは上昇に転じて相場の下値を支えた。まちまちとなった米株市場を受けて、日経平均は前日比153.10円高の32928.92円と4日ぶり反発して取引を開始した。その後は、上げ幅を広げる展開となっている。 個別では、東エレク<8035>やディスコ<6146>、レーザーテック<6920>などの半導体関連株が堅調に推移。また、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株も上昇。ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、TOWA<6315>、アドバンテ<6857>、リクルートHD<6098>なども上昇した。ほか、半導体製造装置向け基幹部材の増産報道が伝わった東洋炭素<5310>が大幅高、さくらインターネット<3778>、ウェルビー<6556>などが値上がり率上位となった。 一方、三井住友<8316>やみずほ<8411>などの金融株の一角が軟調に推移した。また、ゼンショーHD<7550>、GSユアサ<6674>なども下落した。ほか、公募増資など実施による株式価値の希薄化を嫌気されたトモニHD<8600>がストップ安、11月既存店売上高が10カ月連続で前年上回るも伸び率が鈍化したジンズホールディングス<3046>が急落、タツモ<6266>、日精エー・エス・ビー機械<6284>、ネットプロHD<7383>などが値下がり率上位となった。 セクターでは、電気・ガス業、精密機器、電気機器などすべての業種が上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は88%、対して値下がり銘柄は10%となっている。 今日の東京株式市場は買いが先行した。前日の米株式市場でダウ平均は下落したが、米長期金利の低下を受けてナスダックが反発したことが、東京市場でハイテク株やグロース(成長)株の株価を支える要因となった。また、日経平均は昨日までの3日続落で700円を超す下げとなったことから、押し目待ちの買いも入りやすかった。そのほか、テクニカル面でも25日移動平均線付近がサポートラインとして意識された可能性もある。アジア市況では、香港ハンセン指数が堅調に推移する一方で、上海総合指数は冴えない動きとなっている。 さて、後場の日経平均も上げ幅を広げる展開が続くか。米株先物の動向を横目に、下値不安材料に乏しい中、東証プライム市場の主力株中心に物色が続きそうだ。米国では10月の求人件数が2021年3月以来の低水準となり米長期金利が低下したほか、市場では欧州中央銀行(ECB)が来年1-3月に金融緩和サイクルを開始するとの見方が広まっている。一方で、ブラックロックやゴールドマン・サックスのストラテジストをはじめとするウォール街の一部有力者は、利下げへの期待感は行き過ぎと警告している。ひとまず、各国の金融政策の動向は注視し続ける必要がありそうだ。(山本泰三) <AK> 2023/12/06 12:10 ランチタイムコメント 日経平均は大幅続落、11月14日ぶりに節目の33000円を下回る *12:18JST 日経平均は大幅続落、11月14日ぶりに節目の33000円を下回る  日経平均は大幅続落。449.13円安の32782.14円(出来高概算6億4123万株)で前場の取引を終えている。 4日の米国株式市場のダウ平均は41.06ドル安(-0.11%)、S&P500は24.85ポイント安(-0.54%)、ナスダック総合指数は119.54ポイント安(-0.84%)とそれぞれ下落。前週までの上昇に対する利益確定の売りが先行するなか、米長期金利が再び上昇に転じたためハイテクが売られ、相場の重荷となった。米株安の流れを受け、日経平均は前日比208.89円安の33022.38円と続落スタート。利益確定売りにおされるなか、11月14日ぶりに節目の33000円を割った。 個別では、アイスタイル<3660>、さくら<3778>、タクマ<6013>などのほか、東証スタンダードのイクヨ<7273>、助川電気工業<7711>、大運<9363>、スマートバリュー<9417>、東証グロースのアマナ<2402>、グラッドキューブ<9561>などが値上がり率上位にランクインした。 一方、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>など半導体銘柄が軟調。日経平均への寄与度が大きいリクルートHD<6098>、ファーストリテ<9983>なども下落した。値下がり率ランキングにはグッドコムA<3475>、セレス<3696>、タツモ<6266>、宮越HD<6620>、I‐PEX<6640>、アイネス<9742>、東証スタンダードの大和コン<3816>、AIメカテック<6227>、東証グロースのフレクト<4414>、ウェルスナビ<7342>などがランクインした。 セクターでは、陸運業、ゴム製品、食料品などを筆頭に上昇。一方、精密機器、電気機器、機械などを筆頭に多くのセクターで下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は27%、対して値下がり銘柄は71%となっている。 本日の東京市場は軟調。前日に米ハイテク株が売られたことで、グロース株の売りが顕著となっている。3週間ぶりに日経平均は33000円台を割ったが、急ピッチで上昇を続けてきた日経平均だけに、利益確定売りが入りやすい状況であったほか、12月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に絡んだ短期的な売り仕掛けもあった可能性がある。ただ、25日移動平均線付近では下げ止まっており、依然として日本株の先高観は崩れてないとみてもよさそうだ。 後場は一旦下げたことで押し目買い意欲が強まってくるか注目される。なお、寄り付き前に発表された11月東京区部消費者物価指数(コアCPI、生鮮食料品除く)は前年同月比2.3%上昇と10月実績(2.7%上昇)や市場予想(2.4%上昇)を下回った。宿泊料がなければコアCPIは2%を下回っているという指摘も出ており、日銀審議委員の安達氏や中村氏が先週示した「金融政策修正は時期尚早」という見解を裏付ける結果といえよう。(二階堂千穂) <AK> 2023/12/05 12:18 ランチタイムコメント 日経平均は続落、マイナス圏で軟調に推移 *12:10JST 日経平均は続落、マイナス圏で軟調に推移  日経平均は続落。215.46円安の33216.05円(出来高概算6億8623万株)で前場の取引を終えている。 前週末1日の米国株式市場のダウ平均は294.61ドル高(+0.82%)と続伸。11月ISM製造業景況指数が予想を下回り金利の低下に連れた買いが強まった。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長発言を受け、利上げ終了観測が一段と強まり相場は続伸。終日堅調に推移し終盤にかけ上げ幅を拡大した。ナスダックは反発、主要株価指数がそろって上昇した米株市場を横目に、日経平均は前週末比113.44円安の33318.07円と続落でスタートした。その後は、マイナス圏での推移となっている。 個別では、東エレク<8035>やディスコ<6146>などの半導体関連株の一角が軟調に推移。また、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株も下落。ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、TOWA<6315>、アドバンテ<6857>、リクルートHD<6098>なども下落した。ほか、8-10月期は営業赤字見通しで通期営業利益を下方修正したクミアイ化学<4996>が急落、エル・ティー・エス<6560>、日東紡績<3110>などが値下がり率上位となった。 一方、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株が堅調に推移した。また、レーザーテック<6920>、スクリン<7735>、三菱地所<8802>なども上昇した。ほか、第1四半期は大幅増益決算となった内田洋行<8057>が大幅上昇、セレス<3696>、バリューコマース<2491>、ラクーンホールディングス<3031>などが値上がり率上位となった。 セクターでは、輸送用機器、鉱業、銀行業など多くの業種が下落率上位に並んでいる一方で、海運業、不動産業、小売業の3業種のみが上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は44%、対して値下がり銘柄は53%となっている。 今日の東京株式市場は売り優勢の展開となっている。日経平均は寄り付き後、一時400円超に下げ幅を広げる場面があった。ただ、節目の33000円に接近する場面では押し目買いが株価指数先物に入り、下げ幅を縮小している。為替が円高方向に振れていることが重しとなっている他、週末にメジャーSQを控えていることもあって積極的な動きは乏しい。そのほか、アジア市況で香港ハンセン指数及び上海総合指数ともに売り買いが交錯する展開となっている。 さて、後場の日経平均も軟調推移が続くか。東京証券取引所が11月30日に発表した11月第4週(11月20-24日)の投資部門別売買動向では、海外投資家は現物で5週ぶりに売り越しに転じた。日経平均先物ベースでも3週ぶり、TOPIX先物でも4週ぶりの売り越しとなっており、日本株に対するアプローチが後退していることも懸念されている。 一方で、東証グロース250指数はプラス圏での推移が続いている。米金融当局が来年5月までに利下げに転じるとの観測が高まっていることは国内の個人投資家心理の追い風となっているほか、米長期金利が4.1%台まで低下してバリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株を手掛けやすい地合いとなっている。総じて、米株先物の動向を横目に、東証プライム市場に比べ出遅れ感が魅力となって、業績が拡大基調にある銘柄を中心として、値ごろ感のある新興株の物色が続きそうだ。(山本泰三) <AK> 2023/12/04 12:10 ランチタイムコメント 日経平均は反落、前日終値付近でもみ合う展開 *12:12JST 日経平均は反落、前日終値付近でもみ合う展開  日経平均は反落。25.18円安の33461.71円(出来高概算6億5072万株)で前場の取引を終えている。 前日11月30日の米国株式市場のダウ平均は520.47ドル高(+1.47%)と大幅続伸。インフレ指標が想定通り鈍化の兆候を示し、利上げ終了観測が好感された。11月シカゴ購買部協会景気指数が拡大域を回復するなど、景気の底堅さが確認されると上げ幅を拡大。一方、長期金利が上昇に転じたためハイテク株は売られてナスダックは続落、まちまちとなった米株市場を横目に、日経平均は前日比50.55円高の33537.44円と続伸して取引を開始した。その後は、前日終値付近でもみ合う展開となっている。 個別では、東エレク<8035>やディスコ<6146>などの半導体関連株の一角が軟調に推移。また、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、アドバンテ<6857>なども下落した。ほか、オーケストラ<6533>やアニコムHD<8715>などが急落、大阪ソーダ<4046>、ダイレクトマーケティングミックス<7354>、ネットプロHD<7383>などが値下がり率上位となった。 一方、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株が堅調に推移した。また、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株、レーザーテック<6920>、三菱重工業<7011>、JT<2914>なども上昇した。ほか、業績・配当予想を上方修正したソリトンシステムズ<3040>が大幅上昇、ヤマエグループHD<7130>、トリケミカル<4369>などが値上がり率上位となった。 セクターでは、精密機器、電気機器、情報・通信業などが下落率上位に並んでいる一方で、卸売業、倉庫・運輸関連業、建設業などが上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は56%、対して値下がり銘柄は41%となっている。 今日の東京株式市場は買いが先行した。昨日の米株式市場でダウ平均が大幅高となったことが東京市場の株価の支えとなった。また、外為市場で円安に振れたことが輸出株などの株価を支える要因となった。一方で、ハイテク比率の高いナスダック総合指数や主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が下落したことがハイテク株や半導体関連株の買い手控え要因となっているほか、ここからの短期的な上値余地は大きくないとの見方もあり、売り買いが交錯している。そのほか、アジア市況で香港ハンセン指数及び上海総合指数が軟調に推移していることも重しとなっている可能性がある。 さて、後場の日経平均もこう着感の強い値動きが続くか。手掛かり材料難のなか、週末要因に加えて米国では米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演が予定されていることから、様子見ムードが広がる可能性を想定しておきたい。一方で、東証グロース250指数はマイナス圏での軟調推移が続きそうだ。米長期金利が4.3%台まで再度上昇したことはバリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株にとって重しとなっている。総じて、米株先物の動向をにらんで、前場に物色が向かっている個別材料株に注目が集まろう。(山本泰三) <AK> 2023/12/01 12:12 ランチタイムコメント 日経平均は続落、手掛かりなく狭いレンジで推移 *12:16JST 日経平均は続落、手掛かりなく狭いレンジで推移  日経平均は続落。65.85円安の33255.37円(出来高概算6億5632万株)で前場の取引を終えている。 29日の米国株式市場のダウ平均は13.44ドル高(+0.04%)、S&P500は4.31ポイント安(-0.09%)、ナスダック総合指数は23.27ポイント安(-0.16%)とまちまち。7-9月期の国内総生産(GDP)改定値が予想以上に上方修正され、約2年ぶりの高い伸びを記録したことが材料視され買いが先行した。その後リッチモンド連銀のバーキン総裁が追加利上げの選択肢を除外したくないとの見解を示すと、相場は一時失速。ただ、来年の利下げ観測が根強く、さらにソフトランディング期待から買われる場面もみられた。終盤にかけては、地区連銀経済報告(ベージュブック)で経済活動の減速が報告されるとNYダウは上げ幅を縮小し、ナスダックは下落に転じるなど、まちまちの展開だった。 一方、日経平均は前日比61.08円安の33260.14円と続落スタート。手掛かりなく上下レンジ176円と狭い範囲での動きとなった。 個別では、ローツェ<6323>、アドバンテスト<6857>など半導体銘柄の一角が好調。寄り付き前に発表された10月鉱工業生産が好調だったことで、TDK<6762>、太陽誘電<6976>、村田製<6981>などが買われた。値上がり率ランキングには、黒崎播磨<5352>、大真空<6962>のほか、上位にはショーケース<3909>やクワザワHD<8104>などの東証スタンダード銘柄や、アマナ<2402>、コンヴァノ<6574>などの東証グロース銘柄が多くランクインした。 一方、日経平均への寄与度が大きいリクルートHD<6098>、ファーストリテ<9983>が下落。値下がり率ランキングには伊藤園<2593>、ACCESS<4813>、TOKYO BASE<3415>のほか、上位にはBBタワー<3776>などの東証スタンダード銘柄や、ZUU<4387>、地盤ネットHD<6072>、アーキテクツSJ<6085>などの東証グロース銘柄が多くランクインした。 セクターでは、海運業、鉱業、証券・商品先物取引業などを筆頭に上昇。一方、陸運業、サービス業、小売業などを筆頭に下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は46%、対して値下がり銘柄は50%となっている。 本日の東京市場も非常にこう着感の強い展開が続いている。28日にウォラー米連邦準備制度理事会(FRB)理事がタカ派姿勢を崩し、数カ月先の利下げ可能性を示唆したことは市場の来年利下げ期待を高めたもよう。為替市場では米金利低下に加え、月末の実需筋による円買いなども加わり円高方向へ徐々にシフトしており、日本株への重しとなっている。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)の12月会合での政策金利据え置きは既定路線ととらえられているとみられ、関心が政策金利から景気へ移りはじめている。市場は米国にゴルディロックス経済(適温経済)を求めており、今後経済指標発表に対しては神経質さを増してきそうだ。 今晩は米国で個人消費支出(PCE)コア・デフレーターなどの発表が控えており、後場はこの結果を見極めたいと様子見ムードも出てくるだろう。一方、バリュー株が手掛けにくい中、米金利低下見通しを背景に昨日はグロース市場のみプラス圏での推移となった。本日前場は利益確定売り優勢で昨日の上げを消す格好となっているが、昨日安値付近では押し目買いも入ってきそうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/30 12:16 ランチタイムコメント 日経平均は反発、売り一巡後は切り返してプラス圏に浮上 *12:10JST 日経平均は反発、売り一巡後は切り返してプラス圏に浮上  日経平均は反発。41.93円高の33450.32円(出来高概算6億9638万株)で前場の取引を終えている。 前日28日の米国株式市場のダウ平均は83.51ドル高(+0.24%)と反発。アドビ集計のデータによるとサイバーマンデーで1日の売上高として過去最高を記録したことが報じられ、相場を押し上げた。さらに、連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が利下げの可能性に言及すると、期待感を受けた買いにも拍車がかかった。ただ、7年債入札が不調に終わると金利先安感が後退し失速、終盤にかけて上げ幅を縮小。ナスダックも反発、堅調な展開となった米株市場を横目に、日経平均は163.96円安の33244.43円と3日続落して取引を開始した。その後は、前場中ごろからプラス圏に転換している。 個別では、レーザーテック<6920>や東エレク<8035>などの半導体関連株、トヨタ自<7203>、ソフトバンクG<9984>、サイバーエージェント<4751>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、TOWA<6315>、アサヒ<2502>なども上昇した。ほか、前日に続いて買い優勢の展開となっているさくらインターネット<3778>が大幅上昇、グローセル<9995>、オーケストラ<6533>、チェンジホールディングス<3962>などが値上がり率上位となった。 一方、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などの海運株が軟調に推移。また、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株、ソニーG<6758>、三菱重工業<7011>、アドバンテ<6857>、ホンダ<7267>、JT<2914>なども下落した。ほか、第三者割当増資やCB発行による希薄化を嫌気されたそーせいグループ<4565>が急落、ジャステック<9717>、サンリオ<8136>、名古屋銀行<8522>などが値下がり率上位となった。 セクターでは、サービス業、輸送用機器、精密機器などが上昇率上位に並んでいる一方で、銀行業、海運業、鉄鋼が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は37%、対して値下がり銘柄は60%となっている。 今日の東京株式市場は売りが先行した。前日の米主要株価指数は上昇したが、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が下落しており、東京市場で半導体関連株などの株価の重しとなった。また、外為市場で1ドル=147円10銭台と円高・ドル安水準となったことが、輸出関連株などの買い手控え要因となった。そのほか、アジア市況では、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに軟調に推移している。ただ、FRBのウォラー理事の発言や米長期金利が低下したことが市場の安心感にもなっており、前場中ごろには下げ幅を縮小してプラス圏に浮上した。その後、上げ幅は限定的となっている。 さて、後場の日経平均はプラス圏を維持できるか。米国では、タカ派の代表格の一人であるウォラー理事に加えて、ボウマンFRB理事は米利上げサイクルに言及した。インフレ減速が停滞すれば利上げを支持する意向は変わらないとしながらも、来月の利上げ支持の表明には至っておらず、追加利上げに以前よりも控えめなコメントとなった。そのほか、米資産家のビル・アックマン氏は2024年1-3月にも利下げがあり得ると指摘した。近く利下げを始めなければハードランディングの現実的リスクがあると考えているようで、有識者の発言には今後も注目しておきたいところだ。ひとまず、日米で市場に影響が大きい経済・労働統計の発表スケジュールもなく、手掛かり材料難のなか、NY市場をにらんだもみあいの展開を想定しておきたい。(山本泰三) <AK> 2023/11/29 12:10 ランチタイムコメント 日経平均は続落、円高進行などが上値を抑えるも底堅い動き *12:26JST 日経平均は続落、円高進行などが上値を抑えるも底堅い動き  日経平均は続落。77.27円安の33370.40円(出来高概算6億1608万株)で前場の取引を終えている。 27日の米国株式市場のダウ平均は56.68ドル安(-0.16%)、S&P500は8.91ポイント安(-0.20%)、ナスダック総合指数は9.83ポイント安(-0.07%)とそれぞれ下落。サイバーマンデーで強いオンライン売り上げを期待した買いが先行した。しかし、10月の新築住宅販売件数や11月のダラス連銀製造業活動指数が予想を下回ったことが重荷となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了との見方から米長期金利が再び低下したため、ハイテク株は一時買われたものの、利益確定の売りも入りやすい状況だった。一方、前日下落の反動で、日経平均は前日比72.72円高の33520.39円と小幅反発スタート。その後為替の円高進行などを背景に売り優勢の展開となったが、前引けにかけて下げ幅を縮めた。 個別では、双日<2768>、さくらインターネット<3778>、富士製薬工業<4554>、鈴木<6785>、ミツバ<7280>などが上昇したほか、東証スタンダードのナカノフドー建設<1827>、西部技研<6223>、東証グロースの地盤ネットHD<6072>、247<7074>などが値上がり率上位に並んだ。 一方、シャープ<6753>、ネットプロHD<7383>などが下落したほか、東証スタンダードのホーブ<1382>、AIメカテック<6227>、ジェイ・イー・ティ<6228>、東証グロースのモンスターラボ<5255>、ペルセウス<4882>などが値下がり率上位に並んだ。 セクターでは、パルプ・紙、鉱業、水産・農林業などを筆頭に上昇。一方、空運業、海運業、証券・商品先物取引などを筆頭に多くのセクターで下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は48%、対して値下がり銘柄は48%となっている。 本日の東京市場は朝方こそ利食い売り優勢の展開となったものの、33300円付近では切り返し、前引けにかけて下げ幅を縮めた。アドバンテスト<6857>、ファーストリテ<9983>ら値がさ株が日経平均を下支えする一方で、円高進行の影響でデンソー<6902>など輸出株の一角が下落している。売買代金は1.6兆円台にとどまっており、日経平均は約250円の狭いレンジで推移している。 後場も手掛かりが少なく、こう着感の強い展開が続きそうだ。本日は配当権利付き最終日となっており、人気の株主優待銘柄を見直すのも一手か。また、米国では11月CB消費者信頼感指数が控えている。11月については金利上昇や政治情勢の悪化などの影響が残されており、信頼感指数が低下する可能性もあるため、これを見極めたいとする向きもあるだろう。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/28 12:26 ランチタイムコメント 日経平均は反落、買い先行も前場中ごろにマイナス圏に転落 *12:14JST 日経平均は反落、買い先行も前場中ごろにマイナス圏に転落  日経平均は反落。145.82円安の33479.71円(出来高概算6億2730万株)で前場の取引を終えている。 前週末24日の米国株式市場のダウ平均は117.12ドル高(+0.33%)、S&P500は2.72ポイント高(+0.06%)と続伸。ナスダック総合指数は15.00ポイント安(-0.11%)と小幅安。イスラエル及びハマスの休戦で中東情勢悪化への警戒感が緩和したほか、サービス業PMIの予想外の改善で消費に楽観的見方が広がりダウは一段高となった。終盤にかけてクリスマスラリーへの期待にダウは上げ幅を拡大した。一方、長期金利の上昇でハイテク株は軟調に推移、まちまちとなった米株市場を横目に、日経平均は前週末比84.50円高の33710.03円と3営業日続伸でスタートした。その後は、マイナス圏に転落する展開となっている。 個別では、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株が軟調に推移。また、JR東<9020>やJR東海<9022>などの陸運株、日本航空<9201>やANA<9202>などの空運株、ソフトバンクG<9984>、サイバーエージェント<4751>、キーエンス<6861>、TOWA<6315>、三菱重工業<7011>なども下落した。ほか、9年ぶりの公募増資実施を発表したゼンショーHD<7550>が大幅下落、Ubicomホールディングス<3937>、クロスキャット<2307>、TSIホールディングス<3608>などが値下がり率上位となった。 一方、川崎船<9107>や日本郵船<9101>など、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株が堅調に推移。また、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>、リクルートHD<6098>、アドバンテ<6857>、JT<2914>なども上昇した。ほか、1対2の株式分割実施を発表したニチモウ<8091>が上昇、ネットプロHD<7383>、システナ<2317>、KOKUSAI<6525>などが値上がり率上位となった。 セクターでは、非鉄金属、電気・ガス、輸送用機器などが下落率上位に並んでいる一方で、海運業、鉄鋼、その他金融業が上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は36%、対して値下がり銘柄は60%となっている。 今日の東京株式市場はやや買いが先行、米年末商戦の出足が好調と伝えられるなか、年末高を期待した展開が意識されている面があった。ただ、買い一巡後は失速して上げ幅を縮小し、前場中ごろにはマイナス圏に転落した。今週は経済・労働統計の発表スケジュールもなく、手掛かり材料難のなか、前週末にかけての上昇に対する利食い売りが広がっている可能性がある。そのほか、アジア市況では、不動産不況を背景とした金融リスクの高まりへの警戒感が根強く、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに軟調に推移している。 さて、後場の日経平均はマイナス圏での軟調推移が続くか。勤労感謝の日の休場を挟んだ週の翌週は昨年まで2年連続で日経平均がマイナスパフォーマンスとなっているようだ。年末とクリスマス休暇を控えた機関投資家のポジション整理の売りが一時的に高まる傾向があるという。また、11月30日はMSCI日本株指数に絡む銘柄入れ替えの売買による一時的な波乱が生じる可能性もある。ただ、米国の利上げサイクルが終了したとの投資家の見方は強まっており、ネガティブな材料も乏しい。そのほか、25日移動平均線が75日線を下から上に抜けてゴールデンクロスを形成しており、テクニカル面でも追い風となっている。総じて、下げ幅を大きく広げる展開は想定しにくく、マイナス圏でもみ合う展開となりそうだ。(山本泰三) <AK> 2023/11/27 12:14 ランチタイムコメント 日経平均は続伸、買い先行も上値の重い展開 *12:13JST 日経平均は続伸、買い先行も上値の重い展開  日経平均は続伸。263.72円高の33715.55円(出来高概算6億2209万株)で前場の取引を終えている。 休日前22日の米国株式市場のダウ平均は184.74ドル高(+0.53%)と反発。感謝祭前後から始まる年末商戦での強い消費行動への期待に買われた。また、雇用関連指標や消費者信頼感指数が予想を上回り底堅い景気への期待が一段と強まった。新年度に向けた買いが続き、相場は堅調に推移した。前日23日の米国株式市場は感謝祭の祝日のため休場、22日の主要株価指数がそろって上昇した米株市場を受けて、日経平均は300.22円高の33752.05円と続伸して取引を開始した。その後は、20日高値を前に上値の重い展開となっている。 個別では、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などが堅調に推移した。また、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株のほか、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、キーエンス<6861>、ファナック<6954>、リクルートHD<6098>、三菱重工業<7011>なども上昇した。ほか、株主優待制度の導入を発表した日本システム技術<4323>が急騰、エンプラス<6961>、日本トムソン<6480>、ブイ・テクノロジー<7717>などが値上がり率上位となった。 一方、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株、レーザーテック<6920>やディスコ<6146>などの一部の半導体関連株が軟調に推移。また、JR東<9020>やJR東海<9022>などの陸運株、ソニーG<6758>、アドバンテ<6857>、ダイキン<6367>、ソシオネクスト<6526>なども下落した。ほか、23年3月末段階で第5位株主だった井村俊哉氏が上位10株主に名を連ねていないことが明らかになった富山第一銀行<7184>が大幅下落、オーケストラ<6533>、ヨシムラフード<2884>などが値下がり率上位となった。 セクターでは、輸送用機器、ゴム製品、精密機器などが上昇率上位に並んでいる一方で、パルプ・紙、陸運業、繊維製品が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は65%、対して値下がり銘柄は32%となっている。 今日の東京株式市場は買いが先行した。22日の米株式市場で主要指数が上昇したことが東京市場の株価の支えとなった。また、米10年債利回りが一時4.3%台まで低下したことや原油価格が下落したことは、国内の投資家心理を改善。円高一服感も輸出株などの株価下支え要因となった。ただ、20日高値33853.46円を前に上値の重い展開となっている。そのほか、アジア市況では、香港ハンセン指数や上海総合指数がともに下落して軟調に推移している。 なお、取引開始前に発表された10月の全国消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除く総合指数が前年同月比2.9%上昇(市場予想は同3.0%上昇)となり、前月(2.8%上昇)から伸びが拡大した。電気代と都市ガス代の下落幅が縮小し、宿泊料も大幅に上昇する形となった。日銀の物価目標である2%を上回る水準での推移が続いている。同じく取引開始前に発表された対外及び対内証券売買契約などの状況(週間)によると、海外投資家は11月12-18日に国内株を8週連続で買い越した。買越額は2859億円だった。 さて、後場の日経平均は上値の重い展開が続くか。引き続き高値警戒感が意識される中、22日には5日移動平均線が下向きに転じ、ごく短期的な調整圧力の強まりを指摘する向きもあった。過度な下値不安となる材料は乏しいが、積極的に買い進む要因も不足しており、週末要因も相まってこう着感の強い値動きが続きそうだ。そのほか、イスラエルとハマスの一時的な戦闘休止は24日朝に始まるとカタールが発表しており、今後どのような対応が進んでいくのか引き続き注視しておきたい。(山本泰三) <AK> 2023/11/24 12:13 ランチタイムコメント 日経平均は反発、プラス圏に浮上後は上げ幅を広げる展開 *12:18JST 日経平均は反発、プラス圏に浮上後は上げ幅を広げる展開  日経平均は反発。205.87円高の33560.01円(出来高概算6億716万株)で前場の取引を終えている。 前日21日の米国株式市場のダウ平均は62.75ドル安(-0.18%)と反落、S&P500は9.19ポイント安(-0.20%)、ナスダック総合指数は84.55ポイント安(-0.59%)と下落。10月シカゴ連銀全米活動指数や10月中古住宅販売件数が予想を下回ったため、低調な景気を警戒した売り圧力も強まった。また、前回開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨でもインフレの改善動向次第で追加引き締めも適切との考えが示され金利先高観も更なる売り材料となり上値を抑制した。主要株価指数がそろって下落した米株市場を受けて、日経平均は171.15円安の33182.99円と3日続落して取引を開始した。ただ、即座にプラス圏に浮上して、上げ幅を広げる展開となった。 個別では、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株、川崎船<9107>や日本郵船<9101>などが堅調に推移した。また、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株のほか、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>、キーエンス<6861>、任天堂<7974>、リクルートHD<6098>、ニトリHD<9843>なども上昇した。ほか、フタバ産業<7241>、アイスタイル<3660>、オーケストラ<6533>などが値上がり率上位となった。 一方、東エレク<8035>やソシオネクスト<6526>、ディスコ<6146>などの一部の半導体関連株が軟調に推移。また、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>などの空運株、アドバンテ<6857>、メルカリ<4385>なども下落した。ほか、利益予想非開示で不透明感として国内証券が格下げたエアトリ<6191>が急落、マネジメントソリューションズ<7033>、パソナグループ<2168>、アトラエ<6194>が値下がり率上位となった。 セクターでは、パルプ・紙、医薬品、非鉄金属などが上昇率上位に並んでいる一方で、空運業、石油・石炭製品の2業種のみが下落している。東証プライム市場の値上がり銘柄は72%、対して値下がり銘柄は24%となっている。 今日の東京株式市場は売りが先行した。日本時間の今朝、23年8-10月期決算を発表した米半導体大手のエヌビディアの株価が米市場の時間外取引で下落したことで、東京市場の半導体関連株の株価を重くした。ただ、売り一巡後は押し目買いが優勢でプラス圏に浮上、前場中ごろにかけて上げ幅を広げる展開となった。そのほか、外為市場で1ドル=148円10銭台と、円高の動きが一服した点は輸出株などの株価を支える要因となった。また、25日移動平均線は右肩上がりを続けており、相場の上昇基調は続いているとの見方もある。アジア市況では、香港ハンセン指数がプラス圏で推移する一方で、上海総合指数が下落して強弱入り混じる展開となっている。 さて、後場の日経平均は上値の重い展開となるか。押し目買い意欲の強さは継続しており、過度な下値不安となる材料も乏しい。週初めは好調だった新興市場はさえない値動きとなっており、中小型株よりかは東証プラシム市場の主力株中心に注目が集まりそうだ。ただ、明日23日は、東京市場が勤労感謝の日、米国市場が感謝祭でともに休場となるなか、次第に市場エネルギーの減退も予想されよう。買い一巡感が台頭すると、上げ幅を縮小する可能性もあろう。(山本泰三) <AK> 2023/11/22 12:18 ランチタイムコメント 日経平均は小幅続落、売買交錯し方向感のない展開 *12:19JST 日経平均は小幅続落、売買交錯し方向感のない展開  日経平均は続落。49.74円安の33338.29円(出来高概算6億7074万株)で前場の取引を終えている。 20日の米国株式市場のダウ平均は203.76ドル高(+0.58%)、S&P500は33.36ポイント高(+0.74%)、ナスダック総合指数は159.05ポイント高(+1.13%)とそれぞれ上昇。米感謝祭翌日のブラックフライデーや週明け月曜日のサイバーマンデーでの消費者の支出が、高インフレにもかかわらず過去最高規模に達するとの調査結果を受け、期待感から買い優勢の展開。その後もマイクロソフトの上昇が相場全体を一段と押し上げた。米株高を受け、日経平均も前日比65.12円高の33453.15円と小幅反発スタート。利益確定売りが出る一方で、押し目買いの動きも根強く、小幅の動きとなった。 個別では、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>など電気機器株が上昇し、日経平均を押し上げた。そのほか、KOKUSAI<6525>、JVCケンウッド<6632>、大崎電<6644>、サンケン電気<6707>、シャープ<6753>、東証スタンダードの全保連<5845>、ホテルニューグランド<9720>、テーオーHD<9812>、東証グロースのティアンドエス<4055>、Birdman<7063>、スポーツフィールド<7080>、GENDA<9166>などが値上がり率上位に並んだ。 一方、円安進行一服の影響でトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、スズキ<7269>などの自動車株が続落。バークシャーの大量保有報告書が確認できなかった影響か、伊藤忠<8001>、豊田通商<8015>、三井物<8031>などの商社株も軟調。そのほか、GSユアサ<6674>、ヤマエグループHD<7130>、AZ丸和HD<9090>、東証スタンダードのアルメディオ<7859>、ギグワークス<2375>、東証グロースのWelby<4438>、アーキテクツSJ<6085>などが値下がり率上位に並んだ。 セクターでは、海運業、パルプ・紙、空運業などを筆頭に上昇。一方、輸送用機器、卸売、証券・商品先物取引などを筆頭に下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は54%、対して値下がり銘柄は42%となっている。 本日の東京市場は売り買い交錯し、方向感のない展開となっている。昨日は33年ぶりにバブル崩壊後の高値を更新したが、その後失速。日本株上昇の期待は高まっており、状況は整ってきたようにも見えるが、買いを持続させるために市場はもう一押しの材料を欲しているようにも見える。本日は米国で半導体大手エヌビディアの決算発表が予定されており、これを起爆剤とした動きに期待する見方も少なくない。エヌビディアは昨日の米国市場でさらに上場来高値を更新しており、本日の東京市場でも昨日のSOX指数上昇も支援材料に半導体銘柄が上昇している。エヌビディア決算への市場からの期待は既に相当高まっているようだ。 前述のエヌビディア決算を見極めたい動きや週末の休場などを見据えて後場も小動きとなりそうだが、日米長期金利低下を追い風にグロース250指数は本日も上昇基調が続いており、グロース銘柄へ視線を向けるのも一手だろう。今週末に控える米国のブラックフライデーにあわせ国内でもセールが行われるため、国内小売関連を物色するのも面白そうだ。(二階堂千穂) <AK> 2023/11/21 12:19 ランチタイムコメント 日経平均は小幅安、バブル崩壊後の最高値更新も失速 *12:14JST 日経平均は小幅安、バブル崩壊後の最高値更新も失速  日経平均は小幅安。22.79円安の33562.41円(出来高概算6億6152万株)で前場の取引を終えている。 前週末17日の米国株式市場のダウ平均は1.81ドル高と小幅高、S&P500は5.78ポイント高(+0.13%)、ナスダック総合指数は11.81ポイント高(+0.08%)も小幅に上昇。住宅着工件数が予想を上回りソフトランディング期待が下支えとなったが、連邦準備制度理事会(FRB)の高官が引き続き追加利上げの選択肢も除外しない慎重な姿勢を再表明し、一時下落に転じた。しかし、市場の利上げ終了観測も根強く、金利が安定したため終盤にかけてプラス圏に回復した。売り買いが交錯する展開となった米株市場を受けて、日経平均は前週末比25.58円安の33559.62円と小反落でスタートした。その後プラス圏に浮上したものの、失速して前日終値付近でもみ合う展開となっている。 個別では、東エレク<8035>やソシオネクスト<6526>などの一部の半導体関連株、三菱商事<8058>や三井物産<8031>などの商社株の一角も軟調に推移した。また、トヨタ自<7203>やホンダ<7267>などの自動車関連株のほか、アドバンテ<6857>、ソニーG<6758>、キーエンス<6861>、任天堂<7974>、日本製鉄<5401>、信越化<4063>なども下落した。ほか、自然災害ロス増加などで業績予想を下方修正したMS&AD<8725>が大幅下落、戸田建設<1860>、マツダ<7261>、オカムラ<7994>などが値下がり率上位となった。 一方、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株の一角が堅調に推移。また、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、TOWA<6315>、ディスコ<6146>、伊藤忠<8001>なども上昇した。今期最終益予想引き上げと自社株買い実施を発表した東京海上<8766>や自動車部品子会社の売却をポジティブ視されたパナHD<6752>が大幅高、ヨシックスホールディングス<3221>、テラスカイ<3915>、パソナグループ<2168>が値上がり率上位となった。 セクターでは、輸送用機器、その他製品、電気・ガス業などが下落率上位に並んでいる一方で、保険業、機械、鉱業などが上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は40%、対して値下がり銘柄は56%となっている。 本日の日経平均は売り買いが交錯する展開となっている。寄り付き後早い段階でプラス圏に浮上すると、6月19日につけていた年初来高値(33772.89円)を上回ってバブル崩壊後の最高値を更新した。ただ、買い一巡後は直近の過熱感から失速、前場中ごろからは前週末終値付近でもみ合う展開となった。前週から米連邦準備制度理事会(FRB)による高金利政策の打ち止め期待が前進し、2024年1-2月までの米つなぎ予算が成立する見通しとなったことで、目先の懸念材料が大きく後退した。ただ、今週は21日に11月米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を控えているほか、日米ともに23日が祝日となることから、積極的な売買は手控えられやすいとみられている。 さて、後場の日経平均は引き続きこう着感の強い値動きが続くか。アジア市況も、香港ハンセン指数が堅調に推移する一方で上海総合指数が下落しており、強弱入り混じる展開となっている。過度な下値不安となる材料に乏しい一方で、今週は立ち合い日数4日間となり市場エネルギーの減退も予想される。他方で、新興市場には旺盛な物色が向かっている。米国の金融政策に影響が大きい経済指標や労働統計の発表は見当たらず、企業決算の発表が一巡するなか、中小型株に注目が集まっているようだ。後場も、東証プライム市場の主力株がさえない値動きとなると、業績が順調な拡大基調にあるが前週株価が下落した新興株などに押し目買いが入りやすくなる可能性があろう。(山本泰三) <AK> 2023/11/20 12:14

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