注目トピックス 経済総合ニュース一覧
注目トピックス 経済総合
米ドルを対象とするニアピンeワラントが上昇率上位にランクイン(29日10:01時点のeワラント取引動向)
新規買いは原資産の株価上昇が目立つトヨタ自動車<7203>プット302回 4月 1,600円を逆張り、日本電産<6594>プット173回 5月 9,900円を逆張り、商船三井<9104>コール132回 5月 9,100円を順張りで買う動きなどが見られる。手仕舞い売りとしてはイーサリアム先物インデックスリンク債_2024年 トラッカー1回 5月 1.0米ドル、ビットコイン先物インデックスリンク債_2024年 トラッカー1回 5月 1.0米ドル、野村総合研究所<4307>プット50回 4月 4,350円、商船三井プット119回 5月 9,100円などが見られる。上昇率上位はニアピン米ドルr2 1337回 4月 117円(前日比2.2倍)、ニアピン米ドルr2 1338回 5月 113円(+65.4%)、ニアピン米ドルr2 1339回 5月 115円(+48.9%)、Inpex<1605>コール239回 4月 1,400円(+40.1%)、ヤマハ発動機<7272>コール29回 4月 3,150円(+35.7%)などとなっている。(カイカ証券)
<FA>
2022/03/29 11:05
注目トピックス 経済総合
(中国)上海総合指数は0.05%高でスタート、企業の増益増配観測を好感
29日の上海総合指数は売り先行。前日比0.05%高の3216.01ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時59分現在、0.42%高の3227.94ptで推移している。企業の増益増配に対する期待が高まっていることが好感されている。また、前日の米株高なども支援材料。一方、上海市が事実上のロックダウン(都市封鎖)に突入したことが引き続き不安材料となっている。
<AN>
2022/03/29 11:02
注目トピックス 経済総合
NYの視点:米長短利回り曲線の逆転を巡る景気の見方分かれる
米国の労働市場のひっ迫が「不健全な水準に達した」ほか、ウクライナ戦争により、サプライチェーンの混乱が収束するどころか悪化、長期化し、インフレの新たな上昇要因になるとの見方に、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長や連邦公開市場委員会(FOMC)は引き締めペースを加速する必要があるとの見解を示した。このため、各金融機関のエコノミストは年内の利上げ見通しをさらに引上げ。ゴールドマンサックスやモルガンスタンレーは5月、6月FOMC2会合連続での0.5%ポイントの利上げを予想。バンク・オブ・アメリカは6月、7月のFOMCで2会合連続の0.5%ポイントの利上げを予想している。シティグループはFRBが5月を含め4会合連続で50ベーシスポイントの利上げを実施し、年末までに3%近くに政策金利を引き上げると見ている。同時に、FRBの急激な利上げで、来年に経済が景気後退に陥り、利下げを実施せざるを得なくなるとの懸念も強まりつつある。米国債市場でも5年物と30年物で2006年以来の逆イールドが起きたため、一部市場参加者の景気後退懸念が強まった。通常は2年債と10年債の利回りが逆転した場合、景気後退入りのサインとなると見られているが、現状では、かろうじてプラス圏を保っているものの、平坦化基調にある。最近では2019年に逆イールドとなり、そののち、20年のパンデミックの影響で景気後退入りした例がある。一方で、3カ月物と5年物の利回り曲線は逆に上昇基調にある。欧州や中国の経済鈍化が影響し、米国経済も成長が鈍化するが、景気後退に陥ることはないと主張している市場関係者もいる。当面は、インフレや経済指標動向に注目される。
<FA>
2022/03/29 07:38
注目トピックス 経済総合
日本経済シナリオ分析:原油価格200ドルだと経常収支は赤字に転落も
ロシアのウクライナ侵攻を受けて、日本を取り巻く環境も大きく変わった。90ドル強であったWTI原油先物は一時130ドルを上回り、115円前後であったドル円も一時122円台となって2015年以来の円安となっている。今回は下記のシナリオ(1~5)別に、原油価格やドル円等の前提を置き、日本の経常収支と株価について、回帰分析を実施してみた。シナリオ分析(シナリオプランニング)とは、「必ず起こること」を予想することではない。むしろ「起きるか起きないかわからない」未来を複数描き、それに備えようとする方法論である。ウクライナ有事における複数の主体の動きにより、様々なシナリオが想定し得る。極端なシナリオ示現時に、何が起こるのかを想定しておくことには意味があろう。■シナリオ1:日本周辺にも有事が飛び火(日本からのキャピタルフライトと原油高騰)ドル円:150.0円WTI原油価格:200ドル景気動向指数:70消費者物価指数:+4%鉱工業生産指数:▲20%実質GDP成長率:▲8%国内長期金利:2%■シナリオ2:ウクライナとロシアの戦闘が激化かつ長期化、ロシアへのさらなる制裁(貿易・景気停滞と原油高)ドル円:130.0円WTI原油価格:160ドル景気動向指数:90消費者物価指数:+2%鉱工業生産指数:▲10%実質GDP成長率:▲4%国内長期金利:1%■シナリオ3:ウクライナとロシアの戦闘が長期化(現状と同等程度)ドル円:120.0円WTI原油価格:120ドル景気動向指数:100消費者物価指数:+0.5%鉱工業生産指数:±0%実質GDP成長率:±0%国内長期金利:0.5%■シナリオ4:ウクライナとロシアが早期講和、ロシアへのやや厳しい制裁は残る(原油価格がロシア侵攻前よりやや高い)ドル円:120.0円WTI原油価格:100ドル景気動向指数:102.5消費者物価指数:+0.25%鉱工業生産指数:+5%実質GDP成長率:+0.5%国内長期金利:0.25%■シナリオ5:ウクライナとロシアが早期講和、ロシアへの制裁は緩む(ロシア侵攻前の世界)ドル円:120.0円WTI原油価格:80ドル景気動向指数:105消費者物価指数:+0.1%鉱工業生産指数:+10%実質GDP成長率:+1%国内長期金利:0.10%極端なシナリオである1は有事が日本周辺にも飛び火、日本からのキャピタルフライトが起こり、ドル円で150円、原油が200ドルまで高騰し、物価高の中で景気も相当程度に低迷するシナリオである。シナリオ1の前提であると経常収支も赤字となる可能性あり、日経平均も高値から50%の下落(約15,300円へ下落)する可能性が試算された。ちなみに、日経平均の下落率は新型コロナウイルス時で32%、リーマン・ショック時で62%である。シナリオ1における日本の経常収支の赤字は約6兆円が試算された。日本の外貨準備は1.38兆ドルであり、それと比較した経常収支の赤字額は大きいものと言えない。ただし、日本を取り巻くエネルギー環境がさらに厳しさを増す、自動車を中心とした産業競争力の低下が観測される場合等には、欧州でも既に観測されている原発回帰という議論も活発化することになろう。シナリオ3はドル円120円、原油価格120ドルなど、現状程度の数値が前提である。当シナリオにおける日経平均の予想安値は約24,860円である。足元の安値24,681円は、前提を相当程度に織り込んだ価格ということになる。
<TY>
2022/03/28 12:35
注目トピックス 経済総合
(中国)上海総合指数は0.84%安でスタート、上海ロックダウンで景気停滞懸念が強まる
28日の上海総合指数は売り先行。前日比0.84%安の3185.16ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時44分現在、1.40%安の3167.28ptで推移している。国内での新型コロナウイルス感染の再拡大を受け、上海市が事実上のロックダウン(都市封鎖)に突入し、経済活動の停滞で景気の先行き不安が強まっている。また、米中対立の激化懸念なども引き続き嫌気されている。
<AN>
2022/03/28 10:50
注目トピックス 経済総合
「ウクライナ難民」は「シリア難民」と同じ道を辿るのか?絶対に押さえておきたい「2つのポイント」【実業之日本フォーラム】
● 「外交ツール」と化す難民2021年11月、ベラルーシとポーランド及びリトアニア国境に数千人の難民が足止めされ、寒空の中野宿する姿は人道上の問題としてメディアで多く取り上げられた。SNSでは、有刺鉄線が張られた柵を乗り越えようとした多くの難民に対して、これを阻止するポーランド国境警備隊が放水し難民が逃げ惑う映像が投稿された。国境地域を視察したポーランドのモラウィエツキ首相は、「難民が人間の盾として利用される新しいタイプのハイブリット戦争である」と述べた。難民の多くは観光ビザを持った旅行客としてベラルーシに入国後、陸路でそれぞれの国境を目指し移動してきた模様である。EUは「ベラルーシはこれまでに科された制裁に対抗するため、大量の難民を意図的にポーランドとリトアニアに送り込もうとしている」と非難し、更に制裁を強化するとしている。国境付近の難民は、ベラルーシが観光ビザを取り消して帰還を進めたことから、小康状態を得ているが、難民が外交上のツール、武器として使われる危険性を改めて浮かび上がらせた。● 「難民の人権」と「国内政治安定」のバランスForeign Affaires誌の2022年3月/4月号では、タフツ大学政治学准教授、MIT上級研究員グリーンヒル氏の「難民が武器となる時」と題する所論を紹介している。副題に「強制戦術の長い歴史と憂慮すべき未来」とあるように、人間を外交上の武器とする歴史は古く、その場所も欧州に限定されていたわけでは無いと断じている。確かに、アメリカがメキシコを含む南米からの難民に悩まされていたのは歴史的事実であり、トランプ前大統領はメキシコとの間に長大な壁の建設にまで踏み込んでいる。グリーンヒル氏は、現在世界中で8,200万人以上の難民がおり、人道的見地からの受け入れが国内不和を生じさせる可能性が有ることから、「外交的武器」となり得ると主張している。そして、リビアやトルコが難民の流れを自国内に留め置くことで、EUから大幅な外交上の譲歩を引き出していることを指摘した。結論として、自由民主主義国家にとって、難民の人権と国内政治の安定のバランスをどのようにとるのか大きな課題となっていると締めくくっている。● ウクライナ難民は「国民の4分の1を超える」2022年2月24日、ロシア軍はウクライナに軍事侵攻を開始した。2014年のクリミア併合に鑑み、ロシア専門家を含む多くの人はロシアによる本格的な軍事侵攻は想定していなかった。そして、ウクライナ国民の抵抗も予想を上回るものであった。戦闘はウクライナ全土に及び、国連難民高等弁務官事務所によると、3月20日現在ウクライナ国外に脱出した難民の数は約349万人に上っている。避難先の国別では、ポーランド約208万人、ルーマニア約54万人、モルドバ約37万人、ハンガリー約31万人となっている。ウクライナ難民の数は、最終的には国内外で1,000万人を超え、国民の四分の一を超えると見積もられている。これら難民は、それぞれの国において生活支援と当面の受け入れ先調整等が実施されている。昨年11月に、ポーランド政府がベラルーシからの難民数千人に対して行った処遇とは際立った違いだ。もちろんウクライナ難民は当面の戦火から逃れてきたものであり、人道上の支援は当然である。しかしながら、昨年11月の難民もシリアやイラクという紛争当事国から逃げてきた人間である。その違いは、後者が移民として定住する可能性が高いことに加え、ルカシェンコ大統領がこれら難民を利用してポーランドの不安定化を狙うという政権による意図であり、難民自体が被災者であることに違いはない。● 紛争長期化で、「難民への関心」が薄れていく…ウクライナの難民問題を考える上で、参考とすべきはシリア難民の現状である。シリアは2011年に活発化した民主化運動とこれを抑えるアサド政権が内戦状態となり、政権を支持するロシア、イスラム過激派組織等が入り乱れて紛争が長期化し、今年で11年目を迎える。国内治安の悪化から多くのシリア人が国外で避難生活を続けており、国連難民高等弁務官事務所によると、その数は2020年現在で約660万人と推定されている。そしてその約半数の360万人がトルコに、約150万人がレバノン、ヨルダンで暮らしている。欧州諸国で一番受け入れているのはドイツであり、約56万人となっている。国連やNGOがシリア難民の生活支援を行っているが、10年以上の長期化によって国際的な関心は低下し、受け入れ先の国民との生活習慣の違いから大きな摩擦となっている。● 「ウクライナ難民」は「シリア難民」と同じ道を歩む?ウクライナ難民がシリア難民と同じような道を歩むのかどうかを見るうえでは、2つのポイントがある。第1は、ウクライナ帰国までの期間である。戦闘が長期化し、シリアのように10年以上に渡れば、受け入れ国との摩擦は避けられない。国際社会の支援も先細りとなってくるであろう。第2は、ゼレンスキー政権の命運である。シリア難民の国内帰還が進まないのは、アサド政権の強圧政治への忌諱感がある。ウクライナが停戦交渉によってゼレンスキー政権又はウクライナ国民が納得する政権を継続するのであれば、難民の帰国が進み、復興への道を歩むことができるであろう。一方、ロシアの軍事力に屈し、親ロ政権が誕生するようなことが起きれば、ウクライナ国内において内戦が激化することは必至であり、国民の帰還は進まないと考えられる。ロシア軍の苦戦が伝えられており、戦況を打開するための化学兵器や非戦略核兵器の使用の可能性も取りざたされているため、ウクライナ国民の命を優先し、ロシアが化学兵器や非戦略核兵器を使用する前に妥協すべきという意見がある。しかしながら、ウクライナが親ロ政権となった場合、ウクライナ難民が現在のシリア難民のような立場に置かれる可能性がある。CNNは3月19日、マリウポリの一部の住民がロシア領へ強制的に移送されていることを伝えている。これらの住民が武器として使用されることが危惧される。ウクライナ難民とシリア難民の命の重さに違いがあるはずはないが、現時点ではそれぞれの難民の扱いには厳然たる違いがある。厳しい将来が予想されるウクライナが徹底抗戦と妥協のどちらを選択するのか、それは国際社会が云々できるものではない。ウクライナ人が選択するものであり、国際社会はその決断を支援する立場を貫くべきであろう。サンタフェ総研上席研究員 末次 富美雄防衛大学校卒業後、海上自衛官として勤務。護衛艦乗り組み、護衛艦艦長、シンガポール防衛駐在官、護衛隊司令を歴任、海上自衛隊主要情報部隊勤務を経て、2011年、海上自衛隊情報業務群(現艦隊情報群)司令で退官。退官後情報システムのソフトウェア開発を業務とする会社において技術アドバイザーとして勤務。2021年から現職。写真:ロイター/アフロ■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする
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2022/03/28 10:36
注目トピックス 経済総合
三井金属鉱業を対象とするプット型eワラントが上昇率上位にランクイン(28日10:00時点のeワラント取引動向)
新規買いは原資産の株価上昇が目立つ、原資産の株価下落が目立つサイバーエージェント<4751>プット125回 4月 1,300円を順張り、日本郵船<9101>コール154回 5月 11,500円を逆張り、ソフトバンクグループ<9984>プット474回 4月 4,600円を順張りで買う動きなどが見られる。手仕舞い売りとしてはビットコイン先物インデックスリンク債_2024年 トラッカー1回 5月 1.0米ドル、トヨタ自動車<7203>コール372回 5月 2,150円、イーサリアム先物インデックスリンク債_2024年 トラッカー1回 5月 1.0米ドル、任天堂<7974>コール454回 5月 59,000円などが見られる。上昇率上位は三井金属鉱業<5706>プット72回 4月 3,200円(+25.5%)、サイバーエージェントプット126回 4月 1,550円(+22.4%)、住友金属鉱山<5713>プット256回 4月 5,100円(+21.9%)、三井金属鉱業プット75回 5月 3,350円(+21.7%)、野村総合研究所<4307>プット50回 4月 4,350円(+20.5%)などとなっている。(カイカ証券)
<FA>
2022/03/28 10:30
注目トピックス 経済総合
NYの視点【今週の注目イベント】EU中国首脳会談、米3月雇用統計/ISM製造業景況指数/Q4GDP確定値、英GDP、など
今週もウクライナ戦争の行方を睨む展開となる。欧州連合(EU)のミシェル大統領、フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長は中国の習国家主席、李克強首相と会談を予定している。もし、中国が対ロ制裁の効果を弱めるようなロシア支援をした場合、深刻な結果を招くと警告する見通し。ただ、中国はロシア産原油を密かに購入しているほか、アルミナ取引を行っているとの情報もあり、西側諸国による対ロ制裁の効果には疑問が残る。このため、ウクライナ戦争の早期解決は望めそうもなく、商品価格の高騰がインフレを押し上げ、景気回復リスクにもなり得る。戦争が長期化するリスクやプーチン大統領が化学兵器などを使用する可能性が依然リスクになる。石油、貴金属価格の上昇に加え肥料価格の上昇で、食料危機の懸念も浮上している。連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ加速観測が強まる中、長短金利利回り曲線の平坦化で景気後退懸念も強まりつつある。欧州でもウクライナ戦争の影響で景気後退懸念が強く、ユーロ売り圧力になる。経済指標では米国の雇用統計やISM製造業指数、欧米中のPMI、英国のGDPなどが注目材料となる。また、米国のバイデン政権は28日に経済成長見通しを含む2023年の予算案を発表予定で注目。ウクライナ支援や新型コロナ対策、高インフレ対策などに焦点が集まる。3月雇用統計では非農業部門雇用者数の伸びは2月から鈍化する見込みだが、失業率は一段と低下が予想されている。求人件数が過去最高水準に達し、総失業者数を大幅に上回っているほか、週次申請件数が1969年来の低水準に達するなど、労働市場のひっ迫が「不健全な水準に達した」と、FRBのパウエル議長は警告した。もし、雇用統計が予想を上回った場合、FRBの利上げペース加速計画を正当化することになる。ゴールドマンサックスやモルガンスタンレーは5月、6月連邦公開市場委員会(FOMC)で2会合連続での0.5%ポイントの利上げを予想。シティグループはFRBが5月を含め4会合連続で50ベーシスポイントの利上げを実施し、年末までに3%近くに政策金利を引き上げるとかなり積極的な利上げを予想。当面ドルを支援する可能性がある。日米金利差拡大観測に加えて、日本は新会計年度入りでドル・円の上昇にさらに拍車がかかる可能性がある。■今週の主な注目イベント●米国28日:2月前渡貿易収支、2月卸売在庫速報、3月ダラス連銀製造業活動、バイデン大統領が23年度の予算発表、29日:1月FHFA住宅価格指数、1月S&P20都市価格指数、3月消費者信頼感指数、2月JOLT求人指数、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁が討論会参加30日:3月ADP雇用統計、第4四半期GDP確報値、同期個人消費、バーキン・リッチモンド連銀総裁講演31日:2月個人所得、個人支出、PCEコアデフレーター、3月シカゴPMI、週次失業保険申請件数、ウィリアムズ米NY連銀総裁あいさつ4月1日:3月雇用統計、3月ISM製造業景況指数、3月製造業PMI確定値、2月建設支出●英国28日:英中銀四半期見通し、ベイリー英中銀総裁が講演、スナク財務相が財務省委で春の予算案について協議30日:ブロードベント英中銀副総裁が講演31日:GDP4月1日:製造業PMI●欧州30日:独CPI、ユーロ圏消費者信頼感31日:仏、伊CPI、伊、コロナの緊急事態宣言を解除する計画、スイス国立銀行のメクラー氏、Moser氏が講演、伊中銀のビスコ総裁が経済について講演4月1日:ユーロ圏CPI、ユーロ圏、仏、独、製造業PMI、欧州、EU首脳は中国の習国家主席らと会談●日本28日:小売売上高31日:鉱工業生産●中国31日:製造業、非製造業PMI4月1日:財新PMI●31日OPEC、非OPEC協議
<FA>
2022/03/28 07:34
注目トピックス 経済総合
国内外の注目経済指標:3月米雇用統計で失業率はさらに低下も
3月28日-4月1日週に発表される主要経済指標の見通しについては、以下の通り。■29日(火)午後11時発表予定○(米)3月CB消費者信頼感指数-予想は107.8参考となる2月実績は110.5と、1月実績を下回った。短期的な成長予想がさらに弱まり、住、自動車などの購入を手控える消費者が増えていることが確認された。インフレ進行の影響もあったようだ。3月については経済情勢の改善は遅れていることから、2月実績を下回る可能性が高いと予想される。■31日(木)午後9時30分発表予定○(米)2月PCEコア価格指数-予想は前年比+5.5%供給制約の影響は消えていないこと、インフレの進行を抑制する材料は少ないことから、2月の上昇率は1月をやや上回る可能性が高い。5%超のインフレ率がしばらく続くとみられており、5月に0.5ポイントの追加利上げが実施される可能性は一層高まりそうだ。■4月1日(金)午前8時50分発表予定○(日)日銀短観1-3月期調査-予想は大企業製造業DIは+12参考となる10-12月実績は+18。今年1-3月期は新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染が急拡大したことから多くの業種で経済活動は抑制された。3月以降はウクライナに軍事侵攻したロシアに対する各国の経済制裁の影響が懸念されており、製造業の業況判断は悪化しつつある。■4月1日(金)午後9時30分発表予定○(米)3月雇用統計-予想は非農業部門雇用者数は前月比+45万人、失業率は3.7%2月の非農業部門雇用者数は市場予想を大幅に上回った。対面型サービス業の企業活動は拡大しており、レジャー・接客、外食部門における雇用増が目立った。3月についてもこの状況は特に変わらない見込み。失業率については2月実績と同水準か下回る可能性がある。○その他の主な経済指標の発表予定・3月29日(火):(日)2月失業率・3月30日(水):(独)3月消費者物価指数、(米)3月ADP雇用統計・3月31日(木):(日)2月鉱工業生産、(欧)2月ユーロ圏失業率・4月1日(金):(米)3月ISM製造業景況指数
<FA>
2022/03/26 14:30
注目トピックス 経済総合
(中国)上海総合指数は0.10%安でスタート、米中関係の悪化懸念が足かせ
24日の上海総合指数は売り先行。前日比0.10%安の3247.16ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時49分現在、0.14%安の3245.56ptで推移している。米中関係の悪化懸念が引き続き足かせに。一方、景気対策への期待が高まっていることが引き続き支援材料となっている。また、原油高が一服していることもインフレ率の高進懸念をやや緩和させている。
<AN>
2022/03/25 11:02
注目トピックス 経済総合
米ドルを対象とするニアピンeワラントが上昇率上位にランクイン(25日10:04時点のeワラント取引動向)
新規買いは原資産の株価下落が目立つキーエンス<6861>プット132回 4月 51,000円を順張りで買う動きなどが見られる。手仕舞い売りとしてはWTI原油先物リンク債_2022年6月限コール6回 4月 70米ドル、日経平均コール2169回 5月 31,500円、商船三井<9104>コール134回 5月 11,900円、日本郵船<9101>コール155回 5月 13,000円などが見られる。上昇率上位はニアピン米ドルr2 1336回 4月 115円(前日比2倍)、ニアピン米ドルr2 1337回 4月 117円(+51.7%)、野村総合研究所<4307>コール54回 4月 5,650円(+33.3%)、ニアピン米ドルr2 1338回 5月 113円(+29.7%)、ユニ・チャーム<8113>コール115回 4月 5,500円(+25.0%)などとなっている。(カイカ証券)
<FA>
2022/03/25 10:58
注目トピックス 経済総合
プラチナは割安感から買われていく展開か サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、NYプラチナについてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『プラチナは割安感から買われていく展開か』と述べています。続けて、『パラジウムとプラチナの価格差に着目すると、1800ドルを越えた時点で、パラジウムの割高感が意識されるようだ。そのため、「パラジウム売り・プラチナ買い」が強まる』と分析しています。また、『逆に、2020年以降は両者の価格差が800ドルを下回ると、パラジウムの割安感が意識されるため、「パラジウム買い・プラチナ売り」が強まる傾向にあるようだ』とし、『ただ、品薄感が強く高騰するパラジウムに実需がついていけなくなっているため、今後はプラチナへの代替え需要が増えていくことが予想される。800ドルという価格差も今後は下方にずれていく可能性は高いだろう』と考察しています。さらに、『NYプラチナは15、16日に1000ドルを下回る場面があったが、終値では1000ドルの大台に引き戻している。ワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)は最新の報告で、中国のプラチナ輸入は、国内需要を「大幅に上回って」おり、「過剰となっている供給量の多くを吸収してしまう可能性がある」と述べている』と伝えています。こうしたことから、NYプラチナについて、『テクニカル的には、0.62倍押しと0.5倍押しのゾーンにあり、上昇基調は継続しているようだ。実需買いを背景に再び1100~1200ドルのゾーンに水準を切り上げていこう』と予想しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の3月23日付「プラチナは割安感から買われていく展開か」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
<FA>
2022/03/25 09:54
注目トピックス 経済総合
NYの視点:米最大雇用達成、利上げ加速正当化へ
米労働省が発表した先週分新規失業保険申請件数(3/19)は前週比2.8万件減の18.7万件と、前回21.5万件から予想以上に減少し1969年来で最低となった。失業保険継続受給者数(3/12)は135万人と、前回141.7万人から予想以上に減少し1970年来で最低。労働市場のひっ迫が米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長によると、不健全な水準にある。ウクライナ戦争の影響でサプライチェーン混乱がさらに悪化、長期化しインフレを一段と押し上げる可能性が強まった。FRBの責務である最大雇用も達成され、FRBの利上げペース加速が正当化される。ゴールドマンサックスに続きモルガンスタンレーもFRBの利上げ見通しを修正し、FRBが5月、6月FOMCで2会合連続で50ベーシスポイントの追加利上げを実施すると見ている。量的引き締め(Quantitative tightening)は5月に開始し、2023年は25ベーシスポイントの3回の利上げで3%で利上げを打ち止めると予想している。金利高観測で当面ドル買いも続くと見られる。
<FA>
2022/03/25 07:39
注目トピックス 経済総合
商船三井を対象とするプット型eワラントが上昇率上位にランクイン(24日10:08時点のeワラント取引動向)
上昇率上位は商船三井<9104>プット116回 4月 8,600円(+66.2%)、日本郵船<9101>プット137回 4月 8,700円(+51.9%)、商船三井プット115回 4月 7,300円(+48.7%)、日本郵船プット136回 4月 7,400円(+37.7%)、アサヒグループホールディングス<2502>コール133回 4月 6,200円(+33.3%)などとなっている。(カイカ証券)
<FA>
2022/03/24 15:43
注目トピックス 経済総合
(中国)上海総合指数は0.46%安でスタート、インフレ懸念が高まる
24日の上海総合指数は売り先行。前日比0.46%安の3256.05ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時47分現在、0.53%安の3253.84ptで推移している。原油高に伴うインフレ率の高進懸念が再燃していることが警戒されている。一方、指数の下値は限定的。国内の景気対策への期待が高まっていることが指数をサポートしている。
<AN>
2022/03/24 10:52
注目トピックス 経済総合
NYの視点:米住宅ローン金利の上昇で住宅市場が冷え込み景気の足かせにも
契約時点での統計となるため住宅市場の先行指標として注目される新築住宅販売件数の2月分は前月比2%減の77.2万戸と、1月80.1万戸から予想外に減少した。住宅ローン金利の上昇が影響した。30年の固定金利は1月時点の3.25%から4.72%まで急騰。住宅ローン借り換え件数も前年から54%減少した。ただ、新たなローン申請は5%減と小幅な減少にいまのところとどまっている。住宅ローン金利が前年から44%上昇したほか、住宅価格は前年比10.6%高と、住宅市場の値ごろ感はかなり悪化した。パンデミック中の住宅市場をけん引してきた比較的若い層の最初の住宅購入者は今後、購入を控える可能性が高まる。住宅市場の過熱感も今後、鎮静化する可能性も示唆された。パンデミック以降、米国経済をけん引してきた住宅市場の鈍化で、成長が弱まる可能性は警戒される。
<FA>
2022/03/24 07:33
注目トピックス 経済総合
電源開発を対象とするプット型eワラントが上昇率上位にランクイン(23日10:01時点のeワラント取引動向)
新規買いは原資産の株価上昇が目立つソフトバンクグループ<9984>コール606回 5月 5,200円を順張り、ファーストリテイリング<9983>プット310回 5月 64,000円を逆張り、楽天グループ<4755>コール341回 5月 975円を順張りで買う動きなどが見られる。手仕舞い売りとしてはTDK<6762>コール212回 4月 4,150円、住友商事<8053>プット67回 5月 1,900円、Inpex<1605>プット200回 5月 1,150円、WTI原油先物リンク債_2022年6月限コール15回 5月 95米ドルなどが見られる。上昇率上位は電源開発<9513>プット29回 4月 1,300円(+80.0%)、電源開発プット30回 4月 1,500円(+79.0%)、電源開発プット28回 4月 1,100円(+60.0%)、電源開発<9513プット31回 5月 1,250円(+55.9%)、電源開発プット33回 5月 1,850円(+54.5%)などとなっている。(カイカ証券)
<FA>
2022/03/23 15:42
注目トピックス 経済総合
(中国)上海総合指数は0.15%高でスタート、景気対策への期待などで
23日の上海総合指数は買い先行。前日比0.15%高の3264.79ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時41分現在、0.03%高の3260.76ptで推移している。前日の米株高に加え、国内の景気対策に対する期待が高まっていることが支援材料。李克強・首相は主宰した21日の国務院(内閣に相当)常務会議では、景気下支えのため、金融支援を強化する方針が改めて示された。ただ、ウクライナ紛争の長期化懸念が引き続き指数の足かせになっている。
<AN>
2022/03/23 10:46
注目トピックス 経済総合
コラム【新潮流2.0】:侮辱罪(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆)
◆歳をとったせいか、僕も角がとれて丸くなった気がする。その証拠に最近では「炎上」することがなくなった。以前はSNSなどの書き込みに怒って言い返すと、よく「炎上」したりしたものだった。当時、小学生だった娘に「パパ、もう炎上しないで」と言われたこともあった(2019/7/1「炎上商法」https://media.monex.co.jp/articles/-/11860)。ただ今後は、そもそも炎上のきっかけとなる悪意ある投稿や書き込みも減るのではないか。◆SNSの誹謗中傷対策を強化するため、公然と人を侮辱した行為に適用される侮辱罪が強化される。懲役刑を導入し、法定刑の上限を引き上げる。公訴時効も1年から3年に延びる。専門家はこれが大きいという。発信者情報を突き止めて起訴まで持ち込むのが1年では難しいからだ。3年あればネットの匿名性の陰に隠れ続けることもできなくなるだろう。◆一方で、「なにが侮辱罪にあたるのか」の判断基準にあいまいさが残ることへの懸念もある。取り締まりを恐れて発言が過度に委縮してしまうかもしれない。ネットならではの、自由な談論風発の気概を削いでしまうのはもったいない。誰もが、誰に対しても自由に批判できる社会が望ましい。当たり前のことだが、批判する者はモラルと秩序をもって為すべきであり、批判と誹謗中傷をはき違えるなどあってはならないことである。◆僕も、真っ当な批判なら甘んじて受け入れる。それがまた自分の成長の糧になるからだ。そうはいいながら、最近、自分が丸くなったのはどこかに批判を恐れているからではないかとも思う。「丸くなるな、星になれ」というビールのCMがあった。自分にも当てはまる。丸くなってはいけない。尖ったところを持ち続けなくてはならない。尖ってなければ、刺さらないからだ。マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆(出所:3/22配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より抜粋)
<FA>
2022/03/23 09:23
注目トピックス 経済総合
NYの視点:5月から2会合連続での50BP利上げ予想も、22年FOMCはタカ派
2022年の連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を有するセントルイス連銀総裁のブラード総裁は21日のインタビューで、FRBが利上げにおいて、積極的に動く必要があるとタカ派姿勢を再表明した。できるだけ速やかに政策を中立にする必要があると主張した。他の22年FOMC投票メンバーも、メスター・クリーブランド連銀総裁やジョージ米カンザスシティー地区連銀総裁といった超タカ派で構成されている。ウォラー理事も先週のCNBCとのインタビユーで、何回か50ベーシスポイントの利上げが必要と主張していた。ほとんどの、FRB高官はできるだけ速やかに政策を中立にすべきと訴えている。FRB高官は中立水準を2%−2.25%前後と見ているようだ。パウエル議長も21日の全米企業エコノミスト協会年次会合での講演で、「迅速に」金利を引上げ、高インフレの定着を回避するために一段と積極的に利上げをすべきだとの考えを示した。議長のタカ派発言を受けて5月FOMCでの50BPの利上げが確実視されつつある。パウエル議長講演前は短期金融市場での5月FOMCでの50BPの利上げ確率は9%に過ぎなかったが、現状では70%近く織り込まれた。議長発言を受けて、ゴールドマンサックスは見通しを修正し、5月連邦公開市場委員会(FOMC)に続き6月も50ベーシスポイントの利上げを予想していることを明らかにした。議長発言で、1月時点の「着実な利上げ」から「迅速な利上げ」に置き換えられたことが50ベーシスポイント利上げのシグナルと指摘している。その後、25ベーシスポイントの4回の利上げで、FFを年末までに2.25%−2.5%に引上げると見ている。23年は3回の25ベーシスポイントの利上げで、長期目標である3%−3.25%を目指すとの見解。FOMCの引き締めペース加速の思惑が当面、ドルの堅調推移を後押しすると見られる。
<FA>
2022/03/23 07:30
注目トピックス 経済総合
(中国)上海総合指数は0.13%安でスタート、ウクライナ紛争の長期化懸念などで
22日の上海総合指数は売り先行。前日比0.13%安の3249.54ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時47分現在、0.09%安の3250.84ptで推移している。ウクライナとロシアの紛争が長期化するとの不安が足かせになっている。また、原油価格の上昇に伴うインフレ高進の懸念も強まっている。一方、景気対策の期待感が根強いことが指数をサポートしている。
<AN>
2022/03/22 10:53
注目トピックス 経済総合
Inpexを対象とするコール型eワラントが上昇率上位にランクイン(22日10:00時点のeワラント取引動向)
新規買いは原資産の株価上昇が目立つInpex<1605>コール239回 4月 1,400円を順張り、Inpexコール239回 4月 1,400円を順張り、住友商事<8053>コール68回 4月 2,000円を順張りで買う動きなどが見られる。手仕舞い売りとしては三井金属鉱業<5706>コール81回 5月 3,350円、ビットコイン2022年4月 マイナス3倍トラッカー2回 4月 38,000米ドル、日経平均コール2167回 5月 28,500円などが見られる。上昇率上位はInpexコール239回 4月 1,400円(+57.7%)、WTI原油先物リンク債_2022年6月限コール10回 4月 90米ドル(+51.8%)、三菱商事<8058>コール247回 4月 5,050円(+46.5%)、Inpexコール238回 4月 1,250円(+46.2%)、WTI原油先物リンク債_2022年6月限コール9回 4月 85米ドル(+45.2%)などとなっている。(カイカ証券)
<FA>
2022/03/22 10:37
注目トピックス 経済総合
「防弾チョッキ提供」とは訳が違う!「ウクライナへの衛星データ供与」を報道してしまう「日本の非常識すぎる行動」
● 「衛星情報の軍事的意味」を知っていますか?3月17日付日本経済新聞の、「ウクライナ、日本に衛星データ要請 情勢見極め政府判断」という報道を見て、筆者は驚愕した。ウクライナは、一方的にロシアの侵攻を受けている。3月16日に、外務省ホームページを確認すると、日本政府は、今回の事態をロシアによるウクライナ侵略と位置付け、ロシアへの金融制裁、「最恵国待遇」の撤回、ビザ発給停止等の措置を講じている。また、ウクライナ国民への支援として、防弾チョッキ、ヘルメット、防寒服、天幕、カメラ、医療器材等に加え、少なくとも1億ドル規模の借款を提供するとしている。しかしながら、国家としての衛星情報提供はこれらと全くレベルが異なる問題なのである。日本の一部勢力は、「防衛装備品の無償供与は、憲法9条に違反する」、という主張を繰り広げており、これが世界標準から見れば非常識であることは自明の理であるが、衛星情報の提供が持つ意味についての常識に疑問を持たざるを得ない。前出の報道では、「鮮明な衛星画像は戦況の把握に活用できる。軍事戦略を左右する可能性もあるデータを渡せば、戦争への関与を強めたとも受け止められかねない」、と結んでいる。この表現は、衛星情報の軍事的意味をあまりにも低く見過ぎていると言える。● 車の種類や人数までわかる…!人工衛星が提供する情報は多岐にわたる。位置情報であるGPS信号は我々の生活に深く係わっており、カーナビや航空機の自動操縦、今後一般化する自動車の自動運転等に欠かせない。スマホで待ち合わせ場所の指定や、目当ての店を探すことができるのもGPS情報があるからである。軍事的観点からも自らの位置の確認や、長距離巡航ミサイルの正確な誘導に衛星位置情報は不可欠である。位置情報を提供する測位衛星を保有しているのは、アメリカ、ロシア、中国、欧州であり、日本もGPS情報の補完という位置付けではあるものの、準天頂衛星「みちびき」を運用している。紛争等が生起した段階で、それぞれの測位衛星に妨害が加えられるであろうことは確実視されている。人工衛星は世界規模での通信網の一部にもなっている。軍事的にも、広範囲の活動を行う軍隊の必須機能であり、確実な通信に加え、対妨害性や対傍受性等の機能強化が図られている。汎用性が有る測位衛星や通信衛星に対し、偵察衛星の使用目的は安全保障である。相手が発する通信や電波を探知する「エリント衛星」、光学写真を撮影する「光学衛星」、レーダーで目標を捜索する「SAR(合成開口レーダー)」等がある。光学写真は、かつて人工衛星を回収することにより情報を得ていたため、数日又は数週間前のデータ取得に留まっていた。最近では、衛星からのダウンリンクにより大量のデータを送付することが可能となった。更に、多数の衛星を同時運用することにより、ほぼリアルタイムの情報取得が可能となっている。また、その精度は格段に進歩し、光学画像で30cm、SAR画像で1m以下の分解能を持っている。30cmであれば、車両の種類や人の数まで、1mであれば車両の数といったレベルの識別まで実施できる。光学衛星は夜間又は雲が多い場合撮影できない一方、SAR画像は、分解能が劣るものの、夜間及び雲を透した撮影が可能であることから、通常は両者を組み合わせて運用される。かつて、人工衛星の打ち上げは、リスクと高額な打ち上げ費用から国家が行っていたが、最近ではリスクとコストが低下したことから、民間会社が人工衛星を運用し、撮影をサービスとして請け負うことが一般化している。日本も、政府情報衛星として光学及びSAR衛星を運用するとともに、防衛省は毎年民間会社から画像衛星データを購入しており、平成4年度概算要求では175億円を計上している。● 「人工衛星」は戦争そのものも左右する!現代戦においては、人工衛星は軍事装備の重要な構成要素であり、この優劣は戦争そのものを左右すると言っても過言ではない。中でも、国が衛星情報をどのように入手しているか、その情報がどの程度であるかは高度な秘匿が必要である。衛星情報の入手経路が分かれば、相手は全力でそれをつぶしにかかるであろう。アメリカの情報収集能力は他を圧しており、今回ウクライナ軍がロシア軍に効果的に対応できている可能性があるのも、アメリカからの情報提供があるからと言われている。しかしながら、アメリカは決して情報を提供していることを明らかにすることはない。衛星情報の提供は単に画像を提供する事ではない。衛星が収集する画像情報は、画像だけでは意味を持たない。画像の処理及び識別に加え、他情報と融合して判断することで初めて意味を持つ。今回ウクライナ周辺に展開するロシア軍の車両と称する光学画像が、幾度となく報道等で流された。しかしながら、これらの車両がロシア軍の車両等であることは画像では判断できない。それがいつどこで撮影された写真なのか、地図との比較や他情報と融合して初めて有益な写真となるのである。そして、それはできるだけ直前のものであることが望まれる。1週間前の画像情報を貰っても、その意味は低い。● 「衛星データ提供報道」は日本の国益に反する3月1日に、ウクライナ副首相はツイッターでSAR画像の提供を民間宇宙開発企業や衛星画像サービス会社に求めている。そこで使われている言葉が「actionable intelligence」というものである。見たらすぐに使える、すなわち分析や評価が加えられたSAR画像が必要だとしているのである。衛星データの提供というものは、単に情報を提供するだけではなく、所要の分析力及び他情報との融合、すなわち軍事能力の一部提供を含むものであることは世界の常識である。紛争に関与する覚悟を持って実施すべきものなのである。アメリカが衛星情報を含め、情報支援を行っていることを表沙汰にしない理由はそこにある。今回の報道にある「衛星データ」というものがどの程度のものであるのか不明であるが、もし「actionable intelligence」を含むようなデータを意味するのであれば、これを報道することは日本の国益に反する。日本が衛星情報を提供することは戦争への明らかな加担と捉えられ、ロシアから何らかの報復を受ける可能性もゼロではない。これもまた世界的常識である。機微な衛星情報はその国の軍事力の一部なのである。その提供は防弾チョッキの提供などとは全く違う事を理解しなければならない。ロシアのウクライナ軍事侵攻で国際的緊張感が高まっている。あらゆる事象が情報戦ではないかとの疑いを持ってみられる現在、報道には、日本の常識に染まらない、より慎重な配慮が求められる。サンタフェ総研上席研究員 末次 富美雄防衛大学校卒業後、海上自衛官として勤務。護衛艦乗り組み、護衛艦艦長、シンガポール防衛駐在官、護衛隊司令を歴任、海上自衛隊主要情報部隊勤務を経て、2011年、海上自衛隊情報業務群(現艦隊情報群)司令で退官。退官後情報システムのソフトウェア開発を業務とする会社において技術アドバイザーとして勤務。2021年から現職。写真:つのだよしお/アフロ■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする
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2022/03/22 10:10
注目トピックス 経済総合
原油相場はレンジ相場へ サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、原油についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『原油相場はレンジ相場へ』と述べています。続けて、『先週はロシア産の供給途絶が拡大するとの懸念から原油相場が急騰し、NY原油は7日に一時130ドルを超えた』と伝え、『足元では100ドルを下回っているが、戦争が早期に終わるとの期待が行き過ぎている感もあり、リスクプレミアムが剥落してさらに下落すると予想するのは早すぎるだろう。日米欧はロシアがウクライナに侵攻した2週間以上前からロシアに対し厳しい経済制裁を打ち出した。そのため、日量400万~500万超のロシア産石油の供給が停滞している』と述べています。また、『世界国際エネルギー機関(IEA)は16日、今年の世界の石油需要の見通しを日量9970万バレル(2月時点では1億0060万バレル)に下方修正した。一方で、欧米の対ロシア制裁の影響で、「世界的な石油供給ショックが発生する可能性がある」と警告し、ロシアの産油量は4月以降、300万バレル減少すると予想した』と解説しています。一方で、『このような状況下、米国ではシェールオイルの増産が加速している。今年12月の米原油生産は2月に比べて日量100万バレル以上増える見通しという。これはロシア産原油輸出量の約2割に当たる。ロシア産の取引自粛で原油需給が逼迫するなか、米政府が石油会社に増産を要請した。シェールオイルへの投資も増えており、今年後半には需給状況が変わる可能性がある』と言及しています。こうしたことから、陳さんは、NY原油について『足元の地政学リスクと供給逼迫懸念が下値を支えるものの、将来の供給増加が上値を抑えるため、原油相場は当面、90~110ドルのレンジで推移しそうだ』と述べています。また、東京ドバイ原油については、『為替が円安に推移していることもあり、6万円台に上昇する可能性もあり、堅調に推移しそうだ。予想レンジは、5万5000円~6万5000円』と予想しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の3月17日付「原油相場はレンジ相場へ」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
<FA>
2022/03/22 09:51
注目トピックス 経済総合
NYの視点:5月FOMCでの50BPの利上げ確率6割織り込む、ドル買い支援
連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は全米企業エコノミスト協会年次会合での講演で、必要とあればFRBが各会合で25BP以上の利上げを実施することも、中立水準以上に金利を引き上げる可能性もあると、タカ派姿勢を再表明した。需給のひっ迫が過小評価している可能性や、さらに、新型コロナ再流行で経済が封鎖された中国から一段のサプライチェーン混乱を予想していると言及。さらに、ウクライナ戦争も「サプライショック」と警告しており、サプライチェーンの混乱が収束するどころか深刻化、長引く可能性がインフレをさらに押し上げると警戒している。また、長期期待インフレが上昇するリスクも上昇していると指摘。リッチモンド連銀のバーキン総裁も「経済は、もはや積極的なFRBの支援必要ない」としたほか、「インフレは依然、サプライチェーン問題やコロナ、戦争による影響を受けている」、と言及。経済を抑制する水準には程遠く、インフレ抑制で50ベーシスポイントの利上げ可能との見解を示した。米アトランタ連銀のボスティック総裁も全米企業エコノミスト協会年次会合での講演で、できるだけ速やかに金融政策を中立に戻すべきだとの考えを示した。同総裁は年合計6回の利上げを予想しているとしたほか、政策金利であるFF金利誘導目標の中立水準は2.25%前後としている。また、バランスシートを巡り、できるだけ速やかに行動する必要があるとしている。パウエルFRB議長を始めFRB高官のタカ派発言を受けて、米国債相場も続落。10年債利回りは2019年5月来で最高。金利先物市場では5月FOMCでの50ベーシスの利上げ確率は6割織り込みドル買いを支援している。
<FA>
2022/03/22 07:27
注目トピックス 経済総合
(中国)上海総合指数は0.14%高でスタート、米中関係の一段悪化懸念がやや後退
21日の上海総合指数は買い先行。前日比0.14%高の3255.61ptで寄り付いた後は、日本時間午前11時04分現在、0.12%高の3254.82ptで推移している。米中関係が一段悪化するとの不安が後退していることが好感されている。金融緩和を含む景気対策への期待が高まっていることが支援材料。ほかに、新型コロナウイルス感染の拡大で懸念されている経済活動の縮小不安がやや薄らいだことが指数をサポートしている。
<AN>
2022/03/21 11:10
注目トピックス 経済総合
欧米の注目経済指標:2月の米耐久財受注は反動減の可能性
3月21日-25日週に発表される主要経済指標の見通しについては、以下の通り。■23日(水)午後11時発表予定○(米)2月新築住宅販売件数-予想は81.4万件参考となる1月実績は80.1万戸。住宅ローン金利と価格の上昇を受けて住宅取得の意欲は低下したことから販売件数(戸数)は12月実績を下回った。2月については、1月に減少した反動でやや増加する可能性がある。ただ、住宅ローン金利は低下していないことから、1月実績を大幅に上回る可能性は低いとみられる。■24日(木)午後6時発表予定○(欧)3月マークイットユーロ圏製造業PMI-予想は56.0供給制約の影響は消えていないこと、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻やロシアに対する経済制裁の影響が強まり、欧州経済の減速が警戒されていることから、3月実績は悪化する可能性が高いとみられる。■24日(木)午後9時30分発表予定○(米)2月耐久財受注-予想は前月比-0.6%、参考となる1月実績は予想以上の増加。民間航空機・同部品、機械などの受注増が目立った。企業の設備投資の先行指標とされる「航空機を除く非国防資本財」(コア資本財)の受注も増加。2月については全体の数字は1月の反動で減少する可能性がある。■24日(木)午後10時45分発表予定○(米)3月サービス業PMI-2月実績は56.0参考となる2月実績は56.5。2月は受注が増加したが、投入資材の価格上昇は続いていた。3月についてもこの状況は変わらないが、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響が表面化するとみられており、2月実績を下回る可能性が高いとみられる。○その他の主な経済指標の発表予定・22日(火):(欧)1月ユーロ圏経常収支・23日(水):(英)2月消費者物価指数・24日(木):(独)3月マークイット製造業PMI、(欧)3月マークイットユーロ圏サービス業PMI、(米)3月製造業PMI・25日(金):(英)2月小売売上高、(独)3月IFO企業景況感
<FA>
2022/03/19 14:44
注目トピックス 経済総合
BTGを約19%も喪失していた!戦力を失いつつあるロシアが「思うように攻撃できない」驚きのワケ
■「圧倒的な戦力」を保有していたロシアだが…ロシアのウクライナ侵攻から3週間以上が経過した。ベラルーシとの国境からウクライナの首都キエフまでは約100kmの近さにあり、侵攻当初は早期に陥落する危険性が多く指摘された。しかし、現時点でもロシア軍の包囲は完全ではなく、ゼレンスキー大統領も大統領府から国民に対して徹底抗戦を呼びかけている。ロシア軍の補給体制や士気の低下などに問題があることは事実だと考えられるが、それ以上にウクライナ軍の強力な抵抗が侵攻を遅らせていると判断される。2022年版のGlobal Firepowerの戦闘力指数では、ロシア軍がウクライナ軍の6倍以上のポイントを有し、評価された全142か国中の順位でも2位と22位と大きな差があることが明白である。同じGlobal Firepowerのデータに基づけば、ロシアはウクライナに対して人口で約3.3倍、軍務適齢人口で約3.0倍、常備兵力で4.3倍、国防予算で約13.0倍、戦闘機数で約11.2倍、戦車数で約4.8倍、自走砲数で約6.2倍、水上戦闘艦船と潜水艦を総合した艦隊戦闘力指数で約15.9倍と、圧倒的な戦力を保有している。しかし、3月18日の時点でキエフはいまだ陥落せず、ロシア軍の進軍も滞っているようだ。■大隊戦闘群(BTG)に火力増強したものの米陸軍の海外軍事研究室が2016年に発表した、「ロシアの戦法」によれば、ロシア陸軍の攻撃は、装甲化あるいは自動車化狙撃部隊が、統合した火力を集中的に発揮しながら急速に停止することなく敵に接近する要領で行われる。このため、各軍管区に配置されている諸兵科連合軍や戦車軍の中には、作戦の基本となり独立して戦闘を遂行できる自動車化狙撃旅団や戦車師団/旅団が複数編成されている。師団や旅団の中では、戦術的な運用単位である自動車化狙撃大隊や戦車大隊を中心として、自走砲とロケット砲の部隊によって火力を増強された大隊戦闘群(battalion tactical group: BTG)が編成され、運用されている。攻撃では、火力の優越と迅速な機動が最も重視されるため、諸兵科連合軍などには師団や旅団に増強するための火力戦闘部隊が編成されている。さらに、自動車化狙撃旅団の中には、自動車化狙撃大隊や戦車大隊と同数以上の火力戦闘の大隊が編成され、BTGに強大な火力を提供する体制を整えている。また、ランド研究所が2017年に発表した、「ロシアの軍事行動の要領」によれば、ロシアの戦術では依然として、1)火力優越の獲得と維持、2)情報・監視・偵察能力と広範囲を火制する火力プラットフォームの改善、3)機動部隊における諸兵科装備の統合、が重視されている。その典型的な例として、多層化された統合防空システム(IADS :integrated air defense system)と多様な地上発射型間接照準火器システムの連接があげられている。この中では、様々な射程を持った地上発射型の間接照準火器が編成され、機動部隊の行動に連携した火力支援が提供されるようになっている。さらに、これらの機動部隊や火器に対して、防空範囲が異なる様々な対空火器を層状に組み合わせ、敵の経空火器からの防護体制を構築している。こうした統合システムにより、戦術レベルの戦闘において大量の火力を集中運用するのがロシア陸軍の特徴の1つである。この際、火力戦闘の中心となるのが、自走砲とロケット砲である。■戦場で「負の連鎖」が起こっている?旧ソ連時代に軍を共有していたロシアとウクライナは、編成や装備で類似している部分もあるが、量的にはロシア軍が優勢であるにもかかわらず、実際には思うように攻撃できていないロシア軍の姿が報道されている。その理由の1つとして、ロシア軍が通常行う攻撃ができていないことが考えられる。機動と火力の融合によって攻撃するロシア軍は、移動状態からの攻撃を基本としている。このため、梯隊区分を行って前進するとともに、目標線ごとに横方向に展開しながら比較的広正面を同時に攻撃する。今回のウクライナ侵攻では、道路以外の機動に制約があるか、ウクライナ軍が意図的にこうした攻撃が実行できないような処置を講じているのではないかと推測される。そして、展開できないロシア軍に対して効果的に使用されているのが、携帯式対戦車ミサイルFGM-148ジャベリンや、携帯式対空ミサイルFIM-92スティンガーではないだろうか。狭い範囲に蝟集してしまった戦車や装甲戦闘車は、1両破壊されるだけで機動が大きく制限されてしまう。地上戦力と連携しない航空機等は、携帯対空火器に対する制圧が不十分なため照準等が比較的容易になり、撃墜される可能性を高める結果になる。このような負の連鎖が戦場で発生している可能性は十分にあると考えられる。■相当の戦力を失っていた…戦闘の長期化による兵員の疲労、大儀なき侵略戦争から来る士気の低下などによって、ロシア軍の損耗も増加してきている。軍事関連サイト「Oryx」が集計した3月10日時点でのロシア軍の累積喪失装備は、戦車164両、歩兵戦闘車129両、装甲兵員輸送車47両、装甲牽引車57両、空挺用装甲兵員輸送車28両、自走砲25両、ロケット砲19両に上っている。ポーランドの「Defence24」は、これを基に換算分析し、米陸軍が使用している判定基準に沿って整理したところ、10個BTGが装備の50%を喪失して判定はstatus-BLACK、2個BTGが戦闘力の50%を喪失してstatus-BLACK、10個BTGが全ての戦車と戦闘力の30%を喪失してstatus-REDとなった。一般的には、軍の組織化された単位の戦闘力が30%低下すると、その単位は効果的な戦闘を継続できないと判断される。したがって、22個のBTGが戦闘継続不能と判断されたことになる。ウクライナ侵攻に投入されたロシア軍は、117個BTGと見積もられていることから、その約19%を喪失したことになる。それぞれのBTGは独立して戦闘していることから、この喪失がそのままロシア軍の戦闘能力判定になることはないが、相当の戦力を失ったことで、ロシアの侵攻がさらに阻害されることは確かである。サンタフェ総研上席研究員 米内 修防衛大学校卒業後、陸上自衛官として勤務。在職間、防衛大学校総合安全保障研究科後期課程を卒業し、独立行政法人大学評価・学位授与機構から博士号(安全保障学)を取得。2020年から現職。主な関心は、国際政治学、国際関係論、国際制度論。写真:ロイター/アフロ■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする
<RS>
2022/03/18 21:35
注目トピックス 経済総合
元自衛官が徹底分析!米海軍発表の「ロシアの4つの戦争概念」から見えてきた「プーチンの次なる行動の中身」
■プーチンは次に何をする?2月24日にロシアがウクライナに侵攻してから、すでに3週間以上が経過した。いまだ、首都キエフはロシアの手に落ちてはいないが、ゼレンスキー大統領の発表ではウクライナ軍の死者は約1,300人となり、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、3月12日までに、ウクライナの民間人に549人の死者と957人の負傷者が生じたとしている。ウクライナ軍の強い抵抗によって、ロシア軍の侵攻は長期化の様相を見せ始めているが、核の使用さえもちらつかせるプーチン大統領が、次にどのような手を打ってくるか予断を許さない状況が続いている。こうした軍の作戦は、大統領をはじめとする各級指揮官の判断によって作戦が決定され、それに基づいて様々なパターンの軍事行動が次々に行われる。今回のような侵攻作戦では、その発端となった争点の内容や交戦国の軍事力、侵攻作戦の進行状況などを踏まえて、戦略的・戦術的な妥当性の観点から軍事行動が選択される。相手の意表を突く作戦も有効な場合があるため、その正確な予測は極めて難しい。交戦している当事国にとって作戦の推移予測は極めて重要なものだが、この状況を注視している国際社会、特にウクライナを支援している多くの国家にとっても、今後の状況の推移は重大な関心事である。本稿では、米国海軍分析センターが2021年8月に発表した、『ロシアの軍事戦略:中心教義と作戦概念』(以下、「ロシアの軍事戦略」)に基づいて、ロシア軍の行動を評価してみたい。■「ロシアの戦争概念」は4つに区分されている「ロシアの軍事戦略」によれば、ロシアの紛争・戦争概念は、政治経済状況の評価とそれに伴う軍の行動によって類型化されている。その中では、脅威が顕在化し軍事紛争が生起したケースが、その規模に応じて軍事紛争(armed conflict)、局地戦争(local war)、地域戦争(regional war)、大規模戦争(large-scale war)の4つに区分されている。今回ロシアは、ウクライナ全域に地上部隊を展開せず、首都キエフとクリミア半島からウクライナ東部地域にかけての海岸沿いの地域に重点的に侵攻している状況から、少なくとも軍事行動の対象国の領域内に戦闘を限定する局地戦争の段階でとどめようとしていると推測される。この段階では、限定的な政治的・軍事的目的の達成を目指すこととされており、ウクライナに対する限定的な要求内容とも合致する。ロシアの作戦概念には、欧州やアジアといった単位で戦域(theater of war)が設定され、その中に軍事行動領域(theater of military action)、戦略方向(strategic direction)、作戦方向(operational direction)の順に細分化された軍事行動の地理的単位が存在する。一番小さい作戦方向の縦深規模は700~1,000kmとされ、軍事目的を達成するための戦闘行動が行われる。戦略方向は複数の作戦方向を含んで縦深2,500~3,000kmの範囲に拡大され、1つのコンセプトや計画に基づいて独立した作戦が実行される。キエフ正面や東部地域の作戦は、規模的にも作戦の統一性についてもそれぞれが独立した戦略方向以下の作戦だとみて間違いないだろう。■「核使用の可能性」は高まっているこれらの中で行われる軍事行動には、作戦(operation)、戦闘(battle)、戦闘行動(combat action)、交戦(engagement)、打撃(strike)の5つの形態がある。今回のロシア軍は、軍事行動が行われる範囲を部隊の規模に応じて限定している。また、侵攻開始後、数日で補給が止まったことから極めて短期間での軍事行動を想定していたと考えられる。侵攻当初の客観的な予測でも、数日程度の短期間で軍事目的を達成するとみられていた。この状況から、当初の軍事行動は交戦や打撃で設定されていたと推測される。しかし、侵攻は長期化し、攻撃の範囲は西部地域にまで拡大している。これは、軍事行動が作戦や戦闘に変化した兆候として捉えることができる。この形態では地理的範囲を限定していないため、侵攻がウクライナ全土に広がる可能性が指摘され始めたこととも符合する。また、「ロシアの軍事戦略」には、ロシアのエスカレーション・マネジメントのモデルが提示されている。類型化された紛争・戦争概念を基に、平時(peace time)、軍事的脅威(military threat)、局地戦争(local war)、地域戦争(regional war)、大規模戦争(large-scale war)、核戦争(nuclear war)の6つのエスカレーション段階を設定し、エスカレーションに応じた軍事力行使を強度の低い順に、示威(demonstration)、適度な損害付与(adequate damage infliction)、報復(retaliation)の3つに区分している。今回の侵攻が当初意図したと推測される局地戦争は、適度な損害付与の一番低いエスカレーション段階に位置しているが、戦況が長期化したことからエスカレーション段階が進む可能性が出てきた。このモデルに従えば、次は地域戦争になってしまうことを意味するが、問題は単なるエスカレーションに留まらない。局地戦争の段階では核使用が脅しにとどまったが、地域戦争では非戦略核の使用が含まれることになる。プーチン大統領が核使用の可能性に言及したことは、局地戦争の段階でもあり得ることなのでモデルに従っているとも考えられるが、そうであればこそ、エスカレーションによって核使用の可能性が高まることも想定される。■「一刻も早い合意」が必要だ軍が持つ中心的な教義や作戦概念は決して絶対的なものではないので、これだけで軍の行動が決定されることはない。しかし、戦場という極めて混乱した状況下で多くの兵員を統制するためには、訓練や教育を通じて軍全体で共有している基本的な概念から大きく逸脱することもまた難しいのが現実でもある。この観点から、中心教義や作戦概念は、予測することが難しい軍の次なる行動を分析するための手段の一つにはなり得る。侵攻当初は局地戦争にとどめる意図を持っていたことが推測されるプーチン大統領だが、現状では次の段階である地域戦争に拡大する可能性も指摘されている。停戦合意は、人道的な観点からは常に最優先で追求されるべきものだが、作戦概念に基づく分析においてもエスカレーションの危険性が増すという観点から、一刻も早い合意が必要だといえるだろう。サンタフェ総研上席研究員 米内 修防衛大学校卒業後、陸上自衛官として勤務。在職間、防衛大学校総合安全保障研究科後期課程を卒業し、独立行政法人大学評価・学位授与機構から博士号(安全保障学)を取得。2020年から現職。主な関心は、国際政治学、国際関係論、国際制度論。写真:代表撮影/AP/アフロ■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする
<RS>
2022/03/18 21:33
注目トピックス 経済総合
露「偽旗作戦」VS米「積極的情報開示」、日本にとって「米露の情報戦が他人事ではない」と言える驚きのワケ
● 「ロシアはウクライナを攻撃していない」が意味するもの「兵は詭道(きどう)なり」という言葉は、孫子「計篇」に記載された戦いの極意である。「戦いとはしょせん騙しあいである」という事を短い言葉で的確に表している。相手を騙す、自らの行動を秘匿するという事に加え、相手の予想を超える行動をとることも「詭道」に該当するであろう。今回のロシアのウクライナ軍事侵攻に関しては、情報戦の一環として多くの「詭道」を確認することができる。最も大きな「詭道」はプーチン大統領のクリミア軍事侵攻のロジックである。ウクライナ軍事侵攻を「特別軍事行動」と位置付けている。3月10日にラブロフ外相がトルコにおける外相会談後の記者会見で述べた「ロシアはウクライナを攻撃していない」という衝撃的な言葉は、ロシア国内を意識するとともに、この文脈から語られていると推定できる。注意しなければならないことは、「ウクライナを攻撃していない」という言葉は単なるレトリックではないことである。● ウクライナの民主主義は「無かった」ことに…2月24日、ウクライナ侵攻の直前にロシア国営テレビは、プーチン大統領の国民向け演説を放送している。演説の全文を確認すると、プーチン大統領の状況認識は西側と大きく乖離していることが分かる。1980年代のソ連崩壊に伴いロシアは弱体化し、これに乗じてNATOは旧ソ連諸国を域内に取り込み、ついにはウクライナまで手を伸ばしてきた。これはロシアの安全保障上重大な脅威である、というのがプーチン大統領のロジックである。そして、イラク戦争を例にアメリカを「嘘の帝国」と断じ、ウクライナにおいてアメリカを中心としたNATO軍の活動、特にドンバス地域における活動を、これ以上見過ごすわけにはいかないと主張している。また、ドンバス地域で住民を迫害している勢力を「ヒトラーの片棒を担いだ民族主義者、ナチ勢力」と断じている。このロジックに従えば、ロシアが攻撃しているのは「ヒトラーの片棒を担いだ民族主義者の一味としてのゼレンスキー政権」であり、ウクライナではないことになる。この考え方には、ウクライナが主権国家であり、時の政権を選ぶのはウクライナの国民である、という民主主義の根幹は、その片鱗もうかがえない。ウクライナをロシアの勢力圏と見なす独善的な考えに満ち溢れている。プーチンの考え方は、西側諸国にとって「偽旗作戦」そのものであるが、プーチン及びプーチンを支持する勢力にとって、それはすでに「偽旗」ではなく、事実なのである。● 「偽旗作戦」に中国も加担3月18日付の中国の解放軍報は「ウクライナ緊張の発端はアメリカにある」と、プーチンの主張を全面的に支持する論考を掲載している。「偽旗」は多くの人が真実と信じることによって「本物の旗」となる。中国はそれに加担しようとしている。同様の活動が国連を舞台に繰り広げられている。3月11日に国連安全保障理事会緊急会合の開催を要求したロシア大使は、「ウクライナで米国などが生物兵器を開発している」と主張した。アメリカ大使は「無責任な陰謀論」と一蹴し、他の安保理理事国等の賛同も得られていない。しかしながら、中国外務省報道官は3月14日の記者会見において、「ウクライナにおける生物兵器の軍事利用は国際社会における懸念となっており、これにアメリカが関与しているという情報はすでに明らかになっている。もしこれが偽情報というのであれば、アメリカは証拠を示すべきである。」と述べている。無いことを証明することは、「悪魔の証明」と呼ばれており、極めて困難である。ロシアの「偽旗」作戦に中国が加担していることを明白に示している。● アメリカの「秘密情報の積極的開示」という作戦ロシアの「偽旗」作戦に対し、アメリカが行っている情報戦は「秘密情報の積極的開示」である。ロシアのウクライナ侵攻に先立つ2月18日、バイデン大統領はホワイトハウスにおける演説で、プーチン大統領はウクライナ侵攻を決断したと述べ、侵攻開始は来週かそれ以前、首都キエフが攻撃目標になるとも述べている。ロシア軍の空爆が始まったのは2月24日であり、きわめて正確に事態を見積もっていたことが分かる。このような情報は、必要な者だけで共有される「need to know」が原則である。これを公開することは、情報入手源を危険にさらし、以後の情報取得に支障をきたす。あえて秘密の情報を公開したのは、相手の機先を制し、行動を抑止する効果を狙ったものであろう。演説の際、バイデン大統領が、外交の余地は残されていると付け加えたことは、ロシアへの抑止効果を期待したものであろう。しかしながら、この期待は外れた。アメリカはこれに懲りず、再度「積極情報開示」を行った。3月14日複数の欧米系メディアはロシア政府が中国に軍事、経済支援を要請し、中国はこれを受け入れる用意があると伝えた。同日、アメリカのサリバン大統領補佐官は、ローマで中国楊ケツチ中国共産党中央政治局員と会談を行い、アメリカ側の懸念を直接かつ明確に伝えたと報道されている。このことも情報を積極的に開示することにより、中国に圧力を加えようという情報戦の一環と考えられる。これに対し中国外交部は、アメリカが偽情報をまき散らしていると批判している。アメリカが行っている情報戦は、今までの情報戦と異なるアプローチである。プーチンのウクライナ侵攻を止めることはできなかったが、中国のロシア軍事支援を止めることができるかどうかがこの情報戦の効果を検証するものとなるであろう。● 日本は、情報戦を学ぶ必要がある情報は使い方を誤ると甚大な被害が生じる。第2次世界大戦時に情報を軽視したことが日本軍の失敗の一つに挙げられている。当時ストックホルム駐在武官の小野寺大佐は「ソ連の対日参戦」の情報をいち早くつかみ、大本営に報告したものの、全く顧みられなかったことはよく知られている。また、ロシアのウクライナ軍事侵攻が、プーチンの思惑どおりに進んでいないのは、ウクライナに関する事前情報が誤っていたためとの分析がなされている。ロシアの「偽旗」作戦、アメリカの情報の積極開示というそれぞれの情報戦の評価は歴史に委ねられるだろう。一般的に、欺瞞作戦は民主主義国家よりも、世論誘導が容易な権威主義国家の方が行いやすい。中国、北朝鮮という権威主義国家に囲まれる日本は情報戦の実態についてより関心を持ってみていく必要がある。サンタフェ総研上席研究員 末次 富美雄防衛大学校卒業後、海上自衛官として勤務。護衛艦乗り組み、護衛艦艦長、シンガポール防衛駐在官、護衛隊司令を歴任、海上自衛隊主要情報部隊勤務を経て、2011年、海上自衛隊情報業務群(現艦隊情報群)司令で退官。退官後情報システムのソフトウェア開発を業務とする会社において技術アドバイザーとして勤務。2021年から現職。写真:代表撮影/AP/アフロ■実業之日本フォーラムの3大特色実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える3)「ほめる」メディア・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする
<FA>
2022/03/18 16:24