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地政学・地経学を中心とした言論・研究プラットフォーム「実業之日本フォーラム」、杉本博司氏のデザインでリニューアル
配信日時:2022/05/02 16:32
配信元:FISCO
株式会社実業之日本社は2日、言論・研究プラットフォーム「実業之日本フォーラム」(JNF)のWEBサイトをリニューアルオープンしたと発表した。
同社は、JNFを昨年5月から運営してきた。JNFは、地政学・地経学的観点から日本の国益を考えるもので、わが国を代表するジャーナリストである船橋洋一氏を編集顧問に迎え、金融経済、安全保障を主要なジャンルとして、人間の営みの根源であるアートや組織学習論にも視野を広げながら、論考、対談、コラムなど、様々な形で情報を発信している。
今回、JNFのWEBサイトを世界的アーティストである杉本博司氏がデザインした。古今東西のあらゆる芸術に精通し、写真作家という領域にとどまらない広範な表現活動を続けてきた杉本氏は、一貫して人類の歴史と存在の一過性をテーマにしている。本年6月に創業125周年を迎える実業之日本社が、新たなWEBジャーナリズムのかたちを拓くにあたり、杉本氏は自作のシリーズ「Lightning Field(放電場)」をデザインのモチーフに選んだようだ。
雷が電気であることを発見したベンジャミン・フランクリンの実験を再現したこの作品について、杉本氏は、「命がけで研究に取り組んだ先人達の大発見に敬意を払って、そしてそれを自分の眼で確かめたかった。写真乾板の上に直接人工的な閃光を起こす放電実験によって生まれるこれらの作品は、人間に制御可能な何かと不可能な何か、またその関係性の歴史も連想させる」と解説している。
「実業之日本フォーラム」は、地政学・地経学的な時代に突入した世界で起こった営みの表層を記録するだけでなく、常に過去と照射しながら、未来を映し出す存在となることを目指している。杉本氏が「Lightning Field」において切り取った閃光のような鋭さで、読者の感性や知性を照らし出す情報を、全力で提供していくという。
なお、サイトのリニューアルを記念して、杉本博司氏、船橋洋一氏と当社社主・白井一成による鼎談を連載するほか、JNF編集委員の末次富美雄(元海上自衛隊情報業務群司令)によるウクライナ情勢の分析など、4月に就任した池田信太朗編集長(元日経ビジネスオンライン編集長)のもと、タイムリーかつ深みのある情報を発信していく。
■池田信太朗編集長コメント
世界的なアーティストである杉本博司さんが、私たちのサイトに共鳴し、デザインをお引き受けくださったことに、心から感謝するとともに、その責任の重大さに打ち震えています。
ドゥルーズ/ガタリの言葉を援用するなら、20世紀における人・モノ・カネ・情報の流れはすぐれて樹木的——大きな幹から枝分かれしていくように中央集権的なものでした。ところが、インターネットそのもの、あるいはインターネット的なものの登場と普及によって、21世紀に入ると、人・モノ・カネ・情報はお互いがピア・ツー・ピア的に複雑かつ不規則に結びつき、絡み合うリゾーム(地下茎)のように行き来するようになりました。
このリゾームの自由がもたらす繁栄が、やがて政治や国家を克服していくのではないか。そんな「グローバリズムの夢」が、いま、覚めようとしています。世界を前に進める努力を放棄して、20世紀のヘゲモニー・ファイトに向けて時計の針を戻すべきではありません。しかしまた、楽観がもたらす夢が覚めたいま、現実から目を背けるべきでもありません。
私たち「実業之日本フォーラム」は、地面がないと生きていけず、その地面を動かすこともできず、そして何より、ただそこに産まれ落ちたというだけでどうしようもなくその地面を愛してしまう不合理な生き物が織りなす世界の現実——地政学と向き合い、これを読み解き、経済・社会の「いま」を描きながらその先を照らすことを試みていきます。どうぞご期待ください。
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同社は、JNFを昨年5月から運営してきた。JNFは、地政学・地経学的観点から日本の国益を考えるもので、わが国を代表するジャーナリストである船橋洋一氏を編集顧問に迎え、金融経済、安全保障を主要なジャンルとして、人間の営みの根源であるアートや組織学習論にも視野を広げながら、論考、対談、コラムなど、様々な形で情報を発信している。
今回、JNFのWEBサイトを世界的アーティストである杉本博司氏がデザインした。古今東西のあらゆる芸術に精通し、写真作家という領域にとどまらない広範な表現活動を続けてきた杉本氏は、一貫して人類の歴史と存在の一過性をテーマにしている。本年6月に創業125周年を迎える実業之日本社が、新たなWEBジャーナリズムのかたちを拓くにあたり、杉本氏は自作のシリーズ「Lightning Field(放電場)」をデザインのモチーフに選んだようだ。
雷が電気であることを発見したベンジャミン・フランクリンの実験を再現したこの作品について、杉本氏は、「命がけで研究に取り組んだ先人達の大発見に敬意を払って、そしてそれを自分の眼で確かめたかった。写真乾板の上に直接人工的な閃光を起こす放電実験によって生まれるこれらの作品は、人間に制御可能な何かと不可能な何か、またその関係性の歴史も連想させる」と解説している。
「実業之日本フォーラム」は、地政学・地経学的な時代に突入した世界で起こった営みの表層を記録するだけでなく、常に過去と照射しながら、未来を映し出す存在となることを目指している。杉本氏が「Lightning Field」において切り取った閃光のような鋭さで、読者の感性や知性を照らし出す情報を、全力で提供していくという。
なお、サイトのリニューアルを記念して、杉本博司氏、船橋洋一氏と当社社主・白井一成による鼎談を連載するほか、JNF編集委員の末次富美雄(元海上自衛隊情報業務群司令)によるウクライナ情勢の分析など、4月に就任した池田信太朗編集長(元日経ビジネスオンライン編集長)のもと、タイムリーかつ深みのある情報を発信していく。
■池田信太朗編集長コメント
世界的なアーティストである杉本博司さんが、私たちのサイトに共鳴し、デザインをお引き受けくださったことに、心から感謝するとともに、その責任の重大さに打ち震えています。
ドゥルーズ/ガタリの言葉を援用するなら、20世紀における人・モノ・カネ・情報の流れはすぐれて樹木的——大きな幹から枝分かれしていくように中央集権的なものでした。ところが、インターネットそのもの、あるいはインターネット的なものの登場と普及によって、21世紀に入ると、人・モノ・カネ・情報はお互いがピア・ツー・ピア的に複雑かつ不規則に結びつき、絡み合うリゾーム(地下茎)のように行き来するようになりました。
このリゾームの自由がもたらす繁栄が、やがて政治や国家を克服していくのではないか。そんな「グローバリズムの夢」が、いま、覚めようとしています。世界を前に進める努力を放棄して、20世紀のヘゲモニー・ファイトに向けて時計の針を戻すべきではありません。しかしまた、楽観がもたらす夢が覚めたいま、現実から目を背けるべきでもありません。
私たち「実業之日本フォーラム」は、地面がないと生きていけず、その地面を動かすこともできず、そして何より、ただそこに産まれ落ちたというだけでどうしようもなくその地面を愛してしまう不合理な生き物が織りなす世界の現実——地政学と向き合い、これを読み解き、経済・社会の「いま」を描きながらその先を照らすことを試みていきます。どうぞご期待ください。
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