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Miniトピック 米ロ外相会談開催でフランス、ドイツの対応にも注目  ブリンケン米国務長官は17日、ウクライナ情勢に関する国連安全保障理事会の会合で演説し、「ロシア軍が数日中にウクライナに対する攻撃を開始する用意を整えていることを米当局の情報が示している」との見方を示したことから、安全逃避的な取引が拡大した。米国株式の売りが強まり、債券買いが活発となった。 市場参加者の間では、「ウクライナ政府軍とウクライナ東部にいる親ロシア派との間で軍事衝突が発生し、ロシアが親ロシア派勢力の保護を理由にウクライナに侵攻する可能性がある」との見方が出ている。報道によると、ブリンケン国務長官は来週中にロシア外相と会談する可能性があることから、ロシアだけでなくドイツ、フランスの対応も注目されそうだ。 <MK> 2022/02/18 14:29 Miniトピック ロシアは2つの理由でウクライナへの関与を続ける可能性  報道によると、ロシアのプーチン大統領は15日、モスクワでドイツのショルツ首相と会談し、ロシアはミサイルなど安全保障を巡る問題に関する西側諸国との協議を継続する用意があるとの見方を伝えたようだ。14日にはドイツのショルツ首相がウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、経済支援の意向があることを伝えている。一方、国営ロシア通信の報道によると、ロシアのウラジーミル・チゾフ欧州連合(EU)大使は、「ウクライナ東部ドンバス地方などでロシア市民の殺害が始まれば、ロシアは対応する」との見方を伝えている。 ロシアは、自国の安全保障問題とウクライナ東部のロシア系住民に対する迫害を阻止するために、ウクライナへの関与を続けるとみられる。ウクライナ情勢は引き続き流動的であり、ロシアと西側諸国との対立関係が短期間で解消される可能性は低いとみられる。 <MK> 2022/02/16 09:53 Miniトピック ウクライナ問題を巡ってロシアと西側諸国の対立はしばらく続く可能性  報道によると、ロシアのラブロフ外相は14日、プーチン大統領に対し、安全保障を引き出すために外交路線を継続するよう提案したようだ。ラブロフ外相は、安全保障の確保について多くの可能性が残されていること、交渉を継続することは妥当であると考えているようだ。一方、ウクライナのドネツク、ルガンスクの2州が同国からの分離独立とロシアへの併合をプーチン大統領が認める可能性があるとの見方も出ており(ロシア連邦議会下院による決議が必要条件)、ウクライナ問題を巡ってロシアと西側諸国の対立関係がしばらく続く可能性は高いとみられる。 <MK> 2022/02/15 17:30 Miniトピック 年末までに合計2ポイントの米利上げが実施されるとの予断を持つことは難しい  米セントルイス地区連銀のブラード総裁は10日、メディアと会見で「7月1日までに100ベーシスポイントの利上げが実施されることを望む」との見方を伝えた。ブラード総裁の発言を受けて金融市場は、3月、5月、6月に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で合計1ポイントの利上げを完全に織り込んだ。年末までに2ポイントの利上げも織り込まれている。 市場参加者の間からは「1月消費者物価指数は予想を上回っており、大幅利上げが実施される環境は整った」との声が聞かれている。ただ、2月以降の消費者物価指数の推移を点検する必要があること、バランスシートの大幅な縮小も予想されていることから、「7月までに1ポイントの利上げが実施されても、年末までに合計2ポイントの利上げが実施されるとの予断を持つことは難しい」との見方も出ている。 <MK> 2022/02/11 19:13 Miniトピック 日銀による指し値オペ、債券相場にとって好都合とは言えない部分も 日本銀行は2月10日、固定利回りで無制限に国債を買い入れる指し値オペの実施を発表した。オファー日は2月14日。長期金利が日銀の許容する上限に接近したことで、金利上昇を抑制する目的で行われるようだ。買い入れを行う利回り水準は新発10年国債365回債で0.25%となる。買い入れ対象国債は10年国債363回債、364回債、365回債。報道によると、日本銀行金融市場局は、「このところの長期金利の動きを踏まえ10年物国債金利の操作目標を0%程度とする金融市場調節方針をしっかり実現するよう実施したものである」との見解を発表した。 市場参加者の間では「一部の海外投資家は日銀による指値オペを円安容認として解釈しているが、この水準からの円安進行は国内株式市場にとって好材料にはならない」との声が聞かれている。日銀はインフレ進行を黙認しているとの見方も出ており、「長期金利の上昇を抑えるための指値オペは、円安進行につながり、中期的なインフレ期待を高める要因となるため、債券相場にとって必ずしも都合の良い話しではない」との声も聞かれている。 <MK> 2022/02/10 21:10 Miniトピック 日銀の金融政策に対する関心は一段と高まるか  欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は3日、「3月と6月の理事会はフォワードガイダンスの3つの基準が完全に満たされているのかを判断するうえで極めて重要になる」、「インフレが年内に予想より大幅に上昇し、年末には予想よりも高くなっている可能性がある」との見方を伝えた。市場参加者の間では、ECBは6月に0.1ポイント程度の小幅な利上げを実施するとの見方が広がっている。高インフレを背景に米国、ユーロ圏、英国は、金融緩和を縮小し、利上げを含めた金融引き締めに転換した。 一方、中国と日本の金融政策に対する関心も高まっている。中国は金融緩和を推進するとみられているが、日本については物価見通しの上ぶれが警戒されている。この場合、日本国債10年の利回り水準は上昇し、為替や株式の相場動向に大きな影響を与える可能性があるので注意が必要だろう。 <MK> 2022/02/04 20:44 Miniトピック FRBは年末時点で利上げを休止する可能性?  報道によると、フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は1日、今年4回の利上げを実施することが適切と表明したが、「3月に50ベーシスポイントの利上げを実施する必要はない」との見方を伝えた。セントルイス地区連銀のブラード総裁も同じような見方を示しており、3月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25ポイントの利上げが決定されることがほぼ確実となった。 市場関係者の間では年内4回以上の利上げ実施が想定されているようだ。ただ、2023年以降については「2022年後半におけるインフレ次第」との声が聞かれている。現時点では2023年も複数回の利上げ実施が予想されているものの、米連邦準備制度理事会(FRB)はバランスシートの大幅な圧縮を検討する可能性があるため、一部の市場参加者は「FRBは年末時点で利上げを休止することも十分あり得る」と予想している。 <MK> 2022/02/02 17:40 Miniトピック ロシアとフランスの首脳会談はウクライナ問題を解決に導くのか?  ロシア大統領府は1月31日、プーチン大統領がウクライナ問題を巡り、28日に続いてフランスのマクロン大統領と再び電話会談したと発表した。ロシア大統領府が発表した声明によると、ロシアとフランスの首脳はロシアが提案している安全保障についても協議し、対面方式での会談の実施を検討している。報道によると、ドイツ、フランス、ロシア、ウクライナが参加する「ノルマンディー方式」と呼ばれる4カ国協議で進展があったようだ。ミンスク和平合意を履行するための対話は継続される可能性がある。 市場参加者の間からはで「フランスなどがロシア側との協議を継続していることは好材料」との声が聞かれている。ただ、ロシアによるウクライナ侵攻の有無に関係なく、米国は何らかの制裁を発動する可能性は残されている。そのため、「ロシアと北大西洋条約機構(NATO)との間で軍事衝突発生の可能性が低下しても、ウクライナ問題のすみやかな解決は期待できない」との見方が出ている。 <MK> 2022/02/01 18:26 Miniトピック ウクライナのNATO加盟問題の行方  報道によると、フランスのマクロン大統領とロシアのプーチン大統領は1月28日、電話会談を行った。仏大統領府によると、プーチン大統領はウクライナを巡る関係悪化を望んでいないことが改めて確認された。プーチン大統領は、紛争解決に向け、フランス、ドイツ、ロシア、ウクライナ4カ国が2015年にまとめたミンスク和平合意の履行に向けて進展する必要があるとの見方を伝えたもようだ。なお、ウクライナのゼレンスキー大統領は1月28日に開かれた記者会見でロシア軍の動静について「昨年春に同様の部隊が集結した時以上の脅威ではない様子だ」と指摘した。ただ、ウクライナは経済安定に向けて40-50億ドルが必要との見方を伝えており、西側諸国に対して支援を求めている。ゼレンスキー大統領は「ウクライナの安全保障にとって北大西洋条約機構(NATO)が唯一のよりどころである」との見方を変えていないため、関係者の間からは「ロシア側の警戒感が低下することは期待できない」との声が聞かれている。 <MK> 2022/01/31 17:48 Miniトピック 米国の長短金利差の動向や政策金利見通しについては予断を許さない状況が続く  27日のニューヨーク外国為替市場では、米政策金利の大幅な上昇を想定してドルが主要通貨に対して上昇した。3月に利上げが開始されることが確実視されており、今年半ば頃に保有資産の大幅な圧縮に着手する可能性は高いことがドル買い材料となった。市場参加者の間からは「複数回の利上げによって米国2年債の利回り水準は今年後半までに10年債利回りを上回る」との声が聞かれている。2年債と10年債の利回り格差は昨年3月末に161.80bp近辺まで拡大したが、今年1月27日時点で61.70bp程度まで縮小している。CMEのFedWatchによると、2022年12月末までに合計1.25ポイント以上の利上げが実施される確率は60%を超えているが、米国の政策金利は2023年末までに2%まで上昇すると予想されている。ただし、米国のインフレ見通しは不透明であり、ドル高進行が経済に与える影響は無視できないことから、長短金利差の動向や政策金利見通しについては予断を許さない状況が続くとみられる。 <MK> 2022/01/28 20:43 Miniトピック FOMC通過後も米長期金利の動向は予測困難か  今回開催のFOMC会合では、3月に利上げを開始することやバランスシート縮小について議論されるとみられている。現時点で年内3回以上の利上げが実施される可能性は高いものの、市場参加者の一部は「インフレ見通しについては意見が分かれる可能性がある」と指摘しており、バランスシート縮小の必要性については、「今後数回のFOMC会合で慎重に議論される」との声も聞かれている。また、ウクライナを巡るロシアと米国(NATO)の対立が短期間で解消される可能性は低いことから、地政学的リスクが高まっていることも考慮される可能性がある。今回のFOMC会合で米金融政策の方向性はより明確になりそうだが、インフレ見通しが大きく変わる可能性は残されており、米長期金利の動向について予断を持つことは難しくなりそうだ。 <MK> 2022/01/26 18:02 Miniトピック ドルや米国債への資金逃避はしばらく続く可能性  24日のニューヨーク外為市場では、ウクライナを巡ってロシアと米国などの対立が深まっていること、今週開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で金融引き締めの方針が表明されるとの見方が広がっていることから、欧州通貨などに対するドル買いが優勢となった。報道によると、北大西洋条約機構(NATO)は欧州東部への戦艦や戦闘機の配備を強化することを表明しており、ロシアとの軍事衝突の可能性がさらに高まる状況となった。市場関係者の間からは「ウクライナを巡るロシアと米国(NATO)の対立が短期間で解消される可能性は低い」との声が聞かれている。そのため、今週開催のFOMC会合で米金融政策の方向性が明確になったとしても、「米国株式相場は不安定な状態が続き、ドルや米国債への資金逃避はしばらく続く可能性がある」との見方も出ている。 <MK> 2022/01/25 09:42 Miniトピック 米FOMC通過後に株安一服との見方も  20日の米国株式市場では主要3指数が下落した。米連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ抑制のために利上げを推進し、バランスシートの縮小を検討していることが株価指数の反発を抑えたようだ。来週25-26日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合結果を確認したいとの理由で、株式投資を手控えている投資家は少なくないようだ。投資家の資金の一部は安全資産である米国債に流れている。市場参加者の間からは「FOMCの声明でインフレ対応について具体的な方針が表明された場合、株安は一服する」との声が聞かれている。 なお、今後発表されるインフレ関連指標が市場予想を下回り、インフレ鈍化の兆候が現れた場合、「利上げは年内3回にとどまる可能性が高い」との見方も出ており、米国株式への支援材料となり得る。 <MK> 2022/01/21 21:36 Miniトピック 2022年の世界経済は減速、中国は金融緩和を推進へ  中国国家統計局が1月17日発表した2021年10-12月期国内総生産(GDP)は前年同期比+4.0%で市場予想を上回った。ただ、市場参加者の間からは「中国の経済成長は今年1-3月期に鈍化する可能性がある」との声が聞かれている。中国の習近平国家主席は17日、世界経済フォーラム(WEF)のオンライン会議で演説を行い、「グローバルな工業・サプライチェーンが混乱しており、商品価格は上昇し、エネルギー供給は逼迫している」との見方を伝えている。商品価格の上昇やエネルギー供給のひっ迫は中国経済を圧迫する要因となるため、新たな経済対策の導入や中国人民銀行による金融緩和策などを通じて中国は持続的な景気回復を目指すことになりそうだ。 なお、世界銀行が1月11日に発表した「世界経済見通し(GEP)」によると、新型コロナウイルス感染症の変異株の感染拡大、インフレ率の上昇、債務そして所得格差の拡大などによって世界経済の成長率は2021年の5.5%から、2022年は4.1%に減速すると予想されている。こうした状況下で米国は金融引き締めに動くとみられているが、中国は金融緩和策を推進することになりそうだ。 <MK> 2022/01/18 17:15 Miniトピック 米国の金融引き締め、中国の金融緩和  ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、1月14日に米外交問題評議会(CFR)主催の行事で講演を行い、「緩和縮小の次のステップは、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを現在の極めて低い水準からより正常な水準に戻していくことだ」との見方を伝えた。ウィリアムズ総裁は、労働市場の改善について言及しており、金利引き上げの決定に近づきつつあると述べている。バランスシート縮小を巡る決定については、利上げ開始後になりそうだが、米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は、「前回の世界金融危機時よりも速いペースで進めるべき」との考えをメディアに伝えており、市場参加者の間からは「米連邦準備制度理事会(FRB)は今年半ば頃にバランスシートの縮小作業に着手する」との声が聞かれている。一方、中国人民銀行(中央銀行)は、金融緩和策を通じて経済成長を支援する姿勢を見せており、一部の市場参加者は「米国の金融引き締めが世界経済に与える影響はある程度軽減される可能性がある」と指摘している。 <MK> 2022/01/17 10:22 Miniトピック FRBによる金融引き締めを警戒してリスク選好的な為替取引は目先的に縮小か  報道によると、米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は1月13日、米CNBCとのインタビューで、「高水準のインフレ率に対応するため2022年は少なくとも3回の利上げを見込む」、「米連邦準備制度理事会(FRB)のバランスシート縮小については、前回の世界金融危機時よりも速いペースで進めるべき」との考えを伝えた。ハーカー総裁は政策金利を引き上げた後、短期間でバランスシートの縮小作業に着手することを支持しているようだ。市場参加者の間からは、「今年3月までに債券買い入れは終了し、3月中に利上げが開始され、今年半ば頃までにバランスシートの縮小作業が始まる可能性がある」との声が聞かれている。年内3回以上の利上げが実施される公算が大きいことやバランスシートの縮小が想定されることから、米国金融市場に重大な影響を与える可能性が高い。一部の市場参加者は「米国株式市場はFRBによる金融引き締めの影響を十分に織り込んでいない」と指摘している。また、FRBによる金融引き締めを警戒してリスク選好的な為替取引は目先的に縮小するとみられており、一部の新興国通貨や資源国通貨などの対円レートは弱含みとなる可能性がありそうだ。 <MK> 2022/01/14 20:10 Miniトピック 次回FOMC会合では新型コロナウイルスの感染状況が改めて考慮される可能性  10日の米国株式市場では、S&P総合500種とダウ工業株30種が弱含みとなった。先週7日に発表された12月米雇用統計で、非農業部門雇用者数は市場予想を大幅に下回ったものの、失業率は3.9%まで低下し、平均時間給の上昇率は前年比+4.7%と市場予想を上回った。この結果を受けて3月利上げを想定した取引が増えたことが株価指数を圧迫したようだ。10日の米国債券市場では2年債の利回りが上昇し、10年債利回りとの格差は縮小した。米国を含めて新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染者は急増しているが、1月末までに感染者数はある程度減少するとの見方も出ている。米連邦準備制度理事会(FRB)は1月25-26日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で、早期利上げの是非、バランスシートの縮小について議論する見込みだが、新型コロナウイルスの感染状況も考慮される可能性がある。 <MK> 2022/01/11 17:03 Miniトピック 12月非農業部門雇用者数が市場予想を上回った場合、株安・ドル高となる可能性  米労働省が7日に発表する12月雇用統計に対する市場の関心は、まずまず高いようだ。参考となる12月ADP雇用統計では市場予想を大幅に上回る雇用増(前月比+80.7万人)が報告されている。12月雇用統計で非農業部門雇用者数の市場予想は、前月比+40万人超、失業率は4.1%と予想されている。非農業部門雇用者数が市場予想を上回った場合、米国株式はさえない動きを見せる可能性があるが、米国の早期利上げを見込んだドル買いが強まり、ドル高・株安の相場展開となる可能性がありそうだ。 <MK> 2022/01/07 21:22 Miniトピック 12月ISM製造業の支払い価格は大幅低下、供給制約は緩和されつつある可能性  4日に発表された12月米ISM製造業景況指数は58.7と、11月実績の61.1を下回った。価格指数は11月の82.4から68.2に低下しており、2020年11月以来の低水準。価格指数の大幅な低下は供給制約が緩和されつつあることを示唆している。新規受注指数は60.4で11月実績を下回ったが、顧客在庫の減少が影響しているとみられ、1月の新規受注がさらに低下するとの見方は少ないようだ。12月実績は11月を下回ったものの、市場関係者の間からは「製品輸送状態が改善し、商品価格が安定すれば製造業の景況感は改善する可能性がある」との声が聞かれている。雇用指数は上昇していることから、1月の数字は12月実績を上回る可能性がありそうだ。 <MK> 2022/01/05 14:36 Miniトピック 米国と日欧の金利差拡大の思惑が直ちに後退する可能性は低い  3日の米国債券市場で10年債などの利回り水準は上昇した。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染が拡大しているものの、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げを想定してポジション調整的な取引が目立った。2022年に3回の利上げが想定されており、今年後半頃にバランスシート縮小に着手するとの見方も出ていることから、「目先的に10年債の利回り水準は1.50%近辺で下げ渋る」との声が聞かれている。3日のニューヨーク市場では、米長期金利の上昇を意識して主要通貨に対するドル買いが優勢となった。2022年は欧州、日本の物価上昇が予想されているものの、日欧の中央銀行は現行の金融緩和策を長期間維持する見込みであり、米国と日欧の金利差拡大の思惑が直ちに後退する可能性は低いとみられる。 <MK> 2022/01/04 17:28 Miniトピック 2022年は日銀金融政策に対する関心が高まるか  市場参加者の間では、2022年に3回の米利上げが想定されており、米連邦準備制度理事会(FRB)は今年後半頃にバランスシート縮小に着手するとの見方も浮上していることから、「今年はドル高・円安が進行する」との声が聞かれている。ただ、今年は日本銀行の金融政策にも注目が集まりそうだ。日銀は「消費者物価コア指数の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続する」と表明している。そのため、今年後半にかけて消費者物価コア指数が一段と上昇しても、現行の金融緩和を縮小することはないとみられている。ただ、賃金動向次第で中長期的な物価見通しが上方修正される可能性は残されており、一部の市場参加者は「その場合、日米金利差の拡大を想定したドル買い・円売りは大幅に縮小する可能性がある」と指摘している。 <MK> 2022/01/03 07:51 Miniトピック 投資家の多くは近い将来におけるインフレ鈍化を想定していない可能性  29日の米国債券市場では、長期債などの利回り水準が上昇した。この日行われた7年国債入札で需要は市場予想を下回ったことが影響したようだ。米国を含めて新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染が世界各国で拡大しているものの、経済活動が大幅に低下するとの見方は増えていないことから、安全逃避的な債券買いは縮小した。2年債と10年債の利回り格差は再び拡大しており、投資家の多くは近い将来におけるインフレ鈍化を想定していないことを示唆している。 CMEのFedWatchによると、2022年6月時点で0.50ポイント以上の利上げが実施される確率は29日時点で83%程度。0.75ポイント以上の利上げ確率は、41%程度。米金融市場は2022年に3回の利上げが実施される可能性を十分に織り込んでいないものの、12月の雇用統計やインフレ関連指標が市場予想を上回った場合、2022年に3回利上げが実施される確率は一段と上昇する可能性がある。 <MK> 2021/12/30 09:30 Miniトピック 米国債2年-10年の利回り格差は一段と縮小  28日の米国株式市場では、NYダウ平均は底堅い動きを見せたが、S&P総合500種は反落。ナスダック総合指数は、おおむねマイナス圏で推移した。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染急拡大が一段の株価上昇を抑制しているとの見方が多いものの、オミクロン株の病原性は高くないことから、消費者信頼感や企業景況感が大幅に悪化するとの懸念は高まっていない。 なお、米2年債利回りの上昇によって10年債との利回り格差は縮小している。2年債と10年債の利回り格差は今年3月末に158bp近辺まで拡大したが、2022年における複数回の利上げ予想を反映して、12月28日時点で73bp近辺まで縮小している。インフレ鈍化の兆候は確認されていないが、2年-10年の利回り格差がさらに縮小した場合、一部の市場参加者は「ドルの上昇は難しくなる」と指摘している。 <MK> 2021/12/29 09:16 Miniトピック オミクロン株感染急拡大でも主要国の経済活動がただちに停滞する可能性低い  報道によると、南アフリカ政府は12月24日、新型コロナウイルスの陽性者と接触しても無症状の場合は隔離や検査は必要ないとの方針を発表した。保健省の発表によると、「無症状の接触者の隔離は必要ないが、5-7日間は経過を観察し、人が多く集まる場所は避けるべき」としている。23日時点で南アフリカにおける新規感染者は2万人を超えているが、保健省は新たな方針を決めた理由について、人口の60%がワクチン接種や感染したと推計し、無症状者が多いことや診断症例が少ないことを挙げている。南アフリカ政府が決めた方針と同様の措置が他国で導入されるとの見方は少ないものの、「オミクロン変異株の感染者はデルタ株に比べて入院リスクが低い」との見方は広がっているため、主要国の経済活動がただちに停滞する可能性は低いとみられる。 <MK> 2021/12/27 19:00 Miniトピック 欧米諸国の株高継続でリスク選好的な為替取引はさらに増える可能性  23日のニューヨーク外為市場では、欧米株高を意識して主要通貨に対する円売りが観測された。豪ドル、英ポンドなどの対円レートは上昇。この日発表された11月PCEコア価格指数は、前年比+4.7%と市場予想を上回ったことから、ドル買い・円売りも優勢となった。新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染者は急増しているものの、英保健安全保障庁は、「オミクロン変異株の感染者はデルタ株に比べて入院リスクが低い」と指摘しており、感染拡大に対する市場参加者の警戒感は低下しつつある。 市中感染のさらなる拡大を抑制するため、各国で年末・年始の大規模な集会イベントを中止する動きが広がっているが、新型コロナウイルスの新規感染者が約12万人に急増した英国は行動規制を強化していない。現時点で欧米諸国の多くが厳しい経済制限を導入することを計画していないことから、12月から1月にかけて主要国の経済活動が大幅に低下する可能性は低いとみられる。欧米諸国の株高が続いた場合、リスク選好的な為替取引はさらに増える可能性がある。 <MK> 2021/12/24 21:13 Miniトピック オミクロン株感染拡大もリスク回避的な取引拡大の可能性低い  南アフリカ国立伝染病研究所や主要な大学の専門家グループが行った調査によると、南アフリカで10-11月に報告されたオミクロン株の感染データと4-11月におけるデルタ株のデータを比較した場合、免疫力の高さが結果に影響した可能性があるものの、オミクロン株の感染者はデルタ株の感染者と比べて入院リスクが約80%、重症化リスクは約30%低いとの結果を得たようだ。 フランスでは新型コロナウイルスの新規感染者が急増し、1日当たり10万人に達する可能性があるものの、現時点で新たな制限措置の導入は検討していないようだ。英国のジョンソン首相は「クリスマス前により厳しい措置をとることを正当化できる十分な証拠がない」との理由で、オミクロン変異株の感染者が急増しているものの、規制強化を見送る方針を示している。現時点で欧米諸国の多くが厳しい経済制限を導入する予定は特にないことから、感染拡大を警戒したリスク回避的な取引がただちに拡大する可能性は低いとみられる。 <MK> 2021/12/23 17:36 Miniトピック 2022年の米利上げ確率上昇も、米政策金利見通しは予断を許さない状況が続くか  21日の米国株式市場では主要株価3指数が反発し、この影響で米国債相場は弱含みとなった。新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡大が米国経済を著しく圧迫する可能性は低いとの見方が広がっており、リスク回避的な取引は縮小した。米国株式市場は大型歳出法案が成立しない可能性を完全に織り込んでいるわけではないが、法案成立についての懐疑的な見方は以前から存在していたため、現在の状況は想定外ではないとの声も聞かれている。株高を意識して2022年における米利上げ確率はやや上昇したが、米政策金利見通しは様々な要因によって大幅に変わる可能性は残されており、予断を許さない状況が続くとみられる。 <MK> 2021/12/22 15:19 Miniトピック 米大型歳出法案不成立の可能性高まる  20日の米国株式市場で主要株価3指数はいずれも下落した。新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染急拡大が米国の景気回復を阻害するとの見方が広がったこと、バイデン政権の政策である大型歳出法案に民主党の有力議員が不支持を表明したことが嫌気されたようだ。報道によると、民主党のマンチン上院議員は12月19日、1兆7500億ドル規模の気候変動・社会保障関連歳出法案「ビルド・バック・ベター」を支持しないと表明した。マンチン議員は大型歳出法案が財政赤字を拡大させ、物価高を招くと指摘している。 法案成立には民主党議員全員の支持が必要となるため、マンチン議員の態度が変わらない場合、上院で法案が可決される見込みはない。米国株式市場は大型歳出法案が成立しない可能性を織り込みつつあるようだが、法案不成立は米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策にも一定の影響を与えるとみられており、金融当局の対応が注目される。 <MK> 2021/12/21 09:51 Miniトピック バランスシート縮小の是非については、量的緩和の縮小完了後のFOMCで議論されるか  米連邦準備制度理事会(FRB)ウォラー理事は12月17日に行われた講演で「政策金利を最初に引き上げる適切なタイミングは経済活動の進展次第だが、来年3月の連邦公開市場委員会(FOMC)ではフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標レンジの引き上げが正当化されるだろう」との見解を表明した。同氏は質疑応答でバランスシートも縮小すべきとの見方も伝えている。 市場参加者の間からは「2022年に2回以上の利上げが実施される可能性が高い」との声が聞かれているが、大半はバランスシートの縮小を想定していないようだ。ウォラー理事の意見はFRB内で主流ではないとみられているものの、バランスシート縮小の是非については、量的緩和の縮小が完了した後のFOMCで議論される可能性が高いとみられる。 <MK> 2021/12/20 15:41 Miniトピック ECBの政策金利見通しについては予断を許さない状況が続くか  英中央銀行は16日、政策金利を0.10%から0.25%に引き上げることを決定した。市場参加者の大半は金利据え置きを予想していた。一方、欧州中央銀行(ECB)は16日開催の理事会で主要政策金利の据え置きを決定したが、来年4-6月に資産購入プログラム(APP)を400億ユーロに増額することを発表した。ラガルドECB総裁は記者会見で、「パンデミックがユーロ圏の個人消費を抑制し、成長を脅かしている」と指摘した。 市場参加者の間からは「英中銀は新型コロナウイルスの感染拡大でも利上げを行っており、インフレの高止まりを警戒している」との声が聞かれている。ECBは2022年も主要政策金利を据え置く可能性が高いとみられているが、ラガルド総裁はインフレ見通しの上振れの可能性について言及している。ECBのインフレ見通しが2022年以降に大きく変わる可能性は残されており、ECBの政策金利見通しについては予断を許さない状況が続くとみられる。 <MK> 2021/12/17 21:15

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