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【NYダウ】2025年の振り返りと26年の見通し~vol.1
配信日時:2026/02/17 12:00
配信元:FISCO
*12:00JST 【NYダウ】2025年の振り返りと26年の見通し~vol.1
以下は、2026年2月13日にYouTubeチャンネル「FISCO TV」で配信された【NYダウ】2025年の振り返りと26年の見通しです。NYダウ2025年相場の振り返り、2026年の相場見通し、大阪取引所のNYダウ先物について、フィスコ アナリストの白幡玲美が紹介、2回に分けて配信します。
皆さん、こんにちは。フィスコ・アナリストの白幡玲美です。今回は2025年のNYダウの振り返りと、26年の見通し、大阪取引所のNYダウ先物についてお話します。
■2025年米国株式市場の総括:三位一体の強気相場
2025年の米国株式市場を振り返ります。2025年のニューヨークダウ工業株30種平均は、年間を通じて史上最高値を更新し続け、最終的な年間騰落率はプラス13.3%という高いパフォーマンスを記録しました。
この力強い上昇を支えた背景には、大きく分けて3つの追い風がありました。
1. インフレの鎮静化とFRBの柔軟な舵取り
第一の要因は、「インフレの沈静化とそれに伴う金利の低下」です。 2024年末から始まったインフレ抑制の動きは2025年に入ってさらに確実なものとなりました。消費者物価指数(CPI)が目標の2%に向けて着実に低下したことを受け、FRB(米連邦準備制度理事会)は市場の期待に応える形で合計3回の利下げを実施しました。
具体的には、9月、10月、そして12月の各会合で0.25%ずつ政策金利が引き下げられ、最終的な誘導目標は3.50%〜3.75%に達しました。この段階的な金融緩和が、株式市場にとっての「適温相場(ゴールドロックス)」を作り出し、投資家のリスクオン姿勢を強力に後押ししました。
2. 逆境を跳ね返す企業業績の底堅さ
第二の要因は、「米国企業のファンダメンタルズの強さ」です。 年初には、高金利の長期化やトランプ新政権による関税政策の影響を懸念する声もありました。実際に4月ごろには一時的な調整局面も見られましたが、ふたを開けてみれば、ダウ採用企業をはじめとする主要企業の業績は極めて堅調でした。
多くの企業がコスト削減と価格転嫁を両立させ、「2桁増益」という高い成長率を維持しました。利下げによる財務コストの軽減も加わり、実体経済の力強さが株価の「下支え」ではなく「推進力」となったのが、2025年の大きな特徴です。
3. AI(生成AI)がもたらした「期待」から「確信」への変遷
第三の要因、そして市場の熱狂を維持し続けた最大のエンジンが「生成AI関連への期待感」です。 2024年までのAIブームは、半導体メーカーなど一部のハードウェア企業が主役でした。しかし、2025年はそのAI技術がソフトウェア、金融、製造業といった幅広い実業の現場で「収益化」されるフェーズへと移行しました。
AIによる業務効率化が利益率の向上に寄与し始めたことで、投資家の視線は単なるテーマ株買いから、実益を伴う持続的な成長への期待へと進化しました。このAIに対する揺るぎない信頼が、ハイテク株のみならず、ダウを構成する伝統的な優良企業全体のバリュエーションを押し上げる結果となりました。
■まとめ
チャートをご覧いただければわかる通り、春先の政府閉鎖懸念や関税リスクによる一時的な下落を乗り越え、市場は右肩上がりの軌道を描き続けました。
インフレの沈静化、利下げの実施、そして企業業績の拡大。この3つの歯車が噛み合った2025年は、米国経済のレジリエンス(弾力性)を世界に知らしめた1年であったと言えるでしょう。
キャタピラーはトランプ政権による大規模なインフラ投資への期待が株価を押し上げました。これに肉薄したのが、規制緩和と投資活動の活発化を背景に55%超の上昇を見せたゴールドマン・サックスです。この「オールドエコノミー」の復権は、2025年の象徴的な光景と言えるでしょう。ハイテク分野では、新たにダウに加わったエヌビディアが、AI半導体の圧倒的な需要を背景に40%超の上昇を達成。さらに、AIコンサルティングで復活を遂げたIBMもトップ5に名を連ねました。特筆すべきは、ディフェンシブ株の代表格であるジョンソン・エンド・ジョンソンが、高配当利回りと新薬への期待から40%以上上昇した点です。2025年のトップ銘柄は、特定のセクターに偏ることなく、「インフラ」「金融」「AI」「ヘルスケア」と多角的に広がりました。これは、米国経済が単なるブームではなく、幅広い産業の底上げによって支えられた1年であったことを物語っています。
下落率ワースト1位のユナイテッドヘルス(UNH)は、医療コスト率(MCR)が過去10年で最高の90%近くに達し、収益性が急激に悪化しました。政府の給付抑制や独占禁止法の調査も重なり、11月には株価が一時310ドル台まで急落。2026年に入り下げ止まりの兆しは見えますが、依然としてヘルスケアセクター全体の重石となっています。
2位のセールスフォース(CRM)は、生成AIの進化が既存のライセンスモデルを破壊するとの懸念から、IT予算の配分がAI半導体(エヌビディア等)へシフトした煽りを受け、年間を通じて軟調でした。
3位のトラベラーズ(TRV)は、気候変動による大規模な保険金支払いと修理費用の高騰が利益を削りました。ただし、2026年に入り保険料の値上げが浸透し始め、急速なリバウンドを見せています。
-【NYダウ】2025年の振り返りと26年の見通し~vol.2に続く-
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皆さん、こんにちは。フィスコ・アナリストの白幡玲美です。今回は2025年のNYダウの振り返りと、26年の見通し、大阪取引所のNYダウ先物についてお話します。
■2025年米国株式市場の総括:三位一体の強気相場
2025年の米国株式市場を振り返ります。2025年のニューヨークダウ工業株30種平均は、年間を通じて史上最高値を更新し続け、最終的な年間騰落率はプラス13.3%という高いパフォーマンスを記録しました。
この力強い上昇を支えた背景には、大きく分けて3つの追い風がありました。
1. インフレの鎮静化とFRBの柔軟な舵取り
第一の要因は、「インフレの沈静化とそれに伴う金利の低下」です。 2024年末から始まったインフレ抑制の動きは2025年に入ってさらに確実なものとなりました。消費者物価指数(CPI)が目標の2%に向けて着実に低下したことを受け、FRB(米連邦準備制度理事会)は市場の期待に応える形で合計3回の利下げを実施しました。
具体的には、9月、10月、そして12月の各会合で0.25%ずつ政策金利が引き下げられ、最終的な誘導目標は3.50%〜3.75%に達しました。この段階的な金融緩和が、株式市場にとっての「適温相場(ゴールドロックス)」を作り出し、投資家のリスクオン姿勢を強力に後押ししました。
2. 逆境を跳ね返す企業業績の底堅さ
第二の要因は、「米国企業のファンダメンタルズの強さ」です。 年初には、高金利の長期化やトランプ新政権による関税政策の影響を懸念する声もありました。実際に4月ごろには一時的な調整局面も見られましたが、ふたを開けてみれば、ダウ採用企業をはじめとする主要企業の業績は極めて堅調でした。
多くの企業がコスト削減と価格転嫁を両立させ、「2桁増益」という高い成長率を維持しました。利下げによる財務コストの軽減も加わり、実体経済の力強さが株価の「下支え」ではなく「推進力」となったのが、2025年の大きな特徴です。
3. AI(生成AI)がもたらした「期待」から「確信」への変遷
第三の要因、そして市場の熱狂を維持し続けた最大のエンジンが「生成AI関連への期待感」です。 2024年までのAIブームは、半導体メーカーなど一部のハードウェア企業が主役でした。しかし、2025年はそのAI技術がソフトウェア、金融、製造業といった幅広い実業の現場で「収益化」されるフェーズへと移行しました。
AIによる業務効率化が利益率の向上に寄与し始めたことで、投資家の視線は単なるテーマ株買いから、実益を伴う持続的な成長への期待へと進化しました。このAIに対する揺るぎない信頼が、ハイテク株のみならず、ダウを構成する伝統的な優良企業全体のバリュエーションを押し上げる結果となりました。
■まとめ
チャートをご覧いただければわかる通り、春先の政府閉鎖懸念や関税リスクによる一時的な下落を乗り越え、市場は右肩上がりの軌道を描き続けました。
インフレの沈静化、利下げの実施、そして企業業績の拡大。この3つの歯車が噛み合った2025年は、米国経済のレジリエンス(弾力性)を世界に知らしめた1年であったと言えるでしょう。
キャタピラーはトランプ政権による大規模なインフラ投資への期待が株価を押し上げました。これに肉薄したのが、規制緩和と投資活動の活発化を背景に55%超の上昇を見せたゴールドマン・サックスです。この「オールドエコノミー」の復権は、2025年の象徴的な光景と言えるでしょう。ハイテク分野では、新たにダウに加わったエヌビディアが、AI半導体の圧倒的な需要を背景に40%超の上昇を達成。さらに、AIコンサルティングで復活を遂げたIBMもトップ5に名を連ねました。特筆すべきは、ディフェンシブ株の代表格であるジョンソン・エンド・ジョンソンが、高配当利回りと新薬への期待から40%以上上昇した点です。2025年のトップ銘柄は、特定のセクターに偏ることなく、「インフラ」「金融」「AI」「ヘルスケア」と多角的に広がりました。これは、米国経済が単なるブームではなく、幅広い産業の底上げによって支えられた1年であったことを物語っています。
下落率ワースト1位のユナイテッドヘルス(UNH)は、医療コスト率(MCR)が過去10年で最高の90%近くに達し、収益性が急激に悪化しました。政府の給付抑制や独占禁止法の調査も重なり、11月には株価が一時310ドル台まで急落。2026年に入り下げ止まりの兆しは見えますが、依然としてヘルスケアセクター全体の重石となっています。
2位のセールスフォース(CRM)は、生成AIの進化が既存のライセンスモデルを破壊するとの懸念から、IT予算の配分がAI半導体(エヌビディア等)へシフトした煽りを受け、年間を通じて軟調でした。
3位のトラベラーズ(TRV)は、気候変動による大規模な保険金支払いと修理費用の高騰が利益を削りました。ただし、2026年に入り保険料の値上げが浸透し始め、急速なリバウンドを見せています。
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