注目トピックス 市況・概況
来週の相場で注目すべき3つのポイント:衆議院選挙結果、米雇用統計、米CPIコア
配信日時:2026/02/07 18:20
配信元:FISCO
*18:20JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:衆議院選挙結果、米雇用統計、米CPIコア
■株式相場見通し
予想レンジ:上限57000円-下限54000円
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比1206.95ドル高の50115.67ドル、ナスダックは同490.62ポイント高の23031.21で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比2080円高の56490円。NYダウは初の5万ドル台乗せ。エヌビディアCEOがAIインフラ向け設備投資拡大は正当化できるとの考えを示してハイテク株が反発し、買い安心感が強まった。また、ミシガン大学消費者信頼感指数の改善などから、景気への楽観的な見方も強まる形になっている。
2月8日に投開票の衆議院議員選挙では、自民党が単独で過半数を獲得し、与党で絶対安定多数をとるといった見方が強い状況だ。市場想定通りの結果になったとしても、拡張的な財政政策をはっきりと織り込む形で、株価はポジティブな反応を示すことになりそうだ。自民党の獲得議席数が多いほど、株高、金利上昇、円安に進む可能性が高い。中でも、食料品の消費税減税は従来の高市首相の悲願ともされており、選挙戦の最中にはあまり触れられてこなかったものの、議論が再燃する方向に向かう見通し。長期金利は直近水準を上回ってくることになろう。
一方、為替相場でも円安が進むとみられるが、160円に接近する場面では介入観測が強まるため、ドル・円の上昇余地はある程度限られるとみられる。物色テーマとしては、トランプ米大統領が異例の高市氏支持を表明していることからも、防衛、レアアース、人工ダイヤ関連などが連想されるところ。
ナスダック指数は今週5日までの4営業日で4%近い下落となった。とりわけ、アマゾン、マイクロソフト、メタ、アルファベットなど、いわゆるハイパースケーラーの軟調な動きが目立っている。AI過剰投資に対する警戒感が再度強まってきている状況下、今後、国内関連株へ影響の波及も想定されるところだが、国内AI関連の代表格とされる電線株などは、あくまで部材の供給がメインであり、過剰投資そのもののリスクは限定的である。下落場面は押し目買い妙味となってこよう。また、米ハイテク株に関しても、今後は税還付がスタートするタイミングでもあり、今週末の株価反転が持続する可能性もあるだろう。来週発表される雇用統計や消費者物価指数(CPI)次第では、過度な利下げ先送り懸念も後退する余地がある。
来週も国内主力企業の決算発表が続く。9日のフジクラ<5803>、住友金属鉱山<5713>、10日のJX金属<5016>、12日のソフトバンクG<9984>、キオクシアHD<285A>など注目度の高い企業決算も多い。とりわけ、AI設備投資に絡んだ銘柄の決算などは、幅広く影響を与える意味からも注目されてこよう。半導体関連銘柄では来週、米アプライド・マテリアルズの決算発表が控えている。なお、ここまでの国内企業の決算発表では、上方修正企業が下方修正企業を大きく上回っているほか、コンセンサス水準を上回る実績を挙げる企業の割合が高く、総じてポジティブと捉えられる。
米国株式市場では足下、大手IT関連株の動きが鈍いほか、ソフトウェア銘柄などがきつい下げになっている一方、景気敏感株への資金シフトが進んでいる。国内市場でもこうした物色シフトが今後進んでいく余地はあると考えられよう。また、3月本決算の高配当利回り銘柄などは、決算発表通過後は買い安心感も強まりやすく、今後は期末に向けての権利取りの動きなども本格化していくとみられる。
■為替市場見通し
来週の米ドル・円は上昇一服か。日本の衆議院総選挙で与党大勝なら財政悪化が懸念され、円売りが優勢となる可能性がある。ただ、過度な円安を抑えるために日本政府・日本銀行による為替介入が実施されるケースも想定されるため、ドル高・円安が急速に進む可能性は低いと予想される。2月8日投開票の衆院総選挙は大手メディアの情勢調査から、与党大勝が予想されている。予想通りなら積極財政に伴う財政懸念から、米ドル買い・円売りが継続するとみられる。可能性は低いものの、与党陣営が現有議席を割り込んだ場合、高市首相の退陣観測が広がり、株安円高の動きが強まりそうだが、国内政治の不透明感が広がるため、リスク回避的な円買いは長続きしないとみられる。
なお、米連邦準備制度理事会(FRB)議長の後任候補としてタカ派とみられるウォーシュ元理事が指名され、金利低下を期待したドル売りは縮小したが、トランプ政権は次期FRB議長に利下げを求める姿勢を崩していないようだ。今年半ば頃までに利下げが行われる可能性は消えていないため、リスク選好的なドル買い・円売りが大きく広がることはないとみられる。
■来週の注目スケジュール
2月9日(月):毎月勤労統計-現金給与総額(12月)、実質賃金総額(12月)、国際収支(経常収支)(12月)、貸出動向 銀行計(1月)、銀行貸出動向(含信金前年比)(1月)、景気ウォッチャー調査 現状判断(季調済)(1月)、景気ウォッチャー調査 先行き判断(季調済)(1月)、米・NY連銀インフレ期待(1月)、中・資金調達総額(1月、14日までに)、中・マネーサプライ(1月、14日までに)、中・元建て新規貸出残高(1月、14日までに)など
2月10日(火):マネーストック(1月)、工作機械受注(1月)、米・四半期雇用コスト指数(10-12月)、米・小売売上高(12月)、米・輸入物価指数(12月)、米・企業在庫(11月)など
2月11日(水):株式市場は祝日のため休場(建国記念の日)、米・非農業部門雇用者数(1月)、米・失業率(1月)、米・平均時給(1月)、米・月次財政収支(1月)、中・消費者物価指数(1月)、中・生産者物価指数(1月)、石油輸出国機構(OPEC)月報など
2月12日(木):国内企業物価指数(1月)、東京オフィス空室率(1月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・中古住宅販売件数(1月)、英・鉱工業生産指数(12月)、英・商品貿易収支(12月)、英・GDP速報値(10-12月)など
2月13日(金):田村日銀審議委員が神奈川経済同友会で講演、対外・対内証券投資(先週)、米・消費者物価コア指数(1月)、中・新築住宅価格(1月)、中・中古住宅価格(1月)、中・経常収支速報(10-12月)、欧・ユーロ圏GDP改定値(10-12月)、欧・ユーロ圏貿易収支(12月)、スイス・消費者物価指数(1月)、露・ロシア中央銀行が政策金利発表など
<YU>
予想レンジ:上限57000円-下限54000円
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比1206.95ドル高の50115.67ドル、ナスダックは同490.62ポイント高の23031.21で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比2080円高の56490円。NYダウは初の5万ドル台乗せ。エヌビディアCEOがAIインフラ向け設備投資拡大は正当化できるとの考えを示してハイテク株が反発し、買い安心感が強まった。また、ミシガン大学消費者信頼感指数の改善などから、景気への楽観的な見方も強まる形になっている。
2月8日に投開票の衆議院議員選挙では、自民党が単独で過半数を獲得し、与党で絶対安定多数をとるといった見方が強い状況だ。市場想定通りの結果になったとしても、拡張的な財政政策をはっきりと織り込む形で、株価はポジティブな反応を示すことになりそうだ。自民党の獲得議席数が多いほど、株高、金利上昇、円安に進む可能性が高い。中でも、食料品の消費税減税は従来の高市首相の悲願ともされており、選挙戦の最中にはあまり触れられてこなかったものの、議論が再燃する方向に向かう見通し。長期金利は直近水準を上回ってくることになろう。
一方、為替相場でも円安が進むとみられるが、160円に接近する場面では介入観測が強まるため、ドル・円の上昇余地はある程度限られるとみられる。物色テーマとしては、トランプ米大統領が異例の高市氏支持を表明していることからも、防衛、レアアース、人工ダイヤ関連などが連想されるところ。
ナスダック指数は今週5日までの4営業日で4%近い下落となった。とりわけ、アマゾン、マイクロソフト、メタ、アルファベットなど、いわゆるハイパースケーラーの軟調な動きが目立っている。AI過剰投資に対する警戒感が再度強まってきている状況下、今後、国内関連株へ影響の波及も想定されるところだが、国内AI関連の代表格とされる電線株などは、あくまで部材の供給がメインであり、過剰投資そのもののリスクは限定的である。下落場面は押し目買い妙味となってこよう。また、米ハイテク株に関しても、今後は税還付がスタートするタイミングでもあり、今週末の株価反転が持続する可能性もあるだろう。来週発表される雇用統計や消費者物価指数(CPI)次第では、過度な利下げ先送り懸念も後退する余地がある。
来週も国内主力企業の決算発表が続く。9日のフジクラ<5803>、住友金属鉱山<5713>、10日のJX金属<5016>、12日のソフトバンクG<9984>、キオクシアHD<285A>など注目度の高い企業決算も多い。とりわけ、AI設備投資に絡んだ銘柄の決算などは、幅広く影響を与える意味からも注目されてこよう。半導体関連銘柄では来週、米アプライド・マテリアルズの決算発表が控えている。なお、ここまでの国内企業の決算発表では、上方修正企業が下方修正企業を大きく上回っているほか、コンセンサス水準を上回る実績を挙げる企業の割合が高く、総じてポジティブと捉えられる。
米国株式市場では足下、大手IT関連株の動きが鈍いほか、ソフトウェア銘柄などがきつい下げになっている一方、景気敏感株への資金シフトが進んでいる。国内市場でもこうした物色シフトが今後進んでいく余地はあると考えられよう。また、3月本決算の高配当利回り銘柄などは、決算発表通過後は買い安心感も強まりやすく、今後は期末に向けての権利取りの動きなども本格化していくとみられる。
■為替市場見通し
来週の米ドル・円は上昇一服か。日本の衆議院総選挙で与党大勝なら財政悪化が懸念され、円売りが優勢となる可能性がある。ただ、過度な円安を抑えるために日本政府・日本銀行による為替介入が実施されるケースも想定されるため、ドル高・円安が急速に進む可能性は低いと予想される。2月8日投開票の衆院総選挙は大手メディアの情勢調査から、与党大勝が予想されている。予想通りなら積極財政に伴う財政懸念から、米ドル買い・円売りが継続するとみられる。可能性は低いものの、与党陣営が現有議席を割り込んだ場合、高市首相の退陣観測が広がり、株安円高の動きが強まりそうだが、国内政治の不透明感が広がるため、リスク回避的な円買いは長続きしないとみられる。
なお、米連邦準備制度理事会(FRB)議長の後任候補としてタカ派とみられるウォーシュ元理事が指名され、金利低下を期待したドル売りは縮小したが、トランプ政権は次期FRB議長に利下げを求める姿勢を崩していないようだ。今年半ば頃までに利下げが行われる可能性は消えていないため、リスク選好的なドル買い・円売りが大きく広がることはないとみられる。
■来週の注目スケジュール
2月9日(月):毎月勤労統計-現金給与総額(12月)、実質賃金総額(12月)、国際収支(経常収支)(12月)、貸出動向 銀行計(1月)、銀行貸出動向(含信金前年比)(1月)、景気ウォッチャー調査 現状判断(季調済)(1月)、景気ウォッチャー調査 先行き判断(季調済)(1月)、米・NY連銀インフレ期待(1月)、中・資金調達総額(1月、14日までに)、中・マネーサプライ(1月、14日までに)、中・元建て新規貸出残高(1月、14日までに)など
2月10日(火):マネーストック(1月)、工作機械受注(1月)、米・四半期雇用コスト指数(10-12月)、米・小売売上高(12月)、米・輸入物価指数(12月)、米・企業在庫(11月)など
2月11日(水):株式市場は祝日のため休場(建国記念の日)、米・非農業部門雇用者数(1月)、米・失業率(1月)、米・平均時給(1月)、米・月次財政収支(1月)、中・消費者物価指数(1月)、中・生産者物価指数(1月)、石油輸出国機構(OPEC)月報など
2月12日(木):国内企業物価指数(1月)、東京オフィス空室率(1月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・中古住宅販売件数(1月)、英・鉱工業生産指数(12月)、英・商品貿易収支(12月)、英・GDP速報値(10-12月)など
2月13日(金):田村日銀審議委員が神奈川経済同友会で講演、対外・対内証券投資(先週)、米・消費者物価コア指数(1月)、中・新築住宅価格(1月)、中・中古住宅価格(1月)、中・経常収支速報(10-12月)、欧・ユーロ圏GDP改定値(10-12月)、欧・ユーロ圏貿易収支(12月)、スイス・消費者物価指数(1月)、露・ロシア中央銀行が政策金利発表など
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