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ダイコク電 Research Memo(6):事業環境の変化に対応すべく、未知の顧客体験と新たな市場創出に挑戦
配信日時:2026/01/26 13:06
配信元:FISCO
*13:06JST ダイコク電 Research Memo(6):事業環境の変化に対応すべく、未知の顧客体験と新たな市場創出に挑戦
■ダイコク電機<6430>の中期経営計画
事業環境が大きく変化するなか、新しい時代を見据えた2030年ビジョン、並びにその第1フェーズである中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を公表した(2025年5月15日公表)。
1. 2030年ビジョン
「Make CX Amazing ~未知の顧客体験を世界に~」というコンセプトの下、パチンコ業界の未来を創造する革新者であり続けると同時に、新たな市場創出へ挑戦し続けることで多様な分野で社会に貢献する企業グループを目指す。戦略テーマとして、1) 新たな遊びの未来を創造する挑戦、2) 他業種へ進出・事業領域拡大への挑戦、の2つの方向性を打ち出し、最先端技術(AI、IoT、VR/ARを含む)の活用を通じて、パチンコ及び周辺領域での新たな顧客体験の創出、並びにBtoC(フードエンターテインメント事業、観光事業、IPビジネスなど)を含めた他業種への展開も視野に入れている。その実現のために、収益力の高い既存事業から創出されたキャッシュを新規事業開発やM&Aに投下し、事業基盤の拡大と事業ポートフォリオ改革に取り組む。特に、既存事業における課題(業績変動の大きさ、市場縮小、1つの事業への依存度の高さなど)を踏まえ、安定的な収益、市場成長、既存事業との補完性が見込める事業を加えることで、持続的な収益拡大を図る。新規事業のウェイト(売上高比率)を2030年度には25%まで高める構想だ。
2. 中期経営計画の基本方針と目標
(1) 基本方針
新たにスタートした3ヶ年の中期経営計画は、2030年ビジョンの実現のための第1フェーズとして位置付けられる。過去2年間の上振れ要因となってきた特需のはく落により業績は一旦減速するものの、将来の成長(次期中期経営計画での再成長)に向けた事業基盤の拡大と積極的な先行投資に取り組む方針だ。
(2) 各事業の重点施策と見通し
1) 情報システム事業
AI・ビッグデータを活用した業界のDXリーダーを目指し、1) ホール運営プロセスの最適化と革新、2) 集客支援サービスへの参入、3) データドリブン経営の実現、4) 生産性の向上(人材価値の向上)、に取り組む。スマートパチスロ機の導入は踊り場を迎え、スマートパチンコ機の普及が段階的に進むなかで、過去2年間のような売上高の伸びは想定されないものの、ホール企業の最大のテーマである集客と運営の効率化支援やクラウドを用いたMGサービスの拡大を通じて、パチンコホールの競争力・ファンへの訴求力を大幅に強化し、業界の持続的な成長を支えていく。
2) アミューズメント事業
自社ブランドのスマートパチスロ機によるヒット機種の創出とアミューズメント事業の収益強化を目指し、1) パチスロ企画開発体制の見直し・強化、2) コンテンツ事業の育成、3) パチンコソフト受託による収益維持、4) 主力製品の創出(ゲーム)、に取り組む。既に2025年5月に1機種をリリース済みであるが、現在2機種体制で開発を進めており、次回機種については来期(2027年3月期)下期でのリリースを目指しているようだ。
3) 新規事業
新たな事業領域への挑戦と複数の成長の柱を確立すべく、1) PMIとグループシナジーの創出、2) テーマパーク・商業施設における顧客拡大と収益改善、3) システム開発部門の営業力強化とAI製品開発による収益改善、4) BtoCビジネスのインターネットによる集客力と滞在時間アップによる収益改善、5) 百合展の規模拡大、優良なコンテンツの獲得と海外展開、などに取り組む。最終年度(2028年3月期)の売上高を65億円(売上高全体の約13%)と見込んでいる。
(3) 業績目標(2025年5月公表時点)
2030年ビジョンでは、2030年度(2031年3月期)の売上高600億円、ROE10%超を目標に掲げるとともに、そのマイルストーンとなる中期経営計画の最終年度(2028年3月期)においては、売上高490億円、営業利益63億円、ROE8%超を目指す。
(4) キャッシュ・アロケーション
営業キャッシュ・フロー(3年間の累計206億円)と余剰資金を、新規ビジネス/M&Aに80億円、成長投資に110億円、DX/生産性向上投資に32億円、株主還元に36億円を配分する方針だ。なお、成長投資110億円については、パチンコに60億円、パチンコ以外に50億円を投下する。
3. 弊社による中長期の注目点
中長期の視点からは、新たにグループインした企業のPMIやシナジー創出の進捗に注目したい。2030年ビジョン、並びに新たにスタートした中期経営計画では新規事業の育成(新たな柱の確立)を大きなテーマに掲げ、AIやVR/AR、映像・音響・インタラクティブ技術を活用し、フードエンターテインメントや観光などの分野で新たな価値・体験を創造する方向性を打ち出していることから、抹茶カフェを展開する七葉や箱根ガラスの森リゾートなどとの連携を通じて、どのような価値を生み出していくのかが、今後の方向性を占ううえでも重要な判断材料となるだろう。市場が縮小する一方で、明るい兆しも見えてきたパチンコ業界においては、残存者利益を享受しつつ、新たな顧客体験を創出していくポジションにあるものの、スマート遊技機が一巡した後のドライバーをどこに見出すのかが重要なテーマであることは言うまでもない。同社のデータ活用のノウハウやアミューズメント事業で積み上げた経験則は他の業種にも十分に生かせると見ており、パチンコ業界と同様、フードエンターテインメント事業や観光事業などにおいて、いかにイノベーションを実現していけるかが成否を決するであろう。そういう視点から、今後のM&Aや業務提携の動きにも注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>
事業環境が大きく変化するなか、新しい時代を見据えた2030年ビジョン、並びにその第1フェーズである中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を公表した(2025年5月15日公表)。
1. 2030年ビジョン
「Make CX Amazing ~未知の顧客体験を世界に~」というコンセプトの下、パチンコ業界の未来を創造する革新者であり続けると同時に、新たな市場創出へ挑戦し続けることで多様な分野で社会に貢献する企業グループを目指す。戦略テーマとして、1) 新たな遊びの未来を創造する挑戦、2) 他業種へ進出・事業領域拡大への挑戦、の2つの方向性を打ち出し、最先端技術(AI、IoT、VR/ARを含む)の活用を通じて、パチンコ及び周辺領域での新たな顧客体験の創出、並びにBtoC(フードエンターテインメント事業、観光事業、IPビジネスなど)を含めた他業種への展開も視野に入れている。その実現のために、収益力の高い既存事業から創出されたキャッシュを新規事業開発やM&Aに投下し、事業基盤の拡大と事業ポートフォリオ改革に取り組む。特に、既存事業における課題(業績変動の大きさ、市場縮小、1つの事業への依存度の高さなど)を踏まえ、安定的な収益、市場成長、既存事業との補完性が見込める事業を加えることで、持続的な収益拡大を図る。新規事業のウェイト(売上高比率)を2030年度には25%まで高める構想だ。
2. 中期経営計画の基本方針と目標
(1) 基本方針
新たにスタートした3ヶ年の中期経営計画は、2030年ビジョンの実現のための第1フェーズとして位置付けられる。過去2年間の上振れ要因となってきた特需のはく落により業績は一旦減速するものの、将来の成長(次期中期経営計画での再成長)に向けた事業基盤の拡大と積極的な先行投資に取り組む方針だ。
(2) 各事業の重点施策と見通し
1) 情報システム事業
AI・ビッグデータを活用した業界のDXリーダーを目指し、1) ホール運営プロセスの最適化と革新、2) 集客支援サービスへの参入、3) データドリブン経営の実現、4) 生産性の向上(人材価値の向上)、に取り組む。スマートパチスロ機の導入は踊り場を迎え、スマートパチンコ機の普及が段階的に進むなかで、過去2年間のような売上高の伸びは想定されないものの、ホール企業の最大のテーマである集客と運営の効率化支援やクラウドを用いたMGサービスの拡大を通じて、パチンコホールの競争力・ファンへの訴求力を大幅に強化し、業界の持続的な成長を支えていく。
2) アミューズメント事業
自社ブランドのスマートパチスロ機によるヒット機種の創出とアミューズメント事業の収益強化を目指し、1) パチスロ企画開発体制の見直し・強化、2) コンテンツ事業の育成、3) パチンコソフト受託による収益維持、4) 主力製品の創出(ゲーム)、に取り組む。既に2025年5月に1機種をリリース済みであるが、現在2機種体制で開発を進めており、次回機種については来期(2027年3月期)下期でのリリースを目指しているようだ。
3) 新規事業
新たな事業領域への挑戦と複数の成長の柱を確立すべく、1) PMIとグループシナジーの創出、2) テーマパーク・商業施設における顧客拡大と収益改善、3) システム開発部門の営業力強化とAI製品開発による収益改善、4) BtoCビジネスのインターネットによる集客力と滞在時間アップによる収益改善、5) 百合展の規模拡大、優良なコンテンツの獲得と海外展開、などに取り組む。最終年度(2028年3月期)の売上高を65億円(売上高全体の約13%)と見込んでいる。
(3) 業績目標(2025年5月公表時点)
2030年ビジョンでは、2030年度(2031年3月期)の売上高600億円、ROE10%超を目標に掲げるとともに、そのマイルストーンとなる中期経営計画の最終年度(2028年3月期)においては、売上高490億円、営業利益63億円、ROE8%超を目指す。
(4) キャッシュ・アロケーション
営業キャッシュ・フロー(3年間の累計206億円)と余剰資金を、新規ビジネス/M&Aに80億円、成長投資に110億円、DX/生産性向上投資に32億円、株主還元に36億円を配分する方針だ。なお、成長投資110億円については、パチンコに60億円、パチンコ以外に50億円を投下する。
3. 弊社による中長期の注目点
中長期の視点からは、新たにグループインした企業のPMIやシナジー創出の進捗に注目したい。2030年ビジョン、並びに新たにスタートした中期経営計画では新規事業の育成(新たな柱の確立)を大きなテーマに掲げ、AIやVR/AR、映像・音響・インタラクティブ技術を活用し、フードエンターテインメントや観光などの分野で新たな価値・体験を創造する方向性を打ち出していることから、抹茶カフェを展開する七葉や箱根ガラスの森リゾートなどとの連携を通じて、どのような価値を生み出していくのかが、今後の方向性を占ううえでも重要な判断材料となるだろう。市場が縮小する一方で、明るい兆しも見えてきたパチンコ業界においては、残存者利益を享受しつつ、新たな顧客体験を創出していくポジションにあるものの、スマート遊技機が一巡した後のドライバーをどこに見出すのかが重要なテーマであることは言うまでもない。同社のデータ活用のノウハウやアミューズメント事業で積み上げた経験則は他の業種にも十分に生かせると見ており、パチンコ業界と同様、フードエンターテインメント事業や観光事業などにおいて、いかにイノベーションを実現していけるかが成否を決するであろう。そういう視点から、今後のM&Aや業務提携の動きにも注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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