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CRGHD Research Memo(1):2025年9月期は最終黒字化。事業構造転換と新規事業拡大が結実
配信日時:2026/01/23 13:01
配信元:FISCO
*13:01JST CRGHD Research Memo(1):2025年9月期は最終黒字化。事業構造転換と新規事業拡大が結実
■要約
CRGホールディングス<7041>は、「人のチカラとIT」の融合を事業方針として掲げる総合人材サービス企業であり、人材派遣・紹介を中心とするヒューマンリソースサービス、採用・事務代行や製造請負などのアウトソーシングサービス、さらには業務のデジタル化・自動化を支援するITソリューションサービスを幅広く展開している。事業領域はいずれも企業の人材課題を支援するもので、近年ではシニア、女性、グローバル人材といった未活用層の労働力活用に加え、障がい者の雇用機会創出や処遇改善といった社会的意義の高い取り組みにも注力している。加えて、通訳・翻訳サービスの提供や、企業の海外展開を支援する新規事業にも着手し、専門性の高いサービスラインの拡充を進めている点が特徴である。
1. 2025年9月期の業績概要
2025年9月期の連結業績は、売上高で前期比3.9%減の16,420百万円、営業利益で同210.0%増の279百万円、経常利益で同377.8%増の210百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で153百万円(前期は369百万円の損失)となった。売上高は前期比で減少したものの、利益面では大幅な改善を果たし、最終損益は黒字へと転換した。減収の背景には、主力であった人材派遣事業、とりわけコールセンター向け人材派遣において、新型コロナウイルス関連案件の剥落や大手顧客を中心とした派遣需要の縮小が続いたことが挙げられる。ただし、足元では同分野に下げ止まりの兆しも見られ、環境悪化局面は峠を越えつつあると考えられる。注目すべきは、こうした逆風下において収益力の大幅な回復を実現した点である。営業利益は前期比210.0%増、経常利益は同377.8%増と急回復し、最終利益も黒字転換した。背景には売上原価率の改善があり、売上原価は前期の13,262百万円から12,315百万円へと低下したことで、売上総利益率は22.4%から25.0%へと2.6ポイント改善した。高付加価値サービスへのシフトや不採算事業の整理、グループ再編を通じたコスト構造改革が着実に奏功した結果である。また、人材派遣事業を担っていた3社の統合により経営資源が集約され、コスト削減と意思決定の迅速化が進展した点も評価できる。
従来、コールセンター向け人材派遣を主軸とし、大手顧客への依存度が高かった点は同社の構造的な弱点であったが、製造業への参入、障がい者雇用支援サービスの拡充、さらには宿泊管理事業といった新規事業が収益事業として着実に立ち上がりつつある。これにより、収益源の分散が進み、同社の事業構造はより安定的かつ持続性の高いものへと転換しつつあると弊社では見ている。
2. 2026年9月期の業績見通し
2026年9月期の業績に関して同社は、売上高で前期比9.6%増の18,000百万円、営業利益で同7.4%増の300百万円、経常利益で同18.6%増の250百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同34.8%減の100百万円を見込んでいる。売上高、営業利益、経常利益については着実な増収増益を見込んでいる一方、親会社株主に帰属する当期純利益は減少する計画である。これは、2025年9月期に計上された関係会社株式売却益197百万円という一過性の特別利益の反動によるものであり、構造的な収益力の低下を意味するものではない。当該要因を除外すれば、本業ベースでの収益力はむしろ改善が進む見通しであり、事業の実態としては健全な成長軌道にあると評価できる。事業戦略については、従来から掲げてきた方向性を継続する方針である。常用型人材派遣の強化による派遣スタッフの稼働定着や育成によって付加価値を高めるサービスをコールセンター業務に加え、製造業やIT分野へと拡大させることで、経営資源の最適配分を図るとともに、グローバル人材や技能実習生など外国人材の活用は更なる収益貢献も視野に入れる。派遣から請負化への展開も引き続き推進する考えである。主力のコールセンター向け人材派遣は足元で底堅く推移しているものの、プッシュ型営業への転換が課題であり、新規顧客開拓に特化した体制を構築していく方針である。
3. 中期成長戦略
同社の中期成長戦略は、既存事業の収益安定化を図りながら、新たな固定収益を積み上げることで、売上・利益が中長期的に純増していく事業構造の確立を目指す点にある。2024年9月期は最終損失を計上したが、これは主力であったコールセンター向け人材派遣において、コロナ関連案件が剥落した影響が大きく、競争力の低下によるものではない。同事業は足元で下げ止まりの兆しを見せており、2025年9月期については、(株)クレイリッシュが業績に大きく寄与した。こうした環境認識のもと、同社はコールセンター向け人材派遣への依存度を引き下げ、製造、アウトソーシング、障がい者支援、IT・DXといった新規事業の育成を加速させている。人材派遣分野では、グループ内3社を統合し(株)ミライルとして再編したことで、経費削減や経営資源の効率化が進み、事業基盤の強化と外部環境耐性の向上が図られた。加えて、製造業への参入や障がい者雇用支援、宿泊管理事業といった新規事業が収益事業として立ち上がりつつあり、収益源の分散は着実に進展している。主力事業の構造転換と複数の成長ドライバー育成を同時に進める同社の中期戦略は、持続的成長に向けた実効性の高い取り組みとして評価できる。
■Key Points
・2025年9月期は最終損益の黒字転換を実現、事業構造転換が結実
・2026年9月期は増収増益見込み、常用型派遣強化と新規事業拡大により成長軌道を描く
・人材派遣事業の構造転換を進めつつ、新規事業を複数育成することで収益基盤を強化
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)
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CRGホールディングス<7041>は、「人のチカラとIT」の融合を事業方針として掲げる総合人材サービス企業であり、人材派遣・紹介を中心とするヒューマンリソースサービス、採用・事務代行や製造請負などのアウトソーシングサービス、さらには業務のデジタル化・自動化を支援するITソリューションサービスを幅広く展開している。事業領域はいずれも企業の人材課題を支援するもので、近年ではシニア、女性、グローバル人材といった未活用層の労働力活用に加え、障がい者の雇用機会創出や処遇改善といった社会的意義の高い取り組みにも注力している。加えて、通訳・翻訳サービスの提供や、企業の海外展開を支援する新規事業にも着手し、専門性の高いサービスラインの拡充を進めている点が特徴である。
1. 2025年9月期の業績概要
2025年9月期の連結業績は、売上高で前期比3.9%減の16,420百万円、営業利益で同210.0%増の279百万円、経常利益で同377.8%増の210百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で153百万円(前期は369百万円の損失)となった。売上高は前期比で減少したものの、利益面では大幅な改善を果たし、最終損益は黒字へと転換した。減収の背景には、主力であった人材派遣事業、とりわけコールセンター向け人材派遣において、新型コロナウイルス関連案件の剥落や大手顧客を中心とした派遣需要の縮小が続いたことが挙げられる。ただし、足元では同分野に下げ止まりの兆しも見られ、環境悪化局面は峠を越えつつあると考えられる。注目すべきは、こうした逆風下において収益力の大幅な回復を実現した点である。営業利益は前期比210.0%増、経常利益は同377.8%増と急回復し、最終利益も黒字転換した。背景には売上原価率の改善があり、売上原価は前期の13,262百万円から12,315百万円へと低下したことで、売上総利益率は22.4%から25.0%へと2.6ポイント改善した。高付加価値サービスへのシフトや不採算事業の整理、グループ再編を通じたコスト構造改革が着実に奏功した結果である。また、人材派遣事業を担っていた3社の統合により経営資源が集約され、コスト削減と意思決定の迅速化が進展した点も評価できる。
従来、コールセンター向け人材派遣を主軸とし、大手顧客への依存度が高かった点は同社の構造的な弱点であったが、製造業への参入、障がい者雇用支援サービスの拡充、さらには宿泊管理事業といった新規事業が収益事業として着実に立ち上がりつつある。これにより、収益源の分散が進み、同社の事業構造はより安定的かつ持続性の高いものへと転換しつつあると弊社では見ている。
2. 2026年9月期の業績見通し
2026年9月期の業績に関して同社は、売上高で前期比9.6%増の18,000百万円、営業利益で同7.4%増の300百万円、経常利益で同18.6%増の250百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同34.8%減の100百万円を見込んでいる。売上高、営業利益、経常利益については着実な増収増益を見込んでいる一方、親会社株主に帰属する当期純利益は減少する計画である。これは、2025年9月期に計上された関係会社株式売却益197百万円という一過性の特別利益の反動によるものであり、構造的な収益力の低下を意味するものではない。当該要因を除外すれば、本業ベースでの収益力はむしろ改善が進む見通しであり、事業の実態としては健全な成長軌道にあると評価できる。事業戦略については、従来から掲げてきた方向性を継続する方針である。常用型人材派遣の強化による派遣スタッフの稼働定着や育成によって付加価値を高めるサービスをコールセンター業務に加え、製造業やIT分野へと拡大させることで、経営資源の最適配分を図るとともに、グローバル人材や技能実習生など外国人材の活用は更なる収益貢献も視野に入れる。派遣から請負化への展開も引き続き推進する考えである。主力のコールセンター向け人材派遣は足元で底堅く推移しているものの、プッシュ型営業への転換が課題であり、新規顧客開拓に特化した体制を構築していく方針である。
3. 中期成長戦略
同社の中期成長戦略は、既存事業の収益安定化を図りながら、新たな固定収益を積み上げることで、売上・利益が中長期的に純増していく事業構造の確立を目指す点にある。2024年9月期は最終損失を計上したが、これは主力であったコールセンター向け人材派遣において、コロナ関連案件が剥落した影響が大きく、競争力の低下によるものではない。同事業は足元で下げ止まりの兆しを見せており、2025年9月期については、(株)クレイリッシュが業績に大きく寄与した。こうした環境認識のもと、同社はコールセンター向け人材派遣への依存度を引き下げ、製造、アウトソーシング、障がい者支援、IT・DXといった新規事業の育成を加速させている。人材派遣分野では、グループ内3社を統合し(株)ミライルとして再編したことで、経費削減や経営資源の効率化が進み、事業基盤の強化と外部環境耐性の向上が図られた。加えて、製造業への参入や障がい者雇用支援、宿泊管理事業といった新規事業が収益事業として立ち上がりつつあり、収益源の分散は着実に進展している。主力事業の構造転換と複数の成長ドライバー育成を同時に進める同社の中期戦略は、持続的成長に向けた実効性の高い取り組みとして評価できる。
■Key Points
・2025年9月期は最終損益の黒字転換を実現、事業構造転換が結実
・2026年9月期は増収増益見込み、常用型派遣強化と新規事業拡大により成長軌道を描く
・人材派遣事業の構造転換を進めつつ、新規事業を複数育成することで収益基盤を強化
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)
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