注目トピックス 日本株
萩原電気HD Research Memo(8):企業価値向上の取り組みを継続
配信日時:2026/01/13 12:08
配信元:FISCO
*12:08JST 萩原電気HD Research Memo(8):企業価値向上の取り組みを継続
■中長期の成長戦略
2. 企業価値向上の取り組みについて
萩原電気ホールディングス<7467>では、上記の佐鳥電機との経営統合とは別に、単体での企業価値向上に向けた取り組みを推進しているが、以下はそれに関する主なトピックスだ。
(1) 資本コストの見直し
まず、資本コストに関する考え方だが、今回、外部環境の変化や、機関投資家との対話を踏まえ、株主資本コストを7~9%に見直した。加えて、今回の企業統合を見据え、同社としてもソリューション志向をさらに強める必要があるとの課題認識を明確化した。資本効率を意識した経営判断に加え、事業ポートフォリオの質を高め、顧客価値創造に直結するソリューション型ビジネスへのシフトを加速することで、企業価値の持続的な向上を目指す方針だ。
(2) 役員報酬制度改定
基本方針として、経営方針に掲げる構造改革・重要経営指標の達成及び中長期的な企業価値向上を動機づけるため、以下の狙いに基づき役員報酬制度を改定・運用している。財務面だけでなく、サステナビリティや人的資本など、企業価値向上に直結する領域への取り組みを促進し、経営陣のインセンティブをより長期的な視点に合わせた形となっている。
a) 中期経営計画の達成に重要な経営指標の達成
・ 株主に還元される利益向上、個人のパフォーマンス向上に向けて、財務指標・個人目標の達成度を基に業績連動報酬(賞与)の支給額を決定する。
b) 中長期的な企業価値向上に向けた期待役割発揮への動機づけ
・ 全社業績・さらなる役割発揮の動機づけに向けて、執行役員制度における役割・責任の大きさに基づき、報酬水準・変動比率を設定する。
c) ステークホルダーへの利害共有性・説明性の向上
・ 企業価値向上に向けて、人的資本経営の推進といった非財務的な取り組み及び各取締役のミッションに基づく定性的な取り組みを評価する。
・ 株主とのさらなる利害共有性の向上に向けて、取締役(監査等委員及び社外取締役を除く)に対して譲渡制限付株式報酬を付与する。
(3) 人的資本経営の実行モニタリング
同社では、人的資本経営の重要性を強く認識しており、主要なKGIを設定し、定量的なモニタリング体制を構築している。これにより、人材の活躍度やスキル向上を経営課題として明確に位置付け、持続的な成長を支える基盤を強化していく方針だ。佐鳥電機との経営統合を予定している中ではあるが、資本コストに関する課題認識や、企業価値を高める役員インセンティブの考え方、そして人的資本経営の重要性といった要素は、重要なエッセンスとして新たなグループの枠組みの中でブラッシュアップを図っていく方針だ。
特に、以下の重点戦略に積極的に取り組む。
「タレントマネジメント」により従業員の自律的なキャリア形成と人材育成を促進し、「DFI(ダイバーシティ・フェアネス・インクルージョン)」を通じた公正・公平でニーズに適した各種機会の提供、多様な視点や知見の融合等による共感・共創、ひいてはイノベーションを促進していく。また、従業員自らが状況に応じた働き方を選べる「ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」を推進し、イノベーションに挑戦する企業基盤となる「健康経営」と「コンプライアンス」の強化に取り組む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HN>
2. 企業価値向上の取り組みについて
萩原電気ホールディングス<7467>では、上記の佐鳥電機との経営統合とは別に、単体での企業価値向上に向けた取り組みを推進しているが、以下はそれに関する主なトピックスだ。
(1) 資本コストの見直し
まず、資本コストに関する考え方だが、今回、外部環境の変化や、機関投資家との対話を踏まえ、株主資本コストを7~9%に見直した。加えて、今回の企業統合を見据え、同社としてもソリューション志向をさらに強める必要があるとの課題認識を明確化した。資本効率を意識した経営判断に加え、事業ポートフォリオの質を高め、顧客価値創造に直結するソリューション型ビジネスへのシフトを加速することで、企業価値の持続的な向上を目指す方針だ。
(2) 役員報酬制度改定
基本方針として、経営方針に掲げる構造改革・重要経営指標の達成及び中長期的な企業価値向上を動機づけるため、以下の狙いに基づき役員報酬制度を改定・運用している。財務面だけでなく、サステナビリティや人的資本など、企業価値向上に直結する領域への取り組みを促進し、経営陣のインセンティブをより長期的な視点に合わせた形となっている。
a) 中期経営計画の達成に重要な経営指標の達成
・ 株主に還元される利益向上、個人のパフォーマンス向上に向けて、財務指標・個人目標の達成度を基に業績連動報酬(賞与)の支給額を決定する。
b) 中長期的な企業価値向上に向けた期待役割発揮への動機づけ
・ 全社業績・さらなる役割発揮の動機づけに向けて、執行役員制度における役割・責任の大きさに基づき、報酬水準・変動比率を設定する。
c) ステークホルダーへの利害共有性・説明性の向上
・ 企業価値向上に向けて、人的資本経営の推進といった非財務的な取り組み及び各取締役のミッションに基づく定性的な取り組みを評価する。
・ 株主とのさらなる利害共有性の向上に向けて、取締役(監査等委員及び社外取締役を除く)に対して譲渡制限付株式報酬を付与する。
(3) 人的資本経営の実行モニタリング
同社では、人的資本経営の重要性を強く認識しており、主要なKGIを設定し、定量的なモニタリング体制を構築している。これにより、人材の活躍度やスキル向上を経営課題として明確に位置付け、持続的な成長を支える基盤を強化していく方針だ。佐鳥電機との経営統合を予定している中ではあるが、資本コストに関する課題認識や、企業価値を高める役員インセンティブの考え方、そして人的資本経営の重要性といった要素は、重要なエッセンスとして新たなグループの枠組みの中でブラッシュアップを図っていく方針だ。
特に、以下の重点戦略に積極的に取り組む。
「タレントマネジメント」により従業員の自律的なキャリア形成と人材育成を促進し、「DFI(ダイバーシティ・フェアネス・インクルージョン)」を通じた公正・公平でニーズに適した各種機会の提供、多様な視点や知見の融合等による共感・共創、ひいてはイノベーションを促進していく。また、従業員自らが状況に応じた働き方を選べる「ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」を推進し、イノベーションに挑戦する企業基盤となる「健康経営」と「コンプライアンス」の強化に取り組む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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ニッポンインシュア Research Memo(7):家賃債務保証サービスをベースに基盤を固め、還元充実を目指す
*13:37JST ニッポンインシュア Research Memo(7):家賃債務保証サービスをベースに基盤を固め、還元充実を目指す
■株主還元配当政策の基本方針として、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案したうえで、株主に安定的かつ継続的な利益還元を実施する。具体的には市場に適したサービス提供とシェア拡大に加え、デジタル化を推進することで持続的な成長と安定配当を実現する。ニッポンインシュア<5843>は、現時点では成長段階にあり、業績の向上、規模の拡大を中心に株主の期待に応える姿勢で、当面は配当性向10%以上を基本方針とする。上場後の初配当となった2024年9月期は、1株当たり年11.0円の期末配当を実施し、配当性向は10.9%となった。なお、2025年9月期は期初計画で1株当たり年13.0円の期末配当を予定していたが、好調な業績を背景に配当性向10.1%の1株当たり19.0円の配当を実施した。2026年9月期は配当性向10.1%の1株当たり22.0円を配当する計画である。配当性向10%以上を基本方針とすることから、2025年9月期同様に業績の上振れに伴う配当金の上方修正の可能性に期待したい。■SDGsの取り組みスローガンである「人と地域の社会に貢献」の下、安心で快適な社会の持続的発展と、健全で健康的な環境の保全や継承を支える事業活動を展開している。地域社会の活性化十分な介護、医療を受けるにはひとりのチカラではどうしようもない場合がある。施設利用にも保証人を必要とする場面が多いが、近年は人間関係の希薄化や経済的理由で保証人の確保が難しい時代になっている。同社は介護費債務保証・入院費債務保証を提供し、社会的弱者が十分な介護・医療を受けられるよう、保証のチカラでサポートする。カーブスの30分のサーキットトレーニングは、運動がはじめての人も、今まで運動が長続きしなかった人も体を動かすことが好きになる画期的なプログラムとなっている。運動習慣が身に付くことで、体が健康になり心も前向きに変わる。カーブスにおいて、健康寿命を伸ばす活動を支援する。従業員に最大級のパフォーマンスを同社では、共に育つ「共育」と教えて育つ「教育」の両方を実施する。「共育」プログラムとして新入社員から中堅社員まで社内・社外研修を行い、「教育」では知識やスキルの向上を図る社員に対して費用を負担し、希望する教育環境を提供することで自己研鑽や成長を支援する。差別のない平等な社会づくり社会的な男らしさや女らしさではなく、自分らしさで仕事ができる環境を実現している。社員のうち女性が半数以上を占め、比例して管理職の女性比率が高いことも同社の特徴である。家賃債務保証の入居審査ではLGBTQを問わず、厳密性はもちろんのこと人格や内面性から平等な審査を行っている。ほかにも、出産・育児・介護などライフイベントに合わせた働き方ができるよう、業務パフォーマンスとのバランスを取りつつ、産休、育休、時短勤務などフレキシブルな就業制度を敷いており、労働・昇進機会不平等の是正に貢献している。また常に、国内及び国家間の格差是正に向け、Webサイト、SNS、印刷物などによる情報発信や採用において、障害、性別、年齢、国籍、性的志向による差別や不平等の撤廃に留意している。(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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2026/01/13 13:37
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ニッポンインシュア Research Memo(6):主要都市への進出、DX、人材育成で家賃債務保証サービスを拡大
*13:36JST ニッポンインシュア Research Memo(6):主要都市への進出、DX、人材育成で家賃債務保証サービスを拡大
■成長戦略1. 主要戦略ニッポンインシュア<5843>の成長戦略として、「主要都市を中心とした事業展開」「システム活用による、コストリーダーシップ戦略」の実現、「人材育成による接客技術の向上」の3点を掲げる。不動産会社から生まれた家賃保証会社という経歴に基づく独自の営業力とシステム開発力、質の高いサービス提供により、顧客満足度を向上させ、業績向上を図る。「主要都市を中心とした事業展開」では、人口が多く家賃相場の高い主要都市をターゲットに進出し、契約単価の向上を目指す。2024年3月に開設した名古屋支店では東海エリアの営業体制強化を図り、順調に進捗している。新規エリア進出の戦略として、まず地場の不動産管理会社との取引開始から関係を構築し、需要動向を読みながら採算を見極め、高収益性を見通せるエリアに出店して市場を深掘りする。これにより新規出店によるキャッシュ・フローの悪化などリスクを低減し、堅実に事業エリアを拡大している。現在、主要都市を中心に進出エリアのねらいを定めており、準備を進めている。なお、家賃相場に関しては、同社によれば、全国的に上昇機運が高まっている訳ではなく、地域により違いがあるようで、さらに、地域の中でも不動産管理会社の展開エリアによって状況は異なる。そのため、進出エリアでの収益最大化に向け、各地域の市場環境の仔細な把握が重要で、同社は常にアンテナを張らせ展開候補地を検討している。ほかにも、進出した主要都市の支店を基点に、取引先の不動産管理会社との連携を深耕し、紹介等で効率的に周辺地域へも展開を進めている。「システム活用による、コストリーダーシップ戦略」の実現に関し、不動産管理会社に関わる業務では、RPAやOCR、クラウドシステムの導入で、内部処理の業務効率と精度の向上を実現する。入居者対応では、オートコールやロボットコール、AIオペレーター等の活用により、季節要因として業務量の一時的な増加や減少、将来的な業務量拡大に際しても、人材の余剰によるコストの無駄遣いや、人員追加、設備投資でのコスト負担などの発生を抑え、安定して業務を効率化するとともに回収率向上も図る。加えて適時適切なコミュニケーションを可能とし、顧客満足度の上昇から長期的な取引の継続を見込む。また、前述のとおり、取引先でのスイッチングコスト形成に一役を担う独自開発した契約管理クラウドシステム「Cloud Insure(クラウドインシュア)」のリニューアルを2025年12月に実施している。「人材育成による接客技術の向上」については、同社は不動産の賃貸借契約を下支えする形でサービスを提供することから、不動産管理会社等の取引先や賃借人への対応の多くは滞納発生時となるため、人材の信用力は重要と捉えている。そのため、外部講師による数ヶ月間にわたる傾聴力や質問力を高める研修を、定期的に実施している。これにより取引先との関係深耕のほか、軋轢の少ないスムースな債権回収対応を目指している。営業力の観点では、取引先の不動産管理会社に対し、個々の課題解決に資する提案型営業を進めることで信頼を獲得し、良好な関係維持に注力している。人材のエンゲージメントに関しては、社員の成長を促す業務や研修により、優秀な人材の定着を図り、延いてはサービス品質の向上にもつながり、同社の競争力強化から持続的な成長にも貢献する。2. 今後の重点的取り組み今後の重点的取り組みとして、事業の成長と基盤の強化に向け、売上、収益、システムの3つの領域における戦略と計画を掲げている。具体的な目標時期は明示されていないが、業績動向と併せて注目したい。売上面では、サービスの多角化による事業拡大、業務効率化の推進、継続的な業務改善と革新を掲げている。計画として、商品のブラッシュアップによる提案、介護費・入院費で他業界へのサービス提供、システム導入による差別化、情報の可視化による分析で効率的・効果的な営業の4点を挙げ、売上の向上を目指す。他業界へのサービス提供に関しては、2019年9月に介護費債務保証「ケアサポート」を提供開始し、高齢化に伴い増加する入居者を連帯保証し安心を支える。2021年6月からは、入院費債務保証サービス「メディカルインシュア」で、三井物産インシュアランス(株)、三井住友海上火災保険(株)との連携を開始した。高齢者の入院数が高止まりするなか、近年増加する外国籍のツーリストや在留外国人にも対応しており、社会的側面からの好反響で同社認知度向上につながるだろう。コロナ禍を経た現在、少しずつ反響は増えているが、売上全体に占める割合は少ない。今後は「メディカルインシュア」同様にパートナー企業と連携して販路を拡大する方針である。収益面については、債権管理領域における戦略として、業務の自動化、社員の業務能力の平準化と高度化、効率的な回収と業務品質の維持を掲げる。計画では、オートメーション化による休日や時間外の対応、社員教育による意識の統一と正確な情報共有、迅速な現地訪問による状況把握、遠方エリアの調査会社利用の4点を挙げている。業務省力化により債権回収を効率的に実施し収益性向上を図る。また、現在、外部の追跡調査サービスや債券督促の自動化等について、実現可能性を評価、検討しており、導入によるさらなる効率化が待たれる。システム領域における戦略として、独自開発した契約管理システム「Cloud Insure(クラウドインシュア)」の利便性改修による顧客ロイヤルティの向上、DX推進による業務効率の向上、稼働システムの評価と改善の3点を掲げる。計画では、「Cloud Insure(クラウドインシュア)」のユーザビリティ向上(電子契約等の新機能導入)、AI(AI-OCR)を用いたデータ分析と業務利用による業務効率化、基幹システムの機能改善を挙げている。「Cloud Insure(クラウドインシュア)」に関しては、前述のとおり2025年12月に新機能追加によるリニューアルを実施したほか、現在、AI(AI-OCR)による業務効率化では審査の自動化システムの改善を進めており、基幹システムでも同様に機能改善に取り組んでいる。これらによりシステム基盤の充実を図り、業績拡大・収益向上を支える。(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<HN>
2026/01/13 13:36
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ニッポンインシュア Research Memo(5):市場動向と不動産管理会社のニーズを読み、引き続き企業成長を推進
*13:35JST ニッポンインシュア Research Memo(5):市場動向と不動産管理会社のニーズを読み、引き続き企業成長を推進
■今後の見通し1. 2026年9月期業績の見通し2026年9月期の業績は、売上高4,233百万円(前期比13.3%増)、営業利益883百万円(同16.4%増)、経常利益887百万円(同14.5%増)、当期純利益617百万円(同16.8%増)と増収増益を見込んでいる。家賃債務保証市場については、単身世帯増加等の社会背景から賃貸住宅需要は増加が見込まれる一方、それにつれて入居者の支払いリスク上昇の懸念もあるほか、競争激化の様相も呈しており、市場環境は不安定な状況にある。しかし、ニッポンインシュア<5843>はこれまでの新規顧客開拓での実績、ブランドスイッチも含め新規取引先を拡大してきた背景と、既存取引先に対しては付加価値商品など潜在需要を具現化した商品設計で取引量を伸ばした経緯から、市場シェア拡大をねらう余地を十分に見込んでいる。不動産管理業を経歴に持つ同社ならではの強みを生かし、営業活動では育成で培った傾聴力をフル稼働して不動産管理会社の仔細なニーズを読み取り、的確な提案で着実に対応エリアを広げて取引量を伸ばし、2025年9月期のモメンタムを継続して市場ポジションを確立する考えである。売上高については、新規顧客開拓のほか、既存顧客では付加価値商品の設計等を中心に競争優位性を高めてシェアを拡大し、収益を伸ばす。また、独自開発した契約管理クラウドシステム「Cloud Insure(クラウドインシュア)」のリニューアルを実施し、不動産管理会社の利便性をさらに向上して顧客ロイヤルティを高め継続的な取引を維持するほか、連携強化からの迅速な顧客対応で市場の変化や需要に即した新たな付加価値商品の開発等の施策を推進する。2025年9月期は賃貸不動産市場の活況から居住用、事業用ともに伸長したが、居住用同様に、事業用向けにもカスタマイズや付加価値商品を充実する方針で、2025年8月に協業プラットフォームを展開するWizと業務提携し、事業用賃貸物件に特化した「開業支援サポートサービス」の提供を開始した。これにより、同社の家賃債務保証サービスを利用する顧客では、創業の各種手続き等の事務手続きが簡素化されるなど高付加価値商品の様相を呈したサービスの利用が可能となった。開始直後で売上全体に占める割合は限定的だが、同社の事業用不動産向け家賃債務保証サービスの付加価値商品、売上向上策の1つとして機能することに期待したい。利益面では、業務でAIを含めDXを推進するほか、自動化では対応しきれない求償債権回収での督促のスキル向上に向け、人材育成にも積極的に取り組む。同社は、AIやRPAを活用した支払督促手続きの自動化については、2025年9月期には求償債権回収業務の迅速化やコスト削減、回収率の向上に一定の効果が出たと評価しており、2026年9月期も引き続き求償債権回収の体制強化に向け、状況に応じて最適化を図る考えである。また、業務効率化が可能な領域はまだ多いと認識しており、前述の回収プロセスの自動化以外にもAIによる対応分野を広げる方針で、現在、効率化の見込める業務を精査し、費用対効果を見極めるなど、計画を進めているようだ。現在利用するシステムの対応範囲拡大や機能改善も含め、AI、DX対応を進め、収益性の向上とコストの最適化を図り、利益の押し上げにつながることに期待したい。2025年9月期に若干上昇した求償債権発生率について、支払委託型契約の増加に伴う引落口座登録不備などの初期遅延が主な要因だが、同社では最近、支払委託型契約の増加傾向が見られる。家賃債務保証は、借主が滞納した際に家賃債務保証業者が弁済を代行する「一般保証型」と、家賃債務保証業者を経由して家賃を代行して支払う「支払委託型」の2つの契約形態がある。同社では、実際に「支払委託型契約」の全体売上に占める割合が上昇しているほか、不動産管理会社での省力化の需要も多いことから、「支払委託型契約」の比率上昇の継続を推測しているようだ。そのため、口座登録不備などによる初回の一時的な滞納とはいえ、不要な金利リスクを避けるためにも求償債権回収の初動を早めるなどの施策によりコストを抑える方針である。さらに同社の契約数増加と市場環境として初回保証料契約単価の上昇も顕著なことから、市場動向を見つつ、状況に応じて1度限りの求償債権発生に対応する即時回収の仕組みを構築するなど、健全に利益を確保する方向性を検討しているようだ。2. 事業環境賃貸不動産業界においては、これまでは賃貸借契約に際して入居者に連帯保証人を要求するのが一般的であったが、最近は家賃債務保証制度への加入を必須とする契約が増加している。背景としては、都市部での単身世帯のほか、単身高齢者や外国人居住者の増加等といった要因が挙げられる。加えて、2020年4月に施行された改正民法で、連帯保証人の弁済に「極度額」を設定し、確定的な具体的金額を契約書に明記することが義務付けられたことも一因である。連帯保証人のリスク量が明示されることにより、連帯保証人になることを回避する傾向が増加したことや、賃貸物件のオーナーにとっては連帯保証人に対して極度額を超える家賃債権を請求できなくなる等のデメリットが顕在化した。これらを受け、入居者に対して家賃債務保証制度への加入を求める賃貸借契約が増加した。国土交通省による2021年の調査(家賃債務保証業者の登録制度に関する実態調査)では、賃貸借契約の80%で家賃債務保証業者が利用されており、今後も家賃債務保証に対する需要は増加すると考えられる。国土交通省では家賃債務保証制度の普及に向けて、一定の要件を満たす家賃債務保証業者登録制度を2017年10月に創設した。2025年9月30日現在119者が登録されており、家賃債務保証業を適正かつ確実に実施できる保証業者として、業務体制や業務適正化のためのルールの遵守などの要件が定められている。違反行為に対しては指導や登録の抹消が適用される。賃貸物件の借主が安心して家賃債務保証業者を活用できるよう、国を挙げて情報提供を推進している。2025年10月、「住宅セーフティネット改正法」が施行された。低所得や単身の高齢者など住宅確保を配慮されるべき人々(住宅確保要配慮者)へ住宅供給を促す仕組みが構築され、誰もが安心して暮らせる社会を目指している。この制度では、家賃債務保証事業者の役割は大きく、国土交通省が、住宅確保要配慮者が利用しやすい家賃債務保証事業者の認定制度を設けており、認定されれば住宅金融支援機構の家賃債務保証保険を受け、政府と一体となって居住サポート住宅を中心に住宅確保要配慮者の入居をサポートする。なお、社会支援の一環となるため、家賃債務保証保険の内容は登録家賃債務保証業者向けよりも手厚くなる。現在、同社は、自治体の連携強化を念頭に状況を注視しつつ、対応する新たな商品を開発している。認定家賃債務保証業者制度に関しても、申請を進めている。(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<HN>
2026/01/13 13:35
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ニッポンインシュア Research Memo(4):主力事業はエリア拡大と新商品設計で増収増益。DXが成長の肝に(2)
*13:34JST ニッポンインシュア Research Memo(4):主力事業はエリア拡大と新商品設計で増収増益。DXが成長の肝に(2)
■業績動向3. 財務状況ニッポンインシュア<5843>の2025年9月期末における総資産は5,337百万円と、前期末比736百万円増加した。主な要因は、流動資産における現金及び預金の増加299百万円、未収入金の増加192百万円、求償債権の増加320百万円、貸倒引当金の増加144百万円等である。負債合計は2,842百万円と、前期末比219百万円増加した。主な要因は、流動負債において、保証履行引当金が34百万円減少した一方、未払法人税等が44百万円、前受収益が194百万円増加したこと等である。純資産合計は2,494百万円と、前期末比516百万円増加した。主な要因は、配当金の支払いにより30百万円減少したものの、当期純利益の計上による利益剰余金が528百万円増加したことなどである。この結果、2025年9月期末の自己資本比率は46.7%(前期末比3.7ポイント上昇)、流動比率は173.4%(同12.6ポイント上昇)となった。2025年9月期の好収益が利益剰余金に反映され、自己資本が充実したことで自己資本比率が上昇したほか、資金を現金及び預金にストックしたことで流動比率が上昇し、その結果、財務面の安定性が増した。これにより、不動産関連市場の急激な環境変化にも耐えうる事業基盤が整いつつある。(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<HN>
2026/01/13 13:34
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ニッポンインシュア Research Memo(3):主力事業はエリア拡大と新商品設計で増収増益。DXが成長の肝に(1)
*13:33JST ニッポンインシュア Research Memo(3):主力事業はエリア拡大と新商品設計で増収増益。DXが成長の肝に(1)
■業績動向1. 2025年9月期業績の概要ニッポンインシュア<5843>の2025年9月期の業績は、売上高3,737百万円(前期比16.0%増)、営業利益759百万円(同81.5%増)、経常利益775百万円(同88.9%増)、当期純利益528百万円(同88.7%増)と、2024年9月期に続き、創業以来過去最高の売上高、営業利益を更新した。特に各段階利益は大幅な増益で着地した。2025年8月に上方修正した通期業績予想の達成率は、売上高は100.6%、営業利益は118.7%、経常利益は118.7%、当期純利益は120.1%といずれも計画を超過する好業績となった。売上面については、主力の保証事業において売上高3,514百万円(同16.6%増)と全体収益をけん引した。営業エリアの拡大による新規取引先の開拓と、既存顧客に向け市場動向を反映し需要に即した新たな設計でのカスタマイズ商品の提案等によりKPIの「初回保証契約件数」は33,749件(同0.8%増)と安定的に推移した。また、市場環境として、居住用、事業用ともに堅調な家賃相場から、KPIの「初回保証料契約単価」は51,846円(同10.4%増)と大幅な上昇もあり、売上高の増加につながった。その他については売上高223百万円(同7.7%増)となった。ランドリーサービスやフィットネスサービスにおいてフランチャイザーの盤石な事業基盤の下、地域密着型の事業運営で安定した収益を確保した。大幅に伸長した利益については、強化するDX施策、AIオペレーター等による自動化が業務効率化と回収率向上に大きく寄与した結果である。また、同社事業では業務の自動化により規模の経済が強く働くことから、売上増加につれて単位当たりのコストが低減され利益率上昇につながったことも一因といえるだろう。なお営業利益率は20.3%と前期比で7.3ポイント上昇した。2. 事業別の業績状況(1) 保証事業2025年9月期売上高は、前期比16.6%増の3,514百万円、セグメント利益については同54.4%増の1,031百万円と特に利益が大きく伸びた。保証料に関する売上は、初回保証料、更新保証料、月額保証料の3つで構成され、順に同18.8%増の1,964百万円、同11.1%増の973百万円、同36.2%増の409百万円と、いずれも堅調に推移したなか、初回保証料は前期の増加率より10.8ポイント増と成長度合いが大きい。これは初回契約単価の上昇に起因する。また、初回保証料の増加を反映し、安定した収益基盤となる更新保証料も堅調に伸びている。新規取引先の開拓では、2024年に開設した名古屋支店や、周辺エリアへの営業範囲拡大が貢献した。既存顧客の不動産管理会社に対しては、顧客ニーズに合わせたカスタマイズ商品や、市場環境の変化に対応し、増加する単身世帯や高齢化に対応した商品設計、付帯サービスとしてクレーム対応等を付加した商品の提案を強化し、シェアを拡大した。なお、同社の取引先の不動産管理会社では、昨今のインフレや建築費高騰等の経済情勢を反映した、適切な賃料の設定に成功しているようで、その賃料は「初回保証料契約単価」に連動することから、同社の営業力が有力取引先との関係を深耕した成果といえるだろう。ほかにも、同社が独自開発した契約管理クラウドシステム「Cloud Insure(クラウドインシュア)」の利用促進も強化し、不動産管理会社の業務効率化に寄与するとともに売上高を拡大した。2025年9月期の営業利益率29.4%(前期比7.2ポイント増)と好調な点に関しては、社内でのDX活用の貢献が大きい。契約業務では審査から求償債権回収までのフローを一元化したシステムを、請求業務ではSMSでのWeb請求やオートコールを、求償債権回収業務ではRPAを活用し、業務効率化の推進から利益を押し上げた。求償債権発生率は前期比0.1ポイント上昇の6.3%とほぼ横ばいで、初回保証料契約単価や初回保証契約件数の伸びと比較すれば大きな問題とはいえないだろう。さらに、求償債権回収率は前期と変わらず98.8%と高水準を維持していることからも懸念は少ないと見られる。高い求償債権回収率は同社の強みの1つで、様々な外部データを活用した独自の審査基準を的確に運用している。さらに求償債権の督促には早期に対応し、分割支払いの提案など、顧客事情に合わせた対応が、求償債権回収率の高水準につながっている。なお、家賃相場の上昇に関し、前述した初回保証料契約単価の拡大要因になる一方で、入居者の支払い能力の観点では懸念材料となることから、これまで同様に厳格な審査と求償債権回収の体制の強化など、リスク管理を徹底して継続する。ただし、一辺倒な厳格対応ではなく、顧客の状況への思慮や、外部環境とのバランスを見ながらのフレキシブルな対応で、同社が不利益を被らずに不動産管理会社との良好な関係を維持できる適切なバランスにも配慮する。(2) その他2025年9月期売上高は、前期比7.7%増の223百万円、セグメント利益は同21.8%増の35百万円となった。人件費や広告宣伝費等コストのかからないフランチャイズ経営を要因に、売上高の増加以上に利益が拡大することから、特に利益の増加率が大幅に上昇した。ランドリーサービスでは店舗の美化「安心、安全、清潔」の維持を心掛け、フィットネスサービスではカウンセリング等のサポート体制を強化し、それぞれ地域密着型の経営で前期比増収・増益を果たした。(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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2026/01/13 13:33
注目トピックス 日本株
ニッポンインシュア Research Memo(2):家賃債務保証サービスを中核とする保証事業を展開
*13:32JST ニッポンインシュア Research Memo(2):家賃債務保証サービスを中核とする保証事業を展開
■事業概要1. 保証事業家賃債務保証サービス事業を中核に保証事業を展開しており、同事業が売上高の9割超を占める(2025年9月期)。家賃債務保証サービス「スマートサポート」は、賃貸物件を借りる際に必要とされる「連帯保証人」をニッポンインシュア<5843>が代行して引き受けるシステムである。これにより契約者とオーナー・不動産管理会社の賃貸借契約をよりスムーズに行うことができる。(1) 家賃債務保証サービス賃貸住宅の賃貸借契約において入居者の連帯保証人の役割を果たすサービスである。連帯保証人が必要だが見つからない、あるいは知人に頼みたくないなどの入居希望者が増加しており、現在では家賃債務保証サービスの利用が主流になっている。同社は不動産管理会社を通じて入居希望者から申込を受け入居審査を行い、契約可否を判断する。家賃債務保証では、万が一、入居者が病気や怪我で働けない、または、失業などで収入が一時的になくなり、家賃が払えなくなったなどの場合に、同社が一時的に家賃を立て替える。これにより、入居者が居住を失うことなく、オーナーや不動産管理会社との信頼関係を維持できる。また、オーナーにとっては、予期せぬトラブルで家賃滞納などが起こると収入が不安定になるリスクがあるため、貸したくても貸せない、さらに賃貸後も常に不安を抱える場合がある。同社が連帯保証人となることで、オーナーは安心して物件を貸出し、安定した家賃収入を見込める。(2) 介護費債務保証サービス単身高齢者の増加に伴い、老人ホームや高齢者施設に入所する人は増加傾向にある。しかし、いざ入所を考えても連帯保証人が立てられず、見つけることも難しいのが現状だ。介護施設の利用者と同社が保証委託契約を締結し、入所者と介護施設の入所契約をよりスムーズに行う介護費債務保証サービス「ケアサポート」を提供する。同社が施設利用者の連帯保証人となり、介護施設利用費(月々の利用料及び食費・光熱費・医療費・介護費、退去後の原状回復費や各種違約金)などの滞納リスクを引き受けることで、施設運営会社は安心して経営に専念できる。(3) 入院費債務保証サービス入院患者との間で保証委託契約を締結し、同社が連帯保証人となることで入院費の未納リスクを引き受けるサービス「メディカルインシュア」を提供する。入院患者は連帯保証人を探す必要がなく、治療を受けることができる。医療機関は入院費の未納リスクがなくなるだけでなく、不慣れな回収業務の負担も軽減される。さらに、未収金が発生した場合でも、同社が入院患者に代わり入院費を立て替えるため、従来の業務に専念でき、病院経営の安定にもつながる。なお、「介護費債務保証サービス」「入院費債務保証サービス」は、開始直後にコロナ禍によって積極的な営業活動が行えなかったが、他社や専門機関との連携など、効果的に医療機関や介護施設へアプローチを進めている。2. その他その他、フィットネスサービスとランドリーサービスを展開する。フィットネスサービスでは(株)カーブスジャパンが運営する女性だけのフィットネスクラブ「Curves(カーブス)」のフランチャイジーとして福岡市で6店舗を運営する。ランドリーサービスではWASHハウス<6537>が運営する日本最大のコインランドリーチェーン「WASHハウス」のフランチャイジーとして福岡県で3店舗を運営する。■強み不動産管理会社から生まれた家賃債務保証サービス会社同社の強みは、不動産管理会社から生まれた家賃債務保証サービス会社であることだ。基本パッケージを有しながらもカスタマイズが容易なため、不動産管理会社のニーズに合わせ、多様な商品プランを提案できる。住居用プランでは孤独死時の原状回復費用を保証するほか、家財保険、緊急駆付、見守り等のサービスを展開する。これら入居者対応の付帯サービスのワンストップ提供により不動産管理会社から信頼を獲得し、新たな不動産管理会社の紹介につながることも強みの1つである。また、求償債権発生率※1 6.3%に対し、求償債権回収率※2は98.8%と高いことから(2025年9月期)、信用審査、回収業務の的確な遂行が確認される。初回保証契約数も増加しており、安定した経営状況がうかがえる。※1 当該事業年度の債務保証額に対し、当該事業年度に賃料の未納が発生し代位弁済した金額の比率。※2 当該事業年度請求発生額に対し当該事業年度に回収した金額の比率。また、独自開発した契約管理クラウドシステム「Cloud Insure(クラウドインシュア)」では、不動産管理会社と同社をダイレクトに接続し、入居者の契約情報が記載された家賃債務保証サービスの契約書をダウンロードできるほか、申込に必要な書類をアップロードできる。これにより、同社の契約保証サービスを利用する顧客の情報を一元管理し、不動産管理会社が必要時に適宜情報を閲覧、確認できるなど、不動産管理会社の業務効率改善を推進する。(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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2026/01/13 13:32
注目トピックス 日本株
ニッポンインシュア Research Memo(1):2025年9月期も創業以来過去最高の売上高・営業利益を更新
*13:31JST ニッポンインシュア Research Memo(1):2025年9月期も創業以来過去最高の売上高・営業利益を更新
■要約ニッポンインシュア<5843>は、不動産管理会社から派生した経歴を有し、賃貸住宅などにおける家賃債務を保証する家賃債務保証サービスを中核に、今後の高齢化などの社会問題解決のための介護費債務保証サービス、入院費債務保証サービスを提供する。1. 2025年9月期業績の概要2025年9月期の業績は、売上高3,737百万円(前期比16.0%増)、営業利益759百万円(同81.5%増)、経常利益775百万円(同88.9%増)、当期純利益528百万円(同88.7%増)と、2024年9月期に続き、創業以来過去最高の売上高、営業利益を更新した。特に各段階利益は大幅な増益で着地した。2025年8月に上方修正した通期業績予想の達成率は、売上高は100.6%、営業利益は同118.7%、経常利益は同118.7%、当期純利益は同120.0%といずれも計画を超過する好業績となった。売上面については、主力の保証事業において売上高3,514百万円(同16.6%増)と全体利益をけん引した。営業エリア拡大と需要に即したカスタマイズ商品が成果を上げ、KPIの「初回保証契約件数」が安定的に推移したほか、堅調な家賃相場もあり「初回保証料契約単価」は大幅な上昇と、売上高の増加に貢献した。ランドリーサービスやフィットネスサービスを展開するその他は売上高223百万円(同7.7%増)と、地域密着型の事業運営で安定した収益を確保した。大幅に伸長した利益については、強化するDX施策、AIオペレーター等による自動化が業務効率化と回収率向上に大きく寄与した結果である。なお営業利益率は20.3%と前期比で7.3ポイント上昇した。2. 2026年9月期業績の見通し2026年9月期の業績は、売上高4,233百万円(前期比13.3%増)、営業利益883百万円(同16.4%増)、経常利益887百万円(同14.5%増)、当期純利益617百万円(同16.8%増)と増収増益を見込んでいる。家賃債務保証市場については、賃貸住宅需要は増加が見込まれる一方、入居者の支払いリスク上昇の懸念のほか、競争激化の様相も呈しており、市場環境は不安定な状況にある。しかし、同社はこれまでの新規顧客開拓での実績と、既存取引先に対する付加価値商品等で取引量を伸ばした経緯から、市場シェア拡大余地を十分に見込んでいる。不動産管理業の経歴を強みに、不動産管理会社の仔細なニーズを読み取り、的確な提案で対応エリアを広げ、市場ポジションを確立する考えである。売上高については、新規顧客開拓のほか既存顧客での付加価値商品で収益を伸ばす。また、独自開発した契約管理クラウドシステム「Cloud Insure(クラウドインシュア)」のリニューアルにより、不動産管理会社の利便性向上で継続的な取引を維持するほか、連携強化からの迅速な顧客対応で新たな付加価値商品の開発等を推進する。2025年8月に業務提携した(株)Wizと事業用賃貸物件に特化した「開業支援サポートサービス」の提供を開始しており、同社家賃債務保証サービスの顧客の創業に関わる各種手続き等の簡素化に寄与し、事業用不動産向け家賃債務保証サービスの高付加価値商品として、売上向上策の1つとなることに期待したい。利益面では、業務でAIの活用を含めDXを推進するほか、債権回収督促のスキル向上に向け人材育成にも積極的に取り組む。AIやRPA(Robotic Process Automation※)を活用した支払督促手続きの自動化では2025年9月期に一定の効果が見られるうえ、業務効率化が可能な領域はまだ多いと認識しており、AIによる業務対応分野を広げる方針で、対象業務の精査や費用対効果の見極めなど、計画を進めているようだ。※ ソフトウェア型ロボットが定型業務を中心に代行して自動化することを指す。3. 成長戦略成長戦略として、「主要都市を中心とした事業展開」「システム活用による、コストリーダーシップ戦略」の実現、「人材育成による接客技術の向上」の3点を掲げる。不動産管理会社から生まれた家賃保証会社という経歴に基づく独自の営業力とシステム開発力、質の高いサービスの提供により、顧客満足度を向上させるとともに業績向上を図る。今後の重点取り組みとしては、売上、収益、システムの3領域における戦略を掲げている。売上面では、サービスの多角化による事業拡大、業務効率化の推進、継続的な業務改善と革新の3戦略を掲げ、売上の向上を目指す。収益面では、債権管理領域における戦略として、業務の自動化、社員の業務能力の標準化と高度化、効率的な回収と業務品質の維持を掲げ、債権回収を効率的に実施し収益性向上を図る。システム領域における戦略として、独自開発した契約管理クラウドシステム「Cloud Insure(クラウドインシュア)」の利便性改修による顧客ロイヤルティの向上、DX推進による業務効率の向上、稼働システムの評価と改善の3点の施策を掲げ、業績拡大・向上を支えるシステム基盤の充実を図る。同社はこれらの戦略について具体的な目標時期を明示していないが、業績動向と併せて注目したい。■Key Points・不動産管理会社から生まれた背景を強みに不動産管理会社との強固な連携で業績拡大・2025年9月期は保証事業における営業エリア拡大とカスタマイズ商品などの成果により、創業以来最高の業績を更新・2026年9月期も増収増益が続く見込み。AI活用を含むDX推進により業務効率化を図る■会社概要と沿革人と地域社会の進歩・発展への貢献を目標に、保証事業で安心と快適を提供同社は、中核事業として家賃債務保証サービスを提供しており、賃貸管理会社が扱う賃貸住宅等の家賃債務を保証する。ほかにも、高齢化などの社会問題解決のための介護費債務保証サービスや、入院費債務保証サービスを展開する。同社は賃貸管理会社の一部門からスタートし、その後独立した家賃保証会社である。代表取締役社長の坂本真也氏は賃貸管理会社で20年勤務し、家賃債務保証のステークホルダーであるオーナーや入居者と深く関わってきた。そこで得た経験をもとに、より身近で安心して利用できる家賃保証会社を目指している。賃貸管理会社から派生した家賃保証会社であるがゆえに、オーナー、不動産会社、不動産管理会社、入居者のニーズはどこよりも心得ており、充実したサービスを提供できる。同社は2002年4月に福岡市中央区今川において建築コンサルタント業を目的とする会社として、ニッポンインシュアの前身である「(株)エム・サポート」を設立した。その後、2008年10月に家賃債務保証業を福岡で開始し、神奈川、東京、新潟、大阪、仙台、名古屋の7拠点で事業を展開している。また、フランチャイジーとしてランドリーサービスとフィットネスサービスを運営している。これまで培ってきたノウハウをもとに、家賃債務保証サービスのみならず、不動産に関する様々な相談に応えている。また、2019年10月より介護費債務保証サービスと入院費債務保証サービスを開始した。(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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2026/01/13 13:31
注目トピックス 日本株
アールプランナー Research Memo(8):好調な業績を背景に、2026年1月期の配当は年間80.0円に増配
*13:08JST アールプランナー Research Memo(8):好調な業績を背景に、2026年1月期の配当は年間80.0円に増配
■株主還元策アールプランナー<2983>は、中長期的な企業価値向上を最優先課題とし、株主還元については安定的な配当の実施を基本に、成長投資とのバランスを重視している。業績の成長に応じた柔軟な配当政策を採用し、配当性向は15~20%を目安としている。2025年1月期の年間配当金は1株当たり45.0円(前期比30.0円の増配、配当性向16.7%)とし、利益成長に応じた還元を実施した。2026年1月期は好調な業績を受け、年間配当金を当初予定の50.0円から80.0円(同35.0円の増配、同17.8%)へと引き上げた(6月に続き3度目の上方修正)。業績拡大と内部留保の充実を両立しながら、成長投資と株主還元の両面でバランスの取れた資本政策を推進している。また、2026年1月末を基準日として、1株につき2株の割合で株式分割を実施し、投資単位当たりの金額を引き下げることで、投資家層の拡大と、株式の流動性向上を図る方針である。(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)
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2026/01/13 13:08
注目トピックス 日本株
アールプランナー Research Memo(7):2033年までに売上高1,000億円以上を目指す
*13:07JST アールプランナー Research Memo(7):2033年までに売上高1,000億円以上を目指す
■中長期の成長戦略1. 2033年ビジョンアールプランナー<2983>は、創業30周年を迎える2033年までに連結売上高1,000億円の達成を目標としている。地域別の内訳では、地盤である東海エリアと首都圏エリアでそれぞれ450億円ずつ、その他エリアで100億円を計画している。東海エリアでの安定的な収益基盤を維持しつつ、首都圏での高成長を継続し、さらに関西・九州圏など新市場へ展開する方針である。長期ビジョンとして「日本一顧客満足度の高い住宅プラットフォーム企業」を掲げ、デザイン性・品質・価格のバランスを重視した住宅供給を通じて、顧客との生涯にわたる信頼関係の構築を目指す。また、デジタルマーケティングと人財育成を経営基盤と位置づけ、販売力とブランド力の強化を図る。これらの施策を通じて、収益性の高い事業構造と持続的な企業価値向上を実現していく。成長戦略の柱は首都圏エリアでの成長加速と、東海エリアでのシェアアップ2. 成長戦略同社は、「注文住宅」「分譲住宅」「土地」を一体で提供するワンストップ・プラットフォームと、独自のデジタルマーケティングによる集客力を強みとし、5つの重点戦略を推進している。(1) 首都圏エリアでの成長加速首都圏エリア(東京・神奈川・埼玉・千葉)は新築戸建需要が高く、成長が見込まれる市場である。同社は2019年に首都圏へ進出し、東海エリアで10年かけて築いた売上規模を約半分の期間で達成するなど、順調に拡大している。今後は首都圏全域での事業拡大を進めるため、住宅展示場や不動産営業拠点の新設を進める方針である。2025年4月には埼玉県初進出となる「アールギャラリー新所沢展示場」を開設し、同エリアでは5展示場、3ショールームと3不動産営業拠点を展開している。今後は東京西部や埼玉南部といった都市近郊エリアを重点市場として開拓する。首都圏の戸建住宅市場規模は約4.5兆円(注文住宅約46,200棟、分譲住宅約53,300棟)と大きいが、同社の市場シェアは約0.2%にとどまる。同社の強みであるデザイン力とコストパフォーマンスを兼ね備えた住宅の提供を通じて、2033年までに市場シェア1%程度への拡大を目指す。(2) 東海エリアでのさらなるシェアアップ地盤である東海エリア(愛知・岐阜・静岡・三重)は、同社にとって安定的な収益基盤である。愛知県は注文住宅着工棟数で18年連続全国1位※、分譲住宅(一戸建)でも全国4位と、需要が旺盛な市場である。戸建住宅市場の規模は約1.5兆円(注文住宅33,200棟×30百万円、分譲住宅14,500棟×40百万円)と推計され、同社の愛知県でのシェアは約4%であるが、将来的に6~7%程度への拡大を目指している。※ 国土交通省「建築物着工統計調査」調べ2024年9月には大府展示場、同年11月には日進梅森展示場を開設し、さらに2025年9月に名古屋東不動産営業所を開設し、現在は14展示場、3ショールームと9不動産営業拠点を展開している。人財育成と営業力を強化し、地域密着型のマーケティングを推進することで、ブランド認知の向上と受注効率の改善を図り、さらなるシェア拡大と収益性の向上を目指す。(3) ライフタイムバリュー推進(生涯取引の強化)同社は持続的な成長のために、原動力である商品力をさらに深化し、幅広い顧客からのニーズの獲得を目指している。ここから、デザイン力・コスト競争力の強化、先進住宅の提供、好立地案件による収益性向上の強化で1棟当たり単価と収益性向上を図り、生産性向上を目指す。同社は住宅販売後も顧客との関係を維持・深化させる「ライフタイムバリュー(LTV)向上施策」に注力している。住宅購入後のリフォームやリノベーション、建て替え、売却、買取など、ライフステージに応じたサービスをワンストップで提供し、生涯にわたる長期的な取引関係を構築している。2022年11月にはオーナー向けアプリ「ARR PLANNER OWNERS CLUB(アールプランナー・オーナーズクラブ)」をリリースし、火災保険や住宅点検、リフォーム提案、イベント案内などの情報を一元管理できる仕組みを導入した。アプリを通じた顧客データの活用により、顧客満足度の把握とリピート率の向上を図っている。こうした取り組みにより、単発的な住宅販売モデルから「生涯取引型」のビジネスモデルへと進化を進め、安定的な収益基盤の確立を目指している。(4) M&A・新規事業の推進同社は事業規模の拡大と収益基盤の多様化を目的に、M&A及び新規事業への参入を検討している。M&Aの対象は、主に戸建住宅や不動産関連事業を手掛ける同業企業であり、既存事業とのシナジー創出による成長加速を狙う。また、分譲マンションや賃貸住宅といった周辺分野への進出も視野に入れており、住宅総合企業としての機能拡張を図る。今後は、首都圏での事業基盤を一層強化したうえで、関西や九州など他地域への展開を検討している。地域ごとの土地情報の取得は同社の事業運営における重要な要素であるが、大手不動産会社とのネットワークを活用すれば、地域特性に応じた安定的な供給体制の確立を目指すことができる。M&Aと新規事業を通じた新たな収益機会の創出と事業ポートフォリオの拡充を通じて、中長期的な成長基盤を強化する考えだ。(5) 人的資本経営同社は、「人財」を最も重要な経営資源と位置付け、採用・育成・定着を中長期的な戦略の柱としている。住宅事業は高額かつ複雑な商品を扱うため、顧客一人ひとりに寄り添った提案力が求められることから人的資本の充実を重視している。事業拡大に伴い、東海エリア及び首都圏エリアで積極的に人員を採用しており、中途採用による即戦力人材の確保と、新卒採用による将来の中核人材の育成を両立する。採用活動では、企業理念「All Satisfaction〜「住。」を通じてすべての人に満足を提供する〜」に共感する人材の獲得を重視し、SNS(InstagramやTikTokなど)を活用した広報活動も行っている。新卒社員に対しては、入社後の教育・研修体制を整備し、早期戦力化を図っている。また、柔軟な勤務制度や育児・介護休暇制度の活用を促進するなど、働きやすさと働きがいの両立を目指した職場環境の整備を進めている。平均年齢34.4歳、平均勤続年数4.6年と比較的若い組織構成を有し、コミュニケーションの活発さや意思決定の速さを生かした事業運営を展開している。これらの取り組みにより、社員の能力向上と組織全体の生産性向上を両立し、持続的な成長を支える基盤を強化している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)
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2026/01/13 13:07
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