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テリロジーHD Research Memo(5):企業理念を実践するための事業バリューチェーンを構築
配信日時:2026/01/13 10:35
配信元:FISCO
*10:35JST テリロジーHD Research Memo(5):企業理念を実践するための事業バリューチェーンを構築
■テリロジーホールディングス<5133>の事業概要
5. 特徴・強み
同社グループの特徴・強みとしては、創業以来30年以上に及ぶ豊富な実績とノウハウの蓄積、時代の流れを的確に捉える市場対応力、海外新興IT先端企業を発掘する目利き力、輸入技術と同社グループ独自技術を組み合わせたソリューション力などが挙げられる。
(a)「顧客重視」の企業理念を実践するための事業バリューチェーンを構築
同社グループのビジネスモデルの特徴・強みの一つとして、「顧客重視」の企業理念を実践するために必要なバリューチェーンを構築していることがある。「常にお客様のニーズに対応」するためのプロセス(技術・製品の調査・発掘など)と、「お客様の満足を実現する」ためのプロセス(複数製品を組み合わせたソリューション提案や保守体制整備など)を核に据えた事業バリューチェーンであり、各プロセスにおいてパートナーリング戦略も活用している。
企業理念に裏打ちされたビジネスモデル/バリューチェーンを構築するためには、企業理念をベースに同社グループのミッション(使命)とビジョン(将来像)を定め、それらを実現するためのアクションプラン(手段・計画)に落とし込む必要がある。具体的なアクションプランは(1)シリコンバレーやイスラエルの先進・先端技術の動向に関する継続的な調査・発掘活動、(2)発掘した技術と日本市場及び顧客が抱える課題との適合性の継続的な調査・照会・検証活動、(3)市場導入のための複数技術の組み合わせや適合化開発アレンジによるソリューションへの発展、(4)デリバリー・サポート体制の構築、(5)価値ある提案営業教育、(6)新市場の創造活動である。
(b)「目利き力と市場対応力」がコアコンピタンス
バリューチェーンのベースにあるのは、(1)目利き力と市場対応力(先進・先端技術を発掘する目利き力と、それを市場化して顧客に提供するカルチャライズ力)、(2)ソリューションラインナップ(ネットワーク基盤からエンドポイントまで、あらゆる利用シーンをカバーする多様なセキュリティ&セーフティ・ソリューションのラインナップ)、(3)サービス提供の多様性(先進技術製品取り扱い、保守、同社グループ開発ソフトウェア商材、サービス化まで、プロダクトミックス対応による柔軟な商品提供形態)、(4)実績に裏打ちされた技術力(創業以来30年超にわたる顧客本位をベースにした安定した実績がある技術力)、(5)グローバル対応力(成長著しいアジア新興市場にも展開するグローバル市場対応力)などである。すなわち、海外企業の注目すべき技術トレンド・最先端技術を明確に捉えて導入・普及させる「目利き力と市場対応力」がコアコンピタンスとなっている。
(c)「目利き力」を示す事例
同社グループの「目利き力」を示す事例として、ブロードバンド領域における米国Wellfleetと米国Infoblox、セキュリティ分野における米国TippingPoint(現 トレンドマイクロ)、ベルギーOneSpan(旧 Vasco Data Security)、米国Lastline(2020年に米国のVmwara(VMW)が買収)などがある。
テリロジーの企業向けIPネットワーク事業は1990年に米国Wellfleetと代理店契約を締結し、IPネットワーク構築における主力製品の1つであるルータの提供を開始したことに始まる。Wellfleetは1986年創業で、業界最大手だった米国Cisco Systems(CSCO)に対抗するため業界2番手のカナダNortel Networksが1998年に買収に踏み切った企業であり、1990年時点でWellfleetを見出したことは同社グループの「目利き力」を示す好例である。ブロードバンド領域では1999年にADSL接続ソフトウェアの提供を開始した。その後1,000万超のユーザーに展開するヒット製品に育ち、大手通信会社向けビジネスの橋頭堡となった。また米国Redback Networksと代理店契約を締結し、ブロードバンドアクセスサーバなどの導入を通じて電力会社各社のFTTH網構築にも貢献した。モバイル関連としては、2003年に日本初の代理店契約を締結した米国Infoblox製のDNS/DHCPサーバが、現在では国内の多くのIT企業が取り扱うデファクトスタンダードの地位を占めている。
セキュリティ分野では、2004年に米国TippingPointと日本国内総販売代理店契約を締結したことを皮切りに、2007年にベルギーOneSpan、2012年に米国Lastline、2018年に米国Nozomi Networksと販売代理店契約を締結し、幅広いソリューション提供を実現している。米国TippingPointはIPS(不正侵入防止システム)を得意とする企業で2015年にトレンドマイクロが買収したが、テリロジーは2004年にTippingPointと日本国内総販売代理店契約を結び、実績を積み上げた。現在もトレンドマイクロから信頼されるビジネスパートナーである。ベルギーOneSpanについては、2007年にテリロジーが日本で初めてOneSpanのワンタイムパスワード技術の取り扱いを開始して以来、日本のメガバンクに揃って採用されるなどインターネットバンキングに不可欠な技術となっている。米国Lastlineの標的攻撃対策クラウドサービスの導入も、近年の標的型メール攻撃の増加を見越した同社グループの「目利き力」を示す好例である。また2020年3月にはテリロジーが、ネットワーク仮想環境やサイバーセキュリティソリューションの領域でグローバルリーダーの一角を占めるイスラエルRadwareとディストリビューター契約を締結した。
(d)事業パートナーから評価される「市場対応力」
同社グループが海外の新興企業から評価される理由としては、創業以来磨き上げてきた「市場対応力」がある。テリロジーは商材開発(輸入技術と独自技術の組み合わせ)から、保守(テリロジーによる問題の振り分けと業務委託によるメンテナンス作業)や、販売(直販と代理店網の活用)に至るバリューチェーン全体でパートナーリング戦略を積極活用しているため、有力な顧客に評価され、優れた顧客基盤(大手企業を中心に300社以上)を構築してきた。このように、輸入技術と独自技術を組み合わせて顧客満足度が高いソリューションへと発展させる力、M&A・アライアンス戦略を駆使してミッシングパーツを充足させる力を「市場対応力」の源泉としている。
6. リスク要因・収益特性と対策・課題
同社グループにおけるリスク要因としては技術革新への対応遅れ、市場競合の激化、人材確保、為替変動などがある。このうち技術革新への対応については、継続的に海外を含めた最新技術の情報収集や最新技術を有する企業の発掘に努めている。業績変動要因としては、海外メーカーからの輸入で外貨建ての仕入(ライセンス料)比率が高いため、為替変動の影響を受ける傾向が強い。この対策として同社グループは、為替予約や販売価格改定を含めた様々な施策を講ずることによりリスク低減を図っている。また、海外からの製品仕入に依存しないソリューションサービス部門の売上構成比が上昇することにより、全社業績に対する為替変動の影響度合いが低下する効果も期待される。季節変動要因については、一般的にIT・情報サービス関連業界では顧客の検収時期の関係で売上が年度末に偏重する傾向があり、同社グループも第2四半期(7~9月)及び第4四半期(1~3月)に売上が偏重する傾向があったが、収益認識に関する会計基準等適用により、その傾向は緩和される見込みである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
<KM>
5. 特徴・強み
同社グループの特徴・強みとしては、創業以来30年以上に及ぶ豊富な実績とノウハウの蓄積、時代の流れを的確に捉える市場対応力、海外新興IT先端企業を発掘する目利き力、輸入技術と同社グループ独自技術を組み合わせたソリューション力などが挙げられる。
(a)「顧客重視」の企業理念を実践するための事業バリューチェーンを構築
同社グループのビジネスモデルの特徴・強みの一つとして、「顧客重視」の企業理念を実践するために必要なバリューチェーンを構築していることがある。「常にお客様のニーズに対応」するためのプロセス(技術・製品の調査・発掘など)と、「お客様の満足を実現する」ためのプロセス(複数製品を組み合わせたソリューション提案や保守体制整備など)を核に据えた事業バリューチェーンであり、各プロセスにおいてパートナーリング戦略も活用している。
企業理念に裏打ちされたビジネスモデル/バリューチェーンを構築するためには、企業理念をベースに同社グループのミッション(使命)とビジョン(将来像)を定め、それらを実現するためのアクションプラン(手段・計画)に落とし込む必要がある。具体的なアクションプランは(1)シリコンバレーやイスラエルの先進・先端技術の動向に関する継続的な調査・発掘活動、(2)発掘した技術と日本市場及び顧客が抱える課題との適合性の継続的な調査・照会・検証活動、(3)市場導入のための複数技術の組み合わせや適合化開発アレンジによるソリューションへの発展、(4)デリバリー・サポート体制の構築、(5)価値ある提案営業教育、(6)新市場の創造活動である。
(b)「目利き力と市場対応力」がコアコンピタンス
バリューチェーンのベースにあるのは、(1)目利き力と市場対応力(先進・先端技術を発掘する目利き力と、それを市場化して顧客に提供するカルチャライズ力)、(2)ソリューションラインナップ(ネットワーク基盤からエンドポイントまで、あらゆる利用シーンをカバーする多様なセキュリティ&セーフティ・ソリューションのラインナップ)、(3)サービス提供の多様性(先進技術製品取り扱い、保守、同社グループ開発ソフトウェア商材、サービス化まで、プロダクトミックス対応による柔軟な商品提供形態)、(4)実績に裏打ちされた技術力(創業以来30年超にわたる顧客本位をベースにした安定した実績がある技術力)、(5)グローバル対応力(成長著しいアジア新興市場にも展開するグローバル市場対応力)などである。すなわち、海外企業の注目すべき技術トレンド・最先端技術を明確に捉えて導入・普及させる「目利き力と市場対応力」がコアコンピタンスとなっている。
(c)「目利き力」を示す事例
同社グループの「目利き力」を示す事例として、ブロードバンド領域における米国Wellfleetと米国Infoblox、セキュリティ分野における米国TippingPoint(現 トレンドマイクロ)、ベルギーOneSpan(旧 Vasco Data Security)、米国Lastline(2020年に米国のVmwara(VMW)が買収)などがある。
テリロジーの企業向けIPネットワーク事業は1990年に米国Wellfleetと代理店契約を締結し、IPネットワーク構築における主力製品の1つであるルータの提供を開始したことに始まる。Wellfleetは1986年創業で、業界最大手だった米国Cisco Systems(CSCO)に対抗するため業界2番手のカナダNortel Networksが1998年に買収に踏み切った企業であり、1990年時点でWellfleetを見出したことは同社グループの「目利き力」を示す好例である。ブロードバンド領域では1999年にADSL接続ソフトウェアの提供を開始した。その後1,000万超のユーザーに展開するヒット製品に育ち、大手通信会社向けビジネスの橋頭堡となった。また米国Redback Networksと代理店契約を締結し、ブロードバンドアクセスサーバなどの導入を通じて電力会社各社のFTTH網構築にも貢献した。モバイル関連としては、2003年に日本初の代理店契約を締結した米国Infoblox製のDNS/DHCPサーバが、現在では国内の多くのIT企業が取り扱うデファクトスタンダードの地位を占めている。
セキュリティ分野では、2004年に米国TippingPointと日本国内総販売代理店契約を締結したことを皮切りに、2007年にベルギーOneSpan、2012年に米国Lastline、2018年に米国Nozomi Networksと販売代理店契約を締結し、幅広いソリューション提供を実現している。米国TippingPointはIPS(不正侵入防止システム)を得意とする企業で2015年にトレンドマイクロが買収したが、テリロジーは2004年にTippingPointと日本国内総販売代理店契約を結び、実績を積み上げた。現在もトレンドマイクロから信頼されるビジネスパートナーである。ベルギーOneSpanについては、2007年にテリロジーが日本で初めてOneSpanのワンタイムパスワード技術の取り扱いを開始して以来、日本のメガバンクに揃って採用されるなどインターネットバンキングに不可欠な技術となっている。米国Lastlineの標的攻撃対策クラウドサービスの導入も、近年の標的型メール攻撃の増加を見越した同社グループの「目利き力」を示す好例である。また2020年3月にはテリロジーが、ネットワーク仮想環境やサイバーセキュリティソリューションの領域でグローバルリーダーの一角を占めるイスラエルRadwareとディストリビューター契約を締結した。
(d)事業パートナーから評価される「市場対応力」
同社グループが海外の新興企業から評価される理由としては、創業以来磨き上げてきた「市場対応力」がある。テリロジーは商材開発(輸入技術と独自技術の組み合わせ)から、保守(テリロジーによる問題の振り分けと業務委託によるメンテナンス作業)や、販売(直販と代理店網の活用)に至るバリューチェーン全体でパートナーリング戦略を積極活用しているため、有力な顧客に評価され、優れた顧客基盤(大手企業を中心に300社以上)を構築してきた。このように、輸入技術と独自技術を組み合わせて顧客満足度が高いソリューションへと発展させる力、M&A・アライアンス戦略を駆使してミッシングパーツを充足させる力を「市場対応力」の源泉としている。
6. リスク要因・収益特性と対策・課題
同社グループにおけるリスク要因としては技術革新への対応遅れ、市場競合の激化、人材確保、為替変動などがある。このうち技術革新への対応については、継続的に海外を含めた最新技術の情報収集や最新技術を有する企業の発掘に努めている。業績変動要因としては、海外メーカーからの輸入で外貨建ての仕入(ライセンス料)比率が高いため、為替変動の影響を受ける傾向が強い。この対策として同社グループは、為替予約や販売価格改定を含めた様々な施策を講ずることによりリスク低減を図っている。また、海外からの製品仕入に依存しないソリューションサービス部門の売上構成比が上昇することにより、全社業績に対する為替変動の影響度合いが低下する効果も期待される。季節変動要因については、一般的にIT・情報サービス関連業界では顧客の検収時期の関係で売上が年度末に偏重する傾向があり、同社グループも第2四半期(7~9月)及び第4四半期(1~3月)に売上が偏重する傾向があったが、収益認識に関する会計基準等適用により、その傾向は緩和される見込みである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
<KM>
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