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紀文食品 Research Memo(2):国内外でスリミ製品や惣菜を製造販売
配信日時:2025/12/23 13:02
配信元:FISCO
*13:02JST 紀文食品 Research Memo(2):国内外でスリミ製品や惣菜を製造販売
■事業概要
1. 事業内容
同社グループは、紀文食品<2933>及び連結子会社12社(国内5社、海外7社)、持分法適用関連会社3社(国内1社、海外2社)で構成されている(2025年11月現在)。スリミ製品や惣菜などの食品製造販売と食品の仕入販売を主な業務とし、事業セグメントは国内食品事業、海外食品事業、食品関連事業に分かれ、事業によって季節性はあるものの、2026年3月期中間期の売上高構成比はそれぞれ67.5%、11.1%、21.4%となっている。
(1) 国内食品事業
スリミ製品、惣菜、水産珍味といった食品の製造販売(小売部門)を主力に、農畜水産品の輸出入や国内仕入販売(商事部門)を行っている。食品の製造販売はスリミ製品と惣菜、正月商品に分けられ、スリミ製品は蒲鉾や竹輪、さつま揚、はんぺん、カニカマなど、惣菜は肉餃子などの中華惣菜や「糖質0g麺」といった麺状商品、玉子加工商品などである。また、同社オリジナル商品として「チーちく(R)」や「魚河岸あげ(R)」「パリパリポテト」、正月商品として伊達巻や正月セットなどを販売している。製造は、自社工場である「恵庭工場(北海道)」「函館工場(北海道)」「東京工場(千葉県)」「船橋工場(千葉県)」「横浜工場(神奈川県)」「静岡工場(静岡県)」「岡山総社工場(岡山県)」、関連会社の海洋食品(株)(沖縄県)で行い、日本全国に安定供給する生産体制を構築している。一方、水産珍味は主に海産物を使用した珍味で、北海道で製造・加工し販売している。農畜水産品の輸出入及び国内仕入販売では、(株)紀文産業がスリミ製品のほか、原材料となるすり身や冷凍水産品、卵、穀物、大豆、胡麻といった農畜産物を、グループ内外の食品加工メーカーや食品商社に販売している。
(2) 海外食品事業
海外では、スリミ製品など食品の製造販売のほか、スリミ製品や農畜水産品の輸出入及び仕入販売を行っている。食品の製造は子会社KIBUN (THAILAND) CO., LTD.が行い、海外でも健康食材として人気のカニカマや麺状製品などを、海外の各拠点を通じて北米やアジア、オセアニア、欧州向けに販売している。一方、農畜水産品の輸出入及び仕入販売は子会社のKIBUN FOODS (U.S.A.), INC.が行っており、アラスカで調達したスケトウダラのすり身を日本及びアジアの同社工場に供給する一方、北中米を中心に穀物、大豆、胡麻といった農産物などを販売している。KIBUN HONG KONG CO., LTD.とKIBUN FOODS SINGAPORE PTE., LTD.は、香港とシンガポール及び周辺地域で主としてグループ企業から仕入れたスリミ製品などの輸入販売を行っている。KIBUN KOREA INC.は、韓国で同社商品を製造するPULMUONE-KIBUN CO., LTD.の経営管理業務を行っている。KIBUN EUROPE B.V.はEU域内で、KIBUN CHINA CO., LTD.は中国で、同社グループから仕入れたスリミ製品や商材の輸入販売を行っている。関連会社のYILIN KIBUN CORPORATION(台湾)とPULMUONE-KIBUN CO., LTD.は、それぞれ台湾・韓国向けにスリミ製品などの製造と販売を行っている。
(3) 食品関連事業
物流・情報サービス、品質衛生サービス、食に関する広告宣伝や保険サービスなど、グループ内の業務で培ったノウハウを外販する事業で、収益面や効率面で本業をサポートしている。物流・情報サービスは、食品関連事業の売上高の大半を占める(株)紀文フレッシュシステムが展開する。主力の物流事業では、自社物流センターとパートナー企業とともに構築したチルド物流の全国ネットワークを生かし、荷主から物流を一貫して請け負う3PL(Third Party Logistics:物流業務の委託事業)や、1車両に複数の顧客の商品を混載して配送する共同配送などのサービスを提供している。日本のチルド物流の先駆けとして、高品質かつ環境負荷に配慮したサービスのため、物流サービスのグループ外売上高は約8割に達し、スリミ製品の同業も含めた多くの食品メーカーに利用が広がっている。また、情報事業では、全国に配置した各物流センターをつなぐ情報ネットワークで配送をサポートしているが、近年ではシステムの外販も行っている。物流・情報サービスのほかでは、(株)紀文ビジネスクリエイトが生産設備・自動車などのリースや飲食、広告宣伝、オフィスサービスといった事業を、(株)紀文BC保険サービスが損害保険・生命保険の代理業を、(株)紀文安全食品センターが食品安全衛生検査受託事業を展開している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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1. 事業内容
同社グループは、紀文食品<2933>及び連結子会社12社(国内5社、海外7社)、持分法適用関連会社3社(国内1社、海外2社)で構成されている(2025年11月現在)。スリミ製品や惣菜などの食品製造販売と食品の仕入販売を主な業務とし、事業セグメントは国内食品事業、海外食品事業、食品関連事業に分かれ、事業によって季節性はあるものの、2026年3月期中間期の売上高構成比はそれぞれ67.5%、11.1%、21.4%となっている。
(1) 国内食品事業
スリミ製品、惣菜、水産珍味といった食品の製造販売(小売部門)を主力に、農畜水産品の輸出入や国内仕入販売(商事部門)を行っている。食品の製造販売はスリミ製品と惣菜、正月商品に分けられ、スリミ製品は蒲鉾や竹輪、さつま揚、はんぺん、カニカマなど、惣菜は肉餃子などの中華惣菜や「糖質0g麺」といった麺状商品、玉子加工商品などである。また、同社オリジナル商品として「チーちく(R)」や「魚河岸あげ(R)」「パリパリポテト」、正月商品として伊達巻や正月セットなどを販売している。製造は、自社工場である「恵庭工場(北海道)」「函館工場(北海道)」「東京工場(千葉県)」「船橋工場(千葉県)」「横浜工場(神奈川県)」「静岡工場(静岡県)」「岡山総社工場(岡山県)」、関連会社の海洋食品(株)(沖縄県)で行い、日本全国に安定供給する生産体制を構築している。一方、水産珍味は主に海産物を使用した珍味で、北海道で製造・加工し販売している。農畜水産品の輸出入及び国内仕入販売では、(株)紀文産業がスリミ製品のほか、原材料となるすり身や冷凍水産品、卵、穀物、大豆、胡麻といった農畜産物を、グループ内外の食品加工メーカーや食品商社に販売している。
(2) 海外食品事業
海外では、スリミ製品など食品の製造販売のほか、スリミ製品や農畜水産品の輸出入及び仕入販売を行っている。食品の製造は子会社KIBUN (THAILAND) CO., LTD.が行い、海外でも健康食材として人気のカニカマや麺状製品などを、海外の各拠点を通じて北米やアジア、オセアニア、欧州向けに販売している。一方、農畜水産品の輸出入及び仕入販売は子会社のKIBUN FOODS (U.S.A.), INC.が行っており、アラスカで調達したスケトウダラのすり身を日本及びアジアの同社工場に供給する一方、北中米を中心に穀物、大豆、胡麻といった農産物などを販売している。KIBUN HONG KONG CO., LTD.とKIBUN FOODS SINGAPORE PTE., LTD.は、香港とシンガポール及び周辺地域で主としてグループ企業から仕入れたスリミ製品などの輸入販売を行っている。KIBUN KOREA INC.は、韓国で同社商品を製造するPULMUONE-KIBUN CO., LTD.の経営管理業務を行っている。KIBUN EUROPE B.V.はEU域内で、KIBUN CHINA CO., LTD.は中国で、同社グループから仕入れたスリミ製品や商材の輸入販売を行っている。関連会社のYILIN KIBUN CORPORATION(台湾)とPULMUONE-KIBUN CO., LTD.は、それぞれ台湾・韓国向けにスリミ製品などの製造と販売を行っている。
(3) 食品関連事業
物流・情報サービス、品質衛生サービス、食に関する広告宣伝や保険サービスなど、グループ内の業務で培ったノウハウを外販する事業で、収益面や効率面で本業をサポートしている。物流・情報サービスは、食品関連事業の売上高の大半を占める(株)紀文フレッシュシステムが展開する。主力の物流事業では、自社物流センターとパートナー企業とともに構築したチルド物流の全国ネットワークを生かし、荷主から物流を一貫して請け負う3PL(Third Party Logistics:物流業務の委託事業)や、1車両に複数の顧客の商品を混載して配送する共同配送などのサービスを提供している。日本のチルド物流の先駆けとして、高品質かつ環境負荷に配慮したサービスのため、物流サービスのグループ外売上高は約8割に達し、スリミ製品の同業も含めた多くの食品メーカーに利用が広がっている。また、情報事業では、全国に配置した各物流センターをつなぐ情報ネットワークで配送をサポートしているが、近年ではシステムの外販も行っている。物流・情報サービスのほかでは、(株)紀文ビジネスクリエイトが生産設備・自動車などのリースや飲食、広告宣伝、オフィスサービスといった事業を、(株)紀文BC保険サービスが損害保険・生命保険の代理業を、(株)紀文安全食品センターが食品安全衛生検査受託事業を展開している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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